JP2018175108A - 眼科撮影装置及びその制御方法 - Google Patents

眼科撮影装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成及び処理で、被検眼の偏光解消性を示す情報を取得することが可能な仕組みを提供する。【解決手段】光源101から出射された光が測定光と参照光とに分岐された後、測定光を被検眼Eに照射して得られる戻り光と参照光とを合波して干渉光を得るファイバーカプラ128と、参照光の偏光状態を調整する偏光調整部170と、偏光調整部170によって、戻り光の偏光状態と参照光の偏光状態とが一致するように調整された第1の偏光状態と、戻り光の偏光状態と参照光の偏光状態とが異なるように調整された第2の偏光状態とになされた場合に、第1の偏光状態で得られた干渉光である第1の干渉光の強度と、第2の偏光状態で得られた干渉光である第2の干渉光の強度との変化に応じて、被検眼Eの偏光解消性を示す情報を取得するCPU143を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被検眼の撮影を行う眼科撮影装置及びその制御方法に関するものである。
眼(例えば網膜)を撮影する眼科撮影装置の一種である断層画像撮影装置(OFDI)は、網膜で反射した測定光の戻り光(サンプル光)を参照光と干渉させて干渉縞の周波数を解析することにより、断層画像を生成している。断層画像撮影装置には、SLD光源のように同時に広い波長幅の光を発する光源を用いる方式と、広い波長幅で周期的に波長が変化する掃引光源(SS光源)を用いる方式がある。
最近では、上述したサンプル光や参照光の偏光を制御して偏光成分ごとの干渉強度、位相等の情報を用いて、被写体の偏光特性を得る偏光OCT装置も開発されている(例えば、特許文献1)。これにより、偏光の強さを表すオリエンテーション、偏光の保存量を示す偏光解消度(DOPU)等の機能的情報を取得し、被写体の性状を知ることが可能となっている。例えば、緑内障等の眼底疾患に関連の深い網膜色素上皮層、篩状板が、偏光解消層であるため、偏光解消度を測ることは、診断に特に有意義である。
特開2004−28970号公報
しかしながら、従来の偏光OCT装置は、偏光の行列式を解いて偏光成分(ストークスパラメータ)を求めるため、偏光状態の異なる多くのデータが必要となる。より具体的に、従来の偏光OCT装置では、異なる多くの偏光状態のデータを取得するために、数多くの偏光に係る光学部材(偏光子や各波長板等)を備える必要があり、装置構成が複雑になるとともに、その処理も煩雑なものになるという問題があった。このため、撮影に時間がかかり、同一部位の偏光情報を出すために同一部位を撮影した複数のデータが必要になるため、撮影が困難となる場合があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成及び処理で、被検眼の偏光解消性を示す情報を取得することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明の眼科撮影装置は、光源から出射された光が測定光と参照光とに分岐された後、前記測定光を被検眼に照射して得られる戻り光と前記参照光とを合波して干渉光を得る合波手段と、前記戻り光および前記参照光のうちの少なくともいずれかの光の偏光状態を調整する調整手段と、前記調整手段によって、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが一致するように調整された第1の偏光状態と、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが異なるように調整された第2の偏光状態とになされた場合に、前記第1の偏光状態で得られた前記干渉光である第1の干渉光の強度と、前記第2の偏光状態で得られた前記干渉光である第2の干渉光の強度との変化に応じて、前記被検眼の偏光解消性を示す情報を取得する取得手段とを有する。
本発明の眼科撮影装置における他の態様は、光源から出射された光が測定光と参照光とに分岐された後、前記測定光を被検眼に照射して得られる戻り光と前記参照光とを合波して干渉光を得る合波手段と、前記戻り光および前記参照光のうちの少なくともいずれかの光の偏光状態を調整する調整手段と、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが第1の関係にある場合に得られる第1の干渉光の強度と、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態との一致度合いが前記第1の関係にある場合と異なる第2の関係となるように前記調整手段により調整されている場合に得られる第2の干渉光の強度とを用いて、前記被検眼の偏光解消性に関する情報を取得する取得手段とを有する。
また、本発明は、上述した眼科撮影装置の制御方法を含む。
本発明によれば、簡易な構成及び処理で、被検眼の偏光解消性を示す情報を取得することができる。
本発明の第1の実施形態に係る眼科撮影装置の概略構成の一例を示す図である。 図1に示す偏光調整部の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、サンプル光の偏光状態及び参照光の偏光状態の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す偏光状態を測定する際の眼科撮影装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、偏光状態を測定(調整)する際の眼科撮影装置の概略構成の一例を示す図である。 図5に示す表示領域に表示されるPSFの一例を示す図である。 図5に示す表示領域に表示されるPSFの一例を示す図である。 図5に示す表示領域に表示されるPSFの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、PL値と干渉強度との関係の一例を示す概念図である。 本発明の第3の実施形態に係る眼科撮影装置の概略構成の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
[装置構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る眼科撮影装置100の概略構成の一例を示す図である。この眼科撮影装置100は、例えば被検眼Eの網膜(眼底Ef)や前眼部等の画像を撮影する装置である。以下の説明では、被検眼Eの眼底Efを撮影する例について説明を行う。また、以下の説明では、眼科撮影装置100として、フーリエドメイン方式の光干渉断層法を用いて被検眼Eの撮影を行う装置を適用した例について説明を行う。また、図1に示す眼科撮影装置100を「眼科撮影装置100−1」とする。
OCT光源101は、低コヒーレンス光を発生させるための光源である。本実施形態では、例えば、OCT光源101として、中心波長が1060nm程度、掃引波長幅が100nm程度のSS(掃引)光源を用いる。ここで、SS光源とは、一定の周期で発光波長が変化する光源であり、100nm程度の波長幅で100kHzから300kHz程度の予め決まった周波数で発光波長が変化する。
OCT光源101から出射された光は、ファイバー102を介して、調光ユニット191に導かれる。調光ユニット191は、コリメータレンズ103、透過率可変の濃度フィルタ(NDフィルタ)104、コリメータレンズ105により構成される。調光ユニット191から出た光は、ファイバー106を介して、光分岐部材107に導かれる。この光分岐部材107は、OCT光源101から出射された光を測定光と参照光とに分岐する分岐手段である。以下の説明では、眼科撮影装置100−1から被検眼Eに照射された測定光が被検眼E(具体的には眼底Er)で反射して再び眼科撮影装置100−1に戻る戻り光をサンプル光として説明を行う。光分岐部材107としては、例えば、プリズムビームスプリッター、平板のビームスプリッター等を適用することが考えられるが、本実施形態ではファイバーカプラタイプのものを用いるものとする。また、光分岐部材107による分岐の比率は、OCT光源101の出力や被写体である被検眼Eへの射出光量等を勘案して適切なものを選択することができる。本実施形態では、光分岐部材107による分岐の比率は、サンプル光側(測定光側)を10%とし、参照光側を90%とする。
光分岐部材107からサンプル光側(測定光側)のファイバー108に分岐された光は、サンプル光学系192に導かれる。サンプル光学系192は、コリメータレンズ109、フォーカス調整ユニット110、光走査部材111、リレーレンズ112、分岐ミラー113、ミラー114、対物レンズ115により構成される。光走査部材111は、主走査及び副走査を組み合わせて光ビームを被検眼の網膜(眼底Ef)上に2次元的に走査するために、被検眼瞳位置に略共役に配置されている。この光走査部材111は、光軸方向に隣接して配置(タンデム配置)された互いに直交するx方向及びy方向に光を走査する一対のガルバノミラー等が適用される。このように、光分岐部材107を透過した光は、サンプル光学系192により被検眼Eの眼底Efに達する。
また、光分岐部材107から参照光側のファイバー116に分岐された光は、参照光学系193に導かれる。参照光学系193は、コリメータレンズ117、ミラー118、光量を調整するNDフィルタ119、波長により異なる透過率を有する透過率補正フィルタ120、光路長を調整するため可動ステージ121上に配置されたミラー122及び123、ミラー124、集光レンズ125により構成される。集光レンズ125の先には、ファイバー127が配置され、ファイバー127には、偏光調整部170が装着されている。この偏光調整部170は、参照光学系193の参照光の偏光状態を変更可能に調整することが可能に構成されており、サンプル光学系192のサンプル光との干渉の強さを制御できるようになっている。
被検眼Eで反射した測定光は、サンプル光としてサンプル光学系192を介してファイバー108に戻り、光分岐部材107により90%の光は、ファイバー126に分岐されてファイバーカプラ128に入射する。
また、参照光学系193からの参照光は、ファイバー127を介して、ファイバーカプラ128に入射する。ファイバーカプラ128は、入射したサンプル光と参照光とを合波して干渉光を得る合波手段である。そして、干渉光は、ファイバーカプラ128により干渉位相の反転した50:50の光に分岐され、ファイバー129及び130より、それぞれ、差動検知器133の入力端131及び132に入力され、差動検知器133によって電気信号(干渉信号)に変換される。
制御部140は、各種の制御や各種の処理を行うものであり、A/D変換部141、メモリ142、CPU143を有して構成されている。A/D変換部141は、差動検知器133で得られたアナログの電気信号(干渉信号)をデジタルの電気信号(干渉信号)に変換する。メモリ142は、制御部140が各種の制御や各種の処理を行う際に必要な各種の情報やデータ、プログラム等を記憶しているとともに、制御部140が各種の処理を行うことにより得られた各種の情報やデータを記憶する。例えば、メモリ142は、A/D変換部141により得られたデジタルの電気信号(干渉信号)に係るデータが記憶される。CPU143は、各種の制御や各種の処理を行う。例えば、CPU143は、メモリ142に記憶された電気信号(干渉信号)に係るデータを演算処理し、断層画像データを構成し、表示部150の断層画像表示領域152に断層画像データに基づく断層画像を表示する制御を行う。
また、分岐ミラー113の反射光路上には、SLOユニット194が配置される。SLOユニット194は、SLO光源160、コリメータレンズ161、投影光と戻り光とを分岐する穴あきミラー162、フォーカスレンズ163、走査部材164、リレーレンズ165を有して構成されている。SLO光源160は、例えば780nm程度の近赤外光を出射する光源である。走査部材164は、共振ミラー及びガルバノミラーが近接して配置され、眼底Efを2次元走査可能な走査部材である。また、穴あきミラー162の反射光路上には、集光レンズ166、共焦点絞り167、APD等の受光部168が構成される。そして、制御部140は、上述した断層画像の場合と同様にして、受光部168で得られた電気信号に係るSLO画像データを構成し、表示部150のSLO画像表示領域151にSLO画像データに基づくSLO画像を表示する制御を行う。
[撮影方法]
次に、図1に示す眼科撮影装置100−1を用いて、被検眼Eの眼底Efの網膜の断層画像を撮影する方法を説明する。
被検眼Eを眼科撮影装置100−1の前に配置する。撮影者は、まず、SLOユニット194を用いて被検眼Eの眼底Efを観察し、適正なWD(作動距離)の調整や撮影部位の確認、フォーカス調整を行う。即ち、撮影者が、表示部150上のスイッチ153を操作すると、CPU143は、SLO撮影モードを開始する。SLO撮影モードが開始されると、CPU143は、SLO光源160を点灯させる。SLO光源160から出射されたSLO光は、SLOユニット194を出て、分岐ミラー113により被検眼Eの方向に反射され、対物レンズ115より被検眼Eの眼底Efに入射する。分岐ミラー113は、SLO光源160の波長である780nm付近は反射し、断層画像撮影に用いる1000nm帯の光の大部分は透過する。そして、被検眼Efで反射されたSLO光は、逆の光路を辿り、再びSLOユニット194に入射し、穴あきミラー162の周辺部で反射されて、共焦点絞り167を介して受光部168で受光され電気信号に変換される。この電気信号は、制御部140に送られる。制御部140では、A/D変換部141によりデジタル信号に変換され、メモリ142に蓄えられるとともにSLO画像データに変換されて表示部150上のSLO画像表示領域151に表示される。
撮影者は、表示部150に表示されたSLO画像を観察しながら、表示エリアの全部の領域で眼底画像が鮮明に見えるように、不図示の操作手段を用いて、対物レンズ115と被検眼Eとの作動距離、及び、偏心を調整する。さらに、撮影者は、画像のコントラストが鮮明に見えるようにフォーカス調整ボタン154を操作してピント調整を行う。フォーカス調整ボタン154からの信号は、SLOユニット194のフォーカスレンズ163を光軸方向に移動させるとともに、サンプル光学系192のフォーカス調整ユニット110のレンズも光軸方向に移動させる。これにより、SLO光学系とOCT光学系とは、常に同じ視度に保たれている。
撮影者は、SLO画像により対物レンズ115と被検眼との作動距離(ワーキングディスタンス)、及び、フォーカスが適正であることを確認した後、スイッチ155を操作して、OCTプレビューモードに遷移する。OCTプレビューモードに遷移すると、制御部140は、OCT光源101を点灯して波長掃引を開始する。OCT光源101から出射された光は、調光ユニット191内のNDフィルタ104により適正な光量に調整され、光分岐部材107によって、90%の光は参照光側に、また、10%の光はサンプル光側に分岐する。サンプル光側に分岐した測定光は、サンプル光学系192に入射し、フォーカス調整が終了したフォーカス調整ユニット110、光走査部材111により走査され、被検眼Eの眼底Erに入射する。被検眼網膜の各層境界面で反射、散乱した光は、元の光路を逆に辿り、ファイバー108により光分岐部材107に入射する。
また、光分岐部材107により参照光側に分岐した参照光は、参照光学系193に入射し、参照光量調整用のNDフィルタ119により適正な光量に調整される。その後、参照光は、透過率補正フィルタ120により分光強度分布が補正されてファイバー127に集光され、干渉用の50:50のファイバーカプラ128に入射する。ファイバーカプラ128に入射した参照光と戻り光であるサンプル光とは干渉して干渉光となり、位相の反転した光に50:50の割合で分岐されて差動検知器133に入射し、差分である干渉成分が電気信号(干渉信号)に変換され、制御部140に入力される。
この電気信号(干渉信号)は、A/D変換部141でデジタルデータに変換され、メモリ142に蓄えられた後、CPU143によって波数変換やフーリエ変換等の処理が行われて断層画像が生成される。生成された断層画像は、表示部150の断層画像表示領域152に表示される。撮影者は、この断層画像を観察し、所望の撮影部位が撮像領域内に入るように、再びアライメント調整ボタン156を用いて参照光学系193の光路長調整を行う。アライメント調整ボタン156への入力を検知したCPU143は、可動ステージ121を制御してミラー122及び123を移動し、参照光学系193の光路長を調整する。以上の操作により、OCT撮影が適正に行われていることを確認した撮影者は、撮影スイッチ157を操作する。撮影スイッチ157への入力を検知したCPUは、50枚〜150枚の予め決められた枚数の同一部位のOCT画像を撮影し、それらを重ね合わせた断層画像を断層画像表示領域152に表示し、強い干渉状態の撮影を終える。
[偏光調整パドル制御]
次に、偏光の制御について説明する。
図2は、図1に示す偏光調整部170の概略構成の一例を示す図である。図2に示すように、偏光調整部170は、複数のパドル171〜173と、この複数のパドル171〜173のそれぞれに対応して設けられた複数のステッピングモータ174〜176を有して構成されている。
具体的に、それぞれのパドル171〜173には、ファイバーが巻きつけてあり、パドルに入るファイバーの直線軸を回転軸に3つのパドルの角度を独立に角度調整可能に構成されている。これらのパドル171,172,173は、それぞれ、ステッピングモータ174,175,176により、角度調整可能に構成されている。それぞれのパドル171〜173の角度は、−90°から+90°まで調整可能である。ここで0°は紙面垂直方向とする。このパドル171〜173の角度を調整することにより、それぞれのパドル171〜173を通過後の偏光状態を調整することができる。例えば、シングルモードファイバーは、曲げることにより複屈折が発生する。したがって、各パドル171〜173により発生する複屈折量は、巻きつけるパドルの曲率半径及び巻き数により決まり、以下の(1)式で計算することができる。
Φ(Waves)=πaNd2/λD ・・・(1)
ここで、Φは複屈折量(リターダンス)、aは定数(石英ファイバーでは0.133)、Nはファイバーの巻き数、dはファイバーのクラッド径、λは光の波長、Dはパドルの曲率半径である。
パドル171により発生する複屈折量がλ/4、パドル172により発生する複屈折量がλ/2、パドル173により発生する複屈折量がλ/4となるように、パドルの曲率半径D、ファイバーの巻き数Nを設定すると、調整の効率がよい。しかしながら、これは一例であり、3つのパドル171〜173を動かして任意の偏光状態に設定できればよく、必ずしも上述した複屈折量に設定する必要はないが、本実施形態では、上述した複屈折量が発生するように構成されているものとする。
[偏光調整と干渉強度]
図3は、本発明の第1の実施形態を示し、サンプル光の偏光状態及び参照光の偏光状態の一例を示す図である。
また、図4は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す偏光状態を測定する際の眼科撮影装置100の概略構成の一例を示す図である。この図4において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、また、この図4に示す眼科撮影装置100を「眼科撮影装置100−2」とする。
図4に示す偏光測定器410は、ファイバーカプラ128の出力ファイバーの1つであるファイバー130が接続されている。偏光測定器410は、入力光の偏光成分であるアジマス角度(θ)、楕円率(η)、右回り偏光または左回り偏光を測定することができる。工具420は、偏光測定のための工具であり、レンズ421とミラー422で構成され、ミラー422は、レンズ421の略焦点面に配置されている。工具420は、対物レンズ115に装着されており、光走査部材111を制御してミラー422への入射角を調整しその角度に固定することにより対物レンズ115から射出した光を反射し、再び対物レンズ115に戻す。
このような配置において、まず、サンプル光学系192のサンプル光の偏光状態を測定する。この際、参照光を遮断するため、参照光学系193内のNDフィルタ119を制御し参照光を遮断する。OCT光源101から出射した光は、図1を用いて上述した場合と同様の経路を通り、工具420のミラー422に反射され、往路と同一の光路を逆に辿りファイバーカプラ128に戻り、ファイバー130を介して、偏光測定器410に入射し、偏光状態が測定される。偏光特性は、波長により異なるため波長幅が1nm〜2nm程度のバンドパスフィルタを用いて測定波長を制限するとよい。本実施形態では、透過波長が850nmで半値幅が2nmのバンドパスフィルタを用いる。
図3(a)は、このサンプル光の偏光状態における測定結果の一例を示す図である。この図3(a)には、偏光特性を示す、アジマス角度がθ1で表され、楕円率がη=atan(b1/a1)で表され、η>0ならば右回り偏光であり、η<0ならば左回り偏光、η=0ならば直線偏光である。
次に、参照光学系193の参照系の偏光状態を測定する。この際、参照光学系193の参照光だけを測定するため、光走査部材111の角度を制御してサンプル光を光路外に出し、サンプル光学系192からの光が無い状態にする。そして、参照光学系193内のNDフィルタ119を光透過位置にセットする。これにより、参照光の偏光特性を測定することができる。
ここでは、この参照光の偏光状態における測定結果が図3(b)に示すものであったとする。即ち、アジマス角度がθ2、楕円率がη=atan(b2/a2)であったとする。この状態では、図3(a)に示すンプル光の偏光状態と図3(b)に示す参照光の偏光状態とが合わず干渉信号は弱い。そこで、制御部140は、ステッピングモータ174〜176を制御して、偏光調整部170のパドル171〜173の角度調整し、偏光調整を行う。上述したように、パドル171の複屈折量がλ/4に設定されている場合には、パドル171の角度を調整することにより、偏光状態を直線偏光(楕円率0°)に調整することが可能である。さらに、パドル172の角度をサンプル光のアジマス角度θ1と等しくなるように調整する。さらに、パドル173の角度を調整して楕円率がサンプル光と等しくなるように調整する。これにより、図3(c)に示すように、参照光の偏光状態を、図3(a)に示すサンプル光の偏光状態に一致させるべく調整可能である。よって、この場合、サンプル光と参照光は、強く干渉して干渉波形をフールエ変換したPSF(Point Spread Function)も半値幅が狭く高い値を示す。そして、CPU143は、このように調整したパドル171,172,173のそれぞれの角度(θa1,θb1,θc1)に対応したステッピングモータ174,175,176の駆動値(Stmax1,Stmax2,Stmax3)をメモリ142に記憶する。
次に、非干渉状態になるパドル171〜173の角度を設定する。図3(a)に示すサンプル光の偏光状態に対して最も強く干渉する参照光の偏光状態は、図3(a)と同じ図3(c)の偏光状態である。即ち、アジマス角度θ1=θ3、且つ、楕円率η=atan(b1/a1)=atan(b3/a3)である。これに対して、図3(a)に示すサンプル光の偏光状態に対して最も弱く干渉する参照光の偏光状態は、図3(a)と逆の偏光状態(ポアンカレ球上で間裏の状態)を示す図3(d)の偏光状態である。即ち、楕円率ηが等しく、アジマス角度が90°異なる状態である(楕円率η=atan(b4/a4)=−atan(b1/a1),θ4=θ1−90°)。そして、CPU143は、参照光学の偏光状態が図3(d)と等しくなるように調整したパドル171,172,173のそれぞれの角度(θa2,θb2,θc2)を求め、また、これに対応するステッピングモータ174,175,176の駆動値(Stmin1,Stmin2,Stmin3)をメモリ142に記録する。そしてこのように調整値が得られたら、偏光測定器410及び工具420を取り外し、ファイバー129及び130を差動検知器133に接続する。
[偏光解消性を示す情報の取得]
まず、制御部140は、干渉状態のパドル角度(θa1,θb1,θc1)で被検眼E(具体的には、眼底Ef)の通常のOCT撮影を行い、断層画像データ(OCT画像データ)を生成する。ここでのOCT撮影は、制御部140が、サンプル光の偏光状態と参照光の偏光状態とが一致するように偏光調整部170を制御する第1の偏光状態の場合の撮影であり、この撮影で得られたOCT画像データは、第1の画像データ(以下、「第2のOCT画像データ」と称する)に相当する。
次に、制御部140は、ステッピングモータ174,175,176をメモリ142に記憶した値(Stmin1,Stmin2,Stmin3)で駆動し、非干渉状態のパドル角度(θa2,θb2,θc2)でOCT撮影を行い、OCT画像データを生成する。ここでのOCT撮影は、制御部140が、サンプル光の偏光状態と参照光の偏光状態とが異なるように偏光調整部170を制御する第2の偏光状態の場合の撮影であり、この撮影で得られたOCT画像データは、第2の画像データ(以下、「第2のOCT画像データ」と称する)に相当する。
なお、上述した第1の偏光状態とは、戻り光の偏光状態と参照光の偏光状態とが第1の関係にある場合のことを意味する。また、上述した第2の偏光状態とは、戻り光の偏光状態と参照光の偏光状態との一致度合いが前記第1の関係にある場合と異なる第2の関係にある場合にことを意味する。第1の関係においては、戻り光の偏光状態と参照光の偏光状態とが一致するように調整されているのが好ましいが、2つの関係を用いて、被検眼Eの偏光解消性に関する情報が取得できるのであれば必ずしも完全に一致している必要はない。また、第1の関係に比べて、第2の関係においては、例えば、戻り光の偏光状態と参照光の偏光状態との一致度合いが低くなるように調整手段である偏光調整部170により調整される。
ここで、本実施形態では、上述した第1の偏光状態の撮影と第2の偏光状態の撮影により、偏光が保存される対象物からの信号では干渉しないOCT画像の撮影(以下、「偏光解消OCT撮影」と称する)が行われる。
例えば、CPU143は、上述した第1の偏光状態で得られた干渉光である第1の干渉光の強度と、第2の偏光状態で得られた干渉光である第2の干渉光の強度との変化に応じて、被検眼の偏光解消性を示す情報を取得する処理を行う。具体的に、CPU143は、干渉光の強度に基づく画素値で示された、上述した第1のOCT画像データと上述した第2のOCT画像データとを用いて、偏光解消性を示す情報として偏光解消性を示す画像(第3の画像データ)を取得する。より詳細に、本実施形態においては、CPU143は、第1のOCT画像データをI_max(x,z)とし、第2のOCT画像データをI_min(x,z)とすると、偏光解消性を示す画像データI_np(x,z)を、以下の(2)式に示す差分処理を行うことにより取得する。
I_np(x,z)=(I_max(x,z)−I_min(x,z))
・・・(2)
(2)式において、xは主走査方向の座標を示し、zは被検眼Eの深さ方向の座標を示している。
干渉状態のパドル角度の組合せで撮影する場合には、入射光に対して反射散乱光の偏光が保存されている層からの干渉信号は強くなり、また、入射光に対して反射散乱光の偏光の変化が大きい層からの干渉信号は弱くなる。これに対して、偏光解消OCT撮影の場合、偏光の保存されている部位からの干渉信号は弱く、逆に、偏光の変化が大きい部位からの干渉が強くなる。即ち、この偏光解消OCT撮影の場合には、例えば、被検眼Eの神経線維層や篩状板、網膜色素上皮、または線維化の進んだ組織等の偏光解消部位を強調した断層画像を得ることができる。
そして、偏光解消OCT撮影により得られた偏光解消性を示す画像データを利用することにより、偏光解消部位の診断が容易になる。さらに、第1のOCT画像データと第2のOCT画像データの双方を用いることにより、層分離(セグメンテーション)の精度を向上させることができる。即ち、偏光保存層と偏光解消層との層境界は、偏光解消性を示す画像データに明瞭に表れるため、層境界の情報を偏光解消性を示す画像データから求め、その他の層境界を通常のOCT画像データ(例えば、第1のOCT画像データ)から求めることにより、セグメンテーションの精度を向上することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る眼科撮影装置100の概略構成は、図1に示す第1の実施形態に係る眼科撮影装置100(眼科撮影装置100−1)と同様である。以下の第2の実施形態の説明では、第1の実施形態と異なる部分について説明を行う。
[PSFを用いた偏光調整]
第1の実施形態においては、偏光測定器410を用いて干渉状態のパドル角度の組合せと、非干渉状態のパドル角度の組み合わせを用いて、偏光調整を行う例を説明した。第2の実施形態では、サンプル光学系192に配置した工具420からの戻り光であるサンプル光と、参照光学系193の参照光との干渉信号をフーリエ変換したPSFを用いて、パドル角度の偏光調整を行う例を説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態を示し、偏光状態を測定(調整)する際の眼科撮影装置100の概略構成の一例を示す図である。この図5において、図4に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、また、この図5に示す眼科撮影装置100を「眼科撮影装置100−3」とする。
眼科撮影装置100−3において、パドル調整モードで立ち上げると、表示部150の表示領域511には、干渉信号が表示され、表示領域512には、この干渉信号をフーリエ変換したPSFが表示される。このとき、光走査部材111は、工具420のミラー422から光が効率よく戻る状態で静止しており、NDフィルタ119は、光透過状態であり、例えば、C−gateの位置は、参照光学系193とサンプル光学系192の光路長差が数十μmになるように配置され、低周波の干渉縞が生じるように配置される。
図6は、図5に示す表示領域512に表示されるPSFの一例を示す図である。
図6において、破線601は、分光強度分布から計算された理想的な干渉波形のPSFを示し、実線602は、実際の干渉波形から計算したPSFを示す。そして、ここでは、この破線601の高さに対する実線602の高さの比をPL値とする。このPL値は、サンプル光の偏光状態と参照光の偏光状態との一致度合いを示す一致度合値に相当するものである。また、このPL値は、例えばCPU143で算出される。差動検知器133を用いた場合、この分光強度分布に関する信号は差動により失われるため、差動する前のモニタ信号521及び522を用いることにより得られる。
ここで、サンプル光学系192のサンプル光の偏光状態と参照光学系193の参照光の偏光状態とが完全に一致している場合には、理想的な干渉波形が得られるため、PL値は1.0となる。一方、パドルの角度を調整して、参照光の偏光状態を変化させると干渉強度は、図7に示す破線702のように低下し、PL値の低い状態になる。さらに、参照光の偏光状態の調整を行うことにより、図8に示す802のように、PL値を0.1以下に調整することができる。但し、実際には、OCTに用いる光の波長幅は広く、波長により偏光特性が異なるため、全ての波長帯域で偏光が完全に一致している状態(PL値=1)、全ての波長帯域で偏光が完全に直交している状態(PL値=0)を作り出すことは困難である。そこで、PL値が最も高いパドル角度の組合せとその時のPL値であるPL1とを示す(θa1,θb1,θc1、PL1)と、PL値が最も低い時のパドル角度の組合せとその時のPL値であるPL2とを示す(θa2,θb2,θc2、PL2)をメモリ142に記憶し、そのパドル角度でOCT撮影をしても同様の効果が得られる。
図9は、本発明の第2の実施形態を示し、PL値と干渉強度との関係の一例を示す概念図である。被写体からの反射、散乱光の強度が等しいと仮定すると、偏光を完全に保存する被写体(偏光解消度0.0)からの信号は、PL値が0の場合には干渉強度は0になり、PL値が1の場合には最も干渉強度が強くなる。被写体の偏光解消度が1.0、即ち、入射偏光に対して、反射・散乱光の偏光成分が完全に均一な場合には、PL値が変わっても干渉強度は変わらない。偏光解消度が0.5の場合には、干渉強度はその間である。即ち、図9に示すように、PL値を横軸にとり、干渉強度を縦軸にとると、そのグラフの傾きが偏光解消度に対応する。したがって、必ずしもPL値=1.0、または、PL値=0に調整する必要はなく、パドル角度とともにPL値をメモリ142に記憶しておくことにより偏光解消情報を求めることができる。
[偏光解消性を示す情報の取得]
まず、制御部140は、第1の実施形態と同様に、干渉状態のパドル角度(θa1,θb1,θc1)で被検眼E(具体的には、眼底Ef)の通常のOCT撮影を行い、断層画像データ(OCT画像データ)を生成する。ここでのOCT撮影は、制御部140が、サンプル光の偏光状態と参照光の偏光状態とが一致するように偏光調整部170を制御する第1の偏光状態の場合の撮影であり、この撮影で得られたOCT画像データは、第1の画像データ(第2のOCT画像データ)に相当する。
次に、制御部140は、ステッピングモータ174,175,176をメモリ142に記憶した値(Stmin1,Stmin2,Stmin3)で駆動し、非干渉状態のパドル角度(θa2,θb2,θc2)でOCT撮影を行い、OCT画像データを生成する。ここでのOCT撮影は、制御部140が、サンプル光の偏光状態と参照光の偏光状態とが異なるように偏光調整部170を制御する第2の偏光状態の場合の撮影であり、この撮影で得られたOCT画像データは、第2の画像データ(第2のOCT画像データ)に相当する。
被写体の反射層が、入射光に対して反射散乱光の偏光が保存されている場合には、干渉状態のパドル角度(θa1,θb1,θc1)で撮影すると、強い干渉信号が得られ、入射光に対して反射散乱光の偏光の変化が大きい層からの干渉信号は弱くなる。これに対し、非干渉状態のパドル角度(θa2,θb2,θc2)で撮影した場合には、偏光の保存されている部位からの光と参照光の干渉は弱く、逆に偏光の変化が大きい部位からの反射散乱光と、参照光の干渉は強くなる。
そこで、CPU143は、(2)式と同様に、第1のOCT画像データをI_max(x,z)とし、第2のOCT画像データをI_min(x,z)とし、さらに、上述した2つのPL値であるPL1とPL2を用いて、偏光解消性を示す画像データI_np(x,z)を、以下の(3)式に示す処理を行うことにより取得する。
I_np(x,z)=(I_max(x,z)−I_min(x,z))
/(PL1−PL2) ・・・(3)
即ち、(3)式では、第1の差分値である(I_max(x,z)−I_min(x,z))と、第2の差分値である(PL1−PL2)を用いて、偏光解消性を示す画像データI_np(x,z)を取得するものである。なお、偏光解消性を示す画像データI_np(x,z)は、上述したように図9のグラフの傾きを示すが、特に機種間のバラつきにこだわらなければ、第1の実施形態で説明した(2)式を用いて、偏光解消性を示す画像データI_np(x,z)を取得することも可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1及び第2の実施形態では、干渉光の偏光状態を調整する調整手段としてパドル型の偏光調整部170を用いた例を示したが、本発明のおいては、これに限定されるものではない。例えば、調整手段としてインライン型の偏光調整部を用いてもよいし、他の調整手段を用いてもよい。この第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態におけるパドル型の偏光調整部170とは異なる調整手段を用いる場合について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る眼科撮影装置100の概略構成の一例を示す図である。この図10において、図1に示す第1の実施形態に係る眼科撮影装置100−1と同様の構成については同じ符号を付し、また、図10に示す眼科撮影装置100を「眼科撮影装置100−4」とする。
図10に示す眼科撮影装置100−4では、図1に示す偏光調整部170に換えて、参照光学系193に、1/4λ波長板1011、1/2波長板1012、1/4波長板1013を含む偏光調整部1010を構成する。この1/4λ波長板1011、1/2波長板1012、1/4波長板1013は、参照光学系193に、光軸を回転軸に回転調整可能に配置され、この回転角度を制御部140によって調整することにより、上述した第1及び第2の実施形態における偏光調整パドルを含む偏光調整部170と同様な偏光調整を行うことができる。
(その他の実施形態)
上述した本発明の各実施形態においては、偏光調整部170(或いは偏光調整部1010)を参照光学系193に配置し、参照光学の偏光状態を調整する形態について説明を行ったが、本発明のおいてはこの形態に限定されるものではない。例えば、偏光調整部170(或いは偏光調整部1010)をサンプル光学系192に配置し、サンプル光の偏光状態を調整する形態も、本発明に含まれる。さらに、偏光調整部170(或いは偏光調整部1010)を参照光学系193及びサンプル光学系192の両方に配置し、参照光学の偏光状態及びサンプル光の偏光状態を調整する形態も、本発明に含まれる。
また、上述した本発明の各実施形態においては、干渉状態(第1の偏光状態)と非干渉状態(第2の偏光状態)の2つのパターンで撮影を行ったが、PL値に対応した偏光調節状態のパドル角度(波長板回転角度)。または、それに対応したアクチュエータの値を記憶し、任意のPL値の状態で断層画像を撮影可能にすることにより、偏光保存部位と偏光解消部位のコントラストを調整できるようにした形態も、本発明に含まれる。この形態によれば、さらに使い勝手を向上させることができる。
また、上述した本発明の各実施形態においては、2次元の偏光解消性を示す画像データを取得する例について説明したが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、光走査部材111を用いて眼底Efの2次元走査を行って、第1の3次元画像データInt_max(x,y,z)、及び、第2の3次元画像データInt_min(x,y,z)を取得し、これをもとに、3次元の偏光解消性を示す画像データInt_np(x,y,z)を、以下の(4)式により取得するようにしてもよい。
Int_np(x,y,z)=(Int_max(x,y,z)−Int_min(x,y,z))/(PL1−PL2) ・・・(4)
この3次元の偏光解消性を示す画像データを取得することにより、偏光解消度合いを示す3Dボリュームデータを作成することができる。既知の方法と同様、任意の範囲をz方向に加算することにより正面画像を作成することもできる。
100:眼科撮影装置、101:OCT光源、107:光分岐部材、128:ファイバーカプラ、140:制御部、143:CPU、170:偏光調整部、192:サンプル光学系、193:参照光学系、E:被検眼、Rf:眼底

Claims (7)

  1. 光源から出射された光が測定光と参照光とに分岐された後、前記測定光を被検眼に照射して得られる戻り光と前記参照光とを合波して干渉光を得る合波手段と、
    前記戻り光および前記参照光のうちの少なくともいずれかの光の偏光状態を調整する調整手段と、
    前記調整手段によって、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが一致するように調整された第1の偏光状態と、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが異なるように調整された第2の偏光状態とになされた場合に、前記第1の偏光状態で得られた前記干渉光である第1の干渉光の強度と、前記第2の偏光状態で得られた前記干渉光である第2の干渉光の強度との変化に応じて、前記被検眼の偏光解消性を示す情報を取得する取得手段と
    を有することを特徴とする眼科撮影装置。
  2. 光源から出射された光が測定光と参照光とに分岐された後、前記測定光を被検眼に照射して得られる戻り光と前記参照光とを合波して干渉光を得る合波手段と、
    前記戻り光および前記参照光のうちの少なくともいずれかの光の偏光状態を調整する調整手段と、
    前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが第1の関係にある場合に得られる第1の干渉光の強度と、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態との一致度合いが前記第1の関係にある場合と異なる第2の関係となるように前記調整手段により調整されている場合に得られる第2の干渉光の強度とを用いて、前記被検眼の偏光解消性に関する情報を取得する取得手段と
    を有することを特徴とする眼科撮影装置。
  3. 前記第1の干渉光の強度に基づく前記被検眼の第1の画像データを生成するとともに、前記第2の干渉光の強度に基づく前記被検眼の第2の画像データを生成する生成手段を更に有し、
    前記取得手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データとを用いて、前記偏光解消性を示す情報として第3の画像データを取得することを特徴とする請求項1または2に記載の眼科撮影装置。
  4. 前記取得手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データとを差分処理して、前記第3の画像データを取得することを特徴とする請求項3に記載の眼科撮影装置。
  5. 前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態との一致度合いを示す一致度合値を算出する算出手段を更に有し、
    前記取得手段は、前記第1の画像データおよび前記第2の画像データと、前記第1の干渉光の強度が得られる場合の前記一致度合値である第1の一致度合値および前記第2の干渉光の強度が得られる場合の前記一致度合値である第2の一致度合値とを用いて、前記第3の画像データを取得することを特徴とする請求項3または4に記載の眼科撮影装置。
  6. 前記取得手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データとを差分処理して得た第1の差分値と、前記第1の一致度合値と前記第2の一致度合値とを差分処理して得た第2の差分値とを用いて、前記第3の画像データを取得することを特徴とする請求項5に記載の眼科撮影装置。
  7. 光源から出射された光が測定光と参照光とに分岐された後、前記測定光を被検眼に照射して得られる戻り光と前記参照光とを合波して干渉光を得る合波手段を備える眼科撮影装置の制御方法であって、
    前記戻り光および前記参照光のうちの少なくともいずれかの光の偏光状態を調整する調整ステップと、
    前記調整ステップによって、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが一致するように調整された第1の偏光状態と、前記戻り光の偏光状態と前記参照光の偏光状態とが異なるように調整された第2の偏光状態とになされた場合に、前記第1の偏光状態で得られた前記干渉光である第1の干渉光の強度と、前記第2の偏光状態で得られた前記干渉光である第2の干渉光の強度との変化に応じて、前記被検眼の偏光解消性を示す情報を取得する取得ステップと
    を有することを特徴とする眼科撮影装置の制御方法。
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