JP2018167665A - 車両用フード、車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー、および車両用フードの製造方法 - Google Patents

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Hiroko Kashima
寛子 加嶋
吉田 正敏
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Abstract

【課題】車両用フードの重量の増大を抑えながら、ストライカの上方の張り剛性および耐デント性が確保された車両用フード、車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー、および車両用フードの製造方法を提供する。
【解決手段】車両用フードは、アウタパネルと、インナパネルと、を備える。インナパネルは、開口部Hが開口された前端横ビード222Fと、上側補強部材51と、下側補強部材52と、ストライカ531と、を備える。前端横ビード222Fは、複数の接合部においてアウタパネルに接合される。下側補強部材52は、ストライカ531を支持する。上側補強部材51は、下側補強部材52に接続され、開口部Hを覆うとともに、車両幅方向において前端横ビード222Fに連なるようにインナパネル20の底面31に接合される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両を構成するとともに当該車両の前後方向における前側に配置される車両用フード、車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー、および車両用フードの製造方法に関するものである。
従来、車両を構成するとともに当該車両の前後方向における前側に配置される車両用フードが知られている。一般的に、車両用フードは、アウタパネルと、当該アウタパネルの下方に配置されたインナパネルと、を備えている。車両用フードには、歩行者保護性能に加え、フード張り剛性および耐デント性などが要求される。車両用フードの低コスト化を目的として、各パネル材を薄肉化した場合、上記の要求性能は低下する傾向にある。このため、車両用フードの構造によって、各要求性能を満たすことが必要となる。
特許文献1には、インナパネルの形状によって、その剛性を向上する技術が開示されている。このインナパネルは、アウタパネルに接合される接合面と、当該接合面の端縁から下方に延出した断面凹形状の複数の縦ビードと、を有している。各縦ビードは、空間を介してアウタパネルから離間するように接合面よりも下方に配置された底部と、底部と接合面とを繋ぐ縦壁と、を含んでいる。そして、複数の縦ビードは、車両幅方向に互いに間隔をおいて配置され、それぞれ前後方向に沿って延びている。このような縦ビードが、インナパネルの前側端部まで延びていることで、車両用フードの前側部分の張り剛性が高く維持される。
また、特許文献2には、車両用フードのインナパネルとアウタパネルとの間に、デントリインフォースが配置された技術が開示されている。当該デントリインフォースによって、車両用フードが三重構造とされ、張り剛性を向上させている。
特開2015−199442号公報 特開2016−34805号公報
車両用フードの前端部には、車両本体に対するロック機構を有する取っ手状のストライカが配置される。一般的に、ストライカは、板状のストライカリインフォースを介して、インナパネルに接合される。特許文献1に記載された技術では、このようなストライカリインフォースをインナパネルの下面部に接合する必要がある。このような構成の場合、ストライカリインフォースとインナパネルとの接合部が誤って外れると、ストライカが車両本体に留まったまま車両用フードが開放するという問題があった。
また、特許文献2に記載された技術では、張り剛性を向上するために、デントリインフォースが車両用フードの前方部分に亘って広い範囲に設けられている。この結果、車両用フードの重量が大幅に増大するという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両用フードの重量の増大を抑えながら、ストライカの上方の張り剛性および耐デント性が確保された車両用フード、車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー、および車両用フードの製造方法を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明の車両用フードは、車両を構成するとともに当該車両の前後方向における前側に配置される車両用フードであって、アウタパネルと、前記アウタパネルの下方に配置され、前記アウタパネルに接合されるインナパネルと、を備え、前記インナパネルは、前記インナパネルの外周部を画定するとともに、前記アウタパネルに接合される環状の外側接合面と、前記アウタパネルから離間するように、前記外側接合面よりも下方に配置される底面と、前記環状の外側接合面よりも内側の領域において、それぞれ前記底面から上方に突出し、前記前後方向に間隔をおいて配置されるとともに前記前後方向と交差する車両幅方向に沿って延びる複数の横ビードであって、当該複数の横ビードの上面に設けられ、前記車両幅方向に間隔をおいて配置された複数の接合部において前記アウタパネルにそれぞれ接合される複数の横接合面と、前記複数の横接合面の前側縁および後側縁からそれぞれ下方に延びるように配置され前記底面に接続される、複数の斜面と、を備える複数の横ビードと、を備え、前記複数の横ビードのうち少なくとも最も前方に位置する前端横ビードの前記車両幅方向の中央部には、前記インナパネルを貫通する開口部が形成されており、前記インナパネルは、前記車両を構成する車両本体に係合し前記車両用フードをロックするストライカと、前記底面のうち前記開口部よりも前側および後側の部分にそれぞれ上方から重なるように配置され前記底面に接合される前後一対の第1フランジを含み、前記ストライカが前記開口部から下方に突出するように前記ストライカを支持するストライカ補強部材と、前記前後一対の第1フランジに上方から重なるように配置され前記一対の第1フランジにそれぞれ結合される前後一対の第2フランジと、前記前後一対の第2フランジに接続されるとともに前記ストライカ補強部材の上方に間隔をおいて配置され前記アウタパネルに接合される上面部と、備え、前記開口部を覆うとともに前記車両幅方向において前記前端横ビードに連なるように前記インナパネルに固定される開口部補強部材と、を更に備える。
本構成によれば、インナパネルの前側部分には、前端横ビードが配置されている。前端横ビードには開口部が開口されているが、当該開口部を覆うように開口部補強部材が配置されている。このため、車両幅方向にほぼ連続した横ビードが形成され、ストライカの上方の車両用フードの張り剛性および耐デント性が確保される。特に、開口部補強部材の上面部が、前端横ビードの横接合面とともにアウタパネルに接合されるため、インナパネルの前端部において、アウタパネルへの接合部の数を増やすことができる。このため、車両用フードの耐デント性が向上される。また、上記のような横ビードの配置によって、車両用フードの曲げ剛性、ねじり剛性も確保することができる。更に、開口部の上方に配置される開口部補強部材は、開口部を覆う大きさに設定されればよいため、公知のデントリインフォースのように、車両用フードの広範囲に配置される必要がない。この結果、車両用フードの重量増加、材料コストアップが抑制される。
上記の構成において、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材の前記車両幅方向における幅は、前記開口部の前記車両幅方向における幅と同じ、または、前記開口部の前記車両幅方向における幅よりも小さく設定されていることが望ましい。
本構成によれば、ストライカ補強部材および開口部補強部材を開口部に容易に装着することができる。
上記の構成において、前記ストライカ補強部材の前記車両幅方向における幅は、前記開口部の前記車両幅方向における幅と同じ、または、前記開口部の前記車両幅方向における幅よりも小さく設定され、前記開口部補強部材の前記車両幅方向における幅は、前記開口部の前記車両幅方向における幅よりも大きく設定され、前記開口部補強部材は、前記開口部の左右において前記前端横ビードに上方から重なるように配置されることが望ましい。
本構成によれば、前端横ビードおよび開口部補強部材が、車両幅方向に沿って連続的に配置される。このため、車両用フードの前端部の張り剛性が安定して維持される。
上記の構成において、前記前端横ビードは、前記前端横ビードの前記横接合面と前記開口部補強部材の前記上面部とが面一となるように、前記開口部の左右に配置され前記開口部補強部材を支持する一対の段差部を備えることが望ましい。
本構成によれば、前端横ビードの横接合面および開口部補強部材が、車両幅方向(左右方向)に沿って面一に配置される。このため、インナパネルのアウタパネルに対する接合面の上下方向における位置が車両幅方向に沿って揃うため、アウタパネルとインナパネルとを安定して接合することができる。
上記の構成において、前記インナパネルを前記車両幅方向から見て、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材が閉断面を形成していることが望ましい。
本構成によれば、開口部周辺の張り剛性および耐デント性が向上される。
上記の構成において、前記ストライカ補強部材は、前記ストライカを支持する支持面を備え、前記インナパネルを前記車両幅方向から見て、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材が、前記ストライカ補強部材の前記支持面および前記開口部補強部材の前記上面部を互いに対向する二面とする多角形形状の閉断面を形成していることが望ましい。
本構成によれば、開口部周辺の張り剛性および耐デント性が更に向上される。
本発明に係る車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシーは、前記ストライカが接合され、前記ストライカを支持する前記ストライカ補強部材と、前記前後一対の第2フランジにおいて前記ストライカ補強部材の前記前後一対の第1フランジに接合された前記開口部補強部材と、を備え、前記車両用フードの前記インナパネルの前記開口部に一体的に装着可能とされる。
本構成によれば、ストライカを含むストライカアッシーをインナパネルに容易に接合することができる。
本発明に係る車両用フードの製造方法は、上記の何れか1に記載の車両用フードを製造するための、車両用フードの製造方法であって、前記ストライカを前記ストライカ補強部材に接合するストライカ接合工程と、前記ストライカ補強部材の前記前後一対の第1フランジと前記開口部補強部材の前記前後一対の第2フランジとを互いに接合する補強部材接合工程と、前記ストライカ接合工程および前記補強部材接合工程において、前記ストライカ、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材が一体とされたストライカアッシーを前記インナパネルに接合する工程であって、前記ストライカが上方から前記開口部に進入するとともに前記底面よりも下方に突出するように前記ストライカアッシーを前記インナパネルに装着した後、前記ストライカ補強部材の前記前後一対の第1フランジを前記インナパネルの前記底面に接合するアッシー接合工程と、を有する。
本方法によれば、ストライカを含むストライカアッシーをインナパネルに容易に接合することができる。
上記の方法において、前記アッシー接合工程において、前記インナパネルのうち前記車両用フードを前記車両の車両本体に対して開閉可能とするヒンジ部の上方に位置する部分に、ヒンジ補強部材を上方から前記インナパネルに更に接合することが望ましい。
本方法によれば、インナパネルに対してストライカアッシーおよびヒンジ補強部材を上方から装着することができる。このため、ヒンジ補強部材がインナパネルに上方から装着され、ストライカがインナパネルに下方から装着される他の工程と比較して、アッシー接合工程の工程時間を縮小することができる。
上記の方法において、前記アッシー接合工程の後に、前記外側接合面を前記アウタパネルに接合するとともに、前記複数の接合部において前記複数の横接合面を前記アウタパネルに接合するパネル接合工程を更に有し、前記パネル接合工程において、前記開口部補強部材の前記上面部と前記アウタパネルとを更に接合することが望ましい。
本方法によれば、ストライカアッシーを利用して、インナパネルとアウタパネルとの接合箇所を増やすことができる。この結果、車両用フードの前端部の張り剛性および耐デント性が向上される。
本発明によれば、車両用フードの重量の増大を抑えながら、ストライカの上方の張り剛性および耐デント性が確保された車両用フード、車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー、および車両用フードの製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用フードのインナパネルの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシーの斜視図である。 図2に示すストライカアッシーがインナパネルに装着される様子を示す斜視図である。 図2に示すストライカアッシーがインナパネルに装着された様子を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用フードの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用フードのストライカアッシーがインナパネルに装着される様子を示す斜視図である。 図6に示すストライカアッシーがインナパネルに装着された様子を示す斜視図である。 本発明の変形実施形態に係る車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシーの斜視図である。 本発明の変形実施形態に係る車両用フードの断面図である。 本発明の変形実施形態に係る車両用フードの断面図である。 本発明の変形実施形態に係る車両用フードの断面図である。
以下に、本発明の第1実施形態の車両用フード1について、図1乃至図5を参照しながら概説する。図1は、本実施形態に係る車両用フード1のインナパネル20の斜視図である。図2は、本実施形態に係る車両用フード1のインナパネル20に装着されるストライカアッシー50の斜視図である。図3は、図2に示すストライカアッシー50がインナパネル20に装着される様子を示す斜視図である。図4は、図2に示すストライカアッシー50がインナパネル20に装着された様子を示す斜視図である。図5は、本実施形態に係る車両用フード1の断面図であって、図1の車両用フード1の左右方向(車両幅方向)の中央部を通る前後方向に沿った断面図である(図4の断面位置I−I参照)。
車両用フード1(図5)は、車両を構成する部材である。車両用フード1は、当該車両用フードが搭載される車両の前後方向におけるフロントガラスの前側において、当該車両の内蔵物を覆うように配置される。なお、本実施形態では、車両用フード1が搭載される車両の前後方向と交差する(直交する)左右方向を、車両幅方向と称する。また、各図面では、車両の不図示の運転席を基準に、前後、左右および上下方向がそれぞれ表記されている。
車両用フード1は、図5に示されるように、アウタパネル10と、アウタパネル10の下方に配置されアウタパネル10に接合されるインナパネル20と、を有している。アウタパネル10及びインナパネル20は、車両幅方向における車両の中央部を通りかつ車両幅方向と直交する平面(前後方向および上下方向を含む平面)を基準として、当該車両幅方向に対称な形状を備えている。アウタパネル10は、アルミニウム系材料により比較的平坦な形状に形成されている。
インナパネル20は、アルミニウム系材料により形成されている。インナパネル20は、アウタパネル10と同一材質により形成されてもよいし、異なる材質により形成されてもよい。なお、歩行者保護性能を向上する観点から、インナパネル20は、アウタパネル10よりも強度が小さくなるように当該アウタパネル10とは異なる材質により形成されていることが望ましい。このようにすれば、フードとして必要な剛性を確保した上で、インナパネル20の車両本体の内蔵物(エンジン等)への衝突時において、当該インナパネル20が潰れながら衝突エネルギーを効率よく吸収することができる。
インナパネル20は、図1に示すように、底面31と、外周壁部20Sと、ビード部220と、を有している。底面31は、インナパネル20の底部を構成し、アウタパネル10に対して下方に離間して配置されている。外周壁部20Sは、底面31の外周縁から立設された壁部である。外周壁部20Sの上端部には、外側接合面211が配置されている。
外側接合面211は、インナパネル20の外周部を画定する。具体的には、外側接合面211は、車両用フード1における最外周部分として環状に形成されるインナパネル20の最外周部分である。本実施形態では、アウタパネル10の最外周部分をヘム加工(折り返し加工)することによって、外側接合面211がアウタパネル10に強固に固着される。これにより、アウタパネル10とインナパネル20との間において、外側接合面211よりも内側の空間が略密閉状態となっている。なお、外側接合面211は、構造用接着剤を併用してアウタパネル10の裏面(下面)に接着されてもよい。また、前述の底面31は、外側接合面211よりも下方に配置されている。
ビード部220は、底面31から上方に突出するように形成されている。ビード部220は、アルミニウムからなる板状部材をプレス成形することにより形成される。ビード部220は、左右一対の縦ビード221と、複数の横ビード222と、を備える。ビード部220の上面部には、内側接合面212が形成されている。内側接合面212は、前述の外側接合面211とともに、本実施形態における接合面210(図1)を構成する。接合面210は、アウタパネル10の裏面に接合される領域を含む面である。
内側接合面212は、環状の外側接合面211の内側に位置している。この内側接合面212は、マスチック樹脂材料からなる接着材を介してアウタパネル10の裏面に接合される。内側接合面212は、複数の横接合面212Aと、一対の縦接合面212Bと、を備える。
横接合面212Aは、前述の横ビード222の上面部に形成された接合面である。横接合面212Aは、環状の外側接合面211よりも内側の領域において、互いに前後方向に間隔をおいて配置されるとともに、それぞれ車両幅方向に沿って延びている。横接合面212Aは、当該横接合面212A上に車両幅方向に間隔をおいて配置された複数のマスチック接合部M(接合部)においてアウタパネル10に接合される。マスチック接合部Mには、マスチック樹脂を含む接着剤が設けられる。
縦接合面212Bは、前述の縦ビード221の上面部に形成された接合面である。縦接合面212Bは、環状の外側接合面211よりも内側であって、複数の横接合面212Aの両端部を前後方向に沿って接続するように配置されている。当該縦接合面212B上にも前後方向に間隔をおいて、複数のマスチック接合部Mが配置される。
図1に示すように、複数の横ビード222のうち、最も前側に配置される横ビード222が、前端横ビード222Fと定義される。前端横ビード222Fは、前述の横接合面212Aと、一対の傾斜面212C(図3)と、を備える。なお、他の横ビード222も同様に、横接合面212Aに接続された一対の傾斜面212Cを備えている。
一対の傾斜面212Cは、前端横ビード222F(横ビード222)の横接合面212Aの前側縁および後側縁からそれぞれ下方に延びるように配置される。この際、前端横ビード222Fの前側の傾斜面212Cは、下方かつ前方に向かって傾斜しており、前端横ビード222Fの後側の傾斜面212Cは、下方かつ後方に向かって傾斜している。各傾斜面212Cは、底面31に接続される。
このように、本実施形態では、接合面210(外側接合面211、内側接合面212)がアウタパネル10の裏面に接合された状態において、底面31が空間を介してアウタパネル10から離間し、ビード部220(縦ビード221、横ビード222)が形成されているため、インナパネル20(車両用フード1)の剛性が高く維持される。
図1および図3に示すように、複数の横ビード222のうち最も前方に位置する前端横ビード222Fの中央部には、開口部Hが形成されている。開口部Hは、前端横ビード222Fが部分的に欠落した形状を有し、インナパネル20を貫通するように開口されている。開口部Hは、上面視で前後および左右方向に延びる矩形形状を備えている。なお、本実施形態では、図3に示すように、開口部Hは、底面31の一部にも開口されているが、開口部Hは、底面31を含まないように開口されてもよい。また、開口部Hは、インナパネル20が成型された後にプレス加工によって開口されてもよいし、インナパネル20の成型時にインナパネル20に一体的に形成されてもよい。
また、インナパネル20は、一対のクラッシュビード36(図1)と、一対のヒンジ補強部材37(図1)と、ストライカアッシー50(図2、図3)と、を備える。
一対のクラッシュビード36は、車両幅方向の左方および右方のそれぞれ(インナパネル20の車両幅方向の両端側)において、車両幅方向に延びるように底面31上に設けられている。クラッシュビード36は、底面31が部分的に上方に突出して形成されている。一対のクラッシュビード36は、車両の前方部分に衝突が生じた際に、車両幅方向に沿った屈曲線を形成する。この結果、車両用フード1を含む車両の前方部分が屈曲しやすくなり、当該前方部分が運転席に進入することが抑止される。なお、一対のクラッシュビード36は、前端横ビード222Fよりも後方に配置されることが望ましく、インナパネル20の前後方向の中央部に配置されることが望ましい。
一対のヒンジ補強部材37は、車両用フード1を車両本体に連結するヒンジ(図示しない)にインナパネル20を介して接合される。各ヒンジ補強部材37は、底面31のうち、ビード部220の後方部分において車両幅方向に延びる部位の両端に設けられている。
ストライカアッシー50(図2)は、ストライカ531をインナパネル20に取り付けるためのアッシー(ユニット)である。ストライカ531は、U字形状を備えており、車両を構成する車両本体に係合することで車両用フード1をロックする機能を有する。
ストライカアッシー50は、インナパネル20の開口部Hに装着される(図3)。本実施形態では、予め図2に示すストライカアッシー50が組み立てられた後、インナパネル20の開口部H周辺に接合される。ストライカアッシー50は、上側補強部材51(開口部補強部材)と、下側補強部材52(ストライカ補強部材、ストライカリインフォース)と、ストライカユニット53と、を備える。なお、開口部Hは、ストライカアッシー50を装着する位置に設けられる。このため、本実施形態のように、ストライカ531が1つ設けられる場合には、インナパネル20の車幅方向の中央部に開口部Hが設けられる。また、ストライカ531が2つ設けられる場合には、例えば、インナパネル20の車幅方向の両端部に、開口部Hがそれぞれ設けられてもよい。
下側補強部材52は、アルミ製またはアルミ合金製であり、ストライカアッシー50の下側部分に配置される。下側補強部材52は、ストライカ531を支持および補強する機能を備えている。下側補強部材52は、板状の金属材料をプレス成型で屈曲することで形成される。下側補強部材52は、下方に凸型の形状を備えている。下側補強部材52は、底面部520と、一対の下側傾斜部521と、一対の下側フランジ522(第1フランジ)と、を備える。底面部520は、下側補強部材52の前後方向の中央部に配置される矩形状の平板部である。底面部520は、ストライカ531を支持する、本発明の支持面として機能する。一対の下側傾斜部521は、底面部520の前後の端縁から延びている。前側の下側傾斜部521は、底面部520から前方かつ上方に向かって傾斜している。後側の下側傾斜部521は、底面部520から後方かつ上方に向かって傾斜している。一対の下側フランジ522は、一対の下側傾斜部521の先端部(上端部)にそれぞれ接続されている。一対の下側フランジ522は、それぞれ矩形状の平板部である。
上側補強部材51は、アルミ製またはアルミ合金製であり、ストライカアッシー50の上側部分に配置される。上側補強部材51は、板状の金属材料をプレス成型で屈曲することで形成される。図2に示すように、上側補強部材51は、上方に凸型の形状を備えている。上側補強部材51は、上面部510と、一対の上側傾斜部511と、一対の上側フランジ512(第2フランジ)と、を備える。上面部510は、上側補強部材51の前後方向に中央部に配置される矩形状の平板部である。上面部510は、一対の上側傾斜部511を介して、一対の上側フランジ512に接続されている。一対の上側傾斜部511は、上面部510の前後の端縁から延びている。前側の上側傾斜部511は、上面部510から前方かつ下方に向かって傾斜している。後側の上側傾斜部511は、上面部510から後方かつ下方に向かって傾斜している。一対の上側フランジ512は、一対の上側傾斜部511の先端部(下端部)にそれぞれ接続されている。一対の上側フランジ512は、それぞれ矩形状の平板部である。なお、一対の下側フランジ522は、それぞれ一対の上側フランジ512よりも前後方向の外側まで延びるような長さを有している(図2)。そして、上側補強部材51と下側補強部材52とを接合する第1接合部P1は、下側補強部材52とインナパネル20とを接合する第2接合部P2に対して、前後方向に並ぶように配置されている。
ストライカユニット53は、鋼製のプレート530と、鋼製のストライカ531と、締結ボルトP3と、を備える。プレート530は、たとえば矩形状の板材である。図2に示すように、プレート530にストライカ531が溶接によって固定されている(溶接部WP参照)。プレート530には、一対のボルト穴(不図示)が開口されている。
図2に示すように、下側補強部材52の底面部520には、矩形状の挿入口520Hが開口されている。挿入口520Hの大きさは、ストライカユニット53のプレート530よりも小さく設定されている。
本実施形態では、車両用フード1が製造されるにあたって、予め、図2のストライカアッシー50が組み立てられる。まず、ストライカユニット53が下側補強部材52に接合される。挿入口520Hの上方から、ストライカ531が挿入口520Hを通過するように、ストライカユニット53が下側補強部材52に装着される。そして、ストライカユニット53のプレート530と下側補強部材52の底面部520とが、一対の締結ボルトP3によって接合される。なお、ストライカユニット53と下側補強部材52との接合は、ボルト接合に限定されるものではなく、リベット接合など他の機械的接合によるものでもよい。
次に、図2の上側補強部材51と下側補強部材52とが接合される。すなわち、上側補強部材51の前後一対の上側フランジ512が、下側補強部材52の前後一対の下側フランジ522に上方から重なるように配置され、図2の前後2箇所ずつに配置された第1接合部P1において、上側フランジ512と下側フランジ522とが接合される。この際、溶接または公知のリベット接合などが適用可能とされる。この結果、図2のストライカアッシー50の組立が完了する。なお、上側補強部材51の上面部510は、下側補強部材52の底面部520の上方に間隔をおいて配置される。
その後、図3に示すように、ストライカアッシー50が、図1の開口部Hの上方から開口部Hに装着される(図4、図5)。ここで、本実施形態では、上側補強部材51および下側補強部材52の車両幅方向における幅は、開口部Hの車両幅方向における幅と同じ、または、開口部Hの車両幅方向における幅よりも小さく設定されている。このため、上側補強部材51および下側補強部材52を開口部Hに容易に装着することができる。
ストライカアッシー50が開口部Hに装着されると、下側補強部材52の前後一対の下側フランジ522は、底面31のうち開口部Hよりも前側および後側の部分にそれぞれ上方から重なるように配置される。そして、下側補強部材52は、ストライカ531が開口部Hから下方に突出するようにストライカ531を支持する。
ストライカアッシー50が開口部Hに装着されると、図3の前後2箇所ずつに配置された第2接合部P2において、下側補強部材52の下側フランジ522とインナパネル20(底面31)とが接合される。この際、溶接または公知のリベット接合などが適用可能とされる。この結果、図5に示すように、ストライカアッシー50の上側補強部材51が、開口部Hを覆うとともに車両幅方向において前端横ビード222Fに連なるようにインナパネル20に固定される(図4)。なお、本実施形態では、図4の状態において、ストライカアッシー50の上面部510は、前端横ビード222Fの横接合面212Aと面一に設定されている。また、上側補強部材51の左右の側縁は、開口部Hを画定する前端横ビード222Fの一対の側縁と僅かに当接している。なお、他の実施形態において、上側補強部材51の左右の側縁と、開口部Hを画定する前端横ビード222Fの一対の側縁との間には、隙間が形成されていてもよい。
ストライカアッシー50がインナパネル20に接合されると、図1の一対のヒンジ補強部材37が、不図示のヒンジ部の上方に位置する部分においてインナパネル20に接合される。その後、図1および図4に示す複数のマスチック接合部Mにおいて、インナパネル20がアウタパネル10に接合される。
以上のように、本実施形態では、インナパネル20の前側部分には、前端横ビード222Fが配置されている。前端横ビード222Fには開口部Hが開口されているが、当該開口部Hを覆うように上側補強部材51が配置されている。このため、車両幅方向にほぼ連続した横ビードが形成され、ストライカ531の上方の車両用フード1の張り剛性および耐デント性(くぼみのような永久変形を防ぐ強度)が確保される。特に、上側補強部材51の上面部510が、横接合面212Aとともにマスチック接合部Mによってアウタパネル10に接合されるため、インナパネル20の前端部において、アウタパネル10への接合部の数を増やすことができる。このため、車両用フード1の耐デント性が向上される。
また、上記のような横ビードの配置によって、車両用フード1の曲げ剛性、ねじり剛性も確保することができる。更に、開口部Hの上方に配置される上側補強部材51は、開口部Hを覆う大きさに設定されればよいため、公知のデントリインフォースのように、車両用フード1の広範囲に配置される必要がない。この結果、車両用フード1の重量増加、材料コストアップが抑制される。
また、本実施形態では、図4に示すように、ストライカアッシー50の下側フランジ522が、底面31に上方から重なるように配置されている。このため、ストライカ531が車両本体に係合した車両用フード1のロック状態において、第2接合部P2におけるストライカアッシー50とインナパネル20との接合が仮に外れたとしても、ストライカアッシー50の下側フランジ522が前後でインナパネル20に係合しているため、車両用フード1が誤って開放されることが抑止される。
また、本実施形態では、図5のようにインナパネル20を車両幅方向から見て、上側補強部材51および下側補強部材52が閉断面を形成している。このため、車両用フード1の開口部Hの周辺の張り剛性および耐デント性が向上される。より詳しくは、インナパネル20を車両幅方向から見て、下側補強部材52および上側補強部材51が、底面部520および上面部510を互いに対向する二面とする多角形形状(六角形)の閉断面を形成している。この結果、車両用フード1の開口部Hの周辺の張り剛性および耐デント性が特に向上される。
また、ストライカアッシー50の上側補強部材51および下側補強部材52は、車両幅方向の端部に接合部を有さず、前後の第1接合部P1のみにおいて互いに接合されている。このため、車両用フード1における歩行者頭部衝突時に、ストライカアッシー50がつぶれやすく、歩行者保護性能に優れている。
また、本実施形態に係る車両用フード1の製造方法は、以下の工程を備えている。当該製造方法は、ストライカ接合工程と、補強部材接合工程と、アッシー接合工程とを備える。ストライカ接合工程では、ストライカ531を含むストライカユニット53が下側補強部材52に接合される。補強部材接合工程では、下側補強部材52の前後一対の下側フランジ522と上側補強部材51の前後一対の上側フランジ512とが互いに接合される。アッシー接合工程では、ストライカ接合工程および補強部材接合工程において、ストライカユニット53、下側補強部材52および上側補強部材51が一体とされたストライカアッシー50がインナパネル20に接合される。この際、ストライカ531が上方から開口部Hに進入するとともに底面31よりも下方に突出するようにストライカアッシー50がインナパネル20に装着された後、下側補強部材52の前後一対の下側フランジ522がインナパネル20の底面31に接合される。本工程によれば、ストライカ531を含むストライカアッシー50をインナパネル20に容易に接合することができる。
また、本実施形態では、アッシー接合工程において、インナパネル20のうち車両用フード1を車両の車両本体に対して開閉可能とするヒンジ部の上方に位置する部分に、ヒンジ補強部材37が上方からインナパネル20に更に接合される。本工程によれば、インナパネル10に対してストライカアッシー50およびヒンジ補強部材37を上方から装着することができる。このため、ヒンジ補強部材37がインナパネル20に上方から装着され、ストライカ531がインナパネル20に下方から装着される他の工程と比較して、アッシー接合工程の工程時間を縮小することができる。
更に、本実施形態では、車両用フード1の製造方法は、パネル接合工程を備えている。パネル接合工程では、アッシー接合工程の後に、インナパネル20の外側接合面211がアウタパネル10に接合されるとともに、複数の接合部Mにおいて複数の横接合面212Aを含む内側接合面212がアウタパネル10に接合される。また、本実施形態では、パネル接合工程において、上側補強部材51の上面部510とアウタパネル10とが接合される(図4の接合部M)。この場合、ストライカアッシー50を利用して、インナパネル20とアウタパネル10との接合箇所を増やすことができる。この結果、車両用フード1の前端部の張り剛性および耐デント性が向上される。
次に、本発明の第2実施形態に係る車両用フードについて、説明する。図6は、本実施形態に係る車両用フードのストライカアッシー50Mがインナパネルに装着される様子を示す斜視図である。図7は、図6に示すストライカアッシー50Mがインナパネルに装着された様子を示す斜視図である。なお、本実施形態では、ストライカアッシー50Mおよびインナパネルの前端横ビード222F周辺の構造において、先の第1実施形態と相違するため、当該相違点を中心に説明し、その他の共通する点の説明を省略する。また、図6および図7では、先の第1実施形態の部材と同じ機能を備える部材については、図1〜図5と同じ符号を付している。
図6に示すように、ストライカアッシー50Mは、上側補強部材51Mと、下側補強部材52と、ストライカユニット53と、を備える。また、インナパネルの前端横ビード222Fには、開口部Hが開口されている。ここで、前端横ビード222Fは、一対の段差部212Dを備える。一対の段差部212Dは、開口部Hの左右に位置しストライカアッシー50Mの上側補強部材51Mが重なる部分に配置される。なお、図6、図7に示すように、ストライカアッシー50Mの下側補強部材52の車両幅方向における幅は、開口部Hの車両幅方向における幅と同じ、または、開口部Hの車両幅方向における幅よりも小さく設定されている。一方、上側補強部材51Mの車両幅方向における幅は、開口部Hの車両幅方向における幅よりも大きく設定されている。
本実施形態では、ストライカアッシー50Mが開口部Hに装着されると、上側補強部材51Mは、一対の段差部212Dに上方から重なるように配置される。この結果、前端横ビード222Fの横接合面212Aと上側補強部材51Mの上面部510とが面一となる。
このような構成によれば、前端横ビード222Fおよびストライカアッシー50Mの上側補強部材51Mが、車両幅方向(左右方向)に沿って連続的に配置される。このため、車両用フードの前端部の張り剛性が安定して維持される。また、インナパネル20のアウタパネル10に対する接合面(マスチック接合部M)の上下方向における位置が車両幅方向に沿って揃うため、アウタパネル10とインナパネル20とを安定して接合することができる。
以上、本発明の各実施形態に係る車両用フード1について説明した。なお、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。本発明として、以下のような変形実施形態が可能である。
(1)上記の第1実施形態では、図2に示すように、ストライカアッシー50の上側補強部材51と下側補強部材52とを接合する第1接合部P1は、上側補強部材51とインナパネル20とを接合する第2接合部P2に対して、前後方向に並ぶように配置されている。図8は、本発明の変形実施形態に係る車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー50Nの斜視図である。本変形実施形態では、ストライカアッシー50Nは、上側補強部材51Nと、下側補強部材52Nと、ストライカユニット53Nとを備える。下側補強部材52Nの下側フランジ522は、上側補強部材51Nの上側フランジ512よりも車両幅方向に長く設定されている。そして、下側補強部材52Nとインナパネルとを接合する第2接合部P2は、ストライカアッシー50Nの上側補強部材51Nと下側補強部材52Nとを接合する第1接合部P1に対して、車両幅方向外側に並ぶように配置されている。このような構成でも、ストライカアッシー50Nをインナパネルの開口部に容易に装着、接合することができる。なお、本変形実施形態のような構造が、先の第2実施形態に適用されてもよい。
(2)上記の第1実施形態では、車両用フード1が図5に示すような断面構造を有する態様にて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。図9乃至図11は、それぞれ本発明の変形実施形態に係る車両用フードの断面図である。なお、図9乃至図11では、先の第1実施形態の部材と同じ機能を備える部材については、図1〜図5と同じ符号を付している。
図9に示す変形実施形態では、車両用フード1が、アウタパネル10と、マスチック接合部Mによってアウタパネル10に接合されるインナパネル20と、を備える。インナパネル20は、複数の横接合面212Aを含む横ビードと、ストライカアッシー50Pと、を備える。ストライカアッシー50Pは、上側補強部材51と、下側補強部材52Pと、ストライカユニット53と、を備え、インナパネル20の開口部Hに装着される。本変形実施形態では、図5に示す第1実施形態と比較して、下側補強部材52Pが屈曲部を備えている。このような構成によれば、ストライカユニット53を支持する下側補強部材52Pの剛性が高まり、車両用フード1の前端部の張り剛性を向上することができる。
また、図10に示す変形実施形態では、車両用フード1が、アウタパネル10と、マスチック接合部Mによってアウタパネル10に接合されるインナパネル20Qと、を備える。インナパネル20Qは、複数の横接合面212Aを含む横ビードと、ストライカアッシー50Qと、を備える。ストライカアッシー50Qは、上側補強部材51Qと、下側補強部材52Qと、ストライカユニット53と、を備え、インナパネル20Qの開口部Hに装着される。本変形実施形態では、図5に示す第1実施形態と比較して、ストライカアッシー50Qが、2つの横接合面212Aを跨ぐように配置されている。なお、ストライカユニット53は、下側補強部材52Qの前端部に接合される。
図11に示す変形実施形態では、車両用フード1が、アウタパネル10と、マスチック接合部Mによってアウタパネル10に接合されるインナパネル20と、を備える。インナパネル20は、複数の横接合面212Aを含む横ビードと、ストライカアッシー50Rと、を備える。ストライカアッシー50Rは、上側補強部材51Rと、下側補強部材52と、ストライカユニット53と、を備え、インナパネル20の開口部Hに装着される。本変形実施形態では、図5に示す第1実施形態と比較して、上側補強部材51Rが屈曲部を備えている。このような構成によれば、アウタパネル10に接合される上側補強部材51Rの剛性が高まり、車両用フード1の前端部の張り剛性を向上することができる。
(3)上記の実施形態では、車両用フード1のアウタパネル10とインナパネル20との間に公知のデントリインフォースが配置されていない態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。アウタパネル10とインナパネル20との間にデントリインフォースが配置されてもよい。なお、前端横ビード222Fおよびストライカアッシー50の上面部510において、アウタパネル10およびインナパネル20が車両幅方向に沿って接合されることで、車両用フード1の前側部分の張り剛性、耐デント性が向上するため、デントリインフォースの大きさを小さくすることができる。
(4)また、上記の各実施形態では、鋼製のストライカ531が鋼製のプレート530を介してアルミ製の下側補強部材52に接合される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。下側補強部材52が鋼製の場合には、下側補強部材52の底面部520にストライカ531が直接溶接される態様でもよい。この場合、底面部520には、挿入口520Hが形成される必要がない。
1 車両用フード
10 アウタパネル
20 インナパネル
20S 外周壁部
210 接合面
211 外側接合面
212 内側接合面
212A 横接合面
212B 縦接合面
212C 傾斜面(斜面)
212D 段差部
220 ビード部
221 縦ビード
222 横ビード
222F 前端横ビード
31 底面
36 クラッシュビード
37 ヒンジ補強部材
50 ストライカアッシー
51 上側補強部材(開口部補強部材)
510 上面部
511 上側傾斜部
512 上側フランジ(第2フランジ)
52 下側補強部材(ストライカ補強部材)
520 底面部(支持面)
520H 挿入口
521 下側傾斜部
522 下側フランジ(第1フランジ)
53 ストライカユニット
530 プレート
531 ストライカ
H 開口部
M マスチック接合部
P1 第1接合部
P2 第2接合部
P3 締結ボルト

Claims (11)

  1. 車両を構成するとともに当該車両の前後方向における前側に配置される車両用フードであって、
    アウタパネルと、
    前記アウタパネルの下方に配置され、前記アウタパネルに接合されるインナパネルと、
    を備え、
    前記インナパネルは、
    前記インナパネルの外周部を画定するとともに、前記アウタパネルに接合される環状の外側接合面と、
    前記アウタパネルから離間するように、前記外側接合面よりも下方に配置される底面と、
    前記環状の外側接合面よりも内側の領域において、それぞれ前記底面から上方に突出し、前記前後方向に間隔をおいて配置されるとともに前記前後方向と交差する車両幅方向に沿って延びる複数の横ビードであって、当該複数の横ビードの上面に設けられ、前記車両幅方向に間隔をおいて配置された複数の接合部において前記アウタパネルにそれぞれ接合される複数の横接合面と、前記複数の横接合面の前側縁および後側縁からそれぞれ下方に延びるように配置され前記底面に接続される、複数の斜面と、を備える複数の横ビードと、
    を備え、
    前記複数の横ビードのうち少なくとも最も前方に位置する前端横ビードの前記車両幅方向の中央部には、前記インナパネルを貫通する開口部が形成されており、
    前記インナパネルは、
    前記車両を構成する車両本体に係合し前記車両用フードをロックするストライカと、
    前記底面のうち前記開口部よりも前側および後側の部分にそれぞれ上方から重なるように配置され前記底面に接合される前後一対の第1フランジを含み、前記ストライカが前記開口部から下方に突出するように前記ストライカを支持するストライカ補強部材と、
    前記前後一対の第1フランジに上方から重なるように配置され前記一対の第1フランジにそれぞれ結合される前後一対の第2フランジと、前記前後一対の第2フランジに接続されるとともに前記ストライカ補強部材の上方に間隔をおいて配置され前記アウタパネルに接合される上面部と、備え、前記開口部を覆うとともに前記車両幅方向において前記前端横ビードに連なるように前記インナパネルに固定される開口部補強部材と、
    を更に備える、車両用フード。
  2. 前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材の前記車両幅方向における幅は、前記開口部の前記車両幅方向における幅と同じ、または、前記開口部の前記車両幅方向における幅よりも小さく設定されている、請求項1に記載の車両用フード。
  3. 前記ストライカ補強部材の前記車両幅方向における幅は、前記開口部の前記車両幅方向における幅と同じ、または、前記開口部の前記車両幅方向における幅よりも小さく設定され、
    前記開口部補強部材の前記車両幅方向における幅は、前記開口部の前記車両幅方向における幅よりも大きく設定され、
    前記開口部補強部材は、前記開口部の左右において前記前端横ビードに上方から重なるように配置される、請求項1に記載の車両用フード。
  4. 前記前端横ビードは、前記前端横ビードの前記横接合面と前記開口部補強部材の前記上面部とが面一となるように、前記開口部の左右に配置され前記開口部補強部材を支持する一対の段差部を備える、請求項3に記載の車両用フード。
  5. 前記インナパネルを前記車両幅方向から見て、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材が閉断面を形成している、請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両用フード。
  6. 前記ストライカ補強部材は、前記ストライカを支持する支持面を備え、
    前記インナパネルを前記車両幅方向から見て、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材が、前記ストライカ補強部材の前記支持面および前記開口部補強部材の前記上面部を互いに対向する二面とする多角形形状の閉断面を形成している、請求項5に記載の車両用フード。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシーであって、
    前記ストライカが接合され、前記ストライカを支持する前記ストライカ補強部材と、
    前記前後一対の第2フランジにおいて前記ストライカ補強部材の前記前後一対の第1フランジに接合された前記開口部補強部材と、
    を備え、
    前記車両用フードの前記インナパネルの前記開口部に一体的に装着可能とされる、ストライカアッシー。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用フードを製造するための、車両用フードの製造方法であって、
    前記ストライカを前記ストライカ補強部材に接合するストライカ接合工程と、
    前記ストライカ補強部材の前記前後一対の第1フランジと前記開口部補強部材の前記前後一対の第2フランジとを互いに接合する補強部材接合工程と、
    前記ストライカ接合工程および前記補強部材接合工程において、前記ストライカ、前記ストライカ補強部材および前記開口部補強部材が一体とされたストライカアッシーを前記インナパネルに接合する工程であって、前記ストライカが上方から前記開口部に進入するとともに前記底面よりも下方に突出するように前記ストライカアッシーを前記インナパネルに装着した後、前記ストライカ補強部材の前記前後一対の第1フランジを前記インナパネルの前記底面に接合するアッシー接合工程と、
    を有する、車両用フードの製造方法。
  9. 請求項8に記載の車両用フードの製造方法であって、
    前記アッシー接合工程において、前記インナパネルのうち前記車両用フードを前記車両の車両本体に対して開閉可能とするヒンジ部の上方に位置する部分に、ヒンジ補強部材を上方から前記インナパネルに更に接合する、車両用フードの製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の車両用フードの製造方法であって、
    前記アッシー接合工程の後に、前記外側接合面を前記アウタパネルに接合するとともに、前記複数の接合部において前記複数の横接合面を前記アウタパネルに接合するパネル接合工程を更に有する、車両用フードの製造方法。
  11. 請求項10に記載の車両用フードの製造方法であって、
    前記パネル接合工程において、前記開口部補強部材の前記上面部と前記アウタパネルとを更に接合する、車両用フードの製造方法。

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