JP6939021B2 - 分離材及びカラム - Google Patents

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本発明は、分離材及びカラムに関する。
従来、タンパク質に代表される生体高分子を分離精製する場合、一般的には、多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体、親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体等が用いられている。多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体の場合、塩濃度による体積変化が小さいため、カラムに充填してクロマトグラフィーで用いると、通液時の耐圧性に優れる傾向にある。しかし、このイオン交換体を、タンパク質等の分離に用いると、疎水的相互作用に基づく不可逆吸着等の非特異吸着が起きるため、ピークの非対称化が発生する、又は、疎水的相互作用でイオン交換体に吸着されたタンパク質が吸着されたまま回収できないという問題点がある。
一方、デキストラン、アガロース等の多糖に代表される親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体の場合、タンパク質の非特異吸着がほとんどないという利点がある。ところが、このイオン交換体は、水溶液中で著しく膨潤し、溶液のイオン強度による体積変化、及び、遊離酸形と負荷形との体積変化が大きく、機械的強度も充分ではないという欠点を有する。特に、架橋ゲルをクロマトグラフィーで使用する場合、通液時の圧力損失が大きく、通液によりゲルが圧密化するといった欠点がある。
親水性天然高分子の架橋ゲルの欠点を克服するため、例えば、多孔性高分子の細孔内に天然高分子ゲル等のゲルを保持した複合体が、ペプチド合成の分野で知られている(例えば、特許文献1参照)。このような複合体を用いることにより、反応性物質の負荷係数を高め、高収率の合成が可能となる。また、硬質な合成高分子物質でゲルを包囲するため、カラムベッドの形態で使用しても、容積変化がなく、カラムを通過するフロースルーの圧力が変化しないという利点を有する。
セライト等の無機多孔質体にデキストラン、セルロースといった多糖等のキセロゲルを保持させた分離材が知られている(例えば、特許文献2及び3参照)。このゲルには収着性能を付加するために、ジエチルアミノエチル(DEAE)基等が付与されており、ヘモグロビンの除去に用いられる。このような分離材は、カラムでの通液性が良好である。
マクロネットワーク構造のコポリマーの細孔を、モノマーから合成した架橋共重合体のゲルで埋めたハイブリッドコポリマーのイオン交換体が知られている(例えば、特許文献4参照)。架橋共重合体ゲルは、架橋度が低い場合、圧力損失、体積変化等の問題があるが、ハイブリッドコポリマーにすることで通液特性が改善され、圧力損失が少なく、イオン交換容量が向上し、リーク挙動が改善される。
また、有機合成ポリマー基体の細孔内に巨大網目構造を有する親水性天然高分子の架橋ゲルを充填した複合化充填材が提案されている((例えば、特許文献5及び6参照)。さらに、メタクリル酸グリシジルとアクリル架橋モノマーにより構成される多孔質粒子を合成する技術が知られている(例えば、特許文献7参照)。
米国特許第4965289号明細書 米国特許第4335017号明細書 米国特許第4336161号明細書 米国特許第3966489号明細書 特開平1−254247号公報 米国特許第5114577号明細書 特開2009−244067号公報
しかしながら、従来の分離材は、タンパク質の非特異吸着を低減し、耐アルカリ性及び耐久性に優れ、かつ、カラムとして用いたときの通液性等のカラム特性に優れるという全ての特性を充分なレベルで兼ね備えるものではない。
そこで、本発明は、タンパク質の非特異吸着が低減され、耐アルカリ性及び耐久性に優れ、カラムとして用いた時の通液性等のカラム特性に優れる分離材、該分離材の製造方法及び該分離材を備えるカラムを提供することを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[13]に記載の分離材、分離材の製造方法及び分離材を備えるカラムを提供する。
[1]多孔質ポリマー粒子と、該多孔質ポリマー粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層とを備え、被覆層が、水酸基を有する架橋高分子を含み、該架橋高分子に親水性モノマーがグラフトされている分離材。
[2]親水性モノマーが水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物である、[1]記載の分離材。
[3]多孔質ポリマー粒子がスチレン系モノマーに由来する構造単位を有するポリマーを含む、[1]又は[2]に記載の分離材。
[4]水酸基を有する架橋高分子が、多糖類又はその変性体由来の架橋高分子である、[1]〜[3]のいずれかに記載の分離材。
[5]水酸基を有する架橋高分子が、アガロース、デキストラン又はプルラン由来の架橋高分子である、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離材。
[6]平均粒径が10〜300μmであり、モード細孔径が0.05〜0.6μmである、[1]〜[5]のいずれかに記載の分離材。
[7]空隙率が40〜70体積%である、[1]〜[6]のいずれかに記載の分離材。
[8]比表面積が20m/g以上である、[1]〜[7]のいずれかに記載の分離材。
[9]変動係数が5〜15%である、[1]〜[8]のいずれかに記載の分離材。
[10]多孔質ポリマー粒子の1g当たり30〜500mgの水酸基を有する架橋高分子を含む被覆層を備える、[1]〜[9]のいずれかに記載の分離材。
[11]分離材が充填されたカラムに、該カラムの圧力が0.3MPaとなるように水を通液させたときに、水の通液速度が800cm/h以上である、[1]〜[10]のいずれかに記載の分離材。
[12][1]〜[11]のいずれかに記載の分離材を備えるカラム。
[13][1]〜[11]のいずれかに記載の分離材の製造方法であって、多孔質ポリマー粒子の表面に水酸基を有する高分子を吸着させ、当該高分子を架橋する工程と、架橋された高分子に、原子移動ラジカル重合の開始基を導入する工程と、開始基に対して親水性モノマーをグラフトさせる工程と、を備える方法。
本発明によれば、タンパク質の非特異吸着が低減され、耐アルカリ性及び耐久性に優れ、カラムとして用いた時の通液性等のカラム特性に優れる分離材、該分離材の製造方法及び該分離材を備えるカラムを提供することが可能となる。
以下、本発明の詳細な説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
<分離材>
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマー粒子と、該多孔質ポリマー粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層とを備え、被覆層は、水酸基を有する架橋高分子を含み、該架橋高分子に親水性モノマーがグラフトされている。なお、本明細書中、「多孔質ポリマー粒子の表面」とは、多孔質ポリマー粒子の外側の表面のみでなく、多孔質ポリマー粒子の内部における細孔の表面を含むものとする。また、本明細書中(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレート等の類似の表現においても同様である。
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマー粒子の表面に水酸基を有する高分子を吸着させ、当該高分子を架橋する工程と、架橋された高分子に、原子移動ラジカル重合の開始基を導入する工程と、開始基に対して親水性モノマーをグラフトさせる工程とを備える製造方法により作製することができる。
[多孔質ポリマー粒子]
本実施形態に係る多孔質ポリマー粒子は、多孔化剤含むモノマーを硬化させた粒子であり、例えば、従来の懸濁重合、乳化重合等により合成することができる。モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン系モノマーを使用することができる。すなわち、多孔質ポリマー粒子は、スチレン系モノマーに由来する構造単位を有するポリマーを含むことができる。具体的なモノマーとしては、以下のような多官能性モノマー、単官能性モノマー等が挙げられる。
多官能性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジビニルフェナントレン等のジビニル化合物が挙げられる。これらの多官能性モノマーは、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。上記の中でも、耐久性、耐酸性及び耐アルカリ性の観点より、モノマーがジビニルベンゼンを含有することが好ましい。
単官能性モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体が挙げられる。これらの単官能性モノマーは、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。上記の中でも、耐酸性及び耐アルカリ性に優れるという観点から、スチレンを使用することが好ましい。また、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、アルデヒド基等の官能基を有するスチレン誘導体も使用することができる。
多孔質化剤としては、重合時に相分離を促し、粒子の多孔質化を促進する有機溶媒である脂肪族又は芳香族の炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類等が挙げられる。多孔質化剤として、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸ブチル、フタル酸ジブチル、メチルエチルケトン、ジブチルエーテル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール及びシクロヘキサノールが挙げられる。これらの多孔質化剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記多孔質化剤は、モノマー全質量に対して0〜200質量%使用できる。多孔質化剤の量によって、多孔質ポリマー粒子の空隙率をコントロールできる。さらに、多孔質化剤の種類によって、多孔質ポリマー粒子の細孔の大きさ及び形状をコントロールすることができる。
溶媒として使用する水を多孔質化剤とすることもできる。水を多孔質化剤とする場合は、モノマーに油溶性界面活性剤を溶解させ、水を吸収することによって、粒子を多孔質化することが可能となる。
多孔質化に使用される油溶性界面活性剤としては、分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のソルビタンモノエステル、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート又はヤシ脂肪酸から誘導されるソルビタンモノエステル;分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のジグリセロールモノエステル、例えば、ジグリセロールモノオレエート(例えば、C18:1(炭素数18個、二重結合数1個)脂肪酸のジグリセロールモノエステル)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート又はヤシ脂肪酸のジグリセロールモノエステル;分岐C16〜C24アルコール(例えば、ゲルベアルコール)、鎖状不飽和C16〜C22アルコール又は鎖状飽和C12〜C14アルコール(例えば、ヤシ脂肪アルコール)のジグリセロールモノ脂肪族エーテル;及びこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち、ソルビタンモノラウレート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)20、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノラウレート)、ソルビタンモノオレエート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)80、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノオレエート)、ジグリセロールモノオレエート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノオレエート)、ジグリセロールモノイソステアレート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノイソステアレート)、ジグリセロールモノミリステート(純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノミリステート)、ジグリセロールのココイル(例えば、ラウリル基、ミリストイル基等)エーテル、又は、これらの混合物が好ましい。
これらの油溶性界面活性剤は、モノマー全質量に対して、5〜80質量%の範囲で用いることが好ましい。油溶性界面活性剤の含有量が5質量%以上であると、水滴の安定性が充分となることから、大きな単一孔を形成し易くなる。また、油溶性界面活性剤の含有量が80質量%以下であると、重合後に多孔質ポリマー粒子が形状をより保持し易くなる。
重合反応に用いられる水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体等が挙げられる。水性媒体には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系の界面活性剤のうち、いずれも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケルニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類等の炭化水素系ノニオン界面活性剤、シリコンのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリプロピレンオキサイド付加物類等のポリエーテル変性シリコン系ノニオン界面活性剤、パーフルオロアルキルグリコール類等のフッ素系ノニオン界面活性剤が挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の炭化水素界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤及び亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の中でも、モノマー重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。重合開始剤は、モノマー100質量部に対して、0.1〜7.0質量部の範囲で使用することができる。
重合温度は、モノマー及び重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、25〜110℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。
多孔質ポリマー粒子の合成において、粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤を用いてもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、ポリビニルピロリドンが挙げられ、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、モノマー100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。
モノマーが単独で重合することを抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
多孔質ポリマー粒子の平均粒径は、好ましくは300μm以下、より好ましくは150μm以下、更に好ましくは100μm以下である。また、多孔質ポリマー粒子の平均粒径は、通液性の向上の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは30μm以上、更に好ましくは50μm以上である。
多孔質ポリマー粒子の粒径の変動係数(C.V.)は、通液性の向上の観点から、3〜15%であることが好ましく、5〜15%であることがより好ましく、5〜10%であることが更に好ましい。C.V.を低減する方法としては、マイクロプロセスサーバー(日立製作所)等の乳化装置により単分散化することが挙げられる。
多孔質ポリマー粒子又は分離材の平均粒径及び粒径のC.V.は、以下の測定法により求めることができる。
1)粒子を、超音波分散装置を使用して水(界面活性剤等の分散剤を含む)に分散させ、1質量%の多孔質ポリマー粒子を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(シスメックスフロー、シスメックス株式会社製)を用いて、上記分散液中の粒子約1万個の画像により平均粒径及び粒径のC.V.を測定する。
多孔質ポリマー粒子の細孔容積は、多孔質ポリマー粒子の全体積基準で30体積%以上70体積%以下であることが好ましく、40体積%以上70体積%以下であることがより好ましい。多孔質ポリマー粒子は、細孔径が0.1μm以上0.5μm未満である細孔、すなわちマクロポアー(マクロ孔)を有することが好ましい。多孔質ポリマー粒子の細孔径として、より好ましくは、0.2μm以上0.5μm未満である。細孔径が0.1μm以上であると、細孔内に物質が入り易くなる傾向にあり、細孔径が0.5μm未満であると、比表面積が充分なものになる。これらは上述の多孔質化剤により調整可能である。
多孔質ポリマー粒子の比表面積は、30m/g以上であることが好ましい。より高い実用性の観点から、比表面積は35m/g以上であることがより好ましく、40m/g以上であることが更に好ましい。比表面積が30m/g以上であると、分離する物質の吸着量が大きくなる傾向にある。
[被覆層]
本実施形態に係る被覆層は、水酸基を有する架橋高分子を含む。水酸基を有する架橋高分子には、親水性モノマーがグラフトされている。すなわち、被覆層は、架橋高分子に結合した親水性モノマーに基づくグラフト鎖を有している。水酸基を有する架橋高分子で多孔質ポリマー粒子を被覆することによりカラム圧の上昇を抑制することができると共に、タンパク質の非特異吸着を抑制することが可能となる上、分離材のタンパク質吸着量を、天然高分子を用いた場合と同等又はそれ以上とすることが可能となる。また、親水性モノマーに基づくグラフト鎖を有することで、粒子の親水性を保ったまま被覆材に高い運動性を付与することが可能となる。
(水酸基を有する架橋高分子)
水酸基を有する架橋高分子は、1分子中に2個以上の水酸基を有することが好ましく、親水性高分子であることがより好ましい。水酸基を有する架橋高分子は、水酸基を有する高分子を架橋したものである。水酸基を有する高分子としては、例えば、多糖類又はその変性体、及び、ポリビニルアルコール又はその変性体高分子が挙げられる。多糖類としては、例えば、アガロース、デキストラン、プルラン、セルロース及びキトサンが挙げられる。水酸基を有する高分子として、例えば、平均分子量1万以上の高分子を使用できる。水酸基を有する架橋高分子は、多糖類又はその変性体由来の架橋高分子であることが好ましい。水酸基を有する架橋高分子は、アガロース、デキストラン又はプルラン由来の架橋高分子であってもよい。
水酸基を有する高分子は、界面吸着能を向上させる観点から、疎水基を導入した変性体であることが好ましい。疎水基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基及びプロピル基が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。疎水性基は、水酸基と反応する官能基(例えば、エポキシ基)及び疎水基を有する化合物(例えば、グリシジルフェニルエーテル)を、水酸基を有する高分子と従来公知の方法で反応させることにより、導入することができる。
疎水性基を導入した水酸基を有する高分子の変性体における疎水性基の含有量は、粒子表面に吸着するための疎水的相互作用力の保持と、タンパク質の非特異吸着の抑制のバランスとから、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましく、12〜17質量%であることがと更に好ましい。
(被覆層の形成方法)
本実施形態に係る被覆層は、例えば、多孔質ポリマー粒子の表面に水酸基を有する高分子を吸着させた後、当該高分子を架橋して、多孔質ポリマー粒子の表面に水酸基を有する架橋高分子の層を形成し、次いで、当該架橋高分子に、原子移動ラジカル重合の開始基を導入した後、開始基に対して親水性モノマーをグラフトする方法により形成できる。以下、被覆層を形成する方法の具体例について説明する。
まず、水酸基を有する高分子の溶液を多孔質ポリマー粒子表面に吸着させる。水酸基を有する高分子の溶液の溶媒としては、水酸基を有する高分子を溶解することのできるものであれば、特に限定されないが、水が最も一般的である。溶媒に溶解させる高分子の濃度は、5〜20(mg/mL)が好ましい。
この溶液を、多孔質ポリマー粒子に含浸させる。含浸方法は、水酸基を有する高分子の溶液に多孔質ポリマー粒子を加えて一定時間放置する。含浸時間は多孔質体の表面状態によっても変わるが、通常一昼夜含浸すれば高分子濃度が多孔質体の内部で外部濃度と平衡状態となる。その後、水、アルコール等の溶媒で洗浄し、未吸着分の水酸基を有する高分子を除去する。
(架橋処理)
次いで、架橋剤を加えて多孔質ポリマー粒子表面に吸着された水酸基を有する高分子を架橋反応させて、架橋体を形成する。このとき、架橋体は、水酸基を有する3次元架橋網目構造を有する。
架橋剤としては、例えば、エピクロルヒドリン等のエピハロヒドリン、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物、メチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジル化合物などのような水酸基に活性な官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。また、水酸基を有する高分子としてキトサンのようなアミノ基を有する化合物を使用する場合には、ジクロロオクタンのようなジハライド化合物も架橋剤として使用できる。
この架橋反応には通常触媒が用いられる。該触媒は架橋剤の種類に合わせて適宜従来公知のものを用いることができるが、例えば、架橋剤がエピクロルヒドリン等の場合には水酸化ナトリウム等のアルカリが有効であり、ジアルデヒド化合物の場合には塩酸等の鉱酸が有効である。
架橋剤による架橋反応は、通常、分離材を適当な媒体中に分散、懸濁させた系に架橋剤を添加することによって行われる。架橋剤の添加量は、水酸基を有する高分子として多糖類を使用した場合、単糖類の1単位を1モルとすると、それに対して0.1〜100モル倍の範囲内で、分離材の性能に応じて選定することができる。一般に、架橋剤の添加量を少なくすると、被覆層が多孔質ポリマー粒子から剥離し易くなる傾向にある。また、架橋剤の添加量が過剰で、かつ、水酸基を有する高分子との反応率が高い場合、原料の水酸基を有する高分子の特性が損なわれる傾向にある。
触媒の使用量としては、架橋剤の種類により異なるが、通常、水酸基を有する高分子として多糖類を使用する場合に、多糖類を形成する単糖類の1単位を1モルとすると、これに対して0.01〜10モル倍の範囲、好ましくは0.1〜5モル倍で使用される。
例えば、該架橋反応条件を温度条件とした場合、反応系の温度を上げ、その温度が反応温度に達すれば架橋反応が生起する。
水酸基を有する高分子の溶液等を含浸させた多孔質ポリマー粒子を分散、懸濁させる媒体としては、含浸させた高分子溶液から高分子、架橋剤等を抽出してしまうことなく、かつ、架橋反応に不活性なものである必要がある。媒体の具体例としては、水、アルコール等が挙げられる。
架橋反応は、通常、5〜90℃の範囲の温度で、1〜10時間かけて行う。好ましくは、30〜90℃の範囲の温度である。
架橋反応終了後、生成した粒子を濾別し、次いでメタノール、エタノール等の親水性有機溶媒で洗浄し、未反応の高分子、懸濁用媒体等を除去すれば、多孔質ポリマー粒子の表面の少なくとも一部が、水酸基を有する高分子を含む被覆層により被覆された分離材が得られる。
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマー粒子の1g当たり30〜500mgの水酸基を有する架橋高分子を含む被覆層を備えると好ましい。該架橋高分子の被覆量は、多孔質ポリマー粒子の1g当たり100〜450mgであることがより好ましく、200〜400mgであることが更に好ましい。架橋高分子の被覆量が多孔質ポリマー粒子1gに対して500mg以下であると、被覆層を薄膜とすることができ、カラムとして用いたときの通液性がより向上する傾向にある。また、架橋高分子の被覆量が多孔質ポリマー粒子1gに対して30mg以上であると、タンパク質吸着量がより高まる傾向にある。水酸基を有する架橋高分子の被覆量は、熱分解の重量減少等で測定することができる。
(ATRP開始基の導入)
水酸基を有する架橋高分子により被覆された多孔質ポリマー粒子には、ATRP(原子移動ラジカル重合)の開始基を表面上の水酸基を変換して導入することができる。ATRP開始基の導入により、水酸基に親水性モノマーをグラフトすることが可能となる。ATRP開始基の導入方法として、例えば、ハロゲン化アルキル化合物を用いる方法が挙げられる。
ハロゲン化アルキル化合物は、臭化物又は塩化物であることが好ましい。ハロゲン化アルキル化合物としては、例えば、2−ブロモブチリルブロミド等のハロゲン化アルキルを有する化合物が挙げられる。
ATRP開始基の導入は、粒子表面の水酸基に行われるので、粒子をろ過等により水切りした後、有機溶媒中に浸漬し、所定濃度のアミン存在下中にハロゲン化アルキルを添加して反応させる。この反応の反応温度は、ハロゲン化アルキル添加時は0℃にて行い、その後は室温にて12〜24時間行うことが好ましい。
(親水性モノマーのグラフト)
次いで、ATRP開始基を導入した粒子に親水性モノマーを反応させる。通常、モノマーの反応は、ATRP開始基に行われるので、粒子をろ過等により水切りした後、有機溶媒中に浸漬し、所定濃度となるようにハロゲン化銅、トリスジメチルアミノエチルアミン、アスコルビン酸及び親水性モノマーを添加して不活性ガス下で反応させる。この反応温度は20〜40℃で、12〜24時間行うことが好ましい。
親水性モノマーとしては、親水性の(メタ)アクリレート化合物を用いることができる。親水性が向上する観点から、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましい。水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ヒドロキシエチルメクリレート、グリセリンモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート等のメタクリレート;及びヒドロキシエチルアクリレート、グリセリンモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート等のアクリレートが挙げられる。
親水性モノマーのグラフト量は、多孔質ポリマー粒子の1g当たり10〜500mgであることが好ましく、20〜450mgであることがより好ましく、30〜430mgであることが更に好ましい。グラフト量が多孔質ポリマー粒子1gに対して500mg以下であると、細孔がグラフト鎖により埋没しない傾向にある。また、グラフト量が多孔質ポリマー粒子1gに対して10mg以上であると、圧縮弾性率が向上しタンパク質吸着量も向上する傾向にある。グラフト量は熱分解の重量減少等で測定することができる。
(イオン交換基の導入)
上記被覆層を備える分離材は、イオン交換基、リガンド(プロテインA)等を表面上の水酸基等を介して導入することにより、イオン交換精製、アフィニティ精製等に使用することができる。イオン交換基の導入方法として、例えば、ハロゲン化アルキル化合物を用いる方法が挙げられる。
ハロゲン化アルキル化合物としては、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等のモノハロゲノカルボン酸及びそのナトリウム塩、ジエチルアミノエチルクロライド等のハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する1級、2級又は3級アミン、ハロゲン化アルキル基を有する4級アンモニウムの塩酸塩などが挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物は、臭化物又は塩化物であることが好ましい。ハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、イオン交換基を付与する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基の導入には、反応を促進させるために、有機溶媒を用いることが有効である。有機溶媒としては、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、イソペンタノール等のアルコール類が挙げられる。
通常、イオン交換基の導入は、分離材表面の水酸基に行われるので、湿潤状態の粒子を、ろ過等により水切りした後、所定濃度のアルカリ性水溶液に浸漬し、一定時間放置した後、水−有機溶媒混合系で、上記ハロゲン化アルキル化合物を添加して反応させる。この反応は温度40〜90℃で、0.5〜12時間行うことが好ましい。上記の反応で使用されるハロゲン化アルキル化合物の種類により、付与されるイオン交換基が決定される。
イオン交換基として、弱塩基性基であるアミノ基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物のうち、アルキル基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルキル基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルキルアミン、モノ−、ジ−又はトリ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミン等を反応させる方法が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。反応条件は、40〜90℃で、0.5〜12時間であることが好ましい。
イオン交換基として、強塩基性基の4級アンモニウム基を導入する方法としては、まず、3級アミノ基を導入し、該3級アミノ基にエピクロルヒドリン等のハロゲン化アルキル化合物を反応させ、4級アンモニウム基に変換させる方法が挙げられる。また、4級アンモニウムの塩酸塩等を分離材に反応させてもよい。
イオン交換基として、弱酸性基であるカルボキシ基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物として、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等のモノハロゲノカルボン酸又はそのナトリウム塩を反応させる方法が挙げられる。これらハロゲン化アルキル化合物の使用量は、イオン交換基を導入する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基として、強酸性基であるスルホン酸基の導入方法としては、分離材に対してエピクロロヒドリン等のグリシジル化合物を反応させ、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩又は重亜硫酸塩の飽和水溶液に分離材を添加する方法が挙げられる。反応条件は、30〜90℃で1〜10時間であることが好ましい。
一方、イオン交換基の導入方法として、アルカリ性雰囲気下で、分離材に1,3−プロパンスルトンを反応させる方法も挙げられる。1,3−プロパンスルトンは、分離材の全質量に対して0.4質量%以上使用することが好ましい。反応条件は、0〜90℃で0.5〜12時間であることが好ましい。
本実施形態の分離材の平均粒径は、10〜300μmであることが好ましく、分取用又は工業用のクロマトグラフィーでの使用には、カラム内圧の極端な増加を避けるために、10〜100μmであることがより好ましく、50〜100μmであることが更に好ましい。
分離材は、モード細孔径が0.05〜0.6μmである細孔、すなわちマクロポアー(マクロ孔)を有することが好ましい。モード細孔径は、好ましくは、0.1〜0.5μmである。細孔径が0.05μm以上であると、細孔内に物質が入り易くなる傾向にあり、細孔径が0.6μm以下であると、比表面積が充分なものになる。
分離材の比表面積は、20m/g以上であることが好ましい。より高い実用性の観点から、比表面積は25m/g以上であることがより好ましい。比表面積が20m/g以上であると、分離する物質の吸着量が大きくなる傾向にある。分離材の比表面積の上限値は、1000m/g以下とすることができる。
分離材の空隙率は、40〜70体積%であることが好ましい。空隙率がこの範囲にあると、タンパク質吸着量を多くすることができる。
本実施形態に係る分離材又は多孔質ポリマー粒子のモード細孔径、比表面積及び空隙率は、水銀圧入測定装置(オートポア:株式会社島津製作所製)にて測定した値であり、以下のようにして測定する。試料約0.05gを、標準5mL粉体用セル(ステム容積0.4mL)に加え、初期圧21kPa(約3psia、細孔直径約60μm相当)の条件で測定する。水銀パラメータは、装置デフォルトの水銀接触角130°、水銀表面張力485dynes/cmに設定する。また、細孔径0.1〜3μmの範囲に限定してそれぞれの値を算出する。
分離材のモード細孔径、比表面積等は、多孔質ポリマー粒子の原料、多孔質化剤、水酸基を有する高分子等を適宜選択することによって、調整することができる。
本実施形態の分離材の5%圧縮変形弾性率は、以下のようにして算出することができる。
微小圧縮試験機(Fisher製)を用いて、室温(25℃)条件にて荷重負荷速度1mN/秒で、四角柱の平滑な端面(50μm×50μm)により分離材を50mNまで圧縮したときの荷重及び圧縮変位を測定する。得られた測定値から、分離材が5%圧縮変形したときの圧縮弾性率(5%K値)を下記式により求めることができる。また、上記測定中の変位量が最も大きく変化する点の荷重を破壊強度(mN)とする。
5%K値(MPa)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
5%K値(MPa)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:分離材が5%圧縮変形したときの荷重(mN)
S:分離材が5%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:分離材の半径(mm)
分離材を5%圧縮変形したときの圧縮弾性率(5%K値)は、100〜1000MPaであることが好ましく、150〜1000MPaであることがより好ましく、170〜1000MPaであることが更に好ましい。圧縮弾性率が100MPa以上であると、分離材の剛直性が高くなり、カラム内で液を流した際に変形し難くなり、カラム圧が高くなり難くなる。
本実施形態の分離材は、タンパク質を静電的相互作用による分離、アフィニティ精製に用いるのに好適である。例えば、タンパク質を含む混合溶液の中に本実施形態の分離材を添加し、静電的相互作用によりタンパク質だけを分離材に吸着させた後、該分離材を溶液からろ別し、塩濃度の高い水溶液中に添加すれば、分離材に吸着しているタンパク質を容易に脱離、回収できる。また、本実施形態の分離材は、カラムクロマトグラフィーにおいて、使用することも可能である。
本実施形態の分離材を用いて分離できる生体高分子としては、水溶性物質が好ましい。具体的には、血清アルブミン、免疫グロブリン等の血液タンパク質などのタンパク質、生体中に存在する酵素、バイオテクノロジーにより生産されるタンパク質生理活性物質、DNA、生理活性をするペプチド等の生体高分子などであり、好ましくは分子量が200万以下、より好ましくは50万以下である。また、公知の方法に従い、タンパク質の等電点、イオン化状態等によって、分離材の性質、条件等を選ぶ必要がある。公知の方法としては、例えば、特開昭60−169427号公報等に記載の方法が挙げられる。
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマー粒子上の被覆層を架橋処理後、分離材の表面にイオン交換基、プロテインAを導入することにより、タンパク質等の生体高分子の分離において、天然高分子からなる粒子又は合成ポリマーからなる粒子のそれぞれの利点を有する。特に本実施形態の分離材における多孔質ポリマー粒子は、上述の方法で得られるものであるため、耐久性及び耐アルカリ性を有する。また、本実施形態の分離材は、タンパク質の非特異吸着を低減し、タンパク質の吸脱着が起こり易い傾向にある。さらに、本実施形態の分離材は、同一流速下でのタンパク質等の吸着量(動的吸着量)が大きい傾向にある。
本明細書における通液速度とは、φ7.8×300mmのステンレスカラムに本実施形態の分離材を充填し、液を通した際の通液速度を表す。本実施形態の分離材は、カラムに充填した場合、カラムの圧力が0.3MPaとなるように水を通液させたときに、水の通液速度が800cm/h以上であることが好ましい。カラムクロマトグラフィーでタンパク質の分離を行う場合、タンパク質溶液等の通液速度としては、一般に400cm/h以下の範囲であるが、本実施形態の分離材を使用した場合は、通常のタンパク質分離用の分離材よりも速い通液速度800cm/h以上で使用することができる。
なお、本実施形態では、イオン交換基を導入する形態の分離材について説明したが、イオン交換基を導入しなくても分離材として用いることができる。このような分離材は、例えば、ゲルろ過クロマトグラフィーに利用することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(多孔質ポリマー粒子)
500mLの三口フラスコに、純度96%のジビニルベンゼン(新日鉄住金化学株式会社製、商品名「DVB960」)16g、ヘキサノール16g、ジエチルベンゼン16g及び過酸化ベンゾイル0.64gを、0.5質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、マイクロプロセスサーバーを使用して乳化後、得られた乳化液をフラスコに移し、80℃のウォーターバスで加熱しながら、攪拌機を用いて約8時間撹拌をした。得られた粒子をろ過後、アセトンで洗浄し、多孔質ポリマー粒子を得た。得られた多孔質ポリマー粒子の粒径をフロー型粒径測定装置で測定し、平均粒径及び粒径のC.V.値(変動係数)を算出した。結果を表1に示す。
(変性アガロース)
2質量%のアガロース水溶液480mLに、水酸化ナトリウム0.98g及びグリシジルフェニルエーテル4.90gを添加し、60℃で6時間反応させ、アガロースにフェニル基を導入した。得られた変性アガロースをイソプロピルアルコールで再沈殿させ、洗浄した。変性アガロースの疎水性基含有量を下記方法により算出したところ、14.2%であった。
乾燥状態の粉末アガロース(変性されていないアガロース)と、揮発分0.1質量%未満まで乾燥させた疎水性基導入アガロースとを、それぞれ70℃の純水に溶解させ、0.05質量%の水溶液サを調製した。分光光度計により各水溶液の269nmの吸光度を測定して濃度を求めることで、下記式より疎水性基含有量を算出した。
・疎水性基含有量(%)=(CAG/(CHAG+CAG))×100
・CAG:変性アガロース構成単位の濃度(mmol/L)=A/εGPE×1000
・CHAG:変性されていないアガロース構成単位の濃度(mmol/L)=[変性されてないアガロース構成単位の濃度(g/L)/アガロース構成単位(306g/mol)]×1000
・A:変性アガロースの真の吸光度=変性アガロースの吸光度−変性されていないアガロースの吸収
・εGPE:グリシジルフェニルエーテルの吸光係数=1372(L/(mol・cm))
・変性されてないアガロース構成単位の濃度(g/L)=変性アガロースのサンプル濃度(質量%)×10−変性されているアガロース構成単位の濃度(g/L)
・変性されていないアガロースの吸収=変性されてないアガロースの吸光度×[変性アガロースのサンプル濃度(mmol/L)/変性されてないアガロースのサンプル濃度(mmol/L)]
・変性アガロース成単位の濃度(g/L)=(CAG×変性アガロース構成単位(456g/mol))/1000
[実施例1]
<被覆層の形成>
20mg/mLの変性アガロース水溶液に、多孔質ポリマー粒子を70mL/粒子gの濃度で投入し、55℃で24時間攪拌して、多孔質ポリマー粒子に変性アガロースを吸着させた後、ろ過を行い、熱水で洗浄した。
(架橋処理)
多孔質ポリマー粒子に吸着した変性アガロースは次のようにして架橋した。変性アガロースが吸着した粒子10gを0.4M水酸化ナトリウム水溶液に分散させ、0.04Mエピクロロヒドリンを添加し、8時間室温にて攪拌した。その後、2質量%のドデシル硫酸ナトリウム水溶液の熱水で洗浄後、純水で洗浄した。得られた粒子を乾燥後、熱重量分析により水酸基を有する架橋高分子の被覆量を測定した。
(ATRP開始基の導入)
水酸基を有する架橋高分子で被覆された粒子へのATRP開始基の導入は次のように行った。ドデシル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した粒子2gを、N,N−ジメチルホルムアミド250mLに分散させ、トリエチルアミン1.1gを添加した分散液を氷浴に浸し、2−ブロモブチリルブロミド2.5gを50mLのDMFに溶解させた溶液を添加した。添加後は、24時間室温にて攪拌した後、純水で洗浄を行い、次いでアセトンで洗浄して、ATRP開始基を導入した粒子を得た。
(親水性モノマーのグラフト)
ATRP開始基を導入した粒子2gをメタノール50mLに分散させ、3.1gのアスコルビン酸を添加して溶液aを調製した。また、グリセリンモノメタクリレート(GLM)60g、二臭化銅8mg及びトリスジメチルアミノエチルアミン16mgをメタノール150mLに添加して溶液bを調製した。溶液a及びbに窒素ガスのバブリングを15分間行った後、溶液a及びbを混合して24時間攪拌した。その後、純水で洗浄を行い、親水性モノマーがグラフトされた分離材の水懸濁液を得た。得られた粒子を乾燥後、熱重量分析により親水性モノマーのグラフト量を測定した。
(タンパク質の非特異吸着評価)
親水性モノマーがグラフトされた粒子0.2gをBSA(Bovine Serum Albumin、Mw66000)濃度24mg/mLのTris−塩酸緩衝液(pH8.0)20mLに投入し、24時間室温で攪拌を行った後、遠心分離で上澄みをとり、分光光度計でろ液のBSA濃度より、粒子に吸着したBSA量を算出した。BSAの濃度は分光光度計により280nmの吸光度から確認した。また、BSAの替わりにインスリン(Mw5800)を使用して同様の評価を行った。非特異吸着量が10mg/mL以下を「○」、10mg/mL超を「×」とした。結果を表3に示す。
<イオン交換基の導入>
上記水懸濁液をろ過して回収した分離材(乾燥質量20g)を5Mの水酸化ナトリウム水溶液200mLに投入し、室温で1時間放置した。別途、ジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩の所定量(60g)を200mL添加し、水溶液の温度を70℃まで上げ、撹拌しながら8時間反応させた。反応終了後、濾過、水/エタノール(体積比5/1)で3回洗浄し、ジエチルアミノエチル(DEAE)基をイオン交換基として有するDEAE変性分離材を得た。得られたDEAE変性分離材のモード細孔径及び比表面積は、水銀圧入法にて測定した。結果を表2に示す。
<イオン交換基容量の測定>
得られた粒子のイオン交換基容量を以下のように測定した。5mL容量の粒子を0.1N水酸化ナトリウム20mLに1時間浸漬し、室温で攪拌した。その後、溶液のpHが7以下となるように水で洗浄を行った。得られた粒子を0.1N塩酸10mLに浸漬し、1時間攪拌させた。粒子をろ過後、塩酸水溶液を中和滴定することにより粒子のイオン交換基容量を測定した。結果を表3に示す。
(5%圧縮変形弾性率)
得られたDEAE変性分離材の5%圧縮変形弾性率を上述の方法で測定した。結果を表3に示す。
(カラム特性)
得られたDEAE変性分離材を濃度30質量%のスラリー(溶媒:メタノール)としてφ7.8×300mmのステンレスカラムに15分かけて充填した。その後、カラムに流速を変えながら水を流し、流速とカラム圧との関係を測定し、0.3MPa時の通液速度(線流速)を測定した。結果を表2に示す。
また、動的吸着量は以下のようにして測定した。20mmol/LのTris−塩酸緩衝液(pH8.0)をカラムに10カラム容量流した。その後、BSA濃度2mg/mLの20mmol/LのTris−塩酸緩衝液を流し、UV測定によりカラム出口でのBSA濃度を測定した。カラム入口と出口のBSA濃度が一致するまで液を流し、5カラム容量分の1M NaCl Tris−塩酸緩衝液で希釈した。10%breakthroughにおける動的吸着量を以下の式を用いて算出した。結果を表3に示す。
10=cF(t10−t)/V
10:10%breakthroughにおける動的吸着量(mg/mL wet resin)
cf:注入しているBSA濃度
F:流速(mL/min)
:ベッド体積(mL)
10:10%breakthroughにおける時間(min)
:BSA注入開始時間(min)
(耐アルカリ性評価)
得られたDEAE変性分離材を0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液中で24h攪拌し、Tris−塩酸緩衝液(pH8.0)で洗浄後、カラムに上記条件にて充填した。BSAの10%breakthrough動的吸着量を測定し、アルカリ処理前の動的吸着量と比較した。動的吸着合量の減少が3%未満である場合を「○」、3〜20%を「△」、20%超を「×」とした。結果を表3に示す。
(耐久性評価)
800cm/hの流速で水をカラムに流し、カラム圧を測定後、3000cm/hに流速を上昇させ、1h通液させた。再度800cm/hにカラム圧を下げた際に、カラム圧が初期値(3000cm/hに流速を上げる前)より10%以上上昇した場合を「×」、10%未満である場合を「○」とした。結果を表3に示す。
[実施例2]
ATRP開始基を導入する工程で、トリエチルアミン820mg及び2−ブロモブチリルブロミド1.9gを使用した以外は、実施例1と同様の処理を行い、DEAE変性分離材を作製して、実施例1と同様に評価を行った。
[実施例3])
ATRP開始基を導入する工程で、トリエチルアミン270mg及び2−ブロモブチリルブロミド0.63gを使用した以外は、実施例1と同様の処理を行い、DEAE変性分離材を作製して、実施例1と同様に評価を行った。
[実施例4]
ATRP開始基の導入工程で、トリエチルアミン270mg及び2−ブロモブチリルブロミド0.63gを使用し、親水性モノマーをグラフトする工程で、GLMに替えてヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を使用した以外は、実施例1と同様の処理を行い、DEAE変性分離材を作製して、実施例1と同様に評価を行った。
[比較例1]
ATRP開始基を導入する工程及び親水性モノマーのグラフト工程を行わずにイオン交換基を導入する工程を行った以外は、実施例1と同様の処理を行い、DEAE変性分離材を作製して、実施例1と同様に評価を行った。
[比較例2]
親水性モノマーのグラフト工程で、GLMに替えてフェニルメタクリレート(PMA)を使用した以外は、実施例1と同様の処理を行い、DEAE変性分離材を作製して、実施例1と同様に評価を行った。
[比較例3]
市販のアガロース粒子(GEヘルスケア社製、商品名「Capto DEAE」)を分離材として使用して、実施例1と同様に評価を行った。
Figure 0006939021
Figure 0006939021
Figure 0006939021
実施例の分離材は、非特異吸着は少なく、0.3MPa時の通液速度が速く、動的吸着量も高い値を保つことがわかった。また、実施例の分離材は、親水性モノマーに基づくグラフト鎖を有することで、アミノ基量、動的吸着量が向上することが確認できた。さらに、実施例の分離材は、耐アルカリ性及び耐久性に充分に優れることがわかった。

Claims (12)

  1. 多孔質ポリマー粒子と、前記多孔質ポリマー粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、
    前記被覆層が、水酸基を有する架橋高分子を含み、前記架橋高分子に親水性モノマーがグラフトされており、前記親水性モノマーが、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物である、分離材。
  2. 前記多孔質ポリマー粒子が、スチレン系モノマーに由来する構造単位を有するポリマーを含む、請求項記載の分離材。
  3. 前記水酸基を有する架橋高分子が、多糖類又はその変性体由来の架橋高分子である、請求項1又は2に記載の分離材。
  4. 前記水酸基を有する架橋高分子が、アガロース、デキストラン又はプルラン由来の架橋高分子である、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  5. 平均粒径が10〜300μmであり、モード細孔径が0.05〜0.6μmである、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  6. 空隙率が40〜70体積%である、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  7. 比表面積が20m/g以上である、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  8. 粒径の変動係数が5〜15%である、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  9. 前記多孔質ポリマー粒子の1g当たり30〜500mgの前記水酸基を有する架橋高分子を含む被覆層を備える、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  10. 当該分離材が充填されたカラムに、該カラムの圧力が0.3MPaとなるように水を通液させたときに、水の通液速度が800cm/h以上である、請求項1〜いずれか一項に記載の分離材。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の分離材を備えるカラム。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の分離材の製造方法であって、
    多孔質ポリマー粒子の表面に水酸基を有する高分子を吸着させ、当該高分子を架橋する工程と、
    架橋された前記高分子に、原子移動ラジカル重合の開始基を導入する工程と、
    前記開始基に対して、親水性モノマーをグラフトさせる工程と、を備える、方法。
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