JP5889080B2 - 電子写真用転写紙およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、こわさが良好で、印字操業性の良い電子写真用転写紙に関する。
近年、省資源化による環境への配慮や、用紙や、輸送および郵送コストの削減を両立する要望もあり、低坪量品への需要がますます高まっている。用紙が低坪量化すると、用紙の引張り強度が弱くなり断紙が発生する要因になったり、用紙の曲げこわさが低下し、印字の際に紙詰まりを起こしてしまうことがある。特に電子写真用転写紙においては、曲げこわさの低下により、電子写真方式で印字する際に紙詰まりが発生しやすい。
引用文献1には、脱墨古紙パルプを高含有する原紙に、表面サイズ剤と低粘度の水性組成物を塗布した、記録適性が良好な記録紙が記載されている。
特開2001−192998号公報
以上のような背景を鑑みた結果、本発明の課題は、高灰分の基紙を用いた場合でも、紙のこし(こわさ)が維持され、記録適性が良好な電子写真用転写紙を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決する為に鋭意検討した結果、基紙上に特定の粘度特性を有する澱粉由来の高分子化合物を含有するクリア塗工層を設けることにより、基紙の灰分が高い場合であっても、電子写真用転写紙のこわさを改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を含む。
(1) 固形分濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が3000mPa・s以下である澱粉系高分子と導電剤を含む塗工層を原紙上に有する電子写真用転写紙。
(2) 紙中灰分が10重量%を超える、請求項1に記載の電子写真用転写紙。
(3) 前記澱粉系高分子が白色デキストリンである、(1)または(2)に記載の電子写真用転写紙。
(4) 前記塗工層の塗工量が、両面で2.0g/m以上である、(1)〜(3)のいずれかに記載の電子写真用転写紙。
(5) 固形分濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が3000mPa・s以下である澱粉系高分子と導電剤を含む塗工液を原紙上に塗工することを含む、電子写真用転写紙の製造方法。
(6) 前記澱粉系高分子を含有する塗工液の30℃におけるB型粘度が、2000mPa・s以下である、(5)に記載の方法。
本発明によれば、高灰分の基紙用いた場合でも、紙のこわさが維持され、印字操業性の良い電子写真用転写紙を得ることができる。
図1は、各種澱粉系高分子をラピッドビスコアナライザーで分析した結果を示すグラフである。 図2は、各種澱粉系高分子をラピッドビスコアナライザーで分析した結果を示すグラフである。
本発明の電子写真用転写紙は、基紙(以下、本明細書において、「原紙」ということがある)と、該基紙上の片面あるいは両面に少なくとも一層のクリア塗工層を有しており、さらに、少なくとも1層の顔料塗工層を片面あるいは両面に有していてもよい。ここで、クリア塗工層(以下、本明細書において、サイズプレス層ということがある)とは、接着剤を主成分とし、白色顔料を含まない塗工層を意味し、顔料塗工層とは、白色顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を意味する。
本発明の電子写真用転写紙は、電子写真方式の複写機やプリンターにおける走行性が良好で好適に印刷することができる。
本発明の電子写真用転写紙の坪量は特に制限されず、30〜85g/m程度が好ましく、40〜80g/m程度がより好ましく、60〜80g/m程度がさらに好ましい。また、本発明の電子写真用転写紙は、通常の電子写真用転写紙の摩擦係数などを有するレベルであれば良い。
クリア塗工
本発明の電子写真用転写紙は、原紙の片面または両面に、特定の粘度特定を有する澱粉系高分子を含むクリア塗工液を塗布し、クリア(透明)塗工層を有する。本発明においてクリア塗工とは、例えば、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコータ、ロッドメタリングサイズプレス、カーテンコータ、スプレーコータなどのコータ(塗工機)を使用して、塗布液(表面処理液)を原紙上に塗布(サイズプレス)することをいう。
本発明の澱粉系高分子は、クリア塗工液の粘度をあまり高くすることなく、濃度を上げることができるので、クリア塗工液の粘度が高いと塗工しにくいゲートロールコータなどのコータに好適である。
原紙上にクリア塗工を施すことにより原紙の表面強度や平滑性を向上させることが一般に行われるが、本発明においては、特定の澱粉系高分子を塗工することによって、紙のこわさや、電子写真印刷における印刷操業性を向上させることができる。また、電子写真用転写紙においては、紙表面に導電剤が塗布して伝導度を調整するが、本発明で用いる澱粉系高分子は導電剤に対する安定性が良好であるため、安定な塗工液を調製することができ、塗工をする際の塗工性を向上させることができる。
本発明においては、クリア塗工液に特定の粘度の澱粉由来の高分子化合物を含有させる。澱粉由来の高分子化合物としては、各種加工澱粉を始めとする澱粉、澱粉を加水分解して得られるデキストリンを好適に使用することができる。澱粉とは、アミロース、アミロペクチンからなる混合物のことをいい、一般に、その混合比は澱粉の原材料である植物によって異なる。
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、一定条件で蒸煮した後のスラリー粘度が3000mPa・s以下である澱粉由来の高分子化合物である。
澱粉化合物は、通常、水中に懸濁し加熱すると、デンプン粒は吸水して次第に膨張する。加熱を続けると最終的にはデンプン粒が崩壊し、ゲル状に変化する。この現象を糊化(こか)という。このとき、デンプン懸濁液は白濁した状態から次第に透明になり、急激に粘度を増す。粒子が最大限吸水した時粘度が最大となり、粒子の崩壊により粘度は低下する。本発明においては、蒸煮により粘度が最大となった後、温度を下げて静置した時の粘度が一定の範囲のものを用いる。
澱粉系高分子化合物を、クリア塗工液に含有させる場合は、高分子化合物を溶解させるための加熱を必要とする。よって、一定条件で蒸煮した後のスラリーの粘度が重要となる。
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、蒸煮した後のスラリーの粘度が低いため、スラリーを高濃度化することができる。
また、例えばα化澱粉などに代表される、冷水可溶澱粉もスラリー粘度は低いが、それらの冷水可溶澱粉は、冷水に溶けるように処理されており、デキストリンなどの方が表面強度の発現性が高く有利である。
このような澱粉系高分子の挙動は、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA、型式RVA-4、New Port Scientific社製)という測定機器を用いて測定することができる。本発明においては、濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、以下の蒸煮条件で蒸煮したとき、蒸煮開始から16分後の50℃における粘度(以下、RVA粘度ともいう)が、3000mPa・s以下である澱粉系高分子を用いる。
上記の通り測定した澱粉系高分子化合物の蒸煮後16分後の50℃にて保持する段階における粘度は、3000mPa・s以下であり、1500mPa・s以下がより好ましい。粘度が低いほど塗工適性が良好であり高濃度で塗工できるため優れている。粘度が3000mPa・sより高くなると塗工適性が劣り、ボイリングやミストなどが塗工時に発生するため、操業が困難となる。
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、上記粘度を有していれば特に制限されず、変性方法、原料の品種なども自由である。本発明の澱粉系高分子としては、澱粉を変性、修飾、加工などしたものが挙げられ、具体的には、例えば、酸化澱粉、酸化アセチル化澱粉、ヒドロキシエチル澱粉(HES)、燐酸エステル澱粉、エステル化澱粉、デキストリンなどが挙げられる。また、本発明で使用する澱粉系高分子の好ましい原料としては、トウモロコシ、ポテト、タピオカなどを挙げることができ、ワキシー種のトウモロコシ(ワキシーコーン)やタピオカが特に好ましい。
本発明の粘度を満足する澱粉系高分子としては、例えば、低粘度のヒドロキシエチル澱粉(HES)、酸化アセチル化タピオカ澱粉、デキストリンなどがある。これらの澱粉系高分子は、低粘度で粘度安定性があり、強度も優れている。
本発明においては、粘度が低く、かつ粘度安定性が高いため、澱粉系高分子としてデキストリン、特に白色デキストリンを使用することが好ましい。デキストリンとは、澱粉を加水分解して得られる澱粉系高分子であり、α-グルコースがグリコシド結合によって重合しており、糊精(こせい)とも呼ばれる。通常の澱粉は分子量が大きいが、デキストリンは澱粉の加水分解の工程で生ずる中間性生物であり、オリゴマー(グルコースが数個〜20個程度が結合したもの)程度の分子量しかないとされている。白色デキストリンをさらに加水分解するといわゆる黄色デキストリンとなるが、黄色デキストリンだと安定性が低く、クリア塗工層が着色するおそれがあるため、本発明においては白色デキストリンの使用が好ましい。
本発明のクリア塗工液中の澱粉由来の高分子化合物の固形分濃度は、5重量%〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは8重量%〜30重量%、特に好ましくは20重量%〜30重量%である。高濃度で塗工することにより、表面強度が向上する傾向がある。
本発明のクリア塗工液の粘度は、2000mPa・s以下が好ましく、1000mPa・s以下がより好ましく、500mPa・s以下がさらに好ましく、200mPa・s以下であってもよい。
クリア塗工液に配合する高分子化合物として、上述した澱粉由来の高分子化合物のみを用いることもできるが、上述した澱粉由来の高分子化合物以外にも各種の水溶性高分子を併用できる。水溶性高分子物質としては、上述した澱粉由来の高分子化合物以外の、生澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉、アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉などの澱粉;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコールなどの変性アルコール;スチレンブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドなどを適宜1種以上使用できる。また、紙に吸水抵抗性を付与するために、前記の水溶性高分子物質の他に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物、アルキル(メタ)アクリレート系化合物など一般的な表面サイズ剤を併用塗布することができるが、中性抄紙の場合、サイズ剤のイオン性がカチオン性であるものを塗布することが好ましい。
本発明においては、電子写真用転写紙の帯電性を調整するために、導電剤をクリア塗工層に配合してもよい。すなわち、電気抵抗性をコントロールしてトナー定着性を向上させるために、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アルミン酸ソーダ、リン酸ナトリウム等の無機塩、及び蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウムなどの無機導電剤や、ジメチルアミノエチルメタアクリレートなどの有機導電剤を加えて、外添で塗布する
ことが好ましい。導電剤を含む表面処理剤の塗布量は適宜調製されるものであるが、通常の塗布量は、両面で0.5〜6.0g/m程度である。また、導電剤の塗布量としては、両面で0.02〜0.5g/m程度である。
クリア塗工の量は多い方が好ましく、両面合計の固形分で0.7g/m以上が好ましく、1.0g/m以上がより好ましく、1.2g/m以上がさらに好ましく、1.5g/m以上がより一層好ましく、2.0g/m以上がさらに一層好ましく、3.0g/m以上が最も好ましい。塗工量が少なすぎると、特殊な澱粉系高分子の効果が十分に発揮されず、十分な引っ張り強度、曲げこわさが発揮されない。上限は特に限定しないが、コストの観点から、一般的には、5.0g/m以下が好ましい。
本発明においては、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常のクリア塗工に配合される各種助剤を適宜使用できる。
原紙
本発明の電子写真用転写紙は少なくとも原紙層を有する。本発明に用いる原紙は、単層抄きであっても多層抄きであってもよい。本発明の原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。
本発明の電子写真用転写紙は、公知の方法により製造することができる。例えば、本発明の電子写真用転写紙は、以下に記載する抄紙原料をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して基紙を製造することができ、次いでコーターパートにて後述する塗工液を基紙上に塗工した後、アフタードライヤーパート、カレンダーパート、リールパート、ワインダーパートなどに供して製造することができる。また、抄紙原料をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して原紙を製造し、その原紙上に水溶性高分子(バインダー)をクリア塗工および/または顔料塗工して製造することができる。
原料パルプ
本発明で用いるパルプは特に制限されず、一般的なパルプを用いることができ、具体的には、一般的な木材パルプに加えて、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維などを使用することができる。具体的には、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、紙の抄紙原料として一般的に使用されているものを好適に使用することができ、適宜、これらの1種類または2種類以上を配合して使用される。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。
本発明において、白色度を向上させるためには、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)などの化学パルプを70重量%以上配合することが好ましい。
一般に古紙配合率を高くすると、インキ成分などのマイナスに帯電した微細粒子が抄紙系に多く流入するが、これらのマイナスに帯電した粒子は互いに反発し合い、同じくマイナスに帯電しているパルプ繊維とも容易に結合しないため、マイナスに帯電したコロイド粒子が抄紙系内に蓄積し、カチオン性の歩留剤の効果を著しく低下させる。この点、歩留りが低下しやすいDIPを多く配合する場合に本発明を適用すると、歩留剤などの効果を十分に発揮させることができる。DIPとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙、コピー紙や感熱紙、ノーカーボン紙などを含むオフィス古紙を原料とするDIPなどを好適に使用することができる。脱墨パルプの重量とは、脱墨パルプの重量と脱墨パルプに付着している分離不可能な填料等の重量との合計量である。一般に、脱墨パルプを含有する紙は白色度が低下する傾向にあるが、前述のとおり本発明においては、紫・青色顔料を添加し、特定の色相とすることにより、見た目の白さや裏抜けを向上させることができる。
填料
本発明の紙に使用される填料は、灰分が5重量%以上となるように添加されれば特に制限はないが、例えば、重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー、シリカ、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化チタン、ベントナイトなどの無機填料;尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料;を単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、製紙スラッジや脱墨フロス等を原料とした再生填料も使用することができる。特に、本発明においては、安価でかつ光学特性に優れていることから、炭酸カルシウムを填料として使用することが好ましい。また、炭酸カルシウム−シリカ複合物(例えば、特開2003−212539号公報あるいは特開2005−219945号公報等に記載の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物)などの複合填料も使用可能である。酸性抄紙では、前記中性抄紙で使用する填料から、酸溶解性のものを除いた填料が使用され、その単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用される。
特に本発明においては、紙の不透明度や白色度を比較的低コストで向上させることができるため、炭酸カルシウムを内添填料として配合することが好ましい。不透明度や白色度を高めるという観点から、本発明の電子写真用転写紙は、非塗工紙の場合、炭酸カルシウム含量が5重量%以上であることが好ましく、6重量%以上であることがより好ましく、7重量%以上であることがさらに好ましい。塗工紙の場合は、原紙の炭酸カルシウム含量が5重量%以上であることが好ましく、6重量%以上であることがより好ましく、7重量%以上であることがさらに好ましい。
本発明の電子写真用転写紙の灰分は紙の絶乾重量に対し10重量%以上が好ましいが、12重量%以上がより好ましく、15重量%以上がさらに好ましい。また、本願によれば、澱粉系高分子の塗工量を多くすることができるため、灰分を20重量%以上、さらには25重量%以上としても、電子写真用転写紙に必要な表面強度やこわさを紙に付与することができる。本発明における灰分は、本発明の電子写真用転写紙のために添加される填料と原料として添加されたDIP由来の填料の合計の含有率である。
灰分の上限は特にないが、紙の強度や操業性を考慮すると、40重量%以下であることが好ましい。10重量%未満では、電子写真方式印刷機での搬送性(重送、ジャムトラブル等)、紙粉発生量も問題となりにくいのに対し、灰分が10重量%を超えると紙のこしが低下し、印刷機での搬送性(走行性)が悪化してしまうところ、本発明によれば、灰分を高配合した際の紙のこしを効果的に向上させることができる。40重量%を超えるとパルプ繊維分が少ないため、曲げこわさの低下に起因する搬送性の低下や、紙紛発生が問題となる。紙中灰分(無機分)のほとんどは、紙の製造にあたり添加される填料に由来するものと、パルプ原料であるDIPによって持ち込まれるものである
一般に灰分は、紙に含まれる無機物の量を示すため、基本的に紙中に含まれる填料の量を反映する。紙の灰分は、紙料に添加されるフレッシュな填料に由来するものと、DIP(古紙パルプ、脱墨パルプ)などのパルプ原料によって持ち込まれるもので構成される。DIPによって持ち込まれる灰分としては、炭酸カルシウムが比較的多いが、炭酸カルシウム以外の無機成分も含まれ、炭酸カルシウムと他の無機成分との割合は、新聞古紙や雑誌古紙などの古紙の種類や回収状況などによって異なる。本発明において灰分は、JIS P 8251に規定される紙および板紙の灰分試験方法に準拠し、燃焼温度を525±25℃に設定した方法で測定される。
本発明は、特殊な澱粉系高分子を用いることにより、高灰分であってもクリア塗工液の濃度を高くし澱粉類の塗工量を増やせるため、こわさを改善し印字操業性を良好にし、さらには、印字後のカールを軽減させることができる。
その他の添加剤
本発明においては、内添用として、公知の製紙用添加剤を使用することができる。製紙用薬品は、特に制限されず、種々の薬品を単独または組み合わせて用いることができる。例えば、例えば、歩留剤、濾水性向上剤、凝結剤、硫酸バンド、ベントナイト、シリカ、サイズ剤、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、嵩高剤、填料、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、紫外線防止剤、退色防止剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤などの製紙用薬品を用いることができる。中でも、短時間で紙料との混合ができるという本発明の効果を大きく享受できる点で、製紙用薬品として歩留剤を添加することが特に好ましい。歩留剤の他、本発明の製紙用薬品として好適に使用できるものとしては、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン性澱粉、各種変性澱粉、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などの内添乾燥紙力増強剤;ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などの内添湿潤紙力増強剤;ロジン系サイズ剤、AKD系サイズ剤、ASA系サイズ剤、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などの内添サイズ剤;などを挙げることができる。
これらの助剤は、本発明の填料のスラリーに予め添加してから抄紙機に施用してもよく、また、本発明の填料のスラリーと別々に抄紙機に施用してもよい。
抄紙方法・抄紙機
上記のようにして製紙用薬品を混合された紙料は、ヘッドボックスに送られ、ヘッドボックスからワイヤーに噴射されて抄紙される。本発明は、種々の抄紙機や抄紙法に適用することができる。抄紙機としては例えば、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ギャップフォーマー抄紙機、ヤンキー抄紙機等で適宜抄紙できるが、特に地合が悪化しやすいツインワイヤー抄紙機でも、本発明の効果を有意に発揮させることができる。ツインワイヤー抄紙機としては、ギャップフォーマー、オントップフォーマーなどが挙げられる。
本発明の抄紙系は、特に制限されず、中性紙でも酸性紙でもよいが、本発明の紙が炭酸カルシウムを比較的多く含有する場合、中性紙であることが好ましい。具体的には、本発明においては、紙面pHが6.0〜9.0であることが好ましく、7.0〜8.0であることがより好ましい。抄紙速度は、特に限定されない。本発明の原紙の坪量は特に制限されない。
さらに、本発明においては、抄造した原紙に種々の表面処理を施すことができる。表面処理としては、顔料塗工やクリア塗工などの表面塗工を施すこともできるし、カレンダー処理を施すこともできる。
本発明において、原紙表面に表面処理剤を塗工する場合、例えば、プレドライヤーとアフタードライヤーの間に設置された表面塗工装置を利用することができる。塗工装置は、一般に使用されるもの用いることができ、電子写真用転写紙用の抄紙機ではゲートロールサイズプレスなどのフィルムトランスファー型のサイズプレスが一般的に用いられ、本発明においても好ましく用いることができる。
本発明においては、オンラインソフトキャレンダ、オンラインチルドカレンダなどにより塗工前の原紙にプレカレンダー処理を行い、原紙を予め平滑化しておくこともできる。
顔料塗工
本発明の電子写真用転写紙は、顔料塗工により顔料塗工層を設けることもできる。本発明の電子写真用転写紙における顔料塗工層は、単層であっても多層であってもよい。本発明において塗工方法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。もちろん、本発明においては、このような顔料塗工を施さなくてもよい。顔料塗工を施した場合、紙の灰分は、顔料塗工層に含まれる無機物により高くなるため、本発明のある態様において、10重量%〜50重量%程度が好ましく、20重量%〜45重量%程度がより好ましい。
塗工工程
本発明の電子写真用転写紙は、以上のように得られた原紙上に、顔料と接着剤を主成分とする塗工液を塗工・乾燥して塗工層を設けることができる。塗工は、原紙の表面片面でも両面でも良いが、カールしない、表裏の物性が異ならないということから、両面塗工が好ましい。
また、顔料塗工する場合、本発明の塗工層に用いる顔料としては、顔料としてはカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイト等の無機顔料;プラスチックピグメント等の有機顔料を適宜選択して使用できる。
本発明で使用する接着剤(バインダー)について、特に制限はなく、例えば、好ましい接着剤として、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用することができる。また、前述した澱粉由来の高分子化合物を使用することもできる。顔料と接着剤の割合は公用の範囲で使用することができる。
本発明においては、電子写真用転写紙の帯電性を調整するために、導電剤を、顔料100重量部に対して0.1〜1.0重量部使用することが好ましい。上記導電剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、リン酸ナトリウム等の無機塩、及び蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム等の有機酸塩、石鹸、リン酸塩、カルボン酸塩などの界面活性剤、4級アンモニウム塩、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸塩等の高分子電解質等を挙げることができるが、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩を用いることが好ましい。
本発明で用いる塗工液には、顔料と接着剤の他に、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤などの各種助剤を適宜使用できる。
本発明において、塗工液の調製方法は特に限定されず、コータの種類によって適宜調整できる。
顔料塗工方法・塗工機
本発明においては、通常用いられるコータであればいずれを用いても良い。オンマシンコータでもオフマシンコータでも良く、オンマシンコータであれば、サイズプレスコータ、ゲートロールコータ、ロッドメタリングサイズプレスコータなどのシムサイザーなどのフィルム転写型ロールコータ、ブレードコータ、ブレードメタリングサイズプレスコータなどのコータを使用できる。塗工速度は、特に限定されない。
顔料塗工量
本発明における塗工液の塗工量は、片面あたり固形分で0.1〜6g/mが好ましく、0.3〜5g/mがより好ましく、0.5〜4g/mがさらに好ましい。
乾燥工程
本発明において、湿潤塗工層を乾燥させる方法に制限はなく、例えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いることができる。本発明においては、乾燥状態が用紙のカールの程度に影響を及ぼすため、表裏の乾燥バランスをコントロールすることができるような装置を用いることが好ましい。
表面処理
本発明においては、紙表面にカレンダー処理を施すこともできるが、カレンダー装置の種類と処理条件は特に限定はなく、金属ロールから成る通常のカレンダーやソフトニップカレンダー、高温ソフトニップカレンダーなどの公用の装置を適宜選定し、品質目標値に応じて、これらの装置の制御可能な範囲内で条件を設定すればよい。
以下に実施例および比較例をあげて本発明をより詳細に説明するが、当然ながら、本発明は実施例のみに限定されない。なお、例中の部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
[品質評価方法]
以下に記載する品質評価方法で、本発明の印刷用紙の品質を評価した。
(1)澱粉粘度測定方法
ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA、型式RVA-4、New Port Scientific社製)を用いて、濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮した際の粘度変化を測定した。蒸煮16分後の粘度を測定し、RVA粘度とした。また、上記蒸煮条件で蒸煮した際の澱粉系高分子スラリーの粘度変化を図1および図2に示す。ただし、Ethylex 2035(比較例1・2)およびSK-20(比較例3)は蒸煮時のピーク粘度が高すぎて、スラリー濃度が35重量%における測定が困難だったため、澱粉スラリーの濃度を30重量%にして粘度曲線を測定した。
(2)クリア塗工液粘度
JIS K7117に準拠し、30℃におけるB型粘度を測定した。
(3)塗工面感 塗工した表面の均一性を、以下の基準により2段階で目視評価した。
○:均一である
×:均一でなく、塗工ムラが見られる
(4)印字操業性
23℃、50%RHの環境下で、長辺がMD方向となるようにして白紙をA4にカットし、印字方向に対してCD方向が平行となるようにサンプルをセットした状態でエプソン社製オフィリオLP−S7100を用いて100枚印字した際に、紙詰まりが発生する枚数を計測した。
○:紙詰まりは発生しない(0枚)
×:1枚以上紙詰まりが発生する
(5)クラークこわさ
23℃50%RHの環境下で24時間保持した白紙のCD方向について、JIS P 8143に準拠した形でクラークこわさを測定した。
[実施例1]
製紙用原料パルプとしてフリーネスを420mLに調整した原料パルプ(LBKP100%)に対し、パルプ絶乾重量あたり有姿0.5%の液体硫酸バンド、0.5%のカチオン変性澱粉、0.2%の内添サイズ剤、23%の軽質炭酸カルシウム(粒径2.1μm)、100ppmの歩留まり向上剤を順次添加し、紙料を調製した。
この紙料を、オントップ型ツインワイヤー抄紙機を用いて抄紙速度1000m/分で坪量が68g/mとなるようにして中性抄紙した。
次いで、この原紙を、ゲートロールコーターで塩化ナトリウム(導電剤)を0.05g/m、澱粉(塗工用HES;エチレックス2005、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度1490mPa・s)を混合したクリア塗工液(粘度90mPa・s、濃度20%)で塗布、乾燥した。クリア塗工層の塗工量は両面で2.0g/mであった。
その後、金属ロールから成るカレンダーを用いて、厚さが90μmとなるようにカレンダー処理を行い、坪量70g/mの電子写真用転写紙を得た。紙中灰分は17重量%であった。
[実施例2]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、塗工用HES(エチレックス2015、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度2600mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は20%、粘度は180mPa・s、塗工量は両面で2.0g/mであった。
[実施例3]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、白色デキストリン(スタビリスA−040、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が100mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は20%、粘度は20mPa・s、塗工量は両面で2.0g/mであった。
[実施例4]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、焙焼デキストリン(スタビリスA−040、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が100mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は25%、粘度は80mPa・s、塗工量は両面で3.0g/m2であった。
[実施例5]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、焙焼デキストリン(スタビリスA−040、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が100mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は30%、粘度は180mPa・s、塗工量は両面で4.0g/m2であった。
[実施例6]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、特殊変性澱粉(Cスターフィルム、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が140mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は20%、粘度は15mPa・s、塗工量は両面で2.0g/mであった。
[実施例7]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、特殊変性澱粉(Cスターフィルム、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が140mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は25%、粘度は50mPa・s、塗工量は両面で3.0g/mであった。
[比較例1]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、塗工用HES(エチレックス2035、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度8000mPa・s以上)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は20%、粘度は3000mPa・s、塗工量は両面で2.0g/mであった。
[比較例2]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、塗工用HES(エチレックス2035)を用い、クリア塗工層の塗工量を両面で0.5g/mとした以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は8%、粘度は90mPa・s、塗工量は両面で0.5g/mであった。
[比較例3]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、酸化澱粉(SK−20、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度5300mPa・s以上)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工層の濃度は20%、粘度は2500mPa・s、塗工量は両面で2.0g/mであった。
[比較例4]
澱粉としてエチレックス2005の代わりに、酸化澱粉(王子エースA、蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度6000mPa・s以上)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真用転写紙を得た。クリア塗工液の濃度は20%、粘度は2600mPa・s、塗工量は両面で2.0g/mであった。
表1に結果を示す。表1から明らかなように、実施例1から7では、こわさが高く、印字操業性に優れ、塗工面感も良好な電子写真用転写紙が得られるのに対し、比較例1や比較例3、4ではクリア塗工層粘度が高すぎるため塗工面感に劣り、比較例2ではこわさが低く印字操業性に劣っていた。また、塗工量を増やすことにより、印字後のカールも良好になる傾向が分かる。

Claims (6)

  1. 澱粉系高分子と導電剤を含むクリア塗工層を原紙上に有し、顔料塗工層を有していない電子写真用転写紙であって、
    固形分濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が3000mPa・s以下である、上記電子写真用転写紙。
  2. 紙中灰分が10重量%を超える、請求項1に記載の電子写真用転写紙。
  3. 前記澱粉系高分子が白色デキストリンである、請求項1または2に記載の電子写真用転写紙。
  4. 前記塗工層の塗工量が、両面で2.0g/m以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用転写紙。
  5. 澱粉系高分子と導電剤を含む塗工液を原紙上に塗工することを含む、顔料塗工層を有していない電子写真用転写紙の製造方法であって、
    固形分濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が3000mPa・s以下である、上記方法。
  6. 前記澱粉系高分子を含有する塗工液の30℃におけるB型粘度が、2000mPa・s以下である、請求項5に記載の方法。
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