JP2006021418A - 感熱記録用シート - Google Patents

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【課題】 高速記録性に優れ、印字部の退色が少なく、且つ粘着剤による感熱記録面の剥離が生じ難いと共に、電子線硬化樹脂層の発色層への浸透防御性にも優れる感熱記録用粘着シートの提供。
【解決手段】 この課題は、支持体上に、無色ないし淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤を含有する感熱記録層、及び該感熱記録層上に中間層を設けた感熱記録シートにおいて、該中間層は乳化重合法により得られたPVA(ポリビニルアルコール)変性のアクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂を含有し、且つ該アクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂との含有比率が固形分重量で20:80〜80:20の範囲にあることを特徴とする感熱記録用シートによって解決される。

Description

本発明は感熱記録用シートに関し、特に発色性に優れ、且つ電子線硬化樹脂との接着性が良好な感熱記録体に関するものである。
感熱記録法に関しては、古くから多くの方式が知られている。その中で、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物を使用した感熱記録材料が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。かかる感熱記録体は一次発色であり、ハードのメンテナンスが容易である等の特徴からファクシミリ、ハンディターミナル、レジスター用紙、各種プリンターに巾広く利用され、近年では計測機器等の記録紙の分野に使用されるケースが増大している。
プリンター分野のPOSシステム等においては、情報処理技術や記録器機の性能の発達によって高速でのラベル印字が可能となり、より高速印字で発色性の良いラベル用紙が望まれ、また、使用用途としては工程管理用粘着シートや航空バゲッジタグなどの流通管理用途で過酷に使用される機会も増加しており、水や油などの付着するケースが多いことから、この様な環境下においても記録された部分が退色すること無く判読出来、且つ粘着剤も環境下に耐えられる強粘着が望まれている。
粘着シートは裏面に粘着層を保護する目的で剥離紙が貼り合わせてあるが、このために感熱記録用粘着シートの巻き径は大きくなり、1巻で発行出来る感熱記録用粘着シートの枚数も少なく、記録速度の高速化ともに感熱記録用粘着シートの巻取りを頻繁に交換しなければならないなどの問題や発生する剥離紙の処理も必要であり、且つコストの面からも感熱記録用粘着シートの剥離紙の占める割合は大きいことから剥離紙を用いない感熱記録用粘着シートも提案されている。これらの感熱記録用粘着シートに於いては、発色層表面に電子線硬化樹脂層を形成し、該電子線硬化樹脂層で耐久性を発現せしめると共に、粘着剤層との離型性を発現せしめて離型紙無しでの巻取りを可能ならしめている。
剥離紙を用いない記録用粘着シートが提案されている(例えば、特許文献3乃至7参照)。
このような剥離紙を用いない記録用粘着シートは、工程管理用粘着シートや航空バゲッジタグなどの流通管理用途で強い粘着剤を使用するため、従来の電子線硬化樹脂層を設けた感熱記録用粘着シートでは最も接着力の弱い電子線硬化樹脂層と接する中間層の界面から剥がれて粘着層に付着してしまう欠点がある。
このため、流通管用途のような過酷な条件下で使用しても印字部(発色部)が退色しない、また高速発行にも適応でき、記録性に優れ、且つコスト面でも有利な剥離紙を用いない粘着シートにおいて電子線硬化樹脂層と中間層の界面から剥がれない感熱記録用粘着シートが強く要望されている。
特公昭45−14039号公報 特公昭43−4160号公報 特開昭60−5482号公報 特開平1−280584号公報 特開平2−165989号公報 特開平5−8541号公報 特開平6−222717号公報
本発明の課題は、高速記録性に優れ、印字部の退色が少なく、且つ粘着剤による感熱記録面の剥離が生じ難いと共に、電子線硬化樹脂層の発色層への浸透防御性にも優れる感熱記録用粘着シートに好適な感熱記録用シートを提供することにある。
上記課題を解決する為、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤を含有する感熱記録層、及び該感熱記録層上に中間層を設けた感熱記録シートにおいて、該中間層は乳化重合法により得られたPVA(ポリビニルアルコール)変性のアクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂を含有し、且つ該アクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂との含有比率が固形分重量で20:80〜80:20の範囲にあることを特徴とする感熱記録用シートである。
これによって得られる本発明の感熱記録用シートは、裏面への粘着剤層形成適性、及び表面への電子線硬化樹脂層の形成適性が良好であると共に、電子線硬化樹脂層と中間層との密着性が良好で、且つ電子線硬化樹脂の感熱記録層(発色層とも言う)への浸透防御性にも優れる。故に、従来に比べ高速記録性に優れ、印字部(発色部)の退色が少なく、また粘着剤による感熱記録面の剥離が生じづらい感熱記録シートを得ることが出来る。
以下に本発明の感熱記録シートについて、詳細に説明する。
本発明は支持体上に、無色ないし淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤を含有する感熱記録層(発色層)を設けた感熱記録体において、発色層の電子線硬化樹脂層を設ける側の面、即ち該支持体側とは反対側の面上に乳化重合されたアクリルエマルジョンと水溶性高分子樹脂を含有する中間層を設けることで、感熱記録層と電子線硬化樹脂層との密着性に優れ、且つ電子線硬化樹脂層を設けることで水や油などからの防御が出来る。
一般に感熱記録層上のオーバーコートとして使用されるPVA樹脂やアクリルアマイドを用いた場合は、電子線硬化樹脂との密着性が低く、PVA樹脂やアクリルアマイド層と電子線硬化樹脂層との界面で容易に剥離を起こす。
中間層で使用されるアクリル酸エステル系エマルジョンはPVA変性されたものである。アクリル酸エステル系エマルジョンとは乳化重合法により得られるPVA変性のアクリル酸エステル系エマルジョンである。このアクリル酸エステル系エマルジョンと、同様に中間層で使用される水溶性樹脂との中間層中含有比率は固形分重量で20:80〜80:20の範囲にあり、さらに、好ましくは25:75〜75:25の範囲である。この様な構成の中間層の存在によって、感熱記録層と電子線硬化樹脂層との密着が優れ、且つ電子線硬化樹脂成分が感熱層へ移行する事によって生じる地肌部の変色や発色性の低下を抑えることができる。
次に本発明の代表的な感熱記録層の使用条件及び製造条件について述べる。
ロイコ化合物・顕色剤・発色促進剤の化合物は一般的に、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子水溶液とともにボールミル、サンドミル等を用い2μm以下に粉砕する。発色促進剤は、ロイコ化合物、顕色剤のいずれかに加えるか、または両方に加え、同時に粉砕するか、場合によっては予め共融混合物を作成し、分散しても良い。
これらの分散液は、分散後混合され、必要に応じ顔料・界面活性剤・バインダー(接着剤)・金属石鹸・ワックス・酸化防止剤・紫外線吸収剤等を加え感熱記録用塗液とする。
感熱記録層に含有されるロイコ化合物は特に限定されないが、例えば下記のものが挙げられる。
3−−メチル−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−プロピル−N−メチルアミノ−6−メチル−フェニルアミノフルオラン、(2'−アニリノ−3'−メチル−6'−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)スピロ[フタリド−3,9−キサテン]、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−N−ペンチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、6'−(ジエチルアミノ)−2'−[[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ]−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9'−(9H)キサテン]−3−オン、6'−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−3'−メチル−2'−(フェニルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9'−(9H)キサテン]−3−オン、2−クロロ−6−(ジメチルアミノ)フルオラン、2−(2'−クロロアニリノ)−6−ジ−N−ブチルアニリノフルオラン、3,3−ビス(p−ジメチル−アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、また2種以上を併用することもできる。
顕色剤としては、例えば4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、パラポキシ安息香酸ベンジルエステル、4−ヒドロキシフェニル(4'−イソプロポキシフェニル)スルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−p−トリルスルフォン、1−(メチルアミノチオカルボニルアミノ)−3−(フェニルアミノカルボニルスルファモイル)ベンゼン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸亜鉛等が挙げられる。
ロイコ化合物と顕色剤との割合は特に限定するものではないが、ロイコ化合物1重量部に対して顕色剤は1〜8重量部、好ましくは1〜4重量部程度使用される。
増感剤としては、ステアリン酸アミド、テレフタル酸ベンジル、p−ベンジルビフェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジル、リン酸トリ(p−クロロフェニル)、アジピン酸ジ−o−クロロベンジル、チオジプロピオン酸ジフェナシル、グルタル酸ジフェナシル、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、ジメチルイソテレフタレート、p−トルエンスルホン酸フェニルエステル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、アセナフテン、ベンジルオキシメチル−4−ビフェニルエーテル、ベンジルオキシメチル−4−ビフェニルエーテル、βナフチルベンジルエーテル、3−テトラデシルヒダントイン、フェニルメシチルスルホネート、p−トルエンメシチルスルホネート、ビスフェノールSジアリルエーテル、ジメチルテレフタレート、mターフェニル、4-(4-トリルオキシ)ビフェニル等が挙げられる
増感剤の使用量の割合は特に限定するものではないが、ロイコ化合物1重量部に対して増感剤は1〜8重量部、好ましくは1〜4重量部程度使用される
塗液中には通常バインダーとして、ポリビニルアルコール、スルフォニル変性ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、珪酸変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、スチレン・ブタジエン共重合エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体系ラテックス、ポリウレタン樹脂等の少なくとも1種が全固形分の5〜40重量%程度配合される。
本発明の感熱記録層は、ロイコ染料と顕色化合物と増感剤とバインダーを主成分とするが、必要に応じ一般の感熱記録紙に用いられるワックス類、金属石鹸類、顔料を配合しても良い。ワックス類としてはカルナバワックス等の天然ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックスが挙げられ、金属石鹸としてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸亜鉛等が挙げられる。
感熱記録層および中間層の形成方法については特に限定するものでないが、例えばバーコーティング、エアーナイフコーティング、ダイコーティング、バリーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、グラビアコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウエルコーティング、カーテンコーティング、等が上げられる。
また、感熱記録層上の中間層用の塗液は乳化重合されたPVA(ポリビニルアルコール)変性のアクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂を含有するが、水溶性高分子樹脂は、ポリビニルアルコール、スルフォニル変性ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、珪酸変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン等の何れでも良く、必要によっては炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、水酸化アルミニウム等の顔料を混合・攪拌して調製される。中間層の乾燥塗布量としては0.2〜5g/m2、好ましくは0.5〜3g/m2である。更に、中間層にはステッキング低減するために、塗液中にステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス等の分散液を適宜添加することもできる。
以上の成分を用いて中間層塗液を調製し、該液を感熱記録層上に塗布、乾燥し目的とする中間層を設ける。
本発明の感熱記録シートは平滑性及び断熱性を得るため、必要に応じて感熱記録層と支持体との間にアンダーコート層を設けることができる。このアンダーコート層の塗布量としては1〜15g/mが好ましく、より好ましくは4〜12g/mである。
アンダーコート層に用いられる顔料は焼成カオリンが一般的であるが、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料、スチレン・アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂等の有機顔料を用いることができる。また、より一層の断熱性を得る為により細孔を多く持つ無機/有機顔料、中空粒子、発泡粒子、エアーカプセルを用いても効果的である。
アンダーコート層に用いられるバインダーとしては従来公知のポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、スルフォニル変性ポリビニルアルコール、珪酸変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、スチレン・ブタジエン共重合エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体系ラテックス、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂が挙げられる。
また、前記感熱層、中間層、アンダーコート層には発明の効果を損なわない範囲で一般に公知の耐水化剤を含有させることができる。例えばホルマリン、グリオキザール、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂等が挙げられる。
電子線硬化樹脂(組成物)としては、分子中に、ラジカル重合性不飽和結合、カチオン重合性官能基等の電子線重合性官能基を有する単量体(モノマー)、プレポリマー(乃至はオリゴマー)、或いはこれらの両方からなる。これらプレポリマー又は単体又は各々1種単独でも良いし、或いは複数種を混合して用いても良い。
上記プレポリマー、或いは単量体としては、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも挙げられる。尚、ここで、例えば(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。また、以下の(メタ)アクリレートも同様に、アクリレート又はメタクリレートの意味である。また、アクリレート化合物及びメタクリレート化合物を総称して、単にアクリレート(化合物)とも呼ぶ。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子量は、通常250〜100,000程度である。
また、カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。
ラジカル重合性不飽和基を有する単量体としては、単官能単量体では、(メタ)アクリレート化合物の単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
又、多官能単量体の例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、チオールとしては、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。また、ポリエンとしては、ジオールとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したもの等が挙げられる。
尚、上記電子線硬化樹脂中には、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料、スチレン/アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂等の有機顔料、またステッキング低減するために、塗液中にステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックスや界面活性剤、紫外線吸収剤を添加することもできる。
支持体としては紙が一般的であるが、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂と紙を貼り合わせたもの、あるいはラミネートしたものを用いても良い。
また、支持体の裏面に粘着剤の影響を抑えるために保護層を設けることも勿論可能で、感熱記録シート製造分野における各種の公知技術が付加するものである。
前記中間層上に電子線硬化樹脂層を形成する方法としては、ロールコート、グラビアロールコート、リバースロールコート、オフセトグラビアコート等の塗工(コーティング)法により、該中間層上に前記電子線硬化樹脂を塗工し、これに電子線を照射して、架橋、硬化せしめる。
尚、電子線硬化樹脂層の塗工量としては、通常、1〜10g/m2程度である。又、電子線の加速電圧は、70〜200kV程度、照射線量は、1〜5Mrad程度とする。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、ゴム系、アクリル系等の公知の組成物を用いることが出来る。
支持体の裏面に粘着剤層を形成する方法としては、ロールコート、コンマコート、バーコート等の塗工法による。粘着剤層の塗工量としては、通常、3〜30g/m2程度である。
次に本発明の代表的な使用条件及び製造条件を記する。
実施例:
以下に本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものではない。また、特に断らない限り実施例、比較例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
(アンダーコート層の形成)
焼成クレーの40%分散液 45重量部、
ポリビニルアルコール15%水溶液 35重量部、
水 20重量部。
上記組成物を混合しアンダーコート用塗液を調製した。この液を乾燥後の塗布量が6g/m2となるように上質紙から成る、支持体上に塗布・乾燥したアンダーコート層を形成した。
(A−1液の調成)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 10重量部、
ポリビニルアルコール15%水溶液 12重量部、
水 8重量部。
この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が0.6μmとなるまで粉砕し、A−1液を得た。
(B−1液調成)
4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン 10重量部、
ポリビニルアルコール15%水溶液 12重量部、
水 8重量部。
この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が1μmとなるまで粉砕し、B−1液を得た。
(C−1液の調成)
シュウ酸ジ(p-メチルベンジル) 10重量部、
ポリビニルアルコール15%水溶液 12重量部、
水 8重量部。
この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が1μmとなるまで粉砕し、C−1液を得た。
(D−1液調成)
炭酸カルシウム(55%分散液) 10重量部、
水 12.5重量部。
この組成物を分散機で分散し、D−1液とした。
(感熱記録層の形成)
A−1液10重量部、B−1液20重量部、C−1液20重量部、D−1液35部重量部、この組成物を混合、攪拌し感熱記録層用塗液とした。得られた感熱記録層用塗液を上記アンダーコート層上に乾燥塗布量が7g/m2となるように塗布、乾燥し感熱記録層を形成した。
(中間層の形成)
乳化重合法により得られたPVA変性のアクリル酸エステル系エマルジョン〔商品名:VA−757,日信化学社製〕(28.9%液) 7重量部、
変性PVA〔商品名:RS−2117,クラレ社製〕(10%液) 20重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部、
水 5重量部。
この組成物を混合、攪拌し中間層用塗液とした。
得られた中間層用塗液を上記感熱記録層上に乾燥重量が2g/m2となるように塗布・乾燥しその後、スーパーカレンダーによる表面平滑処理を行い、中間層を形成した。
(電子線硬化樹脂層の形成)
下記組成の無溶剤型の電子線硬化樹脂組成物を上記中間層上に乾燥重量が3g/m2となるようにグラビアロールコート法により塗布し、電子線照射機を用いて、加速電圧165kV、照射線量3Mradの照射条件にて電子線を照射して、該組成物を架橋、硬化せしめて電子線硬化樹脂層を形成した。
(電子線硬化樹脂組成物)
ウレタンアクリレートプレポリマー 60重量部、
トリメチロールプロパントリアクリレート 40重量部、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20重量部、
弗素樹脂系滑剤 5重量部。
(粘着剤層の形成)
支持体(記録面)の裏側に強接着用アクリル樹脂系粘着剤エマルジョンを、ロールコート塗工機を用いて乾燥後の塗布量が20g/m2となるように塗布乾燥して感熱記録用粘着シートを得た。
実施例1の中間層形成において、
乳化重合法により得られたPVA変性のアクリル酸エステル系エマルジョン〔商品名:VA−757,日信化学社製〕(28.9%液) 4.5重量部、
変性PVA〔商品名:RS−2117,クラレ社製〕(10%液) 40重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部。
この組成物を混合、攪拌し、中間層用塗液とした以外は実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
実施例1の中間層形成において、
乳化重合法により得られたPVA変性のアクリル酸エステル系エマルジョン〔商品名:VA−757,日信化学社製〕(28.9%液) 20重量部、
変性PVA〔商品名:RS−2117,クラレ社製〕(10%液) 20重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部、
水 16重量部。
この組成物を混合、攪拌し、中間層用塗液とした以外は実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
比較例1:
実施例1において、電子線硬化樹脂層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
比較例2:
実施例1の中間層形成において、
変性PVA〔商品名:RS−2117,クラレ社製〕(10%液) 70重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部。
この組成物を混合、攪拌し中間層用塗液とした以外は実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
比較例3:
実施例1の中間層形成において、
乳化重合法により得られたPVA変性のアクリル酸エステル系エマルジョン〔商品名:VA−757,日信化学社製〕(28.9%液) 24重量部、
水 25重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部。
この組成物を混合、攪拌し中間層用塗液とした以外は実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
比較例4:
実施例1の中間層形成において、
アクリルアミド共重合物〔商品名:TY−142,ハリマ化成社製〕(35%液)
5.8重量部、
変性PVA〔商品名:RS−2117,クラレ社製〕(10%液) 20重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部、
水 5重量部。
この組成物を混合、攪拌し中間層用塗液とした以外は実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
比較例5:
実施例1の中間層形成において、
変性スチレン・ブタジエン共重合物〔商品名:L−1537,旭化成社製〕(50%液)
4重量部、
変性PVA〔商品名:RS−2117,クラレ社製〕(10%液) 20重量部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 4重量部、
ステアリン酸亜鉛(30%) 1.5重量部、
水 5重量部。
この組成物を混合、攪拌し中間層用塗液とした以外は実施例1と同様にして感熱記録用粘着シートを得た。
上記実施例および比較例で得られた感熱記録用粘着シートについて次の評価を行い、その結果を第1表に示す。
(1)発色性試験:
感熱試験機 TH−PMH2(株式会社大倉電機製)を使用して評価した。記録部の印字は下記の条件で行った。
ライン速度 :2.0ms/line
印字エネルギー :0.17mj/dot
発色した記録部の濃度をマクベス社製RD−918型反射濃度計で測定した。
測定した濃度で、1.35以上であれば、実用レベルのもの。
(2)印字部の退色性試験:
発色性試験で得たシートの発色した記録部にヒマシ油0.1ml摘下した後すぐに拭き取り、24時間後に滴下した個所のヒマシ油拭き取り処理後の濃度をマクベス製RD−918型反射濃度計で測定した。測定した濃度で、1.35以上であれば、実用レベルのもの。
(3)中間層と電子線硬化樹脂層との密着性:
得られた感熱記録用粘着シートを25.4mm×25.4mmに切断し試料とする。該試料の電子線硬化樹脂層上に両面粘着テープを4kgf/cm2の荷重で30秒間圧着して熊谷理機工業社製のインターナルボンドテスターを用いて剥離処理を行い、感熱記録面の剥離している個所の層を目視観察し中間層と電子線硬化樹脂層との密着性を評価した。
評価基準
○:紙層、アンダーコート層、感熱記録層のいずれかで剥離を起こし、実用レベルのもの。
△:一部分、中間層と電子線硬化樹脂層以外で剥離を起こし、実用上問題があるもの。
×:中間層と電子線硬化樹脂層との界面で明らかに剥離を起こし、実用不可のもの。
(4)電子線硬化樹脂に対する中間層の防御性:
得られた感熱記録用粘着シートの表面状態を目視観察し、電子線硬化樹脂成分に対する中間層の防御性の評価を行なった。
○:感熱層まで電子線硬化樹脂成分が浸透していなく、感熱層で変色を生じず、実用レベルのもの。
△:感熱層まで電子線硬化樹脂成分がスポットで浸透し、感熱層の一部分で変色を生じ、実用上問題があるもの。
×:感熱層まで電子線硬化樹脂成分が浸透し、感熱層で全面変色を生じ、実用不可のもの。
第1表に示す如く実施例で得られた感熱記録用シートを用いた感熱記録用粘着シートは、高速印字適正に優れ、中間層と電子線硬化樹脂層との密着性、及び電子線硬化樹脂層の発色層への浸透防御性に優れている。

Claims (1)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤を含有する感熱記録層、及び該感熱記録層上に中間層を設けた感熱記録シートにおいて、該中間層は乳化重合法により得られたPVA(ポリビニルアルコール)変性のアクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂を含有し、且つ該アクリル酸エステル系エマルジョンと水溶性高分子樹脂との含有比率が固形分重量で20:80〜80:20の範囲にあることを特徴とする感熱記録用シート。
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