JP2018176304A - 両面研磨装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、この従来の両面研磨装置では、ワーク研磨時と研磨面ドレッシング時のいずれにおいても、フックを溝に挿入しなければならない。つまり、上定盤のドレッシング時においても、フックが所望の溝に挿入可能となるように、上定盤とセンタードラムとの相対回転角度を調整しなければならず、ドレッシング時の作業性が低下するという問題が生じる。
さらに、従来の両面研磨装置では、第2の溝を一対形成しているが、この一対の第2の溝の溝深さに、機械加工精度の問題により差が生じた場合には、ドレッシング時に上定盤が傾く懸念がある。
前記ドライバーは、下定盤を貫通すると共に、軸周りに回転可能となっている。
前記支持機構は、上定盤を揺動可能且つ回転可能に吊り下げ支持する。
前記フックは、上定盤の内周縁から中心方向に延びている。
前記溝部は、ドライバーの周面に形成されると共にドライバーの軸方向に延び、上定盤とドライバーとの周方向の相対回転角度が所定の角度のとき、フックが挿入される。
前記当接領域は、ドライバーの上面に形成されている。
前記突起部は、当接領域に設けられ、フックが当接領域に当接した状態でフックが接触する。
まず、構成を説明する。
実施例1における両面研磨装置1は、半導体ウェーハ、水晶ウェーハ、サファイアウェーハ、ガラスウェーハ或いはセラミックウェーハといった、薄板状のワークWRの表裏両面を研磨加工するものである。以下、実施例1の両面研磨装置1の構成を、「全体構成」、「ドライバーの詳細構成」、「フックの詳細構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の両面研磨装置の全体構成を概略的に示す断面図である。以下、図1に基づき、実施例1の両面研磨装置の全体構成を説明する。
そして、このドライバー10は、駆動軸10aが図示しない駆動源に接続されており、軸線L1周りに回転可能となっている。さらに、ドライバー本体10bの周面には、複数(ここでは4個)の溝部11が形成されている。一方、上定盤3の中心開口3bの周縁(内周縁)には、上定盤3の中心Oに向かって延びた複数(ここでは4個)のフック20が取り付けられている。
そして、ワークWRを研磨するときには、昇降用アクチュエータ9からロッド9cが突出して上定盤3が下降されると共に、各溝部11にフック20が一つずつそれぞれ挿入される。そして、溝部11とフック20とが周方向に干渉することで、ドライバー10の回転力が上定盤3へと伝達され、この上定盤3が回転駆動する。
図2は、実施例1の両面研磨装置の要部を示す斜視図であり、図3は、実施例1のドライバーの平面図である。以下、図2及び図3に基づき、実施例1のドライバーの詳細構成を説明する。
さらに、この実施例1では、4個の溝部11が、ドライバー本体10bの周方向に沿って90°ごとに形成されており、これらの溝部11は、上定盤3の中心O(軸線L1が通る点)を対称点とする点対称位置に配置されている。
なお、突起部13は、ドライバー本体10bとは別体に形成されて、図示しないネジや、溶接等によりドライバー本体10bに固定されてもよいし、ドライバー本体10bと一体に形成されてもよい。
図4は、実施例1の上定盤の中央部分の平面図である。以下、図2及び図4に基づいて、実施例1の上定盤に設けられたフックの詳細構成を説明する。
図5及び図6は、実施例1の両面研磨装置にて上定盤をドレッシングするときの要部を示す。以下、図5及び図6に基づいて、実施例1の両面研磨装置におけるドレッシング時上定盤支持作用を説明する。
ここで、ワークWRやワークWRを保持するキャリアプレートCAの厚みにばらつきが生じてもワークWRに作用する押圧力を均一にするため、また、下定盤2の回転に伴う下定盤2の微小な上下振動(振れ)に上定盤3を追従させるために、上定盤3は、調芯軸受9bを介して昇降用アクチュエータ9に吊り下げ支持されており、水平方向に対しての偏角を許容することが可能になっている。
このとき、ドレッシング部材を下定盤2と上定盤3の間に差し込む必要があるため、上定盤3は、下定盤2に対して隙間を開けた状態で保持される。しかし、上述のように、この上定盤3は調芯軸受9bを介して吊り下げ支持されているため、ドレッシング部材を上定盤3の研磨パッド3aに押し付けると、上定盤3の傾きが変化してしまい、上定盤3の研磨パッド3aに対してドレッシング部材を適切に接触させることができなくなる。
そのため、ドライバー10の駆動軸10aが回転すると、図5に示すように、突起部13がフック20の先端部22の側面22bと当接する。これにより、ドライバー10の回転力がフック20へと伝達され、上定盤3が回転する。
すなわち、この突起部13を介して、ドライバー10の回転力を上定盤3へと伝達することができ、上定盤3を回転させてドレッシングを行うことが可能になる。この結果、ドレッシング作業を適切に行うことができる。
これにより、全てのフック20にドレッシング時に回転力が入力せず、上定盤3とドライバー10との周方向の相対回転角度によっては、ドレッシングを行うごとに回転力が入力するフック20を異ならせることができる。そのため、各フック20に作用する負担を分散することができる。これにより、フック20の破損や不具合を生じさせにくくすることができる。
そのため、ワーク研磨時とドレッシング時とで、回転力が伝わるフック20を異ならせることができ、各フック20に作用する負担をさらに分散することができる。これにより、フック20の破損や不具合を生じさせにくくすることができる。
なお、第1フック20Aのフック幅W1と第2フック20Bのフック幅W2を同一のフック幅とすることも可能である。
図7及び図8は、実施例1の両面研磨装置にてワークを研磨するときの要部を示す。以下、図7及び図8に基づいて、実施例1の両面研磨装置におけるワーク研磨時上定盤支持作用を説明する。
すなわち、この溝部11を介して、ドライバー10の回転力を上定盤3へと伝達することができ、上定盤3を回転させてワークWRの研磨を行うことが可能になる。この結果、ワーク研磨作業を適切に行うことができる。
そのため、ドレッシング時に上定盤3を4個のフック20によってバランスよく支持することができ、ドレッシング中の上定盤3への力の作用方向に拘らず、上定盤3のぐらつきを抑制して水平状態を維持することができる。一方、ワーク研磨時には、各フック20をそれぞれ溝部11内に挿入することができ、ドライバー10が上定盤3の降下を阻害せず、ワークWRの研磨作業を適切に行うことができる。
実施例1の両面研磨装置1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
前記下定盤2を貫通すると共に、軸周りに回転するドライバー10と、
前記上定盤3を揺動可能且つ回転可能に吊り下げ支持する支持機構(昇降用アクチュエータ9,調芯軸受9b)と、
前記上定盤3の中心開口3bの周縁から中心Oに向かって延びたフック20と、
前記ドライバー10の周面に形成されると共に前記ドライバー10の軸方向に延び、前記上定盤3と前記ドライバー10との周方向の相対回転角度が所定の角度のときに前記フック20を挿入可能な溝部11と、
前記ドライバー10の上面10cに形成された当接領域12と、
前記当接領域12に設けられ、前記フック20が前記当接領域12に当接した状態で前記フック20が接触する突起部13と、
を備えた構成とした。
これにより、上定盤3をドレッシングする際の作業性の低下を抑制しつつ、ドレッシング中に上定盤3を水平に維持することができる。
前記フック20は、前記溝部11に挿入されたとき、該溝部11の内側面11aに接触する第1フック20Aと、前記溝部11に挿入されたとき、該溝部11の内側面11aに接触しない第2フック20Bと、を有する構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、第2フック20Bと溝部11との間に要求される寸法精度を緩和させて、複数のフック20を溝部11に挿入させやすくすることができる。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、ドレッシング時には上定盤3を周方向にバランスよく支持することができる。
これにより、(1)〜(3)のいずれかの効果に加え、ドレッシングを行うごとに回転力が伝達されるフック20を異ならせることができ、各フック20に作用する負担を分散させて、フック20の破損や不具合を生じさせにくくすることができる。
この場合であっても、図10A及び図10Bに示すように、ドレッシング時には3個のフック20がそれぞれドライバー本体10bの上面10cに形成された当接領域12に当接し、上定盤3を周方向にバランスよく支持することができる。
そのため、ドレッシング時及びワーク研磨時のいずれの場合であっても、ドライバー10から入力する回転力を全てのフック20によって受けることができ、回転力が分散して入力する。これにより、フック20に作用する回転力が集中せず、フック20の破損等の発生を防止することができる。
この場合では、ワーク研磨時にドライバー10から入力する回転力を全てのフック20によって受けることができ、回転力が分散して入力する。これにより、フック20に作用する力が集中せず、フック20の破損等の発生を防止することができる。
この場合、ドレッシング時においては、当接用フックがドライバー本体の上面に形成された当接領域に当接し、上定盤はドライバー本体の上面によって支持される。一方、駆動用フックは駆動用溝に挿入され、この駆動用フックと駆動用溝とが干渉することでドライバー本体の回転駆動力が上定盤に伝達される。
ワーク研磨時においては、駆動用フックがドレッシング時と同様に駆動用溝に挿入され、この駆動用フックと駆動用溝との干渉によりドライバー本体の回転駆動力が上定盤に伝達される。このとき、当接用フックは退避用溝に挿入される。これにより、上定盤の下降を可能にし、上定盤を下定盤に載置してワークの研磨を可能にする。
2 下定盤
2a 研磨パッド
2b 中心開口
3 上定盤
3a 研磨パッド
3b 中心開口
9 昇降用アクチュエータ(支持機構)
9b 調芯軸受(支持機構)
10 ドライバー
10a 駆動軸
10b ドライバー本体
10c 上面
11 溝部
11a 内側面
12 当接領域
13 突起部
20 フック
20A 第1フック
20B 第2フック
21 固定部
22 先端部
Claims (4)
- 下定盤と上定盤によりワークの両面を研磨する両面研磨装置において、
前記下定盤を貫通すると共に、軸周りに回転するドライバーと、
前記上定盤を揺動可能且つ回転可能に吊り下げ支持する支持機構と、
前記上定盤の内周縁から中心に向かって延びたフックと、
前記ドライバーの周面に形成されると共に前記ドライバーの軸方向に延び、前記上定盤と前記ドライバーとの周方向の相対回転角度が所定の角度のときに前記フックを挿入可能な溝部と、
前記ドライバーの上面に形成された当接領域と、
前記当接領域に設けられ、前記フックが前記当接領域に当接した状態で前記フックが接触する突起部と、
を備えたことを特徴とする両面研磨装置。 - 請求項1に記載された両面研磨装置において、
前記溝部は、前記ドライバーの周面に複数形成され、
前記フックは、前記溝部に挿入されたとき、該溝部の内側面に接触する第1フックと、前記溝部に挿入されたとき、該溝部の内側面に接触しない第2フックと、を有する
ことを特徴とする両面研磨装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された両面研磨装置において、
前記フック及び前記溝部は、いずれも前記上定盤の中心を対称点とする点対称位置に複数設けられている
ことを特徴とする両面研磨装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された両面研磨装置において、
前記突起部の数は、前記フックの数よりも少ない
ことを特徴とする両面研磨装置。
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