JP6843015B2 - 印刷用紙 - Google Patents

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Description

本開示は、産業用高速インクジェット印刷及び湿式電子写真印刷等のオンデマンド印刷方式(デジタル印刷)と、オフセット印刷等の一般印刷(アナログ印刷)との両方に対応可能な、高光沢の印刷用紙に関する。
商業印刷の主体は、キャスト紙、アート紙、コート紙、微塗工紙若しくは非塗工の普通紙又は板紙を用いたオフセット印刷である。しかし、近年は多品種小ロット印刷に対応するため、湿式電子写真方式又はインクジェット方式といった可変情報を扱えるオンデマンド(デジタル)印刷方式が開発されてきた。このようなオンデマンド印刷方式においては、情報を製版することなく紙などのメディアに直接印刷することが可能なために少部数の印刷にも適している。しかしながら、これら最新印刷機は高価であり、印刷会社が、全ての印刷機を新規なオンデマンド方式の印刷機の導入によって切り替えられるわけでは無い。よって、上記オンデマンド方式の印刷機を導入しても、このデジタル印刷過渡期においては、必然的に、オフセット印刷機、グラビア印刷機、種々凸版印刷機、といった旧来のアナログ印刷機と併用することになる。その場合、上記新旧印刷機両方に適用できる印刷用紙があれば、印刷ミスによる無駄紙が減ることによって印刷用紙の歩留りが高くなる事から、ランニングコストを下げる事が出来る。また、印刷機毎に印刷用紙を分ける必要が無くなる事から、ハンドリングもしやすく、印刷用紙の在庫を抱えにくくなり、印刷会社には好都合である。しかし残念ながら、そのような前記新旧印刷方式に適応できる印刷用紙を提供することは技術的には困難であり、現状では各印刷方式にカスタマイズされた専用紙が使用されている。
インクジェット記録方式は、染料インク又は顔料インクの液滴を吐出し、記録紙上に付着させることによってドットを形成し、記録を行う方式である。近年、インクジェットプリンター、インク及び記録媒体の技術的進歩によって、印字品質の高い記録が可能になってきている。また、商業印刷などの分野においては、可変情報をデジタル化して高速に印刷する、いわゆるオンデマンド印刷方式が導入されつつあり、オンデマンド印刷方式を採用しているインクジェット印刷機も多数登場しており、既に実用されている。インクジェット用紙には、インク吸収性が求められる。インク吸収性が不足すると、吸収ムラ等による画像再現性の悪化や乾燥不良によるロール汚れなどの操業トラブルに繋がる。商業用高速インクジェット印刷機としては、例えば富士フイルム社製のJetPress720、ヒューレットパッカード社製のT−300シリーズ、オセ社製ColorStreamシリーズなどが市販されている。
湿式電子写真方式は、感光体上に現像された液体トナーを転写ドラムへ転移させ、液体トナー中の溶剤を揮発させ、圧力などによって転写ドラムから紙へ転写して印刷を行う。湿式電子写真印刷用紙には、液体トナーの定着性が求められる。液体トナーの定着性が弱いと、印刷後の印刷面同士の擦れなどによって、印刷面からトナーが欠落する場合がある。商業用高速湿式電子写真印刷機としては、例えば、ヒューレットパッカード社製のIndigoシリーズなどが市販されている。
このような印刷用紙の技術として、インクジェット印刷用紙においては、例えば、塗工層にカチオン性の化合物からなるインクジェットインク用定着剤を多量に含有させた印刷用紙が開示されている(特許文献1を参照。)また、湿式電子写真印刷用紙の技術としては、塗工層に含有する印刷適性向上剤の添加量を多量にしてトナー定着性および転移性を有する湿式電子写真用記録シート(特許文献2を参照。)が開示されている。
特許第5455280号公報 特開2004―258338号公報
しかしながら、引用文献1又は2に開示された印刷用紙は、オフセット印刷機のような旧来のアナログ印刷機で使用する場合に、塗工層の強度が弱すぎて印刷時にブランケット汚れが発生し、操業トラブルを起こすおそれがある。
本開示の課題は、産業用高速インクジェット印刷及び湿式電子写真印刷等のデジタル印刷と、オフセット印刷等に代表されるアナログ印刷との両方に対応可能な、印刷用紙を提供することである。更には白紙光沢の比較的高い印刷用紙を提供することである。
本発明に係る印刷用紙は、基紙の少なくとも一方の面に、顔料とバインダーとを含有する塗工層として、前記基紙に接している塗工層及び最表層の少なくとも有する印刷用紙であって、前記最表層は、前記最表層のバインダーとしてブタジエン系樹脂を含有し、前記最表層の顔料として炭酸カルシウムとカオリンと中空プラスチックピグメントと密実プラスチックピグメントとを含有し、前記ブタジエン系樹脂は、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%以上6質量%以下であり、前記最表層における前記中空プラスチックピグメントの含有量は、前記最表層に含まれる全顔料100質量部あたり0.1〜5質量部であり、前記最表層における前記密実プラスチックピグメントの含有量は、前記最表層に含まれる全顔料100質量部あたり11質量部〜30質量部であり、前記最表層は、更に、前記最表層に含まれる全顔料100質量部に対し0.5〜4.5質量部の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体を含有し、前記基紙に接している塗工層が、前記基紙に接している塗工層の顔料として無機顔料を含有し、前記基紙に接している塗工層のバインダーとして澱粉とブタジエン系共重合ラテックスとを含有し、前記基紙に接している塗工層の前記バインダーの含有量が、前記基紙に接している塗工層に含まれる前記無機顔料100質量部に対して10〜25質量部であることを特徴とする。白紙光沢が高くなり、見栄えが良く、好ましい。また、インクジェット印刷時の印刷ムラを低減できる。
本発明に係る印刷用紙では、前記高級脂肪酸塩がステアリン酸塩であり、前記高級脂肪酸塩の誘導体がステアリン酸塩の誘導体であることが好ましい。白紙光沢度を更に高くすることができる。
本発明に係る印刷用紙では、前記最表層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であり、かつ、前記最表層に含まれる全顔料に占める密実プラスチックピグメントの含有率が、11〜30質量%であることが好ましい。ブタジエン系樹脂にアクリロニトリルモノマー由来の成分をほとんど含有させないことで、液体トナーの定着性をより高くしながら、密実プラスチックピグメントを所定量配合することで、白紙光沢度が60%以上の高級感に優れた印刷用紙とすることができる。
本発明に係る印刷用紙では、前記最表層に含まれるブタジエン系樹脂は、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%以上6質量%以下であり、ブタジエンモノマー由来の成分の含有率が20〜55質量%であり、スチレンモノマー由来の成分の含有率が10〜50質量%であることが好ましい。
本発明に係る印刷用紙では、前記最表層に含まれるブタジエン系樹脂は、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の含有率が1〜40質量%であることが好ましい。
本開示によれば、産業用高速インクジェット印刷及び湿式電子写真印刷等のオンデマンドデジタル印刷機と、オフセット印刷等に代表されるアナログ印刷機との両方に対応可能で、白紙光沢の高い印刷用紙を提供することが可能となる。
(1)基紙
本実施形態に係る印刷用紙の基紙に使用するパルプ繊維は、例えば、LBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)若しくはNBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)などの化学パルプ、GP(砕木パルプ)、PGW(加圧式砕木パルプ)、RMP(リファイナーメカニカルパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、CTMP(ケミサーモメカニカルパルプ)、CMP(ケミメカニカルパルプ)、若しくはCGP(ケミグランドパルプ)などの機械パルプ又はDIP(脱インキパルプ)などの木材パルプ、及びケナフ、バガス、竹又はコットンなどの非木材パルプである。これらは、単独で使用するか、又は任意の割合で混合して使用することが可能である。また、本発明の目的とする効果を損なわない範囲において、合成繊維を更に配合することができる。環境保全の観点から、ECF(Elemental Chlorine Free)パルプ、TCF(Total Chlorine Free)パルプ、古紙パルプ、植林木から得られるパルプが好ましい。また、基紙を構成するパルプは、湿式電子写真印刷用紙として適切な叩解度を有する紙料とすることが好ましい。適切な叩解度としては、例えば、カナダ標準ろ水度(フリーネス)(JIS P 8121:1995「パルプのろ水度試験方法」)で、350〜650mlCSFである。本実施形態において使用される適切なパルプとしては、例えば、パルプ中80〜100質量%のLBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)を含有する400〜550mlCSFのパルプであればよい。
本実施形態では、基紙には填料を含有させてもよい。填料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、焼成クレー、二酸化チタン又は水酸化アルミニウムである。基紙中の填料含有量は、パルプの乾燥質量100質量部に対して、2〜20質量部であることが好ましい。より好ましくは3〜17質量部である。さらに好ましくは、4〜15質量部である。2質量部未満では白色度向上、不透明度向上等の効果が得られない。20質量部を超えると基紙自体の強度が不足し印刷・加工に耐えられず実質使用することが困難である。
本実施形態では、基紙中に、パルプ及び填料に加えて、内添サイズ剤、湿潤紙力増強剤などの内添紙力増強剤、嵩高剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、蛍光消色剤又はピッチコントロール剤などの各種助剤を、各製品に合わせて好適に配合することができる。内添サイズ剤は、各種公知のものが使用でき、特に限定されず、例えば、強化ロジンサイズ剤、酸性ロジンサイズ剤、弱酸性ロジンサイズ剤、AKD(アルキルケテンダイマー)又はASA(アルケニル無水コハク酸)である。前記内添紙力増強剤としては、従来公知の紙力増強剤を使用することが可能であり、例えば、澱粉系紙力増強剤、ポリアクリルアミド系紙力増強剤又はポリビニルアルコール系紙力増強剤である。
基紙を抄紙する方法は、特に限定されるものではなく、長網抄紙機、長網多層抄紙機、円網抄紙機、円網多層抄紙機、長網円網コンビ多層抄紙機又はツインワイヤー抄紙機などの各種装置で製造できる。
本実施形態では、抄紙方法で得られる基紙には、サイズプレスなどの塗布装置によって、澱粉、ポリビニルアルコール又はポリアクリルアミドなどの公知の水溶性高分子などからなる塗布液を塗布してもよい。また、基紙の坪量は、特に限定されないが、30〜300g/mであることが好ましい。より好ましくは50〜280g/mである。
(2)塗工層
本実施形態では基紙の少なくとも一方の面に、塗工層を少なくとも1層設ける。塗工層は1層でも2層以上であってもよい。塗工層が1層である場合、当該1層が最表層であり、塗工層が2層以上である場合、最も表面側にある層が最表層である。なお、最表層をトップ層ということもある。塗工層には顔料とバインダーを含有させる。本実施形態において、最表層に、顔料として炭酸カルシウムとカオリンと中空プラスチックピグメントとを含有させる。顔料をこのような構成とすることにより、一般印刷用塗工紙と同様の風合いとすることができる。炭酸カルシウムとカオリンと中空プラスチックピグメント以外に含有できる顔料としては、一般の印刷用紙の塗工層に使用される公知の顔料を使用でき、例えば、焼成クレー、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、ベーマイト、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪藻土、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムなどの無機顔料がある。また、これらの無機顔料にアクリル、スチレン、塩化ビニル又はナイロンなどの有機顔料を併用することもできる。ただし、一般の印刷用塗工紙と同様の風合いを得るために、アルミナ、シリカ及びベーマイトは使用量を少なくすることが好ましく、使用しないことがより好ましい。トップ層における炭酸カルシウムとカオリンとの含有比率については特に限定するものではないが、炭酸カルシウム:カオリンを質量比で、20〜80:80〜20とするのが好ましく、60〜80:40〜20とすることがより好ましい。炭酸カルシウムとカオリンとの含有比率において、炭酸カルシウムが20質量%未満、カオリンが80質量%を超えると、油性インキの定着性が悪化するおそれがあり、炭酸カルシウムが80質量%を超え、カオリンが20質量%未満であると、白紙光沢が低下するおそれがある。
トップ層における中空プラスチックピグメントの含有量は、トップ層中の全顔料100質量部あたり、0.1〜5質量部とする。好ましくは0.5〜4.5質量部であり、より好ましくは1〜3質量部である。トップ層に中空プラスチックピグメントをこのような範囲で含有させることで、白紙光沢度を高くすることができ、また、後述する離型剤の添加量を比較的少量とすることができるため、離型剤の添加によるインクジェットインクの吸収性の悪化や液体トナーの定着性不良を抑制することができる。トップ層における中空プラスチックピグメントの含有量が、全顔料100質量部あたり0.1質量部未満となると、キャレンダー処理時の離型性に劣り、白紙光沢度が低下するおそれがある。5質量部を超えると、オフセット印刷時のインキの定着性が悪くなり、擦れなどによるインキの脱落が発生するおそれがある。
前記中空プラスチックピグメントとは、ポリスチレン等からなる微小顔料であり、顔料が内部に空気層を有する点で、密実プラスチックピグメントとは構造が異なる。中空プラスチックピグメントの中空率は、特に限定するものではないが、25〜90%が好ましく、より好ましくは40〜80%、さらに好ましくは25〜65%である。中空率が25%未満の場合、十分な離型性が得られないおそれがある。90%を超える場合は、オフセット印刷時にインキの定着性が悪くなり、擦れなどによるインキの脱落が発生しやすくなる。また、中空プラスチックピグメントの平均粒子径は、0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.5〜5μmである。平均粒子径が0.1μm未満の場合は十分な離型性が得られずに白紙光沢度が低下するおそれがあり、平均粒子径が10μmを超える場合はオフセット印刷時にインキの定着性が悪くなり、擦れなどによるインキの脱落が発生しやすくなる。
中空プラスチックピグメントの材質としては、ポリスチレン又はスチレンと他のモノマーとの共重合物であることが好ましく、ポリスチレンがより好ましい。他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、アクリルニトリルやメチルメタクリート、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。
本実施形態におけるトップ層は、バインダーとしてブタジエン系樹脂を含有する。本発明でいうブタジエン系樹脂とは少なくともブタジエンをモノマー由来の成分を含む合成高分子であり、ブタジエンモノマーと、スチレンモノマー、アクリロニトリルモノマー又はメチルメタクリレートモノマーなどのその他のモノマーとを共重合することで製造される共重合体ラテックスである。各モノマーの組成比を変えることで強度物性、ガラス転移温度などの品質を調整することができる。本実施形態においては、トップ層に含まれるバインダーとして、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率(質量%)が0〜6%の範囲のブタジエン系樹脂(以下、「低アクリロニトリルブタジエン系樹脂」ということがある。)を含有させる。このような低アクリロニトリルブタジエン系樹脂としては、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%であるブタジエン系樹脂、例えば、ブタジエンモノマーと、スチレンモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メタクリルアミドモノマー又はアクリル酸などのアクリロニトリルモノマー以外のモノマーとを共重合したブタジエン系樹脂がある。また、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂は、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%を超え6質量%以下であるブタジエン系樹脂、例えば、ブタジエンモノマーとアクリロニトリルモノマーとに加えて、例えば、スチレンモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メタクリルアミドモノマー又はアクリル酸などのモノマーを共重合したブタジエン系樹脂であってもよい。アクリロニトリルモノマー以外のモノマー由来の成分の含有率としては、例えば、ブタジエンモノマー由来の成分20〜55質量%、スチレンモノマー由来の成分10〜50質量%であることが好ましい。また、メチルメタクリレートモノマー由来の成分を含む場合は1〜40質量%であることが好ましい。
前記低アクリロニトリルブタジエン系樹脂を、トップ層のバインダーとして含むことで、光沢度などの印刷塗工紙の風合いを保ちながら、塗工層強度を従来の一般印刷用塗工紙並みの強度にすることが可能である。ブタジエン系樹脂におけるアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率(質量%)が6%を超える場合は、白紙光沢は高くなるが、液体トナーの転移性および定着性に劣る。なお、ここで言うモノマー由来の成分の含有率とは、ブタジエン系樹脂を構成している全成分のうち、ブタジエン系樹脂の分子構造におけるブタジエン系樹脂を共重合する際の原料として用いられた各モノマー(原料モノマー)に由来する成分が占める割合(質量%)である。各モノマーに由来する成分は、例えば、ブタジエン系樹脂の構成単位、及び未重合のモノマーを含む。ブタジエン系樹脂の各原料モノマー由来の成分の含有率は、例えばガスクロマトグラフ質量分析計で求めることができる。原料モノマー由来の成分の含有率の測定は、印刷用紙に添加するブタジエン系樹脂をガスクロマトグラフ質量分析計で分析するか、又は印刷用紙自体をガスクロマトグラフ質量分析計で分析してもよい。アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が6質量%を超える場合は、塗工層の表面自由エネルギーが低下し、撥水性が高くなり、液体トナーの乾燥性が低下することによって、トナーの定着性が悪化すると推測する。従って、液体トナーの定着性の観点からは、トップ層に含まれる低アクリロニトリルブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であることが好ましく、0質量%であることがより好ましい。アクリロニトリルモノマー由来の成分をほとんど含まない又は全く含まないブタジエン系樹脂を用いた場合が最も液体トナーの定着性に優れる傾向にある。
一方、ブタジエン系樹脂がアクリロニトリルモノマー由来の成分を含んだ方が、白紙光沢度は高くなる傾向にある。そこで、本実施形態においては、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂に含まれるアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率(質量%)が、1〜6%の範囲であることが好ましい。更に好ましくは2〜4%である。このような低アクリロニトリルブタジエン系樹脂であれば、比較的高い白紙光沢度と、液体トナーの定着性とを同時に満足させることができる。
本実施形態においては、最表層に、顔料として密実プラスチックピグメントを最表層に含まれる全顔料100質量部あたり11質量部〜30質量部を更に含有させてもよい。ここで密実プラスチックピグメントとは、内部空隙を有さないプラスチックピグメントである。このような構成とすることにより、白紙光沢度をより向上させることができる。密実プラスチックピグメントの含有量がトップ層の全顔料100質量部あたり11質量部未満となると白紙光沢度の向上効果に乏しく、逆に30質量部を超えるとキャレンダーでの離型性が悪くなり、白紙欠点が多くなり、却って白紙光沢度が低下するおそれがある。
最表層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であり、かつ、最表層に含有させる全顔料に占める密実プラスチックピグメントの含有率が、11〜30質量%であることがより好ましい。ブタジエン系樹脂にアクリロニトリルモノマー由来の成分をほとんど含有させないことで、液体トナーの定着性をより高くしながら、密実プラスチックピグメントを所定量配合することで、白紙光沢度が60%以上の高級感に優れた印刷用紙とすることができる。
密実プラスチックピグメントの材質としては、ポリスチレン及びスチレンと他のモノマーとの共重合物であることが好ましく、ポリスチレンがより好ましい。他のモノマーとしては、例えば、アクリルニトリルやメチルメタクリート、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。
本実施形態においては、最表層に含有させるバインダーとして、低アクリロニトリルブタジエン系樹脂以外にも、公知のバインダーを用いることができる。このようなバインダーとしては、例えば、公知の合成高分子ラテックス、酸化澱粉、酵素変性澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン性澱粉若しくは両性澱粉などの澱粉類、ゼラチン、カゼイン、大豆タンパク若しくはポリビニルアルコールなどの水溶性高分子、又は酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成樹脂類が例示できる。これらの中から目的に応じて1種あるいは2種以上が適宜選択して使用される。本実施形態では低アクリロニトリルブタジエン系樹脂を用いるので、これら公知のバインダーの中でも澱粉を併用するのが塗工層の強度及びコスト抑制の観点から好ましい。
最表層に含有させる全バインダーに占める低アクリロニトリルブタジエン系樹脂の比率としては、50〜100質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましく、80〜90質量%が更に好ましい。低アクリロニトリルブタジエン系樹脂の比率が50質量%を下回ると液体トナーの定着性を満足できないおそれがある。
最表層におけるバインダーの配合量は特に限定されないが、全顔料100質量部に対し5〜25質量部とすることが好ましく、6〜23質量部、例えば、7〜20質量部とすることがより好ましい。配合量が5質量部未満であると塗工層が脱落するおそれがあり、25質量部を超えるとオフセット印刷時にインキ定着性が悪くなるおそれがあり、また、インクジェット印刷時にインク吸収性が悪くなるおそれがある。バインダーのうち低アクリロニトリルブタジエン系樹脂の割合は全顔料100質量部に対し5質量部以上が好ましい。5質量部未満では、液体トナーの塗工層表面に対する接着力が低下してトナー定着性が悪化し、印刷後の画線部が擦れ落ちやすくなる場合がある。最表層における低アクリロニトリルブタジエン系樹脂の含有量の上限値は、顔料100質量部に対して25質量部以下であることが好ましい。更に好ましくは7質量部〜20質量部の範囲が好ましい。25質量部を超えた場合、液体トナーの乾燥性が低下し、定着性に劣る場合がある。
さらに本実施形態においては、光沢を付与し、一般的な印刷用塗工紙と同様の風合いを得るために、基紙に塗工層を設けた後に、スーパーキャレンダー、グロスキャレンダー、シューニップキャレンダー又はソフトキャレンダーなどの公知のキャレンダー装置によりキャレンダー処理を行うことができる。
キャレンダー処理において、キャレンダーロールの材質又はキャレンダー処理時の温度条件などによって、塗工層の一部がキャレンダーロール表面に転移して汚れが発生する場合がある。キャレンダーロール表面の汚れが発生した場合には、光沢を付与することできず、一般的な印刷塗工用紙のような優れた白紙面感を得ることができないおそれがある。さらに、キャレンダー表面の汚れにより均一な塗工層が形成されず、液体トナーの転移性及び定着性が損なわれるおそれがある。このキャレンダー処理時のロール表面の汚れは塗工層に離型剤を含有することで抑制可能である。一般的な離型剤としては、パラフィンワックスや流動パラフィンなどの炭化水素系、フッ素系、シリコーン系などの離型剤がある。しかしながらこれらの離型剤の多くは、塗工層表面に撥水性を付与する効果があるため、インクジェット用インクの吸収性や液体トナーの転移性及び定着性を阻害するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、最表層に離型剤として高級脂肪酸塩および/またはその誘導体から選ばれる1種以上を含有させることが好ましい。前述の通り、離型剤は塗工層表面に撥水性を付与する場合があるが、高級脂肪酸塩および/またはその誘導体であれば、液体トナーの転移性及び定着性が阻害されにくい。従って、液体トナーの転移性及び定着性を維持しながら、キャレンダー処理時のロール表面の汚れを抑制し、良好な白紙面感を得ることが可能となる。尚、キャレンダー処理時のロール表面の汚れを抑制し、良好な白紙面感を得ることで、結果的には印刷用紙の白紙光沢度が向上する。
最表層に含有させる高級脂肪酸塩および/またはその誘導体の含有量としては、最表層に含まれる全顔料100質量部に対し0.5〜4.5質量部とすることが好ましい。好ましくは0.65〜3.5質量部である。より好ましくは1.00〜3.0質量部である。さらに好ましくは、1.5〜2.5質量部である。特に好ましくは、1.6〜2.2質量部である。0.5質量部未満の場合はキャレンダー処理時にロール表面が汚れ、塗工層表面に欠点を発生させて白紙面感を損ねてしまうおそれがある。また、キャレンダー表面の汚れにより塗工層が均一に形成されず、液体トナーの転移性及び定着性が損なわれるおそれがある。更に白紙面感が良好でも、肉眼では見えにくい微小な欠点の影響で白紙光沢度が低下する場合がある。逆に、4.5質量部を超える場合は離型性が高くなりすぎるため、キャレンダー処理時に十分に塗工層表面が平滑にならず白紙面感が低下し、白紙光沢度が低下する場合がある。また、塗工層表面の撥水性が高くなるために、インクジェット用インクの吸収性や液体トナーの定着性に劣る場合がある。
前記高級脂肪酸塩としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、パルチミン酸カルシウムなどを挙げられる。高級脂肪酸塩の誘導体としては、例えば、前記した高級脂肪酸塩を、スルホ化又はエステル化などの誘導体化処理をしたものである。これらは1種を単独で使用するか、又は2種以上を併用しても良い。これらの高級脂肪酸塩のうち、ステアリン酸塩は光沢度が高くなり好ましい。さらに好ましくはステアリン酸カルシウムであり、光沢度が最も高くなりやすい。また、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウムから選択される一つ以上を組み合わせてもよい。また、高級脂肪酸塩の誘導体のうち、ステアリン酸塩の誘導体は光沢度が高くなり好ましい。さらに好ましくはステアリン酸カルシウムの誘導体であり、光沢度が最も高くなりやすい。また、ステアリン酸カルシウムの誘導体、ステアリン酸アンモニウムの誘導体、ステアリン酸亜鉛の誘導体、オレイン酸カリウムの誘導体、オレイン酸ナトリウムの誘導体から選択される一つ以上を組み合わせてもよい。高級脂肪酸塩と高級脂肪酸塩の誘導体を組み合わせてもよい。
また、前記塗工層には、必要に応じ各種助剤、例えば、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、耐水化剤、分散剤、流動変性剤、紫外線吸収剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、pH調節剤、消泡剤、可塑剤又は防腐剤が必要に応じて適宜配合される。
(3)塗工方式
基紙に塗工層を設ける方法としては、塗工層用の塗工液を基紙に塗工すればよい。塗工する方式としては、特に限定することはなく、一般に使用されている塗工装置が使用される。例えばエアーナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター、チャンプレックスコーター、メータリングブレード式のサイズプレスコーター、ショートドウェルコーター、スプレーコーター、ゲートロールコーターリップコーター等の公知の各種塗工装置を用いることができる。
塗工層の基紙への塗工量は、特に限定されるものではないが、固形分換算で基紙の片面あたり5〜30g/mとすることが好ましい。より好ましくは7〜25g/mである。塗工量が5g/m未満では所望の白紙光沢を得ることが困難となり、30g/mを超える場合はコスト的に不利となる。塗工層は単層であっても2層以上の多層であってもよい。多層である場合は、最表層と、それ以外の層とで、塗工層の組成を変更してもよいし、同じ組成であってもよい。それ以外の層の構成は特に限定するものではなく、公知の印刷用塗工紙に設けられる塗工層と同様の組成とすればよい。また、塗工層を多層とする場合の、最表層の塗工量は、特に限定するものではないが、2〜20g/mとすることが好ましく、より好ましくは4〜15g/mである。塗工層が単層であるとき、最表層は当該層である。
本実施形態においては、塗工層を2層とする場合、基紙に接している塗工層(基紙と、塗工層の最外層となる層との間に介在する層)が、顔料として無機顔料を含有し、バインダーとして澱粉とブタジエン系共重合ラテックスを含有し、該バインダーの含有量が、基紙に接している塗工層に含まれる無機顔料100質量部に対して10〜25質量部であることが好ましい。更に好ましくは12〜23質量部である。バインダーの含有量が10質量部未満では、インクジェット印刷時にドット径が小さくなって微小な白抜けが発生し、印字ムラが発生するおそれがある。また、25質量部を超える場合では、インクジェット印刷時にインク吸収性が悪化して印字ムラが発生するおそれがある。また、オフセット印刷時にインキの定着性が遅くなり、擦れなどによるインキの脱落が発生しやすくなる。ここで用いる無機顔料としては、一般の印刷用紙の塗工層に使用される公知の無機顔料を使用でき、例えば、焼成クレー、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、ベーマイト、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪藻土、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムなどの無機顔料がある。ただし、一般の印刷用塗工紙と同様の風合いを得るために、アルミナ、シリカ及びベーマイトは使用量を少なくすることが好ましく、使用しないことがより好ましい。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して具体的に説明する。この実施例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、特に指定が無い場合、実施例及び比較例中の「部」、「%」は特に明示しない限りそれぞれ「固形質量部」、「固形質量%」を示す。
(実施例1)
<基紙の作製>
カナディアンスタンダードフリーネス500mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ100部、軽質炭酸カルシウム(TP−121:奥多摩工業社製)12部、カチオン澱粉0.2部、中性ロジンサイズ(CC167:星光PMC社製)0.2部に水を加えて紙料を調製し、長網多筒式抄紙機を用いて坪量77.5g/mの基紙を作製した。この基紙にはゲートロールコーターにより、リン酸エステル化澱粉(MS4600:日本食品化工社製)を両面で乾燥塗布量2.5g/mとなるように塗布した。
<下塗り層用塗工液の調製>
カオリン(コンツアー1500、イメリス社製)20部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)80部に分散剤(アロンT−50、東亜合成社製)0.2部を加え、加水してコーレス分散機を用いて水分散し、顔料スラリーを作製した。この顔料スラリーに、バインダーとして澱粉(MS3800、日本食品加工社製)2部、市販ブタジエン系共重合ラテックスA(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率0%、35%、47%、18%)13部と水を加えて固形分濃度60%の下塗り層用塗工液を調製した。
<塗工層用塗工液の調製>
カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)60部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)20部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)2.0部、に分散剤(アロンT−50、東亜合成社製)0.2部を加え、加水してコーレス分散機を用いて水分散し、顔料スラリーを作成した。この顔料スラリーに、バインダーとして澱粉(MS3800、日本食品加工社製)2部、市販低アクリロニトリルブタジエン共重合ラテックスA(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率0%、35%、47%、18%)13部、離型剤として、高級脂肪酸塩であるステアリン酸カルシウムの水分散物(LBコート3200I、東邦化学工業社製)0.65部に水を加えて固形分濃度45%の塗工層用塗工液を調製した。
<印刷用紙の作製>
上記で得られた下塗り層用塗工液を、基紙の両面に、ブレードコーターで片面当たり乾燥塗工量が10g/mになるように塗工し、次いで、上記で得られた下塗り塗工原紙の両面に、エアーナイフコーターで片面当たり乾燥塗工量が10g/mになるように塗工層用塗工液を塗工し、乾燥後に、両ロール表面温度が105℃の熱キャレンダー処理を2ニップで行い、坪量が120g/mの印刷用紙を作製した。
(実施例2)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を、2.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例3)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を、3.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例4)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)61.5部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)20部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)0.5部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例5)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)57.5部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)20部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)4.5部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例6)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)69部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)11部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)2.0部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例7)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)50部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)30部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)2.0部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例8)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン共重合ラテックスAを市販ブタジエン共重合ラテックスB(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率2%、43%、55%、0%)に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例9)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン共重合ラテックスAを市販ブタジエン共重合ラテックスC(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率6%、40%、40%、14%)に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例10)
下塗り層用塗工液の調製において、ブタジエン系共重合ラテックスの添加量を10部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例11)
下塗り層用塗工液の調製において、ブタジエン系共重合ラテックスの添加量を23部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
参考例12)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)72部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)8部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)2.0部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
参考例13)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)45部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)35部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)2.0部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
参考例14)
下塗り層用塗工液の調製において、ブタジエン系共重合ラテックスの添加量を26部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例15)
離型剤を、高級脂肪酸塩であるステアリン酸アンモニウムの水分散物(ノプコDC−100A、サンノプコ社製)に変更した以外は実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(実施例16)
離型剤を、高級脂肪酸塩であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)に変更した以外は実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
参考例17)
下塗り層用塗工液の調製において、ブタジエン系共重合ラテックスの添加量を7部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(比較例1)
塗工層用塗工液の調製において、市販低アクリロニトリルブタジエン共重合ラテックスAを市販ブタジエン共重合ラテックスD(アクリロニトリルモノマー由来の成分、ブタジエンモノマー由来の成分、スチレンモノマー由来の成分、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の各含有率12%、40%、44%、4%)に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(比較例2)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)62部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)20部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)0部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(比較例3)
塗工層用塗工液の調製において、顔料を、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)56部、軽質炭酸カルシウム(Tunex E、白石カルシウム社製)15部、重質炭酸カルシウム(ソフトン1800、白石カルシウム社製)3部、密実プラスチックピグメント(NIPOL V1004、スチレンブタジエン共重合体、日本ゼオン社製、粒子径0.30μm)20部、中空プラスチックピグメント(MH5055、中空率55%、平均粒子径0.5μm、日本ゼオン社製)6部とした以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(比較例4)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を5.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
(比較例5)
塗工層用塗工液の調製において、ステアリン酸カルシウムの水分散物を0.20部に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を作製した。
各実施例、参考例及び比較例で得られた印刷用紙について、以下に示す方法によって評価を行った。得られた結果を表1及び表2に示す。なお、表1及び表2においては、塗工層最表層のブタジエン系共重合ラテックスをLTX、アクリロニトリルをACN、プラスチックピグメントをPP、と略する。
(1)白紙光沢度
JIS−P8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に順じ、75度光沢度計を用いて測定を行った。数値が高い方が高級感に優れていて好ましい。本発明においては、75度光沢度が60%以上を「高級感」という観点から合格(実用可)とし、60%未満を不合格(実用不可)とする。
(2)オフセット印刷後の油性インキ定着性評価
商業用オフセット印刷機(DIAMOND308R:三菱重工業社製)を用いて墨・藍・紅・黄の4色重色ベタ印刷を行い、印刷物を23℃、50%Rh雰囲気下で24時間静置した(油性インキ型番:スーパーテックGT−M、T&K-TOKA社製)。4色重色ベタ印刷部にセロテープ(登録商標)(商品名CT−12S:ニチバン社製)を貼り付け、剥がした後、目視で油性インキの取られ具合を以下の基準で評価した。
◎:油性インキの剥がれが全くなく、実用できる。
○:油性インキの剥がれがほとんど無く、実用できる。
△:油性インキの剥がれが多く、実用不可。
×:油性インキの剥がれが著しく多く、実用不可。
(3)湿式電子写真印刷後の液体トナーの定着性評価
商業用湿式電子写真印刷機(Indigo5900:ヒューレットパッカード社製)を用いて黒ベタ印刷を行い、印刷物を23℃、50%Rh雰囲気下で24時間静置した。黒ベタ印刷部にセロテープ(登録商標)(商品名CT−12S:ニチバン社製)を貼り付け、剥がした後、目視でトナーの取られ具合を以下の基準で評価した。
◎:トナーの剥がれが全くなく、実用できる。
○:トナーの剥がれがほとんど無く、実用できる。
△:トナーの剥がれが多く、実用不可。
×:トナーの剥がれが著しく多く、実用不可。
(4)インクジェット印刷後の印字ムラ評価
商業用高速インクジェット印刷機(JetPress720:富士フイルム社製)を用いて、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックのベタ印刷を行い、印刷部の印字ムラを目視にて以下の基準にて評価した。なお、当該インクジェット印刷機は、印刷前(各インク吐出以前)にインク定着剤を印刷用紙塗工層表面に供給する形式のインクジェット印刷機である。
◎:印刷ムラが全く無く実用できる。
○:印刷ムラが極僅かに発生するが、実用できる。
△:印刷ムラが発生し、実用不可。
×:印刷ムラが著しく発生し、実用不可。
(5)モノマー由来の成分の含有率組成比
市販ブタジエン系ラテックスA〜Dについて、重合モノマー(原料モノマー)由来の成分の含有率を次のように確認した。市販ブタジエン系ラテックス1gを市販乾燥機にて100℃、30分で固形物になるまで乾燥した。前記固形物1mgを市販ガスクロマトグラフ質量分析計(型番:GC−MS QP2010Ultra、島津製作所社製)にて成分分析を行い、各モノマー由来の成分の含有率を算出した。
Figure 0006843015
Figure 0006843015


Figure 0006843015
表1〜表3から明らかなように、実施例1〜11、参考例12〜14、実施例15〜16、参考例17で得られた印刷用紙は、一般印刷用塗工紙の風合いを保ちつつ、各印刷方式の印刷品質に優れている。
また、表1〜表3より、比較例1は、塗工層のブタジエン共重合ラテックスのアクリロニトリルの共重合比率が6%を超えた為に湿式電子写真印刷後の液体トナーの定着性が劣った。比較例2は、塗工層中に中空プラスチックピグメントを含有していない為、キャレンダー処理時の離型性が悪くなり、白紙光沢度が劣った。比較例3は、塗工層中の中空プラスチックピグメントが5質量部を超えていたために、オフセット印刷後の油性インキ定着性が劣った。比較例4は、塗工層中の離型剤が4.5質量部を超えた為、インクジェット印刷時の印字ムラが劣った。比較例5は、塗工層中の離型剤が0.5質量部未満であった為に、キャレンダー処理時の離型性が悪くなり、白紙光沢度が劣った。


Claims (5)

  1. 基紙の少なくとも一方の面に、顔料とバインダーとを含有する塗工層として、前記基紙に接している塗工層及び最表層の少なくとも有する印刷用紙であって、
    前記最表層は、前記最表層のバインダーとしてブタジエン系樹脂を含有し、前記最表層の顔料として炭酸カルシウムとカオリンと中空プラスチックピグメントと密実プラスチックピグメントとを含有し、
    前記ブタジエン系樹脂は、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%以上6質量%以下であり、
    前記最表層における前記中空プラスチックピグメントの含有量は、前記最表層に含まれる全顔料100質量部あたり0.1〜5質量部であり、
    前記最表層における前記密実プラスチックピグメントの含有量は、前記最表層に含まれる全顔料100質量部あたり11質量部〜30質量部であり、
    前記最表層は、更に、前記最表層に含まれる全顔料100質量部に対し0.5〜4.5質量部の高級脂肪酸塩および/またはその誘導体を含有し、
    前記基紙に接している塗工層が、前記基紙に接している塗工層の顔料として無機顔料を含有し、前記基紙に接している塗工層のバインダーとして澱粉とブタジエン系共重合ラテックスとを含有し、
    前記基紙に接している塗工層の前記バインダーの含有量が、前記基紙に接している塗工層に含まれる前記無機顔料100質量部に対して10〜25質量部であることを特徴とする印刷用紙。
  2. 前記高級脂肪酸塩がステアリン酸塩であり、前記高級脂肪酸塩の誘導体がステアリン酸塩の誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用紙。
  3. 前記最表層に含まれるブタジエン系樹脂のアクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が、0質量%以上1質量%未満であり、かつ、
    前記最表層に含まれる全顔料に占める密実プラスチックピグメントの含有率が、11〜30質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用紙。
  4. 前記最表層に含まれるブタジエン系樹脂は、アクリロニトリルモノマー由来の成分の含有率が0質量%以上6質量%以下であり、ブタジエンモノマー由来の成分の含有率が20〜55質量%であり、スチレンモノマー由来の成分の含有率が10〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の印刷用紙。
  5. 前記最表層に含まれるブタジエン系樹脂は、メチルメタクリレートモノマー由来の成分の含有率が1〜40質量%であることを特徴とする請求項4に記載の印刷用紙。
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