JP6528527B2 - ツルーアーの製造方法および半導体ウェーハの製造方法、ならびに半導体ウェーハの面取り加工装置 - Google Patents

ツルーアーの製造方法および半導体ウェーハの製造方法、ならびに半導体ウェーハの面取り加工装置 Download PDF

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本発明は、ツルーアーの製造方法に関する。また、本発明は、このツルーアーの製造方法により得られたツルーアーを利用した半導体ウェーハの製造方法に関し、また、このツルーアーを用いる半導体ウェーハの面取り加工装置に関する。
半導体デバイスの基板として、シリコンウェーハなどの半導体ウェーハが広く用いられている。例えばシリコンウェーハは、単結晶シリコンインゴットをスライスして得られるウェーハに対してラップ加工を施し、さらに研磨加工を施して製品とする。特に、搬送時等におけるウェーハ周縁部の割れや欠け等を防止するために、周縁部に面取り加工が施される。
ここで、半導体ウェーハの周縁部の3つの代表的な面取り形状を、図1(A)〜(C)に示す。便宜上、図1(A)〜(C)をそれぞれ第1形状、第2形状、第3形状と称する。周縁部は、ウェーハの周面である端面と、上面取り部と、下面取り部とから構成される。図中、tはウェーハ周縁部のウェーハ厚さであり、θ1は上面取り角度であり、θ2は、下面取り角度であり、A1は上面取り幅であり、A2は下面取り幅であり、B1は上面取り厚さであり、B2は下面取り厚さであり、Rは端面の先端曲率半径であり、r1は上面取り部の曲率半径であり、r2は下面取り部の曲率半径であり、BCは端面の長さである。半導体ウェーハの周縁部の目標形状は、上記パラメータの各々を定めることにより決定される。
かかる形状に半導体ウェーハの周縁部を面取り加工するための処理手順について図2(A)〜(E)を用いて説明する。まず、砥粒を固めた円盤状の板1と(図2(A))、板1に溝を予め形成したメタルボンドの粗研砥石2(図2(B))と、半導体ウェーハの周縁部を研磨するための精研砥石3(図2(D))とを用意する。なお、精研砥石3は、レジンボンド砥石であり、図示のとおり丸みを帯びた初期溝が予め形成されていることが通常である。これは、レジンボンド砥石は、軟質で磨耗が激しいため、形状精度良く製作しても、使用すると、すぐに形状が崩れてしまうからである。粗研砥石2を用いて、板1に粗研砥石2の溝形状を板1の周縁部を面取して形状転写すると、板1は、精研砥石3をツルーイングするためのツルーアー1Aとなる(図2(A)〜図2(C))。ツルーアー1Aを用いて精研砥石3の新規の溝や使用によって形状が崩れた溝の形状のをツルーイングすることにより、精研砥石の溝を成形する(図2(D)〜図2(E))。この精研砥石3を用いて、半導体ウェーハの周縁部を研磨することで、半導体ウェーハ周縁部の形状が精研砥石3の溝に合致した形状に加工され、半導体ウェーハの周縁部が面取りされることとなる。なお、粗研砥石2の転写用の溝は複数設けられて、それぞれ異なる形状のツルーアーを作製可能にするのが通常である。
このような従来技術よるツルーイング方法の一例が、特許文献1に記載されている。すなわち、ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハの外周部を面取りする砥石と、前記ウェーハテーブルを前記砥石に対して相対的に移動させる移動手段と、前記砥石に対して前記ウェーハの外周部を面取りするための溝を形成するツルーイング砥石とを備えたウェーハ面取り装置を用い、前記ツルーイング砥石を前記ウェーハテーブルの回転軸上に取付け、前記ツルーイング砥石を回転させながら、前記ツルーイング砥石の端部を前記ウェーハ外周部の面取り形状に相当する軌道上に沿って前記移動手段により前記砥石に対して相対的に移動させて、前記溝の形成を行なうウェーハ面取り砥石のツルーイング方法である。特許文献1では、このツルーイング方法により得られた砥石を用いて、ウェーハの面取りを行う。
一方、ツルーアーを用いてツルーイングした精研砥石を用いずに、半導体ウェーハ周縁部をコンタリング加工して面取りするウェーハ面取り加工方法が、特許文献2に記載されている。すなわち、回転テーブル上にウェーハを芯出しして載置、そして回転して、この回転するウェーハを加工する2個の溝なし砥石をウェーハ周端部の同一箇所に近接下に、相対峙させて配置するとともに、回転する両溝なし砥石の加工面によりウェーハ周端部の同一箇所に近接した位置を同時に加工して成形する加工方法であって、前記ウェーハ外径を研削して縮径する方向に加工する周端縮径加工では、前記2個の溝なし砥石をそれぞれ一定の高さに保持したままで前記ウェーハに接触させて加工し、また前記ウェーハ周端部の断面を所望の形状に形成するコンタリング加工では、前記ウェーハ周端部の各面に前記2個の溝なし砥石をそれぞれ個別に移動させ、前記ウェーハ周端部の径方向の同一箇所を上下から挟み込んでそれぞれの面を同時に加工する、ウェーハ面取り加工方法である。
特開2007−61978号公報 特開2008−177348号公報
半導体デバイスの微細化が益々進む近年、例えば前述の長さA1、A2の規格幅や前述の面取り角度θ1、θ2の規格幅が縮小するなど、ウェーハ周縁部の面取り部分の加工精度向上が求められるようになってきた。図2を用いて説明した従来型の精研砥石によるウェーハ周縁部の面取りでは、ツルーアーへの転写形状精度が粗研砥石の溝形状精度に依存するため、精研砥石の溝の形状も粗研砥石の溝形状精度に依存することとなる。半導体ウェーハ周縁部の形状には、数μmオーダーの高精度が求められる一方、メタルボンド砥石である粗研砥石は、通常、放電加工により成形されるため加工精度の向上には限界がある。そのため、半導体ウェーハ周縁部の面取り形状の加工精度の更なる精度向上が今後求められた場合、要求を満たせなくなるものと予想される。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、半導体ウェーハ周縁部の面取加工を高精度に行うことのできるツルーアーの製造方法および半導体ウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、特許文献2と同様のコンタリング加工によるウェーハ面取り加工を検討したところ、半導体ウェーハ周縁部の面取り形状の加工精度を従来技術に比べて向上できることは確認できた。しかしながら、当該技術を適用して数百枚単位以上の量産化を本発明者が試みたところ、面取り加工を進めるにつれて、半導体ウェーハ周縁部の形状が目標形状からずれてしまい、加工精度が発散的に悪化することが確認された。これは、ウェーハを保持、回転させるためのステージの軸が、研磨中の過熱によりわずかに膨張することが原因であると本発明者は考えている。したがって、コンタリング加工によるウェーハ面取り加工は量産化には適さない。
本発明者は、量産化に適用可能なウェーハ面取り加工を検討したところ、従来技術による粗研砥石によるツルーアーへの形状転写に代えて、砥粒を固めた円盤状の板の周縁部の輪郭を直接研磨成形してツルーアーとすることを着想した。該ツルーアーを用いて精研砥石をツルーイングすれば、精研砥石の溝形状を高精度に制御でき、その結果ウェーハ周縁部の面取り加工を高精度に実現できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
本発明は、砥粒を固めた円盤状の板の周縁部を、砥石を用いて研磨成形するツルーアーの製造方法であって、前記砥石は円筒状であり、前記円盤状の板および前記砥石をそれぞれの周方向に回転させ、かつ、前記板および前記砥石のいずれか一方または両方を移動し、前記板の周縁部および前記砥石の周面を互いに接触させて、前記板の周縁部の輪郭を目標形状に研磨成形することを特徴とする、
この場合、前記研磨成形に先立ち、前記円盤状の板の周縁部を、粗研砥石を用いて粗研磨することが好ましい。
また、前記移動をNC制御することがより好ましい。
また、本発明の半導体ウェーハの製造方法は、上記のいずれかの製造方法により得られたツルーアーを用いて、精研砥石をツルーイングし、前記精研砥石を用いて、半導体ウェーハの周縁部を面取りすることを特徴とする。
ここで、半導体ウェーハはシリコンウェーハであることが好ましい。
また、本発明による半導体ウェーハの面取り加工装置は、砥粒を固めた円盤状の板と、前記板を載置するテーブルと、前記テーブルの昇降、水平方向移動および、前記板の周方向への回転を行う駆動機構と、前記板を研磨成形する円筒状の砥石と、前記砥石を周方向に回転させ、かつ、前記砥石を移動する移動機構と、前記円盤状の板によりツルーイングされる精研砥石と、前記精研砥石を回転させる回転機構と、前記円盤状の板を半導体ウェーハと交換する交換機構と、前記駆動機構、前記移動機構、前記回転機構および前記交換機構を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記駆動機構および前記移動機構を制御して、前記円盤状の板および前記砥石をそれぞれの周方向に回転させ、かつ、前記板および前記砥石のいずれか一方または両方を移動し、前記板の周縁部および前記砥石の周面を互いに接触させて、前記板の周縁部の輪郭を目標形状に研磨成形し、前記駆動機構および前記回転機構を制御して、前記板および前記精研砥石を周方向に回転させながら接触させて前記ツルーイングを行い、前記交換機構を制御して前記板と前記半導体ウェーハを交換し、前記駆動機構および前記回転機構を制御して、前記半導体ウェーハおよび前記精研砥石を周方向に回転させながら接触させて前記半導体ウェーハの周縁部を研磨することを特徴とする。
本発明によれば、砥粒を固めた円盤状の板の周縁部の輪郭を直接研磨成形してツルーアーとするので、形状を高精度に制御したツルーアーを製造することができる。また、このツルーアーを用いることで、半導体ウェーハ周縁部の面取加工を高精度に制御した半導体ウェーハを製造することができる。
一般的な半導体ウェーハ周縁部の代表的な面取り形状を示す模式断面図であり、(A)は第1形状を示し、(B)は第2形状を示し、(C)は第3形状を示す。 従来技術による半導体ウェーハの周縁部の面取り加工方法を説明するための、精研砥石の溝成形までを説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態によるツルーアーの製造方法を説明する摸式断面図である。 本発明の一実施形態における円盤状の板と砥石の動作を説明する摸式断面図である。 本発明の一実施形態において用いる砥石の模式斜視図である。 実施例におけるシリコンウェーハの周縁部の目標形状を説明する模式断面図である。 本発明の一実施形態に従う半導体ウェーハの面取り加工装置を説明する模式図である。 実施例におけるシリコンウェーハの周縁部の形状パラメータを説明するグラフであり、(A)はA1を示し、(B)はA2を示し、(C)はBCを示す。 実施例におけるシリコンウェーハの周縁部の形状パラメータを説明するグラフであり、(A)はθ1を示し、(B)はθ2を示す。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。また、図面では説明の便宜上、円盤状の板10および砥石20等の形状を、実際の縦横比の割合と異なり誇張して示す。
(ツルーアーの製造方法)
図3〜5を用いて、本発明の一実施形態による、砥粒を固めた円盤状の板10の周縁部を、砥石20を用いて研磨成形するツルーアー10Aの製造方法を説明する。詳細を後述するが、砥石20は円筒状であり、円盤状の板10および砥石20をそれぞれの周方向に回転させ、かつ、板10および砥石20のいずれか一方または両方を移動し、板10の周縁部および砥石20の周面を互いに接触させて、板10の周縁部の輪郭を目標形状に研磨成形することが、本実施形態の特徴である。説明の便宜上、図4において紙面に沿う右方向を+y方向とし、その反対方向を−y方向とする。同様に、紙面に沿う上方向を+z方向とし、その反対方向を−z方向とする。以下、各構成の詳細を順に説明する。
まず、円盤状の板10の周縁部を粗研砥石(図示せず)を用いて粗研磨する(図3(A)〜図3(B))。図4を用いて後述する板10と砥石20の動作により板10は研磨成型されて、ツルーアー10Aとなる(図3(C))。図3に、板10の粗研磨後の輪郭10bおよびツルーアー10Aの輪郭10a(すなわち、板10を研磨成型する際の目標形状の輪郭10a)を示す。なお、研磨成型後の目標形状の輪郭10aは、所望の形状に応じて任意に定めればよい。例えば、図1に前述の第1形状〜第3形状を任意に選択し、各パラメータを適宜決定し、輪郭10aを定める。また、輪郭10aと輪郭10bに囲まれた領域が、図4に示す板10と砥石20の動作により研磨成形されたときの研磨取り代に相当することとなる。
板10と砥石20の動作を説明する。円盤状の板10および砥石20をそれぞれの周方向に回転させながら、板10を+y方向に移動させる。砥石20を±z方向に当接移動し、板10の端面を−y方向へ均一に研磨する(図4(A))。次に、板10のz方向の位置を基準位置に保ったまま、砥石20を+z方向に移動しながら、板10を+y方向に移動し、板10の周縁部の上面側(+z方向)に当接させながら移動させ、当該部分の面取りを行う。(図4(B))。さらに、砥石20を板10の周縁部の下面側(−z方向)に当接させながら移動し、当該部分の面取りを行う。(図4(C))。以上のようにして、板10の周縁部の輪郭を目標形状の輪郭10aに研磨成形することができ、形状を高精度に制御したツルーアー10Aを製造することができる。
なお、上記実施形態では板10のz方向の位置を固定し、砥石20のz方向の位置を制御して当接移動しながら研磨成型するすると説明したが、板10および砥石20のいずれか一方または両方を移動し、板10の周縁部および砥石20の周面を互いに接触させる限りはどのように両者を移動させてもよい。さらに、板10周縁部の上面および下面の面取りの順序は問われず、先に下面側から研磨してもよい。また、図4に図示のように、板10の端面と砥石20の周面が直角に接触する必要はなく、適宜接触面に角度を設けてもよい。
板10および砥石20の回転速度および移動量は任意に定めることができる。限定を意図するものではないが、板10の回転速度は100rpm〜1200rpm程度であり、移動量は10μm〜200μm程度である。また、限定を意図しないが、砥石20の回転速度は100rpm〜800rpm程度であり、移動量は10μm〜200μm程度である。板10および砥石20の回転速度および移動量を適宜制御して、両者の荷重を制御することができる。
板10を構成する砥粒は、例えばSiC、ダイヤモンド砥粒などであり、常法を用いて円盤状に固めたものである。板10は、後述の半導体ウェーハと同程度の直径とし、例えば直径200mm〜450mmの範囲で任意に設定することができ、例えば300mmとすることができる。
砥石20はダイヤモンド砥粒のメタルボンド砥石などから構成することができ、番手としては#400〜#8000の範囲で任意に設定することができ、例えば#1000とすることもできる。砥石20の直径は30mm〜100mmの範囲で任意に設定することができ、厚みは3mm〜15mmの範囲で任意に設定することができる。
なお、図示しないが、例えば円盤状の板10を回転および移動可能なステージに載置すれば板10の回転およびy方向の移動を任意に制御することができる。また、z軸方向に昇降自在な精密研削用モータなどを用いて、砥石20の回転および移動を任意に制御することができる。例えば、砥石20の中央部に、砥石20を回転させるための軸部21を設けることで、砥石20の回転移動の制御が可能となる(図5)。円盤状の板10および砥石20の回転および移動にあたっては、研磨技術における一般的な制御方法が適用可能である。
なお、上記実施形態では、円盤状の板10を粗研磨すると説明したが、円盤状の板10の形状または目標研磨形状によっては、円盤状の板10の周縁部の粗研砥石による粗研磨を省略して、図4を用いて既述の動作による研磨成型を直接行ってもよい。砥石20による研磨取り代が例えば5μm以下の場合などである。また、円盤状の板10および砥石20の移動をNC制御(数値制御;numerical control)することがより好ましい。ツルーアー10Aの形状をより精度良く研磨成形することができる。
次に、上記製造方法により得られたたツルーアーを用いて得られる半導体ウェーハについて説明する。本実施形態に従う半導体ウェーハの製造方法は、前述の製造方法により得られたツルーアーを用いて精研砥石をツルーイングし、該精研砥石を用いて、半導体ウェーハの周縁部を面取りすることを特徴とする。
精研砥石のツルーイングおよび半導体ウェーハの周縁部の面取りにあたっては、従来技術を適用すればよい。例えば、エッジグラインディングマシン(W−GM−5200;東精エンジニアリング社製)を用いて半導体ウェーハの面取りを行うことができる。砥粒を固めた円盤状の板の周縁部の輪郭を直接研磨成形するので、ツルーアーの周縁部形状が高精度に制御される。そのため、このツルーアーを用いてツルーイングされた精研砥石の溝形状も高精度に成形される。したがって、かかる精研砥石を用いて半導体ウェーハの周縁部を面取りすることにより、半導体ウェーハ周縁部の面取り加工を高精度に制御した半導体ウェーハを製造することができる。
なお、半導体ウェーハ10としては、チョクラルスキ法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)により育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスしたシリコンウェーハを使用することが好ましい。なお、半導体ウェーハ10に任意のドーパントを所定濃度添加して、いわゆるn+型もしくはp+型、またはn−型もしくはp−型の基板としてもよい。他にも、半導体ウェーハ10としては、化合物半導体(GaAs、GaN、SiC)などのバルクの単結晶ウェーハを用いてもよい。また、半導体ウェーハ10にノッチまたはオリフラが設けられていてもよい。
ここで、装置構成の要部を示す図7を用いて、本発明の一実施形態に従う半導体ウェーハの面取り加工装置を説明する。
本発明による半導体ウェーハの面取り加工装置100は、砥粒を固めた円盤状の板(後述の研磨成形後にツルーアー10Aとなる)と、前記板を載置するテーブル41と、テーブル41の昇降、水平方向移動および、前記板の周方向への回転を行う駆動機構51と、前記板を研磨成形する円筒状の砥石20と、砥石20を周方向に回転させ、かつ、砥石20を移動する移動機構52と、前記板によりツルーイングされる精研砥石30と、精研砥石30を回転させる回転機構53と、円盤状の板10Aを半導体ウェーハ(図示せず)と交換する交換機構54と、駆動機構51、移動機構52、回転機構53および交換機構54を制御する制御部50と、を有する。
ここで制御部50は、駆動機構51および移動機構52を制御して、円盤状の板を前述のツルーアー10Aに研磨成形する。すなわち、前記円盤状の板および砥石20をそれぞれの周方向に回転させ、かつ、前記板および前記砥石20のいずれか一方または両方を移動し、前記板の周縁部および前記砥石20の周面を互いに接触させて、前記板の周縁部の輪郭を目標形状に研磨成形する。詳細についてはツルーアーの製造方法の実施形態に既述のとおりであり、重複する説明を省略する。
また、制御部50は駆動機構51および回転機構53を制御して、ツルーアー10Aとなった前記板(以下、単にツルーアー10Aとする。)および精研砥石30を周方向に回転させながら接触させてツルーイングを行う。これにより、目標形状の溝が精研砥石30に形成される。
さらに、制御部50は、半導体ウェーハを研磨するに際しては、交換機構54を制御してツルーアー10Aと半導体ウェーハを交換する。その後、制御部50は駆動機構51および回転機構53を制御して、前記半導体ウェーハおよび精研砥石30を周方向に回転させながら接触させて、前記半導体ウェーハの周縁部を研磨することができる。
以上説明した加工装置により、ツルーアー10Aの形状が精度良く形成されるため、半導体ウェーハの周縁部も精度良く面取りして研磨加工することができる。なお、面取り加工装置100は粗研砥石およびノッチまたはオリフラ形成用の砥石をさらに有していてもよく、さらに半導体ウェーハの周縁部の面取り加工装置として一般的な構成を有していてもよい。
なお、駆動機構51、移動機構52、回転機構53、交換機構54および制御部50は、面取り加工装置において一般的に用いられる部材を適用可能であり、モータ、ギヤ、ベアリング、センサー、CPU等を適宜組み合わせて用いることができる。
(発明例)
SiCの砥粒を固めた円盤状の板(直径:304mm、厚み:1200μm)を用意し、周縁部を粗研磨した。シリコンウェーハの面取り後の周縁部の形状を、形状パラメータA1=430μm、A2=430μm、BC=500μmm、θ1=21.5度、θ2=21.5度とする端面が平坦な略円錐台形型(図6)とし、その狙い値に従ってツルーアーの周縁部形状を設定してツルーアーの目標形状とした。メタルボンド(直径:50mm、厚み:5mm、番手#1000)の砥石を用いて、ツルーアーの周縁部の形状がこの目標形状となるように、EMTEK社製CVP310Rを用いて、図4に示した板10と砥石20の動作をNC制御して研磨加工を施し、円盤状の板の周縁部の輪郭を研磨成形し、ツルーアーを作製した。同一条件下で研磨加工を行い、合計5つのツルーアーを作製した。
かかるツルーアーを用いて、レジンボンドの精研砥石(番手:#2000)に精研磨用の溝を5つ形成した。ついで、エッジグラインディングマシン(W−GM−5200;東精エンジニアリング社製)に設置し、それぞれの溝を用いてシリコンウェーハ(直径:300mm、厚み:840μm)の周縁部の面取り加工を行った。合計5つのシリコンウェーハの面取り形状を、EdgeProfiler LEP-2200(コベルコ科研社製)を用いて測定した、形状パラメータA1,A2,BC,θ1、θ2を図8(A)〜(C)および図9(A)、(B)にそれぞれ示す。
(従来例)
ツルーアーの目標形状を発明例と同一に設定して設けた溝を、メタルボンドの粗研砥石(番手:#600)に8個設け、それぞれの溝を用いて8個のツルーアーを作製した。これらのツルーアーを用いて8個の溝を発明例で用いた精研砥石に設けた以外は、発明例と同様にして、精研砥石に設けたそれぞれの溝を用いて、シリコンウェーハの周縁部の面取り加工を行った。合計8つのシリコンウェーハの面取り形状の形状パラメータA1,A2,BC,θ1、θ2を、上記発明例とともに、図8(A)〜(C)および図9(A)、(B)にそれぞれ示す。
図8(A)〜(C)および図9(A)、(B)から、発明例と従来例とを比較すると、発明例によるツルーアーを用いて精研砥石をツルーイングし、かかる精研砥石を用いて面取したシリコンウェーハ周縁部の形状のばらつきが、従来例に比べて顕著に抑制できていることがわかった。すなわち、発明例ではA1,A2,BCを±5μm以内に抑制でき、θ1およびθ2を0.3度以内とすることができる。したがって、本発明例により、シリコンウェーハ周縁部の形状を高精度に制御できることがわかった。
本発明によれば、砥粒を固めた円盤状の板の周縁部の輪郭を直接研磨成形してツルーアーとするので、形状を高精度に制御したツルーアーを製造することができる。また、このツルーアーを用いることで、半導体ウェーハ周縁部の面取り加工を高精度に制御した半導体ウェーハを製造することができる。
1 円盤状の板
1A ツルーアー
2 粗研砥石
3 精研砥石
10 円盤状の板
10A ツルーアー
20 砥石
21 軸部
30 精研砥石
41 テーブル
50 制御部
51 駆動機構
52 移動機構
53 回転機構
54 交換機構
100 面取り加工装置

Claims (6)

  1. 砥粒を固めた円盤状の板の周縁部を、砥石を用いて研磨成形するツルーアーの製造方法であって、
    前記円盤状の板の厚み方向をz軸と表記し、前記円盤状の板の任意に選択した径方向をy軸と表記し、
    前記砥石は円筒状であり、かつ、該砥石の周面は溝なしの円筒側面であって、前記y軸及び前記z軸に直交するx軸に前記砥石の円筒軸方向を配設して前記砥石の周面の回転中心軸を前記x軸とし、
    前記円盤状の板および前記砥石をそれぞれの周方向に回転させ、かつ、前記板および前記砥石のいずれか一方または両方を移動し、前記板の周縁部および前記砥石の周面を互いに接触させて、前記板の周縁部の輪郭を、半導体ウェーハの周縁部の目標形状に対応させて研磨成形することを特徴とする、ツルーアーの製造方法。
  2. 前記研磨成形に先立ち、前記円盤状の板の周縁部を、粗研砥石を用いて粗研磨する、請求項1に記載のツルーアーの製造方法。
  3. 前記移動をNC制御する、請求項1または2に記載のツルーアーの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により得られたツルーアーを用いて、精研砥石をツルーイングし、
    前記精研砥石を用いて、半導体ウェーハの周縁部を面取りすることを特徴とする、半導体ウェーハの製造方法。
  5. 前記半導体ウェーハはシリコンウェーハである、請求項4に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  6. 砥粒を固めた円盤状の板と、
    前記板を載置するテーブルと、
    前記テーブルの昇降、水平方向移動および、前記板の周方向への回転を行う駆動機構と、
    前記板を研磨成形する円筒状の砥石と、
    前記砥石を周方向に回転させ、かつ、前記砥石を移動する移動機構と、
    前記円盤状の板によりツルーイングされる精研砥石と、
    前記精研砥石を回転させる回転機構と、
    前記円盤状の板を半導体ウェーハと交換する交換機構と、
    前記駆動機構、前記移動機構、前記回転機構および前記交換機構を制御する制御部と、を有し、
    前記砥石の周面は溝なしの円筒側面であって、
    前記円盤状の板及び前記半導体ウェーハの厚み方向をz軸と表記し、前記円盤状の板の任意に選択した径方向をy軸と表記し、
    前記y軸及び前記z軸に直交するx軸に前記砥石の円筒軸方向を配設して前記砥石の周面の回転中心軸を前記x軸とし、
    前記制御部は、前記駆動機構および前記移動機構を制御して、前記円盤状の板および前記砥石をそれぞれの周方向に回転させ、かつ、前記板および前記砥石のいずれか一方または両方を移動し、前記板の周縁部および前記砥石の周面を互いに接触させて、前記板の周縁部の輪郭を、前記半導体ウェーハの周縁部の目標形状に対応させて研磨成形し、
    前記駆動機構および前記回転機構を制御して、前記板および前記精研砥石を周方向に回転させながら接触させて前記ツルーイングを行い、
    前記交換機構を制御して前記板と前記半導体ウェーハを交換し、
    前記駆動機構および前記回転機構を制御して、前記半導体ウェーハおよび前記精研砥石を周方向に回転させながら接触させて前記半導体ウェーハの周縁部を研磨することを特徴とする半導体ウェーハの加工装置。
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