JP2018162778A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの小型化に寄与するオイルポンプの配置構造を提供する。
【解決手段】エンジン29は、クランク室47を区画するクランクケース33と、クランク室47に収容されるクランク48を有し、クランクケース33に1対の軸受49a、49bを介して支持されるクランク軸32と、クランクケース33内に形成されて、オイルポンプ97から軸受49a、49bに繋がるオイル路122と、オイル路122内に配置されるオイルフィルター112とを備える。オイルポンプ97は、クランク軸32の回転軸線Xisに同軸であってオイルフィルター112のフィルター室113に外接する仮想円筒面133の内側に位置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、クランク室に収容されるクランクを有し、クランクケースに1対の軸受を介して支持されるクランク軸と、クランクケース内に形成されて、オイルポンプから軸受に繋がるオイル路と、オイル路内に配置されるオイルフィルターとを備えるエンジンに関する。
特許文献1はスクーター型自動二輪車用のエンジンを開示する。エンジンは、クランク室の下方でクランクケース内に形成されて、クランク軸の回転軸線に平行に延びるオイルギャラリーを備える。オイルギャラリーから個々の軸受に向かって線形のオイル路が形成される。オイルギャラリーの上流にはオイルフィルターが接続される。オイルフィルターはオイルギャラリーの下方に配置される。
特開2008−069733号公報
オイルギャラリーに直列に発電機に繋がるオイル路が接続される。このオイル路よりも下方にオイルポンプは配置される。こうしてオイルポンプはクランク軸から大きく離れることから、オイルポンプの駆動にあたってクランク軸とオイルポンプとの間にチェーンが巻きかけられる分だけ、エンジンは大型化してしまう。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、エンジンの小型化に寄与するオイルポンプの配置構造を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によれば、クランク室を区画するクランクケースと、前記クランク室に収容されるクランクを有し、前記クランクケースに1対の軸受を介して支持されるクランク軸と、前記クランクケース内に形成されて、オイルポンプから前記軸受に繋がるオイル路と、前記オイル路内に配置されるオイルフィルターとを備えるエンジンにおいて、前記オイルポンプは、前記クランク軸の回転軸線に同軸であって前記オイルフィルターのフィルター室に外接する仮想円筒面の内側に位置する。
第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、前記オイル路は、前記回転軸線に直交する直線に沿って延び、前記回転軸線および前記直線を含む仮想平面は前記オイルポンプおよび前記オイルフィルターに少なくとも部分的に重なる。
第3側面によれば、第1または第2側面の構成に加えて、前記オイル路は、前記クランクケースに形成されて、前記オイルフィルターから前記回転軸線に平行に線形に延びる第1通路と、前記クランクケースに形成されて、前記第1通路に直交して一方の前記軸受に向かって線形に延びる第2通路と、前記クランクケースに形成されて、前記第1通路に直交して他方の前記軸受に向かって線形に延びる第3通路とを有する。
第4側面によれば、第1〜第3側面のいずれかの構成に加えて、車両搭載時に車両側面視で、前記オイルポンプは前記クランク軸の下に配置され、前記オイルフィルターは、前記クランク軸の前方斜め下で、前記オイルポンプの前方に配置される。
第5側面によれば、第4側面の構成に加えて、前記オイルポンプと前記オイルフィルターとはシリンダー軸線を挟んでそれぞれ反対側に配置される。
第6側面によれば、第5側面の構成に加えて、エンジンは、前記オイルポンプの上流に接続されて、前記オイルポンプの下方であって前記オイルフィルターの後方に配置される第2オイルフィルターをさらに備える。
第7側面によれば、第6側面の構成に加えて、エンジンは、前記第2オイルフィルターの下方に配置されるオイル溜りをさらに備える。
第8側面によれば、第7側面の構成に加えて、エンジンはユニットスイングエンジンである。
第1側面によれば、オイルポンプはクランク軸に近接して配置されるので、エンジンの小型化は実現されることができる。
第2側面によれば、仮想平面に沿ってオイルポンプおよびオイルフィルターは集中的に配置されるので、エンジンのさらなる小型化は実現される。
第3側面によれば、オイル路は線形の通路の組み合わせで構成されるので、クランクケースに簡単に形成されることができる。エンジンの製造作業は簡素化されることができる。
第4側面によれば、オイルポンプとオイルフィルターとはコンパクトに配置されることができる。さらなるエンジンの小型化は実現される。
第5側面によれば、オイルポンプとオイルフィルターとはそれぞれシリンダー軸線を挟んで反対側に配置されるので、相互の干渉が避けられ、結果としてエンジンの小型化は実現される。
第6側面によれば、オイルポンプと第2オイルフィルターとはコンパクトに配置されることができる。さらなるエンジンの小型化は実現される。
第7側面によれば、オイルポンプおよび第2オイルフィルターの下方にオイル溜りが配置されることで、油面の傾斜にも拘わらずオイルポンプにオイルは吸い上げられることができる。
第8側面によれば、ユニットスイングエンジンに特に好適に適用されることができる。
鞍乗り型車両の一実施形態に係るスクーター型自動二輪車を概略的に示す側面図である。 図1の2−2線に沿った水平断面図である。 クランクケースの構成を概略的に示す拡大断面図である。 車両右側から観察されるクランクケースの右側面図である。 車両左側から観察されるクランクケースの左側面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下の説明では、前後、上下および左右の各方向は自動二輪車に搭乗した乗員から見た方向をいう。
図1は鞍乗り型車両の一実施形態に係るスクーター型自動二輪車を概略的に示す。自動二輪車11は車体フレーム12および車体カバー13を備える。車体フレーム12は、その前端のヘッドパイプ14と、前端でヘッドパイプ14に結合されるメインフレーム15と、メインフレーム15の後部に結合されて車幅方向に延びるクロスパイプ16と、該クロスパイプ16の両端部に前端部がそれぞれ接続されて車両前後方向に延びる左右一対のリアフレーム17とを備える。ヘッドパイプ14には、水平軸回りに回転自在に前輪WFを支持するフロントフォーク18と棒状の操向ハンドル19とが操向可能に支持される。
車体カバー13は車体フレーム12に装着される。車体カバー13にはリアフレーム17の上方で乗員シート21が搭載される。車体カバー13は、ヘッドパイプ14を前方から覆うフロントカバー22と、フロントカバー22から連続するレッグシールド23と、レッグシールド23の下端から連続して、乗員シート21および前輪WFの間でメインフレーム15の上方に配置されるステップフロア24とを備える。
リアフレーム17の下方の空間にはユニットスイング式の駆動ユニット25が配置される。駆動ユニット25は、リアフレーム17の前端に結合されるブラケット26に、リンク27を介して上下方向に揺動自在に連結される。駆動ユニット25の後端には水平軸回りで回転自在に後輪WRが支持される。リンク27およびブラケット26から離れた位置でリアフレーム17と駆動ユニット25との間にはリアクッションユニット28が配置される。駆動ユニット25は、空冷式単気筒のユニットスイングエンジン(以下「エンジン」という)29と、エンジン29および後輪WRに接続されて、エンジン29の出力を後輪WRに伝達する伝動装置31とを備える。エンジン29のエンジン本体29aに伝動装置31の伝動ケース31aが結合される。
エンジン29のエンジン本体29aは、回転軸線回りで回転自在にクランク軸32を支持するクランクケース33と、クランクケース33に結合されるシリンダーブロック34と、シリンダーブロック34に結合されるシリンダーヘッド35と、シリンダーヘッド35に結合されるヘッドカバー36とを備える。シリンダーヘッド35には吸気装置37および排気装置38が接続される。吸気装置37は、伝動ケース31aに支持されるエアクリーナー39と、エアクリーナー39およびシリンダーヘッド35の間に配置されるスロットルボディ41とを備える。シリンダーヘッド35の上部側壁には燃料噴射弁42が取り付けられる。排気装置38は、シリンダーヘッド35の下部側壁からエンジン本体29aの下方を通って後方に延びる排気管43と、排気管43の下流端に接続されてクランクケース33に連結される排気マフラー(図示されず)とを備える。
図2に示されるように、シリンダーブロック34にはシリンダーボア44が区画される。シリンダーボア44にはシリンダー軸線Cに沿ってスライド自在にピストン45が嵌め込まれる。シリンダー軸線Cはわずかに前上がりに傾斜する。ピストン45にクランク軸32は連結される。クランク軸32の回転軸線Xisは車幅方向に向けられる。
シリンダーヘッド35には燃焼室46が区画される。燃焼室46はシリンダーボア44から連続する。ピストン45はシリンダーヘッド35に向き合ってシリンダーヘッド35との間に燃焼室46を仕切る。燃焼室46には吸気装置37を経て混合気が導入される。燃焼室46内の排ガスは排気装置38を経て排出される。
クランクケース33は第1ケース半体33aおよび第2ケース半体33bに分割される。第1ケース半体33aおよび第2ケース半体33bは協働でクランク室47を区画する。クランク室47にクランク軸32のクランク48が収容される。第1ケース半体33aは回転自在にクランク軸32を支持する軸受49aを有する一方で、第2ケース半体33bは回転自在にクランク軸32を支持する軸受49bを有する。軸受49a、49bはいずれも滑り軸受で構成される。
クランクケース33には交流発電機スターター50が結合される。交流発電機スターター50は、クランクケース33の第1ケース半体33aを貫通して第1ケース半体33aから突き出るクランク軸32に固定されるアウターローター51と、アウターローター51に囲まれてクランク軸32周りに配置されるインナーステーター52とを備える。インナーステーター52は第1ケース半体33aに締結される支持板53に固定される。インナーステーター52には電磁コイル52aが巻き付けられる。アウターローター51には磁石51aが固定される。インナーステーター52に対してアウターローター51が相対回転すると、電磁コイル52aで電力が生成される。その一方で、電磁コイル52aに電流が流通すると、電磁コイル52aで磁力が生成され、アウターローター51の回転が引き起こされる。
第1ケース半体33aには、交流発電機スターター50を囲む筒状の発電機カバー54が結合される。発電機カバー54の開放端に空気導入口54aが区画される。空気導入口54aにはラジエーター55が配置される。アウターローター51の外面には冷却ファン56が結合される。クランク軸32の回転に応じて冷却ファン56は回転し、ラジエーター55に冷却風は流通する。
伝動装置31は、伝動ケース31a内に収容されて、クランク軸32から伝達される回転動力を無段階に変速する電子制御Vベルト式無段変速機(以下「変速機」という)57と、伝動ケース31a内に収容されて、変速機57の回転動力を減速して後輪WRの車軸58に伝達する減速ギア機構59とを備える。後輪WRは伝動ケース31aと支持アーム61との間に配置される。支持アーム61はクランクケース33から連続して車両後方に向かって延びる。支持アーム61に前述の排気マフラーは取り付けられる。後輪WRの車軸58は軸心回りに回転自在に伝動ケース31aおよび支持アーム61に両持ち支持される。
伝動ケース31aは、クランクケース33の第2ケース半体33bから連続するケース主体62と、ケース主体62に締結されて、ケース主体62との間に変速機室63を区画するケースカバー64と、ケース主体62に締結されて、ケース主体62との間にギア室65を区画するギアカバー66とを備える。変速機室63には変速機57が収容される。ギア室65には減速ギア機構59が収容される。ケース主体62およびケースカバー64は協働でミッションケースを構成する。
変速機57は、変速機室63内に配置されて、駆動軸としてのクランク軸32に取り付けられる駆動プーリー装置67と、変速機室63内に配置されて、変速機室63からギア室65に突き出る従動軸68に取り付けられる従動プーリー装置69とを備える。駆動プーリー装置67では、クランク軸32に固定される固定シーブ73と、固定シーブ73に向き合わせられながらクランク軸32の軸方向に移動可能にクランク軸32に支持される可動シーブ74との間にVベルト71が巻き掛けられる。同様に、従動プーリー装置69では、従動軸68に同軸に装着される固定シーブ78と、固定シーブ78に向き合わせられながら、従動軸68に同軸装着される可動シーブ79との間にVベルト71が巻き掛けられる。アクチュエーターユニット72の働きで駆動プーリー装置67ではベルト巻き掛け径は可変に電子制御される。駆動プーリー装置67のベルト巻き掛け径の変化に応じて従動プーリー装置69のベルト巻き掛け径は変化する。
駆動プーリー装置67では、可動シーブ74はクランクケース33の第2ケース半体33bと固定シーブ73との間に配置される。可動シーブ74は、クランク軸32を受け入れる可動シーブボス74aを有する。可動シーブボス74aは、Vベルト71を受け止めるシーブ体からクランクケース24の第2ケース半体33bに向かって延びる。変速機57は、遠心ウエイトおよびカムプレートを含む第1シフト機構75aと、前述のアクチュエーターユニット72を含む第2シフト機構75bとを備える。第1シフト機構75aおよび第2シフト機構75bの働きに応じて、可動シーブ74の軸方向移動は実現され、Vベルト71の巻き掛け半径は変化する。
従動プーリー装置69は、従動軸68に同軸の円筒形を有し、同軸に従動軸68に装着される内筒76と、従動軸68に同軸の円筒形を有し、同軸に内筒76に装着される外筒77とを備える。内筒76は従動軸68に相対回転自在に支持される。外筒77は内筒76に相対回転自在かつ軸方向相対変位自在に支持される。内筒76に固定シーブ78は同軸に固定される。内筒76と固定シーブ78とは例えばアルミニウムといった鉄鋼よりも軽い材料から一体として成形される。外筒77に可動シーブ79は同軸に固定される。外筒77と可動シーブ79とは例えばアルミニウムといった鉄鋼よりも軽い材料から一体として成形される。外筒77および内筒76の軸方向相対変位に応じて可動シーブ79は固定シーブ78に近づいたり固定シーブ78から遠ざかったりする。
従動軸68には遠心クラッチ81が装着される。遠心クラッチ81は内筒76に固定されるクラッチプレート81aを備える。クラッチプレート81aと可動シーブ79との間には弦巻ばね82が配置される。弦巻ばね82は固定シーブ78に向かって可動シーブ79を押し付ける弾性力を発揮する。駆動プーリー装置67でVベルト71の巻き掛け半径が増大すると、従動プーリー装置69では弦巻ばね82の弾性力に抗して可動シーブ79は固定シーブ78から遠ざかりVベルト71の巻き掛け半径は減少する。
遠心クラッチ81は従動軸68に固定されるアウタープレート81bを備える。アウタープレート81bはクラッチプレート81aに向き合わせられる。クラッチプレート81aが回転すると、遠心力の働きでクラッチプレート81aにアウタープレート81bは結合される。こうして従動プーリー装置69の回転は従動軸68に伝達される。機関回転数が設定回転数を超えると、遠心クラッチ81は動力伝達状態を確立する。
減速ギア機構59は、ギア室65に突き出る従動軸68に固定されるドライブギア83と、後輪WRの車軸58に固定されるファイナルギア84と、ドライブギア83およびファイナルギア84の間に配置されるアイドルギア85a、85bとを備える。アイドルギア85a、85bは共通の中間軸86に固定される。アイドルギア85aにドライブギア83が噛み合い、アイドルギア85bにファイナルギア84が噛み合う。こうして従動軸68の回転は減速されて後輪WRの車軸58に伝達される。
図3に示されるように、クランク軸32のクランク48は、第1軸87aを有する円板形状の第1クランクウエブ87と、第1クランクウエブ87に結合されて、第2軸88aを有する円板形状の第2クランクウエブ88と、第1軸87aおよび第2軸88aを同軸に配置しつつ第1クランクウエブ87および第2クランクウエブ88を相互に連結するクランクピン89とを備える。クランクピン89の軸心はクランク軸37の回転軸線Xisから変位した位置に配置される。クランクピン89には、第1軸87aおよび第2軸88aの軸心に平行な回転軸線回りで回転自在にコンロッド91の先端が連結される。
第1クランクウエブ87は、第2クランクウエブ88に向き合う面にカウンターウエイト87bを有する。同様に、第2クランクウエブ88は、第1クランクウエブ87に向き合う面にカウンターウエイト88bを有する。カウンターウエイト87b、88bの働きでクランク48の重量バランスは調整される。クランク48の重心位置はクランク軸32の回転軸線Xis上に設定される。カウンターウエイト87b、88bの働きで回転中のクランク軸32で回転むらは最小限に抑制される。
クランクケース33の第1ケース半体33aには、第1ケース半体33aの外面との間にカムチェーン室(空間)92を区画するケースカバー93が取り付けられる。ケースカバー93はクランクケース33に液密に固定される。クランクケース33の軸受49aから突出するクランク軸32はケースカバー93を貫通してケースカバー93の外側で交流発電機スターター50に結合される。
エンジン29は、カムチェーン室92内に配置される動弁機構94を備える。動弁機構94は、カムシャフト(図示されず)に固定されるカムスプロケット(図示されず)と、クランク軸32に固定されるスプロケット95と、カムスプロケットおよびスプロケット95に巻き掛けられるカムチェーン96とを備える。スプロケット95はカムチェーン96に噛み合ってクランク軸32の回転力をカムシャフトに伝達しカムを駆動する。
エンジン29は、カムチェーン室92内でクランクケース33(第1半体33a)の外面に取り付けられるオイルポンプ97を備える。オイルポンプ97はトロコイドポンプとして構成される。すなわち、オイルポンプ97は、クランク軸32の回転軸線Xisに平行な軸心を有する円板形状の空間を区画するポンプ室98と、ポンプ室98に同軸の円筒面でポンプ室の内壁面にスライド自在にポンプ室98に嵌め込まれるアウターローター99と、アウターローター99の内側に配置されて、アウターローター99の回転軸線からずれた回転軸線回りで回転するインナーローター101とを備える。インナーローター101はクランクケース33の第1ケース半体33aとケースカバー93とで回転自在に両持ち支持される駆動軸102に固定される。
オイルポンプ97には被動ギア103が結合される。被動ギア103は、カムチェーン室92内でクランク軸32に固定される駆動ギア104に噛み合う。オイルポンプ96は、駆動ギア104および被動ギア103を介してクランク軸32の駆動力に応じて動作する。ここでは、スプロケット95と駆動ギア104とは1つの筒体105上に一体に形成される。筒体105はクランク軸32に装着される。筒体105はクランク軸32にスプライン結合されればよい。筒体105はクランク軸32にねじ結合されるストッパー106でクランク軸32上に固定される。
エンジン29は、第1ケース半体33aの外側でクランク軸32に装着されて、クランク軸32周りでクランク軸32およびケースカバー93の間を塞ぐ第1オイルシール107と、軸受49bの外側で第2ケース半体33bに嵌め込まれて、クランク軸32周りでクランク軸32および第2ケース半体33bの間を塞ぐ第2オイルシール109を備える。第1オイルシール107はケースカバー93の開口105に嵌め込まれる。第1オイルシール107および第2オイルシール109の働きでクランク室47およびカムチェーン室92内でオイルは閉じ込められる。
エンジン29は、第1オイルシール107のクランク48側でケースカバー93に嵌め込まれてクランク軸32を回転自在に支持する転がり軸受111を備える。転がり軸受111は、1対の滑り軸受49a、49bで支持されるクランク軸32の振れを抑制する。スプロケット95および駆動ギア104はカムチェーン室92内で軸受49aと転がり軸受111との間に配置される。
エンジン29は、クランクケース33(第2ケース半体33b)の外面に取り付けられる第1オイルフィルター112を備える。第1オイルフィルター112は、フィルター室113内に収容されるフィルターエレメント114を備える。フィルター室113の区画にあたって第2ケース半体33bの外面に一体にケーシング115は形成される。ケーシング115にはカバー部材116が液密に締結される。ケーシング115によって囲まれる円筒空間がカバー部材116で塞がれることで、フィルター室113は区画される。円筒空間はクランク軸32の回転軸線Xisに平行な軸心を有する。
フィルターエレメント114の内側にはクリーン空間117が区画される。クリーン空間117はフィルターエレメント114でフィルター室113内の空間から隔てられる。フィルター室113に流れ込むオイルはフィルターエレメント114の外側からフィルターエレメント114を通過してクリーン空間117に流入する。こうしてオイルはフィルターエレメント114で濾過される。
第1オイルフィルター112にはリリーフ弁118が接続される。リリーフ弁118はフィルター室113から延びるリリーフ路119に配置される。リリーフ弁119は、フィルター室113に予め決められた圧力以上の油圧が作用すると開いてリリーフ路119から圧力を逃がす。
クランクケース33には、オイルポンプ97の吐出口121から軸受49a、49bに繋がるオイル路122が形成される。オイル路122は、第1オイルフィルター112からクランク軸32の回転軸線Xisに平行に線形に延びる第1通路123と、第1通路123に直交して軸受49aに向かって線形に延び、軸受49aで開口する第2通路124と、第2通路124からクランク軸32の軸方向に離れた位置で第1通路123に直交して軸受49bに向かって線形に延び、軸受49bで開口する第3通路125と、オイルポンプ97の吐出口121からフィルター室113に延びる第4通路126とを有する。第1通路123は例えばケーシング115の円筒空間と同軸の円管に形成される。第2通路124および第3通路125は第1通路123に交差しつつクランクケース33の外面で開口する円管に形成される。第2通路124および第3通路125の外端はプラグで液密に塞がれる。
図4に示されるように、オイルポンプ97は、アウターローター99とインナーローター101との相対回転に応じて吸引圧を生成する吸入口128を有する。吐出口121には、同様にアウターローター99とインナーローター101との相対回転に応じて吐出圧が生成される。オイルは吐出口121からオイル路122の第4通路126に吐き出される。吸入口128にはオイルの導入路129が接続される。
図5に示されるように、エンジン29は、クランク室47の重力方向下方に位置するオイル溜まり131を備える。導入路129はオイル溜まり131から上方に延びる。導入路129内には第2オイルフィルター132が配置される。こうして第2オイルフィルター132はオイルポンプ97の上流に接続される。オイル溜まり131に流入するオイルは、オイルポンプ97の働きで導入路129から吸い上げられ、第2オイルフィルター132の粗めの網目で濾過される。オイルは導入路129から第1オイルフィルター112に供給される。第1オイルフィルター112で濾過されたオイルはオイル路122の第2通路124および第3通路125から個々の軸受49a、49bに供給される。
ここでは、オイルポンプ97は、クランク軸32の回転軸線Xisに同軸であってオイルフィルター112のフィルター室113に外接する仮想円筒面133の内側に位置する。オイル路122の第2通路124および第3通路125は、クランク軸32の回転軸線Xisに直交する直線134に沿って延び、回転軸線Xisおよび直線134を含む仮想平面135はポンプ室98およびオイルフィルター112に少なくとも部分的に重なる。オイルポンプ97はクランク軸32を含む水平面HPよりも下方に配置される。第1オイルフィルター112は、クランク軸34の前方斜め下で、オイルポンプ97の前方に配置される。第2オイルフィルター132はオイルポンプ97の下方であって第1オイルフィルター112の後方に配置される。
次に本実施形態の作用を説明する。本実施形態では、オイルポンプ97は、クランク軸32の回転軸線Xisに同軸であってオイルフィルター112のフィルター室113に外接する仮想円筒面133の内側に位置する。こうしてオイルポンプ97はクランク軸32に近接して配置されるので、エンジン29の小型化は実現される。オイル路122の第2通路124および第3通路125は、クランク軸32の回転軸線Xisに直交する直線134に沿って延び、回転軸線Xisおよび直線134を含む仮想平面135はオイルポンプ97のポンプ室98および第1オイルフィルター112に少なくとも部分的に重なる。こうして仮想平面135に沿ってオイルポンプ97および第1オイルフィルター112は集中的に配置されるので、エンジン29のさらなる小型化は実現される。
特に、エンジン29の車両搭載時に車両側面視で、オイルポンプ97はクランク軸32の下に配置され、第1オイルフィルター112は、クランク軸32の前方斜め下で、オイルポンプ97の前方に配置される。オイルポンプ97と第1オイルフィルター112とはコンパクトに配置される。さらなるエンジンの小型化は実現される。加えて、オイルポンプ97と第1オイルフィルター112とはシリンダー軸線Cを挟んで反対側に配置されるので、相互の干渉が避けられ、結果としてエンジン29の小型化は実現される。第2オイルフィルター132は、オイルポンプ97の上流に接続されて、オイルポンプ97の下方であって第1オイルフィルター112の後方に配置される。オイルポンプ97と第2オイルフィルターとはコンパクトに配置されることができる。さらなるエンジンの小型化は実現される。しかも、オイルポンプ97および第2オイルフィルター132の下方にオイル溜りが配置されることで、油面の傾斜にも拘わらずオイルポンプ97にオイルは吸い上げられる。オイルポンプ97、第1オイルフィルター112、第2オイルフィルター132およびオイル溜まり131はユニットスイングエンジン29に特に好適に適用されることができる。
本実施形態に係るエンジン29では、オイル路122は、第1オイルフィルター112の吐出口121からクランク軸32の回転軸線Xisに平行に線形に延びる第1通路123と、第1通路123に直交して軸受49aに向かって線形に延びる第2通路124と、第1通路123に直交して軸受49bに向かって線形に延びる第3通路125とを有する。こうしてオイル路122は線形の通路の組み合わせで構成されるので、クランクケース33に簡単に形成されることができる。エンジン29の製造作業は簡素化されることができる。
29…エンジン(ユニットスイングエンジン)、32…クランク軸、33…クランクケース、47…クランク室、48…クランク、49a…軸受、49b…軸受、97…オイルポンプ、112…オイルフィルター(第1オイルフィルター)、113…フィルター室、122…オイル路、123…第1通路、124…第2通路、125…第3通路、131…オイル溜まり、132…第2オイルフィルター、133…仮想円筒面、134…直線、135…仮想平面、Xis…(クランクシャフトの)回転軸線。

Claims (8)

  1. クランク室(47)を区画するクランクケース(33)と、
    前記クランク室(47)に収容されるクランク(48)を有し、前記クランクケース(33)に1対の軸受(49a、49b)を介して支持されるクランク軸(32)と、
    前記クランクケース(33)内に形成されて、オイルポンプ(97)から前記軸受(49a、49b)に繋がるオイル路(122)と、
    前記オイル路(122)内に配置されるオイルフィルター(112)とを備えるエンジン(29)において、
    前記オイルポンプ(97)は、前記クランク軸(32)の回転軸線(Xis)に同軸であって前記オイルフィルター(112)のフィルター室(113)に外接する仮想円筒面(133)の内側に位置する
    ことを特徴とするエンジン。
  2. 請求項1に記載のエンジンにおいて、前記オイル路(122)は、前記回転軸線(Xis)に直交する直線(134)に沿って延び、前記回転軸線(Xis)および前記直線(134)を含む仮想平面(135)は前記オイルポンプ(97)および前記オイルフィルター(112)に少なくとも部分的に重なることを特徴とするエンジン。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンにおいて、前記オイル路(122)は、
    前記クランクケース(33)に形成されて、前記オイルフィルター(112)から前記回転軸線(Xis)に平行に線形に延びる第1通路(123)と、
    前記クランクケース(33)に形成されて、前記第1通路(123)に直交して一方の前記軸受(49a)に向かって線形に延びる第2通路(124)と、
    前記クランクケース(33)に形成されて、前記第1通路(123)に直交して他方の前記軸受(49b)に向かって線形に延びる第3通路(125)と
    を有することを特徴とするエンジン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンにおいて、車両搭載時に車両側面視で、前記オイルポンプ(97)は前記クランク軸(32)の下に配置され、前記オイルフィルター(112)は、前記クランク軸(32)の前方斜め下で、前記オイルポンプ(97)の前方に配置されることを特徴とするエンジン。
  5. 請求項4に記載のエンジンにおいて、前記オイルポンプ(97)と前記オイルフィルター(112)とはシリンダー軸線(C)を挟んでそれぞれ反対側に配置されることを特徴とするエンジン。
  6. 請求項4または5に記載のエンジンにおいて、前記オイルポンプ(97)の上流に接続されて、前記オイルポンプ(97)の下方であって前記オイルフィルター(112)の後方に配置される第2オイルフィルター(132)をさらに備えることを特徴とするエンジン。
  7. 請求項6に記載のエンジンにおいて、前記第2オイルフィルター(132)の下方に配置されるオイル溜り(131)をさらに備えることを特徴とするエンジン。
  8. 請求項7に記載のエンジンにおいて、ユニットスイングエンジンであることを特徴とするエンジン。
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