JP6075142B2 - 電子写真用転写紙およびその製造方法 - Google Patents
電子写真用転写紙およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6075142B2 JP6075142B2 JP2013060586A JP2013060586A JP6075142B2 JP 6075142 B2 JP6075142 B2 JP 6075142B2 JP 2013060586 A JP2013060586 A JP 2013060586A JP 2013060586 A JP2013060586 A JP 2013060586A JP 6075142 B2 JP6075142 B2 JP 6075142B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- present
- pulp
- transfer paper
- agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
本発明で用いるパルプは特に制限されず、一般的なパルプを用いることができ、具体的には、一般的な木材パルプに加えて、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維などを使用することができる。具体的には、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、紙の抄紙原料として一般的に使用されているものを好適に使用することができ、適宜、これらの1種類または2種類以上を配合して使用される。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。
本発明の紙に使用される填料は、灰分が8重量%以上となるように添加されれば特に制限はないが、例えば、重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー、シリカ、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化チタン、ベントナイトなどの無機填料;尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料;を単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、製紙スラッジや脱墨フロス等を原料とした再生填料も使用することができる。特に、本発明においては、安価でかつ光学特性に優れていることから、炭酸カルシウムを填料として使用することが好ましい。また、炭酸カルシウム−シリカ複合物(例えば、特開2003−212539号公報あるいは特開2005−219945号公報等に記載の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物)などの複合填料も使用可能である。酸性抄紙では、前記中性抄紙で使用する填料から、酸溶解性のものを除いた填料が使用され、その単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用される。特に本発明においては、紙の不透明度や白色度を比較的低コストで向上させることができるため、炭酸カルシウムを内添填料として配合することが好ましい。
一般に灰分は、紙に含まれる無機物の量を示すため、基本的に紙中に含まれる填料の量を反映する。紙の灰分は、紙料に添加されるフレッシュな填料に由来するものと、DIP(古紙パルプ、脱墨パルプ)などのパルプ原料によって持ち込まれるもので構成される。DIPによって持ち込まれる灰分としては、炭酸カルシウムが比較的多いが、炭酸カルシウム以外の無機成分も含まれ、炭酸カルシウムと他の無機成分との割合は、新聞古紙や雑誌古紙などの古紙の種類や回収状況などによって異なる。本発明において灰分は、JIS P 8251に規定される紙および板紙の灰分試験方法に準拠し、燃焼温度を525±25℃に設定した方法で測定される。
本発明の電子写真用転写紙は、澱粉と導電剤を含むクリア塗工液を原紙の片面または両面に塗布し、クリア(透明)塗工層が設けられる。本発明においてクリア塗工とは、例えば、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレス、カーテンコーター、スプレーコーターなどのコーター(塗工機)を使用して、塗布液(表面処理液)を原紙上に塗布(サイズプレス)することをいう。
本発明の電子写真用転写紙は、原紙層を有する。本発明に用いる原紙は、単層抄きであっても多層抄きであってもよい。本発明の原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。
本発明においては、内添用として、公知の製紙用添加剤を使用することができる。製紙用薬品は、特に制限されず、種々の薬品を単独または組み合わせて用いることができる。例えば、例えば、歩留剤、濾水性向上剤、凝結剤、硫酸バンド、ベントナイト、シリカ、サイズ剤、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、嵩高剤、填料、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、紫外線防止剤、退色防止剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤などの製紙用薬品を用いることができる。中でも、短時間で紙料との混合ができるという本発明の効果を大きく享受できる点で、製紙用薬品として歩留剤を添加することが特に好ましい。歩留剤の他、本発明の製紙用薬品として好適に使用できるものとしては、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン性澱粉、各種変性澱粉、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などの内添乾燥紙力増強剤;ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などの内添湿潤紙力増強剤;ロジン系サイズ剤、AKD系サイズ剤、ASA系サイズ剤、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などの内添サイズ剤;などを挙げることができる。
上記のようにして製紙用薬品を混合された紙料は、ヘッドボックスに送られ、ヘッドボックスからワイヤーに噴射されて抄紙される。本発明は、種々の抄紙機や抄紙法に適用することができる。抄紙機としては例えば、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ギャップフォーマー抄紙機、ヤンキー抄紙機等で適宜抄紙できるが、特に地合が悪化しやすいツインワイヤー抄紙機でも、本発明の効果を有意に発揮させることができる。ツインワイヤー抄紙機としては、ギャップフォーマー、オントップフォーマーなどが挙げられる。
本発明において、湿潤塗工層を乾燥させる方法に制限はなく、例えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いることができる。本発明においては、乾燥状態が用紙のカールの程度に影響を及ぼすため、表裏の乾燥バランスをコントロールすることができるような装置を用いることが好ましい。
本発明においては、紙表面にカレンダー処理を施すこともできるが、カレンダー装置の種類と処理条件は特に限定はなく、金属ロールから成る通常のカレンダーやソフトニップカレンダー、高温ソフトニップカレンダーなどの公用の装置を適宜選定し、品質目標値に応じて、これらの装置の制御可能な範囲内で条件を設定すればよい。
本発明の電子写真用転写紙のダート個数は、総数が500個/m2以下であることが好ましい。また、ダートの総面積は15.0mm2/m2であることが好ましい。これらは、野村商事製のSpecScan2000を用いて測定した値である。この数値範囲であれば、用紙表面のダートが少なく、印字が見やすい。
以下に記載する品質評価方法で、電子写真用転写紙の品質を評価した。
(1)紙中灰分測定方法:紙中灰分は、JIS P8251:2003に準拠して灼熱温度を525℃で紙中の全灰分を測定した。
(2)ダート面積、ダート個数:SpecScan2000(野村商事)を用いて、ダート総個数、及びダート面積を計測した。
(3)静摩擦係数:JIS P 8147の水平方法に基づき、静摩擦係数を測定した。
(4)印字操業性
23℃、50%RHの環境下で、A4に小判断裁した白紙を、印字方向に対してCD方向が平行となるようにサンプルをセットした状態で、搬送性、転写性、ヒートカール度合いを求め、その値を総合判断し以下の指標で評価した。
○:良好、△:やや不良、×:不良
(5)インキ乾燥性の評価
リソグラフ印刷をした後の用紙を重ねた際に、上に積層される用紙にインキの裏移りがあるかないか、目視にて評価した。
○:裏移りがない △:少し裏移りがある ×:かなりの部分で裏移りがある
製紙用原料パルプとしてLBKP22%とDIP78%を用い填料として、軽質炭酸カルシウムを11%添加し紙料を調製した。
この紙料を、オントップ型ツインワイヤー抄紙機を用いて抄紙速度640m/分で中性抄紙した。原紙の灰分は、12%であった。
次いで、ゲートロールコーターを用いて、塩化ナトリウム(導電剤)と酸化澱粉、ポリアクリルアミド2.0%を混合したクリア塗工液(濃度7.5%)を原紙上にゲートロールコータで塗布、乾燥した。クリア塗工層の塗工量は片面で0.5g/m2であった。
その後、金属ロールから成るカレンダーを用いて、カレンダー処理を行い、坪量65g/m2の電子写真用転写紙を得た。
填料として、軽質炭酸カルシウムを5%添加し、原紙の灰分を6%とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真用転写紙を得た。
Claims (3)
- 澱粉と導電剤を含有するクリア塗工層を原紙上に塗工した電子写真用転写紙であって、前記クリア塗工層にさらにポリアクリルアミドを含有し、製品灰分が10重量%以上であり、孔版印刷適性を有する、電子写真用転写紙。
- 前記クリア塗工層の塗工量が片面あたり0.5g/m 2 〜1.5g/m 2 である、請求項1に記載の電子写真用転写紙。
- SpecScan2000で測定されたダートの総数が500個/m 2 以下であり、かつダートの総面積が15.0mm 2 /m 2 である、請求項1または2に記載の電子写真用転写紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013060586A JP6075142B2 (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 電子写真用転写紙およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013060586A JP6075142B2 (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 電子写真用転写紙およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014186145A JP2014186145A (ja) | 2014-10-02 |
JP6075142B2 true JP6075142B2 (ja) | 2017-02-08 |
Family
ID=51833797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013060586A Active JP6075142B2 (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 電子写真用転写紙およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6075142B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2887003B2 (ja) * | 1991-04-02 | 1999-04-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用転写紙 |
JPH06278358A (ja) * | 1993-03-26 | 1994-10-04 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 転写用シート |
JPH07214894A (ja) * | 1994-02-04 | 1995-08-15 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 転写用シート |
JP2005206992A (ja) * | 2004-01-26 | 2005-08-04 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | フォーム用紙 |
JP2007271708A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 電子写真用転写紙 |
-
2013
- 2013-03-22 JP JP2013060586A patent/JP6075142B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014186145A (ja) | 2014-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009174113A (ja) | 塗工紙 | |
JP6625046B2 (ja) | ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムを内填した紙 | |
JP4734926B2 (ja) | 塗工紙 | |
JP6075142B2 (ja) | 電子写真用転写紙およびその製造方法 | |
JP5876328B2 (ja) | 多層紙の製造方法 | |
JP2018141260A (ja) | コールドセット型オフセット印刷用塗工紙 | |
JP5047667B2 (ja) | オフセット印刷用紙 | |
JP6016110B2 (ja) | 電子写真用転写紙および画像形成方法 | |
JP5889080B2 (ja) | 電子写真用転写紙およびその製造方法 | |
JP5889079B2 (ja) | 電子写真用転写紙およびその製造方法 | |
WO2018163795A1 (ja) | 塗工紙 | |
JP5192757B2 (ja) | 電子写真用転写紙の製造方法 | |
WO2021029351A1 (ja) | 軽質炭酸カルシウムを内添した紙 | |
JP7229794B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
JPH07258997A (ja) | 塗工紙の製造方法 | |
JPH04142552A (ja) | 電子写真用転写紙 | |
JP4306546B2 (ja) | 塗工紙 | |
JP6171329B2 (ja) | 模造紙 | |
JPH04303847A (ja) | 電子写真用転写受像紙 | |
JP6239904B2 (ja) | 電子写真用転写紙およびその製造方法 | |
JP6231834B2 (ja) | オフセット印刷用非塗工紙の製造方法 | |
JP5458318B2 (ja) | 電子写真転写用紙 | |
JP2020200562A (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP2010014745A (ja) | 電子写真用転写紙 | |
JP2004068242A (ja) | 塗工紙 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160426 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160427 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160616 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160902 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161028 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161213 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6075142 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |