JP2018168050A - アルミナ用接着剤、焼成治具及びその製造方法 - Google Patents

アルミナ用接着剤、焼成治具及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミナセラミックス部材を接着した接着体を減圧条件下で加熱しても強度の低下が抑えられるアルミナ用接着剤、焼成治具及びその製造方法の提供。【解決手段】一対のアルミナセラミックス部材を接着するものであって、全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有し、加熱温度が1400〜1600℃である接着剤2。焼成治具は、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部41と、アルミナセラミックスよりなり、載置部41から立設する立設部42と、載置部41と立設部42とを接合する接合部とを有し、接合部がこの接着剤2を使用してなり、アルミナ用接着剤を加熱温度が1400〜1600℃で加熱することにより、アルミナ用接着剤2が焼結して接合形成される焼成治具の製造方法。【選択図】図10

Description

本発明は、一対のアルミナセラミックス部材を接着するアルミナ用接着剤、焼成治具及びその製造方法に関する。
種々の化合物や電子部品(具体的には、無機系化合物やそれを用いた電子部品や磁気部品)が熱処理工程を経て製造されている。熱処理工程は、通常、耐熱性の焼成治具に被熱処理部材(無機系化合物やその原料)を配した状態で、加熱炉等で加熱して行われる。通常、焼成治具は、被熱処理部材の熱処理に繰り返し使用される。
焼成治具は、その上に被熱処理部材を載置する略板状のセッターや、その内部に被熱処理部材を保持する槽状の匣鉢とも称される治具である。セッターは、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1には、多孔性セラミックスよりなる基材に、アルミナ等からなる支持部材が装着されて成る耐熱性セッターが記載されている。基材と支持部材は、アルミナ−シリカ系接着剤を介して接着される。
特開2003−292380号公報
しかしながら、従来のセッターは、減圧条件下での熱処理(特に、真空条件下で高温での熱処理)に使用された場合、基材と支持部材との接着が剥離するという問題があった。詳しくは、減圧条件下で加熱を行うと、基材と支持部材との間に介在する接着部(あるいは、接合部)は、大径の孔を多数備えたスポンジ状の構造となる。スポンジ状の接着部は、それ自身の強度が低下し、更に接着強度(あるいは、接着力)が大きく低下する。そうすると、部材自身の質量やわずかな衝撃で接着部が損傷する。接着部の損傷(破損)は、基材と支持部材との剥離を生じさせる。そうすると、従来のセッターは、それ以上の繰り返しの使用が困難となる。
このように、接着剤が用いられたセッターは、接着部(接着剤から形成される接着部)が使用状況により損傷を生じやすいという問題があった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、アルミナセラミックスを接着した接着体を減圧条件下で加熱しても接着強度の低下が抑えられるアルミナ用接着剤、焼成治具及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明のアルミナ用接着剤は、一対のアルミナセラミックス部材間に配した状態で加熱して、一対のアルミナセラミックス部材を接着するアルミナ用接着剤であって、アルミナ用接着剤は、アルミナ用接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有し、加熱温度が1400〜1600℃であることを特徴とする。
本発明のアルミナ用接着剤は、アルミナセラミックス部材を接着した接着体を減圧条件下で加熱しても接着強度の低下が抑えられる。詳しくは、接着剤のアルミナがアルミナセラミックス部材と焼結することで、強固に接着することができる。そして、99mass%以上でアルミナを含有することから、アルミナ以外の成分がほとんど含有していない。つまり接着強度の低下をもたらす「アルミナ以外の成分」が含有しないことで、接着体を減圧条件下で加熱しても接着強度の低下が抑えられる。
本発明の焼成治具は、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部と、アルミナセラミックスよりなり、載置部から立設する立設部と、載置部と立設部とを接合する接合部と、を有する焼成治具であって、接合部は、接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有するアルミナ用接着剤が焼結して形成されることを特徴とする。
本発明の焼成治具は、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部と、アルミナセラミックスよりなる立設部と、を接合する接合部が、アルミナ用接着剤が焼結して形成されている。アルミナ用接着剤は、99mass%以上でアルミナを含有することから、アルミナセラミックスよりなる載置部と立設部を強固に接着することができる。その上、接合部は、アルミナ以外の成分がほとんど含有していない。つまり接着強度の低下をもたらす「アルミナ以外の成分」が含有しない。この結果、本発明の焼成治具を減圧条件下での加熱に使用しても接着強度の低下が抑えられる。
本発明の焼成治具の製造方法は、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部、アルミナセラミックスよりなり、載置部から立設する立設部と、載置部と立設部とを接合する接合部と、を有する焼成治具を製造する製造方法であって、載置部を形成する載置部材と立設部を形成する立設部材の間に、アルミナ用接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有するアルミナ用接着剤を配した状態とし、1400〜1600℃の温度で加熱することを特徴とする。
本発明の製造方法は、本発明の焼成治具を製造できる。すなわち、上記した効果を発揮する。
実施形態のセッターの斜視図である。 実施形態のセッターの断面図である。 実施形態のセッターの製造での一工程を示す図である。 実施形態のセッターの製造での一工程を示す図である。 変形形態1のセッターの斜視図である。 変形形態1のセッターの断面図である。 変形形態2の匣鉢の斜視図である。 変形形態2の匣鉢の断面図である。 実施例の第1の試験片の製造工程を示す図である。 実施例の第1の試験片の製造工程を示す図である。 実施例の第2の試験片の製造工程を示す図である。 実施例1の第1の試験片の加熱試験前の断面写真である。 実施例1の第1の試験片の加熱試験後の断面写真である。 実施例2の第1の試験片の加熱試験前の断面写真である。 実施例2の第1の試験片の加熱試験後の断面写真である。 比較例1の第1の試験片の加熱試験前の断面写真である。 比較例1の第1の試験片の加熱試験後の断面写真である。 比較例2の第1の試験片の加熱試験前の断面写真である。 比較例2の第1の試験片の加熱試験後の断面写真である。 強度試験の試験方法を示す図である。
以下、実施の形態を用いて本発明を具体的に説明する。具体的には、アルミナ用接着剤、焼成治具の具体的な形態であるセッターや匣鉢を用いて本発明を説明する。
[実施形態]
[アルミナ用接着剤]
本形態のアルミナ用接着剤(以下、接着剤と称する)は、一対のアルミナセラミックス部材を接着する接着剤である。本形態の接着剤は、一対のアルミナセラミックス部材間に配した状態で加熱して、一対のアルミナセラミックス部材を接着する。
本形態の接着剤は、アルミナ用接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナ(Al)を含有する。換言すると、本形態の接着剤は、純度99%以上のアルミナ(Al)よりなる。ここで、アルミナ以外の成分は、不可避不純物である。接着剤は、実質的にアルミナのみから形成されることが好ましい。ここで、アルミナの含有割合が99mass%未満となると、接着剤に占めるアルミナ以外の成分の含有割合が多くなる。アルミナ以外の成分は、アルミナよりも低融点の物質であり、厳しい条件での焼成に用いられると、当該成分が溶融(あるいは蒸発)して、接着剤から形成される接着部を損傷する。
本形態の接着剤は、アルミナ粉末よりなることが好ましい。アルミナ粉末は、その特性が限定されるものではない。例えば、平均粒子径(D50)が0.1μm〜2.0μmであることが好ましく、0.5μm〜1.0μmであることがより好ましい。アルミナ粉末の平均粒子径が小さいほど、アルミナ粉末の粒子とアルミナセラミックスとの固相反応(焼結反応)が進行しやすくなり、より低エネルギーの条件でセラミックス部材の接着を行うことができる。平均粒子径が0.1μm未満では、粒子径が小さくなりすぎて、所定量を一対のアルミナセラミックスの間に介在させにくくなる。2.0μmを超えて大きくなると、粒子径が大きくなりすぎて、一対のアルミナセラミックス部材との焼結が不十分となる(すなわち、接着強度が低下する)、又は焼結に長時間がかかるようになる。平均粒子径(D50)は、公知の測定方法や測定装置を用いて行うことができる。
本形態の接着剤は、アルミナ粉末よりなるものであることが好ましいが、加熱により焼失(又は蒸発)する溶媒に分散した状態(スラリー状やペースト状)であってもよい。溶媒としては、水や有機溶媒を挙げることができる。溶媒は、加熱により焼失(又は蒸発)する添加剤を含有していてもよい。スラリー状である場合に、アルミナ粉末の含有割合(固形分の割合)については限定されるものではない。
本形態の接着剤は、一対のアルミナセラミックス部材(以下、セラミックス部材と称する)を接着する。本形態の接着剤により接着される一対のセラミックス部材は、アルミナセラミックスよりなる。アルミナセラミックスとは、その成分中にアルミナを含有しているセラミックスである。
セラミックス部材は、質量割合でアルミナが最も多く含まれるセラミックスよりなることが好ましい。すなわち、アルミナを主成分とするセラミックスであることが好ましい。セラミックス部材は、アルミナを50mass%以上で含有するセラミックスであることがより好ましい。例えば、アルミナを90mass%以上で含有するセラミックスであることがより好ましい。セラミックス部材は、アルミナのみからなるセラミックス(不可避不純物を除いて100mass%)であることが最も好ましい。なお、アルミナセラミックスがアルミナ以外の成分を含有する場合、アルミナ以外の成分は限定されるものではない。アルミナセラミックスの質量割合は、たとえばアルミナセラミックスが混合粉末の焼結体よりなる場合には、原料粉末の割合を適用できる。
一対のセラミックス部材は、同じアルミナセラミックスよりなる部材(すなわち、アルミナの含有割合が同じ場合)であっても、異なるアルミナセラミックスよりなる部材(すなわち、アルミナの含有割合が異なる場合)であっても、いずれでもよい。
セラミックス部材は、その気孔率が限定されるものではない。すなわち、多孔質のアルミナセラミックスよりなる部材であっても、緻密質のアルミナセラミックスよりなる場合であっても、いずれでもよい。また、一対のセラミックス部材は、気孔率が同じであっても、異なっていても、いずれでもよい。
セラミックス部材が多孔質体よりなる場合に、細孔径(平均細孔径)についても限定されるものではない。セラミックス部材の細孔径(平均細孔径)が粉末状の接着剤の平均粒子径(D50)よりも小さい場合であっても、セラミックス部材の細孔(平均細孔径)が平均粒子径(D50)よりも大きい場合であっても、いずれでもよい。
また、一対のセラミックス部材は、本形態の接着剤で接着される被接着面がアルミナセラミックスよりなるものであればよい。すなわち、一対のセラミックス部材は、アルミナセラミックスのみからなる部材だけでなく、表面がアルミナセラミックス層で形成された部材であってもよい。
一対のセラミックス部材は、本形態の接着剤で接着される被接着面の表面粗さも限定されるものではない。
(接着方法)
本形態の接着剤は、例えば以下のように一対のセラミックス部材を接着する。
まず、一対のセラミックス部材のうち一方のセラミックス部材の表面に接着剤(アルミナ粉末)を配する。このとき、接着剤は、少なくとも他方のセラミックス部材との当接する部分に配される。接着剤の粉末は、アルミナ粉末が非圧縮の状態で配される。
そして、接着剤の上に、他方のセラミックス部材を配する。このとき、他方のセラミックス部材を一方のセラミックス部材に向けて押圧する(加圧する)。このとき、一対のセラミックス部材の間に配された接着剤粉末は、圧縮される。一対のセラミックス部材は、接着剤を介して対向する両面の距離が均一に保持することが好ましい。
そして、この状態で、1400〜1600℃の温度下で所定時間保持する。なお、この温度は、接着剤を配していない一対のセラミックス部材だけでは、焼結が進行しない低い温度である。加熱温度が1400℃未満では、セラミックス部材と接着剤の粉末との焼結反応が十分に進行せず、セラミックス部材の接着が不十分になる。1600℃を超えて高い温度となると、セラミックス部材自体の焼結反応が進行するようになる。すなわち、セラミックス部材の特性が変化する。より好ましい温度は、1450〜1550℃である。
所定時間とは、接着剤のアルミナ粉末が一方のセラミックス部材及び他方のセラミックス部材と焼結できる時間である。この所定時間は、接着剤や一対のセラミックス部材の材質や形状等により変化するため、一概に決定できるものではない。所定時間が長くなるほど、焼結(固相反応)が進行し、より強固に接着できる。好ましい所定時間は、一対のセラミックス部材を接着する接合部において、焼結反応が十分に進行して、一対のセラミックス部材の間の界面が目視で確認できなくなるまでの時間である。
加熱時の雰囲気についても限定されるものではない。大気雰囲気であることが好ましい。また、雰囲気の圧力についても限定されるものではなく、加圧条件下、常圧条件下、減圧条件下、のいずれでもよい。
以上により、接着剤で一対のセラミックス部材が接着できる。すなわち、本形態の接着剤は、一対のセラミックス部材を高い接着強度で接着できる。
[セッター]
本形態のセッターは、図1〜2にその構成を示したセッター1である。図1は斜視図であり、図2は図1中のII−II線での断面図である。
本形態のセッター1は、載置部10、脚部11、接合部12を有する。
載置部10は、アルミナセラミックスよりなる板状の部分である。載置部10は、上記したセラミックス部材に相当する。載置部10を形成するアルミナセラミックスは、耐熱衝撃性や耐反応性に優れる。
載置部10は、正方形の平板状を有する。載置部10は、セッターとして用いたときに被熱処理部材が載置される上面10aと、脚部11が接着する下面10bと、を平板状の厚さ方向の両面に有する。上面10aは、図2において上方側に位置する面である。下面10bは、図2において下方側に位置する面である。
本形態の載置部10は正方形であるが、この形状に限定されない。長方形状や多角形状であっても、円形状や楕円形状であってもよい。板状の載置部10の厚さについても、限定されるものではない。
載置部10は、気孔率が5%以下の緻密質なアルミナセラミックスよりなる。上面10a及び下面10bのそれぞれは、セッター1を形成したときに、水平方向に沿って広がるように形成されている。
本形態では、上面10a及び下面10bのそれぞれは、研磨された平滑面を形成している。この形態に限定されるものではなく、上面10a及び下面10bの少なくとも一方の表面は、見かけの表面が平面をなした状態で、微細な凹凸を形成していてもよい。
脚部11は、アルミナセラミックスよりなり、載置部10の下面10bから下方に立設する柱状の部分である。脚部11も、上記したセラミックス部材に相当する。脚部11を形成するアルミナセラミックスも、耐熱衝撃性や耐反応性に優れる。
脚部11は、立設部に相当する。脚部11は、方形状の載置部10の四隅に、載置部10に接合部12を介して接着されている。脚部11は、載置部10に接着する上面11aを有する。上面11aは、図2において上方側に位置する。上面11aは、載置部10の下面10bに対応した平滑面に形成されている。
脚部11は、アルミナセラミックスよりなる断面正方形状の柱状であるが、この断面形状に限定されない。長方形状や多角形状であっても、円形状や楕円形状であってもよい。さらに、軸方向で断面形状が変化する形状であってもよい。脚部11の柱状の軸方向長さ(高さ)についても、限定されない。
接合部12は、載置部10と脚部11とを接合する(あるいは、接着する)。接合部12は、アルミナ用接着剤から形成される。アルミナ用接着剤は、接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有する。すなわち、本形態のアルミナ用接着剤から形成されることが好ましい。ここで、接合部12のアルミナ用接着剤から形成されるとは、アルミナ用接着剤が載置部10と脚部11とを接合した状態であることを示す。
接合部12は、アルミナ用接着剤から形成されるものであり、実質的にアルミナから形成される。この場合、他の成分を含有しない。つまり、本形態のセッター1を使用する場合に高温にさらされても、アルミナ以外の成分による影響を受けない。
アルミナ用接着剤から形成される接合部12は、載置部10、脚部11及びアルミナ用接着剤が焼結して形成される。すなわち、アルミナ用接着剤のアルミナ粉末の粒子が載置部10や脚部11と焼結して形成される。より詳しくは、載置部10や脚部11に含まれるアルミナと焼結して形成される。なお、接合部12は、アルミナ用接着剤と載置部10や脚部11の材質とが同じ場合に、焼結による原子の拡散が進行し(載置部10や脚部11の結晶粒の粒成長が進行し)、その界面が見かけ上消失する場合がある。
一方、接合部12は、アルミナ用接着剤のアルミナ粉末の粒子が載置部10や脚部11と焼結して形成される場合に、アルミナ粉末の粒子間のすき間が残存し、その内部に細孔を有する場合もある。この細孔は、載置部10と脚部11との界面が見かけ上消失した場合でも、その消失した界面に対応した位置(仮想界面)に残存している場合もある。
本形態のセッターは、その製造方法が限定されるものではない。例えば、以下の製造方法により製造することができる。
[セッターの製造方法]
本形態の製造方法は、上記の接着剤の接着方法において、一対のセラミックス部材を載置部材20と脚部材21としたものである。
まず、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部材20、アルミナセラミックスよりなる柱状の脚部材21、を準備する。載置部材20は載置部10を、脚部材21は脚部11をそれぞれ形成するための部材であり、各部10,11を形成可能な組成及び形状を有する。脚部材21は、立設部材に相当する。載置部材20及び脚部材21は、アルミナ粉末を焼結して形成される。
本形態のアルミナ用接着剤は、アルミナ粉末2である。
正方形状の載置部材20の下面20bの四隅であって、セッター1の脚部11に対応した位置に、アルミナ粉末2を非圧縮の状態で配置する(図3)。なお、載置部10の下面10bが鉛直上方に面するように、裏返した状態で載置部材20が配される。
そして、アルミナ粉末2の上に、脚部材21を配置する。セッター1の脚部11の上面11aに対応した脚部材21の上面21aがアルミナ粉末2に当接するように、脚部材21を配置する。そして、脚部材21を載置部材20に押しつけて、アルミナ粉末2を圧縮する。載置部材20と脚部材21は、対向面(下面20bと上面21a)間の距離が一定(対向面が平行)となるように配される(図4)。
脚部材21を載置部材20上に配置した状態で、加熱炉の炉内に配置し、1400〜1600℃で所定時間保持する。その後、放冷(あるいは徐冷)する。なお、1400〜1600°での保持の前に、乾燥工程を施してもよい。
以上により、本形態のセッター1が製造される。
[本形態の効果]
(セッターの効果)
本形態のセッター1は、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部10と、アルミナセラミックスよりなり、載置部10から立設する脚部11(立設部)と、載置部10と脚部11とを接合する接合部12と、を有する。そして、接合部12は、接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有するアルミナ用接着剤により形成される。
この構成によると、本形態のセッター1は、実質的にアルミナからなるアルミナ用接着剤から接合部12が形成される。接合部12は、アルミナ以外の他の成分をほとんど含有しない。このため、本形態のセッター1は、高温にさらされても接合部12がアルミナ以外の他の成分による影響を受けない。この結果、接合部12が他の成分に起因する損傷を生じなく、高い接着強度が維持される。
より詳しくは、従来のアルミナ−シリカ接着剤は、アルミナ以外の他の成分としてシリカ成分を含有する。このシリカ成分は、アルミナ成分と比較して融点が低い。そして、高熱にさらされた場合に、シリカ成分(低融点成分)が溶融・流出(消失)する。特に、減圧条件下(特に、真空条件下)では、この流出(あるいは消失)が生じやすい。シリカ成分(低融点成分)が溶融・流出(消失)すると、接合部12がスポンジ状となり、強度(接着強度)が低下する。
一方、本形態の接合部12は、アルミナのみから形成され、他の成分(特に、低融点成分)を含有しない。このため、減圧条件下で高熱にさらされても、流出(消失)が生じることが抑えられている。つまり、接合部12の強度(接着強度)の低下が生じず、高い接着強度が維持される。
また、本形態の接合部12は、ほぼアルミナのみからなる接着剤から形成され、アルミナセラミックスを接着する。セラミックス部材(載置部材20、脚部21)とアルミナ粉末(接着剤)が焼結することにより接合部12が形成される。このため、接合部12は、載置部材20や脚部21を強固に接合できる。
以上に説明したように、本形態のセッターは、減圧条件下で加熱に使用しても、接合強度の低下が抑えられたものとなっている。
(セッターの製造方法の効果)
本形態のセッターの製造方法は、アルミナセラミックスよりなる板状の載置部10、アルミナセラミックスよりなり、載置部10から立設する脚部11と、載置部10と脚部11とを接合する接合部12と、を有するセッター1を製造する製造方法であって、載置部10を形成する載置部材20と脚部11を形成する脚部材21の間に、アルミナ用接着剤2全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有するアルミナ用接着剤2を配した状態とし、1400〜1600℃の温度で加熱する。さらに、加熱は、載置部材20、脚部材21及びアルミナ用接着剤2を焼結する。
この構成によると、上記した本形態のセッター1を製造することができる。すなわち、上記の効果を発揮するセッターを製造することができる。
(アルミナ用接着剤の効果)
本形態のアルミナ用接着剤2は、脚部材21と載置部材20(一対のセラミックス部材)の間に配した状態で加熱して、これら部材同士を接着するアルミナ用接着剤2である。アルミナ用接着剤2は、アルミナ用接着剤2全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有し、加熱温度が1400〜1600℃である。
本形態の接着剤2は、上記した本形態のセッター1を製造することができる。すなわち、上記の効果を発揮するセッターを製造することができる。
さらに、本形態の接着剤2を用いて製造されたセッター1は、上記のように減圧条件下で使用しても、強度の低下が抑えられたものとなっており、アルミナ用接着剤2は減圧条件下の加熱に使用されるセッター1の製造に効果を発揮する。
本形態のセッター1は、例えば、二次電池の活物質、電子部品等の常圧での加熱処理や、ネオジム磁石の製造等における減圧条件下での加熱処理に利用できる。
[変形形態1]
本形態のセッターは、図5〜6にその構成を示したセッター1である。図5は斜視図であり、図6は図5中のVI−VI線での断面図である。なお、本形態の特に言及しない構成は、実施形態と同様の構成である。
本形態のセッター1は、載置部10、第一脚部13、第二脚部14、接合部12を有する。本形態のセッター1は、実質的に、実施形態のセッター1の上面10aにも脚部を形成した構成である。
載置部10は、実施形態と同様なアルミナセラミックスよりなる板状の部分である。載置部10は、厚さ方向の一方の面である第一面10cと、厚さ方向の他方の面である第二面10dと、を有する。第一面10c及び第二面10dは、セッターとして用いたときに被熱処理部材が載置される載置面となる。
第一脚部13及び第二脚部14は、実施形態の脚部11と同様な部材である。そして、第一脚部13は、載置部10の第一面10cから上方に立設する柱状の部分である。第二脚部14は、載置部10の第二面10dから下方に立設する柱状の部分である。
第一脚部13及び第二脚部14は、方形状の載置部10の四隅に、載置部10に接合部12を介して接着されている。
接合部12は、載置部10に第一脚部13及び第二脚部14を接合する(あるいは、接着する)。接合部12は、実施形態1と同様である。
本形態のセッター1は、第一脚部13及び第二脚部14のそれぞれを形成する部材を脚部材2に替えて用いた以外は実施形態と同様に製造できる。
本形態のセッター1は、載置部10の両面10c,10dのそれぞれに、第一脚部13又は第二脚部14が接着されて形成されている。本形態のセッター1は、形状が異なること以外は実施形態と同様であり、実施形態と同様な効果を発揮する。
本形態のセッター1は、載置部10の表面10c,10dのそれぞれに被熱処理部材を載置できる。本形態のセッター1は、第一面10cに被熱処理部材を載置して熱処理を行った後に、反転して第二面10dに被熱処理部材を載置して熱処理を行うことができる。
[変形形態2]
本形態は、図7〜8にその構成を示した匣鉢3である。図7は斜視図であり、図8は図7中のVIII−VIII線での断面図である。なお、本形態の特に言及しない構成は、実施形態のセッター1と同様の構成である。
本形態の匣鉢3は、載置部30、壁部35、接合部32を有する。本形態の匣鉢3は、図7に示したように、槽状を有する。本形態の匣鉢3は、実質的に、実施形態のセッター1の脚部11が筒状(環状)を形成した構成である。
載置部30は、実施形態の載置部10と同様なアルミナセラミックスよりなる板状の部分である。
壁部35は、アルミナセラミックスよりなる、載置部30から上方に立設する筒状の部分である。壁部35は、載置部30の方形状の外周形状と一致する筒状を有し、載置部30の周縁部に全周にわたって接合部32を介して接着されている。
接合部32は、載置部30に壁部35を接合する(あるいは、接着する)。接合部32は、実施形態の接合部12と同様である。
本形態の匣鉢3は、壁部35を形成する部材を脚部材20に替えて用いた以外は実施形態と同様に製造できる。
本形態の匣鉢3は、載置部30の上面30aに壁部35が接着されて形成されている。本形態の匣鉢3は、脚部11に替えて壁部35が形成されていること以外は実施形態と同様であり、実施形態のセッター1と同様な効果を発揮する。
[変形形態3]
上記の各形態では、載置部材20及び脚部材21(あるいは、脚部13,14,壁部35に対応する部材)から製造している。そして、これらの部材は、アルミナセラミックスよりなるものとしている。これらの部材を形成するアルミナセラミックスについても、アルミナセラミックスのみからなるものであっても、アルミナセラミックスの小片を実施形態の接着剤で接着してなるものであっても、いずれでもよい。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。本発明の実施例として、アルミナセラミックスよりなるブロックを製造し、アルミナ用接着剤で接着した試験片を製造し、評価を行った。
[実施例1]
(アルミナ用接着剤)
本例のアルミナ用接着剤は、表1に示した組成を有するアルミナ粉末である。すなわち、本例のアルミナ用接着剤は、99.0mass%のアルミナ(Al)の粉末である。このアルミナ粉末は、不可避不純物として0.9mass%のシリカ(SiO)を含む。本例のアルミナ粉末は、平均粒子径(D50)が0.8μmである。
(ブロック)
アルミナセラミックスよりなるブロックは、平均粒子径(D50)が0.5μmのアルミナ粉末を圧縮して直方体形状のブロック状に成形し、1500℃で、2時間の加熱処理を行って製造された。なお、ブロックは、表面が平滑となるように切削・研磨等の加工が施された。得られたブロックは、気孔率が3%、平均細孔径が0.2μmの多孔質体である。
(試験片の接着)
図9に示したように、一つのブロック41の表面に、アルミナ用接着剤2(アルミナ粉末)を非圧縮の状態で配置する。アルミナ用接着剤2(アルミナ粉末)の上に、別のブロック42を配置する。このとき、一対のブロック41,42は、平滑な表面同士が密着するように配置された。
図10に示したように、別のブロック42を一つのブロック41に押しつけて、アルミナ用接着剤2(アルミナ粉末)を圧縮した。
この状態で加熱炉の炉内に配置し、1500℃で、2時間保持する。その後、放冷することで、本例の第1の試験片4が製造される。第1の試験片4は、ブロック41の表面に、ブロック42が立設した状態で接着(接合)している。
10×10×20mmの柱状(正四角形状)のブロック51を3個製造する。
図11に示したように、この3個のブロック51,51,51を、アルミナ用接着剤2を用いて、軸方向の端面同士で接着する。接着は、第1の試験片4のときと同様に行う。
本例の第2の試験片5が製造される。第2の試験片5は、3つのブロック51が軸方向に接着(接合)し、全体として10×10×60mmの長い柱状を有する。
[実施例2]
本例のアルミナ用接着剤は、表1に合わせて示した組成を有するアルミナ粉末である。すなわち、本例のアルミナ用接着剤は、99.5mass%のアルミナ(Al)の粉末である。このアルミナ粉末は、不可避不純物として0.4mass%のシリカ(SiO)を含む。本例のアルミナ粉末は、平均粒子径(D50)が0.8μmである。
本例のアルミナ用接着剤を用いて、実施例1と同様にして、本例の試験片が製造される。
[比較例1]
本例のアルミナ用接着剤は、市販の接着剤であり、表1に合わせて示した組成を有するアルミナ−シリカ系の粉末である。すなわち、本例のアルミナ用接着剤は、80.0mass%のアルミナ(Al)と、15mass%のシリカ(SiO)を含む粉末である。本例のアルミナ粉末は、平均粒子径(D50)が0.8μmである。
本例のアルミナ用接着剤を用いて、実施例1と同様にして、本例の試験片が製造される。
[比較例2]
本例のアルミナ用接着剤は、市販の接着剤であり、表1に合わせて示した組成を有するアルミナ−シリカ系の粉末である。すなわち、本例のアルミナ用接着剤は、50.0mass%のアルミナ(Al)と、45mass%のシリカ(SiO)を含む粉末である。本例のアルミナ粉末は、平均粒子径(D50)が0.8μmである。
本例のアルミナ用接着剤を用いて、実施例1と同様にして、本例の試験片が製造される。
[比較例3]
本例のアルミナ用接着剤は、市販の接着剤であり、表1に合わせて示した組成を有するアルミナ−シリカ系の粉末である。すなわち、本例のアルミナ用接着剤は、95.0mass%のアルミナ(Al)と、4.5mass%のシリカ(SiO)を含む粉末である。本例のアルミナ粉末は、平均粒子径(D50)が0.8μmである。
本例のアルミナ用接着剤を用いて、実施例1と同様にして、本例の試験片が製造される。
[評価]
実施例及び比較例の試験片4,5の評価として、減圧雰囲気下で加熱する加熱試験を行い、加熱試験前後の各試験片4,5の断面の観察、及び強度を測定した。
なお、加熱試験は、3.0×10−1Paの減圧雰囲気下で、1000℃で5時間保持した後、放冷することで行われた。
(断面の観察)
各例の第1の試験片4に加熱試験を施し、加熱試験前後で各試験片4の断面を観察した。詳しくは、実施例1〜2及び比較例1〜2の第1の試験片4の断面を、撮影し、観察した。撮影された写真を図12〜図19に、評価結果を表1に合わせて示した。表1での評価は、一対のブロック41,42の界面がほとんど確認できないものは○とし、界面が明確に確認できるものは×とした。
ここで、実施例1の試験片4について、加熱試験前の断面を図12に、加熱試験後の断面を図13に、それぞれ示した。実施例2の試験片4について、加熱試験前の断面を図14に、加熱試験後の断面を図15に、それぞれ示した。比較例1の試験片4について、加熱試験前の断面を図16に、加熱試験後の断面を図17に、それぞれ示した。比較例2の試験片4について、加熱試験前の断面を図18に、加熱試験後の断面を図19に、それぞれ示した。
(強度の測定)
各例の第2の試験片5に加熱試験を施し、加熱試験前後で各試験片5の強度を観察した。詳しくは、実施例1〜2及び比較例1〜3の第2の試験片5に対し、三点曲げ強度を下記の方法で測定した。測定結果を表1に合わせて示した。
<三点曲げ強度>
JIS R1601に準拠し、支点間距離40mm、クロスヘッドスピード0.5mm/minの条件で、室温における三点曲げ強度を測定した。なお、荷重点は、図20に示したように、第2の試験片5の全長の中央部であり、かつ3つ並んだブロック51A,51B,51Cの中央のブロック51Bの全長の中央部にあたる。
(断面の観察結果)
実施例1〜2のいずれの第1の試験片4も、図12,図14に示したように、一対のブロック41,42が、アルミナ用接着剤2で接着した構成となっていることが確認できた。そして、接合部は、微細な細孔の残存が確認されたが、界面が明確に確認できず、実質的に一対のブロック41,42と一体に焼結していることが確認できた。すなわち、実施例1〜2の第1の試験片4は、いずれも一対のブロック41,42が強固に接合している。
そして、実施例1〜2のいずれの第1の試験片4は、図13,図15に示したように、加熱試験後においても、加熱試験前と同様な断面を備えていることが確認できる。すなわち、実施例1〜2の第1の試験片4は、加熱試験後においても加熱試験前と同様に、一対のブロック41,42が強固に接合している。
一方、比較例1〜2のいずれの第1の試験片4も、図16,図18に示したように、一対のブロック41,42が、アルミナ用接着剤2で接着した構成となっているが、接合部がスポンジ状(多数の大径の孔が形成された状態)であることが確認された。特に、比較例2において、接合部がすき間の多いスポンジ状である。
そして、比較例1〜2のいずれの第1の試験片4の加熱試験後の断面は、図17,図19に示したように、接合部の孔がより大きく、かつすき間が多くなっていることが確認できる。すなわち、加熱試験前から、孔が成長していることが確認できる。そして、比較例2においては、接合部の孔が成長しすぎて、一対のブロック41,42が剥離した。
ここで、接合部の孔は、アルミナ−シリカ系の接着剤に含まれるシリカ成分が、減圧条件下での加熱により、溶融・流失(蒸発)を生じたことにより成長(形成)される。
さらに、比較例1の第1の試験片4は、手で押したところ接合部が破損し、一対のブロック41,42が手で簡単に分離できた。
以上のように、比較例1〜2の第1の試験片4は、減圧条件下で高温にさらされると、アルミナ用接着剤から形成される接合部が損傷を生じていた。
(強度の測定結果)
実施例1の第2の試験片5は、表1に示したように、61.4MPaと高い強度を備えている。そして、加熱試験後の強度も、60.8MPaと強度の低下がほとんど確認できない。つまり、実施例1のアルミナ用接着剤は、減圧条件下の加熱試験を施しても、接合部の強度の低下がほとんど生じない。
実施例2の第2の試験片5も、実施例1と同様に、加熱試験前:80.7MPa、加熱試験後:80.1MPaと強度の低下がほとんど確認できない。つまり、実施例2のアルミナ用接着剤は、減圧条件下の加熱試験を施しても、接合部の強度の低下がほとんど生じない。
その上、実施例2によると、加熱試験前と加熱試験後のいずれの場合においても、実施例1よりも高い強度を備えていることが確認できる。
対して、比較例1の第2の試験片5は、表1に示したように、51.4MPaと比較的高い強度を備えている。しかし、加熱試験後の強度は、7.2MPaと大幅に強度が低下している。
比較例2の第2の試験片5も、比較例1と同様に、加熱試験前:41.6MPa、加熱試験後:6.8MPaと、加熱試験後の強度が大幅に低下している。
比較例3の第2の試験片5は、加熱試験前の強度が30.1MPaと各実施例の半分程度と低くなっている。加熱試験後の強度が18.9MPaと、加熱試験前より大幅に低下している。
以上のように、比較例1〜3の第2の試験片5は、減圧条件下で高温にさらされると、強度の大幅な低下が生じていた。これに対し、実施例1〜3の第2の試験片5は、減圧条件下で高温にさらされても、強度の低下がほとんど生じない。
以上のように、各実施例のアルミナ用接着剤は、アルミナセラミックスのブロックを接着した試験片を減圧条件下で加熱しても強度の低下が抑えられている。
そして、実施例の試験片を焼成治具とすることで、同様の効果を発揮できる。詳しくは、上記の実施形態及び変形形態に記載の焼成治具に適用した場合、減圧条件下での加熱に用いても強度の低下を生じない焼成治具となる。
1:セッター
10:載置部 11:脚部 12:接合部
13:第一脚部 14:第二脚部
20:載置部材 21:脚部材
2:接着剤
3:匣鉢
30:載置部 32:接合部 35:壁部
4,5:試験片
41,42,51:ブロック

Claims (6)

  1. 一対のアルミナセラミックス部材間に配した状態で加熱して、一対の該アルミナセラミックス部材を接着するアルミナ用接着剤であって、
    該アルミナ用接着剤は、該アルミナ用接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有し、
    加熱温度が1400〜1600℃であることを特徴とするアルミナ用接着剤。
  2. 平均粒子径(D50)が0.1μm〜2.0μmであるアルミナ粉末よりなる請求項1記載のアルミナ用接着剤。
  3. 減圧条件下で利用される焼成治具の接着に用いられる請求項1〜2のいずれか1項に記載のアルミナ用接着剤。
  4. アルミナセラミックスよりなる板状の載置部と、
    アルミナセラミックスよりなり、該載置部から立設する立設部と、
    該載置部と該立設部とを接合する接合部と、
    を有する焼成治具であって、
    該接合部は、接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有するアルミナ用接着剤が焼結して形成されることを特徴とする焼成治具。
  5. アルミナセラミックスよりなる板状の載置部、アルミナセラミックスよりなり、該載置部から立設する立設部と、該載置部と該立設部とを接合する接合部と、を有する焼成治具を製造する製造方法であって、
    該載置部を形成する載置部材と該立設部を形成する立設部材の間に、アルミナ用接着剤全体を100mass%としたときに、99mass%以上でアルミナを含有するアルミナ用接着剤を配した状態とし、
    1400〜1600℃の温度で加熱することを特徴とする焼成治具の製造方法。
  6. 前記加熱は、前記載置部、前記立設部及び前記アルミナ用接着剤を焼結する請求項5記載の焼成治具の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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