JP2018167232A - 分離材及びカラム充填材 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れる分離材を提供すること。【解決手段】スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、被覆層が、水酸基を有する高分子に、温度応答性ポリマがグラフトしているグラフトポリマを含み、温度応答性ポリマが、アミノ基に対して反応性を有する官能基を有する、分離材。【選択図】なし

Description

本発明は、分離材及びカラム充填材に関する。
アフィニティークロマトグラフィー用のカラムに充填される担体としては、通常、不溶性担体に、分離又は精製を目的とする物質と特異的に結合する物質(リガンド)を固定化したリガンド固定担体が用いられる。アフィニティークロマトグラフィーは、例えば、タンパク質、核酸等の生体関連物質の分離又は精製に用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
アフィニティークロマトグラフィー用の上記担体としては、例えば、アガロースゲルに代表される糖鎖の架橋粒子又は合成ポリマを主成分とする粒子が用いられている。
ところで、抗体等のバイオセパレーションにおいては、吸着させた抗体は、通常、pHを変化させることにより、回収されている。一方で、温度応答による抗体吸着脱離プロセスも提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平6−281638号公報 特開2016−165677号公報
しかしながら、pHを変化させることにより抗体を回収する方法においては、抗体の凝集物が発生し易い傾向にある。また、温度応答による抗体吸着脱離プロセスに用いられる従来の分離材は、抗体の吸着性及び回収性を充分なレベルで満足するものではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れる分離材及びカラム充填材を提供することを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[10]に記載の分離材及び下記[11]に記載のカラム充填材を提供する。
[1]スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、被覆層が、水酸基を有する高分子に、温度応答性ポリマがグラフトしているグラフトポリマを含み、温度応答性ポリマが、アミノ基に対して反応性を有する官能基を有する、分離材。
[2]温度応答性ポリマが、イソプロピルアクリルアミドをモノマ単位として含む、[1]に記載の分離材。
[3]イソプロピルアクリルアミドのモノマ単位の含有量が、温度応答性ポリマを構成するモノマ単位の全モル量を基準として、80mol%以上である、[2]に記載の分離材。
[4]上記官能基が、活性エステル基、カルボキシ基又はエポキシ基である、[1]〜[3]のいずれかに記載の分離材。
[5]細孔径分布におけるモード径が、0.05〜0.50μmである、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離材。
[6]粒径の変動係数が5〜15%である、[1]〜[5]のいずれかに記載の分離材。
[7]水酸基を有する高分子が、多糖類又はその変性体である、[1]〜[6]のいずれかに記載の分離材。
[8]水酸基を有する高分子が、アガロース、デキストラン、ポリグリセリンモノメタクリレート、ポリビニルアルコール及びこれらの変性体からなる群より選ばれる少なくとも一種である、[1]〜[6]のいずれかに記載の分離材。
[9]温度応答性ポリマの重量平均分子量が5000〜200000である、[1]〜[8]のいずれかに記載の分離材。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載の分離材の官能基に結合した、抗体を特異的に吸着する部位、を有する、カラム充填材。
本発明によれば、吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れる分離材及びカラム充填材を提供できる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明をするが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
<分離材>
本実施形態の分離材は、スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、被覆層が、水酸基を有する高分子に、温度応答性ポリマがグラフトしているグラフトポリマを含み、温度応答性ポリマが、アミノ基に対して反応性を有する官能基を有するものである。このような分離材は、吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れる。また、本実施形態の分離材によれば、温度による吸脱着を簡便に行うことができると共に、抗体凝集物量を低減することができる。
なお、本明細書中、「多孔質ポリマ粒子の表面」とは、多孔質ポリマ粒子の外側の表面のみでなく、多孔質ポリマ粒子の内部における細孔の表面を含むものとする。また、本明細書中、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレート等の他の類似の表現においても同様である。
[多孔質ポリマ粒子]
本実施形態に係る多孔質ポリマ粒子は、スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含むものである。多孔質ポリマ粒子がこのようなものであると、分離材の弾性率が向上し易く、カラム充填材として用いたときに、高い流速で精製し易い傾向にある。本実施形態に係る多孔質ポリマ粒子は、例えば、多孔質化剤の存在下で、スチレン系モノマを含むモノマを重合させて得られる粒子である。多孔質ポリマ粒子は、例えば、従来の懸濁重合等により合成できる。ここで、スチレン系モノマとは、スチレン骨格を有するモノマをいう。スチレン系モノマとしては、例えば、以下のような多官能性モノマ及び単官能性モノマが挙げられる。
スチレン系の多官能性モノマとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジビニルフェナントレン等のスチレン骨格を有するジビニル化合物が挙げられる。これらの多官能性モノマは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の中でも、耐久性、耐酸性及び耐アルカリ性が向上する観点から、ジビニルベンゼンを使用することが好ましい。すなわち、多孔質ポリマ粒子は、ジビニルベンゼンをモノマ単位として含有するポリマを含んでいてもよい。
スチレン系の単官能性モノマとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体が挙げられる。カルボキシ基、アミノ基、水酸基、アルデヒド基等の官能基を有するスチレン誘導体も使用することができる。これらの単官能性モノマは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の中でも、耐酸性及び耐アルカリ性が向上する観点から、スチレンを使用することが好ましい。
多孔質化剤としては、重合時に相分離を促し、粒子の多孔質化を促進する有機溶媒である脂肪族又は芳香族の炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類等が挙げられる。具体的には、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸ブチル、フタル酸ジブチル、メチルエチルケトン、ジブチルエーテル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。これらの多孔質化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記多孔質化剤は、モノマ全質量に対して、例えば、0〜300質量%使用できる。多孔質化剤の量によって、多孔質ポリマ粒子の空隙率をコントロールできる。さらに多孔質化剤の種類によって、多孔質ポリマ粒子の細孔の大きさ及び形状をコントロールすることができる。
溶媒として使用する水を多孔質化剤とすることもできる。水を多孔質化剤とする場合は、例えば、モノマに油溶性界面活性剤を溶解させ、水を吸収することによって、粒子を多孔質化し得る。
多孔質化に使用される油溶性界面活性剤としては、分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のソルビタンモノエステル、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート又はヤシ脂肪酸から誘導されるソルビタンモノエステル;分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のジグリセロールモノエステル、例えば、ジグリセロールモノオレエート(例えば、C18:1(炭素数18個、二重結合数1個)脂肪酸のジグリセロールモノエステル)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート又はヤシ脂肪酸のジグリセロールモノエステル;分岐C16〜C24アルコール(例えば、ゲルベアルコール)、鎖状不飽和C16〜C22アルコール又は鎖状飽和C12〜C14アルコール(例えば、ヤシ脂肪アルコール)のジグリセロールモノ脂肪族エーテル;及びこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち、ソルビタンモノラウレート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)20、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノラウレート);ソルビタンモノオレエート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)80、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノオレエート);ジグリセロールモノオレエート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノオレエート);ジグリセロールモノイソステアレート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノイソステアレート);ジグリセロールモノミリステート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノミリステート);ジグリセロールのココイル(例えば、ラウリル基及びミリストイル基)エーテル;又はこれらの混合物が好ましい。
これらの油溶性界面活性剤は、モノマ全質量に対して5〜80質量%の範囲で用いることが好ましい。油溶性界面活性剤の含有量が5質量%以上であると、水滴の安定性が向上し易いことから、大きな単一孔を形成し易い。また、油溶性界面活性剤の含有量が80質量%以下であると、重合後に多孔質ポリマ粒子が形状をより保持し易くなる。
重合反応に用いられる水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体等が挙げられる。水性媒体には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系の界面活性剤のうち、いずれも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケルニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、及びポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、及びラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類等の炭化水素系ノニオン界面活性剤、シリコンのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリプロピレンオキサイド付加物類等のポリエーテル変性シリコン系ノニオン界面活性剤、及びパーフルオロアルキルグリコール類等のフッ素系ノニオン界面活性剤が挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の炭化水素界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤及び亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の中でも、モノマの重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。重合開始剤は、モノマ100質量部に対して、例えば、0.1〜7.0質量部の範囲で使用することができる。
重合温度は、モノマ及び重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、例えば、25〜110℃であってもよく、50〜100℃であってもよい。
上記重合工程において、粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤を添加してもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、及びポリビニルピロリドンが挙げられ、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、モノマ100質量部に対して、例えば、1〜10質量部であってもよい。
モノマが単独で重合することを抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、例えば、500μm以下であってもよく、300μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。また、多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、カラム充填後のカラム圧の増加を抑制し易い観点から、例えば、10μm以上であってもよく、30μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。
多孔質ポリマ粒子の粒径の変動係数(C.V.)は、通液性が向上し易い観点から、例えば、5〜15%であってもよく、5〜10%であってもよい。C.V.を低減する方法としては、マイクロプロセスサーバー(株式会社日立製作所)等の乳化装置により単分散化することが挙げられる。
多孔質ポリマ粒子又は分離材の平均粒径及び粒径のC.V.(変動係数)は、以下の測定法により求めることができる。
1)粒子(多孔質ポリマ粒子又は分離材)を、水(界面活性剤等の分散剤を含む)に分散させ、1質量%の粒子を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(シスメックスフロー、シスメックス株式会社製)を用いて、上記分散液中の粒子約1万個の画像により平均粒径と粒径のC.V.(変動係数)を測定する。
多孔質ポリマ粒子の空隙率(細孔容積)は、多孔質ポリマ粒子の全体積基準で、例えば、30体積%以上70体積%以下であってもよく、40%体積以上70体積%以下であってもよい。多孔質ポリマ粒子はマクロポアー(マクロ孔)を有することが好ましい。
多孔質ポリマ粒子の細孔径分布におけるモード径は、例えば、0.05〜0.50μmであってもよく、0.05μm以上0.5μm未満であってもよく、0.05μm以上0.3μm未満であってもよい。細孔径分布におけるモード径が0.05μm以上であると、細孔内に物質が入り易くなる傾向にあり、細孔径分布におけるモード径が0.5以下であると、比表面積が充分なものになり易い傾向にある。
多孔質ポリマ粒子の空隙率及び細孔径は、例えば、上述の多孔質化剤により調整可能である。
多孔質ポリマ粒子の比表面積は、30m/g以上であることが好ましい。より高い実用性の観点から、比表面積は35m/g以上であることがより好ましく、40m/g以上であることが更に好ましい。比表面積が30m/g以上であると、分離する物質の吸着量が多くなる傾向にある。
[被覆層]
本実施形態に係る被覆層は、水酸基を有する高分子に、温度応答性ポリマがグラフトしているグラフトポリマを含み、温度応答性ポリマが、アミノ基に対して反応性を有する官能基を有するものである。被覆層がこのようなものであると、タンパク質の非特異吸着を抑制し易く、かつ、タンパク質の吸着性及び回収性が向上し易いと考えられる。水酸基を有する高分子は、カラム洗浄時に剥離することを防止し易い観点から、例えば、架橋されていることが好ましい。
(水酸基を有する高分子)
水酸基を有する高分子は、1分子中に2個以上の水酸基を有することが好ましく、親水性高分子であることがより好ましい。水酸基を有する高分子は、タンパク質の非特異吸着を更に低減し易い観点から、水溶性高分子であってもよい。水酸基を有する高分子としては、例えば、多糖類、ポリグリセリンモノメタクリレート、及びポリビニルアルコールが挙げられる。多糖類としては、例えば、アガロース、デキストラン、セルロース及びキトサンが挙げられる。水酸基を有する高分子の重量平均分子量(Mw)は、例えば、10000〜5000000であってもよい。水酸基を有する高分子は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水酸基を有する高分子は、粒子との界面吸着能を向上させる観点から、疎水基により変性された変性体(疎水基変性体)であってもよい。疎水基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、及び炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基及びプロピル基が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。
水酸基を有する高分子は、例えば、多糖類又はその変性体であってもよい。多糖類の変性体としては、例えば、疎水基変性体が挙げられる。水酸基を有する高分子は、例えば、アガロース、デキストラン、ポリグリセリンモノメタクリレート、ポリビニルアルコール及びこれらの変性体からなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。
(温度応答性ポリマ)
本実施形態に係る温度応答性ポリマは、アミノ基に対して反応性を有する官能基を有し、かつ、温度応答性を有するポリマである。温度応答性ポリマは、吸着させる抗体の変性を防止し易い観点から、40℃以下で応答する温度応答性ポリマであることが好ましい。
温度応答性ポリマは、温度応答性を向上し易い観点及びイオン交換による吸着を低減し易い観点から、例えば、イソプロピルアクリルアミドをモノマ単位として含んでいてもよい。
温度応答性ポリマがイソプロピルアクリルアミドをモノマ単位として含む場合、イソプロピルアクリルアミドのモノマ単位の含有量は、温度応答性を向上し易い観点から、温度応答性ポリマを構成するモノマ単位の全モル量を基準として、例えば、80mol%以上であってもよく、83mol%以上であってもよく、87mol%以上であってもよい。イソプロピルアクリルアミドのモノマ単位の含有量は、温度応答性ポリマを構成するモノマ単位の全モル量を基準として、例えば、100mol%以下であってもよく、100mol%未満であってもよく、99mol%以下であってもよく、95mol%以下であってもよい。
アミノ基に対して反応性を有する官能基としては、例えば、活性エステル基、カルボキシ基及びエポキシ基が挙げられる。すなわち、上記官能基は、例えば、活性エステル基、カルボキシ基又はエポキシ基であってもよい。これらの官能基は、例えば、ポリマに温度応答性を付与しうるモノマと、上記官能基を有するモノマとを共重合することにより、温度応答性ポリマ中に導入することが好ましい。
カルボキシ基を有するモノマとしては、例えば、不飽和のモノ−、ジ−又はトリ−カルボン酸が挙げられる。
カルボキシ基を有するモノマの具体例は、(メタ)アクリル酸、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリート、γ−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリート、メタクリル酸プロピルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、4’−[2−(アクリロイルオキシ)エトキシ]アゾベンゼン−4−カルボン酸、アクリル酸2−カルボキシエチル、4−[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸、4−(アクリロイルアミノ)酪酸、2−アクリルアミド−2−カルボキシメチルプロパンスルホン酸、3−(アクリロイルアミノ)プロピオン酸、2−カルボキシイソプロピルアクリルアミド、7−(アクリロイルアミノ)ヘプタン酸、α−[2,2,2−トリス(カルボキシメトキシ)エチル]アクリル酸1−メチル、α−[2−(カルボキシメトキシ)エチル]アクリル酸1−メチル、ヘキサン二酸ビス[4−(2−カルボキシエテニル)フェニル]、4,4’−[エチレンビス(イミノ)]ビス(4−オキソ−2−ブテン酸)、2,3−ジヒドロ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−カルボキシ−1,4−ベンゾジオキシン−6−アクリル酸、2−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3−カルボキシ−7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−アクリル酸、アクリル酸8−(4−カルボキシフェノキシ)オクチル、及びアクリル酸3−カルボキシプロピルを含む。
活性エステル基を有するモノマとしては、例えば、上記のカルボキシ基を有するモノマに対して、N−ヒドロキシコハク酸イミド等を反応させて活性エステル基を導入したモノマが挙げられる。
エポキシ基を有するモノマとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリートグリシジルエーテル、N−[4−(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、アクリル酸9,10−エポキシオクタデカン酸無水物、アクリル酸(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)メチル、及びアクリル酸=3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルが挙げられる。また、エポキシ基を有するモノマは、例えば、複数のエポキシ基を有するマクロモノマーであってもよい。
温度応答性ポリマの重量平均分子量(Mw)は、例えば、5000〜200000であってもよく、7500〜200000であってもよく、10000〜200000であってもよい。温度応答性ポリマの重量平均分子量が、5000以上であると、抗体吸着部位の固定化量を多くし易い傾向にある。
温度応答性ポリマのグラフト量は、多孔質ポリマ粒子1g当たり、例えば、1mg〜100mgであってもよい。
(被覆層の形成方法)
本実施形態に係る被覆層は、例えば、水酸基を有する高分子で多孔質ポリマ粒子を被覆する被覆工程と、水酸基を有する高分子に温度応答性ポリマをグラフトするグラフト工程とを備える方法により形成できる。
(被覆工程)
多孔質ポリマ粒子への水酸基を有する高分子の被覆方法に特に制限はないが、例えば、水酸基を有する高分子を多孔質ポリマ粒子に吸着させた後、必要に応じ水酸基を有する高分子を架橋する方法(第1の被覆方法)、及び、多孔質ポリマ粒子に対して、水酸基を有する高分子をグラフトする方法(第2の被覆方法)が挙げられる。以下、第1の被覆方法及び第2の被覆方法について、それぞれ説明する。
(第1の被覆方法)
第1の被覆方法においては、まず、水酸基を有する高分子の溶液を多孔質ポリマ粒子表面に吸着させる。上記溶液の溶媒としては、水酸基を有する高分子を溶解することのできるものであれば、特に限定されないが、水が最も一般的である。溶媒に溶解させる高分子の濃度は、5〜20(mg/mL)が好ましい。
具体的には、例えば、上記溶液を、多孔質ポリマ粒子に含浸させる。含浸方法は、水酸基を有する高分子の溶液に多孔質ポリマ粒子を加えて一定時間放置する。このとき、溶液中の粒子を分散させる目的等により、例えば、攪拌してもよい。含浸時間は多孔質ポリマ粒子の表面状態によっても変わるが、通常、6〜24時間含浸すれば高分子濃度が多孔質ポリマ粒子の内部で外部濃度と平衡状態となる。その後、水、アルコール等の溶媒で洗浄し、未吸着分の水酸基を有する高分子を除去する。
(架橋処理)
次いで、架橋剤を加えて多孔質ポリマ粒子表面に吸着された水酸基を有する高分子を架橋反応させて、架橋体を形成する。
架橋剤としては、例えば、エピクロルヒドリン等のエピハロヒドリン、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物、メチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジル化合物、ジビニルスルホンなどのような水酸基に活性な官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。また、水酸基を有する高分子としてキトサンのようなアミノ基を有する化合物を使用する場合には、ジクロロオクタンのようなジハライド化合物も架橋剤として使用できる。
この架橋反応には通常触媒が用いられる。該触媒は架橋剤の種類により異なるが、例えば、架橋剤がエピクロルヒドリン等の場合には水酸化ナトリウム等のアルカリが有効であり、架橋剤がジアルデヒド化合物の場合には塩酸等の鉱酸が有効である。
架橋剤による架橋反応は、通常、水酸基を有する高分子を吸着させた多孔質ポリマ粒子を、適当な媒体中に分散、懸濁させた系に架橋剤を添加することによって行われる。架橋剤の添加量は、水酸基を有する高分子として多糖類又はその変性体を使用した場合、単糖類の1単位を1モルとすると、それに対して0.1〜100モル倍の範囲内で、目的とする分離材の性能に応じて選定することができる。架橋剤の添加量が0.1モル倍以上であると、被覆層が多孔質ポリマ粒子から剥離し難い傾向にある。架橋剤の添加量が100モル倍以下であると、水酸基を有する高分子との反応率が高い場合であっても、水酸基を有する高分子の特性を維持し易い傾向にある。
また、架橋反応時の触媒の使用量としては、架橋剤の種類にもよるが、水酸基を有する高分子として多糖類を使用する場合、通常、多糖類を形成する単糖類の1単位を1モルとすると、これに対して好ましくは0.01〜10モル倍の範囲、さらに好ましくは0.1〜5モル倍で使用される。
例えば、該架橋反応条件を温度条件とした場合、反応系の温度を上げ、その温度が反応温度に達すれば架橋反応が生起する。
水酸基を有する高分子を吸着させた多孔質ポリマ粒子を分散、懸濁させる媒体としては、吸着させた高分子溶液から高分子、架橋剤等を抽出してしまうことなく、かつ、架橋反応に不活性なものである必要がある。その具体例としては、水、アルコール等が挙げられる。
架橋反応は、通常、5〜90℃の範囲の温度で、1〜30時間かけて行うことができる。架橋反応は、例えば、5〜90℃の範囲の温度で、1〜10時間かけて行ってもよい。架橋反応の温度は、好ましくは25〜90℃である。
架橋反応終了後、粒子をろ別し、次いで、メタノール、エタノール等の親水性有機溶媒又は水で洗浄し、未反応の高分子、懸濁用媒体等を除去する。これにより、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部が、水酸基を有する高分子を含む被覆層により被覆され、かつ、水酸基を有する高分子が架橋されている分離材が得られる。必要に応じ、上記架橋処理を省略してもよい。
(第2の被覆方法)
第2の被覆方法は、多孔質ポリマ粒子に対して、水酸基を有する高分子をグラフトする方法である。グラフトを行う方法としては、水酸基を有する高分子に、開始基を導入し、グラフトする方法(リビングラジカル重合、ラジカル重合等)、Ceを触媒とするグラフト重合、過酸化物を利用した水素引き抜きによるグラフト重合などを使用することができる。
水酸基を有する高分子は、分子量を制御し易い観点から、リビングラジカル重合であるATRP法を用いて多孔質粒子表面からグラフトすることが好ましい。
ATRP法としては、例えば、多孔質ポリマ粒子表面にATRP開始基を導入後、水酸基を有するラジカル重合性モノマを重合させる方法が挙げられる。
ATRP開始基の導入方法は特に限定はないが、多孔質ポリマ粒子に二重結合が残存している場合、例えば、臭酸、塩酸等を二重結合に反応させる方法が挙げられる。また、多孔質ポリマ粒子が、その表面に水酸基を有する場合、例えば、当該水酸基に、2−ブロモプロピオニルブロミドを反応させる方法が挙げられる。2−ブロモプロピオニルブロミドをドーパミンと反応させた物質を使用して、多孔質ポリマ粒子表面に膜を形成することにより開始基を導入することもできる。
水酸基を有するラジカル重合性モノマとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、糖単位を有する(メタ)アクリレート及びグリセリンモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
水酸基を有するラジカル重合性モノマとしては、分離材としたときの非特異吸着を防止し易い観点から、水に溶解するモノマを使用することが好ましい。
ATRP法においては、触媒を用いてもよい。当該触媒に特に制限はなく、ATRP法において通常使用される触媒から適宜選択してもよい。このような触媒としては、例えば、遷移金属錯体が挙げられる。当該遷移金属錯体は、例えば、以下に例示する配位子と遷移金属とを適宜組み合わせたものであってもよい。
配位子としては、例えば、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジノニル−2,2’−ビピリジン、N−ブチル−2−ピリジルメタンイミン、N−オクチル−2−ピリジルメタンイミン、N−ドデシル−N−(2−ピリジル−メチレン)アミン、N−オクタデシル−N−(2−ピリジル−メチレン)アミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−ジエチレントリアミン、トリス(2−ピリジルメチル)アミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレン−テトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラ−デカン、1,4,8,11−テトラメチル−1−4−8−11−テトラアザシクロテトラデカン及びN,N,N’N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)−エチレンジアミンが挙げられる。
遷移金属としては、例えば、CuCl、CuCl、CuBr、CuBr、TiCl、TiCl、TiCl、TiBr、FeCl、FeCl、FeBr、FeBr、CoCl、COBr、NiCl、NiBr、MoCl、MoCl及びRuClが挙げられる。
遷移金属錯体としては、一価又は二価の銅錯体が好ましい。二価の銅錯体としては、例えば、CuBr/トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン錯体が挙げられる。
ATRP法においては、溶媒を用いることもできる。溶媒に特に制限はないが、触媒を均一に溶解できるものが好ましい。
溶媒としては、例えば、水、エーテル類、アミド類、ニトリル類及びアルコール類からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、アニソール及びジメトキシベンゼンが挙げられる。
アミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)及びN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
ニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル及びベンゾニトリルが挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール及びイソアミルアルコールが挙げられる。
溶媒としては、水、エーテル類、アミド類及びアルコール類からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、水、アニソール又はDMFがより好ましい。
溶媒は、上記以外のその他の溶媒を更に含んでいてもよい。その他の溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素化合物;及びクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素化合物が挙げられる。
水酸基を有する高分子の被覆量に特に制限はないが、例えば、多孔質ポリマ粒子1g当たり、100〜400mgであってもよい。上記被覆量が、多孔質ポリマ粒子1g当たり、400mg以下であると、カラム充填材として用いたときのカラム圧の上昇を抑制し易い傾向にある。
(温度応答性ポリマのグラフト工程)
温度応答性ポリマのグラフト方法としては、例えば、水酸基を有する高分子の水酸基に、ブロモイソブチリルブロマイドを反応させ、ATRP開始基を導入した後、温度応答性ポリマを構成するモノマ単位に対応するモノマを重合させる方法が挙げられる。当該方法においては、例えば、上述のATRP法で例示した触媒及び溶媒を用いることができる。温度応答性ポリマは、例えば、温度応答性ポリマを合成した後に、温度応答性ポリマと水酸基を有する高分子とを反応させることによりグラフトしてもよい。
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマ粒子1g当たり100〜400mgの被覆層を備えることが好ましい。被覆層の量は熱分解の重量減少、アンスロン法等で測定することができる。
本実施形態の分離材の平均粒径は、10〜300μmであることが好ましい。分取用又は工業用のクロマトグラフィーで使用する場合、分離材の平均粒径は、カラム内圧の極端な増加を避け易い観点から、例えば、50〜200μmであることが好ましい。
本実施形態の分離材の粒径の変動係数(C.V.)は、通液性が向上し易い観点から、例えば、5〜15%であってもよく、5〜10%であってもよい。
本実施形態の分離材の細孔径分布におけるモード径は、例えば、0.05〜0.50μmであってもよく、0.05μm以上0.5μm未満であってもよく、0.05μm以上0.3μm未満であってもよい。細孔径分布におけるモード径が0.05μm以上であると、細孔内に物質が入り易くなる傾向にあり、細孔径分布におけるモード径が0.5以下であると、比表面積が充分なものになり易い傾向にある。
本実施形態において、粒子(多孔質ポリマ粒子、分離材等)の比表面積、空隙率及び細孔径分布におけるモード径(細孔径分布の最頻値、最大頻度細孔径)は、水銀圧入測定装置(オートポア:株式会社島津製作所製)にて測定した値であり、以下のようにして測定する。試料約0.05gを、標準5mL粉体用セル(ステム容積0.4mL)に加え、初期圧21kPa(約3psia、細孔直径約60μm相当)の条件で測定する。水銀パラメータは、装置デフォルトの水銀接触角130°、水銀表面張力485dynes/cmに設定する。また、細孔径0.05〜5μmの範囲に限定してそれぞれの値を算出する。
<カラム充填材>
本実施形態のカラム充填材は、本実施形態の分離材の上記官能基(アミノ基に対して反応性を有する官能基)に結合した、抗体を特異的に吸着する部位、を有するものである。このようなカラム充填材によれば、上記部位に吸着し得る抗体を、選択的に回収することができる。また、本実施形態のカラム充填材によれば、吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れる。また、本実施形態のカラム分離材によれば、吸着させた抗体を温度変化により回収できることから、抗体の凝集物の発生を抑制し易いと考えられる。
抗体を特異的に吸着する部位は、例えば、抗体を特異的に吸着する部位になり得る化合物を、上記官能基に対して反応させることにより導入できる。
上記官能基が、カルボキシ基である場合、抗体を特異的に吸着する部位は、例えば、カルボジイミド等の縮合材を介して、官能基と結合していてもよい。
上記官能基が、エポキシ基又は活性エステル基(例えば、NHS基)である場合、例えば、抗体を特異的に吸着する部位になり得る化合物を含む緩衝液の中に、分離材を投入することにより、上記官能基と、抗体を特異的に吸着する部位とを結合し得る。
抗体が特異的に吸着する部位は、例えば、プロテインA;ペプチド;5員又は6員の芳香族環;5員又は6員のヘテロ芳香族環;スルフィド基;スルホニル基;アミド基;アミノ酸;核酸;糖;シクロファン、カリックスアレン等の疎水性空間を有する環状化合物からなる群より選択される少なくとも一種の分子構造を有するモノマ;並びに、ベンゼン骨格、ピリジン骨格、ピラジン骨格、ピロール骨格、トリアジン骨格、ジアゾール骨格、及び、トリアゾール骨格からなる群より選択される少なくとも一種の骨格を有する分子であってもよい。ベンゼン骨格、ピリジン骨格、ピラジン骨格、ピロール骨格、トリアジン骨格、ジアゾール骨格、及び、トリアゾール骨格からなる群より選択される少なくとも一種の骨格を有する機能性分子は、タンパク、核酸等を標的物質とした場合に、多点結合による相互作用を形成させ易い傾向にある。
本実施形態の分離材及びカラム充填材を用いて分離する生体高分子としては、水溶性の物質が好ましい。具体的には、例えば、免疫グロブリン等の血液タンパク質などのタンパク質が挙げられる。これらの物質の分子量は、例えば、200万以下であってもよく、50万以下であってもよい。また、公知の方法に従い、タンパク質の等電点、イオン化状態等によって、分離材及びカラム充填材の性質、条件等を選んでもよい。公知の方法としては、例えば、特開昭60−169427号公報に記載の方法が挙げられる。
本実施形態の分離材及びカラム充填材は、カラムクロマトグラフィーで使用した場合、使用する溶出液の性質によらず、カラム内での体積変化がほとんどないため、操作性に優れる。本実施形態の分離材及びカラム充填材は、例えば、液体クロマトグラフィー用に用いられてもよい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(多孔質ポリマ粒子1の合成)
500mLの三口フラスコに、純度96%のジビニルベンゼン(新日鉄住金化学株式会社製、商品名:DVB960)を16g、スパン80を6g、過酸化ベンゾイルを0.64g加え、分散相とした。また、0.5質量%のポリビニルアルコール水溶液を連続相として使用した。この連続相と分散相とをマイクロプロセスサーバーを使用して乳化した後、得られた乳化液をフラスコに移し、80℃のウォーターバスで加熱しながら、攪拌機を用いて約8時間撹拌した。得られた粒子をろ別した後、アセトンで洗浄し、多孔質ポリマ粒子1を得た。
(多孔質ポリマ粒子2の合成)
スパン80の量を7gに変更したこと以外は、多孔質ポリマ粒子1と同様の方法で、多孔質ポリマ粒子2を得た。
(多孔質ポリマ粒子3の合成)
スパン80の量を8gに変更したこと以外は、多孔質ポリマ粒子1と同様の方法で、多孔質ポリマ粒子3を得た。
(実施例1)
デキストラン(Mw:100万)水溶液(2質量%)100mLに、水酸化ナトリウム4g及びグリシジルフェニルエーテル0.4gを加え、70℃で12時間反応させ、デキストランにフェニル基を導入した。得られた変性デキストランをメタノールで再沈殿させ、洗浄した後、20mg/mLの変性デキストラン水溶液を調製した。
調製した変性デキストラン水溶液700mLに、10gの多孔質ポリマ粒子1を投入し、55℃で6時間攪拌して、多孔質ポリマ粒子1に変性デキストランを吸着させた。変性デキストランが吸着した粒子をろ別して、更に熱水で洗浄した。
変性デキストランは次のようにして架橋した。変性デキストランが吸着した粒子10gを、350gの0.4M水酸化ナトリウム水溶液に分散させ、エピクロロヒドリンを10g添加し、12時間室温にて攪拌して、水酸基を有する高分子の被覆粒子を得た。
(ATRP開始基の導入)
上記被覆粒子10gに対して、トリエチルアミン0.17g、ブロモイソブチリルブロマイド0.38g、及びDMF60mLを加え、12時間攪拌して、水酸基を有する高分子にATRP開始基を導入した。その後、得られた粒子を、アセトンで洗浄した。
(温度応答性ポリマのグラフト)
ATRP開始基を導入後の粒子10gと、イソプピルアクリルアミド11.1g、N−アクリルオキシスクシンイミド(ANHS)1.9g、2臭化銅670mg、トリスジメチルアミノエチルアミン335mg、及びDMF80gとを混合した後、当該混合物を窒素でバブリングした。その後、1190mgのアスコルビン酸を溶解させたDMF100gを更に添加し、5時間重合させ、温度応答性ポリマをグラフトした。得られた粒子をろ別した後、DMF及びアセトンで洗浄して、分離材を得た。得られた分離材について、粒径をフロー型粒径測定装置で測定し、平均粒径及び粒径のC.V.値を算出した。また、水銀圧入法にて分離材の細孔径(細孔径分布におけるモード径)を測定した。結果を表1に示す。
(抗体を特異的に吸着する部位(抗体吸着部位)の結合)
0.2M炭酸水素ナトリウム及び0.5M NaClを混合しpH8.3の水溶液を調製した。得られた水溶液に、プロテインAを10mg/mLの濃度で溶解させ、プロテインA溶液を得た。プロテインA溶液1mLに対して、分離材1mLを混合し、室温で6時間攪拌して、プロテインAを分離材の官能基に結合させた。その後、1Mのエタノールアミン水溶液(pH8)中で6時間攪拌し、ブロッキングすることにより、カラム充填材を得た。
(抗体の吸着評価)
得られたカラム充填材1mLを20mMリン酸緩衝液pH7(NaCl 150mM含む)10mLに分散させた。得られた分散液とは別に、上記リン酸緩衝液に、γ−グロブリン(IgG)を20mg/mLの濃度で混合したIgG溶液を得た。次いで、上記分散液に対して、IgG溶液10mLを混合し、6時間攪拌した後、溶液の吸光度からIgG吸着量を算出した。その後、溶液の温度を35℃に昇温し、1時間攪拌後、溶液中のIgG濃度を算出し、回収率を算出した。
(実施例2)
温度応答性ポリマのグラフトにおいて、イソプピルアクリルアミドの量を16.5gに、N−アクリルオキシスクシンイミド(ANHS)の量を2.9gに、それぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(実施例3)
温度応答性ポリマのグラフトにおいて、イソプピルアクリルアミドの量を22.2gに、N−アクリルオキシスクシンイミド(ANHS)の量を3.8gに、それぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(実施例4)
温度応答性ポリマのグラフトにおいて、イソプピルアクリルアミドの量を16.3gに変更したこと、及びN−アクリルオキシスクシンイミド(ANHS)に代えて4−ヒドロキシブチル アクリレート グリシジルエーテル(BGMA)3.2gを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(実施例5)
多孔質ポリマ粒子1を多孔質ポリマ粒子2に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(実施例6)
多孔質ポリマ粒子1を多孔質ポリマ粒子3に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(実施例7)
デキストランを、アガロース(Mw:10万)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(実施例8)
変性デキストランをポリビニルアルコール(PVA)(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ゴーセノールGH−23)に変更したこと及び架橋処理をしなかったこと以外は、実施例1と同様にしてカラム充填材を作製し、評価した。
(実施例9)
10gの多孔質ポリマ粒子1と、0.1mmolのチオグリセロールと、1mmolのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を、100mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に添加し、70℃で12時間攪拌した。得られた粒子をアセトンで洗浄した。洗浄後の粒子10gと、イソブチリルブロマイド1gと、DMF 50gと、トリエチルアミン0.5gと、を室温で3時間攪拌して、Br開始基が導入された粒子を得た後、当該粒子をアセトンで洗浄した。洗浄後の粒子10gを、グリセリンモノメタクリレート(GMA)13gと、二臭化銅670mgと、トリスジメチルアミノエチルアミン335mgと、DMF80gとの混合液中に添加した後、窒素でバブリングした。その後、1190mgのアスコルビン酸を溶解させたエタノール200gを、更に添加し、5時間重合した。重合後の粒子をろ別して、DMFにて洗浄した。これにより、多孔質ポリマ粒子に水酸基を有する高分子をグラフトした。グラフト後の粒子10gを、0.4M水酸化ナトリウム水溶液350gに分散させた後、更にエピクロロヒドリンを10g添加し、室温で12時間攪拌して、エポキシ基を導入した。得られた粒子をろ別した後、2質量%の熱ドデシル硫酸ナトリウム水溶液及び水で洗浄して、水酸基を有する高分子の被覆粒子を得た。
水酸基を有する高分子の被覆粒子として上記粒子を用い、これに対して温度応答性ポリマのグラフトさせたこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(比較例1)
温度応答性ポリマのグラフトにおいて、イソプピルアクリルアミドを用いなかったこと、及びN−アクリルオキシスクシンイミド(ANHS)の量を13gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、カラム充填材を作製し、評価した。
(比較例2)
実施例1と同様にして、変性デキストランを吸着し、架橋して、水酸基を有する高分子の被覆粒子を得た。架橋後の溶液に、エチレングリコールジグリシジルエーテル10gを加え、12時間攪拌することにより、被覆粒子にエポキシ基を導入した。続いて、エポキシ基に、プロテインAを固定化させた後、ブロッキングを施し、カラム充填材を得た。なお、プロテインAの固定化及びブロッキングの条件は実施例1と同様にした。得られたカラム充填剤を用いて、実施例1と同様に評価した。
(比較例3)
Mabselect SuRe(GEヘルスケア製)を比較粒子1として準備した。比較粒子1の粒径をフロー型粒径測定装置で測定し、平均粒径及び粒径のC.V.値を算出した。結果を表1に示す。比較粒子1をそのままカラム充填材として、実施例1と同様に評価した。
各実施例及び比較例における分離材の構成及び評価結果を表2に示す。なお、実施例1〜9において、表2中の水酸基を有する高分子にグラフトしているポリマは、温度応答性ポリマである。また、表2中の水酸基を有する高分子にグラフトしているポリマの重量平均分子量は、例えば、熱重量分析により算出できる。
Figure 2018167232
Figure 2018167232
表2に示すとおり、実施例のカラム充填材は、吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れることがわかる。すなわち、本実施形態の分離材及びカラム充填材は、吸着させた抗体を温度変化により回収できると共に、抗体の吸着性及び回収性に優れたものであり得ることを確認した。

Claims (10)

  1. スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、
    前記多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、
    前記被覆層が、水酸基を有する高分子に、温度応答性ポリマがグラフトしているグラフトポリマを含み、
    前記温度応答性ポリマが、アミノ基に対して反応性を有する官能基を有する、分離材。
  2. 前記温度応答性ポリマが、イソプロピルアクリルアミドをモノマ単位として含む、請求項1に記載の分離材。
  3. 前記イソプロピルアクリルアミドのモノマ単位の含有量が、前記温度応答性ポリマを構成するモノマ単位の全モル量を基準として、80mol%以上である、請求項2に記載の分離材。
  4. 前記官能基が、活性エステル基、カルボキシ基又はエポキシ基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離材。
  5. 細孔径分布におけるモード径が、0.05〜0.50μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離材。
  6. 粒径の変動係数が5〜15%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離材。
  7. 前記水酸基を有する高分子が、多糖類又はその変性体である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離材。
  8. 前記水酸基を有する高分子が、アガロース、デキストラン、ポリグリセリンモノメタクリレート、ポリビニルアルコール及びこれらの変性体からなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離材。
  9. 前記温度応答性ポリマの重量平均分子量が5000〜200000である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の分離材。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の分離材の官能基に結合した、抗体を特異的に吸着する部位、を有する、カラム充填材。
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