JP2018155864A - 湿式電子写真印刷用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、液体トナーを使った電子写真方式を用いて印刷する際に、転写ドラムから紙への液体トナーの転移性及び液体トナーの紙への定着性が良好で、かつ、一般的な商業印刷のオフセット印刷方式や凸版印刷方式での印刷にも好適に使用可能な湿式電子写真印刷用紙を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る湿式電子写真印刷用紙は、基紙の少なくとも一方の面に、白色顔料とバインダーとを含有する塗工層を有する湿式電子写真印刷用紙であって、前記塗工層の最表層となる層に含まれる前記バインダーがブタジエン系樹脂を含有し、該ブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上12質量%以下である。【選択図】なし

Description

本開示は、湿式電子写真印刷に用いられる印刷用紙に関する。さらに詳しくは、液体トナーを使った電子写真方式を用いて印刷する際に、転写ドラムから紙への液体トナーの転移性及び液体トナーの紙への定着性が良好な湿式電子写真印刷用紙であり、かつ、オフセット印刷方式又は凸版印刷方式での印刷にも好適に使用可能な印刷用紙に関する。
商業印刷の主体は、キャスト紙、アート紙、コート紙、微塗工紙若しくは非塗工の普通紙又は板紙を用いたオフセット印刷である。しかし、近年は多品種小ロット印刷に対応するため、乾式電子写真方式、湿式電子写真方式又はインクジェット方式といった可変情報を扱えるオンデマンド印刷方式が開発されてきた。これらのオンデマンド印刷方式の中でも、湿式電子写真方式は、オフセット印刷に近い画像が得られるため、急速に需要が伸びてきている。湿式電子写真印刷の分野が、今後更に成長するためには、次に述べる液体トナーの転移性及び液体トナーの定着性などの適性の他に、専用紙ではなく、安価で入手し易い一般的に商業印刷で使用されている用紙がそのまま使用できることが重要な点となる。
湿式電子写真方式は、感光体上に現像された液体トナーを転写ドラムへ転移させ、液体トナー中の溶剤を揮発させ、圧力などによって転写ドラムから紙へ転写して印刷を行う。湿式電子写真印刷用紙には、液体トナーの転写ドラムから用紙への転移性及び液体トナーの定着性が求められる。液体トナーの転移性が不足すると、印刷時の操業性悪化又は一枚毎に印刷情報を変える場合に汚れが発生するなどの問題が生じる。液体トナーの定着性が弱いと、印刷後の印刷面同士の擦れなどによって、印刷面からトナーが欠落する場合がある。
塗工紙タイプの湿式電子写真印刷用紙に関し、塗工層に含有するラテックスバインダーの粒子径とゲル含有率を規定してトナー定着性および転移性を有する湿式電子写真用記録シート(例えば、特許文献1を参照。)、又は塗工層に含有する印刷適性向上剤の添加量を規定してトナー定着性および転移性を有する湿式電子写真用記録シート(例えば、特許文献2を参照。)が開示されている。
特開2006―039435号公報 特開2004―258338号公報
特許文献1,2に開示された湿式電子写真用記録シートでは、液体トナーの定着性がいまだ不十分である場合がある。
液体トナーの定着性を高める方法として、用紙にイミン系化合物を塗布するいわゆるサファイヤ処理が行われてきた。サファイヤ処理した用紙は、液体トナーの定着性には有効であるが、一般紙と異なり製造コストが高い、経時で性能が劣化する、変色するなどの問題点があった。
本開示は、前述した問題点を解消し、液体トナーを使った電子写真方式を用いて印刷する際に、液体トナーの紙への定着性が良好で、かつ、一般的な商業印刷のオフセット印刷方式や凸版印刷方式での印刷にも好適に使用可能な湿式電子写真印刷用紙を提供することを目的とする。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙は、基紙の少なくとも一方の面に、白色顔料とバインダーとを含有する塗工層を有する湿式電子写真印刷用紙であって、前記塗工層の最表層となる層に含まれる前記バインダーがブタジエン系樹脂を含有し、該ブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上12質量%以下であることを特徴とする。このような構成とすることで、液体トナーの転移性及び定着性が良好で、かつ、一般的な商業印刷のオフセット印刷方式や凸版印刷方式での印刷にも好適に使用可能な湿式電子写真印刷用紙とすることができる。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙では、前記最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂の含有量が前記白色顔料100質量部に対して5質量部以上であることが好ましい。このような構成とすれば液体トナーの定着性が更に向上する。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙では、前記最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、1〜12質量%であることが好ましい。このような構成によれば、白紙光沢が高く、かつ、液体トナーの定着性に優れる湿式電子写真印刷用紙とすることができる。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙では、前記最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であることが好ましい。このような構成によれば、液体トナーの定着性により優れる湿式電子写真印刷用紙とすることができる。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙では、前記最表層となる層が、更に、水分散性の高級脂肪酸塩および/又はその誘導体を含有することが好ましい。このような構成によれば、液体トナーの紙への転移性及び定着性を維持しながら、キャレンダー処理時のロール表面の汚れを抑制し、良好な白紙面感を得ることが可能となる。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙では、前記水分散性の高級脂肪酸塩および/又はその誘導体の含有量が、前記最表層となる層に含まれる前記顔料100質量部に対し、0.70〜3.0質量部であることが好ましい。このような構成によれば、液体トナーの定着性を維持しながらより良好な白紙面感を得ることができる。
本発明に係る湿式電子写真印刷用紙では、前記最外層となる層に含有させる前記白色顔料が有機顔料を含有し、全白色顔料に占める有機顔料の含有率が、11〜30質量%であることが好ましい。高い白紙光沢度と、液体トナーの定着性とを同時に満足させることができる。
本開示によれば、液体トナーを使った電子写真方式を用いて印刷する際に、液体トナーの紙への定着性が良好で、かつ、一般的な商業印刷のオフセット印刷方式や凸版印刷方式での印刷にも好適に使用可能な湿式電子写真印刷用紙を提供することができる。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本実施形態に係る湿式電子写真印刷用紙は、基紙の少なくとも一方の面に、白色顔料とバインダーとを含有する塗工層を有する湿式電子写真印刷用紙であって、塗工層の最表層となる層に含まれるバインダーがブタジエン系樹脂を含有し、ブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上12質量%以下である。
(1)基紙
本実施形態に係る湿式電子写真印刷用紙の基紙に使用するパルプ繊維は、例えば、LBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)若しくはNBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)などの化学パルプ、GP(砕木パルプ)、PGW(加圧式砕木パルプ)、RMP(リファイナーメカニカルパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、CTMP(ケミサーモメカニカルパルプ)、CMP(ケミメカニカルパルプ)若しくはCGP(ケミグランドパルプ)などの機械パルプ又はDIP(脱インキパルプ)などの木材パルプ、及びケナフ、バガス、竹又はコットンなどの非木材パルプである。これらは、単独で使用するか、又は任意の割合で混合して使用することが可能である。また、本発明の目的とする効果を損なわない範囲において、合成繊維を更に配合することができる。環境保全の観点から、ECF(Elemental Chlorine Free)パルプ、TCF(Total Chlorine Free)パルプ、古紙パルプ、植林木から得られるパルプが好ましい。また、基紙を構成するパルプは、湿式電子写真印刷用紙として適切な叩解度を有する紙料とすることが好ましい。適切な叩解度としては、例えば、カナダ標準ろ水度(フリーネス)(JIS P 8121:1995「パルプのろ水度試験方法」)で、350〜650mlCSFである。本実施形態において使用される適切なパルプとしては、例えば、パルプ中80〜100質量%のLBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)を含有する400〜550mlCSFのパルプであればよい。
本実施形態では、基紙には填料を含有させてもよい。填料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、焼成クレー、二酸化チタン又は水酸化アルミニウムである。基紙中の填料含有量は、パルプの乾燥質量100質量部に対して、2〜20質量部であることが好ましい。より好ましくは3〜17質量部である。さらに好ましくは、4〜15質量部である。2質量部以下では白色度向上、不透明度向上等の効果が得られにくい。20質量部を超えると基紙自体の強度が不足し印刷・加工に耐えられず実質使用することが困難となるおそれがある。
本実施形態では、基紙中に、パルプ及び填料に加えて、内添サイズ剤、湿潤紙力増強剤などの内添紙力増強剤、嵩高剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、蛍光消色剤又はピッチコントロール剤などの各種助剤を、各製品に合わせて配合することができる。内添サイズ剤は、各種公知のものが使用でき、特に限定されず、例えば、強化ロジンサイズ剤、酸性ロジンサイズ剤、弱酸性ロジンサイズ剤、AKD(アルキルケテンダイマー)又はASA(アルケニル無水コハク酸)である。前記内添紙力増強剤としては、従来公知の紙力増強剤を使用することが可能であり、例えば、澱粉系紙力増強剤、ポリアクリルアミド系紙力増強剤又はポリビニルアルコール系紙力増強剤である。
基紙を抄紙する方法は、特に限定されるものではなく、長網抄紙機、長網多層抄紙機、円網抄紙機、円網多層抄紙機、長網円網コンビ多層抄紙機又はツインワイヤー抄紙機などの各種装置で製造できる。
本実施形態では、抄紙方法で得られる基紙には、サイズプレスなどの塗布装置によって、澱粉、ポリビニルアルコール又はポリアクリルアミドなどの公知の水溶性高分子からなる塗布液を塗布してもよい。また、基紙の坪量は、特に限定されないが、30〜300g/mであることが好ましい。より好ましくは、50〜280g/mである。
(2)塗工層
本実施形態では基紙の少なくとも一方の面に塗工層を設ける。塗工層には白色顔料とバインダーを含有させる。白色顔料としては、一般印刷用紙に使用される公知の白色顔料を使用でき、例えば、カオリン(クレーを含む)、焼成クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪藻土、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムなどの無機顔料がある。また、これらの無機顔料にアクリル、スチレン、塩化ビニル又はナイロンなどの有機顔料を併用することもできる。これらの白色顔料の中でも、炭酸カルシウム、カオリン及びタルクから選ばれる少なくとも1種を使用すると、一般印刷用塗工紙と同様の風合いをより得られるので好ましい。また、本実施形態において、一般印刷用塗工紙と同様の風合いを保つためには、アルミナ、シリカ及びベーマイトなどの顔料は使用しないことが好ましい。顔料の組合せとしては、例えば、カオリンを20〜80質量部、炭酸カルシウムを20〜80質量部の割合で使用すればよい。さらに、例えば、有機顔料を1〜30質量部、カオリンを20〜80質量部、炭酸カルシウムを20〜80質量部の割合で使用すると白紙光沢度が高くなるので好ましい。
本実施形態に係る湿式電子写真印刷用紙は、塗工層の最外層となる層にバインダーとしてブタジエン系樹脂を含有する。本発明でいうブタジエン系樹脂とは少なくともブタジエンモノマー由来の成分を含む合成高分子であり、ブタジエンモノマーと、スチレンモノマー、アクリロニトリルモノマー又はメチルメタクリレートモノマーなどのその他のモノマーとを共重合することで製造される共重合体ラテックスである。各モノマーの組成比を変えることで強度物性、ガラス転移温度などの品質を調整することができる。
本実施形態においては、塗工層の最外層となる層に含有させるバインダーとして、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率(質量%)が0〜12%の範囲のブタジエン系樹脂(以下、「低アクリロニトリルブタジエン系樹脂」ということがある。)を含有させる。このような低アクリロニトリルブタジエン系樹脂としては、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%であるブタジエン系樹脂、例えば、ブタジエンモノマーと、スチレンモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メタクリルアミドモノマー又はアクリル酸などのアクリロニトリルモノマー以外のモノマーとを共重合したブタジエン系樹脂がある。また、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂は、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%を超え12質量%以下であるブタジエン系樹脂、例えば、ブタジエンモノマーとアクリロニトリルモノマーとに加えて、例えば、スチレンモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メタクリルアミドモノマー又はアクリル酸などのモノマーを共重合したブタジエン系樹脂であってもよい。アクリロニトリルモノマー以外のモノマー由来の成分の含有率としては、例えば、ブタジエンモノマー由来の成分20〜55質量%、スチレンモノマー由来の成分10〜50質量%であることが好ましい。また、メチルメタクリレートモノマー由来の成分を含む場合は1〜40質量%であることが好ましい。
前記低アクリロニトリルブタジエン系樹脂を、塗工層の最外層となる層のバインダーとして含むことで、光沢度などの印刷塗工紙の風合いを保ちながら、塗工層強度を従来の一般印刷用塗工紙並みの強度にすることが可能である。ブタジエン系樹脂におけるアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率(質量%)が12%を超える場合は、白紙光沢は高くなるが、液体トナーの転移性および定着性に劣る。なお、ここで言うモノマー由来の成分の含有率とは、ブタジエン系樹脂を構成している全成分のうち、ブタジエン系樹脂の分子構造におけるブタジエン系樹脂を共重合する際の原料として用いられた各モノマー(原料モノマー)に由来する成分が占める割合(質量%)である。各モノマーに由来する成分は、例えば、ブタジエン系樹脂の構成単位、及び未重合のモノマーを含む。ブタジエン系樹脂の各原料モノマー由来の成分の含有率は、例えばガスクロマトグラフ質量分析計で求めることができる。原料モノマー由来の成分の含有率の測定は、湿式電子印刷用紙に添加するブタジエン系樹脂をガスクロマトグラフ質量分析計で分析するか、又は湿式電子印刷用紙自体をガスクロマトグラフ質量分析計で分析してもよい。アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が12質量%を超える場合は、塗工層の表面自由エネルギーが低下し、撥水性が高くなり、液体トナーの乾燥性が低下することによって、トナーの定着性が悪化すると推測する。従って、最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であることが好ましく、0質量%であることがより好ましい。アクリロニトリルモノマー由来の成分をほとんど含まない又は全く含まないブタジエン系樹脂を用いた場合が最も液体トナーの定着性に優れる傾向にある。
一方、ブタジエン系樹脂がアクリロニトリルモノマー由来の成分を含んだ方が、白紙光沢度は高くなる傾向にある。そこで、本実施形態においては、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂に含まれるアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率(質量%)が、1〜12%の範囲であることが好ましい。更に好ましくは2〜10%である。このような低アクリロニトリルブタジエン系樹脂であれば、比較的高い白紙光沢度と、液体トナーの定着性とを同時に満足させることができる。尚、ブタジエン系樹脂にアクリロニトリルモノマー由来の成分を極力含有させずに、白紙光沢度を上げる方法としては、例えば、プラスチックピグメント(PP)などの有機顔料を塗工層塗料中に添加する方法もある。塗工層の最外層となる層に含有させる全白色顔料に占める有機顔料の配合量は、5〜35質量%であることが好ましく、11〜30質量%であることがより好ましい。
最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であり、かつ、塗工層の最外層となる層に含有させる全白色顔料に占める有機顔料の含有率が、11〜30質量%であることがより好ましい。ブタジエン系樹脂にアクリロニトリルモノマー由来の成分をほとんど含有させないことで、液体トナーの定着性をより高くしながら、有機顔料を所定量配合することで、白紙光沢度が60%以上の高級感に優れた用紙とすることができる。
本実施形態においては、塗工層の最外層となる層に含有させるバインダーとして、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂以外にも、公知のバインダーを用いることができる。このようなバインダーとしては、例えば、公知の合成高分子ラテックス、酸化澱粉、酵素変性澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン性澱粉若しくは両性澱粉などの澱粉類、ゼラチン、カゼイン、大豆タンパク若しくはポリビニルアルコールなどの水溶性高分子、又は酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成樹脂類が例示できる。これらの中から目的に応じて1種あるいは2種以上が適宜選択して使用される。本実施形態では低アクリロニトリルブタジエン系樹脂を用いるので、これら公知のバインダーの中でも澱粉を併用するのが塗工層の強度及びコスト抑制の観点から好ましい。
塗工層の最外層となる層に含有させる全バインダーに占める低アクリロニトリルブタジエン系樹脂の比率としては、50〜100質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましく、80〜90質量%が更に好ましい。低アクリロニトリルブタジエン系樹脂の比率が50質量%を下回ると液体トナーの定着性を満足できないおそれがある。
塗工層の最外層となる層におけるバインダーの配合量は特に限定されないが、全顔料100質量部に対し3〜50質量部とすることが好ましく、5〜40質量部、例えば、8〜20質量部とすることがより好ましい。配合量が3質量部未満であると塗工層が脱落する恐れがあり、50質量部を超えると、コスト抑制の観点から好ましくない。バインダーのうちブタジエン系樹脂の割合は全顔料100質量部に対し5質量部以上が好ましい。5質量部未満では、液体トナーの塗工層表面に対する接着力が低下してトナー定着性が悪化し、印刷後の画線部が擦れ落ちやすくなる場合がある。塗工層の最外層となる層におけるブタジエン系樹脂の含有量の上限値は、白色顔料100質量部に対して25質量部以下であることが好ましい。更に好ましくは7質量部〜20質量部の範囲が好ましい。25質量部を超えた場合、液体トナーの乾燥性が低下し、定着性に劣る場合がある。
さらに本実施形態においては、光沢を付与し、一般的な印刷塗工用紙と同様の風合いを得るために、基紙に塗工層を設けた後に、スーパーキャレンダー、グロスキャレンダー、シューニップキャレンダー又はソフトキャレンダーなどの公知のキャレンダー装置によりキャレンダー処理を行うことができる。
キャレンダー処理において、キャレンダーロールの材質又はキャレンダー処理時の温度条件などによって、塗工層の一部がキャレンダーロール表面に転移して汚れが発生する場合がある。キャレンダーロール表面の汚れが発生した場合には、光沢を付与することできず、一般的な印刷塗工用紙のような優れた白紙面感を得ることができないおそれがある。さらに、キャレンダー表面の汚れにより均一な塗工層が形成されず、液体トナーの転移性及び定着性が損なわれるおそれがある。このキャレンダー処理時のロール表面の汚れは塗工層に離型剤を含有することで抑制可能である。一般的な離型剤としては、パラフィンワックスや流動パラフィンなどの炭化水素系、フッ素系、シリコーン系などの離型剤がある。しかしながらこれらの離型剤の多くは、塗工層表面に撥水性を付与する効果があるため、液体トナーの転移性及び定着性を阻害するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、塗工層の最外層となる層に離型剤として水分散性の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体から選ばれる1種以上を含有させることが好ましい。前述の通り、離型剤は塗工層表面に撥水性を付与する場合があるが、水分散性の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体であれば、液体トナーの転移性及び定着性が阻害されにくい。従って、液体トナーの転移性及び定着性を維持しながら、キャレンダー処理時のロール表面の汚れを抑制し、良好な白紙面感を得ることが可能となる。尚、キャレンダー処理時のロール表面の汚れを抑制し、良好な白紙面感を得ることで、結果的には湿式電子写真印刷用紙の白紙光沢度が向上する。
塗工層の最外層となる層に含有させる水分散性の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体の含有量としては、塗工層の最外層となる層に含まれる顔料100質量部に対し0.05〜5.0質量部とすることが好ましい。好ましくは0.10〜3.5質量部である。より好ましくは0.35〜3.0質量部である。さらに好ましくは、0.70〜2.9質量部である。特に好ましくは、1.00〜2.8質量部である。0.05質量部未満の場合はキャレンダー処理時にロール表面が汚れ、塗工層表面に欠点を発生させて白紙面感を損ねてしまうおそれがある。また、キャレンダー表面の汚れにより塗工層が均一に形成されず、液体トナーの転移性及び定着性が損なわれるおそれがある。更に白紙面感が良好でも、肉眼では見えにくい微小な欠点の影響で白紙光沢度が低下する場合がある。逆に、5.0質量部を超える場合は離型性が高くなりすぎるため、キャレンダー処理時に十分に塗工層表面が平滑にならず白紙面感が低下し、白紙光沢度が低下する場合がある。また、塗工層表面の撥水性が高くなるために、液体トナーの定着性に劣る場合がある。
塗工層の最外層となる層に含有させる水分散性の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体の含有量が、塗工層の最外層となる層に含まれる顔料100質量部に対し0.70〜3.0質量部であることが特に好ましい。この範囲とすることで、液体トナーの定着性、白紙光沢度及び白紙面感をバランスよく向上させることができる。
前記水分散性の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸バリウム又はパルチミン酸カルシウムなどの水に難溶または不溶な高級脂肪酸塩を、分散乳化剤を用いて乳化し、水分散体としたものが挙げられる。高級脂肪酸塩の誘導体は、例えば、前記した高級脂肪酸塩を、スルホ化又はエステル化などの誘導体化処理をしたものである。これらは1種を単独で使用するか、又は2種以上を併用しても良い。これらの水分散性の高級脂肪酸塩の内、ステアリン酸塩は光沢度が高くなりやすく好ましい。さらに好ましくはステアリン酸カルシウムであり、光沢度が最も高くなりやすい。また、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、オレイン酸マグネシウム及びステアリン酸亜鉛から選択される一つ以上を組み合わせてもよい。
また、塗工層には、必要に応じ各種助剤、例えば、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、耐水化剤、分散剤、流動変性剤、紫外線吸収剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、pH調節剤、消泡剤、可塑剤又は防腐剤が必要に応じて適宜配合される。
(3)塗工方式
基紙に塗工層を設ける方法としては、塗工層用の塗工液を基紙に塗工すればよい。塗工する方式としては、特に限定することはなく、一般に使用されている塗工装置が使用される。例えばエアーナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター、チャンプレックスコーター、メータリングブレード式のサイズプレスコーター、ショートドウェルコーター、スプレーコーター又はゲートロールコーターリップコーターなどの公知の各種塗工装置を用いることができる。
塗工層の基紙への塗工量は、特に限定されるものではないが、固形分換算で基紙の片面あたり2〜40g/mとすることが好ましい。塗工量が2g/m未満では所望の白紙光沢を得ることが困難となり、40g/mを超える場合はコスト的に不利となる。より好ましくは4〜30g/mである。塗工層は単層であっても2層以上の多層であってもよい。多層である場合は、塗工層の最外層となる層と、それ以外の層とで、塗工層の組成を変更してもよいし、同じ組成であってもよい。それ以外の層の構成は特に限定するものではなく、公知の印刷用塗工紙に設けられる塗工層と同様の組成とすればよい。また、塗工層を多層とする場合の、塗工層の最外層となる層の塗工量は、特に限定するものではないが、2〜30g/mとすることが好ましく、より好ましくは4〜25g/mである。塗工層が単層であるとき、塗工層の最外層となる層は、当該層である。
(4)キャレンダー処理
本実施形態においては、基紙に塗工層を設けた後のキャレンダー処理装置としては、通常のスーパーキャレンダー、グロスキャレンダー、シューニップキャレンダー又はソフトキャレンダーなどを用いることが出来る。その際の加圧装置形態、加圧ニップ数又は温度条件などの処理条件を適宜調節して処理することが出来る。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」、「質量%」を示す。なお、添加部数は、固形分換算の値である。
(実施例1)
<基紙の作製>
カナディアンスタンダードフリーネス450mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ100部、軽質炭酸カルシウム(TP−121:奥多摩工業社製)12部、カチオン澱粉0.2部、中性ロジンサイズ(CC167:星光PMC社製)0.3部に水を加えて紙料を調製し、長網多筒式抄紙機を用いて坪量77.5g/mの基紙を作製した。この基紙にはゲートロールコーターにより、リン酸エステル化澱粉(MS4600:日本食品化工社製)を両面で乾燥塗布量2.5g/mとなるように塗布した。
<塗工層用塗工液の調製>
カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)50部、重質炭酸カルシウム(カービラックス、イメリス社製)50部、に分散剤(アロンT−50、東亜合成社製)0.25部を加え、加水してコーレス分散機を用いて水分散し、顔料スラリーを作製した。この顔料スラリーに、バインダーとして澱粉(MS3800、日本食品加工社製)2部、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂A(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率0%、35%、47%、18%)13部、離型剤として、水分散性の高級脂肪酸塩であるステアリン酸カルシウムの水分散物(LBコート3200I、東邦化学工業)0.70部に水を加えて固形分濃度50%の塗工層用塗工液を調製した。
<湿式電子写真印刷用紙の作製>
上記で得られた塗工層用塗工液を、基紙の両面に、ブレードコーターで片面当たり乾燥塗工量が10g/mになるように塗工し、乾燥後にキャレンダー処理を行い、坪量が100g/mの湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例2)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を、5部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例3)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を、3部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例4)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を、0.10部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例5)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aの添加量を5.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例6)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aの添加量を7.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例7)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aの添加量を25部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例8)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aの添加量を20部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例9)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aを市販ブタジエン系樹脂B(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率12%、39%、45%、4%)に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例10)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aを市販ブタジエン系樹脂C(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率6%、40%、40%、14%)に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例11)
塗工層用塗工液の調製において、顔料として、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)50部、重質炭酸カルシウム(カービラックス、イメリス社製)20部、有機顔料として密実プラスチックピグメント(NIPOL LX407BP6、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.20μm)30部に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例12)
塗工層用塗工液の調製において、顔料として、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)50部、重質炭酸カルシウム(カービラックス、イメリス社製)39部、有機顔料として密実プラスチックピグメント(NIPOL LX407BP6、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.20μm)11部にしに変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(実施例13)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aを市販ブタジエン系樹脂D(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率1%、44%、55%、0%)に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(比較例1)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aを市販ブタジエン系樹脂E(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率16%、35%、47%、2%)に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
(比較例2)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂Aを市販ブタジエン系樹脂F(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率25%、50%、17%、8%)に変更した以外は、実施例1と同様にして湿式電子写真印刷用紙を作製した。
各実施例及び比較例で得られた湿式電子写真印刷用紙について、以下に示す方法によって評価を行った。得られた結果を表1に示す。なお、表1においては、アクリロニトリルモノマー由来の成分をACN、ブタジエンモノマー由来の成分をBD、スチレンモノマー由来の成分をST、メチルメタクリレートモノマー由来の成分をMMAと略する。またブタジエン系樹脂をLTXと略する。
(1)液体トナーの定着性
商業用湿式電子写真印刷機(Indigo5900:ヒューレットパッカード社製)を用いて黒ベタ印刷を行い、印刷物を23℃、50%Rh雰囲気下で24時間静置した。黒ベタ印刷部にセロテープ(登録商標)(商品名CT−12S:ニチバン社製)を貼り付け、剥がした後、目視でトナーの取られ具合を以下の基準で評価した。
◎:トナーの剥がれが全くなく、実用できる。
○:トナーの剥がれがほとんど無く、実用できる。
△:トナーの剥がれが多く、実用不可。
×:トナーの剥がれが著しく多く、実用不可。
(2)白紙光沢度
JIS−P8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に順じ、75度光沢度計を用いて測定を行った。数値が高い方が高級感に優れていて好ましい。
(3)白紙面感
一般印刷用塗工紙白紙面感を以下のように目視で評価した。
◎:キャレンダーロール表面に汚れが全くなく、白紙面感に非常に優れており、実用できる。
○:キャレンダーロール表面に僅かに汚れが発生するが、白紙面感に優れており、実用できる。
△:キャレンダーロール表面に汚れが発生し、白紙面感に劣り、実用不可。
×:キャレンダーロール表面に汚れが著しく発生し、白紙面感が著しく劣り、実用不可。
(4)モノマー由来の成分の含有率
市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂A〜D及び市販ブタジエン系樹脂E,Fについて、重合モノマー(原料モノマー)由来の成分の含有率を次のように確認した。市販低アクリロニトリルブタジエン系樹脂1gを市販乾燥機にて100℃、30分で固形物になるまで乾燥した。前記固形物1mgを市販ガスクロマトグラフ質量分析計(型番:GC−MS QP2010Ultra、島津製作所社製)にて成分分析を行い、各モノマー由来の成分の含有率を算出した。
Figure 2018155864
表1から明らかなように、実施例1〜13で得られた湿式電子写真印刷用紙は、一般印刷用塗工紙の風合いを保ちつつ、液体トナーの定着性に優れている。
また、表1から明らかなように、比較例1、2で得られた湿式電子写真印刷用紙は、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂を含有しなかった為に、液体トナーの定着性に劣った。

Claims (7)

  1. 基紙の少なくとも一方の面に、白色顔料とバインダーとを含有する塗工層を有する湿式電子写真印刷用紙であって、
    前記塗工層の最表層となる層に含まれる前記バインダーがブタジエン系樹脂を含有し、該ブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上12質量%以下であることを特徴とする湿式電子写真印刷用紙。
  2. 前記最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂の含有量が前記白色顔料100質量部に対して5〜25質量部であることを特徴とする請求項1に記載の湿式電子写真印刷用紙。
  3. 前記最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、1〜12質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の湿式電子写真印刷用紙。
  4. 前記最表層となる層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の湿式電子写真印刷用紙。
  5. 前記最表層となる層が、更に、水分散性の高級脂肪酸塩および/又はその誘導体を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の湿式電子写真印刷用紙。
  6. 前記水分散性の高級脂肪酸塩および/又はその誘導体の含有量が、前記最表層となる層に含まれる前記顔料100質量部に対し、0.70〜3.0質量部であることを特徴とする請求項5に記載の湿式電子写真印刷用紙。
  7. 前記最外層となる層に含有させる前記白色顔料が有機顔料を含有し、全白色顔料に占める有機顔料の含有率が、11〜30質量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の湿式電子写真印刷用紙。
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