JP5674145B2 - 片面研磨装置 - Google Patents

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本発明は、ワークの片面を研磨する片面研磨装置に関する。
片面研磨装置は、ワークの片面を研磨する装置である。この片面研磨装置の従来技術について図を参照しつつ説明する。図14は片面研磨装置の第1の従来技術を説明する説明図であり、図14(a)は平面図、図14(b)はX−X矢視図である。片面研磨装置20は、ワーク10を研磨する装置であり、定盤21、キャリアプレート22、押圧部材23、ガイドアーム24、ガイドローラ25、センターローラ26を備える。
この片面研磨装置20による片面研磨は以下のように行われる。まず、キャリアプレート22の下面にワーク10を貼り付け等により固定し、ワーク10の研磨面を定盤21に当接させた状態で、定盤21上にキャリアプレート22およびワーク10を配置する。この際、装置中央に配置したセンターローラ26と、各キャリアプレート22毎に設けたガイドローラ25と、を各キャリアプレート22に当接させ、各キャリアプレート22が2点支持により位置決めされた状態とする。
そして、キャリアプレート22の上側に押圧部材23を配置してキャリアプレート22へ荷重を加えつつ、定盤21を矢印a方向へ回転させると定盤21が回転する時の内側および外側の周速差によりキャリアプレート22およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤21に当接するワーク10が研磨される。ここで、センターローラ26は例えば回転駆動装置を設けずに自由回転するものとすれば、キャリアプレート22から回転力を受けるセンターローラ26は矢印c方向に回転する。この片面研磨装置20の特徴は、装置構成が簡易であり、スループット(1台で複数のワークを同時加工できる)が高いことである。なお、図示しないが、定盤21の上側に研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
以上の従来技術では、定盤半径方向について視ると、定盤21の内外周の間にある中間の固定位置で研磨を行うことになるため定盤21に対してワーク10が接触する部分と接触しない部分とがあり、磨耗領域と磨耗しない領域とが生じて定盤半径方向で凹凸が生じ、その境界では段差が生じることがある。
このように定盤上に凹凸や段差が生じた場合以下のような問題が発生する。
(1)径が異なる複数種類のウェーハを研磨する場合、この段差にウェーハの研磨面が当たると平坦度が損なわれてしまい研磨精度が低下する。
(2)また、研磨終了後にワークを水平方向へ滑らせてから取出すような場合、ワークが段差部と干渉して損傷(割れや欠けなど)が発生することがある。
(3)ドレッシングにより定盤あるいは研磨布の段差を除去することはできるが、研磨布などは余分に消耗することになるし、ドレッシング工程を頻繁に設けること自体が全体の生産性を損ねることになる。
そこで、上記のような問題の解決策として定盤が中凹や中凸というように位置により凹凸が生じたときにはキャリアプレート22およびワーク10が研磨する位置を定盤半径方向で移動させることにより、接触位置の調整を行う。この調整により、定盤(あるいは研磨布)の偏磨耗を防止し、定盤半径方向で定盤(あるいは研磨布)の形状を平坦に保持する。
このように通常は、ワークおよびキャリアプレートの研磨位置が定盤半径方向で固定されているが、必要時にはキャリアプレートの定盤半径方向の研磨位置を適宜変更可能とする片面研磨装置の従来技術について図を参照しつつ説明する。図15は、片面研磨装置の第2の従来技術を説明する説明図であり、図15(a)は平面図、図15(b)はY−Y矢視図である。片面研磨装置30は、ワーク10を研磨する装置であり、定盤31、マウントプレート32、トッププレート33、テーブル34、ガイドアーム35、マウントプレートガイドローラ36、トッププレートガイドローラ37を備える。
この片面研磨装置30による片面研磨は以下のように行われる。まず、マウントプレート32の下面にワーク10を貼り付け等により固定し、ワーク10を定盤31に当接させた状態で、定盤31上にマウントプレート32およびワーク10を配置する。この際、各マウントプレート32毎に設けた2個のマウントプレートガイドローラ36を当接させて各マウントプレート32を位置決めする。そして、マウントプレート32の上側にトッププレート33を配置し、さらに各トッププレート33毎に設けた2個のトッププレートガイドローラ37を当接させて各トッププレート33を位置決めした状態とする。
このようにトッププレート33によりマウントプレート32に荷重が付与された状態で定盤31を矢印a方向へ回転させると、定盤31が回転する時の内側および外側の周速差によりマウントプレート32およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤31に当接するワーク10が研磨される。なお、図示しないが、定盤31の上側に研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
そして、この片面研磨装置30の定盤半径方向の位置調整であるが、通常加工の場合では、図16(b)で示すようにワークを定盤半径方向の内外から中間位置にセットして研磨を行う。しかしながら、定盤形状が中凹の場合では、図16(a)で示すように全てのガイドアーム35を定盤外周側(例えば右下ガイドアーム35では矢印e方向)へ移動させることによりワークを外周側へ移動させてワークの研磨を行う。また、定盤形状が中凸の場合では、図16(c)で示すように全てのガイドアーム35を定盤内周側(例えば右下ガイドアーム35では矢印f方向)へ移動させることによりワークを内周側へ移動させてワークの研磨を行う。
このように片面研磨装置では、マウントプレートの定盤半径方向位置を適宜変えて均等な研磨を行い、定盤の形状を内外周で差がないようにして常時平坦に保持する。このような平坦化処理は、第2の従来技術のように2個のガイドローラでマウントプレートを位置決め・保持する方式でのみ実現できる。先に説明した第1の従来技術の片面研磨装置では常にセンターローラにキャリアプレートを接触させる必要があるため定盤半径方向には移動できない。このような第2従来技術の片面研磨装置では、マウントプレートの定盤半径方向位置を適宜変えて、定盤の形状を平坦に保持することができる。
そして、このような定盤半径方向位置を適宜変える調整は作業員の手動操作により行われるが、機械的に定盤半径方向位置を適宜変える揺動動作を行う研磨装置も開発されている。
このような揺動を行う研磨装置の従来技術としては、例えば、特許文献1(特開2000−84842号公報、発明の名称「鏡面研磨方法」)に記載の発明が知られている。
特許文献1に記載の鏡面研磨方法では、研磨布上でウエハを8の字状に揺動させた後、ウエハを任意方向に揺動させることで、ウエハのTTVの劣化を防止する方法である。回転押圧過程において、回転する下定盤の研磨布上に、2個のキャリアで保持したウエハを回転させながら押圧し、前揺動過程において、ウエハを研磨布のY軸方向に沿って8の字に揺動させる。しかる後、前揺動過程においてウエハWが接触した研磨布の領域内で、ウエハWを楕円状に揺動させる。
また、揺動を行う他の研磨装置の従来技術としては、例えば、特許文献2(特開2004−106173号公報、発明の名称「両面研磨装置」)に記載の発明が知られている。
特許文献2に記載の両面研磨装置では、上定盤と下定盤との間に配設した複数枚のワークの各々をキャリアの透孔内に保持し、キャリアを小円運動させてワークに研磨を施す際に各ワークに満遍なく上定盤の荷重を加えることができ、且つキャリアの大型化を防止するというものである。
少なくとも一方が所定方向に回転する上定盤と下定盤との間に挟まれたワークの両面を研磨する両面研磨装置において、該上定盤の重心の周囲に配設され且つ上定盤と下定盤との間に挟まれた、ワークWを保持する透孔が形成された複数枚のキャリアと、各キャリアが自転することなく小円運動又は揺動運動するように、各キャリアを互いに独立して駆動するキャリア用駆動手段とが設けられ、各キャリアが小円運動又は揺動運動する際に、キャリアに保持されたワークWの各重心が、上定盤の重心に対して同時に接近する方向又は同時に離れる方向に同一距離移動できるように、キャリア用駆動手段を制御する制御部が設けられている。
また、揺動を行う他の研磨装置の従来技術としては、例えば、特許文献3(特開平09−036070号公報、発明の名称「半導体ウエハの研磨装置」)に記載の発明が知られている。特許文献3に記載の半導体ウエハの研磨装置では、上定盤と下定盤との間に配設した複数枚の半導体ウエハの研磨を高スループットで再現性及び均一性良く行うことが可能な研磨装置を提供するというものである。
各々半導体ウエハを保持する複数のヘッドを各々アームに保持し、各アーム同士が互いに干渉しないように各ヘッドを研磨台上で少なくともその半径方向位置が変化するように例えば揺動またはスライドさせつつ研磨することにより、研磨台の研磨面に各ヘッドに保持された半導体ウエハが均一に摺接し、かつ一度に多くの半導体ウエハを研磨処理できることから、半導体ウエハの研磨を高スループットで再現性及び均一性良く行うことが可能となる。
これら引用文献1,2,3に記載の研磨装置は、何れも第2の従来技術のようにワークを定盤面上で揺動させるものであるが、引用文献4(特開2003−39314号公報、発明の名称「研磨装置」)に記載の研磨装置は、第1の従来技術のようにセンターローラとガイドローラでキャリアプレートを保持する装置であって、さらに、研磨布の研磨面に生じる段差を解消するための手段を別途設けた装置である。
特許文献4に記載の研磨装置では、ウェーハ等の被研磨物の研磨が終了した際に、定盤に貼付された研磨布の周縁部に段差部が形成されることを防止し得る研磨装置である。キャリアプレートに保持された被研磨物を、研磨布の研磨面に所定の押圧力で押し付ける押圧部材と、被研磨物の被研磨面が研磨布の研磨面に密着した状態でキャリアプレートをスライドする取出装置と、キャリアプレートに保持された被研磨物の被研磨面を、研磨布の研磨面に所定の力で押圧して研磨を施す際に、研磨布の周縁近傍に載置され、キャリアプレートを所定位置に位置決めする位置決めローラとを具備し、位置決めローラの研磨布側には、研磨布の研磨面を所定の力で押圧する押圧板を回転可能に設ける。
位置決めローラに押圧板を内蔵して研磨布周縁部の段差を平坦化する。これにより研磨後のワークを研磨面に沿ってスライドした後にワークを研磨面から剥離する工程において、ワークを損傷させることがなくなる。
これらのように揺動機能を有する研磨装置では、ワークの外周部側と中央部側との研磨レート(研磨速度のことで、ポリシング処理前後の膜厚の差である研磨量を、その研磨量を得るために要した研磨時間で除して表す。)の差を小さくして研磨精度の低下を回避する。なお、研磨レートの差を小さくするために揺動のパターンや諸条件(速度設定やその周期など)を適正に設定する必要がある。
また、揺動により、加工面の広範囲の領域を有効利用できるので、定盤あるいは研磨布の寿命を延ばすことができる。
また、揺動により、局部的な磨耗を防止し、研磨布の寿命を長くすると同時に、ウェーハ平坦度の劣化を防止できる。
特開2000−84842号公報 特開2004−106173号公報 特開平09−036070号公報 特開2003−39314号公報
上記した第1の従来技術では定盤の平坦度を均一に保持することができなかったが、第2の従来技術および引用文献1,2,3,4に記載の装置では定盤の平坦度を向上させることが可能となる。
しかしながら、図15,図16を用いて説明した第2の従来技術では、揺動機構は簡素な機構であるが、作業員が夫々のガイドローラの位置を手動で調整する必要があり、熟練を要し、調整が難しいという問題があった。調整を不要とし品質の均一化を図りたいという要請があった。
また、引用文献1に記載の鏡面研磨方法は、揺動により、ワークの外周部側と中央部側との研磨レートの差を小さくすることが目的であり、半径方向あるいは周方向への揺動によりある程度の平坦化を期待できるが、半径方向の全面に揺動する構成ではないため、段差の発生を完全に防止できない。そしてワークを任意のパターンで揺動あるいは直動させるために、引用文献1に記載の装置のような大掛かりな移動機構を装備する必要がある。しかしながら、研磨面に段差を形成しないための揺動方式としてみた場合は、X−Yテーブル方式の揺動構造では、運動部分の重量が大きくなり、移動速度を大きくできず加工能率が低下する。また、振動が発生するなどの要因となり仕上げ精度が低下する。このように引用文献1に記載の鏡面研磨方法では機構の簡素化や低コスト化が困難であった。
また、引用文献2に記載の両面研磨装置では、キャリア揺動手段を多数設ける必要があり、また個々の揺動手段を制御する方法も複雑となってしまう。したがって、構造複雑であり、設備費大であるという問題があった。また、本構成では、対象となるワーク形状は固定されてしまうので汎用性はないという問題もあった。
また、引用文献3に記載の研磨装置では、スループットは優れているマルチヘッド型であって再現性や均一性に乏しいという問題点を克服するため揺動アームに夫々のワークを固定して夫々のアームを揺動する構造を採用しているが、装置費用が膨大となると同時に、複雑な装置構造となってその制御方法も繁雑となる。揺動動作のパターンは様々設定が可能であるが条件変更等が容易に実施できない懸念がある。
また、引用文献4に記載の研磨装置では、押圧板を周縁部に押付けると大きな制動抵抗を研磨盤へかけることになり、エネルギ損失が大きく、場合によっては定盤の回転速度を低下させる原因にもなりかねない。
また、研磨布全面を研磨加工に作用させることには寄与しないので、研磨布あるいは研磨盤の寿命を延ばす効果はない。
これら引用文献1,2,3,4の研磨装置は揺動機能を持たせるためにいずれも大がかりな機構を採用するものであり、低コスト化は容易ではなかった。
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安価かつ簡素な構成であるにも拘わらず、ワークおよびキャリアプレートを定盤上で定盤半径方向の内外周全域に揺動させる揺動機構を採用し、定盤あるいは研磨布の全面を研磨領域として均一に磨耗させることで定盤あるいは研磨布面に段差を発生させないようにしてワークへの悪影響を防止するとともに、ワークの外周側と内周側の研磨レートの均一化や、定盤あるいは研磨布の延命化を図る片面研磨装置を提供することにある。
(1)センターローラを偏心揺動させ、その揺動に追従させてキャリアプレート=ワークを揺動させて、研磨面全体を使って研磨することができる片面研磨装置とする。
(2)その揺動させる構造として、従来の揺動アームやX−Yテーブル組合せ構造のような大掛かりでコスト高な構造を必要とせず、簡易かつ低コストで実現する。
(3)研磨面全体を有効に使うことにより、研磨定盤あるいは研磨布の寿命を延ばすことができると同時に、揺動動作により従来よりワーク面全体の研磨レートを均一化する。
(4)さらに、研磨定盤および研磨布上に段差が生じることによる不具合(取出し時にワークを損傷する等)や従来装置でこの段差を解消するために、適宜手動でキャリアプレートの設置位置を定盤の半径方向へずらさなければならないこと、あるいは、この段差を解消するために、ドレッシング作業などを行う必要が生じたりすること等を省略し、生産性の向上を図る。
本発明の請求項1に係る発明は、
キャリアプレートの下面にワークを固定してワークの下面を被研磨面とし、回転する円盤状定盤の上面を研磨面とする研磨定盤へワークを適宜押付けて研磨加工を行なう片面研磨装置において、
該キャリアプレートを該研磨定盤の半径方向へ揺動させる構造として、
該研磨定盤の中心軸を回転中心とする該研磨定盤の中心位置に位置し、適宜偏心した位置にずらした状態で回転するセンターローラと、
該キャリアプレートの位置を保持するガイドローラを内包し該研磨定盤の略半径方向へ直動するガイドアームと、
該ガイドアームの定盤中心側の先端部に設けられ、該センターローラの外周面に常に接触する追従ローラと、
を備え、
センターローラの外周面が回転中心からみて半径方向へ揺動する動きと、該追従ローラから該ガイドアームを介して伝達される該ガイドローラの半径方向へ揺動する動きと、に該キャリアプレートを追従させることにより、該ワークを固定したキャリアプレートを該研磨定盤の半径方向へ揺動させることを特徴とする片面研磨装置とした。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
前記センターローラの偏心量を任意に設定することにより、前記キャリアプレートの揺動範囲を任意に設定することを特徴とする請求項1項記載の片面研磨装置とした。
本発明によれば、安価かつ簡素な構成であるにも拘わらず、ワークおよびキャリアプレートを定盤上で定盤半径方向の内外周全域に揺動させる揺動機構を採用し、定盤あるいは研磨布の全面を研磨領域として均一に磨耗させることで定盤あるいは研磨布面に段差を発生させないようにしてワークへの悪影響を防止するとともに、ワークの外周側と内周側の研磨レートの均一化や、定盤あるいは研磨布の延命化を図る片面研磨装置を提供することができる。
本発明を実施するための第1の形態の片面研磨装置の説明図であり、図1(a)は平面図、図1(b)はA−A矢視図である。 センターローラの偏芯量調節機構を説明する説明図であり、図2(a)は偏芯量調節機構の平面図、図2(b)は偏芯量調節機構のA1−A1矢視図、図2(c)は偏芯量調節機構のB−B矢視図である。 センターローラの偏心状態を説明する説明図であり、図3(a)はセンターローラ偏心量ゼロの状態図、図3(b)はセンターローラに偏心量αを設定した状態図、図3(c)はセンターローラに偏心量β(最大値)を設定した状態図、図3(d)はセンターローラ偏心量ゼロの状態のA1−A1矢視図、図3(e)はセンターローラに偏心量αを設定した状態のA2−A2矢視図、図3(f)はセンターローラに偏心量β(最大値)を設定した状態のA3−A3矢視図である。 片面研磨装置の揺動を説明する説明図であり、図4(a)はセンターローラの0時方向への偏心時の状態を示す平面図、図4(b)はセンターローラの3時方向への偏心時の状態を示す平面図、図4(c)はセンターローラの6時方向への偏心時の状態を示す平面図である。 本発明を実施するための第2の形態の片面研磨装置の説明図であり、図5(a)は平面図、図5(b)はC−C矢視図である。 片面研磨装置の揺動を説明する説明図であり、図6(a)はセンターローラの0時方向への偏心時の状態を示す平面図、図6(b)はセンターローラの3時方向への偏心時の状態を示す平面図、図6(c)はセンターローラの6時方向への偏心時の状態を示す平面図である。 センターローラの変形形態を説明する説明図であり、図7(a)はセンターローラ径が大の状態図、図7(b)はセンターローラ径が通常の状態図、図7(c)はセンターローラ径が小の状態図 本発明を実施するための第3の形態の片面研磨装置の説明図であり、図8(a)は平面図、図8(b)はD−D矢視図である。 片面研磨装置の揺動を説明する説明図であり、図9(a)はセンターローラの0時方向への偏心時の状態を示す平面図、図9(b)はセンターローラの3時方向への偏心時の状態を示す平面図、図9(c)はセンターローラの6時方向への偏心時の状態を示す平面図である。 本発明を実施するための第4の形態の片面研磨装置の説明図であり、図10(a)は平面図、図10(b)はE−E矢視図である。 センターローラの偏芯量調節機構を説明する説明図であり、図11(a)はセンターローラの偏心量がゼロの状態図、図11(b)はセンターローラの偏心量が最大の状態図である。 本発明を実施するための第5の形態の片面研磨装置の説明図であり、図12(a)は平面図、図12(b)はF−F矢視図である。 センターローラの偏芯量調節機構を説明する説明図であり、図13(a)はセンターローラの偏心量がゼロの状態図、図13(b)はセンターローラの偏心量が最大の状態図である。 片面研磨装置の第1の従来技術を説明する説明図であり、図14(a)は平面図、図14(b)はX−X矢視図である。 片面研磨装置の第2の従来技術を説明する説明図であり、図15(a)は平面図、図15(b)はY−Y矢視図である。 マウントプレートの移動を説明する説明図であり、図16(a)はガイドアームを定盤外周側へ移動した状態図、図16(b)はガイドアームにワークを定盤半径方向の中心位置にセットした状態図、図16(c)はガイドアームを定盤内周側へ移動した状態図である。
続いて、本発明を実施するための形態について図を参照しつつ以下に説明する。まず、第1の形態について図1を参照しつつ説明する。片面研磨装置100はワーク10を研磨する装置であり、図1で示すように、定盤101、キャリアプレート102、押圧部材103、直動アーム104、支持部105、ガイドアーム106、直動ガイド107、圧縮バネ108、ガイドローラ109、追従ローラ110、センターローラ111、センターローラ軸112を備える。
本形態の片面研磨装置では、上記した第1の従来技術(図14参照)として説明したセンターローラを用いる方式に着目し、センターローラを簡易な構成にて偏心回転させると同時に、キャリアプレートをセンターローラの偏心に追従させて定盤の半径方向へ揺動させる片面研磨装置100とする。
この片面研磨装置100では、図1(b)で示すように、ワーク10を貼り付けたキャリアプレート102を複数個(本形態では例示的に3個とした)準備し、これらキャリアプレート102を、円盤状の定盤101の円周方向へ略等間隔に配置し、定盤101を回転させて同時に研磨する装置である。各キャリアプレート102上には押圧部材103が搭載されており、所定の荷重で各ワーク10を研磨面へ押付けながらラップ加工あるいはポリッシュ加工を行なう。
続いて、各構成について説明する。
定盤101は、環状の板体を含む構成であり、上側に研磨面が形成されている。この定盤101は、図示しない駆動装置により一方向(例えば矢印a方向)に回転するように構成される。なお、図示しないが、定盤101の上側に図示しない研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
キャリアプレート102は、略円柱状であり、下面にワーク10が保持される。
押圧部材103は、略円柱状であって、キャリアプレート102の上側に配置され、キャリアプレート102に所定の荷重をかける。押圧部材103は、図示しない移動手段により上下方向に移動自在になされている。
直動アーム104は、直線状の棒体である。
支持部105は、直動アーム104の一端上側に固定される。
ガイドアーム106は、支持部105を介して直動アーム104に連結される直線状の棒体である。ガイドアーム106は、支持部105により直動アーム104から高い位置にて取り付けられており、押圧部材103の上側をオーバハングする状態となる。
直動ガイド107は、直動アーム104の定盤外張り出し部に設けられており、定盤半径方向と略平行となるように直動アーム104を摺動させる。これにより、直動アーム104は定盤半径方向と略平行方向に直動動作を円滑に行えるようになっている。そして、直動ガイド107は水平方向に回転可能に支持されている。キャリアプレート102や押圧部材103の着脱作業時では、ガイドアーム106を含む直動ガイド107の全体を水平方向へ回動させて上下方向に障害物がないような状態にし、その後にキャリアプレート102および押圧部材103の設置・取り出しが行われる。これによりキャリアプレート102および押圧部材103の着脱作業を円滑に行うことができる。
圧縮バネ108は、直動ガイド107内に配置されて直動アーム104の他端と当接し、直動ガイド107内にある直動アーム104を定盤101の中心側(センターローラ111側)へ押し出すように付勢し、追従ローラ110がセンターローラ111と常時当接するようにしている。
ガイドローラ109は、直動アーム104の先端下側で軸支されており、圧縮バネ108の付勢力によりキャリアプレート102の外周に常時当接する。1個の直動アーム104に対しガイドローラ109は1個設けられており、キャリアプレート102の1箇所を支持する。
追従ローラ110は、ガイドアーム106の先端の下側に軸支されており、センターローラ111の外周面に圧縮バネ108の付勢力により常に当接している。追従ローラ110は、センターローラ111の偏芯に追従し、ガイドアーム106を定盤半径方向へ誘導する。なお、定盤101の中心から追従ローラ110の中心まで、を結ぶ線の方向と、直動ガイド107により決定される移動方向と、は略平行となっている。
センターローラ111は、円柱体であり、図示しないセンターローラ回転駆動装置を設けて偏心揺動動作を付与する。このセンターローラ111は、キャリアプレート102と当接する。したがって、キャリアプレート102はガイドローラ109とセンターローラ111とで2点支持される。このセンターローラ111は、定盤101の中央に設けられるが定盤101の中心軸に対して偏芯した位置にセンターローラ111の中心軸が設定されている。センターローラ111の偏心量は、定盤形状(内外周寸法)やワーク形状(外径)により最適な揺動量を設定する必要がある。センターローラ111は偏芯量調節機構を備え、偏芯量を調節できるようになされている。
このセンターローラ111の偏芯量調節機構について図2,図3を参照しつつ以下に説明する。このセンターローラ111は、キー溝スライド方式を採用し、偏芯量を設定可能としている。
片面研磨装置100のセンターローラ111は、センターローラ軸112に固定フランジ113を介して取り付け固定されており、図2で示すように、さらにセンターローラ固定板114、センターローラ本体115、センターローラ固定ボルト116を備えている。
センターローラ固定板114は、円板状であって下側にある固定フランジ113に固定されている。センターローラ固定板114の上側には長尺で中心軸を通って半径方向に伸びる凹状ガイド溝114aが形成され、また、その四隅付近にねじ孔114bが4個形成されている。
センターローラ本体115は中空の円柱体であり、底面のセンターローラ底板115aの下側には嵌合用凸部115bが形成され、また、その四隅には4個の長孔115cが形成されている。このセンターローラ本体115の嵌合用凸部115bは、センターローラ固定板114の凹状ガイド溝114a内にて摺動するようになされておりセンターローラ本体115は凹状ガイド溝114aの伸びる方向に移動可能となっている。
センターローラ固定ボルト116は、センターローラ固定板114の4個のねじ孔114bにそれぞれ螺挿され、また、センターローラ本体115の4個の長孔115cにそれぞれ挿通された状態となっている。センターローラ本体115の上側の蓋部115eを取り外すとセンターローラ本体115の中空円筒内にアクセス可能となり、センターローラ固定ボルト116のねじ頭に六角レンチを嵌め込んで緩めるとセンターローラ固定板114の凹状ガイド溝114aに嵌合用凸部115bが沿って摺動可能となって、センターローラ本体115を定盤半径方向に沿って移動させることができ、六角レンチで締めるとセンターローラ本体115が固定される。これにより所望の偏芯量が設定可能となっている。
図3(a),(d)では偏芯量がゼロの状態を示している。長孔115cの一端にセンターローラ固定ボルト116を接した状態とするときに、偏芯量をゼロの状態と設定できるようにしており、偏芯量をゼロとする設定は極めて容易である。
図3(b),(e)では偏芯量が任意量αの状態を示している。長孔115cの一端から距離α移動させてセンターローラ固定ボルト116を配置して固定するときに、偏芯量をαの状態と設定できるようにしている。このとき、揺動範囲2αにわたり移動することとなる。
図3(c),(f)では偏芯量が最大量βの状態を示している。長孔115cの他端にセンターローラ固定ボルト116を接した状態とするときに、偏芯量を最大のβの状態と設定できるようにしている。このとき、揺動範囲2βにわたり移動することとなる。
このように偏芯量を設定して所望の揺動動作とすることができる。
この片面研磨装置100による片面研磨は以下のように行われる。揺動量の調節は予め行われているものとする。まず、キャリアプレート102の下面にワーク10を貼り付け等により固定する。続いてガイドアーム106を外周側へ回転させてから、ワーク10を定盤101に当接させた状態で、定盤101上にキャリアプレート102およびワーク10を配置する。
そして、キャリアプレート102の上側に押圧部材103を配置してキャリアプレート102へ荷重を加えた状態とし、その後にガイドアーム106を内周側へ回転させる。
この際、装置中央に配置したセンターローラ111と、各キャリアプレート102毎に設けたガイドローラ109とを、各キャリアプレート102に当接させ、各キャリアプレート102を2点支持により位置決めされた、図1(a)で示すような状態とする。また、センターローラ111と追従ローラ110とを当接させる。
続いて定盤101を矢印a方向へ回転させると、定盤101が回転する時の内側および外側の周速差によりキャリアプレート102およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤101に当接するワーク10が研磨される。
そして、本発明の片面研磨装置100では回転時に揺動動作を行う。図示しないセンターローラ回転駆動装置が、キャリアプレート102と当接するセンターローラ111を矢印c方向に回転させる。センターローラ111の回転速度は、例えば、キャリアプレート102の回転速度と同程度となるように設定する。このように偏芯するセンターローラ111が回転する間、圧縮バネ108の付勢力により追従ローラ110が常時センターローラ111に当接するようになっており、センターローラ111の外周に当接する追従ローラ110は偏芯により定盤半径方向に移動し、ガイドアーム106も移動する。なお、ガイドアーム106は、直動ガイド107で移動方向が定盤半径方向に拘束される直動アーム104と連結されているため、ガイドアーム106とともにガイドローラ109も定盤半径方向に移動する。また、回転するキャリアプレート102は、矢印a方向に移動しつつ、センターローラ111とガイドローラ109との2点に支持される箇所に位置するように移動し、その結果、キャリアプレート102も定盤半径方向へ揺動するように移動する。そして、偏芯量αに設定されているとき、距離2αにわたり揺動が行われる。
このような片面研磨装置100による揺動は、順次行われていく。例えば、図4(a)で示すようにセンターローラの0時方向への偏心、図4(b)で示すようにセンターローラの3時方向への偏心、図4(c)で示すようにセンターローラの6時方向への偏心が順次行われていき、キャリアプレートが定盤半径方向に揺動する。例えば、上側のキャリアプレートを視ると0時の図4(a)で上側(矢印g方向)へ、6時の図4(c)で下側(矢印h方向)へ移動しており、以下繰り返しによる揺動動作が行われている。このように定盤101では定盤半径方向の全域で接触するように研磨がなされるため、定盤半径方向の全域で平坦化され、高精度な研磨に加え、定盤(あるいは研磨布)の延命化が実現される。
なお、この片面研磨装置100では、図示しないセンターローラ回転駆動装置がセンターローラ111およびセンターローラ軸112を回転させているものとして説明した。しかしながら、定盤101を回転させる図示しない定盤用駆動装置からセンターローラ軸112を回転させる力を出力する駆動機構を設け、センターローラ軸112を所定の速度で回転するように機械的に駆動伝達してもらってセンターローラ111を一定の回転数比で運用してもよい。また、センターローラ軸112用に回転数の調整が可能なセンターローラ用駆動装置を設けて、キャリアプレート102即ちワーク10の回転数を任意値に調整してもよい。
以上説明した本形態の片面研磨装置では、センターローラ形状およびガイドアーム形状が簡易な構造であり、軽量化や低コスト化等を実現することができる。
また、本形態の片面研磨装置では、追従ローラからガイドローラまでの距離を直線上で短く形成したガイドアームで構成している。特にキャリアプレート上に搭載する押圧部材の高さが比較的低い場合に適用されるものであり、機械的に堅牢な構造とし、構成の簡素化に寄与する。
また、本形態の片面研磨装置では、ガイドアームの定盤外張り出し部に、定盤半径方向と略平行となるように直動ガイドを設けており、追従ローラの半径方向の直動動作を円滑に行えるようになっている。
また、本形態の片面研磨装置では、偏芯がない場合の通常の研磨も可能としており、利便性の高いものとなっている。
続いて、本発明を実施するための第2の形態について図5,図6を参照しつつ説明する。片面研磨装置200は、図5で示すように、ワーク10を研磨する装置であり、定盤201、キャリアプレート202、押圧部材203、直動アーム204、ガイドアーム205、直動ガイド206、圧縮バネ207、ガイドローラ208、追従ローラ209、センターローラ210、センターローラ軸211を備える。
本形態では、先に第1の形態として図1〜図4を用いて説明した片面研磨装置100と比較すると、ガイドアームおよびセンターローラの形状を変更した点が相違する。第1の形態では押圧部材103が低いことからガイドアーム106が押圧部材103の上側をオーバハングして渡される構成を採用しているが、本形態では押圧部材などの上部構造物の高さが大きい場合を想定するものであり、図5で示すように、ガイドアーム205をキャリアプレート202の外周に沿って円弧状に構成し、さらにセンターローラ210を二段形状とし、センターローラ210の上段部212を小径の円柱構造として追従ローラ209が当接するスペースを確保している。そして、センターローラ210の下段部213を大径の円柱構造としてキャリアプレート202に当接するようにしている。以下、先の形態と重複する説明もあるが、明瞭化のため再掲しつつ説明する。
定盤201は、環状の板体を含む構成であり、上側に研磨面が形成されている。この定盤201は、図示しない駆動装置により一方向(例えば矢印a方向)に回転するように構成される。なお、図示しないが、定盤201の上側に図示しない研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
キャリアプレート202は、略円柱状であり、下面にワーク10が保持される。
押圧部材203は、略円柱状であって、キャリアプレート202の上側に配置され、キャリアプレート202に所定の荷重をかける。押圧部材203は、図示しない移動手段により上下方向に移動自在になされている。
直動アーム204は、直線状の棒体である。
ガイドアーム205は、直動アーム204の一端に連結される部材であり、円弧形状を有している。
直動ガイド206は、直動アーム204の定盤外張り出し部に設けられており、定盤半径方向と略平行となるように直動アーム204を摺動させる。これにより、直動アーム204は定盤半径方向と略平行方向に直動動作を円滑に行えるようになっている。この直動ガイド206は水平方向(例えば、定盤中心と追従ローラの中心とを結ぶ線に対して略垂直方向であってキャリアプレートから離れる方向)に平行移動可能に支持されている。キャリアプレート202や押圧部材203の着脱作業時では、ガイドアーム205を含む直動ガイド206の全体を水平方向へ平行移動させて周囲に障害物がないような状態にし、その後にキャリアプレート202および押圧部材203の設置・取り出しが行われる。これによりキャリアプレート202および押圧部材203の着脱作業を円滑に行うことができる。なお、本形態ではガイドアーム205はオーバハングしていないため、直動ガイド206を固定した構成とし、この状態でキャリアプレート202および押圧部材203の設置・取り出しを行うようにしても良い。
圧縮バネ207は、直動ガイド206内に配置されて直動アーム204の他端と当接し、直動ガイド206内にある直動アーム204を定盤201の中心側(センターローラ210側)へ押し出すように付勢し、追従ローラ209がセンターローラ210と常時当接するようにしている。
ガイドローラ208は、直動アーム204の先端下側で軸支されており、圧縮バネ207の付勢力によりキャリアプレート202の外周に常時当接する。1個の直動アーム204に対しガイドローラ208は1個設けられており、キャリアプレート202の1箇所を支持する。
追従ローラ209は、ガイドアーム205の先端の下側に軸支されており、センターローラ210の上段部212の外周面に圧縮バネ207の付勢力により常に当接している。追従ローラ209は、センターローラ210の上段部212の偏芯に追従し、ガイドアーム205を定盤半径方向へ誘導する。なお、定盤201の中心から追従ローラ209の中心までを結ぶ線の方向と、直動ガイド206により決定される移動方向と、は略平行となっている。
センターローラ210は、二段円柱体であり、図示しないセンターローラ回転駆動装置を設けて偏心揺動動作を付与する。このセンターローラ210の上段部212には追従ローラ209が当接し、下段部213にはキャリアプレート202が当接する。したがって、キャリアプレート202はガイドローラ208とセンターローラ210の下段部213とで2点支持される。このセンターローラ210は、定盤201の中央に設けられるが定盤の中心軸に対して偏芯した位置にセンターローラ210の中心軸が設定されている。センターローラ210の偏心量は、定盤形状(内外周寸法)やワーク形状(外径)により最適な揺動量を設定する必要がある。センターローラ210は先に図2,図3を用いて説明した偏芯量調節機構を備えており偏芯量0から偏芯量βまでの範囲で偏芯量αを設定調整することができる。センターローラ210の全体が移動し上段下段ともに偏芯する。なお、偏芯量調節機構については同じ機構であり重複する説明を省略する。
この片面研磨装置200による片面研磨は以下のように行われる。揺動量の調節は予め行われているものとする。まず、キャリアプレート202の下面にワーク10を貼り付け等により固定する。続いてガイドアーム205をキャリアプレート載置位置から離れるように平行移動させてから、ワーク10を定盤201に当接させた状態で、定盤201上にキャリアプレート202およびワーク10を配置する。
そして、キャリアプレート202の上側に押圧部材203を配置してキャリアプレート202へ荷重を加えた状態とし、その後にガイドアーム205をキャリアプレート載置位置へ近づくように平行移動させる。なお、直動ガイド206が固定されているときは、平行移動動作は省略されることとなる。
ここで、装置中央に配置したセンターローラ210の上段部212に追従ローラ209を当接させるとともに、このセンターローラ210の下段部213と各キャリアプレート202毎に設けたガイドローラ208とを、各キャリアプレート202に当接させ、各キャリアプレート202を2点支持により位置決めされた、図5(a)で示すような状態とする。
続いて定盤201を矢印a方向へ回転させると、定盤201が回転する時の内側および外側の周速差によりキャリアプレート202およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤201に当接するワーク10が研磨される。
そして、本発明の片面研磨装置200では回転時に揺動動作を行う。図示しないセンターローラ回転駆動装置が、キャリアプレート202と当接するセンターローラ210を矢印c方向に回転させる。センターローラ210の回転速度は、例えば、キャリアプレート202の回転速度と同程度となるように設定する。このように偏芯するセンターローラ210が回転する間、圧縮バネ207の付勢力により追従ローラ209が常時センターローラ210の上段部212に当接するようになっており、センターローラ210の上段部212の外周に当接する追従ローラ209は偏芯により定盤半径方向に移動し、ガイドアーム205も移動する。なお、ガイドアーム205は、直動ガイド206で移動方向が定盤半径方向に拘束される直動アーム204と連結されているため、ガイドアーム205とともにガイドローラ208も定盤半径方向に移動する。また、回転するキャリアプレート202は、矢印a方向に移動しつつ、センターローラ210の下段部213とガイドローラ208との2点に支持される箇所に位置するように移動し、その結果、キャリアプレート202も定盤半径方向へ揺動するように移動する。そして、偏芯量αに設定されているとき、距離2αにわたり揺動が行われる。
このような片面研磨装置200による揺動は、順次行われていく。例えば、図6(a)で示すようにセンターローラの0時方向への偏心、図6(b)で示すようにセンターローラの3時方向への偏心、図6(c)で示すようにセンターローラの6時方向への偏心が順次行われていき、キャリアプレートが定盤半径方向に揺動する。例えば、上側のキャリアプレートを視ると0時の図6(a)で上側(矢印i方向)へ、6時の図6(c)で下側(矢印j方向)へ移動しており、以下繰り返しによる揺動動作が行われている。このように定盤201では定盤半径方向の全域で接触するように研磨がなされるため、定盤半径方向の全域で平坦化され、高精度な研磨に加え、定盤(あるいは研磨布)の延命化が実現される。
なお、この片面研磨装置200では、図示しないセンターローラ回転駆動装置がセンターローラ210およびセンターローラ軸211を回転させているものとして説明した。しかしながら、定盤201を回転させる図示しない定盤用駆動装置からセンターローラ軸211を回転させる力を出力する駆動機構を設け、センターローラ軸211を所定の速度で回転するように機械的に駆動伝達してもらってセンターローラ210を一定の回転数比で運用してもよい。また、センターローラ軸211用に回転数の調整が可能なセンターローラ用駆動装置を設けて、キャリアプレート202即ちワーク10の回転数を任意値に調整してもよい。
以上説明した本形態の片面研磨装置では、センターローラ形状が多段形状となり、また、ガイドアーム形状が円弧形状となっているが、依然簡便な構造とすることができる。
また、本形態の片面研磨装置では、ガイドアームの定盤外張り出し部に、定盤半径方向と略平行となるように直動ガイドを設けており、追従ローラの半径方向の直動動作を円滑に行えるようになっている。
キャリアプレートの着脱作業時は、ガイドアームを含む直動ガイド全体を水平方向へ平行移動させるなどの構造とすることにより、本作業を円滑に行うことができる。
また、本形態の片面研磨装置では、偏芯がない場合の通常の研磨も可能としており、利便性の高いものとなっている。
続いて、本発明を実施するための他の形態について図7を参照しつつ以下に説明する。
先の第1,第2の形態の片面研磨装置100,200は、通常加工の場合では、図7(b)で示すようにワークを定盤半径方向の中心位置にセットして研磨を行う。しかしながら、定盤形状が中凹の場合では、図7(a)で示すように予め大径のセンターローラを用いればガイドアームを定盤外周側(矢印k方向)へ移動することでワークを外周側へ移動させて定盤外側で接触するようにしてワークの研磨を行うことができる。また、定盤形状が中凸の場合では、図7(c)で示すように小径のセンターローラを用いればガイドアームを定盤内周側(矢印l方向)へ移動することでワークを内周側へ移動させて定盤内側で接触するようにしてワークの研磨を行うことができる。このように普通径・大径・小径のセンターローラを準備しておき、適宜取り替えることで実現できる。そして揺動によりさらに平坦化機能を高めることができる。
これにより、定盤の平坦化に寄与することができる。これらのような構成を採用しても良い。
続いて、本発明を実施するための第3の形態について図8,図9を参照しつつ説明する。片面研磨装置300は、図8で示すように、ワーク10を研磨する装置であり、定盤301、キャリアプレート302、押圧部材303、直動アーム304、ガイドアーム305、直動ガイド306、圧縮バネ307、ガイドローラ308、追従ローラ309、センターローラ310、センターローラ軸311を備える。
本形態では、先に第2の形態として図5,図6を用いて説明した片面研磨装置と比較すると、ガイドローラを2個設け、追従ローラをキャリアプレートから離して独立させた点が相違する。第2の形態ではセンターローラ210が追従ローラ209とキャリアプレート202との両方に接しているが、定盤201の内外周の速度差からキャリアプレート202の回転速度が決定されるとセンターローラ210の回転速度も決定されて揺動速度に影響を与えることとなり、回転速度と揺動速度とを独立して速度調整することが容易ではなかった。一方、 本形態では、図8で示すように、2個のガイドローラ308でキャリアプレート302を位置決め・保持する構造の装置であってセンターローラ310はキャリアプレート302から独立することとなり、従来は存在しなかった揺動動作のみを実現するための“センターローラ”を設置し、センターローラ310の偏心揺動の動きに追従してガイドアーム305(即ちキャリアプレート302)を定盤の半径方向へ揺動させることができる片面研磨装置を提供する。本装置の場合はセンターローラ310の回転をキャリアプレート302へ伝達していないため、センターローラ310の回転方向や回転速度は定盤回転方向に対して制約を受けない。センターローラ軸311はセンターローラ駆動装置により駆動され、キャリアプレート302の揺動速度のみを調整することになる。以下、先の形態と重複する説明もあるが、明瞭化のため再掲しつつ説明する。
定盤301は、環状の板体を含む構成であり、上側に研磨面が形成されている。この定盤301は、図示しない駆動装置により一方向(例えば矢印a方向)に回転するように構成される。なお、図示しないが、定盤301の上側に図示しない研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
キャリアプレート302は、略円柱状であり、下面にワーク10が保持される。
押圧部材303は、略円柱状であって、キャリアプレート302の上側に配置され、キャリアプレート302に所定の荷重をかける。押圧部材303は、図示しない移動手段により上下方向に移動自在になされている。
直動アーム304は、直線状の棒体である。
ガイドアーム305は、直動アーム304の一端に連結される部材であり、円弧形状を有している。
直動ガイド306は、直動アーム304の定盤外張り出し部に設けられており、定盤半径方向と略平行となるように直動アーム304を摺動させる。これにより、直動アーム304は定盤半径方向と略平行方向に直動動作を円滑に行えるようになっている。この直動ガイド306は水平方向(例えば、定盤中心と追従ローラの中心とを結ぶ線に対して略垂直方向であってキャリアプレートから離れる方向)に平行移動可能に支持されている。キャリアプレート302や押圧部材303の着脱作業時では、ガイドアーム305を含む直動ガイド306の全体を水平方向へ平行移動させて周囲に障害物がないような状態にし、その後にキャリアプレート302および押圧部材303の設置・取り出しが行われる。これによりキャリアプレート302および押圧部材303の着脱作業を円滑に行うことができる。なお、本形態ではガイドアーム305はオーバハングしていないため、直動ガイド306を固定した構成としても良い。
圧縮バネ307は、直動ガイド306内に配置されて直動アーム304の他端と当接し、直動ガイド306内にある直動アーム304を定盤301の中心側(センターローラ310側)へ押し出すように付勢し、追従ローラ309がセンターローラ310と常時当接するようにしている。
ガイドローラ308は、1個のガイドアーム305に対し下側の2箇所に設けられており、キャリアプレート302の2箇所を支持する。キャリアプレート302は所定位置にて回転するように支持される。
追従ローラ309は、ガイドアーム305の先端の下側に軸支されており、センターローラ310の外周面に圧縮バネ307の付勢力により常に当接している。追従ローラ309は、センターローラ310の偏芯に追従し、ガイドアーム305を定盤半径方向へ誘導する。なお、定盤301の中心から追従ローラ309の中心までを結ぶ線の方向と、直動ガイド306により決定される移動方向と、は略平行となっている。
センターローラ310は、円柱体であり、例えばセンターローラ軸311を回転駆動する図示しないセンターローラ回転駆動装置により回転する構成を採用している。このセンターローラ310には追従ローラ309のみが当接する。なお、キャリアプレート302は2箇所のガイドローラ308のみが当接して2点支持されることとなる。このセンターローラ310は、定盤301の中央に設けられるが定盤の中心軸に対して偏芯した位置に中心軸が設定されている。センターローラ310の偏心量は、定盤形状(内外周寸法)やワーク形状(外径)により最適な揺動量を設定する必要がある。センターローラ310は先に図2,図3を用いて説明した偏芯量調節機構を備えており偏芯量0から偏芯量βまでの範囲で偏芯量αを設定調整することができる。なお、偏芯量調節機構については同じ機構であり重複する説明を省略する。
この片面研磨装置300による片面研磨は以下のように行われる。揺動量の調節は予め行われているものとする。まず、キャリアプレート302の下面にワーク10を貼り付け等により固定する。続いてガイドアーム305をキャリアプレート載置位置から離れるように平行移動させてから、ワーク10を定盤301に当接させた状態で、定盤301上にキャリアプレート302およびワーク10を配置する。
そして、キャリアプレート302の上側に押圧部材303を配置してキャリアプレート302へ荷重を加えた状態とし、その後にガイドアーム305をキャリアプレート載置位置へ近づくように平行移動させる。なお、直動ガイド306が固定されているときは、平行移動動作は省略されることとなる。
ここで、装置中央に配置したセンターローラ310に各追従ローラ309をそれぞれ当接させ、また、各ガイドアーム305毎に設けた2個のガイドローラ308を各キャリアプレート302にそれぞれ当接させ、各キャリアプレート302を2点支持により位置決めされた、図8(a)で示すような状態とする。
続いて定盤301を矢印a方向へ回転させると、定盤301が回転する時の内側および外側の周速差によりキャリアプレート302およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤301に当接するワーク10が研磨される。
そして、本発明の片面研磨装置では回転時に揺動動作を行う。図示しないセンターローラ回転駆動装置が、センターローラ310を矢印c方向に回転させている。このように偏芯するセンターローラ310が回転する間、圧縮バネ307の付勢力により追従ローラ309が常時センターローラ310に当接するようになっており、センターローラ310の外周に当接する追従ローラ309は偏芯により定盤半径方向に移動し、ガイドアーム305も移動する。なお、ガイドアーム305は、直動ガイド306で移動方向が定盤半径方向に拘束される直動アーム304と連結されているため、ガイドアーム305とともに2個のガイドローラ308も定盤半径方向に移動する。また、回転するキャリアプレート302は、矢印a方向に移動しつつ、2個のガイドローラ308の2点に支持される箇所に位置するように移動し、その結果、キャリアプレート302も定盤半径方向へ揺動するように移動する。そして、偏芯量αに設定されているとき、距離2αにわたり揺動が行われる。
このような片面研磨装置300による揺動は、順次行われていく。例えば、図9(a)で示すようにセンターローラの0時方向への偏心、図9(b)で示すようにセンターローラの3時方向への偏心、図9(c)で示すようにセンターローラの6時方向への偏心が行われる。キャリアプレートが定盤半径方向に揺動する。例えば、上側のキャリアプレートを視ると0時の図9(a)で上側(矢印m方向)へ、6時の図9(c)で下側(矢印n方向)へ移動しており、以下繰り返しによる揺動動作が行われている。このように定盤301では定盤半径方向の全域で接触するように研磨がなされるため、定盤半径方向の全域で平坦化され、高精度な研磨に加え、定盤(あるいは研磨布)の延命化が実現される。
なお、この片面研磨装置300では、センターローラ回転駆動装置はセンターローラ軸311の回転数の調整が可能とし、任意回転速度にて揺動させても、キャリアプレート302の回転速度に影響を与えることがなく、揺動周期とキャリアプレート302の回転速度とを独立して設定でき、調節がより容易となる。このようにキャリアプレート302即ちワーク10の回転数を任意値に調整してもよい。また、定盤301を回転させる図示しない定盤用駆動装置からセンターローラ軸311を回転させる力を出力する駆動機構を設け、センターローラ軸311を所定の速度で回転するように機械的に駆動伝達してもらってセンターローラ310を一定の回転数比で運用してもよい。
また、センターローラ310も、図7で説明したように、普通径・大径・小径のセンターローラを準備しておき、適宜取り替えることで研磨位置を定盤半径方向へ移動させても良い。
以上説明した本形態の片面研磨装置では、センターローラ形状が円柱形状となり、また、ガイドアーム形状が円弧形状となっているが、依然簡便な構造とすることができる。
また、本形態の片面研磨装置では、ガイドアームの定盤外張り出し部に、定盤半径方向と略平行となるように直動ガイドを設けており、追従ローラの半径方向の直動動作を円滑に行えるようになっている。
キャリアプレートの着脱作業時は、ガイドアームを含む直動ガイド全体を水平方向へ平行移動させるなどの構造とすることにより、本作業を円滑に行うことができる。
また、本形態の片面研磨装置では、偏芯がない場合の通常の研磨も可能としており、利便性の高いものとなっている。
続いて、本発明を実施するための他の形態について図10,図11を参照しつつ説明する。片面研磨装置400は、図10で示すように、ワーク10を研磨する装置であり、定盤401、キャリアプレート402、押圧部材403、直動アーム404、ガイドアーム405、直動ガイド406、圧縮バネ407、ガイドローラ408、追従ローラ409、中心軸410、偏芯軸411、センターローラ412、センターローラ軸413を備える。
本形態では、先に第3の形態として図8,図9を用いて説明した片面研磨装置と比較すると、センターローラの上側に駆動軸を設ける構成を採用する点が相違する。第3の形態では、センターローラ310は定盤301の下に設けられるセンターローラ軸311と連結され、さらに下側に設けられる図示しないセンターローラ回転駆動装置によりこのセンターローラ軸311が駆動される構造を採用した。しかしながら、定盤を駆動する定盤駆動装置とセンターローラを駆動するセンターローラ回転駆動装置とを併置することはスペースが足らず装置を大型化する要因となっていた。一方、本形態では、図10(b)で示すように、センターローラ412の上部にセンターローラ軸413を設け、さらにセンターローラ412とセンターローラ軸413とは切り離し可能な構造として装置全体の構造を簡易化した。なお、本形態のようなセンターローラ構造の場合、図2,図3を用いて説明したキー溝方式による偏心量調節機構を適用し難いため、センターローラの偏心量を「駆動軸側の偏心軸と偏心孔の開いたセンターローラ」で設定する構造を採用する。以下、先の形態と重複する説明もあるが、明瞭化のため再掲しつつ説明する。
定盤401は、環状の板体を含む構成であり、上側に研磨面が形成されている。この定盤401は、図示しない駆動装置により一方向(例えば矢印a方向)に回転するように構成される。なお、図示しないが、定盤401の上側に図示しない研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
キャリアプレート402は、略円柱状であり、下面にワーク10が保持される。
押圧部材403は、略円柱状であって、キャリアプレート402の上側に配置され、キャリアプレート402に所定の荷重をかける。押圧部材403は、図示しない移動手段により上下方向に移動自在になされている。
直動アーム404は、直線状の棒体である。
ガイドアーム405は、直動アーム404の一端に連結される部材であり、円弧形状を有している。
直動ガイド406は、直動アーム404の定盤外張り出し部に設けられており、定盤半径方向と略平行となるように直動アーム404を摺動させる。これにより、直動アーム404は定盤半径方向と略平行方向に直動動作を円滑に行えるようになっている。この直動ガイド406は水平方向(例えば、定盤中心と追従ローラの中心とを結ぶ線に対して略垂直方向であってキャリアプレートから離れる方向)に平行移動可能に支持されている。キャリアプレート402や押圧部材403の着脱作業時では、ガイドアーム405を含む直動ガイド406の全体を水平方向へ平行移動させて周囲に障害物がないような状態にし、その後にキャリアプレート402および押圧部材403の設置・取り出しを行う。これによりキャリアプレート402および押圧部材403の着脱作業を円滑に行うことができる。なお、本形態ではガイドアーム405はオーバハングしていないため、直動ガイド406を固定した構成としても良い。
圧縮バネ407は、直動ガイド406内に配置されて直動アーム404の他端と当接し、直動ガイド406内にある直動アーム404を定盤401の中心側(センターローラ412側)へ押し出すように付勢し、追従ローラ409がセンターローラ412と常時当接するようにしている。
ガイドローラ408は、1個のガイドアーム405に対し下側の2箇所に設けられており、キャリアプレート402の2箇所を支持する。キャリアプレート402は所定位置にて回転するように支持される。
追従ローラ409は、ガイドアーム405の先端の下側に軸支されており、センターローラ412の外周面に圧縮バネ407の付勢力により常に当接している。追従ローラ409は、センターローラ412の偏芯に追従し、ガイドアーム405を定盤半径方向へ揺動する。なお、定盤401の中心から追従ローラ409の中心までを結ぶ線の方向と、直動ガイド406により決定される移動方向と、は略平行となっている。
中心軸410は、定盤401と連結された円柱体であり、定盤401の中心軸と同軸に設けられている。
偏芯軸411は、その回転中心軸から偏芯した孔部を有する円柱体であり、この孔部に中心軸410が軸受けを介して軸支される。本形態ではこの偏芯軸411の上側にセンターローラ軸413と磁石等の力により連結する連結部が設けられており、連結可能に構成されている。センターローラ軸413は、図示しないセンターローラ回転駆動装置により回転駆動される。
センターローラ412は、その回転中心軸から偏芯した孔部を有する円柱体であり、この孔部に偏芯軸411が軸支される。このセンターローラ412には追従ローラ409のみが当接する。なお、キャリアプレート402は2箇所のガイドローラ408のみが当接して2点支持されることとなる。このセンターローラ412は、定盤401の中央に設けられるが定盤の中心軸に対して偏芯した位置に中心軸が設定されている。センターローラ412の偏心量は、定盤形状(内外周寸法)やワーク形状(外径)により最適な揺動量を設定する必要がある。センターローラ412は偏芯量調節機構を備え、偏芯量を調節できるようになされている。
このセンターローラ412の偏芯量調節機構について図11を参照しつつ以下に説明する。このセンターローラ412は、偏芯方式を採用し、偏芯量を設定可能としている。
この片面研磨装置400の偏芯量調節機構では、まず中心軸410に偏芯軸411が軸支され、さらにこの偏芯軸411にセンターローラ412が軸支されている。中心軸410に対して偏芯軸411が回転すると偏芯により外周が揺動する。また、偏芯軸411に対してセンターローラ412が回転すると偏芯により外周が揺動する。
図11(a)では偏芯量がゼロの状態を示している。中心軸410に対して偏芯軸411を一方の側(図11(a)では左側)に最大偏芯させ、偏芯軸411に対してセンターローラ412を他方の側(図11(a)では右側)に最大偏芯させることにより、偏芯が打ち消しあい、偏芯量を0とするようにしており、偏芯量をゼロとする設定は極めて容易である。
図11(b)では偏芯量が最大量βの状態を示している。中心軸410に対して偏芯軸411を一方の側(図11(b)では左側)に最大偏芯させ、偏芯軸411に対してセンターローラ412を同じ側(図11(b)では左側)に最大偏芯させることにより、偏芯が加算されて最大の偏芯量をβとするようにしており、偏芯量を最大とする設定は極めて容易である。
調整終了後には図示しないねじにより偏芯軸411に対してセンターローラ412が固定される。
このように偏芯量を設定して所望の揺動動作とすることができる。
この片面研磨装置400による片面研磨は以下のように行われる。揺動量の調節は予め行われているものとする。まず、キャリアプレート402の下面にワーク10を貼り付け等により固定する。続いてガイドアーム405をキャリアプレート載置位置から離れるように平行移動させてから、ワーク10を定盤401に当接させた状態で、定盤401上にキャリアプレート402およびワーク10を配置する。
そして、キャリアプレート402の上側に押圧部材403を配置してキャリアプレート402へ荷重を加えた状態とし、その後にガイドアーム405をキャリアプレート載置位置へ近づくように平行移動させる。なお、直動ガイド406が固定されているときは、平行移動動作は省略されることとなる。
ここで、装置中央に配置したセンターローラ412に各追従ローラ409をそれぞれ当接させ、また、各キャリアプレート402毎に設けた2個のガイドローラ408を、各キャリアプレート402にそれぞれ当接させ、各キャリアプレート402を2点支持により位置決めされた、図10(a)で示すような状態とする。続いて、センターローラ軸413を偏芯軸411およびセンターローラ412に連結する。続いて研磨を開始する。まず、定盤401を矢印a方向へ回転させると、定盤401が回転する時の内側および外側の周速差によりキャリアプレート402およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤401に当接するワーク10が研磨される。
そして、本発明の片面研磨装置では回転時に揺動動作を行う。図示しないセンターローラ回転駆動装置によりセンターローラ軸413を介してセンターローラ412を矢印c方向に回転させている。このように偏芯するセンターローラ412が回転する間、圧縮バネ408の付勢力により追従ローラ409が常時センターローラ412に当接するようになっており、センターローラ412の外周に当接する追従ローラ409は偏芯により定盤半径方向に移動し、ガイドアーム405も移動する。なお、ガイドアーム405は、直動ガイド406で移動方向が定盤半径方向に拘束される直動アーム404と連結されているため、ガイドアーム405とともに2個のガイドローラ408も定盤半径方向に移動する。また、回転するキャリアプレート402は、矢印a方向に移動しつつ、2個のガイドローラ408の2点に支持される箇所に位置するように移動し、その結果、キャリアプレート402も定盤半径方向へ揺動するように移動する。そして、偏芯量αに設定されているとき、距離2αにわたり揺動が行われる。
このような片面研磨装置400による揺動は、先の図9を用いて説明した第3の形態と同様に順次行われていく。例えば、図9(a)で示すようにセンターローラの0時方向への偏心、図9(b)で示すようにセンターローラの3時方向への偏心、図9(c)で示すようにセンターローラの6時方向への偏心が行われ、キャリアプレートが定盤半径方向に揺動する。例えば、上側のキャリアプレートを視ると0時の図9(a)で上側(矢印m方向)へ、6時の図9(c)で下側(矢印n方向)へ移動しており、以下繰り返しによる揺動動作が行われている。このように定盤401では定盤半径方向の全域で接触するように研磨がなされるため、定盤半径方向の全域で平坦化され、高精度な研磨に加え、定盤(あるいは研磨布)の延命化が実現される。
なお、この片面研磨装置400では、センターローラ回転駆動装置はセンターローラ軸413の回転数の調整を可能とし、任意回転速度にて揺動させても、キャリアプレート402の回転速度に影響を与えることがなく、揺動周期とキャリアプレート402の回転速度とを独立して設定でき、調節がより容易となる。このようにキャリアプレート402即ちワーク10の回転数を任意値に調整してもよい。
また、センターローラ412も、図7で説明したように、普通径・大径・小径のセンターローラを準備しておき、適宜取り替えることで研磨位置を定盤半径方向へ移動させても良い。
以上説明した本形態の片面研磨装置では、センターローラ形状が円柱形状となり、また、ガイドアーム形状が円弧形状となっているが、依然簡便な構造とすることができる。
また、本形態の片面研磨装置では、ガイドアームの定盤外張り出し部に、定盤半径方向と略平行となるように直動ガイドを設けており、追従ローラの半径方向の直動動作を円滑に行えるようになっている。
キャリアプレートの着脱作業時は、ガイドアームを含む直動ガイド全体を水平方向へ平行移動させるなどの構造を追加することにより、本作業を円滑に行うことができる。
また、本形態の片面研磨装置では、偏芯がない場合の通常の研磨も可能としており、利便性の高いものとなっている。
また、本形態の片面研磨装置では、下定盤を一枚板として使用でき、下部を下定盤駆動軸を支持・駆動するだけの構造とすることができる。
また、本形態の片面研磨装置では、センターローラの着脱が定盤上部から容易にできるので組立・調整・保守等の作業性が向上する。
センターローラ軸と偏心軸の連結部として磁石による連結部を例示したが、双方の凸形状のツメ同士を引っ掛ける係止構造や凸形状部と凹形状部を嵌合させる嵌合構造を採用してもよい。
続いて、本発明を実施するための他の形態について図12,図13を参照しつつ以下に説明する。片面研磨装置500は、図12で示すように、ワーク10を研磨する装置であり、定盤501、キャリアプレート502、押圧部材503、直動アーム504、ガイドアーム505、直動ガイド506、ガイドローラ507、追従ローラ508、中心軸509、偏芯軸510、センターローラ511、追従ローラガイド溝512、センターローラ軸513を備える。
本形態では、先に第4の形態として図10,図11を用いて説明した片面研磨装置と比較すると、本形態ではセンターローラに追従ローラを案内する追従ローラガイド溝を形成したもので、本構造を適用することにより直動ガイドに圧縮バネを内蔵する必要がなくなり、確実にガイドアームを直動させることができる。以下、先の形態と重複する説明もあるが、明瞭化のため再掲しつつ説明する。
定盤501は、環状の板体を含む構成であり、上側に研磨面が形成されている。この定盤501は、図示しない駆動装置により一方向(例えば矢印a方向)に回転するように構成される。なお、図示しないが、定盤501の上側に図示しない研磨布を貼り付け、研磨布によりワークを研磨することもある。
キャリアプレート502は、略円柱状であり、下面にワーク10が保持される。
押圧部材503は、略円柱状であって、キャリアプレート502の上側に配置され、キャリアプレート502に所定の荷重をかける。押圧部材503は、図示しない移動手段により上下方向に移動自在になされている。
直動アーム504は、直線状の棒体である。
ガイドアーム505は、直動アーム504の一端に連結される部材であり、円弧形状を有している。
直動ガイド506は、ガイドアーム505の定盤外張り出し部に設けられており、定盤半径方向と略平行となるように直動アーム504を摺動させる。これにより、半径方向の直動動作を円滑に行えるようになっている。この直動ガイド506は水平方向(例えば、定盤中心と追従ローラの中心とを結ぶ線に対して略垂直方向であってキャリアプレートから離れる方向)に平行移動可能に支持されている。キャリアプレート502や押圧部材503の着脱作業時では、センターローラ511を持ち上げて従動ローラ508を移動自在にした後、ガイドアーム505を含む直動ガイド506の全体を水平方向へ平行移動させて周囲に障害物がないような状態にし、その後にキャリアプレート502および押圧部材503の設置・取り出しが行われる。これによりキャリアプレート502および押圧部材503の着脱作業を円滑に行うことができる。なお、本形態ではガイドアーム505はオーバハングしていないため、直動ガイド506を固定した構成としても良い。
ガイドローラ507は、1個のガイドアーム505に対し下側の2箇所に設けられており、キャリアプレート502の2箇所を支持する。キャリアプレート502は所定位置にて回転するように支持される。
追従ローラ508は、ガイドアーム505の先端の上側に軸支されており、センターローラ511の追従ローラガイド溝512内に配置されている。追従ローラ508が追従ローラガイド溝512によりガイドされるとセンターローラ511の偏芯に追従し、ガイドアーム505を定盤半径方向へ誘導する。なお、追従ローラ508の中心から定盤501の中心までを結ぶ線の方向と、直動ガイド506により決定される移動方向と、は略平行となっている。
中心軸509は、定盤501と連結された円柱体であり、定盤501の中心軸と同軸に設けられている。
偏芯軸510は、その回転中心軸から偏芯した孔部を有する円柱体であり、この孔部に中心軸509が軸受けを介して軸支される。本形態ではこの偏芯軸510の上側にセンターローラ軸513を磁石等の力により連結する連結部が設けられており、連結可能に構成されている。センターローラ軸513は、図示しないセンターローラ回転駆動装置により回転駆動される。
センターローラ511は、その回転中心軸から偏芯した孔部を有する円柱体であり、この孔部に偏芯軸510が軸支される。このセンターローラ511の追従ローラガイド溝512に追従ローラ508が案内される。なお、キャリアプレート502は2箇所のガイドローラ507のみが当接して2点支持されることとなる。このセンターローラ511は、定盤501の中央に設けられるが定盤の中心軸に対して偏芯した位置に中心軸が設定されている。センターローラ511の偏心量は、定盤形状(内外周寸法)やワーク形状(外径)により最適な揺動量を設定する必要がある。センターローラ511は偏芯量調節機構を備え、偏芯量を調節できるようになされている。
このセンターローラ511の偏芯量調節機構について図13を参照しつつ以下に説明する。このセンターローラ511は、偏芯方式を採用し、偏芯量を設定可能としている。
片面研磨装置500では、まず中心軸509に偏芯軸510が軸支され、さらにこの偏芯軸510にセンターローラ511が軸支されている。中心軸509に対して偏芯軸510が回転すると偏芯により外周が揺動する。また、偏芯軸510に対してセンターローラ511が回転すると偏芯により外周が揺動する。
図13(a)では偏芯量がゼロの状態を示している。中心軸509に対して偏芯軸510を一方の側(図13(a)では左側)に最大偏芯させ、偏芯軸510に対してセンターローラ511を他方の側(図13(a)では右側)に最大偏芯させることにより、偏芯が打ち消しあって追従ローラガイド溝512の偏芯量を0とするようにしており、偏芯量をゼロとする設定は極めて容易である。
図13(b)では偏芯量が最大量βの状態を示している。中心軸509に対して偏芯軸510を一方の側(図13(a)では左側)に最大偏芯させ、偏芯軸510に対してセンターローラ511を同じ側(図13(a)では左側)に最大偏芯させることにより、偏芯が加算されて追従ローラガイド溝512の偏芯量を最大のβとするようにしており、偏芯量を最大とする設定は極めて容易である。
調整終了後には図示しないねじにより偏芯軸510に対してセンターローラ511が固定される。
このように偏芯量を設定して所望の揺動動作とすることができる。
この片面研磨装置500による片面研磨は以下のように行われる。揺動量の調節は予め行われているものとする。まず、キャリアプレート502の下面にワーク10を貼り付け等により固定する。続いてセンターローラ511を上昇させて追従ローラガイド溝512から追従ローラ508を外した後にガイドアーム505をキャリアプレート載置位置より離れるように平行移動させ、ワーク10を定盤501に当接させた状態で、定盤501上にキャリアプレート502およびワーク10を配置する。
そして、キャリアプレート502の上側に押圧部材503を配置してキャリアプレート502へ荷重を加えた状態とし、その後にガイドアーム505をキャリアプレート載置位置へ近づくように平行移動させ、装置中央に配置したセンターローラ511を下降させて追従ローラ508を追従ローラガイド溝512内に配置する。なお、直動ガイド506が固定されているときは、平行移動動作は省略されることとなる。
ここで、各キャリアプレート502毎に設けた2個のガイドローラ507を、各キャリアプレート502に当接させ、各キャリアプレート502を2点支持により位置決めされた、図12(a)で示すような状態とする。続いてセンターローラ軸513を偏芯軸510およびセンターローラ511に連結する。そして研磨を開始する。まず、定盤501を矢印a方向へ回転させると、定盤501が回転する時の内側および外側の周速差によりキャリアプレート502およびワーク10は矢印b方向に回転し、定盤501に当接するワーク10が研磨される。
そして、本発明の片面研磨装置では回転時に揺動動作を行う。図示しないセンターローラ回転駆動装置によりセンターローラ軸513を介してセンターローラ511を矢印c方向に回転させている。このように偏芯するセンターローラ511が回転する間、追従ローラガイド溝512内で誘導される追従ローラ508は偏芯により定盤半径方向に移動し、ガイドアーム505も移動する。なお、ガイドアーム505は、直動ガイド506で移動方向が定盤半径方向に拘束される直動アーム504と連結されているため、ガイドアーム505とともに2個のガイドローラ507も定盤半径方向に移動する。また、回転するキャリアプレート502は、矢印a方向に移動しつつ、2個のガイドローラ507の2点に支持される箇所に位置するように移動し、その結果、キャリアプレート502も定盤半径方向へ揺動するように移動する。そして、偏芯量αに設定されているとき、距離2αにわたり揺動が行われる。
このような片面研磨装置500による揺動は、先の図9を用いて説明した第3の形態と同様に順次行われていく。例えば、図9(a)で示すようにセンターローラの0時方向への偏心、図9(b)で示すようにセンターローラの3時方向への偏心、図9(c)で示すようにセンターローラの6時方向への偏心が行われ、キャリアプレートが定盤半径方向に揺動する。例えば、上側のキャリアプレートを視ると0時の図9(a)で上側(矢印m方向)へ、6時の図9(c)で下側(矢印n方向)へ移動しており、以下繰り返しによる揺動動作が行われている。このように定盤501では定盤半径方向の全域で接触するように研磨がなされるため、定盤半径方向の全域で平坦化され、高精度な研磨に加え、定盤(あるいは研磨布)の延命化が実現される。
なお、この片面研磨装置500では、センターローラ回転駆動装置はセンターローラ軸513の回転数の調整を可能とし、任意回転速度にて揺動させても、キャリアプレート502の回転速度に影響を与えることがなく、揺動周期とキャリアプレート502の回転速度とを独立して設定でき、調節がより容易となる。このようにキャリアプレート502即ちワーク10の回転数を任意値に調整してもよい。
また、センターローラ511も、図7で説明したように、普通径・大径・小径のセンターローラを準備しておき、適宜取り替えることで研磨位置を定盤半径方向へ移動させても良い。
以上説明した本形態の片面研磨装置では、センターローラ形状が円柱形状となり、また、ガイドアーム形状が円弧形状となっているが、依然簡便な構造とすることができる。
また、本形態の片面研磨装置では、ガイドアームの定盤外張り出し部に、定盤半径方向と略平行となるように直動ガイドを設けており、追従ローラの半径方向の直動動作を円滑に行えるようになっている。
キャリアプレートの着脱作業時は、ガイドアームを含む直動ガイド全体を水平方向へ平行移動させるなどの構造を追加することにより、本作業を円滑に行うことができる。
また、本形態の片面研磨装置では、偏芯がない場合の通常の研磨も可能としており、利便性の高いものとなっている。
また、本形態の片面研磨装置では、下定盤を一枚板として使用でき、下部を下定盤駆動軸を支持・駆動するだけの構造とすることができる。
また、本形態の片面研磨装置では、センターローラの着脱が定盤上部から容易にできるので組立・調整・保守等の作業性が向上する。
センターローラ軸と偏心軸の連結部として磁石による連結部を例示したが、双方の凸形状のツメ同士を引っ掛ける係止構造や凸形状部と凹形状部を嵌合させる嵌合構造を採用してもよい。
以上本発明の片面研磨装置について説明した。この片面研磨装置の機能および特徴は以下のようになる。
(1)センターローラの偏心量を簡単に設定・変更でき、定盤面あるいはパッド面に対してワークを半径方向へ揺動させる量を任意に設定できるので、例えば、研磨面全体をワーク研磨領域に設定したり、研磨面の内周側あるいは外周側へワークをオーバーハングさせて、ワークの内外周での研磨レートを調整したりすることが容易に設定できる。
(2)夫々のガイドローラの位置を調整する必要がないので、作業性が大きく向上すると同時に、複数のキャリアプレートの揺動量を均一に設定することができるので、品質の均一化が図れる。
(3)センターローラを偏心させないで一定の位置に固定した研磨を行いたい場合、センターローラ自身の外径を変更してセットすることにより、研磨面の中央部あるいは内周側あるいは外周側のいずれへの設定も容易に実施することができる。
(4)本発明の大きな特徴は、各キャリアプレート毎あるいは全体を揺動させるような大掛かりな移動機構などを設けることなく、簡易な構成の装置とすることである。
以上のような本発明に係る片面研磨装置は角形または丸形等のワークの研磨に適している。
100:片面研磨装置
101:定盤、102:キャリアプレート、103:押圧部材、104:直動アーム、105:支持部、106:ガイドアーム、107:直動ガイド、108:圧縮バネ、109:ガイドローラ、110:追従ローラ、111:センターローラ、112:センターローラ軸、113:固定フランジ、114:センターローラ固定板、114a凹状ガイド溝、114b:ねじ孔、115:センターローラ固定本体、115a:センターローラ底板、115b:嵌合用凸部、115c:長孔、115d:外周部、115e:蓋部、116:センターローラ固定ボルト

200:片面研磨装置
201:定盤、202:キャリアプレート、203:押圧部材、204:直動アーム、205:ガイドアーム、206:直動ガイド、207:圧縮バネ、208:ガイドローラ、209:追従ローラ、210:センターローラ、211:センターローラ軸

300:片面研磨装置
301:定盤、302:キャリアプレート、303:押圧部材、304:直動アーム、305:ガイドアーム、306:直動ガイド、307:圧縮バネ、308:ガイドローラ、309:追従ローラ、310:センターローラ、311:センターローラ軸

400:片面研磨装置
401:定盤、402:キャリアプレート、403:押圧部材、404:直動アーム、405:ガイドアーム、406:直動ガイド、407:圧縮バネ、408:ガイドローラ、409:追従ローラ、410:中心軸、411:偏芯軸、412:センターローラ、413:センターローラ軸

500:片面研磨装置
501:定盤、502:キャリアプレート、503:押圧部材、504:直動アーム、505:ガイドアーム、506:直動ガイド、507:ガイドローラ、508:追従ローラ、509:中心軸、510:偏芯軸、511:センターローラ、512:追従ローラガイド溝、513:センターローラ軸

Claims (2)

  1. キャリアプレートの下面にワークを固定してワークの下面を被研磨面とし、回転する円盤状定盤の上面を研磨面とする研磨定盤へワークを適宜押付けて研磨加工を行なう片面研磨装置において、
    該キャリアプレートを該研磨定盤の半径方向へ揺動させる構造として、
    該研磨定盤の中心軸を回転中心とする該研磨定盤の中心位置に位置し、適宜偏心した位置にずらした状態で回転するセンターローラと、
    該キャリアプレートの位置を保持するガイドローラを内包し該研磨定盤の略半径方向へ直動するガイドアームと、
    該ガイドアームの定盤中心側の先端部に設けられ、該センターローラの外周面に常に接触する追従ローラと、
    を備え、
    センターローラの外周面が回転中心からみて半径方向へ揺動する動きと、該追従ローラから該ガイドアームを介して伝達される該ガイドローラの半径方向へ揺動する動きと、に該キャリアプレートを追従させることにより、該ワークを固定したキャリアプレートを該研磨定盤の半径方向へ揺動させることを特徴とする片面研磨装置。
  2. 前記センターローラの偏心量を任意に設定することにより、前記キャリアプレートの揺動範囲を任意に設定することを特徴とする請求項1項記載の片面研磨装置
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