JP2018153869A - シート切断装置及びシート製造方法 - Google Patents

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Yuichi Nakajima
優一 中島
正也 鎌田
Masaya Kamata
正也 鎌田
佐藤 達哉
Tatsuya Sato
達哉 佐藤
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Abstract

【課題】シートの切断箇所を安定させた状態で、シートの切断面をシートの長手方向に対して確実に傾斜させて、シートを幅方向に沿って容易に切断する。【解決手段】2つの保持手段10、20は、シート2の切断箇所2Aに対してシート2の長手方向の両側を保持する。距離変化手段30は、2つの保持手段10、20の間の距離を変化させて、2つの保持手段10、20の間のシート2を長手方向に引っ張る。カッター40は、シート2が長手方向に引っ張られた状態で、シート2の長手方向に対して切断面を傾斜させてシート2を切断する。移動装置50は、カッター40をシート2の一端から他端までシート2の幅方向に沿って移動させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、シートを幅方向に沿って切断するシート切断装置、及び、切断されたシートを製造するシート製造方法に関する。
タイヤ等のゴム物品においては、ゴム製のシートがゴム物品の製造に用いられることがある。シートは、長尺な形状に形成された後、幅方向に沿って切断される。切断されたシートは、例えば、ドラムに巻き付けられて、端部同士の接合により、円筒状に成形される。また、従来、一対の傾斜支持部材の間で、カッターによりシートを切断して、シートの切断面をシートの長手方向に対して傾斜させるシート切断装置が知られている(特許文献1参照)。
ところが、特許文献1に記載された従来のシート切断装置では、カッターをシートに突き刺した後に、シートをカッターにより切断する。そのため、シートが厚くなるほど、カッターがシートに突き刺さり難くなり、シートの切断が困難になる。また、カッターを突き刺す力、又は、シートの厚さによっては、シートが変位することで、シートの切断面の傾斜に影響が生じることが懸念される。従って、シートの切断面をより確実に傾斜させる観点から、シートの切断の仕方に応じて、シートの切断箇所の安定性を向上させることが求められる。
特開2006−239791号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、シートの切断箇所を安定させた状態で、シートの切断面をシートの長手方向に対して確実に傾斜させて、シートを幅方向に沿って容易に切断することである。
本発明は、シートを幅方向に沿って切断するシート切断装置である。シート切断装置は、シートの切断箇所に対してシートの長手方向の両側を保持する2つの保持手段と、2つの保持手段の間の距離を変化させて、2つの保持手段の間のシートを長手方向に引っ張る距離変化手段と、シートが長手方向に引っ張られた状態で、シートの長手方向に対して切断面を傾斜させてシートを切断するカッターと、カッターをシートの一端から他端までシートの幅方向に沿って移動させる移動装置と、を備える。
また、本発明は、シートを幅方向に沿って切断して切断されたシートを製造するシート製造方法である。シート製造方法は、2つの保持手段により、シートの切断箇所に対してシートの長手方向の両側を保持する工程と、2つの保持手段の間の距離を変化させて、2つの保持手段の間のシートを長手方向に引っ張る工程と、シートが長手方向に引っ張られた状態で、カッターをシートの一端から他端までシートの幅方向に沿って移動させて、カッターにより、シートの長手方向に対して切断面を傾斜させてシートを切断する工程と、を有する。
本発明によれば、シートの切断箇所を安定させた状態で、シートの切断面をシートの長手方向に対して確実に傾斜させて、シートを幅方向に沿って容易に切断することができる。
本実施形態のシート切断装置の側面図である。 カッターの刃と切断されたシートの断面図である。 本実施形態のシート切断装置によるシートの切断手順を示す図である。 本実施形態のシート切断装置によるシートの切断手順を示す図である。 本実施形態のシート切断装置によるシートの切断手順を示す図である。 本実施形態のシート切断装置によるシートの切断手順を示す図である。
本発明のシート切断装置とシート製造方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のシート切断装置は、シートの長手方向に対して切断面を傾斜させつつ、シートを幅方向に沿って切断する。また、本実施形態のシート製造方法は、本実施形態のシート切断装置及びシート切断方法により、シートを幅方向に沿って切断して、切断されたシート(切断シート)を製造する。シートの幅方向は、シートの長手方向及びシートの厚さ方向に直交する方向である。シートの切断により、所定形状の切断シートが製造される。
以下では、タイヤを製造するときに、シート切断装置によりゴム製のシートを切断する例について説明する。シートは、タイヤ構成部材であり、タイヤの成形に用いられる。例えば、シートは、インナーライナ又はサイドゴムであり、未加硫ゴムにより所定の断面形状に形成される。
図1は、本実施形態のシート切断装置1の側面図であり、シート切断装置1の概略構成を示している。また、図1は、シート切断装置1の一部を二点鎖線で示し、シート2を破線で示している。図1では、シート切断装置1とシート2をシート2の幅方向外側からみて模式的に示している。
図示のように、シート切断装置1は、シート2を搬送する搬送装置3と、シート2を保持する2つの保持手段10、20(第1保持手段10、第2保持手段20)と、2つの保持手段10、20の間の距離を変化させる距離変化手段30と、シート2を切断するカッター40と、カッター40を移動させる移動装置50と、制御装置4を備えている。制御装置4は、シート切断装置1の全体を制御する制御手段であり、シート切断装置1によるシート2の切断動作を制御する。
シート2は、長尺な形状に形成されて、シート切断装置1に供給される。搬送装置3は、コンベア(例えば、ベルトコンベア)であり、シート2を長手方向に搬送する(搬送方向H参照)。シート2は、搬送装置3の上に載せられる。搬送装置3は、シート2の搬送及び停止を行い、シート2を所定距離だけ搬送して、シート2を停止させる。カッター40によるシート2の切断前後に、シート2は、搬送装置3により、搬送方向Hに搬送される。
2つの保持手段10、20は、カッター40によるシート2の切断箇所2Aに対して、シート2の長手方向の両側に配置されて、切断箇所2Aの両側を保持する。シート2の切断箇所2Aは、シート2のカッター40により切断される部分であり、シート2の幅方向に沿って延びる。2つの保持手段10、20は、シート2の切断箇所2Aを挟んだ両側の部分に接触して、シート2の幅方向の全体に亘ってシート2を保持する。第1保持手段10は、カッター40に対してシート2の搬送方向Hの前方側に位置する前保持手段であり、第2保持手段20は、カッター40に対してシート2の搬送方向Hの後方側に位置する後保持手段である。
保持手段10、20は、シート2を支持する支持部材11、21と、シート2を押える押え部材12、22を有する。支持部材11、21と押え部材12、22により、保持手段10、20は、シート2の両接触面(下面、上面)に接触してシート2を挟む。支持部材11、21は、例えば、板状のアンビルであり、カッター40によるシート2の切断方向に沿って配置される。
支持部材11、21は、シート2の下側に配置されて、シート2の一方の接触面(下面)に接触する。また、支持部材11、21は、シート2と搬送装置3の間に配置されて、保持手段10、20によるシート2の保持位置で、シート2の幅方向に沿ってシート2を支持する。2つの支持部材11、21は、シート2の切断箇所2Aに対してシート2の長手方向の両側を支持する第1支持部材11と第2支持部材21であり、シート2の幅方向の全体に亘ってシート2を支持する。シート2は、2つの支持部材11、21に架け渡されて、2つの支持部材11、21の間で、搬送装置3から離して配置される。
押え部材12、22は、保持手段10、20によるシート2の保持位置で、シート2の上側に配置されて、シート2を支持部材11、21に向かって押える。また、押え部材12、22は、シート2の他方の接触面(上面)に接触して、シート2の支持部材11、21により支持された部分を押える。2つの押え部材12、22は、シート2の切断箇所2Aに対してシート2の長手方向の両側を押える第1押え部材12と第2押え部材22である。保持手段10、20は、支持部材11、21と押え部材12、22の間にシート2を挟んで、支持部材11、21と押え部材12、22によりシート2を保持する。
保持手段10、20は、押え部材12、22を含む押え機構13、23を有する。押え機構13、23は、押え部材12、22を変位させる変位機構14、24と、変位機構14、24が取り付けられた取付部材15、25を有する。変位機構14、24は、ピストン・シリンダ機構であり、押え部材12、22は、変位機構14、24に設けられたピストンロッドの先端に取り付けられる。変位機構14、24により、押え部材12、22は、シート2から離間した位置(離間位置)と、シート2に接触してシート2を押える位置(押え位置)とに変位する(矢印P1、P2参照)。
保持手段10、20は、押え機構13、23(変位機構14、24)により、押え部材12、22を離間位置から押え位置に変位させて、押え部材12、22によりシート2を押える。これにより、保持手段10、20は、シート2を保持する。また、保持手段10、20は、押え機構13、23により、押え部材12、22を押え位置から離間位置に変位させて、押え部材12、22をシート2から離間させる。これにより、保持手段10、20は、シート2の保持を解除する。
ここでは、保持手段10、20の押え機構13、23は、シート2の幅方向に沿って順に配置された複数の押え部材12、22及び複数の変位機構14、24を有する。複数の変位機構14、24は、取付部材15、25に取り付けられて、支持部材11、21の上方に配置される。複数の押え部材12、22は、それぞれ変位機構14、24により、離間位置と押え位置に変位して、シート2の接触面(上面)に接触し、シート2を支持部材11、21に向かって押える。保持手段10、20は、複数の押え部材12、22により、シート2の幅方向の全体に亘ってシート2を押える。シート2の接触面に凹凸又は起伏があるときでも、複数の押え部材12、22のそれぞれが、シート2の接触面に接触して、シート2を押える。
距離変化手段30は、保持手段10、20の一方又は両方をシート2の長手方向に移動させる移動手段であり、2つの保持手段10、20の間の距離(シート2の長手方向の距離)を変化させる。ここでは、距離変化手段30は、一方の保持手段(第2保持手段20)を移動させる移動機構31を有し、移動機構31により、第2保持手段20のみを移動させる(矢印R参照)。第1保持手段10は、シート2の長手方向に移動せず、シート2の切断箇所2Aに隣接する位置に配置される。
移動機構31は、可動部材32と、可動部材32を駆動する駆動機構33を有する。可動部材32は、シート2及び搬送装置3の両側に配置される一対のサイド部32Aと、一対のサイド部32Aの間に設けられたベース部32Bを有する。支持部材21の両端部及び取付部材25の両端部は、一対のサイド部32Aに取り付けられる。ベース部32Bは、搬送装置3の下方でシート2の幅方向に沿って配置されて、駆動機構33に取り付けられる。支持部材21と押え機構23(押え部材22)が可動部材32に連結されて、第2保持手段20が可動部材32に取り付けられる。
駆動機構33は、搬送装置3の下方に配置されたピストン・シリンダ機構である。可動部材32のベース部32Bは、駆動機構33に設けられたピストンロッドの先端に取り付けられる。移動機構31は、駆動機構33により、可動部材32と第2保持手段20を一体に移動させる。距離変化手段30は、移動機構31により、第2保持手段20をシート2の長手方向(搬送方向Hの前方側と後方側)に移動させる。第2保持手段20は、第1保持手段10に隣接する位置と、第1保持手段10から搬送方向Hの後方側に離間した位置とに移動する。
距離変化手段30は、第2保持手段20の移動により、シート2を保持する2つの保持手段10、20の間の距離を変化させて、2つの保持手段10、20の間の距離を長くする。2つの保持手段10、20により、距離変化手段30は、2つの保持手段10、20の間のシート2を長手方向に引っ張る。これにより、2つの保持手段10、20の間で、シート2が搬送方向Hに平行な方向に引っ張られて、シート2に所定のテンションが加えられる。その際、距離変化手段30は、シート2を塑性変形させずに、弾性範囲内でシート2を引っ張る。その結果、シート2は、長手方向に弾性変形する。
カッター40は、2つの保持手段10、20の間でシート2を切断する切断装置であり、搬送装置3の上方に配置される。また、カッター40は、移動装置50により支持されて、2つの保持手段10、20の間でシート2の幅方向に沿って移動する。ここでは、カッター40は、回転可能な刃41(回転刃)と、刃41を回転させる回転装置42と、移動装置50との連結用の連結部材43を有する。
シート2が長手方向に引っ張られた状態で、カッター40は、刃41により、シート2の長手方向に対してシートの切断面を傾斜させて、シート2を幅方向に沿って切断する。刃41は、円盤状の切断刃であり、リング状の外周部41Aによりシート2を切断する。刃41の外周部41Aは、刃41の半径方向外側に向かって次第に薄くなる。回転装置42は、モーターであり、回転装置42の回転軸42Aは、刃41の半径方向の中心部に取り付けられている。刃41が回転装置42により周方向に回転しながら、シート2が刃41により切断される。
図2は、カッター40の刃41と切断されたシート2の断面図である。図2Aは、刃41の半径方向に切断した刃41の一部を示し、図2Bは、シート2の長手方向と厚さ方向を含む断面を示している。
図示のように、カッター40の刃41は、シート2の長手方向に対して傾斜して配置される。シート2の長手方向に対する刃41の角度(刃角度K)に対応して、シート2の切断面2Bは、シート2の長手方向及び厚さ方向に対して傾斜する。シート2の切断面2Bは、カッター40により切断されたシート2の端面である。シート2の長手方向に対する切断面2Bの角度(切断面角度M)は、刃角度Kに対応した角度になる。ここでは、シート2の弾性等により、切断面角度Mは、刃角度Kよりも大きくなる。
カッター40の連結部材43(図1参照)は、L字状に形成されて、回転装置42と移動装置50に取り付けられている。また、連結部材43は、移動装置50に向かって突出するとともに、移動装置50に対向して配置される。カッター40は、連結部材43により移動装置50に連結されて、移動装置50により移動する。
シート切断装置1は、カッター40の刃角度Kを変更する角度変更手段60を備えている。角度変更手段60は、楔状のスペーサ61を有する。スペーサ61が連結部材43と移動装置50の間に配置された状態で、連結部材43が取付手段(図示せず)により移動装置50に取り付けられる。移動装置50に対する連結部材43の取付角度は、スペーサ61の2つの接触面(連結部材43との接触面、移動装置50との接触面)の間の角度Sに対応する。スペーサ61の角度Sを変更することで、連結部材43の取付角度及びカッター40の刃角度Kが変更される。
カッター40の刃角度Kを変更するときには、スペーサ61を、刃角度Kに対応する角度Sに形成されたスペーサ61に交換する。これにより、カッター40の刃角度Kがシート2の切断面角度Mに対応して変更されて、シート2の切断面角度Mが変更される。刃角度Kの変更後に、シート2は、カッター40の刃41により、所定の切断面角度Mで切断される。従って、角度変更手段60により、カッター40の刃角度K及びシート2の切断面角度Mが変更される。
移動装置50は、搬送装置3の上方に配置されて、搬送装置3の上方でカッター40を移動させる。カッター40によるシート2の切断時に、移動装置50により、カッター40及び刃41は、シート2の幅方向における一端から他端まで、シート2の幅方向に沿って移動する。移動装置50は、レール状のリニアガイド51と、リニアガイド51に移動可能に連結された移動部52を有する。
リニアガイド51は、シート2の幅方向に沿って配置されて、カッター40によるシート2の切断方向に移動部52をガイドする。移動部52は、駆動機構(図示せず)により駆動されて、リニアガイド51に沿って移動する。移動装置50は、移動部52の移動により、移動部52に連結されたカッター40をシート2の切断方向に移動させる。
移動装置50により、カッター40(刃41)は、シート2の一方の側方位置から他方の側方位置まで移動する。シート2の側方位置は、シート2の両端(一端、他端)よりもシート2の幅方向外側の位置である。シート2の切断を開始する前に、カッター40は、シート2の一方の側方位置に配置される。シート2の切断時には、移動装置50により、カッター40は、シート2の一方の側方位置からシート2の一端まで移動して、シート2の一端に接触する。続いて、カッター40は、シート2を切断しつつ、シート2の幅方向に沿ってシート2の他端まで移動する。これにより、シート2が幅方向に沿って切断される。その後、カッター40は、シート2の他端からシート2の他方の側方位置に移動する。
図3〜図6は、本実施形態のシート切断装置1によるシート2の切断手順を示す図であり、シート切断装置1の一部とシート2を図1と同様に示している。
図示のように、シート2の切断を開始する前に、移動装置50により、カッター40をシート2の一方の側方位置に配置して、待機位置で待機させる(図3参照)。また、距離変化手段30により、第2保持手段20を第1保持手段10に隣接する位置に配置し、押え機構13、23により、押え部材12、22を離間位置に配置する。
シート2は、押え部材12、22により押えられず、保持手段10、20により保持されない。その状態で、搬送装置3により、シート2の長手方向(搬送方向H)にシート2を搬送する。シート2は、支持部材11、21の接触面(上面)をスライドして、支持部材11、21を乗り越えながら、搬送方向Hに搬送される。搬送装置3は、シート2を所定距離だけ搬送したときに、シート2の搬送を停止する。シート2は、搬送装置3と支持部材11、21の上で停止して、支持部材11、21により支持される。
カッター40に対してシート2の搬送方向Hの前方側で、押え部材12によりシート2を支持部材11に向かって押えて、第1保持手段10によりシート2を保持する(図4参照)。その状態で、距離変化手段30により、第2保持手段20を搬送方向Hの後方側に移動させて、第1保持手段10から第2保持手段20を離間させる。その際、支持部材21は、シート2の接触面(下面)をスライドして、シート2と搬送装置3の間で、シート2の長手方向に沿って移動する。距離変化手段30により、第2保持手段20は、カッター40によるシート2の切断を妨げない位置で停止する。
カッター40に対してシート2の搬送方向Hの後方側で、押え部材22によりシート2を支持部材21に向かって押えて、第2保持手段20によりシート2を保持する(図5参照)。2つの保持手段10、20により、シート2の切断箇所2Aに対してシート2の長手方向の両側を保持する。次に、距離変化手段30により、第2保持手段20を搬送方向Hの後方側に移動させて、2つの保持手段10、20の間の距離を変化させる(図6参照)。これにより、2つの保持手段10、20を離間させて、2つの保持手段10、20の間のシート2を長手方向に引っ張る。
シート2が長手方向に引っ張られた状態で、移動装置50により、カッター40を、シート2の一端から他端まで、シート2の幅方向に沿って移動させる。移動するカッター40の刃41により、シート2の長手方向に対してシート2の切断面2Bを傾斜させて、シート2を一端から他端まで幅方向に沿って切断する。その後、移動装置50により、カッター40を待機位置に移動させる。また、押え機構13、23により、押え部材12、22を離間位置に配置して、保持手段10、20によるシート2の保持を解除する。続いて、距離変化手段30により、第2保持手段20を第1保持手段10に隣接する位置に配置する(図3参照)。
シート切断装置1は、以上の切断手順を繰り返して、シート2の切断箇所2Aを順に切断し、シート2を所定長さに切断する。これにより、複数の切断シートが順に製造される。シート2の切断面角度Mを変更するときには、角度変更手段60により、カッター40の刃角度Kを変更する。刃角度Kを変更することで、種々の切断面角度Mでシート2が切断される。ここでは、カッター40の刃角度Kが5°〜25°の間の角度に設定されて、シート2が10°〜30°の間の切断面角度Mで切断される。
以上説明したシート切断装置1では、2つの保持手段10、20により、シート2を保持して引っ張る状態で、シート2を切断する。また、カッター40により、シート2を突き刺すことなく、シート2を一端から他端まで切断する。そのため、シート2の切断箇所2Aを安定させた状態で、シート2の切断面2Bをシート2の長手方向に対して確実に傾斜させて、シート2を幅方向に沿って容易に切断することができる。また、シート2の切断面角度Mを従来の切断面角度よりも小さくすることができる。
保持手段10、20は、支持部材11、21によりシート2を支持して、押え部材12、22によりシート2を支持部材11、21に向かって押える。これにより、シート2を確実に保持して、シート2の切断箇所2Aをより安定させることができる。また、角度変更手段60により、シート2の切断面角度Mの変更に容易に対応することができる。
なお、シート2は、カッター40により、幅方向に沿って切断される。その際、例えば、シート2は、幅方向に平行に切断され、或いは、湾曲又は蛇行するように幅方向に沿って切断される。これに対し、シート2を、幅方向に対して傾斜するように、幅方向に沿って切断してもよい。シート2の切断方向が傾斜する場合には、シート2の幅方向に対するシート2の切断方向の角度が所定角度になるように、シート2が幅方向に対して所定角度で傾斜する方向に切断される。
シート2の接触面(上面)の形状によっては、保持手段10、20の押え部材12、22は、それぞれ1つの板状部材であってもよい。この場合には、押え部材12、22は、シート2の幅方向に沿って配置されて、カッター40によるシート2の切断方向に沿ってシート2を押える。保持手段10、20は、支持部材11、21と押え部材12、22以外の部材によりシート2を保持する保持手段であってもよく、他の機構(例えば、吸着機構)によりシート2を保持する保持手段であってもよい。距離変化手段30により、第1保持手段10のみを移動させてもよく、第1保持手段10と第2保持手段20を共に移動させてもよい。
カッター40の刃41は、回転刃に限定されず、シート2を切断可能な他の刃であってもよい。また、カッター40は、超音波カッターであってもよい。シート2は、シート状のタイヤ構成部材以外のシートであってもよい。
1・・・シート切断装置、2・・・シート、3・・・搬送装置、4・・・制御装置、10・・・第1保持手段、11・・・支持部材、12・・・押え部材、13・・・押え機構、14・・・変位機構、15・・・取付部材、20・・・第2保持手段、21・・・支持部材、22・・・押え部材、23・・・押え機構、24・・・変位機構、25・・・取付部材、30・・・距離変化手段、31・・・移動機構、32・・・可動部材、33・・・駆動機構、40・・・カッター、41・・・刃、42・・・回転装置、43・・・連結部材、50・・・移動装置、51・・・リニアガイド、52・・・移動部、60・・・角度変更手段、61・・・スペーサ。

Claims (6)

  1. シートを幅方向に沿って切断するシート切断装置であって、
    シートの切断箇所に対してシートの長手方向の両側を保持する2つの保持手段と、
    2つの保持手段の間の距離を変化させて、2つの保持手段の間のシートを長手方向に引っ張る距離変化手段と、
    シートが長手方向に引っ張られた状態で、シートの長手方向に対して切断面を傾斜させてシートを切断するカッターと、
    カッターをシートの一端から他端までシートの幅方向に沿って移動させる移動装置と、
    を備えたシート切断装置。
  2. 請求項1に記載されたシート切断装置において、
    保持手段は、シートを支持する支持部材と、シートを支持部材に向かって押える押え部材と、を有するシート切断装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたシート切断装置において、
    シートの長手方向に対するカッターの刃の角度を変更する角度変更手段を備えたシート切断装置。
  4. シートを幅方向に沿って切断して切断されたシートを製造するシート製造方法であって、
    2つの保持手段により、シートの切断箇所に対してシートの長手方向の両側を保持する工程と、
    2つの保持手段の間の距離を変化させて、2つの保持手段の間のシートを長手方向に引っ張る工程と、
    シートが長手方向に引っ張られた状態で、カッターをシートの一端から他端までシートの幅方向に沿って移動させて、カッターにより、シートの長手方向に対して切断面を傾斜させてシートを切断する工程と、
    を有するシート製造方法。
  5. 請求項4に記載されたシート製造方法において、
    シートの長手方向の両側を保持する工程は、保持手段の支持部材によりシートを支持する工程と、保持手段の押え部材によりシートを支持部材に向かって押える工程と、を有するシート製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載されたシート製造方法において、
    シートの長手方向に対するカッターの刃の角度を変更する工程を有するシート製造方法。
JP2017049867A 2017-03-15 2017-03-15 シート切断装置及びシート製造方法 Pending JP2018153869A (ja)

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