JP2017150544A5 - - Google Patents

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電子制御Vベルト式無段変速機
本発明は電子制御Vベルト式無段変速機に関する。
特許文献1はVベルト式無段変速機を開示する。Vベルト式無段変速機では可動シーブの駆動にあたって遠心ウエイトおよびアクチュエーターが用いられる。遠心ウエイトはカム部材およびウエイト保持プレートの間に挟まれる。カム部材は、駆動軸の軸心から遠心方向に遠ざかるにつれて固定シーブに近づくカム面で遠心ウエイトに接触する。駆動軸が回転すると、遠心力により遠心ウエイトは遠心方向にカム面に倣って移動し、軸方向に可動シーブを移動させる。
可動シーブのボスには軸方向移動不能に転がり軸受けが装着される。転がり軸受けの外輪には駆動アームが結合される。駆動アームにはアクチュエーターが連結される。アクチュエーターの駆動力を可動シーブに伝達することで可動シーブを軸方向に移動させる。
特開2014−55648号公報
シフト機構は多数の部品から構成される。部品点数が多い。部品点数が多いと、機構は大型化しやすい。小さな小型化の工夫がいくつも積み重なって機構全体の小型化は実現される。
本発明は、できる限り小型化を実現することができる電子制御Vベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によれば、駆動軸に固定される固定シーブと、前記駆動軸を受け入れる可動シーブボスを有し、前記固定シーブに向き合わせられながら前記駆動軸の軸方向に移動可能に前記駆動軸に支持される可動シーブと、前記固定シーブおよび前記可動シーブの間に巻き掛けられるVベルトと、前記固定シーブおよび前記可動シーブ並びに前記Vベルトを収容するミッションケースと、前記ミッションケースに嵌め込まれて前記駆動軸の軸心回りで前記駆動軸を囲むオイルシール部材と、前記駆動軸の軸心から遠心方向に遠ざかるにつれて前記固定シーブに近づくカム面およびその裏側の外表面を有するカム部材を含み、当該カム部材よりも車幅方向外側に配置されるウエイト保持プレートおよび前記カム面の間に遠心ウエイトを挟み、前記駆動軸の回転に伴う遠心力により前記遠心ウエイトを駆動して前記可動シーブを前記軸方向に移動させる第1シフト機構と、転がり軸受けを介して前記可動シーブボスに相対回転自在かつ軸方向移動不能に装着される駆動アームを含み、前記駆動アームに連結されるアクチュエーターの駆動力を前記可動シーブに伝達することで前記可動シーブを前記軸方向に移動させる第2シフト機構とを備えた電子制御Vベルト式無段変速機において、前記カム部材の前記外表面に形成されて車幅方向外側に向かって凹む凹面と、前記ミッションケースに形成されて、車幅方向外側に位置する前記凹面に向かって突出しつつ前記オイルシール部材を支持する嵌合部とを備える電子制御Vベルト式無段変速機は提供される。
第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、前記カム部材の前記外表面は、前記凹面に加えて、前記凹面の径方向外側に位置して車幅方向内側に膨出する膨出面と、前記凹面の径方向内側に位置して前記軸方向に沿って前記駆動軸に突き当てられる突き当て面とを有し、前記膨出面は、前記凹面および前記突き当て面よりも車幅方向内側に位置する。
第3側面によれば、第2側面の構成に加えて、前記嵌合部は、前記凹面と相対する位置に設けられ、前記膨出面の車幅方向内側で、かつ、前記膨出面に相対する域で前記ミッションケースに、前記嵌合部から車幅方向内側に凹むミッションケース凹部が形成され、前記ミッションケース凹部と前記カム部材の前記膨出面とが相対する。
第4側面によれば、第3側面の構成に加えて、前記膨出面は、前記カム面に対応する前記カム部材の前記外表面に形成される。
第1側面によれば、カム部材、遠心ウエイトおよびウエイト保持プレートはこれまでよりも車幅方向内側に配置され、その結果、第1シフト機構は駆動軸の軸方向に縮小することができる。電子制御Vベルト式無段変速機の小型化は実現される。
第2側面によれば、カム部材の膨出面は凹面および突き当て面よりも車幅方向内側に配置されることから、カム部材が他部材と干渉せずにミッションケース内の空間を有効に活用でき、車幅方向において、電子制御Vベルト式無段変速機の小型化を図ることができる。
第3側面によれば、車幅方向外側に突出する嵌合部に相対する位置にカム部材の凹部が形成され、車幅方向内側に膨出するカム部材の膨出面に対応する位置にミッションケース凹部が相対するように配置されることから、より車幅方向内側にカム部材を配置することができる。
第4側面によれば、遠心ウエイトの収容空間に対応して車幅方向内側に膨出する膨出面が形成されることから、車幅方向において、より内側に遠心ウエイトを配置することができ、車幅方向に第1シフト機構の小型化を図ることができる。
鞍乗り型車両の一実施形態に係るスクーター型自動二輪車を概略的に示す側面図である。 図1の2−2線に沿った水平断面図である。 図2の一部拡大平面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1は鞍乗り型車両の一実施形態に係るスクーター型自動二輪車を概略的に示す。自動二輪車11は車体フレーム12および車体カバー13を備える。車体フレーム12は、その前端のヘッドパイプ14と、前端でヘッドパイプ14に結合されるメインフレーム15と、メインフレーム15の後部に結合されて車幅方向に延びるクロスパイプ16と、該クロスパイプ16の両端部に前端部がそれぞれ接続されて車両前後方向に延びる左右一対のリアフレーム17とを備える。ヘッドパイプ14には、水平軸回りに回転自在に前輪WFを支持するフロントフォーク18と棒状の操向ハンドル19とが操向可能に支持される。
車体カバー13は車体フレーム12に装着される。車体カバー13にはリアフレーム17の上方で乗員シート21が搭載される。車体カバー13は、ヘッドパイプ14を前方から覆うフロントカバー22と、フロントカバー22から連続するレッグシールド23と、レッグシールド23の下端から連続して、乗員シート21および前輪WRの間でメインフレーム15の上方に配置されるステップフロア24とを備える。
リアフレーム17の下方の空間にはユニットスイング式のパワーユニット25が配置される。パワーユニット25は、リアフレーム17の前端に結合されるブラケット26に、リンク27を介して上下方向に揺動自在に連結される。パワーユニット25の後端には水平軸回りで回転自在に後輪WRが支持される。リンク27およびブラケット26から離れた位置でリアフレーム17とパワーユニット25との間にはリアクッションユニット28が配置される。パワーユニット25は、空冷式単気筒の内燃機関29と、内燃機関29および後輪WRに接続されて、内燃機関29の出力を後輪WRに伝達する伝動装置31とを備える。内燃機関29のエンジン本体29aに伝動装置31の伝動ケース31aが結合される。
内燃機関29のエンジン本体29aは、回転軸線回りで回転自在にクランクシャフト32を支持するクランクケース33と、クランクケース33に結合されるシリンダーブロック34と、シリンダーブロック34に結合されるシリンダーヘッド35と、シリンダーヘッド35に結合されるヘッドカバー36とを備える。シリンダーヘッド35には吸気装置37および排気装置38が接続される。吸気装置37は、伝動ケース31aに支持されるエアクリーナー39と、エアクリーナー39およびシリンダーヘッド35の間に配置されるスロットルボディ41とを備える。シリンダーヘッド35の上部側壁には燃料噴射弁42が取り付けられる。排気装置38は、シリンダーヘッド35の下部側壁からエンジン本体29aの下方を通って後方に延びる排気管43と、排気管43の下流端に接続されてクランクケース33に連結される排気マフラー(図示されず)とを備える。
図2に示されるように、シリンダーブロック34にはシリンダーボア44が区画される。シリンダーボア44にはシリンダー軸線Cに沿ってスライド自在にピストン45が嵌め込まれる。シリンダー軸線Cはわずかに前上がりに傾斜する。ピストン45にクランクシャフト32は連結される。クランクシャフト32の回転軸線Xisは車幅方向に向けられる。
シリンダーヘッド35には燃焼室46が区画される。燃焼室46はシリンダーボア44から連続する。ピストン45はシリンダーヘッド35に向き合ってシリンダーヘッド35との間に燃焼室46を仕切る。燃焼室46には吸気装置37を経て混合気が導入される。燃焼室46内の排ガスは排気装置38を経て排出される。
クランクケース33は第1ケース半体33aおよび第2ケース半体33bに分割される。第1ケース半体33aおよび第2ケース半体33bは協働でクランク室47を区画する。クランク室47にクランクシャフト32のクランクが収容される。第1ケース半体33aは回転自在にクランクシャフト32を支持する軸受け48aを有する一方で、第2ケース半体33bは回転自在にクランクシャフト32を支持する軸受け48bを有する。
クランクケース33には発電機49が結合される。発電機49は、クランクケース33の第1ケース半体33aを貫通して第1ケース半体33aから突き出るクランクシャフト32に固定される筒形のローター51と、ローター51に囲まれてクランクシャフト32周りに配置されるステーター52とを備える。ステーター52は第1ケース半体33aに締結される支持板53に固定される。ローター51とステーター52との相対回転に応じて発電機49は電流を生成する。
第1ケース半体33aには、発電機49を囲む筒状の発電機カバー54が結合される。発電機カバー54の開放端に空気導入口54aが区画される。空気導入口54aにはラジエーター55が配置される。ローター51の外面には冷却ファン56が結合される。クランクシャフト32の回転に応じて冷却ファン56は回転し、ラジエーター55に冷却風は流通する。
伝動装置31は、伝動ケース31a内に収容されて、クランクシャフト32から伝達される回転動力を無段階に変速する電子制御Vベルト式無段変速機(以下「変速機」という)57と、伝動ケース31a内に収容されて、変速機57の回転動力を減速して後輪WRの車軸58に伝達する減速ギア機構59とを備える。後輪WRは伝動ケース31aと支持アーム61との間に配置される。支持アーム61はクランクケース33から連続して車両後方に向かって延びる。支持アーム61に前述の排気マフラーは取り付けられる。後輪WRの車軸58は軸心回りに回転自在に伝動ケース31aおよび支持アーム61に両持ち支持される。
伝動ケース31aは、クランクケース33の第2ケース半体33bから連続するケース主体62と、ケース主体62に締結されて、ケース主体62との間に変速機室63を区画するケースカバー64と、ケース主体62に締結されて、ケース主体62との間にギア室65を区画するギアカバー66とを備える。変速機室63には変速機57が収容される。ギア室65には減速ギア機構59が収容される。ケース主体62およびケースカバー64は協働でミッションケースを構成する。
変速機57は、変速機室63内に配置されて、駆動軸としてのクランクシャフト32に取り付けられる駆動プーリー67と、変速機室63内に配置されて、変速機室63からギア室65に突き出る従動軸68に取り付けられる従動プーリー69とを備える。駆動プーリー67および従動プーリー69には途切れなく連続するVベルト71が巻き掛けられる。後述されるように、アクチュエーターユニット72の働きで駆動プーリー67ではベルト巻き掛け径は可変に電子制御される。後述されるように、駆動プーリー67のベルト巻き掛け径の変化に応じて従動プーリー69のベルト巻き掛け径は変化する。
駆動プーリー67は、クランクシャフト32に固定される固定シーブ73と、固定シーブ73に向き合わせられながらクランクシャフト32の軸方向に移動可能にクランクシャフト32に支持される可動シーブ74とを備える。可動シーブ74はクランクケース33の第2ケース半体33bと固定シーブ73との間に配置される。固定シーブ73および可動シーブ74の間にVベルト71は巻き掛けられる。可動シーブ74は、クランクシャフト32を受け入れる可動シーブボス74aを有する。可動シーブボス74aは、Vベルト71を受け止めるシーブ体からクランクケース24の第2ケース半体33bに向かって延びる。変速機57は、第1シフト機構75aと、前述のアクチュエーターユニット72を含む第2シフト機構75bとを備える。第1シフト機構75aおよび第2シフト機構75bの働きに応じて、可動シーブ74の軸方向移動は実現され、Vベルト71の巻き掛け半径は変化する。第1シフト機構75aおよび第2シフト機構75bの詳細は後述される。
従動プーリー69は、従動軸68に同軸の円筒形を有し、同軸に従動軸68に装着される内筒76と、従動軸68に同軸の円筒形を有し、同軸に内筒76に装着される外筒77とを備える。内筒76は従動軸68に相対回転自在に支持される。外筒77は内筒76に相対回転自在かつ軸方向相対変位自在に支持される。内筒76に固定シーブ7は同軸に固定される。外筒77に可動シーブ7は同軸に固定される。可動シーブ7は固定シーブ7に向き合わせられ、外筒77および内筒76の軸方向相対変位に応じて可動シーブ7は固定シーブ7に近づいたり固定シーブ7から遠ざかったりする。固定シーブ7および可動シーブ7の間にVベルト71が巻き掛けられる。
従動軸68には遠心クラッチ81が装着される。遠心クラッチ81は内筒76に固定されるクラッチプレート81aを備える。クラッチプレート81aと可動シーブ7との間には弦巻ばね82が配置される。弦巻ばね82は固定シーブ7に向かって可動シーブ7を押し付ける弾性力を発揮する。駆動プーリー67でVベルト71の巻き掛け半径が増大すると、従動プーリー69では弦巻ばね82の弾性力に抗して可動シーブ7は固定シーブ7から遠ざかりVベルト71の巻き掛け半径は減少する。
遠心クラッチ81は従動軸68に固定されるアウタープレート81bを備える。アウタープレート81bはクラッチプレート81aに向き合わせられる。クラッチプレート81aが回転すると、遠心力の働きでクラッチプレート81aにアウタープレート81bは結合される。こうして従動プーリー69の回転は従動軸68に伝達される。エンジン回転数が設定回転数を超えると、遠心クラッチ81は動力伝達状態を確立する。
減速ギア機構59は、ギア室65に突き出る従動軸68に固定されるドライブギア83と、後輪WRの車軸58に固定されるファイナルギア84と、ドライブギア83およびファイナルギア84の間に配置されるアイドルギア85a、85bとを備える。アイドルギア85a、85bは共通の中間軸86に固定される。アイドルギア85aにドライブギア83が噛み合い、アイドルギア85bにファイナルギア84が噛み合う。こうして従動軸68の回転は減速されて後輪WRの車軸58に伝達される。
図3に示されるように、第1シフト機構75aは、固定シーブ73およびクランクケース33の第2ケース半体33bの間に配置されるカム部材87を含む。カム部材87は、固定シーブ73およびスリーブ88とともにクランクシャフト32の小径部32aに装着される。小径部32aの先端にはナット89が結合される。ナット89の締め付けに応じて、小径部32aの段差面32bとナット89との間に固定シーブ73、スリーブ88およびカム部材87は挟まれる。この挟み込みにあたってナット89と固定シーブ73との間にはワッシャー91が配置されてもよい。こうして固定シーブ73およびカム部材87は軸方向相対変位不能にクランクシャフト32上に固定される。
可動シーブボス74aにはウエイト保持プレート92が装着される。ウエイト保持プレート92は可動シーブ74に相対変位不能に固定されればよい。ウエイト保持プレート92はカム部材87のカム面87aに向き合わせられる。ウエイト保持プレート92はカム部材87よりも車幅方向外側に配置される。カム面87aとウエイト保持プレート92との間に遠心ウエイト93は挟まれる。カム面87aは、クランクシャフト32の回転軸線Xisから遠心方向に遠ざかるにつれて固定シーブ73に近づく。クランクシャフト32の回転に伴って遠心ウエイト93には遠心力が生成される。遠心ウエイト93は遠心力により遠心方向に変位する。遠心ウエイト93がカム面87aに転がり接触しながら遠心方向に変位するにつれて、ウエイト保持プレート92は固定シーブ73に向かって駆動される。こうしてクランクシャフト32の回転に応じて可動シーブ74は固定シーブ73に向かって軸方向に移動する。
カム部材87はカム面87aの裏側に外表面87bを有する。外表面87bには、クランクシャフト32周りで車幅方向外側に向かって凹む環状の凹面94と、凹面94の径方向外側に位置して車幅方向内側に膨出する膨出面95と、凹面の径方向内側に位置して軸方向に沿ってクランクシャフト32に突き当てられる突き当て面96とが形成される。突き当て面96は小径部32aの段差面32bに密接する。膨出面95は、カム面87aに対応するカム部材87の外表面に形成される。
第2ケース半体33bの軸受け48bとカム部材87との間にはオイルシール部材97が配置される。オイルシール部材97は第2ケース半体33bに形成される嵌合部98に嵌め込まれる。嵌合部98は、車幅方向外側に位置するカム部材87の凹面94に向かって突出しつつオイルシール部材97を支持する。オイルシール部材97は、クランクシャフト32の回転に曝されながら、クランクシャフト32とクランクケース33との間でオイル漏れを防止する。膨出面95は凹面94および突き当て面96よりも車幅方向内側に位置する。
嵌合部98は、凹面94と相対する位置に設けられる。膨出面95の車幅方向内側で、かつ、膨出面95に相対する域で第2ケース半体33bには、嵌合部98から車幅方向内側に凹むミッションケース凹部99が形成される。ミッションケース凹部99とカム部材87の膨出面95とが相対する。
可動シーブボス74aの第1端101aには締結部材102が結合される。締結部材102はカム部材87およびウエイト保持プレート92の間に配置される。締結部材102は可動シーブ74のシーブ本体に向かって締め付けられて可動シーブボス74a上にウエイト保持プレート92を保持する。
締結部材102は、内周面に可動シーブボス74aに螺合するねじ溝を有する環状の螺合部103と、螺合部103から連続しつつ可動シーブボス74aから軸方向に外れた位置に配置される環状の圧入部104とを備える。圧入部104にはクランクシャフト32周りでオイルシール部材105が圧入される。オイルシール部材105は圧入部104の内周面とスリーブ88との間に挟まれる。オイルシール部材105は可動シーブボス74aの端面に密接すればよい。
カム部材87は、少なくとも部分的に締結部材102およびオイルシール部材105を収容する収容凹部106を有する。収容凹部106はカム面87aよりも径方向内側に配置される。締結部材102にはカム部材87に対応して逃げ部107が形成される。逃げ部107の形成にあたって締結部材102の外周には小径部が区画される。
可動シーブボス74aの第2端101b(第1端の反対側)には可動シーブボス74aの内周面およびクランクシャフト32の間にオイルシール部材108が配置される。可動シーブボス74aとスリーブ88との接触面は両端(第1端101aおよび第2端101b)のオイルシール部材105、108でシールされる。可動シーブボス74aとスリーブ88との接触面に導入されるグリースは両端のオイルシール部材105、108で密封される。
オイルシール部材105、108の間でスリーブ88の外周面にはクランクシャフト32周りで全周にわたって溝109が形成される。可動シーブボス74aとスリーブ88との接触面に導入されるグリースは溝109に滞留することができる。グリースは溝109を通じて可動シーブボス74aの全周にわたって行き渡ることができる。
締結部材102と可動シーブボス74aとの間にはOリング110が配置される。Oリング110は締結部材102と可動シーブボス74aとの間でシールを確立する。可動シーブボス74aに滞留するグリースの漏洩は防止されることができる。
第2シフト機構75bは、前述のアクチュエーターユニット72に加えて、可動シーブボス74aに相対回転自在かつ軸方向移動不能に装着される駆動アーム111を含む。装着にあたって可動シーブボス74aには転がり軸受けであるボールベアリング112が装着される。ボールベアリング112は内輪で可動シーブボス74aに嵌め合わせられる。ボールベアリング112の外輪には駆動アーム111が嵌め合わせられる。こうして可動シーブ74と駆動アーム111との間では相対回転は許容され軸方向の相対移動は阻止される。
アクチュエーターユニット72は、ケースカバー64に取り付けられるユニットケーシング113を備える。ユニットケーシング113には出力ロッド114が支持される。出力ロッド114はクランクシャフト32の回転軸線Xisに平行に延びる。出力ロッド114の先端は駆動アーム111に連結される。駆動アーム111の先端は出力ロッド114の軸心に直交する方向に出力ロッド114に嵌め合わせられる。出力ロッド114はユニットケーシング113に対して軸方向に相対変位自在にユニットケーシング113上に保持される。
アクチュエーターユニット72はアクチュエーターとしての電動モーター115およびギア機構116を備える。電動モーター115およびギア機構116はユニットケーシング113内に収容される。ギア機構116は出力ロッド114に電動モーター115の駆動軸を連結する。電動モーター115の回転力はギア機構116から出力ロッド114回りの回転力に伝達される。出力ロッド114回りの回転力は出力ロッド114の軸方向駆動力に変換される。こうして電動モーター115の駆動力に基づき可動シーブ74の軸方向移動は実現される。
変速機57では、カム部材87の外表面87bに車幅方向外側に向かって凹む凹面94が形成され、クランクケース33の第2ケース半体33bには凹面94に向かって突出しつつオイルシール部材97を支持する嵌合部98が形成される。こうしてカム部材87、遠心ウエイト93およびウエイト保持プレート92はこれまでよりも車幅方向内側に配置される。その結果、第1シフト機構75aの部品点数は多くても、第1シフト機構75aはクランクシャフト32の軸方向に縮小することができる。変速機57の小型化は実現される。
カム部材87の外表面87bは、凹面94に加えて、凹面94の径方向外側に位置して車幅方向内側に膨出する膨出面95と、凹面94の径方向内側に位置して軸方向に沿ってクランクシャフト32に突き当てられる突き当て面96とを有する。このとき、膨出面95は、凹面94および突き当て面96よりも車幅方向内側に位置する。カム部材87の膨出面95は凹面94および突き当て面96よりも車幅方向内側に配置されることから、カム部材87が他部材と干渉せずに変速機室63内の空間を有効に活用でき、車幅方向において、変速機57の小型化を図ることができる。
嵌合部98は、凹面94と相対する位置に設けられる。クランクケース33の第2ケース半体33bには、膨出面95の車幅方向内側で、かつ、膨出面95に相対する域で、嵌合部98から車幅方向内側に凹むミッションケース凹部99が形成される。ミッションケース凹部99とカム部材87の膨出面95とは相対する。したがって、車幅方向外側に突出する嵌合部98に相対する位置にカム部材87の凹面94が形成され、車幅方向内側に膨出するカム部材87の膨出面95に対応する位置にミッションケース凹部99が相対するように配置されることから、より車幅方向内側にカム部材87を配置することができる。
膨出面95は、カム面87aに対応するカム部材87の外表面87bに形成される。遠心ウエイト93の収容空間に対応して車幅方向内側に膨出する膨出面95が形成されることから、車幅方向において、より内側に遠心ウエイト93を配置することができ、車幅方向に第1シフト機構75aの小型化を図ることができる。
32…駆動軸(クランクシャフト)、62…ミッションケースを構成するケース主体、64…ミッションケースを構成するケースカバー、71…Vベルト、73…固定シーブ、74…可動シーブ、74a…可動シーブボス、75a…第1シフト機構、75b…第2シフト機構、87…カム部材、87a…カム面、87b…外表面、92…ウエイト保持プレート、93…遠心ウエイト、94…凹面、95…膨出面、96…突き当て面、97…オイルシール部材、98…嵌合部、99…ミッションケース凹部、111…駆動アーム、112…転がり軸受け(ボールベアリング)、115…アクチュエーター(電動モーター)、Xis…軸心(回転軸線)。
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