JP2006248033A - 感熱記録体 - Google Patents

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勲 田中
Atsushi Hasegawa
長谷川  篤
Yasuhiro Otsuka
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、紫外線硬化性樹脂のオーバーコート層を備えた感熱記録体において生じる問題を解決して、耐薬品性に優れ、且つ印字走行性、層間の接着性に優れた感熱記録体を提供することである。
【解決手段】本発明に係る感熱記録体は、支持体上に、下から順に、無色ないし淡色のロイコ化合物と該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤とを含有する発色層と、水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層と、アイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有する第2中間層と、紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層と、を有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は感熱記録体に関し、特に耐薬品性に優れ、且つ印字走行性と層間の接着性に優れた感熱記録体に関するものである。
従来、発色剤と該発色剤と接触して呈色する顕色剤との呈色反応を利用し、熱による両発色物質を接触せしめて発色像を得るようにした感熱記録体は良く知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種計算機器等の記録媒体としてのみならず、感熱ラベル等幅広い分野において使用されている。
しかし、耐薬品性、耐溶剤性、耐可塑剤性に難があり、例えば発色層(感熱記録層)が、ハンドクリーム等の油脂類、マニキュア等の溶剤類、又はプラスチックファイルや消しゴム等の可塑剤を含む物と接触すると記録濃度の低下や、地肌カブリと称する不要な発色を生ずる欠点がある。
このような欠点を解消する方法として、感熱記録層上にフィルム形成能を有し且つ耐薬品性のある樹脂の水溶性エマルジョンを塗布する方法(例えば特許文献1を参照。)、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物を塗布する方法等(例えば特許文献2を参照。)が提案されている。しかし、改良に伴い新たな欠点が付随し、また必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状である。
例えば、感熱記録層上に水溶性樹脂コーティングを施す場合には、高温乾燥に伴う記録層の発色を避けるために乾燥温度を制限する必要があり、必然的に樹脂層の硬化が不十分となり、記録時に記録ヘッドと樹脂層とが粘着する現象が発生する。そのため、感熱記録層上に電子線で硬化する樹脂成分を塗布し、該樹脂成分を電子線によって硬化せしめる方法や、感熱記録層上に紫外線で硬化する樹脂成分を塗布し、該樹脂成分を紫外線によって硬化せしめる方法等が提案されている。しかし、印字の保存性においてなお十分とはいえず、しかも電子線で硬化する樹脂層や、紫外線で硬化する樹脂が、塗布直後に感熱記録層を発色させたり、記録像の退色等の悪影響を及ぼしたりすることがある。
このような塗布直後の感熱記録層の発色を防止するために感熱記録層上に水溶性樹脂の中間層を設け、しかる後に電子線で硬化せしめた樹脂を含有するオーバーコート層を塗布する方法等(例えば特許文献3を参照。)が提案されている。しかし、オーバーコート層と中間層との密着が悪く、記録時に記録ヘッドと樹脂層とが粘着する現象が起きることがある。また、感熱記録体をラベル用に加工して使用する際などは、剥離紙を取り除いた際、粘着面と感熱記録体の表面が接着すると、感熱記録体上に塗布されたオーバーコート層が剥がれることがあり、オーバーコート層と中間層との接着性が悪くて問題となることがある。
特開昭54‐128347号公報 実開昭56‐125354号公報 特開昭62‐279980号公報
本発明の目的は、紫外線硬化性樹脂のオーバーコート層を備えた感熱記録体において生じる上記の如き問題を解決して、耐薬品性に優れ、且つ印字走行性、層間の接着性に優れた感熱記録体を提供することである。
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意研究の結果、水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層の上に、更にアイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有させた第2中間層を設け、次いで、紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層を設けることによって、耐薬品性に優れ且つ、印字走行性と層間の接着性に優れた感熱記録体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明に係る感熱記録体は、支持体上に、下から順に、無色ないし淡色のロイコ化合物と該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤とを含有する発色層と、水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層と、アイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有する第2中間層と、紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層と、を有することを特徴とする。
本発明に係る感熱記録体では、前記第2中間層の塗液の塗布量は、乾燥質量で0.1〜10g/mであることが好ましい。耐薬品性、印字走行性、層間の接着性及び良好な記録感度性を合わせて有することができる。
本発明に係る感熱記録体では、前記第2中間層は、顔料を含有しても良い。
本発明により得られた感熱記録体は、水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層と紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層の間にアイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有させた第2中間層を設けることにより、耐薬品性に優れ、且つ印字走行性、層間の接着性に優れている。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。すなわち、感熱記録体に用いる主な主成分を以下に具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。
本実施形態に係る感熱記録体は、支持体上に、下から順に、無色ないし淡色のロイコ化合物(ロイコ染料)と該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤とを含有する発色層と、水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層と、アイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有する第2中間層と、紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層と、を有するものである。
支持体としては、紙、プラスチックフィルム、合成紙等が用いられる。
本発明において発色層(感熱記録層)に含有される発色剤及び顕色剤の組み合わせについては特に限定される物ではなく、熱によって両者が接触して呈色反応を起こすような組み合わせならどれも使用可能である。例えば無色ないし淡色のロイコ化合物と無機ないし有機の酸性物質との組み合わせ、ステアリン酸第二鉄等の高級脂肪酸金属塩と没食子酸のようなフェノール類との組み合わせ等が例示される。
しかし、特にロイコ化合物と酸性物質との組み合わせを使用した場合には記録特性が極めて優れたものが得られるためとりわけ好ましい。無色ないし淡色のロイコ化合物としては各種の物が公知であり、例えば下記が例示される。
3,3‐ビス(p‐ジメチルアミノフェニル)‐6‐ジメチルアミノフタリド、3,3‐ビス(p‐ジメチルアミノフェニル)フタリド、3‐(p‐ジメチルインドール3‐イル)フタリド、3‐(p‐ジメチルアミノフェニル)‐3‐(2‐メチルインドール3‐イル)フタリド3,3‐ビス(1,2‐ジメチルインドール3‐イル)‐5‐ジメチルアミノフタリド、3,3‐ビス(1,2‐ジメチルインドール3‐イル)‐6‐ジメチルアミノフタリド、3,3‐ビス(9‐エチルカルバゾール3‐イル)‐6‐ジメチルアミノフタリド、3,3‐ビス(2‐フェニルインドール3‐イル)‐6‐ジメチルアミノフタリド、3‐p‐ジメチルアミノフェニル‐3‐(1‐メチルピロール3‐イル)‐6‐ジメチルアミノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4’‐ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N‐ハロフェニル‐ロイコオーラミン、N‐2,4,5‐トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p‐ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー、等のチアジン系染料、3‐メチル‐スピロ‐ジナフトピラン、3‐エチル‐スピロ‐ジナフトピラン、3‐フェニル‐スピロ‐ジナフトピラン、3‐メチル‐ナフト(6’‐メトキシベンゾ)スピロヒピラン、3‐プロピル‐スピロ‐ジベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミンBアニリノラクタム、ローダミン(o‐クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染料、3‐ジメチルアミノ‐7‐メトキシフルオラン、3‐ジメチルアミノ‐6‐メトキシフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メトキシフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐メトキシフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐クロロフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6,7‐ジメチルフルオラン、3‐(N‐エチル‐p‐トルイジノ)‐7‐メチルフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐N‐アセチル‐N‐メチルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐N‐メチルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐ジベンジルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐N‐メチル‐N‐ベンジルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐N‐クロロエチル‐N‐メチルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐N‐ジエチルアミノフルオラン、3‐(N‐エチル‐7‐p‐トルイジノ)‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐(N‐エチル‐p‐トルイジノ)‐6‐メチル‐7‐(p‐トルイジノ)フルオラン、3‐ジメチルアミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐(2‐カルボメトキシ‐フェニルアミノ)フルオラン、3‐(N‐シクロフェキシル‐N‐メチルアミノ)‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐ピロリジノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メチル‐7‐キシリジノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐(o‐クロロフェニルアミノ)フルオラン、3‐ブチルアミノ‐7‐(o‐クロロフェニルアミノ)フルオラン、3‐ピロリジノ‐6‐メチル‐7‐p‐ブチルフェニルアミノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐7‐(o‐フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3‐ジブチルアミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐(N‐メチル‐N‐n‐アミル)アミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐(N‐エチル‐N‐n‐アミル)アミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐(N‐エチル‐N‐iso‐アミル)アミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐(N‐メチル‐N‐n‐ヘキシル)アミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐(N‐エチル‐N‐β‐エチランヘキシル)アミノ‐6‐メチル‐7‐フェニルアミノフルオラン、3‐[N‐(3‐エトキシプロピル)‐n‐エチル]アミノ‐6‐メチル‐7‐アニリノフルオラン等のフルオラン系染料等が挙げられる。なお、これらのロイコ化合物は、必要に応じて二種類以上を併用する事ができる。染料前駆体は感熱記録材料の用途及び希望する特性により適宜選択使用される。
また、ほぼ無色のロイコ化合物と接触して呈色する無機ないし有機の酸性物質も各種のものが公知であり、例えば活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質。2‐4'‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、4‐ヒドロキシ‐4'‐イソプロピルオキシジフェニルスルホン、ビス(3‐アリル‐4‐ヒドロキシフェニル)スルホン、4‐ヒドロキシ‐4'‐メチル‐ジフェニルスルホン、3,4‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4‐ジヒドロキシ‐4'‐メチルジフェニルスルホン等のヒドロキシフェニルスルホン誘導体、4‐tert‐ブチルフェノール、4‐ヒドロキシジフェノキシド、α‐ナフトール、β‐ナフトール、4‐ヒドロキシアセトフェノール、4‐tert‐オクチルカテコール、2,2’‐ジヒドロキシジフェノール、4,4’‐イソプロピリデンブス(2‐tert‐ブチルフェノール)、4,4’‐sec‐ブチリデンジフェノール、4‐フェニルフェノール、4,4’‐イソプロピリデンジフェノール、4,4’‐ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2’‐ビス(4‐ジヒドロキシ)‐4‐メチルペンタン、2,2’‐メチレンビス(4‐クロールフェノール)、ハイドロキノン、4,4’‐シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’‐ジヒドロキシジフェニルサルファイド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4‐ヒドロキシベンゾフェノン、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’‐トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’、4,4’‐テトラヒドロキシベンゾフェノン、4‐ヒドロキシフタル酸ジメチル、4‐ヒドロキシ安息香酸メチル、4‐ヒドロキシ安息香酸プロピル、4‐ヒドロキシ安息香酸‐sec‐ブチル、4‐ヒドロキシ安息香酸ペンチル、4‐ヒドロキシ安息香酸フェニル、4‐ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4‐ヒドロキシ安息香酸トリル、4‐ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4‐ヒドロキシ安息香酸フェニルプロピル、4‐ヒドロキシ安息香酸フェネチル、4‐ヒドロキシ安息香酸‐p‐メトキシベンジル、ノボラック型フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノール性化合物、テレフタルアルデヒド酸、安息香酸、p‐tert‐ブチル安息香酸、トリクロール安息香酸、テレフタル酸、3‐sec‐ブチル‐4‐ヒドロキシ安息香酸、3‐シクロヘキシル‐4‐ヒドロキシ安息香酸、3,5‐ジメチル‐4‐ヒドロキシ安息香酸、3‐tert‐ブチルサリチル酸、3‐ベンジルサリチル酸、3‐(α‐メチルベンジル)サリチル酸、3‐クロール5‐(α‐メチルベンジル)サリチル酸、3,5‐ジ‐tert‐ブチルサリチル酸、3‐フェニル‐5‐(α,αジメチルベンジル)サリチル酸、3,5‐ジ‐α‐メチルベンジルサリチル酸、4‐[3‐(p‐トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸等の芳香族カルボン酸、ビス(3‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐6‐メチルフェニル)スルフィド、ビス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐6‐tert‐ブチルフェニル)スルフィド、ビス(4‐ヒドロキシ‐3‐メチルフェニル)スルフィド等のスルフィド誘導体、さらにはこれらのフェノール性化合物、芳香族カルボン酸等と、例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、および4,4‐ビス(p‐トリルスルホニル尿素)ジフェニルメタン等の有機酸性物質等が挙げられる。
ロイコ化合物と顕色剤との使用比率は、用いられるロイコ化合物、顕色剤の種類に応じて適宜調整されるが、一般にロイコ化合物100質量部に対して50〜500質量部、好ましくは100〜300質量部程度の顕色剤が使用される。これらの物質を含む発色層用塗液は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、サンドミル等の攪拌・粉砕機により分散するなどして調製される。
発色層用塗液中には全固形分の10〜40質量%程度、より好ましくは15〜30質量%程度のバインダー類が配合される。バインダー類の具体的例としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシ基変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン、無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂等が挙げられる。
さらに、目的に応じて記録像の保存性を得る為に、保存性改良剤を添加することができる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば1,4‐ジグリシジルオキシベンゼン、4,4'‐ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、4‐ベンジルオキシ‐4'‐(2‐メチル‐2,3‐エポキシプロピルオキシ)ジフェニルスルホン、2,2'‐ジチオジ安息香酸、2,2'‐メチレンビス(4‐エチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、2,2'‐エチリデンビス(4,6‐ジ‐tert‐ブチルフェノール)、4,4'‐チオビス(3‐メチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、4,4'‐チオビス(2‐メチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、4,4'‐ブチリデンビス(6‐tert‐ブチル‐m‐クレーゾール)、2,5‐ジ(tert‐ブチル)ハイドロキノン、2,5‐ジ(tert‐アミル)ハイドロキノン、1,1,3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐tert‐ブチルフェノール)ブタン、4,4'‐ジヒドロキシ‐3,3',5,5'‐テトラブロモジフェニルスルホン、4,4'‐ジヒドロキシ‐3,3',5,5'‐テトラメチルジフェニルスルホン、2,2'‐ビス(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジプロモフェニル)プロパン、2,2‐ビス(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジクロロフェニル)プロパン、2,2‐ビス(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1‐[α‐メチル‐α‐(4'‐ヒドロキシフェニル)エチル]‐4‐[α',α'‐ビス(4"‐ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、N,N’‐ジ‐2‐ナフチル‐p‐フェニレンジアミン、2,2‐メチレンビス(4,6‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)リン酸ソーダ、メタクリル酸グリシジルエステルとスチレンの共重合物、トリス(2,3‐エポキシプロピル)イソシアネートが挙げられる。
また、塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等が適宜添加される。さらに、必要に応じて、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルバナロウ、パラフィンワックス、エステルワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、焼成クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料等を添加することも可能であり、目的に応じて増感剤を併用することもできる。
増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミド、バルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2,2'‐メチレンビス(4‐メチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、4,4'‐ブチリデンビス(6‐tert‐ブチル‐3‐メチルフェノール)、2,2'‐メチレンビス(4‐エチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、2,4'‐ジ‐tert‐ブチル‐3‐メチルフェノール等のヒンダードフェノール類、2‐(2'‐ヒドロキシ‐5'‐メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐ヒドロキシ‐4‐ベンジルビフェニル、1,2‐ジ(3‐メチルフェノキシ)エタン、1,2‐ジフェノキシエタン、1‐(2‐メチルフェノキシ)‐2‐(4‐メトキシフェノキシ)エタン、ナフチルベンジルエーテル、ベンジル‐4‐メチルチオフェニルエーテル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸‐ジ‐p‐メチル‐ベンジルエステル、シュウ酸‐ジ‐p‐クロールベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソフタル酸ジブチルエステル、1‐ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル、ベンジル‐4‐メチルチオフェニルエーテル、o‐クロロアセトアセトアニリン及び各種公知の熱可融性物質等が挙げられる。
なお、これらの増感剤は、必要に応じて二種類以上を併用することができる。増感剤の使用量は一般に、顕色剤100質量部に対して400質量部以下程度の範囲で調節するのが望ましい。
発色層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、ロッドコーティング、ブレードコーティング、ショート・ドウェルコーティング等適当な塗布方法により発色層形成塗液を支持体に塗布乾燥する等の方法で形成される。塗液の塗布量も特に限定されず、通常は乾燥質量で2〜14g/m、好ましくは5〜10g/mの範囲が望ましい。
本発明の感熱記録体では、かくして得られた発色層の上に、まず水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層を設けるものであるが、第1中間層に用いられる水溶性樹脂又は水分散性樹脂としては下記の物質が例示される。
完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール又はポリビニルアルコールと、フマル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸又は無水イタコン酸等の多価カルボン酸との反応物あるいはこれらの反応物のエステル化物、さらには酢酸ビニルとマレイン酸、フタル酸、イタコン酸、クロトン酸又はアクリル酸等のエチレン性不飽和カルボン酸との共重合体のケン化物として得られるカルボキシ変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとエチレンスルホン酸又はアクリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩との共重合体のケン化物として得られるスルホン酸変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとエチレン、プロピレン、イソブチレン、α‐オクテン、α‐ドデセン又はα‐オクタドデセン等のオレフィン類との共重合体をケン化して得られるオレフィン変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとアクリロニトリル又はメタクリロニトリル等のニトリル類との共重合体のケン化物として得られるニトリル変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとN‐ビニルピロリドンとの共重合体をケン化し得られるピロリドン変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース又はカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、アラビアゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱粉等の澱粉類、スチレン‐ブタジエン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル‐塩化ビニル‐エチレン共重合体エマルジョン、メタクリレートブタジエン共重合体エマルジョン等。
本実施形態では、水溶性樹脂又は水分散性樹脂或いは水溶性樹脂と水分散性樹脂の両方を添加することができる。
これらの水溶性樹脂又は水分散性樹脂の中でも各種変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導体又はカゼインが好ましく、特にアセトアセチル化ポリビニルアルコール又はカルボキシ変性ポリビニルアルコールが好ましい。かかる水溶性樹脂又は水分散性樹脂の使用量については、特に限定される物ではないが塗液中の全固形分に対して10〜50質量%、好ましくは15〜40質量%程度が用いられる。
第1中間層中には必要に応じて顔料を添加することが出来る。顔料の具体例としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成クレー又はコロイダルシリカ等の無機顔料、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー又は生澱粉粒等の有機顔料等が例示される。なお、その使用量は一般に樹脂成分100質量部に対して5〜500質量部、好ましくは80〜350質量部程度の範囲で配合される。
さらに第1中間層を形成する塗液中には必要に応じてグリオキザール、メチロールメラミン、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ酸、塩化アンモニウム等の硬化剤を添加してもよく、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ベンゾフェノン系、トリアゾール系等の紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等の各種助剤を適宜添加することも出来る。
第1中間層を形成させるための塗液は、一般に水性系塗液として調整され、必要に応じてミキサー、アトライター、ボールミル、ロールミル等の混合撹拌機によって十分混合分散された後、各種公知の塗布装置により発色層上に塗布される。なお、硬化剤を併用する場合には、硬化剤を、第1中間層を形成する塗液中のみならず、第1中間層を形成する塗液とは別に塗布することもでき、別に塗布してやると塗液のポットライフを懸念する必要がなく、強力な硬化剤を選択できる利点がある。
また、必要に応じて感熱記録体の裏面にも同様なコート層を設けることによって一層保存性を高めることも可能である。さらに、支持体に下塗り層を設けたものや、記録体裏面に粘着剤処理を施し、粘着ラベルに加工する等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。第1中間層を形成する塗液の塗布量は、特に限定される物ではないが、0.1g/m未満では本発明の所望の効果を十分に得ることができず、また、20g/mを超すと感熱記録体の記録感度を著しく低下させる恐れがあるため、一般には乾燥質量で0.1g/m〜20g/m、好ましくは0.5g/m〜10g/m程度の範囲で調節される。
かくして得られた第1中間層上にアイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有する第2中間層を設けるものであり、第2中間層中には、顔料を添加することが出来る。顔料の具体例としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成クレー、コロイダルシリカ等の無機顔料、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粒等の有機顔料等が例示される。なお、その使用量は一般に樹脂成分100質量部に対して5〜500質量部、好ましくは80〜350質量部程度の範囲で配合される。
さらに第2中間層を形成する塗液中には必要に応じてグリオキザール、メチロールメラミン、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ酸、塩化アンモニウム等の硬化剤を添加してもよく、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ベンゾフェノン系、トリアゾール系等の紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等の各種助剤を適宜添加することも出来る。
第2中間層を形成させるための塗液は、一般に水性系塗液として調整され、必要に応じてミキサー、アトライター、ボールミル、ロールミル等の混合撹拌機によって十分混合分散された後、各種公知の塗布装置により第1中間層の上に塗布される。なお、硬化剤を併用する場合には、硬化剤は第2中間層を形成する塗液中のみならず、第2中間層を形成する塗液とは別に塗布することもでき、別に塗布してやると塗液のポットライフを懸念する必要がなく、強力な硬化剤を選択できる利点がある。
第2中間層を形成する塗液の塗布量は、特に限定される物ではないが、0.1g/m未満では本発明の所望の効果を十分に得ることができず、また、10g/mを超すと感熱記録体の記録感度を著しく低下させる恐れがあるため、一般には乾燥質量で0.1g/m〜10g/mが好ましく、さらに好ましくは0.5g/m〜5g/m程度の範囲で調節される。
かくして得られた第2中間層の上に、紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層が設けられる。オーバーコート層に用いられる紫外線硬化樹脂としては、その種類に限定されず、従来の公知の種々のものを用いることができる。
保護層としての役割を為すオーバーコート層の形成に用いられる紫外線硬化樹脂は、紫外線照射により重合反応を起こし、硬化して樹脂となるプレポリマーやモノマーであればすべて使用できる。このようなプレポリマーやモノマーは以下に挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。プレポリマーとしては、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、飽和ポリエステル/スチレン、ポリエチレン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリエチレン/チオール、ポリスチリルエチル(メタ)アクリレート、ポリアミド(メタ)アクリレートなどが挙げられる。モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、N‐ビニルピロリドンなどのビニルモノマー、ブチルアクリレート、2‐エチルヘキシルアクリレート、n‐ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n‐デシルアクリレートイソボニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の単官能モノマー、1,4‐ブタンジオールジアクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAジエトキシジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モノマー等が挙げられる。
さらに、紫外線硬化樹脂を用いる場合において通常必要とされる光開始剤の例として、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル、クロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、α‐アミノアセトフェノン、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、α‐アルシオキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、グリオキシエステル、3‐ケトクマリン、2‐エチルアンスラキノン、カンファーキノン、ベンジル又はミヒラーケトンが挙げられる。
なお、樹脂成分中には前記の如き紫外線硬化樹脂のプレポリマーやモノマー、光開始剤の他に、本発明を阻害しない範囲で必要に応じて例えば非紫外線硬化樹脂、消泡剤、レベリング剤、滑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、顔料、蛍光顔料、着色顔料等の添加剤を適宜添加することができる。非紫外線硬化樹脂としては、例えばアクリル樹脂、シリコン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂又はブチラール樹脂が挙げられる。
上記の如き樹脂成分はミキサー等の適当な混合撹拌機によって十分撹拌された後、前記第2中間層の上に各種公知の方法で塗布されるが、オーバーコート層を形成させる方法としては、得られたエマルジョンをグラビアコーター、スクリーン印刷機、フレキソ印刷機などによりそれ自体公知の方法で第2中間層の上に塗工し、水分を蒸発させ紫外線を照射して硬化させる。塗布量は特に限定されるものではないが、乾燥質量0.2g/m以下では本発明の目的を達成することはできず、また乾燥質量20g/m以上では感熱層の記録濃度が低下する恐れがあるので、一般には乾燥質量で0.2g/m〜20g/m、好ましくは0.5g/m〜10g/m程度の範囲で調節される。
本実施形態に係る感熱記録体では、支持体上に、下から順に、発色層、第1中間層、第2中間層、オーバーコート層を設けるが、各層の間又は発色層の下又はオーバーコート層の上或いは裏面に、本発明の目的及び作用効果を奏する範囲内で、適宜、別の層を設けても良い。例えば、上記で述べたような、感熱記録体の裏面に施すコート層、支持体に施す下塗り層又は感熱記録体の裏面に施す粘着剤処理層を設けても良い。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また特に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ質量部及び質量%を示す。
(実施例1)
(感熱液の構成)
(A液の調成)
Figure 2006248033
この組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒子系が0.5μm以下になるまで粉砕した。
(B液の調成)
Figure 2006248033
この組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒子系が1μm以下になるまで粉砕した。
(C液の調成)
Figure 2006248033
この組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒子系が1μm以下になるまで粉砕した。
(発色層の形成)
Figure 2006248033
この組成物を混合攪拌し、発色層用塗液を得た。得られた塗液を厚さ38μmのポリエステルフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥質量が9g/mとなるように塗布・乾燥して発色層を得た。
(第1中間層の形成)
得られた発色層の上に、下記組成によりなる塗液を乾燥質量が2g/mとなるように塗布・乾燥して第1中間層を形成した。
Figure 2006248033
(第2中間層の形成)
得られた第1中間層の上に、下記組成によりなる塗液を乾燥質量が1.5g/mとなるように塗布・乾燥し第2中間層を形成した。
Figure 2006248033
(オーバーコート層の形成)
得られた第2中間層の上に、下記組成によりなる塗液を乾燥質量が4g/mとなるように塗布し、水分を蒸発させた後、80W/cmの高圧水銀灯を有する紫外線照射装置(ASE‐20:日本電池社製)により、搬送速度40m/minで2回紫外線照射させることによって樹脂成分を硬化させ、オーバーコート層を形成させ、実施例1の感熱記録体を得た。
Figure 2006248033
(実施例2)
第2中間層の調整において、
Figure 2006248033
この組成物を塗液として調製した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例1)
第2中間層の調整において、
Figure 2006248033
この組成物を塗液として調製した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例2)
第2中間層を設けなかった以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例3)
第2中間層の調整において、
Figure 2006248033
この組成物を塗液として調製した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例4)
第1中間層を設けなかった以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(品質評価)
このようにして得られた6種類の感熱記録体について第1中間層と第2中間層の概要を表1にまとめた。そして、各実施例、各比較例について、以下の品質評価を行なった。評価結果を表2に示す。
(耐薬品性)
エタノール・トルエン・酢酸エチル・アセトンの各溶剤に2分間浸漬させた後、取り出し、自然乾燥させ、印字画像の判読状態を○、△、×で評価した。
○:溶剤による影響がなく文字が印字された場合の判読可能。
△:溶剤による影響はあるが文字が印字された場合の判読が可能で実用上問題なし。
×:溶剤による影響で文字が印字された場合の判読は不可。
(印字走行性)
上記感熱記録体を12mm幅に切断しラベルライター(ブラザー工業(株)製P‐touch)用のリフィルテープ用専用カセットに組み込み、ラベルライターP‐toch65(ブラザー工業(株)製)を使用して各5mの印字走行性を○、△、×で評価した。印字は35℃・80%RH条件下にて行なった。
○:印字走行後のヘッドの汚れが殆ど無かった。
△:印字走行後のヘッドが僅かに汚れていた。
×:印字走行後のヘッドが汚れていた。
(層間接着性)
感熱記録体にセロハンテープを自重4800gのローラーにて圧着し、90°の角度で引き剥がした時のオーバーコート層の剥がれを確認し、○、△、×で評価した。
○:オーバーコートの剥がれは殆ど無かった。
△:オーバーコートが僅かに剥がれていた。
×:オーバーコートが剥がれていた。

Figure 2006248033
Figure 2006248033
表2から明らかなように、本発明により得られた感熱記録体は、耐薬品性に優れ、且つ印字走行性と層間の接着性に優れていた。

Claims (3)

  1. 支持体上に、下から順に、無色ないし淡色のロイコ化合物と該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤とを含有する発色層と、水溶性樹脂又は水分散性樹脂の少なくともいずれか一方を含有する第1中間層と、アイオノマー型水性ウレタン樹脂を含有する第2中間層と、紫外線硬化樹脂を含有する層に紫外線を照射して硬化させたオーバーコート層と、を有することを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記第2中間層の塗液の塗布量は、乾燥質量で0.1〜10g/mであることを特徴とする請求項1記載の感熱記録体。
  3. 前記第2中間層は、顔料を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の感熱記録体。
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