JP3389484B2 - 窒化アルミニウム接合構造体とその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム接合構造体とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め焼結した窒化
アルミニウムからなる基体同士を気密にかつ強固に接合
してなり、優れた耐熱性、耐熱衝撃性、耐食性、耐プラ
ズマ性を有するとともに、基体間における熱伝達特性の
低下のない窒化アルミニウム接合構造体とその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、窒化アルミニウム焼結体は、優れ
た耐熱性、耐熱衝撃性、耐食性とともに高い熱伝導率を
有することから、放熱部材や高温で使用される構造体と
して使用され、近年、半導体製造工程における成膜装置
やエッチング装置などに用いる構造体として注目されて
いる。
【0003】例えば、図2に示す窒化アルミニウム接合
構造体は、半導体製造工程で使用されるもので、半導体
ウエハを保持する略円盤状をしたウエハ支持体11と、
該ウエハ支持体11を処理室内に支持する円筒状の支持
台12とを接合したものであり、上記ウエハ支持体11
と支持台12は、高温雰囲気下で腐食性ガスに曝される
とともに、ウエハ支持体11に載置した半導体ウエハの
温度分布を均一にする必要性があることから、窒化アル
ミニウム焼結体により形成されていた。
【0004】また、このような窒化アルミニウム焼結体
同士を接合する方法としては次のような方法が提案され
ている。
【0005】(1)予め焼結した窒化アルミニウム焼結
体同士をガラスにて接合する方法。
【0006】(2)予め焼結した窒化アルミニウム焼結
体同士を接着剤にて接合する方法。
【0007】(3)予め焼結した窒化アルミニウム焼結
体同士をロウ材にて接合する方法。
【0008】(4)基体をなす窒化アルミニウム成形体
の接合面に、該成形体と同組成の粉末とバインダーを含
有するペーストを塗布し、別の基体をなす窒化アルミニ
ウム成形体を密着乾燥させたあと一体的に焼成する方法
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接合方
法(1)(2)では、ガラスや接着剤の熱伝達率が基体
をなす窒化アルミニウム焼結体より低いために、基体間
における熱伝達特性が悪いといった課題があった。ま
た、半導体製造工程においては、500℃以上の高温下
でハロゲン系の腐食性ガスに曝されることから、接着剤
では150℃以上の温度域で使用することができず、ま
た、ガラスは腐食性ガスにより大きく腐食するといった
課題もあった。さらに、近年、半導体製造工程において
は、プラズマも使用されるようになり、このプラズマエ
ネルギーによってもガラスが大きく摩耗し、このような
過酷な条件下では十分な接合体を得ることができなかっ
た。
【0010】また、接合方法(3)では、基体をなす窒
化アルミニウム焼結体とロウ材の熱膨張差が大きいこと
から、耐熱衝撃性の点で問題があり、さらに半導体製造
工程においては、ロウ材の材質によって腐食性ガスやプ
ラズマにより大きく腐食したり摩耗するといった課題も
あった。
【0011】さらに、接合方法(4)では、大型で複雑
な構造をしたものを精度良く製作することは難しかっ
た。
【0012】即ち、成形体を焼成すると収縮を伴い寸法
変化を生じるといった問題があり、大型品になればなる
ほど収縮に伴う寸法変化は大きいものであった。その
為、成形体同士を同時に焼成すると形状が崩れたり、破
損するといった恐れがあった。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、窒化アルミニウム焼結体からなる基体同士を
窒化アルミニウム焼結体からなる結合層でもって接合一
体化してなる窒化アルミニウム接合構造体であって、上
記結合層を構成する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径
を、基体を構成する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径
よりも小さくかつその粒子径を5μm以下とするととも
に、結合層の厚み幅を50μm以下としたものである。
【0014】また、本発明は、上記結合層をY23、E
23、CeO2などの希土類酸化物及び/又はCaO
を合計で9重量%以下の範囲で含む窒化アルミニウム焼
結体により構成し、上記希土類酸化物及び/又はCaO
を、上記基体を構成する窒化アルミニウム焼結体に拡散
させるようにして、接合強度と結合層における熱伝達特
性を高めたものである。
【0015】さらに、本発明は、上記窒化アルミニウム
接合構造体を製造するために、予め焼結した窒化アルミ
ニウム焼結体からなる基体を用意し、この基体の接合面
に、平均粒子径が1.5μm以下の窒化アルミニウム粉
末に対してY2 3 、Er23 、CeO2 などの希土
類酸化物及び/又はCaCO3 やCaNO3 の粉末を含
むペーストを、厚み幅が100μm以下の範囲で均一に
塗布したあと、別に用意した窒化アルミニウム焼結体か
らなる基体を密着させ、1〜250kgf/cm2 の圧
力を加えた状態で1700〜2000℃の温度にて焼成
し接合することにより製造したものである。
【0016】なお、本発明において、対象とする窒化ア
ルミニウム接合構造体の形状については特に限定するも
のではなく、例えば、平板、筒状体、棒状体など中空構
造や中実構造をした基体同士を適宜組み合わせた接合構
造体について適用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の窒化アルミニウム接合構
造体は、予め焼結した窒化アルミニウム焼結体からなる
基体同士を窒化アルミニウム焼結体からなる結合層でも
って接合一体化したものであり、この接合構造体によれ
ば、基体と結合層とがいずれも同一又は同種の窒化アル
ミニウム焼結体からなるため、両者の熱膨張差を一致又
は近似させることがき、熱膨張差に起因する応力を緩和
することができるとともに、結合層の熱伝導率が基体の
熱伝導率と一致又は近似していることから、優れた熱伝
達特性を有する接合構造体とすることができる。
【0018】しかも、窒化アルミニウム焼結体からなる
結合層は、優れた耐熱性、耐熱衝撃性、耐食性、耐プラ
ズマ性を有することから、例えば半導体製造工程で使用
される装置の構造部材として用いたとしても長期間にわ
たって窒化アルミニウム焼結体からなる基体同士を気密
にかつ強固に接合することができる。
【0019】さらに、基体には予め焼結した窒化アルミ
ニウム焼結体を用いることから、接合する前に精度良く
製作しておけば、接合時の焼成において基体そのものの
収縮に伴う寸法変化が殆どないため、精度良く接合一体
化することができる。
【0020】また、本発明によれば、結合層を構成する
窒化アルミニウムの平均結晶粒子径は、基体を構成する
窒化アルミニウムの平均結晶粒子径よりも小さくすると
ともに、その平均結晶粒子径を5μm以下とすることが
重要である。
【0021】これは、結合層を構成する窒化アルミニウ
ムの平均結晶粒子径が、基体を構成する窒化アルミニウ
ムの平均結晶粒子径よりも大きいと、結合層の強度が基
体の強度よりも小さいために応力が加わると結合層で破
損するからであり、さらに結合層を構成する窒化アルミ
ニウムの平均結晶粒子径が5μmより大きいと十分な接
合強度が得られないからである。なお、窒化アルミニウ
ムの平均結晶粒子径を1μm未満とすると、製造上の問
題から基体との接合界面に空隙を生じ、気密性と結合強
度が低下することから、結合層を構成する窒化アルミニ
ウムの粒子径における下限値としては1μmが限度であ
る。
【0022】また、結合層の厚み幅は50μm以下、好
ましくは20〜30μmの範囲が良い。これは後述する
製造方法と関係するのであるが、結合層の厚み幅が50
μmより大きくなると窒化アルミニウムからなる基体同
士を精度良く接合することができないからである。
【0023】ところで、基体を構成する窒化アルミニウ
ム焼結体の組成としては特に限定するものではないが、
例えば、純度99.5%以上を有する高純度窒化アルミ
ニウム焼結体は、不純物が少ないため耐食性や耐プラズ
マ性に優れており、Y2 3、CeO2 、Er2 3 などの
希土類酸化物を1〜10重量%の範囲で含む窒化アルミ
ニウム焼結体は、100W/mk以上の熱伝導率を有す
ることから、優れた熱伝達特性を有しており、基体を構
成する材質として好適である。
【0024】また、結合層を構成する窒化アルミニウム
焼結体の組成についても特に限定するものではないが、
2 3 、CeO2 、Er2 3 などの希土類酸化物や
CaOを含んだものが好ましい。これら希土類酸化物や
CaOは、接合温度を下げる効果があり、結合層を構成
する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径を小さくするこ
とができるとともに、結合層の熱伝達特性を高めること
ができるからである。
【0025】しかも、上記希土類酸化物やCaOは接合
時に基体を構成する窒化アルミニウム焼結体へ拡散する
ことから、基体との接合界面付近における熱伝達特性も
高めることができるため、接合界面を持たない一体品と
同等の熱伝達特性を得ることができる。
【0026】なお、本発明の窒化アルミニウム接合構造
体は、前述したように予め焼結した窒化アルミニウム焼
結体からなる基体同士を窒化アルミニウム焼結体からな
る結合層でもって接合一体化したものであり、基体と結
合層との間には接合界面を有しており、窒化アルミニウ
ムの成形体同士を焼成により接合一体化したものとは異
なるものである。そして、上記接合界面は走査電子顕微
鏡(SEM)により接合部における切断面の写真を撮
り、結晶粒子の大きさ等から判断することができ、さら
には結合層を構成する窒化アルミニウム焼結体に含有す
る希土類酸化物やCaOの拡散状態については、接合部
の切断面をX線マイクロアナリシス(EPMA)等によ
り判断することができる。
【0027】次に、本発明の窒化アルミニウム接合構造
体の製造方法について説明する。
【0028】まず、予め焼結した窒化アルミニウム焼結
体からなる2つの基体を用意し、それぞれの接合面を研
削加工や研磨加工によって中心線平均粗さ(Ra)2μ
m以下、平坦度5μm以下、好ましくは中心線平均粗さ
(Ra)0.5μm以下、平坦度3μm以下に仕上げ
る。
【0029】一方、結合層は窒化アルミニウムのペース
トから作製する。このペーストは、平均粒子径が1.5
μm以下のAlN粉末に対してバインダーを添加混合し
て製作する。AlN粉末の平均粒子径を1.5μm以下
とするのは、これより大きくなると接合時の焼成におい
て、結合層を構成する窒化アルミニムの平均結晶粒子径
を5μm以下とすることが難しいからである。なお、A
lN粉末の粒子径は、基体を構成する窒化アルミニウム
の平均結晶粒子径より小さくなるように1.5μm以下
の範囲で適宜選択して用いれば良い。
【0030】また、上記ペースト中にはY2 3 、Ce
2 、Er2 3 などの希土類酸化物及び/又はCaC
3 やCaNO3 の粉末を添加することもでき、この場
合、添加量は10重量%以下とすることが良い。これ
は、添加量が10重量%より多くなると、結合層の強度
が低下するとともに、窒化アルミニウムとの反応生成物
の析出量が多くなるために基体との熱膨張差が大きくな
り、接合構造体を加熱すると結合層で剥がれてしまうか
らである。しかも、半導体製造工程で使用するような場
合には、腐食性ガスやプラズマによって結合層の腐食や
摩耗が激しくなるからである。
【0031】そして、このペーストを一方の基体の接合
面にスクリーン印刷機などによって均一な厚みで塗布し
たあと室温から80℃の温度で乾燥させる。この時、印
刷するペーストの厚み幅は接合精度を高めるために10
〜100μm、好ましくは30〜60μmの範囲が良
い。
【0032】しかるのち、もう一方の基体を密着させた
あと、一体的に結合層を焼成して接合するのであるが、
この接合時には1〜250kgf/cm2 の範囲で加圧
した状態で1700〜2000℃の温度で焼成すること
が重要である。
【0033】即ち、接合時の焼成温度が1700未満で
は、結合層の焼結が不十分であり、逆に2000℃より
高い温度では、窒化アルミニウム粒子が異常粒成長する
ことから、いずれも結合層を緻密化することができず、
接合界面に隙間ができることから、接合強度及び気密性
を高めることができなきい。
【0034】また、接合時の圧力が1kgf/cm2
満では、基体との接合界面に空隙ができ、接合強度が低
下するからであり、250kgf/cm2 より高くなる
と基体を構成する窒化アルミニウム焼結体を変形させる
恐れがあり、精密加工された基体同士を接合するのに不
適当である。なお、好ましくは10〜150kgf/c
2 の範囲で加圧することが良い。
【0035】このような条件にて焼成すれば、窒化アル
ミニウム焼結体からなる基体同士を精度良く気密にかつ
強固に接合することができるとともに、結合層が基体と
同一又は同種のセラミックスからなるため、基体間にお
ける熱伝達特性の低下のない窒化アルミニウム接合構造
体を得ることができる。
【0036】(実施例)ここで、図1(a)(b)に示
すような窒化アルミニウム焼結体からなる平板1と円筒
体2とを窒化アルミニウム焼結体からなる結合層3でも
って接合一体化した窒化アルミニウム接合構造体を試作
し、結合層3を構成する窒化アルミニウムの平均結晶粒
子径、結合層3の厚み幅、接合時の押圧力や焼成温度を
それぞれ変化させた時の接合強度、気密性、熱伝達特性
についてそれぞれ実験を行った。
【0037】本実験においては、平板1及び円筒体2を
構成する窒化アルミニウム焼結体として、純度が99.
8%であり、窒化アルミニウムの平均結晶粒子径が7.
4〜9.5μmの範囲にあるものを使用し、いずれの接
合面も中心線平均粗さ(Ra)0.5μm、平坦度3μ
mに仕上げた。
【0038】また、結合層3には、平均粒径が1〜1.
5μmの範囲にあるAlN粉末を使用し、これにバイン
ダーとCaCO3 やY2 3 を適宜添加してペーストを
作製したあと、このペーストをスクリーン印刷機にて平
板1の接合面に塗布し、室温から80℃程度の温度で乾
燥させたあと、円筒体2を密着させ、ホットプレスによ
り焼成して平板1と円筒体2とを結合層3にて接合一体
化した。
【0039】そして、気密性を見るために、Heガスを
供給した容器内に図1の接合構造体を配置し、円筒体2
の内部を真空引きすることで接合界面からのHeガスの
リーク量をHeリークディテクターで測定した。そし
て、この時の値が10-9SCCS以下であったものを気
密性有りとし、10-9より高いものを気密性無しとして
判断した。
【0040】接合強度については、同様の条件により製
作した接合構造体から、結合層が中心に位置するように
3×4×35mmの角柱体をしたテストピースを加工
し、JIS規格に従って4点曲げ強度により測定した。
【0041】また、平板1(円筒体2)と結合層3を構
成する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径は、上記テス
トピースを構成する基体及び結合層の切断面におけるS
EM写真より算出した。具体的には基体と結合層のSE
M写真をそれぞれ撮影し、これらのSEM写真に8cm
の線を各3本引き、この線の合計長さを線上にある結晶
の数で割った値とした。
【0042】さらに、熱伝達特性については、上記テス
トピースの熱伝導率を測定するとともに、上記テストピ
ースの基体のみの熱伝導率を測定し、その差が5%未満
であったものを○、5%以上であったものを×として評
価した。なお、熱伝達率はレーザーフラッユ法にて測定
した。
【0043】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0044】
【表1】
【0045】この結果、試料No.2〜8,10〜1
2,14,18,19,24のように、結合層3を構成
する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径が、基体をなす
窒化アルミニウム平均結晶粒子径より小さくかつその粒
子径が5μmであり、接合層3の厚み幅が50μm以下
のものは、十分な気密性を有するとともに、接合強度を
200MPa以上とすることができ、さらには優れた熱
伝達特性を有していることが判る。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、窒化ア
ルミニウム焼結体からなる基体同士を窒化アルミニウム
焼結体からなる結合層でもって接合一体化してなる窒化
アルミニウム接合構造体であって、上記結合層は、Y2
3、Er23、CeO2などの希土類酸化物及び/又は
CaOを合計で9重量%以下の範囲で含有し、残部が窒
化アルミニウムからなり、上記結合層を構成する窒化ア
ルミニウムの平均結晶粒子径を、前記基体を構成する窒
化アルミニウムの平均結晶粒子径よりも小さくかつその
平均結晶粒子径を5μm以下とするとともに、上記結合
層の厚み幅を50μm以下としたことから、結合層の強
度を基体よりも高めることができ、基体同士を強固にか
つ気密に接合することができる。また、結合層は基体と
同一又は同種の窒化アルミニウム焼結体からなるため、
耐熱性、耐熱衝撃性、耐食性、耐プラズマ性に優れると
ともに、基体との接合界面や結合層部分を基体の熱伝達
特性と同等程度まで高めることができるため、優れた熱
伝達特性を有する接合構造体とすることができる。ま
た、本発明によれば、上記窒化アルミニウム接合構造体
を製造するために、予め焼結した窒化アルミニウム質焼
結体からなる基体を用意し、この基体の接合面に、平均
粒子径が1.5μm以下の窒化アルミニウム粉末に対し
てY23、Er23、CeO2などの希土類酸化物及び
/又はCaCO3やCaNO3の粉末を合計で9重量%以
下の範囲で含むペーストを、厚み幅が100μm以下の
範囲で均一に塗布したあと、別に用意した窒化アルミニ
ウム焼結体からなる基体を密着させ、1〜250kgf
/cm2の圧力を加えた状態で1700〜2000℃の
温度にて焼成し接合することにより製造したことから、
基体同士を気密にかつ強固に、さらに精度良く接合する
ことができる。
【0047】また、本発明によれば、上記窒化アルミニ
ウム接合構造体を製造するために、予め焼結した窒化ア
ルミニウム焼結体からなる基体を用意し、この基体の接
合面に、平均粒子径が1.5μm以下の窒化アルミニウ
ム粉末に対してY2 3 、Er2 3 、CeO2 などの
希土類酸化物及び/又はCaCO3 やCaNO3 の粉末
を含むペーストを、厚み幅が100μm以下の範囲で均
一に塗布したあと、別に用意した窒化アルミニウム焼結
体からなる基体を密着させ、1〜250kgf/cm2
の圧力を加えた状態で1700〜2000℃の温度にて
焼成し接合することにより製造したことから、基体同士
を気密にかつ強固に、さらに精度良く接合することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒化アルミニウム接合構造体の一例を
示す図であり、(a)は斜視図、(b)はX−X線断面
図である。
【図2】窒化アルミニウム接合構造体の一例として、
半導体製造工程で使用される、ウエハ支持体11と支持
台12とを接合した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・平板 2・・・円筒体 3・・・結合層 11・
・・ウエハ支持体 12・・・支持台

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウム焼結体からなる基体同士
    を窒化アルミニウム焼結体からなる結合層でもって接合
    一体化してなる窒化アルミニウム接合構造体であって、
    上記結合層は、Y 2 3 、Er 2 3 、CeO 2 などの希土
    類酸化物及び/又はCaOを合計で9重量%以下の範囲
    で含有し、残部が窒化アルミニウムからなり、上記結合
    層を構成する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径を、前
    記基体を構成する窒化アルミニウムの平均結晶粒子径よ
    りも小さくかつその平均結晶粒子径を5μm以下とする
    とともに、上記結合層の厚み幅を50μm以下としたこ
    とを特徴とする窒化アルミニウム接合構造体。
  2. 【請求項2】窒化アルミニウム焼結体からなる基体同士
    を窒化アルミニウム焼結体からなる結合層でもって接合
    一体化してなる窒化アルミニウム接合構造体を製造する
    方法であって、予め焼結した窒化アルミニウム質焼結体
    からなる基体を用意し、この基体の接合面に、平均粒子
    径が1.5μm以下の窒化アルミニウム粉末に対してY
    23、Er23、CeO2などの希土類酸化物及び/又
    はCaCO3やCaNO3の粉末を合計で9重量%以下の
    範囲で含むペーストを、厚み幅が100μm以下の範囲
    で均一に塗布したあと、別に用意した窒化アルミニウム
    焼結体からなる基体を密着させ、1〜250kgf/c
    2の圧力を加えた状態で1700〜2000℃の温度
    にて焼成し接合したことを特徴とする窒化アルミニウム
    接合構造体の製造方法。
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