JP2010014745A - 電子写真用転写紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、電子写真適性等に優れ、インクジェット適性も良好な電子写真用転写紙を提供することである。
【解決手段】 原紙に、粉末セルロース及び紙表面加工剤を含有する塗布層を設けた電子写真用転写紙であって、該粉末セルロースが、パルプを原料とし、乾式粉砕にして製造されたものであり、静摩擦係数が0.40〜0.70の範囲であることを特徴とする電子写真用転写紙であり、好ましくは粉末セルロースの平均粒径が3〜15μmである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、電子写真適性等に優れる電子写真用転写紙に関する。
電子写真用転写紙、特にコピー用紙は、複写機、レーザープリンターでの走行性を良好に保つために、用紙の静摩擦係数を適切な範囲の値にコントロールすることが重要であり、トナー印字適性も求められる。静摩擦係数が低い場合には、重送が起こりやすく、一方、高い場合には紙詰まりや重送が発生しやすい。
最近の電子写真用転写紙には、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、トナー印字適性が良好で電子写真適性等に優れるだけでなく、インクジェット印字適性などの汎用的な印字適性が求められている。インクジェット適性を付与するには、填料を高配合し白色度や不透明度を高めることが必要であるが、中性抄紙で最も一般的な填料である軽質炭酸カルシウムの添加量を増加させると摩擦係数が増加し、紙詰まりが発生しやすくなる傾向にある。また、フェザーリングを防ぐためにサイズ性等を付与する必要があり、高灰分紙にサイズ性を付与するには、ASAやAKDなどの内添サイズ剤の添加率を増加させなければならない。その結果、抄紙系内にASAやAKDの加水分解物が原因の汚れが発生しやすくなり、抄紙機の操業性が不安定になる。
電子写真用転写紙にサイズ性等を付与し、更に摩擦係数を低下させるには、アルキルケテンダイマー(AKD)を外添する方法が考えられるが、AKDの場合には摩擦係数が低下しすぎるため、逆に重送を発生することになり適切な方法ではない(特許文献1参照)。
従って、電子写真用転写紙の摩擦係数を適切な範囲にコントロールし、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、トナー印字適性が良好な電子写真適性等に優れる電子写真用転写紙が求められており、更に好ましく、フェザーリングが起こらず良好なインクジェット記録適性も有する電子写真用転写紙が望まれている。
特開平6−27712号公報
本発明は、摩擦係数が適切な範囲で、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、トナー印字性も良好で電子写真適性等に優れ、インクジェット記録適性も良好な電子写真用転写紙を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、原紙に、粉末セルロース及び紙表面加工剤を含有する塗布層を設けた電子写真用転写紙であって、該粉末セルロースが、パルプを原料とし、乾式粉砕にして製造されたものであり、静摩擦係数が0.40〜0.70の範囲である電子写真用転写紙を得ることにより、本発明を見いだした。好ましくは、粉末セルロースは、平均粒径が3〜15μmのものである
本発明は、摩擦係数が適切な範囲で、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、トナー印字性等も良好で電子写真適性に優れ、インクジェット記録適性も良好な電子写真用転写紙を得ることができる。
本発明では、粉末セルロースと澱粉などの紙表面加工剤を含有する塗布液を、原紙に塗布、乾燥することを特徴としている。
本発明で使用する粉末セルロース(例えば、図1参照)は、木材パルプや非木材パルプを酸加水分解した後、濾過・水洗し、脱水・乾燥し、粉砕・篩別するという工程を経て製造されたものであり、乾燥後に粉砕(所謂、乾式粉砕)されている点を特徴とする。木材パルプとは、針葉樹あるいは広葉樹を原料とした木材繊維由来のパルプのことをいい、非木材パルプとは、楮、三椏、ガンピ、亜麻、大麻、ケナフ、マニラ麻、アバカ、サイザル麻、わら(稲、麦)さとうきびバガス、竹、エスパルト、綿、リンターなどを原料とした木材繊維以外の繊維由来のパルプのことをいう。本発明において乾式粉砕とは、乾燥させたパルプを高圧下で処理し、特に加熱も冷却もせず常温で、ジェットミル(等)を用いて空中でパルプ同士を衝突させ、この衝突の際に発生する摩擦力によってパルプを粉砕する方法である。このジェットミルによる粉砕は、温度上昇がほとんど無い。この摩擦力は、一般に行なわれている水中でビーズとパルプを処理(即ち、湿式粉砕)し、パルプとビーズとの間で発生する衝突力に比べて小さい。このため、乾式粉砕により得られる粉末セルロースは、導管由来のパルプの内部空隙を存在させた状態で、パルプが粉砕されパルプ表面が毛羽立ったものになると考えられる。

図1

Figure 2010014745
通常電子写真用転写紙においては、印字適性を向上させるために、白色度をあげるために炭酸カルシウムの配合率を上げると、高灰分化により、表面強度が低下したり、静摩擦係数が上昇し、印字適性やコピー走行性が悪くなる傾向にある。
この粉末セルロースは、上記のような製造上の特徴から、セルロースの中心繊維から外に伸びたより細い繊維やその表面の毛羽立ちを有し、これらによる絡み合いがあるため、高灰分でも十分な表面強度が得られる。更に、粉末セルロースを含有した層は、微小な凹凸のある粉末が紙表層に存在することになるために、紙同士の実接触面積が小さくなり、その結果、摩擦抵抗が適度に小さくなるため、粉末セルロースを紙表面に塗布したせた場合、高灰分でも良好なコピー走行性が得られると考えられる。
また、この粉末セルロースは、無機顔料と同様に粉末セルロース自身が持つ空隙にインクを吸収・定着させると共に、粉末セルロースを構成しているセルロース繊維間の毛細管現象によりインクを吸収する。このことにより、粉末セルロースは、従来から使用されていた無機顔料と比べてインク吸収速度が速く、特に、木材パルプを原料とした粉末セルロースは、原料の導管由来の大きな空隙も有しているため、過剰なインクを保持することができるため、滲みなどのファザーリングを起こさず、良好なインクジェット適性が発現されると考えられる。
本発明で使用される常温の乾式粉砕で製造された粉末セルロースとしては、NPファイバーを冠した粉末セルロース製品(日本製紙ケミカル社製)、具体的には、NPファイバーW−06MG、NPファイバーW−10MGなどが挙げられる。また、木材パルプや非木材パルプを酸加水分解した後、濾過・水洗し、脱水・乾燥して製造されるKCフロックW−50、KCフロックW−100G、KCフロックW−200G、KCフロックW−300G、KCフロックW−400G(以上、日本製紙ケミカル社製)などのKCフロックを冠した粉末セルロース品を乾式分粉砕して得られる粉末セルロースを使用することができる。さらに、これらと同様に乾式粉砕により製造されたこれら粉末セルロースの同等品を用いてもよい。
このような本発明で用いることのできる粉末セルロースは以下の物性を有する。
平均粒径は、5〜30μm、好ましくは5.5〜15μmであり、更に好ましくは6〜10μmである。この平均粒径は、レーザー回折・散乱法により測定したものをいう。この平均粒径が大きくなると、コピー時の紙詰まり等が起こりやすく、インクジェット時のインクが染み込みすぎてしまい印字濃度が低くなる傾向があり、平均粒径が小さいと、粉末セルロースを構成しているセルロース繊維間が潰れるため、十分なインク吸収性が得られにくく、フェザーリングが発生しやすく、コピー時の重走も起こりやすい。本願発明の粉末セルロースのその他の物性としては、 吸油量は、100〜300ml/100g(吸油量はJIS K−5101に準じて測定)であり、密度は、0.3〜0.6g/cm(JIS K−5101に準じて測定)である。飽和吸水量は1.5〜4.0cm/g(飽和吸水量はJIS L−1907に準じて測定)であり、白色度は75%以上(JIS P8148に準じて測定)である。
本発明で使用する紙表面加工剤としては、主に表面紙力剤と表面サイズ剤から構成されている。表面紙力剤としては、通常の紙表面処理に使用されている公知のものが挙げられる。例えば、澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、酵素変成澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシル変成ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール等の変成アルコール、スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル等から選択される少なくとも1種を使用することが可能である。紙表面加工剤を含む水溶液、または水性ラテックスの状態で塗布される。これらの紙表面紙力剤は、表面強度の向上、紙粉防止などの目的で使用され、単独、もしくは2種類以上混合して用いられる。
本発明で使用する表面紙力剤は、表面強度向上、曲げ強さの面で主体的な役割を果たす。表面紙力剤としては、前述の例の中でも澱粉類を好ましく使用でき、その中でも、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉等の加工澱粉が最も好ましい。
また、表面サイズ剤としては、無水マレイン酸系サイズ、オレフィン系サイズ、スチレン-アクリル酸系サイズ等が挙げられる。紙表面を疎水性にすることで、水やインキの浸透を抑制する。
更に、電気抵抗性をコントロールするために、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム、塩化カリウムなどの無機導電剤やジメチルアミノエチルメタアクリレートなどの有機導電剤を塗布することが好ましい。また、エチレン-尿素樹脂等の寸法安定化剤、界面活性剤、顔料、染料、滑剤を塗布することができる。
粉末セルロースと紙表面加工剤の好ましい配合比は、表面加工剤の中の表面紙力剤に対して粉末セルロースが1〜50重量%であり、より好ましくは、15〜50重量%である。粉末セルロースが1重量%未満ではサイズ度の向上の効果が不十分で、50重量%を超えて配合すると摩擦係数が低下し過ぎるために、重送が起こりコピー適性が悪くなってしまう。更に、紙加工剤の中の表面サイズ剤の好ましい配合比は、表面紙力剤に対して、0.1〜20重量%であり、より好ましくは2〜8重量%である。0.1%重量%以下の場合には、良好なサイズ度を付与することが困難である。また、20重量%を超えて配合しても粉末セルロースとの相乗効果によるサイズ度の付与効果が明確でなくなってしまう。表面紙力剤の好ましい塗布量の範囲は0.1〜2.0g/mであり、より好ましくは1.0〜2.0g/mである。粉末セルロースの好ましい塗布量の範囲は0.01〜1.0g/mであり、より好ましくは0.2〜
0.8g/mである。表面サイズ剤の好ましい塗布量は0.01〜0.3g/mであり、より好ましくは、0.05〜0.2g/mである。また、本発明においては、コピー時のトナー印字適性を向上させるために紙表面加工剤として、導電剤を0.1〜1.0g/mを塗布することが好ましい。
粉末セルロース及び表面加工剤を含有する塗布液を原紙へ塗布するための塗工装置としては、特に限定されるものではなく、例えば、サイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、エアーナイフコーター等、一般に公知公用の塗工装置が適宜使用される。
本発明において、原紙に粉末セルロースと紙表面加工剤を含有する塗布液を塗布することにより、十分なサイズ性を有しながら、摩擦係数の低下が少ない電子写真用転写紙が得られる。通常、アルキルケテンダイマーを塗布すると、サイズ度の付与には効果的であるが、摩擦係数が顕著に低下してしまうので、防滑剤を使用する必要があるが、本発明は、防滑剤を使用しなくても適切な範囲の摩擦係数を有し、かつ良好なサイズ性を有する電子写真用転写紙である。
本発明の電子写真用転写紙用紙の静摩擦係数は、0.40〜0.70の範囲にある必要がある。静摩擦係数が0.40未満の場合、コピー機での重送の問題が起きる恐れがある。他方、静摩擦係数が0.70より高い場合、コピー機での紙詰りや重送の問題などが懸念される。
さらに、シューカレンダー、ソフトカレンダー、マシンカレンダー、スーパーカレンダー等のカレンダー装置で電子写真用転写紙に本発明のアルケニル無水コハク酸及び紙表面加工剤を含有する塗布液を塗布した面を処理することにより、サイズ度を効果的に発現させることが出来る。カレンダーの表面温度は50℃以上が望ましい。
本発明の電子写真用転写紙のサイズ度は、製品に求められる仕様により、適宜決定されればよく、特に限定されるものではない。
ステキヒトサイズ度(JIS P8122)に準拠した方法)で、あえて限定すれば、ステキヒトサイズ度が5〜200秒の範囲であればよく、更に好ましくは10〜50秒の範囲である。
本発明で用いられる原紙は、クラフトパルプ(KP)が主成分であるが、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプなどのメカニカルパルプ(MP)に代表されるケミカルパルプ(CP)、これらのパルプを含む古紙を脱墨して得られる脱墨パルプ(DIP)、及び抄紙工程からの損紙を離解して得られる回収パルプなどを、単独、あるいは任意の比率で混合しても良く、一般に公知公用の抄紙機によって抄紙されたものである。KPの配合率は、電子写真用転写紙の曲げこわさの面から全パルプ当たり25〜100重量%の範囲がより好ましい。
本発明で使用する原紙は、必要に応じて、一般に公知公用の製紙用填料、抄紙用薬品を適宜使用することができる。填料としては、炭酸カルシウムを用いることが好ましい。炭酸カルシウムとしては平均粒子径1.0〜4.0μmの軽質炭酸カルシウムを使用することが好ましい。填料としての炭酸カルシウムの含有率は紙重量当たり5重量%以上30重量%以下であることが好ましい。カラーコピー機の普及により、最近の傾向として、高白色度・不透明度の電子写真用転写紙用紙を得るために、炭酸カルシウムの含有率をより高めの紙重量当たり10重量%以上にする傾向にあり、高灰分化により電子写真用転写紙用紙の静摩擦係数は高くなる傾向にある。本発明では、粉末セルロースを使用することより、静摩擦係数を0.40〜0.70の範囲に調整することをも可能としたのである。填料としては、炭酸カルシウム以外に、ホワイトカーボン、クレー、シリカ、タルク、酸化チタン、合成樹脂填料(塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂など)などを使用してもよい。
また、抄紙用薬品としては、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン化澱粉、尿素−ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド−アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合物などのろ水性/歩留まり向上剤、ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニルコハク酸無水物(ASA)などのサイズ剤、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、紫外線防止剤、退色防止剤、消泡剤などの助剤などを含有してもよい。
本発明において得られる電子写真用転写紙用紙の坪量は30〜80g/m程度の範囲であり、好ましくは、40〜65g/mにおいて、更に好ましくは40〜60g/mにおいて本発明の効果をより発揮するものである。また、本発明の電子写真用転写紙用紙の摩擦係数は、静摩擦係数が0.40〜0.70であり、好ましくは0.50〜0.65である。
また、本発明の電子写真用転写紙は、インクジェット記録用紙の共用紙等として使用することができる。また、本発明の電子写真用転写紙は、インクジェット記録用紙の共用紙等において、顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた原紙としても使用することができる。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の%、部は各々重量%、重量部を表す。
〈評価方法〉
試験条件23℃、50%RHの条件下で、(1)〜(4)の評価を行った。
(1)摩擦係数:ISO15359に準拠し、μMeasurement社のAmontons IIで測定した。
(2)電子写真(コピー)適性:富士ゼロックス製複写機(Vivace555)を用い、A4横目でモノクロ印字を行い、1000枚印字した時のトナー印字性、ジャムトラブル、重送、印字後の紙揃い、トナー印字性について評価した。重送、ジャムトラブル、印字後の紙の不揃いやトナー印字性のいずれもが抑えられ良好なものを○とし、重送、ジャムトラブル、印字後の紙の不揃いやトナー印字性の何れかが抑えられずやや不良なものを△とし、不良なものを×とした。
(3)インクジェット記録適性:キャノン製のインクジェット記録装置:PIXUS990iを用いて印字(4色)を行い、フェザーリングの目視評価と画質を○、△、×の3段階評価で行った。フェザーリングが起こらず、画質が良好なものを○とし、△がやや劣るものとして劣るものを×とした。

[実施例1]
LBKP80部、NBKP20部(何れも乾燥パルプ重量)から成る混合パルプをプロポミキサーで混合してパルプスラリーを調整し、この混合パルプ100部に対して硫酸アルミニウム14水和物50%水溶液を1.0部、カチオン澱粉を1.0部、AKDを0.2部、歩留まり向上剤を0.03部、填料として炭酸カルシウム(商品名:アルバカHO、SMI、平均粒子径1.5μm)を19部添加し、ツインワイヤー型抄紙機にて、坪量73g/m、厚さ107μm、灰分15%の原紙を抄造した。酸化澱粉(商品名:SK20 、日本コーンスターチ製)を蒸煮したものに、紛末セルロースとして、NPファイバーW-06MG(平均粒子径6μm)、更に、表面サイズ剤として、スチレン・メタクリル酸系共重合体(商品名:LX325、ハリマ化成製)、導電剤として、塩化ナトリウムを添加した塗布液を調製し、シムサイザーを用いて、1000m/分の速度で、前記原紙の両面に澱粉塗布量が1.5g/m(両面当たり)、粉末セルロース0.25g/m(両面当たり)、表面サイズ剤が0.075g/m(両面当たり)、導電剤として塩化ナトリウムを0.25g/m(両面当たり)になる様に塗布・乾燥した後、マシンカレンダー処理して電子写真用転写紙を得た。。
[実施例2]
実施例1において、粉末セルロース(NPファイバーW-06MG、平均粒子径6μm、日本製紙ケミカル製)を0.25g/m(両面当たり)塗布した代わりに0.50g/m(両面当たり)を塗布したこと以外は、実施例1と同様の条件で電子写真用転写紙を得た。
[実施例3]
実施例1において、粉末セルロース(NPファイバーW-06MG、平均粒子径6μm、日本製紙ケミカル製)を0.25g/m(両面当たり)塗布した代わりに0.50g/m(両面当たり)を塗布したこと以外は、実施例1と同様の条件で電子写真用転写紙を得た。
[実施例4]
粉末セルロース(NPファイバーW-10MG、平均粒子径10μm、日本製紙ケミカル製)を使用したこと以外は、実施例2と同様の条件で電子写真用転写紙用紙を得た
[比較例1]
粉末セルロースを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の条件で電子写真用転写紙を得た
[比較例2]
実施例1において、粉末セルロース(NPファイバーW-06MG、平均粒子径6μm、日本製紙ケミカル製)を0.25g/m(両面当たり)塗布した代わりに2.50g/m(両面当たり)を塗布したこと以外は、実施例1と同様の条件で電子写真用転写紙を得た。

結果を表1に示す。
Figure 2010014745


表1から明らかなように、本発明により、摩擦係数が適切な範囲で、複写機、レーザープリンターでの重送等の走行性不良が起こらず、トナー印字性も良好で電子写真適性に優れ、フェザーリングも起こらず、インクジェット印字適性も良好な電子写真用転写紙を得ることができる。

Claims (2)

  1. 原紙に、粉末セルロース及び紙表面加工剤を含有する塗布層を設けた電子写真用転写紙であって、該粉末セルロースが、パルプを原料とし、乾式粉砕にして製造されたものであり、静摩擦係数が0.40〜0.70の範囲であることを特徴とする電子写真用転写紙。
  2. 前記粉末セルロースの平均粒径が3〜15μmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用転写紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111016510A (zh) * 2019-11-28 2020-04-17 深圳劲嘉集团股份有限公司 二氧化硅镭射转移膜、二氧化硅镭射转移纸及其制备方法

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