JP2003205453A - 両面研磨装置 - Google Patents

両面研磨装置

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JP2003205453A
JP2003205453A JP2002296989A JP2002296989A JP2003205453A JP 2003205453 A JP2003205453 A JP 2003205453A JP 2002296989 A JP2002296989 A JP 2002296989A JP 2002296989 A JP2002296989 A JP 2002296989A JP 2003205453 A JP2003205453 A JP 2003205453A
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JP
Japan
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surface plate
locking
double
polishing
locking bar
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Application number
JP2002296989A
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English (en)
Inventor
Hiroo Miyairi
広雄 宮入
Seiji Imai
精次 今井
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Fujikoshi Machinery Corp
Original Assignee
Fujikoshi Machinery Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨の際に、上定盤と下定盤との平行度を可
及的に向上し得る両面研磨装置を提供する。 【解決手段】 互いに独立して回転する下定盤10と上
定盤12との間に挟まれたウェーハ等のワークの両面
を、下定盤10及び上定盤12に形成された各研磨面に
よって同時に研磨を施す両面研磨装置において、該上定
盤12に駆動装置の駆動力を伝達する伝達手段として、
前記駆動装置の駆動力により回転する回転軸の一端部に
設けられたドライバー部30aと上定盤12とを係止す
る係止具として、ドライバー部30aに立設された二本
のピン30b、30bと、上定盤12に設けられた一端
部からピン30bに当接するように他端部が延出された
係止バー50b,50bとから構成され、ピン30bに
当接した係止バー50bの一端部が設けられた上定盤1
2が、前記当接状態を保持して係止バー50bの延出方
向に移動可能に設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は両面研磨装置に関
し、更に詳細には互いに独立して回転する下定盤と上定
盤との間に挟まれたウェーハ等のワークの両面を、前記
下定盤及び上定盤に形成された各研磨面によって同時に
研磨を施す両面研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェーハ等のワークの両面を同時に研磨
する両面研磨装置としては、図10に示す両面研磨装置
が使用されている。図10に示す両面研磨装置は、互い
に反対方向に回転する下定盤200と上定盤202との
間に、インターナルギア204と太陽ギア206とによ
り駆動される複数のキャリア208,208・・が配設
される。このキャリア208は、図11に示す様に、そ
の周縁にインターナルギア204と太陽ギア206とに
歯合する歯が形成されていると共に、研磨対象のワーク
を担持する複数個の透孔207,207・・が穿設され
ている。かかる透孔207,207・・に担持されたワ
ークの両面は下定盤200と上定盤202とによって同
時に研磨される。図10に示す下定盤200は、下定盤
受け209に載置されており、下定盤受け209の回転
によって回転する。かかる下定盤受け209は、基台2
10にベアリング212を介して回転可能に載置されて
おり、動力伝動ギア216及び筒状回転軸217を介し
て伝達される電動モータ214からの回転力によって回
転される。また、上定盤202は、駆動装置としての電
動モータ224の回転力によって回転される。この電動
モータ224の回転力は、動力伝動ギア218を介して
伝達されて回転する回転軸219と上定盤202とを係
止する係止具によって伝達される。かかる係止具は、回
転軸219の先端部に設けられた係止部材230と、上
定盤202に設けられた係止部材240とから成る。更
に、インターナルギア204は、動力伝動ギア220及
び筒状回転軸221を介して電動モータ226の回転力
によって回転され、太陽ギア206も、動力伝動ギア2
22及び筒状回転軸223を介して電動モータ228か
らの回転力によって回転される。
【0003】ところで、回転軸219の先端部に設けら
れた係止部材230は、図12に示す様に、回転軸21
9の先端部に固着された筒状ドライバー部230aと、
筒状ドライバー部230aの側面に回転軸219と平行
に形成された複数本の凹溝230b,230b・・とか
ら構成される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平7−124863号公報(第3−
4頁、図1−図4)
【0005】また、上定盤202に設けられた係止部材
240は、上定盤202に立設された立設部材240
a,240aとの間に、係止バー240bが回動可能と
なるように、その一端部が軸着されている。この係止バ
ー240bが上定盤202と平行となるまで回動された
とき、係止バー240aの他端部は、上定盤202の中
央部を貫通する貫通孔202a内に突出する。かかる上
定盤202は、研磨装置内に設けられた昇降装置(図示
せず)によって昇降される。このため、図12に示す様
に、上定盤202を下定盤200の上方に上昇した後、
上定盤202の係止バー240bを、上定盤202と平
行になるまで回動し、係止バー240bの他端部を貫通
孔202a内に突出する。次いで、係止バー240bの
他端部が貫通孔202a内に突出している上定盤202
を、下定盤200の方向に降下する。この際に、上定盤
202の貫通孔202a内に挿入された筒状ドライバー
部230aの側面の凹溝230bに、係止バー240b
の他端部を挿入することによって、上定盤202と回転
軸219とを係止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図12に示す上定盤2
02に設けられた係止部材240と、回転軸219の先
端部に設けられた係止部材230との係止によって、回
転軸219と上定盤202との回転中心を一致させるこ
とができる。従って、回転軸219と下定盤200との
回転中心が一致していれば、上定盤202と下定盤20
0との回転中心を一致させることができる。しかし、筒
状ドライバー部230aの側面に形成された凹溝230
bに挿入された係止バー240bの挿入部分は、図13
に示す如く、その外周面が凹溝230bの内壁面に摺接
している。このため、凹溝230bが、その工作精度の
範囲内で傾斜している場合、筒状ドライバー部230a
を駆動して上定盤202を回転すると、図14に示す如
く、上定盤202が下定盤200に対して傾斜すること
がある。この様に、上定盤202が回転する際に、上定
盤202が下定盤200に対して傾斜しても、研磨対象
のワークが厚い場合には、上定盤202の下定盤200
に対する傾斜程度が、凹溝230bの工作精度の範囲内
での微小な傾斜程度では問題とならなかった。
【0007】しかしながら、近年、各種デバイスの高性
能化の要求から研磨対象のワークが次第に薄化され、厚
さが100μm以下の薄ワークが研磨対象とされる場合
が多い。かかる薄ワークの両面研磨では、上定盤202
の下定盤200に対する傾斜程度が、凹溝230bの工
作精度の範囲内での微小な傾斜程度でも、薄ワークに不
均一な加工力が作用し研磨中にワークがキャリア208
の透孔207から外れ、破損することがある。この上定
盤202の下定盤200に対する微小な傾斜に因る薄ワ
ークの両面研磨中の破損を防止すべく、凹溝230bの
工作精度を更に一層向上することは、至難のことであ
る。そこで、本発明の課題は、研磨の際に、上定盤と下
定盤との平行度を可及的に向上し得る両面研磨装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく検討を重ねた結果、図12に示す上定盤202
に設けられた係止バー240bと当接するピンをドライ
バー部230aに立設したところ、上定盤202を下定
盤200に対する平行度を可及的に保持しつつ回転でき
ることを知り、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、互いに独立して回転する下定盤と上定盤との間に挟
まれたウェーハ等のワークの両面を、前記下定盤及び上
定盤に形成された各研磨面によって同時に研磨を施す両
面研磨装置において、該上定盤に駆動装置の駆動力を伝
達する伝達手段として、前記駆動装置の駆動力により回
転する回転軸の一端部に設けられたドライバー部と前記
上定盤とを係止する係止具とが設けられ、前記上定盤
が、その研磨面と下定盤の研磨面とが平行状態を保持し
て所定距離の移動が可能となるように、前記係止具によ
りドライバー部と係止されていることを特徴とする両面
研磨装置にある。
【0009】かかる本発明において、係止具を、ドライ
バー部に立設された少なくとも二本のピンと、前記ピン
の各々と当接するように上定盤に設けられた係止バーと
から構成し、前記ピンに当接した係止バーの一端部が設
けられた上定盤を、少なくと一本の前記ピンと当接状態
を保持して係止バーの延出方向に移動可能に設けること
によって、上定盤を下定盤に対する平行度を容易に保持
しつつ回転できる。また、係止バーの他端部又はその近
傍に、ピンと係合する係止部を形成することによって、
係止バー及びピンを設ける個数を少なくできる。この係
止部としては、切欠き部が好ましい。更に、ピンと係止
バーとを、点接触で当接して係止すべく、その当接部及
びその近傍が曲面に形成することによって、両者の当接
部の加工精度に因る上定盤と下定盤との平行度に対する
影響を更に一層小さくできる。かかる係止バーとして
は、ドライバー部等からの振動を吸収し得るように樹脂
製の係止バーを用いることにより、厚さが100μm以
下の薄いワークの研磨を行うことができる。
【0010】また、本発明は、互いに独立して回転する
下定盤と上定盤との間に挟まれたウェーハ等のワークの
両面を、前記下定盤及び上定盤に形成された各研磨面に
よって同時に研磨を施す両面研磨装置において、該上定
盤に駆動装置の駆動力を伝達する伝達手段として、前記
駆動装置の駆動力により回転する回転軸の一端部に設け
られたドライバー部と前記上定盤とを係止する係止具と
が設けられ、前記係止具としての前記ドライバー部に設
けられた二本のピンと、前記ピンの各々に対応して前記
上定盤に設けられた係止バーとは、前記ピンの各々が対
応する係止バーと同時に二点で点接触して当接し、前記
ドライバー部と上定盤とが係止されたとき、前記上定盤
が下定盤の研磨面との平行状態を保持し且つ下定盤の回
転中心と一致して係止される位置に設けられていること
を特徴とする両面研磨装置でもある。
【0011】かかる本発明において、ピンと係止バーと
の当接部及びその近傍を曲面に形成することにより、ピ
ンと係止バーとの当接を容易に点接触とすることができ
る。この係止バーに形成したピンとの係止部を、切欠き
部とすることによって、上定盤の位置決めも容易に行う
ことができる。更に、係止バーを、ドライバー部等から
の振動を吸収し得るように樹脂製とすることが好まし
い。
【0012】従来の両面研磨装置では、上定盤と下定盤
との回転中心を一致させることに重点が置かれていた。
このため、係止手段の加工精度等によっては、上定盤と
下定盤との回転中心は一致しているものの、図14に示
す如く、上定盤の研磨面が下定盤の研磨面に対して傾斜
することがある。この様に、上定盤の研磨面が下定盤の
研磨面に対して傾斜している両面研磨装置でワークに研
磨を施すと、各ワークが上定盤と下定盤とから受ける研
磨力が研磨面で不均一となる。このため、厚さ100μ
m以下の薄ワークの場合、かかる研磨面での研磨力の不
均一性に因り、薄ワークが破損することがある。この
点、本発明では、上定盤の研磨面と下定盤の研磨面との
平行度を確保すべく、ドライバー部と上定盤とを係止す
る係止具を設け、上定盤を、その研磨面と下定盤の研磨
面とが平行状態を保持して所定距離の移動が可能となる
ように、係止部によりドライバー部と係止することによ
って、厚さ100μm以下の薄ワークでもトラブルなく
研磨を施すことができる。また、従来の両面研磨装置で
は、回転駆動されるドライバー部と上定盤との係止は、
両者に設けられた係止部材同士の面接触によってなされ
る。このため、係止部材の面接触部分の加工精度が上定
盤と下定盤との平行度に強く影響する。この点、本発明
では、回転駆動されるドライバー部と上定盤との係止は
両者に設けられた係止部材同士の点接触によるものであ
るため、面接触による係止に比較して、上定盤と下定盤
との回転中心を一致させるように、上定盤をドライバー
部に係止させても、上定盤と下定盤との研磨面の平行度
に対する係止部材の加工精度の影響を可及的に少なくで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る両面研磨装置の一例
を図1に示す。図1に示す両面研磨装置は、互いに反対
方向に回転する下定盤10と上定盤12との間に、イン
ターナルギア14と太陽ギア16とにより駆動される複
数のキャリア18,18・・が配設される。このキャリ
ア18は、図11に示す様に、その周縁にインターナル
ギア14と太陽ギア16とに歯合する歯が形成されてい
ると共に、研磨対象のワークを担持する複数個の透孔1
7,17・・が穿設されている。かかる透孔17,17
・・に担持されたワークの両面は下定盤10と上定盤1
2とによって同時に研磨される。図1に示す下定盤10
は、下定盤受け19に載置されており、下定盤受け19
の回転によって回転する。この下定盤受け19は、基台
20にベアリング22を介して回転可能に載置されてお
り、動力伝動ギア26及び筒状回転軸27を介して伝達
される電動モータ24からの回転力によって回転され
る。また、上定盤12は、駆動装置としての電動モータ
34の回転力によって回転される。この電動モータ34
の回転力は、動力伝動ギア28を介して伝達されて回転
する回転軸29と上定盤12とを係止する係止具によっ
て伝達される。かかる係止具は、回転軸29の先端部に
設けられた係止部材30と、上定盤12に設けられた係
止部材50とから成る。更に、インターナルギア14
は、動力伝動ギア35及び筒状回転軸36を介して電動
モータ37の回転力によって回転され、太陽ギア16
も、動力伝動ギア38及び筒状回転軸32を介して電動
モータ39からの回転力により回転される。
【0014】図1に示す回転軸29の先端部に設けられ
た係止部材30は、図2に示す様に、回転軸29の先端
部に固着された円板状のドライバー部30aと、ドライ
バー部30aの上面の平坦面に立設された二本のピン3
0b,30bとから構成される。この二本のピン30
b,30bは、ドライバー部30aの中心を通る直線上
に配置されている。また、上定盤12には、係止部材5
0,50が設けられており、係止部材50は、上定盤1
2に立設された立設部材50a,50aとの間に、係止
バー50bが回動可能となるように、その一端部が軸着
され、係止バー50bには、その他端部に係止部として
のL字状の切欠き部50cが形成されている。かかる係
止バー50b,50bの各々を上定盤12と平行となる
まで回動したとき、係止バー50b,50bの切欠き部
50cが形成された各他端部は、上定盤12の中心を貫
通する貫通孔42内に延出され、係止バー50b,50
bの各軸線は上定盤12の中心を通過する直線上に位置
する。
【0015】この上定盤12は、研磨装置内に設けられ
た昇降装置(図示せず)によって昇降される。このた
め、図2に示す様に、上定盤12を下定盤10の上方に
上昇した後、上定盤12の係止バー50b,50bを、
上定盤12と平行になるまで回動し、係止バー50bの
他端部を貫通孔42内に突出する。次いで、係止バー5
0b,50bの他端部が貫通孔42内に延出されている
上定盤12を、下定盤10の方向に降下して下定盤10
の研磨面に載置されたキャリア18,18・・に把持さ
れているワーク上に載置することによって、図3(a)
に示す様に、係止バー50b,50bの各切欠き部50
c内に、ドライバー部30cに立設されたピン30bが
位置する。ピン30bは、図3(b)に示す様に、係止
バー50bの先端部に形成されたL字状の切欠き部50
cを形成する壁面52,54のうち、係止バー50bの
軸線Xに平行の壁面52に当接するが、係止バー50b
の軸線Xに直交する壁面54との間に、間隙wが形成さ
れている。このため、上定盤12は、その回転中心をド
ライバー部30aの中心と合致するように強制的に位置
決めされず、上定盤12の研磨面を下定盤10の研磨面
と平行状態とすることができ、平行に配設された上定盤
12の研磨面と下定盤10の研磨面との間に、ワークを
挟み込むことができる。
【0016】また、ピン30bは、係止バー50bの軸
線Xに平行の壁面52に当接するため、ドライバー部3
0aを、矢印A方向に回転すると、軸線Xに対して直角
方向に係止バ−50bを押圧する。このため、ドライバ
ー部30aの回転力は、ピン30b,30bから係止バ
ー50b,50bを経由して上定盤12に伝達され、上
定盤12を矢印B方向に回転する。矢印B方向に回転す
る上定盤12は、所定方向に回転する下定盤10、イン
ターナルギア14及び太陽ギア16と共にワークの両面
に研磨を施す。更に、上定盤12を矢印B方向に回転し
ている際に、係止バー50b,50bの各切欠き部50
cの壁面54とピン30bとの間に間隙wが形成されて
いるため、上定盤12は、ピン30bが壁面54に当接
するまで移動可能である。かかる上定盤12の移動は、
上定盤12の研磨面と下定盤10の研磨面との平行状態
を保持した状態での移動であり、ワークの研磨には何等
の影響も与えない。
【0017】図1〜図3に示す係止バー50bの他端部
に形成された係止部は、L字状の切欠き部50cであっ
たが、上定盤12の研磨面と下定盤10の研磨面とが平
行状態を保持して所定距離の移動が可能となるものであ
れば、他の形状の係止部を採用できる。例えば、係止部
としての切欠き部50cとしては、三角形状の切欠き部
50c[図4(a)]、半円形状の切欠き部[図4
(b)]を採用できる。更に、図4(c)に示す様に、
係止バー50bの他端部を貫通する貫通孔60であっ
て、貫通孔60の横断面積がピン30bの横断面積より
も大きい係止部も採用できる。尚、係止バー50bとし
て、ドライバー部30a等からの振動を吸収し得るよう
にフッ素樹脂等の樹脂製の係止ドライバー50bを用い
ることによって、厚さ100μm以下のワークの研磨を
行うことができる。
【0018】以上の説明では、係止部が形成された係止
バー50bについて説明したが、係止バーに係止部が形
成されていなくてもよい。係止部が形成されていない係
止バーを用いた例を図5に示す。図5に示す上定盤12
に、係止部材70,70,70の各々が、隣接する係止
部材70との角度が120°となるように設けられてい
る。この係止部材70は、上定盤12に立設された立設
部材70a,70aとの間に、棒状の係止バー70bが
回動可能となるように、その一端部が軸着されている。
かかる係止部材70,70,70の各係止バー70bを
上定盤12と平行となるまで回動したとき、各係止バー
70bの他端部は、上定盤12の中心を貫通する貫通孔
42内に挿入されたドライバー部30a上の延出され
る。また、ドライバー部30aには、三本のピン30
b,30b,30bの各々が、隣接するピン30bとの
角度が120°となるように立設され、各ピン30b
は、ドライバー部30a上に延出された係止バー70b
の先端部に当接している。
【0019】この係止バー70bには、係止部が形成さ
れておらず、ピン30b,30b,30bのうち、一本
のピン30bが係止バー70bと当接していない場合に
は、ピン30b,30b,30bの全てが対応する係止
バー70bに当接するまで、上定盤12は移動可能であ
る。但し、ピン30b,30b,30bの全てのピンが
対応する係止バー70bと当接した場合には、上定盤1
2の移動は規制される。この様に、図5に示す上定盤1
2は、その回転中心をドライバー部30aの中心と合致
するように強制的に位置決めされず、上定盤12の研磨
面を下定盤10の研磨面と平行状態とすることができ、
平行に配設された上定盤12の研磨面と下定盤10の研
磨面との間に、ワークを挟み込むことができる。
【0020】図5に示す様に、ピン30b,30b,3
0bの全てが対応する係止バー70bと当接した状態で
ドライバー部30aを矢印A(図5)方向に回転する
と、ドライバー部30aの回転力は、各ピン30bから
当接する係合バー70bに伝達され、上定盤12を矢印
B(図5)方向に回転する。矢印B方向に回転する上定
盤12は、所定方向に回転する下定盤10、インターナ
ルギア14及び太陽ギア16と共にワークの両面に研磨
を施す。研磨中に、ピン30b,30b,30bのう
ち、一本のピン30bが係止バー70bと当接していな
い状態となった場合にも、ピン30b,30b,30b
の全てが対応する係止バー70bに当接するまで上定盤
12は移動するが、この上定盤12の移動は、上定盤1
2の研磨面と下定盤10の研磨面との平行状態を保持し
た状態での移動であり、ワークの研磨には何等の影響も
与えない。尚、図1〜図14に示す両面研磨装置は、ラ
ップ用にもポリシング用にも適用できる。
【0021】ところで、図1〜図5に示した係止具は、
ドライバー部30aに立設した円柱状のピン30bと、
ピン30bが当接して係止される係止部の当接面が平坦
面に形成された係止バー50b、70bとから構成され
ている。かかる係止具では、ピン30bが係止バー50
b、70bの係止部の当接面に当接した際に、係止部の
当接面とピン30bとは線接触状態で当接する。かかる
線接触状態での当接は、面接触状態での当接に比較し
て、係止部の当接面における加工精度の上定盤12と下
定盤10との平行度に対する影響を少なくできるもの
の、当接面の加工精度の影響を更に少なくすることが好
ましい。このため、ピン30bと係止バー50b、70
bとの当接部及びその近傍を曲面に形成することによっ
て、両者を点接触で当接して係止することができる。具
体的には、図6に示す様に、ピン30bを円柱状とし、
ピン30bが当接する係止バー50b、70bの当接面
を面取りして曲面51に形成することによって達成でき
る。かかる曲面51は、ピン30bが当接する可能性の
ある当接面に形成することが好まし。例えば、図7に示
す様に、係止バー50bに形成した係止部としての切欠
き部50cの壁面のうち、ピン30bと当接する可能性
のある2面を曲面51,51に形成することが好まし
い。また、図5に示す様に、係止部が形成されない係止
バー70bでは、図8(a)に示すように、ピン30b
と当接する当接部面及びその近傍を曲面51に形成して
もよく、図8(b)に示す様に、係止バー70bの先端
部を円柱部53に形成してもよい。
【0022】図7に示す様に、ピン30bは、係止バー
50bに形成した係止部としての切欠き部50cの壁面
に同時に二箇所で点接触して当接しても、各接触点にお
ける加工精度に対する上定盤12と下定盤10との平行
度の影響は少ない。このため、図9に示す様に、ドライ
バー部30aに設けた二本のピン30b、30bの各々
に対応して、上定盤12に係止バー50b、50bを設
け、係止バー50b、50bの各々に形成した係止部と
しての切欠き部50cに、ピン30bが同時に二点で点
接触して当接し、ドライバー部30aと上定盤12とを
係止する。この係止バー50bとピン30bとの係止に
よって、上定盤12と下定盤10との回転中心を一致さ
せるようにしても、上定盤12と下定盤10との研磨面
の平行状態を保持できる。係止バー50bとピン30b
との係止は、点接触によるものであり、係止バー50b
とピン30bとの係止部の加工精度の可及的に小さくで
きるからである。この様に、上定盤12と下定盤10と
が、その研磨面との平行状態を保持しつつ。その回転中
心を一致させて研磨を行うことができれば、更に厚さの
薄いワークの研磨を可能にできる。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る両面研磨装置では、上定盤
の研磨面と下定盤の研磨面とを平行状態に保持してワー
クに研磨を施すことができる。このため、図14に示す
如く、上定盤の研磨面の傾斜に因るワークの割れ等を防
止でき、厚さ100μm以下の薄ワークに所望の両面研
磨を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る両面研磨装置の一例を説明する概
略説明図である。
【図2】図1に示す両面研磨装置に使用されているドラ
イバー部と上定盤とを係止する係止具について説明する
斜視図である。
【図3】図2に示す係止具が係止した状態を説明する説
明図である。
【図4】係止具を構成する係止バーに形成された係止部
の他の形状を示す部分平面図である。
【図5】ドライバー部と上定盤とを係止する他の係止具
を説明する説明図である。
【図6】係止具を構成する係止バーに形成された係止部
の他の形状を示す部分断面図である。
【図7】図6に示す係止バーの一例を説明する平面図で
ある。
【図8】図6に示す係止バーの他の一例を説明する平面
図である。
【図9】ドライバー部と上定盤とを係止する他の係止具
を説明する説明図である。
【図10】従来の両面研磨装置を説明する概略説明図で
ある。
【図11】両面研磨装置に使用されるキャリアを説明す
るための平面図である。
【図12】図10に示す従来の両面研磨装置に使用され
ているドライバー部と上定盤とを係止する係止具につい
て説明する斜視図である。
【図13】図10に示す係止具が係止した状態を説明す
る説明図である。
【図14】上定盤の研磨面が傾斜した状態を説明する説
明図である。
【符号の説明】
10 下定盤 12 上定盤 14 インターナルギア 16 太陽ギア 18 キャリア 30,50 係止部材 30a ドライバー部 30b ピン 50a,70a 立設部材 50b,70b 係止バー 50c 切欠き部(係止部) 51 曲面 53 円柱部 60 貫通孔(係止部)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに独立して回転する下定盤と上定盤
    との間に挟まれたウェーハ等のワークの両面を、前記下
    定盤及び上定盤に形成された各研磨面によって同時に研
    磨を施す両面研磨装置において、 該上定盤に駆動装置の駆動力を伝達する伝達手段とし
    て、前記駆動装置の駆動力により回転する回転軸の一端
    部に設けられたドライバー部と前記上定盤とを係止する
    係止具とが設けられ、 前記上定盤が、その研磨面と下定盤の研磨面とが平行状
    態を保持して所定距離の移動が可能となるように、前記
    係止具によりドライバー部と係止されていることを特徴
    とする両面研磨装置。
  2. 【請求項2】 係止具が、ドライバー部に立設された少
    なくとも二本のピンと、前記ピンの各々と当接するよう
    に上定盤に設けられた係止バーとから構成され、 前記ピンに当接した係止バーの一端部が設けられた上定
    盤が、少なくと一本の前記ピンと当接状態を保持して係
    止バーの延出方向に移動可能に設けられている請求項1
    記載の両面研磨装置。
  3. 【請求項3】 係止バーの他端部又はその近傍に、ピン
    と係合する係止部が形成されている請求項2記載の両面
    研磨装置。
  4. 【請求項4】 係止バーに形成された係止部が、切欠き
    部である請求項2又は請求項3記載の両面研磨装置。
  5. 【請求項5】 係止具が、ドライバー部に立設された少
    なくとも二本のピンと、前記ピンの各々と当接するよう
    に上定盤に設けられた係止バーとから構成され、 前記ピンと係止バーとが、点接触で当接して係止される
    ように、その当接部及びその近傍が曲面に形成されてい
    る請求項1〜4のいずれか一項記載の両面研磨装置。
  6. 【請求項6】 係止バーが、ドライバー部等からの振動
    を吸収し得るように樹脂製である請求項2〜5のいずれ
    か一項記載の両面研磨装置。
  7. 【請求項7】 互いに独立して回転する下定盤と上定盤
    との間に挟まれたウェーハ等のワークの両面を、前記下
    定盤及び上定盤に形成された各研磨面によって同時に研
    磨を施す両面研磨装置において、 該上定盤に駆動装置の駆動力を伝達する伝達手段とし
    て、前記駆動装置の駆動力により回転する回転軸の一端
    部に設けられたドライバー部と前記上定盤とを係止する
    係止具とが設けられ、 前記係止具としての前記ドライバー部に設けられた二本
    のピンと、前記ピンの各々に対応して前記上定盤に設け
    られた係止バーとは、前記ピンの各々が対応する係止バ
    ーと同時に二点で点接触して当接し、前記ドライバー部
    と上定盤とが係止されたとき、前記上定盤が下定盤の研
    磨面との平行状態を保持し且つ下定盤の回転中心と一致
    して係止される位置に設けられていることを特徴とする
    両面研磨装置。
  8. 【請求項8】 ピンと係止バーとは、その当接部及びそ
    の近傍が曲面に形成されている請求項7記載の両面研磨
    装置。
  9. 【請求項9】 係止バーに形成されたピンとの係止部
    が、切欠き部である請求項7又は請求項8記載の両面研
    磨装置。
  10. 【請求項10】 係止バーが、ドライバー部等からの振
    動を吸収し得るように樹脂製である請求項7〜9のいず
    れか一項記載の両面研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI728241B (zh) * 2017-04-05 2021-05-21 日商創技股份有限公司 雙面研磨裝置

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TWI728241B (zh) * 2017-04-05 2021-05-21 日商創技股份有限公司 雙面研磨裝置

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