JP5639788B2 - 容器詰ウコン飲料 - Google Patents
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Description
(1)ウコン抽出物を含有するウコン飲料と、該飲料を収容する容器とを備える容器詰ウコン飲料であって、
(A)ウコン飲料の浸透圧が800mOsm/kg以下であり、
(B)容器が透明性容器であり、
(C)ウコン抽出物が、微粒子化されたウコン抽出物を含有し、
(D)ウコン飲料が油溶性成分、及び
(E)ジェランガムを含有する、
ことを特徴する容器詰ウコン飲料。
(3)ウコン飲料の粘度が5mPa・s以下である、(1)又は(2)に記載の容器詰ウコン飲料。
(4)ジェランガムを0.005〜0.04質量%含有する、(1)〜(3)の何れかに記載の容器詰ウコン飲料。
(5)透明性容器がポリエチレンテレフタレート(PET)容器である、(1)〜(4)の何れかに記載の容器詰ウコン飲料。
(6)微粒子化されたウコン抽出物が乳化製剤である、(1)〜(5)の何れかに記載の容器詰ウコン飲料。
ウコン飲料の浸透圧は、好ましくは800mOsm/kg以下であり、より好ましくは400mOsm/kg以下、特に好ましくは250mOsm/kg以下である。250mOsm/kg以下の飲料は、体液よりも浸透圧が低く、「ハイポトニック飲料」と呼ばれることがある。
浸透圧が上記範囲内の飲料は、飲みやすく比較的多量に飲むことができ、素早い水分補給により喉の渇きを軽減することができる。
本発明においてウコンとは、ショウガ科ウコン(Curcuma longa LINNE)の根茎を指す。
本発明においてウコン抽出物とは、下記するウコン色素及び他のウコン抽出物を含むものを指す。
ショウガ科ウコンの根茎の乾燥品より、温時エタノールで、熱時油脂若しくはプロピレングリコールで、又は室温時〜熱時ヘキサン若しくはアセトンで抽出して得られるものであり、主色素はクルクミン類で黄色を呈するものを挙げることができる。
本発明のウコン飲料には前記のウコン色素以外に、他のウコン抽出物(例えばウコンの水、熱水、或いは、親水性有機溶媒(例えばエタノール)と水と混合溶媒による抽出物)が含まれてもよい。親水性有機溶媒と水との混合溶媒の混合比は特に限定されないが、例えば重量比で10:90〜90:10の範囲が好ましく、20:80〜50:50の範囲がより好ましい。
微粒子化されたウコン抽出物とは、前記のウコン色素あるいはウコン色素以外のウコン抽出物を常法、例えば以下のような方法により粉砕処理(微粒子化処理)して調製したものを指す。特に微粒子ウコン色素を用いることが好ましい。
(1)ウコン色素を溶解したアルコール(エタノール)溶液を水中に分散させ、水系中にウコン色素が微粒子化された分散液を得る。この分散液中に乳化剤を添加して微粒子に結合させる。この方法は特開2005−328839号公報に開示された方法等である。
(2)粒径10μm以上の粒子の分布率が5%以下、好ましくは3%以下である。
ウコン飲料は、500ml当たり、好ましくは3〜50mg、より好ましくは5〜30mg、特に好ましくは6〜20mgのクルクミンを含有するようにウコン抽出物(ウコン色素乳化製剤及び他のウコン抽出物)が配合される。
本発明における「油溶性成分」としては、油溶性物質が含まれ、油脂、微粒子化されたウコン抽出物に含まれる乳化剤、透明性容器中に存在するウコン色素の光劣化による色調の減退を抑制するために添加される油溶性の酸化防止剤が挙げられる。油溶性の酸化防止剤としてはビタミンE、ローズマリー抽出物、香辛料抽出物等が挙げられる。
本発明者らは、驚くべきことに、ウコン飲料にジェランガムを添加することによりオイルリングの発生を抑制することができることを見出した。
本発明のウコン飲料は水中に、上記成分を含有するが、他の成分が更に含有されてもよい。
他の成分としては、果糖ブドウ糖液糖、環状オリゴ糖、酸味料、増粘剤、イノシトール、香料、ナイアシン、酸化防止剤、ビタミン類、甘味料等を添加することにより調製することができる。環状オリゴ糖、酸味料、増粘多糖類、甘味料はウコン抽出物の苦味をマスキングする効果がある。
ビタミン類としては、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンE等が挙げられる。
上記の通り、ジェランガムを配合することによりオイルリングの発生が抑制される。しかしながら、ジェランガムの添加によって、摂取時にジェランガムに由来する望ましくない「ぬめり」が感じられるという新たな課題が見出された。この「ぬめり」の問題は、ウコン抽出物として微粒子化ウコン色素を配合した場合に特に顕在化する問題である。
ウコン飲料のpH値は、酸味料等の量を適宜調節することにより調節することができる。
ウコン飲料の粘度は5mPa・s以下、好ましくは4mPa・s以下であることが好ましい。ウコン飲料を上記の粘度に調整することにより、のどの渇きを解消するためにごくごくと比較的多量に飲める形態とすることができる。上記の低粘度のウコン飲料ではオイルリングが発生しやすくなるため本発明がより好適となる。
本発明の容器詰ウコン飲料の実施形態の一例の縦断面図を図1に、外観の斜視図を図2に示す。
次の原料を混合して水溶液とし、これを93℃に加熱したもの500mlを透明のPETボトルにホットパックして、PETボトル入りウコン飲料を調製した。
次のように原料と配合を変える以外は実施例1と同様にしてPETボトル入りウコン飲料を調製した。得られたウコン飲料は、調製後から15000ルクスの照度条件にて4日間保管後を通して次の性能を有していた。
実施例2:クエン酸三ナトリウム0.145質量%配合し、ウコン飲料のpHを3.9とした。
比較例1:実施例1のジェランガムに代えてキサンタンガム0.02質量%を配合した。
比較例2:実施例1のジェランガムに代えてペクチン0.02質量%を配合した。
比較例3:実施例1のジェランガムに代えて大豆多糖類0.02質量%を配合した。
比較例4:実施例1のジェランガムに代えてグルコマンナン0.02質量%を配合した。
比較例5:実施例1のジェランガムに代えてガティガム0.02質量%を配合した。
Claims (5)
- ウコン抽出物を含有するウコン飲料と、該飲料を収容する容器とを備える容器詰ウコン飲料であって、
(A)ウコン飲料の浸透圧が800mOsm/kg以下であり、
(B)容器がポリエチレンテレフタレート(PET)製の透明性容器であり、
(C)ウコン抽出物が、中心粒子径が2μm以下である微粒子化されたウコン抽出物を含有し、
(D)ウコン飲料が油溶性の酸化防止剤、及び
(E)ジェランガムを含有する、
(F)ウコン飲料が500ml当たり3〜50mgのクルクミンを含有する、
ことを特徴する容器詰ウコン飲料。 - ウコン飲料のpHが3.6以下である、請求項1に記載の容器詰ウコン飲料。
- ウコン飲料の粘度が5mPa・s以下である、請求項1又は2に記載の容器詰ウコン飲料。
- ジェランガムを0.005〜0.04質量%含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の容器詰ウコン飲料。
- 微粒子化されたウコン抽出物が乳化製剤である、請求項1〜4の何れか1項に記載の容器詰ウコン飲料。
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