JP2018165317A - マスキング用樹脂組成物とそれを用いたマスキングシート - Google Patents
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Abstract
【課題】耐浸水性や耐アルカリ性の向上したマスキングシートと、これを形成するためのマスキング用樹脂組成物を提供する。【解決手段】本発明により、ポリ塩化ビニル系樹脂と、エポキシ系樹脂と、可塑剤とを含むマスキング用樹脂組成物が提供される。上記可塑剤は、ピロメリット酸エステル系可塑剤を含む。【選択図】なし
Description
本発明は、マスキング用樹脂組成物とそれを用いたマスキングシートに関する。
従来、電気・電子部品等の製造時や保管時には、一時的な表面保護を目的として、マスキング液が利用されている。これに関連する従来技術として、特許文献1,2には、プリント配線基板を製造する際や当該基板に電子部品を実装する際に使用し得るマスキング液が開示されている。例えば特許文献1には、マスキング液として、ポリ塩化ビニル樹脂と可塑剤と剥離剤とを含むペースト状の樹脂組成物が開示されている。かかる樹脂組成物は、プリント配線基板の所望の位置に付与して、100〜200℃の温度で加熱乾燥することにより、可塑化して膜状体(マスキングシート)となる。これによって、樹脂組成物を付与した部分の表面がマスキングされ、保護される。
近年、電気・電子機器では、小型化や高密度化、動作速度の高速化等といった高性能化が進行し、電気・電子部品も多様化してきている。これに伴って、プリント配線基板以外、例えばタッチパネル部品等の製造においても、マスキング液の活用が望まれている。
一具体例として、GG−DITO(Glass/Glass-Double ITO)方式のタッチセンサパネルは、ガラス板の両面にITO膜(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ膜)の配線パターンが固着された構造部分を有する。かかるタッチセンサパネルの製造においては、配線パターンの形成時に、pHが12を超えるような強アルカリ性の薬液を使用したエッチング処理を行うことがある。このような薬液処理の際に使用されるマスキング液には、強アルカリ性の薬液に対する耐久性、例えば耐浸水性や耐アルカリ性が求められる。
一具体例として、GG−DITO(Glass/Glass-Double ITO)方式のタッチセンサパネルは、ガラス板の両面にITO膜(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ膜)の配線パターンが固着された構造部分を有する。かかるタッチセンサパネルの製造においては、配線パターンの形成時に、pHが12を超えるような強アルカリ性の薬液を使用したエッチング処理を行うことがある。このような薬液処理の際に使用されるマスキング液には、強アルカリ性の薬液に対する耐久性、例えば耐浸水性や耐アルカリ性が求められる。
しかしながら、特許文献1,2に開示されるようなマスキング液は、ハンダ用途や酸系メッキ用途として創出されており、水および/またはアルカリ薬品への耐久性に乏しい。そのため、本発明者らの検討によれば、強アルカリ性の薬液を使用したエッチング処理に特許文献1,2のマスキング液を使用すると、薬液処理の最中にマスキングシートと対象物との界面に薬品が入り込んでしまったり、マスキングシートが対象物から剥がれ落ちてしまったりすることがあった。このように、従来のマスキング液は、水および/または強アルカリ性の薬液に対してマスキングの役割を十分になさないものであった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐浸水性や耐アルカリ性の向上したマスキングシートを提供することにある。また、関連する他の目的は、これを形成するためのマスキング用樹脂組成物を提供することにある。
本発明により、ポリ塩化ビニル系樹脂と、エポキシ系樹脂と、可塑剤とを含むマスキング用樹脂組成物が提供される。上記可塑剤は、ピロメリット酸エステル系可塑剤を含む。
上記構成によれば、強アルカリ性の薬液に曝されても劣化し難い、耐浸水性や耐アルカリ性に優れたマスキングシートを実現することができる。つまり、上記構成によれば、強アルカリ性の薬液に曝されても粘着性を好適に維持することができ、対象物との界面に水や薬品が入り込んだり対象物から剥がれ落ちたりし難いマスキングシートを実現することができる。
ここで開示される好ましい一態様では、上記マスキング用樹脂組成物の全体を100質量%としたときに、上記エポキシ系樹脂の割合が10質量%未満である。このことにより、使用時(薬液処理時)には十分な接着性を維持すると共に、使用後(薬液処理が終了した後)には対象物から容易に引き剥がすことが可能なマスキングシートを好適に実現することができる。言い換えれば、使用時における粘着性と使用後の除去性とを好適にバランスすることができる。
ここで開示される好ましい一態様では、上記ポリ塩化ビニル系樹脂を100質量部としたときに、上記エポキシ系樹脂の割合が0.5質量部以上10質量部以下である。このことにより、使用時における粘着性と使用後の除去性とをより良くバランスすることができ、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
ここで開示される好ましい一態様では、上記ポリ塩化ビニル系樹脂を100質量部としたときに、上記可塑剤の割合が50質量部以上である。このことにより、使用時における粘着性と使用後の除去性とをより良くバランスすることができ、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
ここで開示される好ましい一態様では、上記ポリ塩化ビニル系樹脂が、構成モノマーとして酢酸ビニルを含む。このことにより、マスキングシートの伸び率をより良く向上することができる。
また、本発明により、上述したマスキング用樹脂組成物の膜状硬化物であるマスキングシートが提供される。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、マスキング用樹脂組成物の組成)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、マスキング用樹脂組成物の調製方法やマスキングシートの形成方法等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、本明細書において「A〜B(ただし、A,Bが任意の値)」とは、特に断らない限り、A,Bの値(下限値および上限値)を包含するものとする。
≪マスキング用樹脂組成物≫
ここで開示されるマスキング用樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある。)は、必須構成成分として、ポリ塩化ビニル系樹脂と、エポキシ系樹脂と、可塑剤と、を含んでいる。以下、各成分について説明する。
なお、以下の説明において、組成物を付与する対象(被着体)を「対象物」といい、組成物を加熱乾燥した塗膜(膜状の組成物)を「マスキングシート」ということがある。
ここで開示されるマスキング用樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある。)は、必須構成成分として、ポリ塩化ビニル系樹脂と、エポキシ系樹脂と、可塑剤と、を含んでいる。以下、各成分について説明する。
なお、以下の説明において、組成物を付与する対象(被着体)を「対象物」といい、組成物を加熱乾燥した塗膜(膜状の組成物)を「マスキングシート」ということがある。
<ポリ塩化ビニル系樹脂>
組成物に含まれるポリ塩化ビニル(PVC:Poly Vinyl Chloride)系樹脂は、熱可塑性樹脂の中でも比較的耐熱性が高い。また、PVC系樹脂は、ここに開示される可塑剤との併用によって、加熱乾燥した後に高い膜強度や柔軟性、可撓性を有する。さらに、加工性にも優れ、価格も安価なため、取り回しがよい。したがって、マスキングシートの形成に好適である。
組成物に含まれるポリ塩化ビニル(PVC:Poly Vinyl Chloride)系樹脂は、熱可塑性樹脂の中でも比較的耐熱性が高い。また、PVC系樹脂は、ここに開示される可塑剤との併用によって、加熱乾燥した後に高い膜強度や柔軟性、可撓性を有する。さらに、加工性にも優れ、価格も安価なため、取り回しがよい。したがって、マスキングシートの形成に好適である。
なお、本明細書において「PVC系樹脂」とは、塩化ビニルを主モノマーとする、言い換えれば、構成モノマー全体の50質量%超を塩化ビニルが占めるポリマーの総称である。構成モノマー全体(100質量%)に占める塩化ビニルの割合は、概ね80質量%以上、例えば90質量%以上であることが好ましい。また、構成モノマーの全てが塩化ビニルであってもよい。すなわち、ここでいうPVC系樹脂には、塩化ビニルの単独重合体に加え、主モノマーとして塩化ビニルを含み、該主モノマーと共重合性を有する他のモノマー(副モノマー)をさらに含むモノマー原料の共重合体が包含される。
上記副モノマーは、塩素(Cl)原子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。副モノマーとしては、例えば、塩化ビニリデン;エチレン、プロピレン等のオレフィン(好ましくは炭素原子数2〜4のオレフィン);(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有モノマーまたはその酸無水物(無水マレイン酸等);(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;スチレン、置換スチレン(α−メチルスチレン等)、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー;アクリロニトリル;等が挙げられる。
PVC系樹脂の一好適例として、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニリトル三元共重合体等が挙げられる。これらの化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
好適な一態様において、PVC系樹脂は構成モノマーに酢酸ビニルを含む。なかでも、構成モノマー全体(100質量%)に占める酢酸ビニルの割合が、概ね1質量%以上、典型的には5質量%以上であって、概ね15質量%以下、例えば10質量%以下であるとよい。酢酸ビニルの割合を所定値以上とすることで、マスキングシートの伸び率をより良く向上することができる。酢酸ビニルの割合を所定値以下とすることで、使用時における耐浸水性や耐アルカリ性を高めることができる。また、使用時の粘着性と使用後の除去性とをより良くバランスすることができる。
PVC系樹脂の平均重合度は特に限定されないが、マスキングシートの膜強度や柔軟性を高めると共に使用後の除去性を向上する観点からは、概ね500〜10,000であるとよい。また、マスキングシートの易加工性(成形性)の観点からは、平均重合度が、概ね1,000〜5,000であるとよい。
PVC系樹脂の数平均分子量(ゲルクロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した個数基準の平均分子量。以下同じ。)は特に限定されないが、概ね1,000〜1,000,000、例えば10,000〜500,000であるとよい。
PVC系樹脂の数平均分子量(ゲルクロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した個数基準の平均分子量。以下同じ。)は特に限定されないが、概ね1,000〜1,000,000、例えば10,000〜500,000であるとよい。
組成物全体に占めるPVC系樹脂の割合は特に限定されないが、典型的にはエポキシ系樹脂や可塑剤の割合よりも多く、好ましくは組成物を構成する全ての成分の中で最も多くの割合を占めている。具体的には、概ね40質量%以上、好ましくは50質量%以上、例えば60質量%以上であって、概ね90質量%以下、好ましくは80質量%以下、例えば70質量%以下であるとよい。PVC系樹脂の割合を所定値以上とすることで、対象物の表面に対する形状追従性を向上することができ、マスキングシートと対象物との密着性を好適に高めることができる。また、PVC系樹脂の割合を所定値以下とすることで、使用時における粘着性と使用後の除去性とを好適にバランスすることができる。したがって、ここに開示される技術の効果を高いレベルで安定的に発揮することができる。
<エポキシ系樹脂>
組成物に含まれるエポキシ系樹脂は、マスキングシートの粘着性や膜強度、柔軟性、耐熱性を向上する機能を有する。また、エポキシ系樹脂は、PVC系樹脂の安定化剤としても機能し得る。エポキシ系樹脂を含むことで、使用時における粘着性能の向上と使用後の除去性とをより良くバランスすることができる。加えて、例えば対象物の表面性状などに応じて、マスキングシートの性状(粘着性や除去性)を自在に調整し易くなる利点もある。
組成物に含まれるエポキシ系樹脂は、マスキングシートの粘着性や膜強度、柔軟性、耐熱性を向上する機能を有する。また、エポキシ系樹脂は、PVC系樹脂の安定化剤としても機能し得る。エポキシ系樹脂を含むことで、使用時における粘着性能の向上と使用後の除去性とをより良くバランスすることができる。加えて、例えば対象物の表面性状などに応じて、マスキングシートの性状(粘着性や除去性)を自在に調整し易くなる利点もある。
なお、本明細書において「エポキシ系樹脂」とは、分子内に3員環エーテルであるエポキシ基(グリシジル基)を1つ以上有する化合物の総称である。
エポキシ系樹脂は、分子内に1つのエポキシ基を有する単官能エポキシ系樹脂であってもよいし、分子内に2つのエポキシ基を有する2官能エポキシ系樹脂であってもよいし、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ系樹脂であってもよい。
エポキシ系樹脂は、分子内に1つのエポキシ基を有する単官能エポキシ系樹脂であってもよいし、分子内に2つのエポキシ基を有する2官能エポキシ系樹脂であってもよいし、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ系樹脂であってもよい。
エポキシ系樹脂の一好適例として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、およびこれらの水添加物等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等の芳香族型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等のジシクロ型エポキシ樹脂;グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等のグリシジル型エポキシ樹脂;およびこれらの変性型、例えばウレタン変性型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。なかでも、上述した機能をより良く発揮する観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のような、所謂、2官能繰り返し構造型を有するものが好ましい。
エポキシ系樹脂のエポキシ当量(すなわち1当量のエポキシ基を含むエポキシ系樹脂の質量)は特に限定されないが、ここに開示される技術の効果を高いレベルで発揮する観点からは、概ね50〜5000g/当量、典型的には100〜400g/当量、例えば150〜250g/当量であるとよい。エポキシ当量を所定値以下とすることで、接着性をより良く抑えることができる。なお、エポキシ系樹脂のエポキシ当量は、JIS K7236(2009)に従って求めることができる。
エポキシ系樹脂の数平均分子量は特に限定されないが、ここに開示される技術の効果を高いレベルで発揮する観点からは、概ね100〜100,000、典型的には200〜1,000、例えば300〜500であるとよい。
また、エポキシ系樹脂は、常温域(例えば、25±10℃)で液状であるとよい。
また、エポキシ系樹脂の軟化点(示差熱−熱重量測定(TG−DTA)に基づく溶融開始温度。)は、概ね200℃以下、例えば120℃以下であるとよい。
また、エポキシ系樹脂は、常温域(例えば、25±10℃)で液状であるとよい。
また、エポキシ系樹脂の軟化点(示差熱−熱重量測定(TG−DTA)に基づく溶融開始温度。)は、概ね200℃以下、例えば120℃以下であるとよい。
エポキシ系樹脂の添加量は特に限定されないが、PVC系樹脂100質量部に対して、概ね0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、例えば0.7質量部以上であって、概ね15質量部以下、好ましくは10質量部以下、例えば7質量部以下であるとよい。これにより、使用時における粘着性能の向上と使用後の除去性とをより良くバランスすることができる。
組成物全体に占めるエポキシ系樹脂の割合は特に限定されないが、典型的にはPVC系樹脂や可塑剤の割合よりも小さく、概ね20質量%以下、好ましくは10質量%未満、例えば6質量%以下であるとよい。これにより、使用後には、例えばテーププル等で対象物の表面からマスキングシートを容易に剥がし取ることができる。
また、エポキシ系樹脂の割合の下限値は特に限定されないが、概ね0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、例えば1質量%以上であるとよい。これにより、マスキングシートの密着性と、膜強度や柔軟性とをより良くバランスすることができる。つまり、使用時には高いレベルで対象物の表面に粘着すると共に、使用後には千切れたり残渣が残ったりすることなくきれいに剥がし取ることができる。
また、エポキシ系樹脂の割合の下限値は特に限定されないが、概ね0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、例えば1質量%以上であるとよい。これにより、マスキングシートの密着性と、膜強度や柔軟性とをより良くバランスすることができる。つまり、使用時には高いレベルで対象物の表面に粘着すると共に、使用後には千切れたり残渣が残ったりすることなくきれいに剥がし取ることができる。
<可塑剤>
組成物に含まれる可塑剤は、PVC系樹脂を可塑化する機能を有する。ここで開示される組成物の可塑剤は、少なくともピロメリット酸エステル系可塑剤を含んでいる。本発明者らの検討によれば、ピロメリット酸エステル系可塑剤は、強アルカリ性の薬液に曝されても溶出し難い。このため、薬液処理の最中に粘着性を維持するために有効である。ピロメリット酸エステル系可塑剤を含むことで、耐浸水性や耐アルカリ性の向上したマスキングシートを実現することができる。
組成物に含まれる可塑剤は、PVC系樹脂を可塑化する機能を有する。ここで開示される組成物の可塑剤は、少なくともピロメリット酸エステル系可塑剤を含んでいる。本発明者らの検討によれば、ピロメリット酸エステル系可塑剤は、強アルカリ性の薬液に曝されても溶出し難い。このため、薬液処理の最中に粘着性を維持するために有効である。ピロメリット酸エステル系可塑剤を含むことで、耐浸水性や耐アルカリ性の向上したマスキングシートを実現することができる。
ピロメリット酸エステル系可塑剤は、ピロメリット酸(1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸)の4つのカルボキシル基のうちの少なくとも1つがエステル化された構造を有する化合物である。ピロメリット酸エステル系可塑剤の典型例として、下記一般式(I)で示される化合物が挙げられる。
一般式(I)において、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素原子数が1〜20の飽和または不飽和の炭化水素基である。炭化水素基は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい。加熱乾燥時の熱劣化をより良く抑制する観点や、マスキングシートの柔軟性をより良く向上する観点からは、炭化水素基の炭素原子数が、概ね3以上、例えば5以上であるとよい。また、PVC系樹脂との相溶性を向上したり、組成物のハンドリング性を高めたりする観点からは、炭化水素基の炭素原子数が、概ね15以下、例えば10以下であるとよい。
R1〜R4は、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、2−メトキシエチル基、プロピル基、ブチル基、2−メチルブチル基、2−エチルブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル等の炭素原子数1〜20のアルキル基;である。R1〜R4は、全てが異なっていてもよいし、全てあるいは一部が同一であってもよい(ただし、R1〜R4の全てが水素原子である場合は除く)。
ピロメリット酸エステル系可塑剤は、R1〜R4のうちの3つが水素原子で、1つが炭化水素基であるピロメリット酸モノエステル系可塑剤であってもよいし、R1〜R4のうちの2つが水素原子で、2つが炭化水素基の化合物であるピロメリット酸ジエステル系可塑剤であってもよいし、R1〜R4のうちの1つが水素原子で、3つが炭化水素基であるピロメリット酸トリエステル系可塑剤であってもよいし、R1〜R4の全てが炭化水素基であるピロメリット酸テトラエステル系可塑剤であってもよい。
ピロメリット酸エステル系可塑剤の一好適例としては、例えば、ピロメリット酸ヘキシル、ピロメリット酸2−エチルヘキシル、ピロメリット酸オクチル等のピロメリット酸モノエステル系可塑剤;ピロメリット酸ジヘキシル、ピロメリット酸ジ(2−エチルヘキシル)、ピロメリット酸ジオクチル等のピロメリット酸ジエステル系可塑剤;ピロメリット酸トリヘキシル、ピロメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、ピロメリット酸トリオクチル、ピロメリット酸トリデシル等のピロメリット酸トリエステル系可塑剤;ピロメリット酸テトラヘキシル、ピロメリット酸テトラ(2−エチルヘキシル)、ピロメリット酸テトラオクチル、ピロメリット酸テトラデシル等のピロメリット酸テトラエステル系可塑剤;等が挙げられる。これらの化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
ピロメリット酸エステル系可塑剤の市販品としては、例えば、DIC株式会社製のモノサイザー(登録商標)W−7010(ピロメリット酸テトラ−n−オクチル)や、株式会社ADEKA製のアデカサイザー(登録商標)UL−80(ピロメリット酸2−エチルヘキシル)、UL−100(ピロメリット酸混合直鎖アルキルエステル)等が好適なものとして挙げられる。
好適な一態様では、上記一般式(I)において、R1〜R4のうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ以上、例えば3つが、炭素原子数8以上の飽和または不飽和の炭化水素基である。つまり、ピロメリット酸エステル系可塑剤の4つのエステル部のうち、好ましくは2つ以上、例えば4つ全てが、炭素原子数8以上の炭化水素基からなる長鎖構造であることが好ましい。言い換えれば、ピロメリット酸エステル系可塑剤は、ピロメリット酸ジエステル化合物、ピロメリット酸トリエステル系可塑剤、ピロメリット酸テトラエステル化合物のうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。これにより、使用時における粘着性と使用後の除去性とをより良くバランスすることができる。
本実施形態の可塑剤は、ピロメリット酸エステル系可塑剤のみで構成されていてもよいし、ここに開示される技術の効果を著しく損なわない限りにおいて、ピロメリット酸エステル系可塑剤に加え、他の種類の可塑剤を含んでいてもよい。
他の種類の可塑剤としては、PVC系樹脂の可塑化効果を示すことが知られている種々のものを適宜用いることができる。一具体例として、安息香酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、テレフタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤等の芳香族カルボン酸エステル系可塑剤;アジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤等の脂肪族カルボン酸エステル系可塑剤;リン酸トリクレシル等のリン酸エステル系可塑剤;多価カルボン酸と多価アルコールとのポリエステル系可塑剤;エポキシ化植物油系可塑剤(エポキシ化大豆油やエポキシ化亜麻仁油等)、エポキシ化脂肪酸アルキルエステル系可塑剤等のエポキシ系ポリエステル化合物;等が挙げられる。なかでも、非フタル酸エステル系可塑剤が好ましい。言い換えれば、フタル酸エステル系可塑剤を含まないことが好ましい。
これら他の種類の可塑剤は、ピロメリット酸エステル系可塑剤よりも少なく、具体的には、可塑剤全体の概ね10質量%以下、例えば5質量%以下であるとよい。
これら他の種類の可塑剤は、ピロメリット酸エステル系可塑剤よりも少なく、具体的には、可塑剤全体の概ね10質量%以下、例えば5質量%以下であるとよい。
可塑剤の添加量は特に限定されないが、PVC系樹脂100質量部に対して、概ね30質量部以上、好ましくは40質量部以上、より好ましくは50質量部以上であって、概ね100質量部以下、好ましくは80質量部以下、例えば70質量部以下であるとよい。これにより、使用時における粘着性能の向上と使用後の除去性とをより良くバランスすることができる。さらに、PVC系樹脂の分散性が向上して、易加工性(成形性)を向上することができる。
組成物全体に占める可塑剤の割合は特に限定されないが、典型的にはPVC系樹脂の割合よりも小さく、エポキシ系樹脂の割合よりも大きい。具体的には、概ね10質量%以上、好ましくは20質量%以上、例えば30質量%以上であって、好ましくは50質量%未満、例えば40質量%以下であるとよい。これにより、ここに開示される技術の効果を高いレベルで安定的に発揮することができる。
本実施形態の組成物は、ここに開示される技術の効果を著しく損なわない限りにおいて、PVC系樹脂とエポキシ系樹脂と可塑剤とに加えて、上記2種類以外の樹脂成分や種々の添加成分を必要に応じて含有することができる。このような添加成分としては、一般的な樹脂組成物で使用し得ることが知られているものを考慮することができる。例えば、PVC系樹脂の熱劣化を抑制して、マスキングシートの熱安定を向上する目的から、安定化剤を使用することができる。また、例えば組成物の粘弾性を調整したり耐熱衝撃性を向上したりする目的から、無機フィラーを使用することができる。その他にも、例えば、界面活性剤、分散剤、増粘剤、減粘剤、レベリング剤、消泡剤、剥離剤、酸化防止剤、顔料や染料等の着色剤、希釈溶媒等を使用することができる。
安定化剤は、PVC系樹脂を加熱した際に、PVC系樹脂から脱離する活性分解物、例えば、塩素原子(Cl)や塩化水素(HCl)等を捕捉して失活させる捕捉剤であり得る。安定化剤の具体例としては、例えば、Ba/Zn系、Ca/Zn系、Sn系、Pb系等の金属酸化物や金属水酸化物、脂肪酸金属塩(金属石鹸);有機スズ化合物;有機ホスファイト化合物;ハイドロタルサイト;ゼオライト;等が挙げられる。
無機フィラーの具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;ケイ酸カルシウム、タルク等のケイ酸塩;炭化ケイ素等の炭化物;窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物;金属粉;ガラス粉;等の無機材料が挙げられる。組成物のチキソ性を高めたり粘弾性を調整したりする観点からは、シリカ等の酸化物を含むことが好ましい。また、加熱乾燥時の熱劣化をより良く抑制したり耐熱衝撃性を向上したりする観点からは、セラミックスの原料となる化合物、例えば炭酸カルシウム等の炭酸塩を含むことが好ましい。
組成物全体に占める添加成分の割合(複数の添加成分を含む場合はその合計割合)は特に限定されないが、概ね20質量%以下、好ましくは10質量%以下、例えば8質量%以下であるとよい。
本実施形態の組成物は、上述したような材料を所定の含有割合となるよう秤量し、均質に撹拌混合することによって調製することができる。材料の撹拌混合は、従来公知の種々の攪拌混合装置、例えば、3本ロールミル、プラネタリーミキサー、ディスパー等を用いて行うことができる。
好適な一態様では、組成物の粘度(B型粘度計(ローターの回転速度:20rpm)を用いて、25℃で測定した値。)が、60±20Pa・sである。これにより、対象物の表面に印刷法を用いて組成物を付与する際に、製版からの脱離性(離型性)が良くなり、印刷性やマスキングシートの成形性を向上することができる。
<組成物の使用方法>
本実施形態の組成物は、電気・電子部品の製造時や保管時に、対象物の表面を保護(マスキング)する目的で好適に使用することができる。特には、対象物が、水やアルカリ性の環境(例えば、pH>12の強アルカリ性の薬液や、アンモニアガス等のアルカリガスの雰囲気下)に曝される場合において、その表面を保護する目的で好適に使用することができる。
本実施形態の組成物は、電気・電子部品の製造時や保管時に、対象物の表面を保護(マスキング)する目的で好適に使用することができる。特には、対象物が、水やアルカリ性の環境(例えば、pH>12の強アルカリ性の薬液や、アンモニアガス等のアルカリガスの雰囲気下)に曝される場合において、その表面を保護する目的で好適に使用することができる。
一使用例では、先ず、対象物表面のマスキングしたい領域に、所望の厚み(例えば、1〜50μm)となるように組成物を付与(典型的には塗布)する。本実施形態の組成物によれば、任意のサイズや形状のマスキングシートを自在にパターニングすることができる。対象物としては、各種電気・電子機器の部品、例えば、タッチパネル、液晶ディスプレイ、電子ペーパー等のフレキシブルデバイスや、太陽電池デバイス等の部品が挙げられる。対象物は、典型的には150〜250℃程度の温度に対して耐熱性を有する材料で構成されている。対象物の一具体例として、金属製、ガラス製、セラミック製、プラスチック製等の基材等が挙げられる。基材の表面は、ITO膜(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ膜)等の配線パターンが配設されて、凹凸形状に構成されていてもよい。
組成物の付与は、例えばスクリーン印刷、バーコーター、スリットコーター、グラビアコーター、ディップコーター、スプレーコーター等を用いて行うことができる。あるいは、含浸法やカーテンコート法等を採用してもよい。さらには、剥離性を有する表面(剥離面)に組成物を付与して乾燥させることにより該表面上にマスキングシートを形成し、これを対象物表面のマスキングしたい領域に転写してもよい。
組成物の付与は、例えばスクリーン印刷、バーコーター、スリットコーター、グラビアコーター、ディップコーター、スプレーコーター等を用いて行うことができる。あるいは、含浸法やカーテンコート法等を採用してもよい。さらには、剥離性を有する表面(剥離面)に組成物を付与して乾燥させることにより該表面上にマスキングシートを形成し、これを対象物表面のマスキングしたい領域に転写してもよい。
次に、対象物の表面に付与した組成物を加熱乾燥する。加熱乾燥温度は、対象物の耐熱温度よりも低く、典型的には100〜200℃、例えば130〜180℃とするとよい。加熱乾燥時間は、例えば数分〜数時間とするとよい。これによって、組成物中の塩化ビニル系樹脂が可塑化されると共に、典型的にはエポキシ系樹脂が熱硬化されて、対象物の表面に膜状のマスキングシートが形成される。
次に、マスキングシートを備えた対象物に対して、例えばアルカリ薬液によるエッチング処理や、洗浄、組み付け等の所定の作業を行う。当該作業時において、マスキングシートは、防水、アルカリ腐食防止、防汚、防傷コーティング等として機能する。つまり、マスキングを施した箇所は、水濡れやアルカリ腐食、汚れ、汚染、損傷等、外部の影響から保護される。
そして、所定の作業が終了した後、使用目的を終えたマスキングシートは、典型的にはテーププル等の機械的な剥離によって対象物の表面から剥離され、除去される。
≪マスキングシート≫
本実施形態のマスキングシートは、耐浸水性や耐アルカリ性に優れている。このため、例えば、45℃の環境下において、強アルカリ性水溶液に30分程度浸漬させた後にもマスキングシートの粘着性が維持され、対象物との界面に隙間が空いたり対象物から剥がれ落ちたりし難いことが好ましい。
このような粘着性をより良く実現する観点から、マスキングシートの90度剥離強度(JIS K6854−1(1999)に基づく値。)は、概ね4.0N/m以上、好ましくは8.0N/m以上、より好ましくは12.0N/m以上であるとよい。
本実施形態のマスキングシートは、耐浸水性や耐アルカリ性に優れている。このため、例えば、45℃の環境下において、強アルカリ性水溶液に30分程度浸漬させた後にもマスキングシートの粘着性が維持され、対象物との界面に隙間が空いたり対象物から剥がれ落ちたりし難いことが好ましい。
このような粘着性をより良く実現する観点から、マスキングシートの90度剥離強度(JIS K6854−1(1999)に基づく値。)は、概ね4.0N/m以上、好ましくは8.0N/m以上、より好ましくは12.0N/m以上であるとよい。
また、本実施形態のマスキングシートは、使用後に機械的な剥離によって対象物の表面から容易に引き剥がせることが好ましい。例えば、膜強度や柔軟性が高く、引き剥がす際にも千切れたり破れたりし難いことが好ましい。
このような除去性をより良く実現する観点から、マスキングシートの90度剥離強度(JIS K6854−1(1999)に基づく値。)は、概ね28.0N/m以下、好ましくは24.0N/m以下、より好ましくは22.0N/m以下であるとよい。また、マスキングシートの膜強度(JIS K7161−1(2014)に基づく値。)は、概ね4.0MPa以上、好ましくは8.0MPa以上、より好ましくは12.0MPa以上であるとよい。また、マスキングシートの伸び率(JIS K7127(1999)に基づく値。)は、概ね40%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは120%以上であるとよい。伸び率の上限は特に限定されないが、通常は1000%以下、典型的には500%以下、例えば200%以下である。
好適な一態様において、本実施形態のマスキングシートは、使用時における接着性と、使用後の引張り除去性とを高いレベルで両立するものである。
このような除去性をより良く実現する観点から、マスキングシートの90度剥離強度(JIS K6854−1(1999)に基づく値。)は、概ね28.0N/m以下、好ましくは24.0N/m以下、より好ましくは22.0N/m以下であるとよい。また、マスキングシートの膜強度(JIS K7161−1(2014)に基づく値。)は、概ね4.0MPa以上、好ましくは8.0MPa以上、より好ましくは12.0MPa以上であるとよい。また、マスキングシートの伸び率(JIS K7127(1999)に基づく値。)は、概ね40%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは120%以上であるとよい。伸び率の上限は特に限定されないが、通常は1000%以下、典型的には500%以下、例えば200%以下である。
好適な一態様において、本実施形態のマスキングシートは、使用時における接着性と、使用後の引張り除去性とを高いレベルで両立するものである。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明を係る実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
〔マスキングシートの形成〕
先ず、表1に示す10種類の可塑剤と4種類のPVC系樹脂とを用意した。4種類のPVC系樹脂は、構成モノマー全体(100質量%)に占める酢酸ビニルの割合(質量%)が異なっている。
次に、PVC系樹脂として、下記(II)で示すポリ塩化ビニル樹脂(重合度n=3000、数平均分子量:187,501)を用意した。また、エポキシ系樹脂として、下記(III)で示すビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(数平均分子量:340)を用意した。また、シリコーン系樹脂としてメチルフェニルシリコーンオイルを用意した。
そして、上記の可塑剤と、上記の樹脂と、安定化剤としてのBa/Zn系化合物と、無機フィラーとしての炭酸カルシウム粉末(平均粒径:0.1μm)およびシリカの微粉末(平均粒径:0.04μm)とを、表1に示す質量比率になるように秤量し、3本ロールミルで混練して、B型粘度計(ローターの回転速度:20rpm、25℃)による粘度が60±20Pa・sとなるように樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物をスクリーン印刷の手法によって対象物の表面にべた塗りし、180℃の温度で30分間加熱乾燥した。なお、スクリーン印刷には、ポリエステル製のスクリーンメッシュ(#150)を使用した。また、対象物としては、表面にITO膜が形成された市販のガラス基板を使用した。このようにして、対象物の表面に膜状のマスキングシートを形成した。
先ず、表1に示す10種類の可塑剤と4種類のPVC系樹脂とを用意した。4種類のPVC系樹脂は、構成モノマー全体(100質量%)に占める酢酸ビニルの割合(質量%)が異なっている。
次に、PVC系樹脂として、下記(II)で示すポリ塩化ビニル樹脂(重合度n=3000、数平均分子量:187,501)を用意した。また、エポキシ系樹脂として、下記(III)で示すビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(数平均分子量:340)を用意した。また、シリコーン系樹脂としてメチルフェニルシリコーンオイルを用意した。
そして、上記の可塑剤と、上記の樹脂と、安定化剤としてのBa/Zn系化合物と、無機フィラーとしての炭酸カルシウム粉末(平均粒径:0.1μm)およびシリカの微粉末(平均粒径:0.04μm)とを、表1に示す質量比率になるように秤量し、3本ロールミルで混練して、B型粘度計(ローターの回転速度:20rpm、25℃)による粘度が60±20Pa・sとなるように樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物をスクリーン印刷の手法によって対象物の表面にべた塗りし、180℃の温度で30分間加熱乾燥した。なお、スクリーン印刷には、ポリエステル製のスクリーンメッシュ(#150)を使用した。また、対象物としては、表面にITO膜が形成された市販のガラス基板を使用した。このようにして、対象物の表面に膜状のマスキングシートを形成した。
〔機械的強度の測定〕
上記対象物上のマスキングシートについて、引張試験機を用いて膜強度と伸び率を測定した。膜強度の測定は、JIS K7161−1(2014)に従って実施した。膜強度は、強度が強く丈夫である(千切れ難い)ほど数値が大きくなる。また、伸び率の測定は、JIS K7127(1999)に従って実施した。伸び率は、伸縮性に優れるほど数値が大きくなる。結果を表1に示す。
表1において、膜強度は、4.0MPa未満を「×(弱い、切れる)」、4.0MPa以上8.0MPa未満を「△(やや強い)」、8.0MPa以上12.0MPa未満を「○(強い)」、12.0MPa以上を「◎(とても強い、丈夫)」と表記した。
また、伸び率は、40%未満を「×(伸びない)」、40%以上80%未満を「△(やや伸びる)」、80%以上120%未満を「○(良く伸びる)」、120%以上を「◎(特に良く伸びる)」と表記した。
上記対象物上のマスキングシートについて、引張試験機を用いて膜強度と伸び率を測定した。膜強度の測定は、JIS K7161−1(2014)に従って実施した。膜強度は、強度が強く丈夫である(千切れ難い)ほど数値が大きくなる。また、伸び率の測定は、JIS K7127(1999)に従って実施した。伸び率は、伸縮性に優れるほど数値が大きくなる。結果を表1に示す。
表1において、膜強度は、4.0MPa未満を「×(弱い、切れる)」、4.0MPa以上8.0MPa未満を「△(やや強い)」、8.0MPa以上12.0MPa未満を「○(強い)」、12.0MPa以上を「◎(とても強い、丈夫)」と表記した。
また、伸び率は、40%未満を「×(伸びない)」、40%以上80%未満を「△(やや伸びる)」、80%以上120%未満を「○(良く伸びる)」、120%以上を「◎(特に良く伸びる)」と表記した。
〔剥離性能の評価〕
上記対象物上のマスキングシートについて、JIS K6854−1(1999)に従って、90度剥離強度を測定し、剥離性能を評価した。ここでは、使用時における粘着性と、使用後の除去性とを総合して、剥離性能を評価した。つまり、使用時には十分な接着性を維持すると共に、使用後には対象物から容易に引き剥がすことができるものを「剥離性能が良い」とした。結果を表1に示す。
表1において、剥離性能は、0.4N/m未満を「×の下向き矢印(粘着性が不足)」、4.0N/m以上8.0N/m未満を「△の下向き矢印(粘着性がやや不足)」、8.0N/m以上12.0N/m未満を「○の下向き矢印(粘着性が良好で、かつ剥がし易い)」、12.0N/m以上20.0N/m未満を「◎(粘着性が特に良好で、かつ特に剥がし易い)」、20.0N/m以上24.0N/m未満を「○の上向き矢印(粘着性が良好で、かつ剥がし易い)」、24.0N/m以上28.0N/m未満を「△の上向き矢印(やや剥がし易い)」、28.0N/m以上を「×の上向き矢印(剥がし難い)」と表記した。
上記対象物上のマスキングシートについて、JIS K6854−1(1999)に従って、90度剥離強度を測定し、剥離性能を評価した。ここでは、使用時における粘着性と、使用後の除去性とを総合して、剥離性能を評価した。つまり、使用時には十分な接着性を維持すると共に、使用後には対象物から容易に引き剥がすことができるものを「剥離性能が良い」とした。結果を表1に示す。
表1において、剥離性能は、0.4N/m未満を「×の下向き矢印(粘着性が不足)」、4.0N/m以上8.0N/m未満を「△の下向き矢印(粘着性がやや不足)」、8.0N/m以上12.0N/m未満を「○の下向き矢印(粘着性が良好で、かつ剥がし易い)」、12.0N/m以上20.0N/m未満を「◎(粘着性が特に良好で、かつ特に剥がし易い)」、20.0N/m以上24.0N/m未満を「○の上向き矢印(粘着性が良好で、かつ剥がし易い)」、24.0N/m以上28.0N/m未満を「△の上向き矢印(やや剥がし易い)」、28.0N/m以上を「×の上向き矢印(剥がし難い)」と表記した。
〔耐浸水性・耐アルカリ性の評価〕
上記対象物上のマスキングシートについて、強アルカリ性水溶液への浸漬試験を行った。具体的には、強アルカリ性水溶液として、樹脂剥離用の強アルカリ薬品(pH>12)を用意し、45℃の環境下において、上記マスキングシートを備えた対象物を強アルカリ性水溶液に30分程度浸漬させた後、引き上げた。そして、マスキングシートと対象物との粘着されている部分を確認し、マスキングシートの剥離の有無(言い換えれば、粘着界面への強アルカリ薬品の侵入の有無)を評価した。結果を表1に示す。
表1において、マスキングシートが剥がれ落ちたものを「×」、粘着部分の多くの部分で剥離が認められたものを「△」、粘着部分の一部でわずかに剥離が認められたものを「〇」、マスキングシートの剥離が全く認められなかったものを「◎」と表記した。
上記対象物上のマスキングシートについて、強アルカリ性水溶液への浸漬試験を行った。具体的には、強アルカリ性水溶液として、樹脂剥離用の強アルカリ薬品(pH>12)を用意し、45℃の環境下において、上記マスキングシートを備えた対象物を強アルカリ性水溶液に30分程度浸漬させた後、引き上げた。そして、マスキングシートと対象物との粘着されている部分を確認し、マスキングシートの剥離の有無(言い換えれば、粘着界面への強アルカリ薬品の侵入の有無)を評価した。結果を表1に示す。
表1において、マスキングシートが剥がれ落ちたものを「×」、粘着部分の多くの部分で剥離が認められたものを「△」、粘着部分の一部でわずかに剥離が認められたものを「〇」、マスキングシートの剥離が全く認められなかったものを「◎」と表記した。
また、上記膜強度と伸び率と剥離強度と耐浸水性や耐アルカリ性との評価結果を総合して、総合判定結果を数値化した。結果を表1に示す。
表1では、「◎」を3点、「○」を2点、「△」を1点、「×」を0点として、合計得点を算出した。総合判定の満点は12点で、点数が高いほど(12点に近いほど)粘着性と剥離性との総合的なバランスが良好であることを示している。
表1では、「◎」を3点、「○」を2点、「△」を1点、「×」を0点として、合計得点を算出した。総合判定の満点は12点で、点数が高いほど(12点に近いほど)粘着性と剥離性との総合的なバランスが良好であることを示している。
例1は、特許文献1に開示される試験例の組成を再現した比較例である。例2は、例1からシリコーン系樹脂を除いた比較例である。
表1に示すように、例1,2では、膜強度や伸び率が良好であるものの、耐浸水性や耐アルカリ性が悪く、マスキングシートの剥離が認められた。
表1に示すように、例1,2では、膜強度や伸び率が良好であるものの、耐浸水性や耐アルカリ性が悪く、マスキングシートの剥離が認められた。
例3〜12では、それぞれ種類の異なる可塑剤を使用している。
表1に示すように、可塑剤としてピロメリット酸エステル系可塑剤を使用した例12では、上記例1,2および、例3〜11に比べて、相対的に耐浸水性や耐アルカリ性が優れていた。この理由は定かではないが、ピロメリット酸エステル系可塑剤は、強アルカリ性の薬液に曝されても溶出し難いため、マスキングシートの粘着性を好適に維持できることが考えられる。このことから、耐浸水性や耐アルカリ性を向上させるためには、ピロメリット酸エステル系可塑剤がより優位であることがわかった。
表1に示すように、可塑剤としてピロメリット酸エステル系可塑剤を使用した例12では、上記例1,2および、例3〜11に比べて、相対的に耐浸水性や耐アルカリ性が優れていた。この理由は定かではないが、ピロメリット酸エステル系可塑剤は、強アルカリ性の薬液に曝されても溶出し難いため、マスキングシートの粘着性を好適に維持できることが考えられる。このことから、耐浸水性や耐アルカリ性を向上させるためには、ピロメリット酸エステル系可塑剤がより優位であることがわかった。
例12〜16では、それぞれエポキシ系樹脂の割合を変化させている。
表1に示すように、エポキシ系樹脂の添加量を増やすことで、膜自体の柔軟性が向上し、伸びやすく切れ難くなっていた。また、対象物に対する粘着性が向上して、90度剥離強度の値が大きくなる(言い換えれば、粘着性が高まる)傾向にあった。そして、エポキシ系樹脂が10質量%の例16では、エポキシ系樹脂が0.5〜8質量%である例12〜15に比べて、マスキングシートを剥がし取り難くなることがわかった。このことから、エポキシ系樹脂を組成物全体の10質量%未満とすることで、使用時における粘着性と使用後の除去性とをより良くバランスできることがわかった。
表1に示すように、エポキシ系樹脂の添加量を増やすことで、膜自体の柔軟性が向上し、伸びやすく切れ難くなっていた。また、対象物に対する粘着性が向上して、90度剥離強度の値が大きくなる(言い換えれば、粘着性が高まる)傾向にあった。そして、エポキシ系樹脂が10質量%の例16では、エポキシ系樹脂が0.5〜8質量%である例12〜15に比べて、マスキングシートを剥がし取り難くなることがわかった。このことから、エポキシ系樹脂を組成物全体の10質量%未満とすることで、使用時における粘着性と使用後の除去性とをより良くバランスできることがわかった。
なお、エポキシ系樹脂は熱硬化性であり、通常は、硬化剤(反応開始剤)を加えない限り硬化反応は進行せず、高い粘着性を発現することはない。上記試験例ではこのような硬化剤を使用していないため、本来ならば、エポキシ系樹脂の硬化反応は進行しないはずである。しかしながら、上記試験例ではエポキシ系樹脂の添加量を増やすことによって粘着性が向上した。このことから、PVC系樹脂の可塑化に伴ってエポキシ系樹脂の硬化反応が進行し、エポキシ系樹脂に何らかの構造変化が生じたことが推察される。
例17,18では、それぞれ安定化剤を使用している。
表1に示すように、安定化剤を含まない上記例12,13と、安定化剤を含む例17,18とでは、同等の性能を示した。このことから、エポキシ樹脂は安定化剤としても機能し得ることが推察される。また、エポキシ系樹脂と一般的な安定化剤とを併用する場合にも、上記性能を良好に発揮できることがわかった。
表1に示すように、安定化剤を含まない上記例12,13と、安定化剤を含む例17,18とでは、同等の性能を示した。このことから、エポキシ樹脂は安定化剤としても機能し得ることが推察される。また、エポキシ系樹脂と一般的な安定化剤とを併用する場合にも、上記性能を良好に発揮できることがわかった。
例12、19〜21では、構成モノマー全体(100質量%)に占める酢酸ビニルの割合(質量%)が異なっている。
表1に示すように、酢酸ビニルを含む例19〜21では、酢酸ビニルを含まない例12に比べて、マスキングシートの伸び率を向上することができた。なかでも酢酸ビニルの割合が5〜10質量%である例19、20は、酢酸ビニルの割合が15質量%の例21に比べて、剥離性能と伸び率とをより良くバランスすることができた。
表1に示すように、酢酸ビニルを含む例19〜21では、酢酸ビニルを含まない例12に比べて、マスキングシートの伸び率を向上することができた。なかでも酢酸ビニルの割合が5〜10質量%である例19、20は、酢酸ビニルの割合が15質量%の例21に比べて、剥離性能と伸び率とをより良くバランスすることができた。
以上、本発明を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
Claims (6)
- ポリ塩化ビニル系樹脂と、エポキシ系樹脂と、可塑剤と、を含み、
前記可塑剤は、ピロメリット酸エステル系可塑剤を含む、マスキング用樹脂組成物。 - 前記マスキング用樹脂組成物の全体を100質量%としたときに、前記エポキシ系樹脂の割合が10質量%未満である、請求項1に記載のマスキング用樹脂組成物。
- 前記ポリ塩化ビニル系樹脂を100質量部としたときに、前記エポキシ系樹脂の割合が0.5質量部以上10質量部以下である、請求項1または2に記載のマスキング用樹脂組成物。
- 前記ポリ塩化ビニル系樹脂を100質量部としたときに、前記可塑剤の割合が50質量部以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載のマスキング用樹脂組成物。
- 前記ポリ塩化ビニル系樹脂が、構成モノマーとして酢酸ビニルを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のマスキング用樹脂組成物。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載のマスキング用樹脂組成物の膜状硬化物であるマスキングシート。
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