JP6075142B2 - 電子写真用転写紙およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、孔版印刷適性も併せ持つ、印字操業性の良い電子写真用転写紙に関する。
一般に複写機として企業や官公庁などで使用されている機器は、電子写真印刷方式が多い。また、大量印刷を行う際に使用されるオフセット印刷機と電子写真方式の複写機との中間に位置する機械として簡易印刷機があり、孔版印刷方式を用いたリソグラフなどが普及している。
このように、複写機には、色々な方式のものが存在し、いずれの方式にも対応できる紙が望まれていた。
また、省資源化による環境への配慮が高まり、古紙配合した紙への需要が高まっている。
特開平10−292292号公報
以上のような状況に鑑み、本発明の課題は、電子写真方式および孔版印刷方式に適し、印字操業性に優れた電子写真用転写紙およびその製造方法を提供することである。
上記課題を解決する為に鋭意検討した結果、原紙に塗布する澱粉の量と灰分をコントロールすることにより、リソグラフの転写汚れも少なく、電子写真方式による印刷にも適することができることことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、孔版印刷(リソグラフ)用の複写機に対しても、転写汚れが少なく、電子写真方式の複写機に用いても印字操業性が優れている。また、古紙配合率が高く環境負荷も少ない。
本発明の電子写真用転写紙は、少なくとも原紙(以下、「基紙」ともいう)と、該基紙上の片面あるいは両面に設けられたクリア塗工層を有している。ここで、クリア塗工層(以下、サイズプレス層ということもある)とは、接着剤を主成分とし、白色顔料を含まない塗工層を意味する。
本発明の電子写真用転写紙の坪量は特に制限されず、30〜100g/m程度が好ましく、40〜80g/m程度がより好ましく、60〜80g/m程度がさらに好ましい。
本発明の電子写真用転写紙は、孔版印刷(リソグラフ)適性も有している。そのため、両印刷方式の共用紙とすることもできる。
本発明における孔版印刷(リソグラフ)とは、マスターに孔(あな)をあけて印刷の元となる版を作り、その孔からインクが押し出されて印刷される仕組みである。電子写真方式と異なり、トナーを使用していないのでトナーを用紙に熱で定着させる工程はない。
電子写真印刷方式とは、帯電しているドラムに光を当てて文字や図形の像を作成し、印刷用紙に転写する方式を言う。転写をする際にはトナーを使うため、電子写真方式は、トナー式とも呼ばれる。
電子写真印刷方式の複写機に使用する紙に求められる性質は、紙の搬送性、トナー定着性、ヒートカール適性などであり、孔版印刷方式の複写機に使用する紙に求められる性質は、搬送性に加えて、排紙時の舞い上がり、排紙ジャムの抑制、裏移りせず、紙粉汚れがないという印刷適性等がある。
特に、孔版印刷特有の問題として、裏移りによる転写汚れがある。転写汚れとは、リソグラフの印刷後の集積部にて発生する、インクの乾燥が遅いことに起因したインク汚れである。また、裏移りとは用紙の集積部では印刷済みの用紙がスタックされ、その際に用紙に印刷されたインキが乾く前に、次に印刷された用紙が上に積まれた場合に、インキが上に積まれた用紙の反印刷面に一部転写することをいう。本発明においては、原紙の灰分を高含有とさせることにより、転写汚れを抑制することができる。原紙の灰分量は、原紙への填料の添加量により調整することができる。
原料パルプ
本発明で用いるパルプは特に制限されず、一般的なパルプを用いることができ、具体的には、一般的な木材パルプに加えて、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維などを使用することができる。具体的には、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、紙の抄紙原料として一般的に使用されているものを好適に使用することができ、適宜、これらの1種類または2種類以上を配合して使用される。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。
本発明で使用する原紙に用いるパルプ原料としては、古紙パルプを全パルプ重量の内、70重量%以上含有することが好ましい。本発明においては、古紙パルプの配合量が多い態様においても、電子写真適性と孔版印刷適性を有する。
本明細書においては、古紙パルプは、脱インク処理された古紙パルプおよび脱インク処理をされていない古紙パルプの両方を含む。また、脱インキパルプは、DIPと略することもある。
古紙パルプとしては、脱インキ処理をされたものが好ましく、原料の再生パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙を原料とする脱インキパルプなどを使用することができる。
一般に古紙配合率を高くすると、インキ成分などのマイナスに帯電した微細粒子が抄紙系に多く流入するが、これらのマイナスに帯電した粒子は互いに反発し合い、同じくマイナスに帯電しているパルプ繊維とも容易に結合しないため、マイナスに帯電したコロイド粒子が抄紙系内に蓄積し、カチオン性の歩留剤の効果を著しく低下させる。DIPとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙、コピー紙や感熱紙、ノーカーボン紙などを含むオフィス古紙を原料とするDIPなどを好適に使用することができる。脱墨パルプの重量とは、脱墨パルプの重量と脱墨パルプに付着している分離不可能な填料等の重量との合計量である。
填料
本発明の紙に使用される填料は、灰分が8重量%以上となるように添加されれば特に制限はないが、例えば、重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー、シリカ、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化チタン、ベントナイトなどの無機填料;尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料;を単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、製紙スラッジや脱墨フロス等を原料とした再生填料も使用することができる。特に、本発明においては、安価でかつ光学特性に優れていることから、炭酸カルシウムを填料として使用することが好ましい。また、炭酸カルシウム−シリカ複合物(例えば、特開2003−212539号公報あるいは特開2005−219945号公報等に記載の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物)などの複合填料も使用可能である。酸性抄紙では、前記中性抄紙で使用する填料から、酸溶解性のものを除いた填料が使用され、その単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用される。特に本発明においては、紙の不透明度や白色度を比較的低コストで向上させることができるため、炭酸カルシウムを内添填料として配合することが好ましい。
本発明の電子写真用転写紙の原紙の灰分は、紙の絶乾重量に対し8重量%以上が好ましいが、10重量%以上がより好ましい。灰分の上限は特にないが、紙の強度や操業性を考慮すると、40重量%以下であることが好ましい。
8重量%未満では、孔版印刷時の裏移りの抑制効果が低く、40重量%を超えるとパルプ繊維分が少ないため、曲げこわさの低下に起因する搬送性の低下や、紙紛発生が問題となる。紙中灰分(無機分)のほとんどは、紙の製造にあたり添加される填料に由来するものと、パルプ原料であるDIPによって持ち込まれるものである
一般に灰分は、紙に含まれる無機物の量を示すため、基本的に紙中に含まれる填料の量を反映する。紙の灰分は、紙料に添加されるフレッシュな填料に由来するものと、DIP(古紙パルプ、脱墨パルプ)などのパルプ原料によって持ち込まれるもので構成される。DIPによって持ち込まれる灰分としては、炭酸カルシウムが比較的多いが、炭酸カルシウム以外の無機成分も含まれ、炭酸カルシウムと他の無機成分との割合は、新聞古紙や雑誌古紙などの古紙の種類や回収状況などによって異なる。本発明において灰分は、JIS P 8251に規定される紙および板紙の灰分試験方法に準拠し、燃焼温度を525±25℃に設定した方法で測定される。
電子写真用転写紙の灰分は、紙の絶乾重量に対し8重量%以上が好ましいが、10重量%以上がより好ましい。灰分の上限は特にないが、紙の強度や操業性を考慮すると、40重量%以下であることが好ましい。
クリア塗工
本発明の電子写真用転写紙は、澱粉と導電剤を含むクリア塗工液を原紙の片面または両面に塗布し、クリア(透明)塗工層が設けられる。本発明においてクリア塗工とは、例えば、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレス、カーテンコーター、スプレーコーターなどのコーター(塗工機)を使用して、塗布液(表面処理液)を原紙上に塗布(サイズプレス)することをいう。
本発明では、原紙上にクリア塗工を施すことにより原紙の表面強度や平滑性、導電性を向上させるが、本発明においては、クリア塗工層を高塗工量とすることによって、紙のこわさや、電子写真印刷における印刷操業性を大きく向上させることができる。また、電子写真用転写紙においては、紙表面に導電剤が塗布して伝導度を調整するが、本発明で用いる澱粉は導電剤に対する安定性が良好であるため、安定な塗工液を調製することができ、塗工をする際の生産性を向上させることができる。
本発明において、澱粉と導電剤を含むクリア塗工層の塗工量は、固形分重量で片面あたり0.5〜1.5g/m、好ましくは、0.2〜0.8g/mである。クリア塗工層の塗工量の上限は特に限定されないが、後述する塗工適性やコストの観点から、2.0g/m以下が好ましい。
本発明の電子写真用転写紙のクリア塗工層には、澱粉が含まれる。澱粉の種類等は特に制限されないが、酸化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉(HES)、デキストリンなどを好適に使用することができる。澱粉とは、アミロース、アミロペクチンからなる混合物のことをいい、一般に、その混合比は澱粉の原材料である植物によって異なる。
本発明のクリア塗工液中の澱粉の固形分濃度は、5重量%〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは8重量%〜30重量%である。
クリア塗工液に配合する高分子化合物として、上述した澱粉のみを用いることもできるが、それ以外にも各種の水溶性高分子を併用できる。水溶性高分子物質としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコールなどの変性アルコール;スチレンブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドなどを適宜1種以上使用できる。また、紙に吸水抵抗性を付与するために、前記の水溶性高分子物質の他に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物、アルキル(メタ)アクリレート系化合物など一般的な表面サイズ剤を併用塗布することができるが、中性抄紙の場合、サイズ剤のイオン性がカチオン性であるものを塗布することが好ましい。
本発明においては、電子写真用転写紙の帯電性を調整するために、導電剤をクリア塗工層に配合する。すなわち、電気抵抗性をコントロールしてトナー定着性を向上させるとともに、紙同士のくっつきを防止するために、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アルミン酸ソーダ、リン酸ナトリウム等の無機塩、及び蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウムなどの無機導電剤や、ジメチルアミノエチルメタアクリレートなどの有機導電剤を加えて、塗布することが好ましい。導電剤の塗工量は特に制限されないが、0.01〜0.5g/mが好ましく、0.02〜0.3g/mがより好ましく、0.03〜0.1g/mがさらに好ましい。
発明においては、原紙に、澱粉類の他にポリアクリルアミドを併用しても良い。ポリアクリルアミドを併用することにより、表面強度はに向上する傾向がある。
本発明においては、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常のクリア塗工に配合される各種助剤を適宜使用できる。
原紙
本発明の電子写真用転写紙は、原紙層を有する。本発明に用いる原紙は、単層抄きであっても多層抄きであってもよい。本発明の原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。
本発明の電子写真用転写紙は、例えば、以下に記載する抄紙原料をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して原紙を製造することができ、次いでコーターパートにて後述する塗工液を原紙上に塗工した後、アフタードライヤーパート、カレンダーパート、リールパート、ワインダーパートなどに供して製造することができる。また、抄紙原料をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して原紙を製造し、その原紙上に水溶性高分子(バインダー)をクリア塗工および/または顔料塗工して製造することができる。
その他の添加剤
本発明においては、内添用として、公知の製紙用添加剤を使用することができる。製紙用薬品は、特に制限されず、種々の薬品を単独または組み合わせて用いることができる。例えば、例えば、歩留剤、濾水性向上剤、凝結剤、硫酸バンド、ベントナイト、シリカ、サイズ剤、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、嵩高剤、填料、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、紫外線防止剤、退色防止剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤などの製紙用薬品を用いることができる。中でも、短時間で紙料との混合ができるという本発明の効果を大きく享受できる点で、製紙用薬品として歩留剤を添加することが特に好ましい。歩留剤の他、本発明の製紙用薬品として好適に使用できるものとしては、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン性澱粉、各種変性澱粉、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などの内添乾燥紙力増強剤;ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などの内添湿潤紙力増強剤;ロジン系サイズ剤、AKD系サイズ剤、ASA系サイズ剤、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などの内添サイズ剤;などを挙げることができる。
これらの助剤は、本発明の填料のスラリーに予め添加してから抄紙機に施用してもよく、また、本発明の填料のスラリーと別々に抄紙機に施用してもよい。
抄紙方法・抄紙機
上記のようにして製紙用薬品を混合された紙料は、ヘッドボックスに送られ、ヘッドボックスからワイヤーに噴射されて抄紙される。本発明は、種々の抄紙機や抄紙法に適用することができる。抄紙機としては例えば、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ギャップフォーマー抄紙機、ヤンキー抄紙機等で適宜抄紙できるが、特に地合が悪化しやすいツインワイヤー抄紙機でも、本発明の効果を有意に発揮させることができる。ツインワイヤー抄紙機としては、ギャップフォーマー、オントップフォーマーなどが挙げられる。
本発明の抄紙系は、特に制限されず、中性紙でも酸性紙でもよいが、本発明の紙が炭酸カルシウムを比較的多く含有する場合、中性紙であることが好ましい。具体的には、本発明においては、冷水抽出pHが6.0〜9.0であることが好ましく、8.0〜9.0.であることがより好ましい。抄紙速度は、特に限定されない。本発明の原紙の坪量は特に制限されない。
さらに、本発明においては、抄造した原紙に種々の表面処理を施すことができる。表面処理としては、顔料塗工やクリア塗工などの表面塗工を施すこともできるし、カレンダー処理を施すこともできる。
本発明において、原紙表面に表面処理剤を塗工する場合、例えば、プレドライヤーとアフタードライヤーの間に設置された表面塗工装置を利用することができる。塗工装置は、一般に使用されるもの用いることができ、電子写真用転写紙用の抄紙機ではゲートロールサイズプレスなどのフィルムトランスファー型のサイズプレスが一般的に用いられ、本発明においても好ましく用いることができる。
本発明においては、オンラインソフトキャレンダ、オンラインチルドカレンダなどにより塗工前の原紙にプレカレンダー処理を行い、原紙を予め平滑化しておくこともできる。
本発明においては、電子写真用転写紙の帯電性を調整するために、導電剤を、顔料100重量部に対して0.1〜1.0重量部使用することが好ましい。上記導電剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、リン酸ナトリウム等の無機塩、及び蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム等の有機酸塩、石鹸、リン酸塩、カルボン酸塩などの界面活性剤、4級アンモニウム塩、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸塩等の高分子電解質等を挙げることができるが、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩を用いることが好ましい。
本発明で用いる塗工液には、顔料と接着剤の他に、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤などの各種助剤を適宜使用できる。
乾燥工程
本発明において、湿潤塗工層を乾燥させる方法に制限はなく、例えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いることができる。本発明においては、乾燥状態が用紙のカールの程度に影響を及ぼすため、表裏の乾燥バランスをコントロールすることができるような装置を用いることが好ましい。
表面処理
本発明においては、紙表面にカレンダー処理を施すこともできるが、カレンダー装置の種類と処理条件は特に限定はなく、金属ロールから成る通常のカレンダーやソフトニップカレンダー、高温ソフトニップカレンダーなどの公用の装置を適宜選定し、品質目標値に応じて、これらの装置の制御可能な範囲内で条件を設定すればよい。
ダート個数と面積
本発明の電子写真用転写紙のダート個数は、総数が500個/m以下であることが好ましい。また、ダートの総面積は15.0mm/mであることが好ましい。これらは、野村商事製のSpecScan2000を用いて測定した値である。この数値範囲であれば、用紙表面のダートが少なく、印字が見やすい。
以下に実施例および比較例をあげて本発明をより詳細に説明するが、当然ながら、本発明は実施例のみに限定されない。なお、例中の部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
[品質評価方法]
以下に記載する品質評価方法で、電子写真用転写紙の品質を評価した。
(1)紙中灰分測定方法:紙中灰分は、JIS P8251:2003に準拠して灼熱温度を525℃で紙中の全灰分を測定した。
(2)ダート面積、ダート個数:SpecScan2000(野村商事)を用いて、ダート総個数、及びダート面積を計測した。
(3)静摩擦係数:JIS P 8147の水平方法に基づき、静摩擦係数を測定した。
(4)印字操業性
23℃、50%RHの環境下で、A4に小判断裁した白紙を、印字方向に対してCD方向が平行となるようにサンプルをセットした状態で、搬送性、転写性、ヒートカール度合いを求め、その値を総合判断し以下の指標で評価した。
○:良好、△:やや不良、×:不良
(5)インキ乾燥性の評価
リソグラフ印刷をした後の用紙を重ねた際に、上に積層される用紙にインキの裏移りがあるかないか、目視にて評価した。
○:裏移りがない △:少し裏移りがある ×:かなりの部分で裏移りがある
実施例1
製紙用原料パルプとしてLBKP22%とDIP78%を用い填料として、軽質炭酸カルシウムを11%添加し紙料を調製した。
この紙料を、オントップ型ツインワイヤー抄紙機を用いて抄紙速度640m/分で中性抄紙した。原紙の灰分は、12%であった。
次いで、ゲートロールコーターを用いて、塩化ナトリウム(導電剤)と酸化澱粉、ポリアクリルアミド2.0%を混合したクリア塗工液(濃度7.5%)を原紙上にゲートロールコータで塗布、乾燥した。クリア塗工層の塗工量は片面で0.5g/mであった。
その後、金属ロールから成るカレンダーを用いて、カレンダー処理を行い、坪量65g/mの電子写真用転写紙を得た。
比較例1
填料として、軽質炭酸カルシウムを5%添加し、原紙の灰分を6%とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真用転写紙を得た。
Figure 0006075142
表1に結果を示す。表1から明らかなように、本発明によれば、印字操業性や、カール、インキ乾燥性などの品質に優れ、電子写真印刷と孔版印刷の適性を併せ持つ電子写真用転写紙が得られる。

Claims (3)

  1. 澱粉と導電剤を含有するクリア塗工層を原紙上に塗工した電子写真用転写紙であって、前記クリア塗工層にさらにポリクリルアミドを含有し、製品灰分が10重量%以上であり、孔版印刷適性を有する、電子写真用転写紙。
  2. 前記クリア塗工層の塗工量が片面あたり0.5g/m 〜1.5g/m である、請求項1に記載の電子写真用転写紙。
  3. SpecScan2000で測定されたダートの総数が500個/m 以下であり、かつダートの総面積が15.0mm /m である、請求項1または2に記載の電子写真用転写紙。
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