JP6725831B2 - ワーク加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェーハ等のワークのエッジを砥石により研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置に関する。
従来から、半導体ウェーハやガラス基板等のワークのエッジを、砥石により研削または研磨して、当該ワークのエッジ外周を所望の形状に面取り加工するワーク加工装置が多数提案されている。
特許文献1〜3には、円板型の溝なし砥石の外周面を用いて、ワークのエッジ外周を面取り加工したり、ノッチまたはオリエンテーションフラットを所望の形状に加工したりする技術が開示されている。特許文献3には、さらに、溝なしのカップ型砥石の先端面を用いて半導体ウェーハのエッジ外周を面取り加工するとともに、当該砥石の先端面を用いて当該半導体ウェーハのオリエンテーションフラットを所望の形状に加工することも開示されている。特許文献4及び5には、溝なしのカップ型砥石の先端面を用いて半導体ウェーハのエッジ外周を面取り加工するとともに当該砥石の先端面を用いて当該半導体ウェーハのオリエンテーションフラットやノッチを所望の形状に加工する技術が開示されている。特許文献6には、溝なしのカップ型砥石の先端面を用いて矩形のガラス基板のエッジ外周を面取り加工する技術が開示されている。特許文献7には、円板型の溝なし砥石の先端面を用いて半導体ウェーハのエッジ外周を面取り加工する技術が開示されている。さらに、特許文献8,9には、面取り形状に応じた形状の溝を有した溝あり砥石を、特許文献10には、溝なしの研摩剤を含んだゴムホイールを、ワークに斜めに当てて加工する技術が開示されている。
こうしたワーク加工装置では、砥石の交換頻度を少なくしたいという要望がある。円板型やカップ型の溝なし砥石を用いてワークのエッジを面取り加工する場合、砥石の径を大きくすることで、砥石の寿命を長くでき、交換頻度を低減できる。しかし、ワークが、水平保持されていると、ワークの裏面を加工する際には、ワークと床面との間に砥石を潜り込ませる必要があり、大径の砥石が使用できない。
また、溝あり砥石を用いた場合、定期的に、溝の形状を修正する作業が必要になるため、砥石を、比較的、高頻度で交換する必要があり、手間であった。
特開2004−136416号公報 特開2000−317789号公報 特開2008−177348号公報 特開2012−143865号公報 特開2012−124541号公報 特開2011−026195号公報 特開2004−50345号公報 特開平5−152259号公報 特開2000−167753号公報 特開2005−040877号公報
カップ型砥石もしくは溝なし砥石を用いてワークの外周やオリエンテーションフラット又はノッチ等のエッジを面取り加工する場合、ワークに対する砥石の位置および姿勢を適宜、変更する必要がある。そのため、特許文献3〜7等に開示されているワーク加工装置には、砥石をワークに対して直線移動させる機構と、砥石を揺動させる機構とが設けられていた。
しかしながら、従来技術のように砥石を揺動させる構成の場合、砥石の径を大きくすることが難しく、ひいては砥石の寿命が短くなるという問題があった。すなわち、砥石は、通常一分間に数千回転という高速で回転しながらワークを研削・研磨する。このように高い回転数と研削・研磨に耐えるトルクとを得るためには、大出力で大型のモータが必要となる。そのため、砥石の径(ひいては重量)が比較的小さくても、砥石を回転させるモータは、大型になりやすかった。ましてや砥石を大径とした場合、非常に大きなモータが必要になり、砥石を回転させる機構が大型化・大重量化する。このような大型で大重量の回転機構の位置および姿勢を精度よく位置決めするためには、非常に高剛性で大型の構成が必要となり、実現は難しかった。結果として、従来の技術では、ワークに比して比較的小さな径の砥石を使用せざるを得なかった。しかし、砥石の径が小さいと砥石の寿命も短くなり、砥石の交換頻度が大きくなる。これは、コスト的にも、手間的にも、ユーザにとって負担であった。
そこで、本発明では、装置を大型化することなく大径の砥石を使用可能なワーク加工装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態であるワーク加工装置は、ワークを溝なし砥石により研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、前記ワークを保持するワーク保持機構と、前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、を備え、前記ワーク保持機構は、前記ワークの裏面を吸引保持しており、前記ワークのエッジ形状の加工は、前記ワークの表面側の加工と、前記ワークの裏面側の加工と、を前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外すことなく連続して行い、前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、前記砥石要素は、所定の板厚を有する円筒として形成されその先端面により面取り加工を行うカップ型であり、前記砥石回転軸は、前記揺動軸に対して垂直な方向に延び、前記砥石要素の軸直角端面で、前記ワークを研削または研磨する、ことを特徴とする。
他の本発明のワーク加工装置は、ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、前記ワークを保持するワーク保持機構と、前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、を備え、前記揺動機構は、前記ワークの加工の過程で、所望の形状を得られるように、前記ワークの表面と前記砥石とが成す接触角度が連続的に変化するように前記ワークを揺動させ、前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、前記砥石要素は、所定の板厚を有する円筒として形成されその先端面により面取り加工を行うカップ型であり、前記砥石回転軸は、前記揺動軸に対して垂直な方向に延び、前記砥石要素の軸直角端面で、前記ワークを研削または研磨する、ことを特徴とする。
他の本発明のワーク加工装置は、ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、前記ワークを保持するワーク保持機構と、前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、を備え、前記ワーク保持機構は、前記ワークの裏面を吸引保持しており、前記ワークのエッジ形状の加工は、前記ワークの表面側の加工と、前記ワークの裏面側の加工と、を前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外すことなく連続して行い、前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、前記砥石要素は、その外周面により面取り加工を行う円板型砥石であり、前記砥石回転軸は、前記ワークの表面に対して傾いており、前記砥石要素の周端面で、前記ワークを研削または研磨する、ことを特徴とする。
他の本発明のワーク加工装置は、ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、前記ワークを保持するワーク保持機構と、前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、を備え、前記揺動機構は、前記ワークの加工の過程で、所望の形状を得られるように、前記ワークの表面と前記砥石とが成す接触角度が連続的に変化するように前記ワークを揺動させ、前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、前記砥石要素は、その外周面により面取り加工を行う円板型砥石であり、前記砥石回転軸は、前記ワークの表面に対して傾いており、前記砥石要素の周端面で、前記ワークを研削または研磨する、ことを特徴とする。
好適な態様では、前記ワーク保持機構は、前記ワークを、前記ワークの表面に直交するワーク回転軸回りに回転させるワーク回転機構を含む。
他の好適な態様では、前記ワーク保持機構は、前記ワークの表面が鉛直方向と平行になる姿勢で前記ワークを保持しており、前記揺動軸は、鉛直方向の軸である。
他の好適な態様では、前記砥石は、互いに径の異なる複数のカップ型の砥石要素をベース部材の一面に同心円状に固着して構成される、ことも望ましい。
他の好適な態様では、前記砥石は、互いに径が同じ複数の円板型の砥石要素を回転軸方向にずらしながら同心に配して構成される、ことが望ましい。
本発明によれば、砥石ではなく、ワークを揺動させているため、砥石を大径化することができ、砥石の寿命をより増加できる。
本発明の第一実施形態であるワーク加工装置の斜視図である。 ワーク加工装置の斜視図である。 ワーク加工装置の斜視図である。 ワーク加工装置の他の方向から見た斜視図である。 ワーク加工装置で用いる砥石の一例を示す斜視図である。 ワークの外周エッジ加工の様子を示す図である。 ワークの外周エッジ加工の様子を示す図である。 ワークの外周エッジ加工の様子を示す図である。 エッジの断面形状の一例を示す図である。 エッジの断面形状の一例を示す図である。 ワーク加工装置の斜視図である。 オリエンテーションフラットの一例を示す図である。 ノッチの加工の様子を示す図である。 ノッチの一例を示す図である。 本発明の第二実施形態であるワーク加工装置の斜視図である。 ワーク加工装置の斜視図である。 ワーク加工装置の斜視図である。 ワーク加工装置で用いる砥石の一例を示す斜視図である。 ワークの外周エッジ加工の様子を示す図である。 ワーク加工装置で、矩形のワークを加工する様子を示す斜視図である。 ワーク加工装置で、矩形のワークを加工する様子を示す斜視図である。 従来のワーク加工装置を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図3は、本発明の第一実施形態であるワーク加工装置10の斜視図である。また、図4は、別の角度からみたワーク加工装置10の斜視図であり、図5は、このワーク加工装置10で使用する第一砥石110の斜視図である。
ワーク加工装置10は、半導体ウェーハやガラス基板、セラミックス等の円形のワーク100を研削(または研磨)する装置である。本実施形態のワーク加工装置10は、高硬度のワーク100、例えば、サファイアや、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)等を含むワークの加工に特に適しているが、当然、他の種類のワークの加工に用いてもよい。
ワーク加工装置10は、砥石110,120を回転可能に保持する砥石保持機構12と、ワーク100を保持するワーク保持機構14と、砥石110及び120とワーク100とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、ワーク保持機構14を揺動させる揺動機構16と、を備えている。
砥石保持機構12は、さらに、第一砥石110を保持する第一保持機構と、第二砥石120を保持する第二保持機構と、に大別される。第一砥石110は、主に、ワーク100の外周102やオリエンテーションフラット104の面取り加工に用いられる。第一砥石110は、図5に示すように、二つの砥石要素112a,112b(両者を区別しない場合は、単に、添え字a,bを省略して「砥石要素112」と呼ぶ)を有しており、各砥石要素112は、所定の板厚を有した円筒形、すなわち、カップ型でありその先端面において面取り加工を行うものである。第一砥石110は、図5に示すように、径が異なる二つのカップ型の砥石要素112a,112bを、ベース部材114の一面に同心に固着して一部品化したものである。本実施形態では、二つの砥石要素112a,112bのうち、大径の砥石要素112aを精密研削に、小径の砥石要素112bを粗研削に用いている。そのため、二つの砥石要素112a,112bは、砥粒の粒度(番手)、砥粒の種類、バインダの種類の少なくとも一つが異なっている。なお、ここで示した第一砥石110の構成は一例であり、カップ型の砥石要素112を少なくとも一つ有するのであれば、その他の構成は適宜、変更されてもよい。例えば、カップ型の砥石要素112の個数は、一つでも、三つ以上でもよい。また、複数の砥石要素112の特性は、互いに異なっていてもよいし、同じでもよい。複数の砥石要素112の特性を同一にした場合、一つの砥石要素112が摩耗した際には、他の砥石要素112を使用できるため、砥石交換の頻度を大幅に低減できる。
第二砥石120は、主にノッチ106の面取り加工に用いられる。第二砥石120は、一つの砥石要素112を有しており、この砥石要素112は、所定の板厚を有した円筒形、すなわち、カップ型でありその先端面において面取り加工を行うものである。この第二砥石120は、第一砥石110に比して小径である。また、後に詳説するように、第二砥石120の先端面は、ノッチ106の谷部の研削仕上がり予定の形状に合わせて形成されている。
第一保持機構は、第一砥石110を回転保持するための第一モータ20を有している。第一砥石110は、第一モータ20の出力軸にナット等で固定されて保持される。第一モータ20は、第一砥石110を高速、例えば、4000rpm程度の速度で回転させる。このとき、第一モータ20は、第一砥石110の回転軸Rt1が、水平軸であるX軸と平行、換言すれば、後述する揺動軸Rw2に対して垂直になる姿勢で、後述するX軸移動部34に設置されている。
第二保持機構は、第二砥石120を回転させる第二モータ22を有している。第二砥石120は、第二モータ22の出力軸にナット等で固定されて保持される。第二モータ22は、第二砥石120を高速、例えば、12000rpm程度の速度で回転させる。第二モータ22は、第一モータ20とともに、X軸移動部34に設置されている。第二砥石120の回転軸Rt2は、水平方向(揺動軸に対して垂直の方向)、かつ、第一砥石110の回転軸Rt1に対して一定の角度(例えば45度)を成す方向に延びている。また、第二砥石120の回転軸Rt2は、第一砥石110の回転軸Rt1よりもやや高めの位置に設定されている。なお、本実施形態では、各モータ20,22と砥石110,120とを直接連結しているが、両者の間に、減速機構等を設けてもよい。
ワーク保持機構14は、ワーク100を吸着保持するチャック24と、当該チャック24をワーク100の表面に垂直な回転軸Rw1回りに回転させるワーク回転機構と、を備えている。チャック24は、真空源に連通された複数の吸着孔(図示せず)を介してワーク100を吸着保持する。本実施形態では、チャック24の吸着面はZ軸と平行であり、チャック24は、ワーク100の表面がZ軸、すなわち、鉛直方向と平行になる姿勢でワーク100を保持する。
このチャック24はワーク回転用モータ26の出力軸に連結されており、ワーク回転用モータ26の回転に伴いワーク100は水平な回転軸Rw1回りに回転する。このワーク100の回転数は、砥石110,120の回転数よりも十分に低く、数百rpm程度である。したがって、ワーク回転用モータ26としては、砥石回転用の第一、第二モータ20,22に比して出力が小さく、比較的小型軽量のモータを選択することができる。
ワーク回転用モータ26は、略L字状のブラケット28に固着されており、このブラケット28の底面には、揺動用モータ30の出力軸が連結されている。揺動用モータ30は、ワーク100をZ軸と平行、すなわち、ワーク100の表面と平行な揺動軸Rw回りに揺動させる揺動機構16を構成する。この揺動軸Rw2は、ワーク100の回転軸Rw1と交差する。また、揺動時に生じるモーメントを低減するために、揺動軸Rw2は、ワーク100、チャック24、ワーク回転用モータ26からなるワーク保持機構14の重心近傍を通ることが望ましい。揺動用モータ30が駆動することにより、ワーク100は、図1〜図3に示すように、揺動軸Rw2回りに揺動し、ワーク100の砥石110,120に対する姿勢が変化する。
直線移動機構は、X軸テーブル32、Y軸テーブル44、Z軸テーブル38を備えている。X軸テーブル32は、X軸モータ33や、ボールネジ、ガイドレール等を備えており、X軸モータ33の駆動に伴い、X軸移動部34が、X軸方向に直線移動する。砥石保持機構12は、このX軸移動部34に載置されており、第一、第二砥石110,120は、X軸モータ33の駆動に伴い、X軸方向に直線移動できる。
Z軸テーブル38は、Z軸モータ39やボールネジ、ガイドレール等を備えており、Z軸モータ39の駆動に伴い、Z軸移動部40を、Z軸方向に直線移動させる。ワーク保持機構14および揺動機構16は、このZ軸移動部40に載置されており、ワーク100は、Z軸モータ39の駆動に伴い、Z軸方向に直線移動できる。Z軸モータ39やボールネジ、ガイドレールは、Z軸ベース42に固着されており、このZ軸ベース42は、Y軸移動部46に固着されている。
Y軸テーブル44は、Y軸用モータ(図面では見えず)やボールネジ、ガイドレール等を備えており、Y軸モータの駆動に伴い、Y軸移動部46を、Y軸方向に直線移動させる。既述した通り、Z軸ベース42がY軸移動部46に固着されているため、Z軸テーブル38、揺動機構16、および、ワーク保持機構14は、Y軸モータの駆動に伴い、Y軸方向に直線移動する。
なお、図1〜図4から明らかな通り、本実施形態では、Y軸移動部46の中央に貫通孔50を設け、揺動用モータ30が、当該貫通孔50を通過するような配置としている。かかる配置とするのは、ワーク100の回転軸Rw1とY軸移動部46との距離を近づけ、Y軸移動により生じるモーメントの低下を図るためである。
なお、ここで説明した直線移動機構は一例であり、その構成は適宜変更されてもよい。例えば、本実施形態では、砥石保持機構12がX軸に、ワーク保持機構14がY軸およびZ軸方向に直線移動する構成としているが、これらの組み合わせは適宜変更されもよく、例えば、砥石保持機構12は完全固定で、ワーク保持機構14が、X軸、Y軸、Z軸方向に移動する構成としてもよい。また、本実施形態ではモータの回転をボールネジで直進運動に変換しているが、他の機構で直進運動に変換してもよいし、回転式のモータに替えて、リニアモータを用いる等してもよい。
ワーク100を研削する際、図示しない制御部は、これら直線移動機構を駆動して、ワーク100と砥石110及び120との相対的な位置関係を調整するとともに、揺動機構16を駆動して、ワーク100と砥石110及び120との相対的な姿勢関係を調整する。具体的に、本実施形態のワーク加工装置10でのワーク100の面取り加工の流れについて説明する。
はじめに、ワーク100の外周102の面取り加工について図6〜10を参照して説明する。図6〜図8は、ワーク100の外周102のエッジ研削の様子を示すイメージ図であり、図6は、ワーク100の板厚の中心線Cwでの概略断面図であり、図7は、ワーク100および第一砥石110を、第一砥石110の正面から見た概略図である。また、図8は、ワーク100および第一砥石110をZ軸方向から見た概略図である。また、図9、図10は、ワーク100のエッジの断面形状の一例を示す図である。なお、図6〜図8においては、理解を容易にするために、第一砥石110の砥石要素として、単一の砥石要素112のみを図示している。
本実施形態では、ワーク100の外周102の断面形状が、図9、図10に示すような所望の形状になるように面取りを行う。外周の断面形状は、図9に示すようにワーク100の厚み方向に対向する一対の傾斜面107が円弧108で結ばれた略コーン状でもよいし、図10に示すようにワーク100の厚み方向に対向する一対の傾斜面107が直線109で結ばれた略台形状でもよい。
ワーク100の外周を所望の断面形状に仕上げるために、本実施形態では、図6、図7に示すように、第一砥石110およびワーク100を回転させた状態で、カップ型の砥石要素112の軸直角端面116を、ワーク100の周端に当接させてワーク100を研削する。このとき、砥石要素112の軸直角端面116が、ワーク100の一箇所に斜めに当接するように、第一砥石110の回転軸Rt1を、ワーク100の回転軸Rw1に対して鉛直方向にオフセットし、ワーク100の板厚中心線Cwに対して水平方向にオフセットする。このように、第一砥石110の回転軸Rt1をオフセットさせることで、当接箇所における砥石要素112の移動方向と、ワーク100の板厚中心線Cwと、が所定の角度αを成し、ワーク100の端面に、面方向に対して所定の角度αを持った条痕が形成されることとなる。その結果、加工ひずみであるピットや亀裂を効果的に防止できる。なお、回転軸Rt1のオフセット量Ofv,Ofhは、特に限定されないが、当接箇所における砥石要素112の移動方向とワーク100の板厚中心線Cwとが成す角度αが15度〜45度となるような値にすることが望ましい。
ワーク100の外周102を形成する場合には、第一砥石110の回転軸Rt1をオフセットさせた状態のまま、図8に示すようにワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させ、ワーク100の表面と第一砥石110の軸直角端面116とが成す接触角度βを変化させる。これにより、ワーク100の角部が砥石要素112の軸直角端面116に当接し研削される。より具体的には、ワーク100の外周102を形成する場合は、まず、図8(a)に示すように、ワーク100のチャック24と反対側(以下「表側」と呼ぶ)の角部の研削を行う。したがって、ワーク加工装置10は、まず、揺動用モータ30を駆動して、ワーク100の表面と砥石要素112の軸直角端面116とが成す接触角度βが鋭角になるように、ワーク100の姿勢を変更するとともに、直線移動機構を駆動して、ワーク100と砥石要素112の軸直角端面116とを当接させて、ワーク100の表側の研削を行う。
その後、揺動用モータ30を駆動して、ワーク100の表面と砥石要素112の軸直角端面116とが成す接触角度βを徐々に変更しながら、すなわち、ワーク100の姿勢を変更しながら、砥石によるワーク100の研削を行う。そして、最終的に、図8(c)に示すように、ワーク100の裏側の角部の研削を行う。本実施形態では、こうした外周102の面取り加工を粗研削用の砥石要素112bを用いて行った後、精密研削用の砥石要素112aを用いて行う。
次に、本実施形態のワーク加工装置10で、オリエンテーションフラット104を所望の形状に面取り加工することについて図11、図12を参照して説明する。図11は、オリエンテーションフラット104の面取り加工時のワーク加工装置10の斜視図であり、図12は、オリエンテーションフラット104を有したワーク100の一例を示す図である。オリエンテーションフラット104は、ワーク100の結晶軸方向を示す切り込みであり、ワーク100の外周102の一部を直線状に切り欠いた形状である。このオリエンテーションフラット104の面取り加工手順は、第一砥石110のみを回転させワーク100は回転させない状態で、Z軸方向に移動させる点を除けば、外周102の面取り加工のときとほぼ同じである。すなわち、図6、図7に示すように、第一砥石110の回転軸Rt1を、ワーク100の回転軸Rw1および板厚中心線Cwに対してオフセットさせ、当接箇所における砥石要素112の移動方向と、ワーク100の板厚中心線Cwとが所定の角度αを成すようにする。また、図8に示すように、ワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させて、砥石要素112の軸直角端面116を、ワーク100の表面、周面、裏面の順に当接させて、所望のエッジ形状を形成する。
次に、本実施形態のワーク加工装置10で、ノッチ106の面取り加工する場合について図4、図13、図14を参照して説明する。図13は、ノッチ106の面取り加工を示すイメージ図であり、図14は、ノッチ106を有したワーク100の一例を示す図である。ノッチ106も、ワーク100の結晶軸方向を示す切り込みであり、ワーク100の外周102の一部をV字またはU字状に切り欠いて形成される。
このノッチ106を面取り加工する際には、第二砥石120を用いる。第二砥石120は、既述した通り、第一砥石110より小径のカップ型の砥石である。この第二砥石120の先端面は、ノッチ106の谷部の仕上がり予定の形状に合わせて形成されている。例えば、図13(b)に示すように、ノッチ106の谷部のコーナが半径rの円弧の場合、カップ状砥石の先端面のコーナも半径rの円弧となっている。
ノッチ106を面取り加工する際には、第二砥石120のみを回転させ、ワーク100は回転させない状態で、第二砥石120の周端面をノッチ106の端面に当接させる。このとき、直線移動機構を駆動して、第二砥石120をノッチ106の外形に沿って動かす。また、所望のエッジ断面形状が得られるように、揺動機構16を駆動して第二砥石120とワーク100との相対的な姿勢関係を変更する。また、ワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させて、砥石要素112の軸直角端面116を、ワーク100の表面、周端面、裏面の順に当接させて、所望の形状を形成する。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態では、ワーク100および砥石の姿勢関係を変化させる場合、砥石ではなくワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させている。これは、次の理由による。従来から、砥石の寿命をより長くしたいという要望がある。特に、サファイアやSiC,GaN等を含む高硬度のワーク100を加工する場合、砥石が比較的早期に摩耗する。砥石が摩耗した場合には、加工を一時的に中断して砥石を交換する必要があり、コスト的にも手間的にもユーザの負担になっていた。そこで、砥石の寿命を延ばす有効な手段として、砥石の径を大きくすることが考えられる。砥石の径を大きくすることで、砥面の面積を増やすことができ、砥石の交換の頻度を低下できる。
しかし、大径の砥石を使用した場合、その砥石を保持する砥石保持機構を揺動させるのが困難になる。すなわち、砥石を大径化した場合、当該砥石を回転させる砥石保持用モータの出力も増加しなければならず、砥石保持機構の大型化・大重量化を招く。かかる大型で大重量の砥石保持機構を揺動させる構成とすると、砥石揺動のために大型で高価なモータが必要となる。また、高速で回転する砥石を揺動させると、ブレや振動が生じやすく、加工精度に悪影響を与える。
そこで、本実施形態では、砥石110及び120ではなく、ワーク100を揺動させる構成としている。ワーク100を揺動させる構成とすることで、大型の砥石110,120を揺動させる必要が無くなる。結果として、砥石揺動のための大型のモータが不要となり、また、砥石110,120のブレや振動を低減できる。なお、ワーク100を揺動させた場合には、ワーク揺動のためのモータが必要であり、また、ワーク100にブレや振動が生じることが懸念される。しかし、ワーク100は、砥石110,120に比べて回転速度が非常に遅いため、ワーク回転用モータ26は砥石回転のための第一、第二モータ20,22より小型・軽量であることが多く、また、ワーク100そのもののサイズも砥石110に比べて小さいことが多い。そのため、砥石保持機構を揺動する場合に比して、ワーク保持機構を揺動する場合のほうが、揺動に要するパワーを小さく抑えることができる。
また、ワーク100は砥石110,120に比べて回転速度が遅いため、揺動に起因するブレや振動の影響も小さくできる。つまり、砥石110,120ではなく、ワーク100を揺動する構成とすることで、装置を大型化することなく大径の砥石110,120を用いることができ、ひいては、砥石110,120の寿命を長くできる。
また、本実施形態では、ワーク100を、その表面が鉛直方向と平行になる姿勢で保持している。かかる構成とすることで、砥石110,120を大型化できる。これについて、図22を参照して説明する。図22は、従来のワーク加工装置10の構成を示す概略図である。図22に示すように、従来のワーク加工装置10の多くは、ワーク100を、その表面が水平方向になるような姿勢で保持していた。また、従来のワーク加工装置10では、ワーク100ではなく、砥石110を揺動して姿勢変更していた。
かかる従来の装置の場合、ワーク100とベース面200との間隔は、小さくなりがちであった。もちろん、ワーク100を高い位置で保持することで、当該間隔を大きくすることは可能であるが、その場合、ワーク保持の安定性が低下する。したがって、ワーク100と水平なベース面200との間隔は、ある程度限られていた。この場合、ワーク100の裏面を加工するためには、砥石110および当該砥石110を保持する砥石保持機構12を、ワーク100とベース面200との隙間に入り込ませる必要がある。この場合に、大径の砥石110を用いると、砥石保持機構12とベース面200との干渉が生じてしまうため、従来のワーク加工装置10では、比較的、小径の砥石110しか使用できなかった。
一方、本実施形態では、ワーク100を、その表面が鉛直方向と平行になる姿勢で保持している。そのため、ワーク100の裏面を加工する場合でも、砥石110,120を、ワーク100と水平なベース面(図1の例では、Y軸ベース48)の間に潜り込ませる必要はない。その結果、大径の砥石110,120を使用しても、ベース面(Y軸ベース48)と砥石110,120との干渉を効果的に防止できる。そして、大径の砥石110,120が使用できることにより、砥石の寿命をより長くできる。
なお、ワーク100を鉛直方向と平行に保持した場合、ワーク100がチャック24から離脱すると、ワーク100が落下、破損するおそれがある。本実施形態では、こうしたワーク100のチャック24からの離脱を防止するために、図8に示すように、ワーク100の表面側から加工し、ワーク100の裏面側は、最後に加工するようにしている。すなわち、研削・研磨の際に、砥石110,120がワーク100を押す力は、加工の初期段階において最も大きい。したがって、ワーク100の裏面から研削・研磨した場合、初期段階において、ワーク100の裏面から表面に向かう力(ワーク100をチャック24から離す方向の力)が大きくかかり、チャック24からワーク100の離脱を招く恐れがある。一方、本実施形態のように、ワーク100の表面から研磨・研削を行い、最後にワーク100の裏面の研磨・研削を行う構成とすれば、砥石がワーク100の裏面を押す力を小さくすることができ、ワーク100のチャック24からの離脱を効果的に防止できる。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態によれば、一つのワーク加工装置10で、ワーク100の外周102、オリエンテーションフラット104、ノッチ106の面取り加工を行うことができる。また、本実施形態では、砥石110,120ではなく、ワーク100を揺動させているため、装置を大型化することなく砥石110,120の大径化が可能であり、砥石110,120の寿命を増加、ひいては、砥石110,120の交換頻度を低下できる。また、本実施形態では、ワーク100を、その表面が鉛直方向に平行となる姿勢で保持している。そのため、砥石110,120をワーク100とベース面との間に潜り込ませる必要がなく、砥石110,120の更なる大径化、ひいては、砥石110,120の寿命の更なる増加が可能となる。
次に、第二実施形態について図15〜図19を参照して説明する。図15〜図17は、第二実施形態のワーク加工装置10の斜視図であり、図15は、外周102のエッジを、図16は、オリエンテーションフラット104のエッジを、図17は、ノッチ106のエッジを面取り加工している様子を示している。また、図18は、このワーク加工装置10で用いる第一砥石110の概略斜視図であり、図19は、ワーク100および砥石110,120の姿勢関係を示すイメージ図である。
このワーク加工装置10は、その外周面により面取り加工を行う円板状の砥石110,120を用いており、砥石保持機構12の構成が第一実施形態と異なる。一方で、その他の構成は、第一実施形態とほぼ同じである。
具体的に説明すると、外周102およびオリエンテーションフラット104の面取り加工に用いられる第一砥石110は、図18に示す通り、それぞれその外周面で面取り加工を行う二つの円板状の砥石要素112a,112bを有している。第一砥石110は、ベース部材114を挟んで両側に、同径の円板状の砥石要素112a,112bを配して構成されており、二つの砥石要素112a,112bは、同心かつ回転軸Rt1方向にずれて配されている。二つの砥石要素112a,112bのうち一つは、精密研削に用いられ、他の一つは粗研削に用いられる。こうした第一砥石110は、第一モータ20の出力軸にナット等により固着され、第一モータ20の駆動により回転する。第一モータ20は、第一砥石110の回転軸Rt1が、水平に対して傾くような姿勢で、X軸移動部34に載置されている。
ノッチ106の面取り加工に用いられる第二砥石120は、その外周面で面取り加工を行う円板状の砥石要素112を一つ有している。第二砥石120の周端の断面形状は、ノッチ106の谷部の仕上がり形状に応じた形状となっている。この第二砥石120は、第二モータ22の出力軸にナット等により固着され、第二モータ22の駆動により回転する。第二モータ22は、第二砥石120の回転軸Rt2が、鉛直方向に平行(揺動軸Rw2に平行)になるような姿勢で、X軸移動部34に載置されている。
かかる構成のワーク加工装置10を用いて面取り加工を行う様子を説明する。ワーク100の外周102の面取り加工を行う際には、第一砥石110およびワーク100を回転させた状態で、図15、図19に示すように、第一砥石110の砥石要素112の外周面をワーク100の外周102に当接させる。このとき、当接箇所において、砥石要素112の移動方向とワーク100の板厚中心線Cwとが所定の角度αを持つように、第一砥石110の回転軸Rt1を水平に対して傾けておく。かかる構成とすることで、ワーク100の外周の端面に、面方向に対して所定の角度αを持った条痕が形成されることとなる。その結果、加工ひずみであるピットや亀裂を効果的に防止できる。なお、回転軸Rt1の傾き角度は特に限定されないが、当接箇所における砥石要素112の移動方向とワーク100の回転方向とが成す角度αが15度〜45度となるような傾き角度とすることが望ましい。
ワーク100の外周102の面取り加工を行う場合には、第一砥石110の回転軸Rt1を傾けた状態のまま、図8に示すように、ワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させ、ワーク100の表面側から順に研削する。そして、粗研削用の砥石要素112bでの研削が完了すれば、精密研削用の砥石要素112aで研削を行う。
オリエンテーションフラット104の面取り加工を行う場合には、図16に示すように、砥石のみを回転させた状態で、ワーク100をZ軸方向に移動させる。また、ワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させて、ワーク100と第一砥石110との相対的な姿勢関係を変化させ、所望の断面形状に研削する。
ノッチ106の面取り加工を行う場合には、図17に示すように、第二砥石120を回転させた状態で、ワーク100に当接させる。ノッチ106を面取り加工する際には、図17に示すように、第二砥石120のみを回転させ、ワーク100は、回転させない状態で、第二砥石120の周端面をノッチ106の端面に当接させる。このとき、直線移動機構を駆動して、第二砥石120を、ノッチ106の外形に沿って動かす。また、所望のエッジ断面形状が得られるように、揺動機構16を駆動して、第二砥石120とワーク100との相対的な姿勢関係を変更する。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態のワーク加工装置10でも、ワーク100の外周102、オリエンテーションフラット104、ノッチ106の面取り加工を行うことができる。また、本実施形態でも、砥石110,120ではなく、ワーク100を揺動させているため、装置を大型化することなく砥石110,120の大径化が可能であり、砥石110,120の寿命を増加、ひいては、砥石110,120の交換頻度を低下できる。また、本実施形態でも、ワーク100を、鉛直方向に平行な姿勢で保持している。そのため、砥石をワーク100とベース面との間に潜り込ませる必要がなく、砥石110,120の更なる大径化、ひいては、砥石の寿命の増加が可能となる。
なお、これまで説明した構成は一例であり、ワーク100を、ワーク100の表面と平行な揺動軸Rw2回りに揺動させるのであれば、その他の構成は適宜変更されてもよい。例えば、本実施形態では、ワーク100を鉛直に保持しているが、ワーク100は水平に保持されてもよい。また、本実施形態では、円形のワーク100を加工する場合のみを例示したが、ワーク100は、他の形状、例えば、長方形や正方形、楕円等でもよい。図20、図21は、長方形のワーク100(例えばガラス基板等)を加工するワーク加工装置の一例を示す図である。矩形のワーク100の外周エッジの面取り加工をする場合は、ワーク100を、回転軸Rw1回りに回転させず、Z軸方向にのみ移動させて砥石で研削する。また、必要に応じて、ワーク100を揺動軸Rw2回りに揺動させて、所望のエッジ断面形状を得る。また、矩形のワーク100のオリエンテーションフラット、ノッチの面取り加工を行う手順は、上述した第一、第二実施形態の装置での加工手順とほぼ同じとなる。なお、矩形のワーク100が直線4辺で構成されており、4角を有する場合、4角のうち、1角を短い直線にした(1角を面取りした)ものをオリエンテーションフラットとしている。また、このような矩形のワーク100を取り扱う場合、ワーク100は、回転軸Rw1回りに回転できなくてもよい。ただし、実際には、矩形のワーク100の4辺を順次、加工する場合が多く、加工する辺を順次切り替えるためには、ワーク100の回転機構は、設けたほうが望ましい。また、本実施形態では、一つのワーク加工装置10に、第一砥石110と第二砥石120とを設けているが、いずれか一方のみを有する構成としてもよい。
10 ワーク加工装置、12 砥石保持機構、14 ワーク保持機構、16 揺動機構、20 第一モータ、22 第二モータ、24 チャック、26 ワーク回転用モータ、28 ブラケット、30 揺動用モータ、32 X軸テーブル、33 X軸モータ、34 X軸移動部、38 Z軸テーブル、39 Z軸モータ、40 Z軸移動部、42 Z軸ベース、44 Y軸テーブル、46 Y軸移動部、48 Y軸ベース、50 貫通孔、100 ワーク、102 外周、104 オリエンテーションフラット、106 ノッチ、110 第一砥石、112 砥石要素、116 軸直角端面、120 第二砥石。

Claims (8)

  1. ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、
    溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、
    前記ワークを保持するワーク保持機構と、
    前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、
    前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、
    を備え、前記ワーク保持機構は、前記ワークの裏面を吸引保持しており、
    前記ワークのエッジ形状の加工は、前記ワークの表面側の加工と、前記ワークの裏面側の加工と、を前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外すことなく連続して行い、
    前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、
    前記砥石要素は、所定の板厚を有する円筒として形成されその先端面により面取り加工を行うカップ型であり、
    前記砥石回転軸は、前記揺動軸に対して垂直な方向に延び、
    前記砥石要素の軸直角端面で、前記ワークを研削または研磨する、
    ことを特徴とするワーク加工装置。
  2. ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、
    溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、
    前記ワークを保持するワーク保持機構と、
    前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、
    前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、
    を備え、前記揺動機構は、前記ワークの加工の過程で、所望の形状を得られるように、前記ワークの表面と前記砥石とが成す接触角度が連続的に変化するように前記ワークを揺動させ
    前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、
    前記砥石要素は、所定の板厚を有する円筒として形成されその先端面により面取り加工を行うカップ型であり、
    前記砥石回転軸は、前記揺動軸に対して垂直な方向に延び、
    前記砥石要素の軸直角端面で、前記ワークを研削または研磨する、
    ことを特徴とするワーク加工装置。
  3. ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、
    溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、
    前記ワークを保持するワーク保持機構と、
    前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、
    前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、
    を備え、前記ワーク保持機構は、前記ワークの裏面を吸引保持しており、
    前記ワークのエッジ形状の加工は、前記ワークの表面側の加工と、前記ワークの裏面側の加工と、を前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外すことなく連続して行い、
    前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、
    前記砥石要素は、その外周面により面取り加工を行う円板型砥石であり、
    前記砥石回転軸は、前記ワークの表面に対して傾いており、
    前記砥石要素の周端面で、前記ワークを研削または研磨する、
    ことを特徴とするワーク加工装置。
  4. ワークを研磨または研削して面取り加工するワーク加工装置であって、
    溝なしの砥石を保持するとともに、当該砥石を規定の砥石回転軸回りに回転させる砥石保持機構と、
    前記ワークを保持するワーク保持機構と、
    前記砥石保持機構とワーク保持機構とを相対的に直線移動させる直線移動機構と、
    前記ワークを、前記ワークの表面と平行な揺動軸回りに揺動させることで、前記砥石に対する前記ワークの姿勢を変化させる揺動機構と、
    を備え、前記揺動機構は、前記ワークの加工の過程で、所望の形状を得られるように、前記ワークの表面と前記砥石とが成す接触角度が連続的に変化するように前記ワークを揺動させ、
    前記砥石は、2以上の砥石要素を同心に配して一部品化したものであり、
    前記砥石要素は、その外周面により面取り加工を行う円板型砥石であり、
    前記砥石回転軸は、前記ワークの表面に対して傾いており、
    前記砥石要素の周端面で、前記ワークを研削または研磨する、
    ことを特徴とするワーク加工装置。
  5. 請求項1または2に記載のワーク加工装置であって、
    前記砥石は、互いに径の異なる複数のカップ型の砥石要素をベース部材の一面に同心円状に固着して構成される、ことを特徴とするワーク加工装置。
  6. 請求項3または4に記載のワーク加工装置であって、
    前記砥石は、互いに径が同じ複数の円板型の砥石要素を回転軸方向にずらしながら同心に配して構成される、ことを特徴とするワーク加工装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のワーク加工装置であって、
    前記ワーク保持機構は、前記ワークを、前記ワークの表面に直交するワーク回転軸回りに回転させるワーク回転機構を含む、ことを特徴とするワーク加工装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のワーク加工装置であって、
    前記ワーク保持機構は、前記ワークの表面が鉛直方向と平行になる姿勢で前記ワークを保持しており、
    前記揺動軸は、鉛直方向の軸である、
    ことを特徴とするワーク加工装置。
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