JP2018150049A - 自転車用電子システム - Google Patents

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Abstract

【課題】分散型アーキテクチャを有する自転車用電子システムを提供する。【解決手段】自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシングを具備し、手動によって作動可能な少なくとも1つの第1のスイッチおよび第1のプロセッサを含む手動指令管理ユニット(1014)と、第2のプロセッサを含むディレイラ管理ユニット(1016)とを備えた、自転車用電子システム(1001)において、前記システム(1001)は、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の第1の直接通信チャネル(1044)を備えており、第1のプロセッサが、少なくとも1つの第1のスイッチの手動による作動に応じて、ディレイラ管理ユニット(1016)宛てのディレイラ指令信号を発信し、第2のプロセッサが、第1のプロセッサ(1030)からのディレイラ指令信号を第1の直接通信チャネル(1044)を介して受信することを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、自転車用電子システム、特に、自転車用電子式ギアシフト装置に関する。
自転車のトランスミッションシステム(motion transmission system)は、ペダルクランク軸に結合した歯車と後輪のハブに結合した歯車との間に延在するチェーンを含む。前記ペダルクランク軸の歯車および前記後輪のハブの歯車のうち、少なくとも一方が複数の歯車からなる場合には、前記トランスミッションシステムに、フロントディレイラおよび/またはリアディレイラを具備したギアシフト装置が設けられる。このギアシフト装置が電子的サーボ支援型のギアシフト装置である場合、各ディレイラは、前記チェーンを歯車間で移動させてギア比を変更するように運動可能なチェーンガイド要素(ケージとも称される)、およびこのチェーンガイド要素を運動させるための電気機械的なアクチュエータを備える。典型的に、このアクチュエータは、前記チェーンガイド要素に対して関節接続型の平行四辺形機構、ラックシステム、ウォームねじシステムなどのリンク機構を介して接続されるモータ(典型的には、電気モータ)と、ロータ又は当該ロータの下流から前記チェーンガイド要素に至るまでの任意の可動部品についての、位置および/または速度および/または加速度のセンサとを含む。なお、この文脈で用いた技術用語とやや異なる技術用語も用いられているので注意されたい。
ギア比の変更の方法には、制御用の電子機器により、例えば、走行速度、ペダルクランクの回転ケイデンス(cadence of rotation)、ペダルクランクに加わるトルク、走行地
形の傾斜、運転者の心拍数など、少なくとも1つの検出変数に基づいて自動的に行う方法、および/または、運転者が適切な制御部材、例えば、レバーやボタンなどを用いて入力した指令(commands)に基づいて手動で行う方法がある。
通常、フロントディレイラ及びリアディレイラを制御する制御装置(あるいは、単純なギアシフト装置の場合には、それらの一方のみを制御する制御装置)は、運転者が操作し易いように、ハンドルバーのうち、前輪ブレーキおよび/または後輪ブレーキを制御するブレーキレバーが配置されたハンドグリップ近傍の箇所に装着される。一般的に、ディレイラの双方向駆動及びブレーキの駆動の両方を可能にする制御装置は、統合型制御装置と称される。
なお、フロントディレイラ及び前輪のブレーキレバーを制御する制御装置を左側のハンドグリップ近傍に設置し、リアディレイラ及び後輪のブレーキレバーを制御する制御装置を右側のハンドグリップ近傍に設置するのが通例である。
以上の構成要素は自転車に車載されるが、その際、互いに通信可能でなければならない。さらに、以上の構成要素には電力を供給しなければならない。
特許文献1には、自転車部品制御ユニットとコンピュータ制御ユニットと通信経路とを備えた自転車制御装置であって、前記自転車部品制御ユニットは制御送信機及び制御受信機の一方を有し、前記コンピュータ制御ユニットは制御送信機及び制御受信機の他方を有し、前記通信経路は前記自転車部品制御ユニットと前記コンピュータ制御ユニットとに連結されており、前記制御送信機が電力及びデータの双方を前記通信経路を介して前記制御受信機に伝達する、自転車制御装置が開示されている。同文献には、ディスプレイキャリアユニットとフロントディレイラユニットとの間の通信経路がワイヤレス(無線)であってもよいことが示唆されているが、電力を無線で供給する構成は明示されていない。
特許文献2には、自転車に取り付けられたセンサ・セットとアクチュエータ・セットと制御要素・セットとに接続可能な電子制御システムであって、情報の処理及び表示用ユニットとして機能することができる第1のプロセッサ・ユニット(図示の実施形態では、ディスプレイユニット)と、通信を制御し、前記制御要素・セットのインターフェースのユニットとして機能することができる第2のプロセッサ・ユニット(図示の実施形態では、ディスプレイキャリアユニット)と、前記センサ・セットと前記アクチュエータ・セットとのインターフェースのユニットとして機能することができる第3のプロセッサ・ユニット(図示の実施形態では、ボトルホルダに設けられた中央集中的ユニット)とを含み、前記第1のプロセッサ・ユニット、前記第2のプロセッサ・ユニット、前記第3のプロセッサ・ユニットが非同期式双方向通信チャンネルにより相互につながれている、電子制御システムが開示されている。
特許文献3には、自転車用電子装置であって、適切な通信プロトコルにしたがい通信チャネルによって互いに通信する、電子制御ユニット、表示ユニット、駆動ユニットおよび第2の電子制御ユニット(すなわちセンサユニット)を備え、さらに、各構成要素に電力を供給するためのラインが設けられた、自転車用電子装置が開示されている。図示の実施形態において、前記電子制御ユニットは、表示ユニットのケーシングに収容されている。また、同文献には、異なるユニット間の通信がワイヤレス(無線)であってもよいことが示唆されている。
米国特許第6741045号明細書 米国特許第6757567号明細書 欧州特許第2072091号明細書
出願人は、上記の文献に記載されたアーキテクチャ全般がメインプロセッサを採用したものであり、メインプロセッサが動作不良に陥ると、システム全体が動作不良に陥ってしまうことに気付いた。
以上を踏まえて、本発明の根底をなす課題は、前述した問題点を回避すること、特に、分散型アーキテクチャ(distributed architechture)を有する自転車用電子システムを
提供することである。
本発明の一態様は、自転車用電子システムである。この自転車用電子システムは、
−自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシングを具備した手動指令管理ユニットであって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第1のスイッチ(manually actuatable switch)および第1のプロセッサを含む手動指令管理ユニットと、
−第2のプロセッサを含むディレイラ管理ユニットと、
を備える自転車用電子システムにおいて、さらに、
前記第1のプロセッサと前記第2のプロセッサとの間の第1の直接通信チャネル、を備えており、
前記第1のプロセッサが、前記少なくとも1つの第1のスイッチの手動による作動に応じて、前記ディレイラ管理ユニット宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第2のプロセッサが、前記第1のプロセッサからのディレイラ指令信号を、前記直接通信チャネルを
介して受信することを特徴とする。
本明細書および添付の特許請求の範囲をとおして、「チャネル」という用語は、信号の通信経路または伝播経路のことを意味する。物理的にみると、この「チャネル」という用語は、前記信号に乗せられた情報を物理的に遠隔送信するために2つのユニット間に設けられた有線媒体、あるいは、そのような信号を伝播させるための物理的環境(無線媒体)を指す。
上記のような構成によれば、手動指令管理ユニットによって発信された指令を受け取って(場合によっては、その指令を再処理したうえで)ディレイラ管理ユニットに転送する中央集中的なユニット(centralized unit)を設けずに済む。
前記手動指令管理ユニットのケーシングは、ハンドグリップに固定されるように構成されている。つまり、本発明にかかる手動指令管理ユニットは、従来のディスプレイキャリアユニット、ディスプレイユニットなどのような、例えば、2つの手動指令管理ユニットから発信された指令を集めるための中央集中的なユニットを備えるものではない。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、自転車のハンドルバーの第2のハンドグリップに固定されるように構成されたケーシングを具備した第2の手動指令管理ユニットであって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第2のスイッチおよび第3のプロセッサを含む第2の手動指令管理ユニットを備える。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、第4のプロセッサを含む第2のディレイラ管理ユニットを備える。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、前記第3のプロセッサと前記第4のプロセッサとの間の第2の直接通信チャネルを備えており、前記第3のプロセッサが、前記少なくとも1つの第2のスイッチの手動による作動に応じて、前記第2のディレイラ管理ユニット宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第4のプロセッサが、前記第3のプロセッサからのディレイラ指令信号を前記第2の直接通信チャネルを介して受信する。
好ましくは、前記第2の手動指令管理ユニットが設けられていない場合も含めて、前記自転車用電子システムは、さらに、前記第1のプロセッサと前記第4のプロセッサとの間の第3の直接通信チャネルを備えており、前記第1のプロセッサが、前記少なくとも1つの第1のスイッチの手動による作動に応じて、前記第2のディレイラ管理ユニット宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第4のプロセッサが、前記第1のプロセッサからのディレイラ指令信号を前記第3の直接通信チャネルを介して受信する。
好ましくは、前記第2のディレイラ管理ユニットが設けられていない場合も含めて、前記自転車用電子システムは、さらに、前記第3のプロセッサと前記第2のプロセッサとの間の第4の直接通信チャネルを備えており、前記第3のプロセッサが、前記少なくとも1つの第2のスイッチの手動による作動に応じて、前記ディレイラ管理ユニット宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第2のプロセッサが、前記第3のプロセッサからのディレイラ指令信号を前記第4の直接通信チャネルを介して受信する。
好ましくは、前記第1の手動指令管理ユニットは(前記第2の手動指令管理ユニットが設けられている場合には当該第2の手動指令管理ユニットも)、少なくとも2つのスイッチを含む。
実施形態によっては、前記第1の直接通信チャネルおよび/または前記第2の直接通信
チャネルおよび/または前記第3の直接通信チャネルおよび/または前記第4の直接通信チャネル間に、無線通信チャネルが設けられている。
実施形態によっては、前記第1の直接通信チャネルおよび/または前記第2の直接通信チャネルおよび/または前記第3の直接通信チャネルおよび/または前記第4の直接通信チャネル間に、有線(cabled)通信チャネルが設けられている。
好ましくは、前記第1の直接通信チャネルおよび/または前記第2の直接通信チャネルおよび/または前記第3の直接通信チャネルおよび/または前記第4の直接通信チャネル間に、同一の通信用のバスによる有線通信チャネルが設けられている。
本発明の他の態様は、分散型アーキテクチャを有線で実現した自転車用電子システムである。この自転車用電子システムは、
−バッテリユニットと、
−手動指令管理ユニットと、
−ディレイラ管理ユニットと、
−前記ユニットの各ユニットが接続されている給電用及び通信用のバスと、を備えている。
さらに、前記手動指令管理ユニットおよび前記ディレイラ管理ユニットは、それぞれ、プロセッサおよび当該プロセッサと前記バスとの間に配置された電圧レギュレータ(voltage regulator)を含む。
このような分散型アーキテクチャにより、中央処理装置(central processing unit)
を設けずに済むだけでなく、前記自転車用電子システムの拡張も容易に行うことができる。また、有利なことに、給電手段を前記ユニットの全ユニットで共有しており、かつ、前記ユニットの各ユニットには電圧レギュレータが設けられているので、各ユニットのプロセッサがそのユニットに特化している場合であっても、各ユニットのプロセッサに合った電力を供給することができる。前記手動指令管理ユニットは、前記バスを介して前記ディレイラ管理ユニットと直接通信することにより、当該ディレイラ管理ユニットにギアシフト指令を伝達することができる。その逆も同様の方法により、前記ディレイラ管理ユニットは、自身の状態に関するメッセージを、前記手動指令管理ユニットに直接通信することができる。
上記の自転車用電子システムの実施形態は、下記の構成を追加することによってさらに改良可能である。また、それらの付加的構成を適宜互いに組み合わせることも可能である。
好ましくは、前記給電用及び通信用のバスは、接地線(ground cable)、給電線(power supply cable)および単一のシリアル通信線(serial communication cable)を含む。
このように3種類の電線(wire)を具備したバスを前記自転車用電子システム全体に行き渡せることにより、異なる前記ユニット同士の接続を簡単に行うことができる。
好ましくは、前記手動指令管理ユニットおよび前記ディレイラ管理ユニットは、それぞれ、前記プロセッサ内に組み込まれているか若しくは前記プロセッサの外部に配置された受信部、および/または、送信部を含む。
前記ユニットの各ユニットに送信部と受信部の両方を設けることにより、前記自転車用電子システムの能力が向上する。
好ましくは、前記送信部および前記受信部は、前記シリアル通信線に接続されている。
好ましくは、前記手動指令管理ユニットおよび前記ディレイラ管理ユニットは、それぞれ、さらに、前記レギュレータと前記バスの給電線及び接地線との間に配置された容量性素子(capacitive device)を含む。
有利なことに、そのような容量性素子は、電力供給が欠けた場合に、前記プロセッサがデータを保存できるように、短時間だけ当該プロセッサに給電を行うことができる。
好ましくは、前記手動指令管理ユニット、前記ディレイラ管理ユニットおよびオプションとして前記バッテリユニットは、それぞれ、前記バスの給電線と通信線との間に配置されたポラライザ(polarizer)、より好ましくは抵抗器を含む。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、第2の手動指令管理ユニットと、第2のディレイラ管理ユニットとを備え、これら第2の手動指令管理ユニットおよび第2のディレイラ管理ユニットは、それぞれ、プロセッサおよび当該プロセッサと前記バスの接地線及び給電線との間に配置された電圧レギュレータを含む。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、サイクルコンピュータ(computer
cycle)、センサユニット、ロギングユニット(logging unit)およびペリフェラルユニット(peripheral unit:周辺ユニット)からなる群から選択される少なくとも1つのさらなるユニットを備え、この少なくとも1つのさらなるユニットは、それぞれ、プロセッサおよび当該プロセッサと前記バスの接地線及び給電線との間に配置された電圧レギュレータを含む。
好ましくは、前記送信部は、前記バスの前記通信線及び前記接地線との間に互いに直列接続されたMOSFETおよび抵抗器を有しており、前記プロセッサにより、そのMOSFETのゲートが駆動される。
好ましくは、前記受信部は、閾値比較器、より好ましくはシュミットトリガ(Schmitt trigger)を有する。
好ましくは、前記プロセッサは、前記受信部を介して、前記通信線上の電圧が最低限の期間のあいだ休止状態値(quiescence value)に等しいか否かをチェックし、これが肯定的である場合にのみ、前記送信部を介してメッセージを送信する。
好ましくは、前記プロセッサは、前記送信部を介して送信する各ビットを、前記受信部を介してチェックし、このチェックの結果が否定的である場合、メッセージ全体および/または送信した1つのビットを再送信する。
好ましくは、前記プロセッサは、前記受信部を介して、前記通信線上の電圧が最低限の期間のあいだ休止状態値に等しいか否かをモニターし、これが否定的である場合にはメッセージを受信し、自身のユニットが宛先のユニットであるか否かをチェックし、これが肯定的である場合には前記送信部を介して受理通知信号を送信し、前記メッセージに応じて、場合によってアクションを実行し、前記送信部を介してさらなる受理通知信号を送信する。
本発明のさらなる他の態様は、分散型アーキテクチャを少なくとも部分的にワイヤレス(無線)で実現した自転車用電子システムである。
このような自転車用電子システムは、無線接続機能(wireless connectivity)を最適
に利用することができる。
すなわち、本発明のさらなる他の態様は自転車用電子システムであり、この自転車用電子システムは、自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシングを具備した第1の手動指令管理ユニットであって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第1のスイッチ、第1のプロセッサ、および第1の無線通信装置を含む第1の手動指令管理ユニットを備えている。
前記第1の手動指令管理ユニットは、さらに、前記第1のプロセッサ及び前記第1の無線通信装置に電力を供給する回路を含み、この電力供給回路は、バッテリ電源を有しており、および/または、前記自転車用電子システム内で生成される無線周波数電磁場(radiofrequency electromagnetic field)からエネルギーを吸収するように構成されている。
上記のような構成によれば、前記手動指令管理ユニットのケーシングから、電線が前記自転車用電子システムの少なくとも1つの他の構成要素に向かって飛び出すようなことがないので、例えば、外観の向上、空気力学的性能(aerodynamics)の向上、特に、組立性の向上など、その利点は明らかである。なお、電子式のギアシフト動作だけでなく機械的なブレーキも指令する、いわゆる統合型の指令部である場合には、ボーデンケーブルなどの、ブレーキを作動させるための機械的なケーブルも具備することになる。
好ましくは、前記バッテリ電源は、ボタン電池形のバッテリである。
好ましくは、前記バッテリ電源は、アルカリ電池型のバッテリである。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、少なくとも1つの第1のディレイラユニットを備えている。
好ましくは、前記手動指令管理ユニットの前記第1のプロセッサは、前記少なくとも1つの第1のスイッチの手動による作動に応じてディレイラ指令を発信し、前記ディレイラ管理ユニットがそのディレイラ指令を受信して処理する。
後で詳述するように、前記手動指令管理ユニットから前記ディレイラ管理ユニットへのディレイラ指令の通信は、直接的な通信であってもよいし、あるいは、本明細書において「インターフェースユニット」と称される前記自転車用電子システムの別のユニットを経由した間接的な通信であってもよい。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、第1のディレイラユニット、第2のディレイラユニットおよびバッテリユニットから予め選択された少なくとも2つのユニットと、前記少なくとも2つの予め選択されたユニット間の少なくとも1つの電気的な有線接続部(electric cable connection)とを備えている。
好ましくは、前記少なくとも1つの電気的な有線接続部は、給電用の接続部を含む。
好ましくは、前記少なくとも1つの電気的な有線接続部は、さらに、データおよび/または指令の通信用の接続部を含む。
したがって、好適かつ有利なことに、前記自転車用電子システムは、革新的な混合アーキテクチュアであって、自転車の「上」部、すなわち、ハンドルバーに固定される手動制
御部ならびに場合によって設けられる表示ユニットやインターフェースユニット(前記手動制御部と前記自転車用電子システムのその他との間のインターフェースおよび/またはユーザに対するインターフェースを提供するユニット)の側が完全にワイヤレスである(通信、給電ともに無線で行われる)一方、ディレイラを含む自転車の「下」部の側の構成要素同士はケーブルで接続されている。このようなアーキテクチャは、少なくとも1つのチェーンガイドの運動を引き起こさなければならない自転車の「下」部のほうが必要な電力が大きいことから最適である。また、自転車フレームのチューブの断面積のほうがハンドルバーのチューブの断面積よりも大きく、形状自体も互いに異なることから、自転車フレームの内部のほうがケーブルを通し易い。したがって、自転車の「下」部の側にケーブルを設けたとしても、基本的に大したことではない。
前記インターフェースユニットは、完全にワイヤレスであってもよいし、あるいは、自転車の前記「下」部の側とケーブルで接続されていてもよい。
前記自転車用電子システム内のデータおよび/または指令の通信は、完全にワイヤレスであってもよい。この場合、前記少なくとも2つの予め選択されたユニット間の通信も無線で行われる。あるいは、既述したように前記少なくとも1つの電気的な有線接続部をデータおよび/または指令の通信用の接続部(data and/or command communication connection)を含むものとすることにより、前記自転車用電子システム内のデータおよび/または指令の通信を無線方式と有線方式とが混在したものとすることができる。後者の場合、無線通信よりも高速であり且つ場合によっては無線通信よりも高い信頼性を示す有線通信を、給電用の接続部に設けられた電気ケーブルを利用して行うことになる。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、第1のディレイラユニット、第2のディレイラユニット、バッテリユニット、前記バッテリユニットと前記第1のディレイラユニットとの間の第1の電気的な有線接続部、および前記バッテリユニットと前記第2のディレイラユニットとの間の第2の電気的な有線接続部を備えている。
実施形態によっては、前記第1および第2の電気的な有線接続部が給電用の接続部を含み、かつ、前記自転車用電子システムが、さらに、前記第1のディレイラユニット、前記第2のディレイラユニットおよび前記バッテリユニット間において、少なくとも1つのデータおよび/または指令用の無線通信チャネルを含む。
実施形態によっては、前記第1および第2の電気的な有線接続部が、給電用の接続部、ならびにデータおよび/または指令の通信用の接続部を含む。
前記バッテリユニットは、シートポスト内部の適切な位置に収容されてもよいし、シートチューブ内部の適切な位置に収容されてもよいし、自転車フレームの外側の適切な位置に固定されてもよい。
実施形態によっては、前記第1のディレイラユニットおよび前記第2のディレイラユニットのうちの少なくとも一方がバッテリを備えており、前記バッテリユニットが省略される。
好ましくは、前記自転車用電子システムは、さらに、自転車のハンドルバーの第2のハンドグリップに固定されるように構成されたケーシングを具備した第2の手動指令管理ユニットであって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第2のスイッチ、第2のプロセッサ、および第2の無線通信装置を含む第2の手動指令管理ユニットを備えており、前記第2の手動指令管理ユニットが、さらに、前記第2のプロセッサ及び前記第2の無線通信装置に電力を供給する第2の回路を含み、この第2の電力供給回路は、バッテリ電源を
有しており、および/または、前記自転車用電子システム内で生成される無線周波数電磁場からエネルギーを吸収するように構成されている。
実施形態によっては、前記自転車用電子システムは、さらに、前記第1の手動指令管理ユニットと当該自転車用電子システムのその他との間、特に、前記第1の手動指令管理ユニット、前記第2の手動指令管理ユニットおよび1つ又は2つのディレイラ管理ユニット間に、インターフェースユニットを備えている。
好ましくは、前記インターフェースユニットは、第3のプロセッサ、第3の無線通信装置ならびにこれら第3のプロセッサ及び第3の無線通信装置に電力を供給する第3の回路を含む。
好ましくは、そのような第3の電力供給回路は、前記自転車用電子システム内で生成される前記無線周波数電磁場にもエネルギーを供給するように構成されたバッテリ電源を有している。
変形例として、前記インターフェースユニットは、前記自転車用電子システム内で生成される無線周波数電磁場からエネルギーを吸収するものであってもよい。
他の変形例として、前記インターフェースユニットは、給電用の接続部(場合によっては、データ/指令の通信用の接続部)を介して前記バッテリユニットに接続されていてもよい。
好ましくは、前記第1の手動指令管理ユニットが、前記電力供給回路として、無線周波数電磁場からエネルギーを吸収するためのみに構成された電力供給回路を含む場合、さらに、エネルギー蓄積装置(energy accumulation device)[典型的には、コンデンサ(condenser)]も含む。
この好ましい構成は、前記第2の手動指令管理ユニットおよび/または前記インターフェースユニットにおいても、これ又はこれらが前記バッテリユニット内において生成される無線周波数電磁場によって給電されるものである場合には、好適な構成として採用されてよい。
上記のようなエネルギー蓄積装置により、前記手動指令管理ユニット(や他のユニット)は、前記自転車用電子システムの別の構成要素に対して無線周波数電磁場の生成要求を伝達するのに必要な時間のあいだ、自身のプロセッサを自己給電することができる。
好ましくは、前記第1の無線通信装置は、送受信用のアンテナ(reception and transmission antenna)を有している。
好ましくは、前記送受信用のアンテナは、前記第1のプロセッサを保持する印刷回路基板(PCB)の基板トラック(基板配線)として形成されている。
この好ましい構成は、前記第2の手動指令管理ユニットおよび/または前記インターフェースユニットおよび/またはその他のユニットにおいても、これ又はこれらが送受信用のアンテナを具備したものである場合には、好適な構成として採用されてよい。
有利なことに、上記のようにPCBにアンテナを組み込む構成により、別個の構成品として設ける必要性、当該構成品の在庫を維持する必要性、および当該構成品を組み付ける必要性がなくなる。
好ましくは、互いに同じ自転車に車載される、前記自転車用電子システムの前記ユニットは、プライベートな通信ネットワーク、より好ましくは外部に対してセキュア(secured)な通信ネットワークを形成するように構成される。
このような構成により、所与の自転車に搭載された前記通信ネットワークに加えて、別の自転車に搭載された同様の通信ネットワークを、データおよび/または指令のやり取り時に、これら2つのネットワーク間で干渉が生じないようにしながら混在させることができる。これは、数メートル範囲内に何十もの自転車が存在し得るレース時、特にスプリントレース時に極めて重要となる。
互いに同じ自転車に車載される、前記自転車用電子システムの前記ユニットは、各ユニットが受信機および/または送信機および/または中継機の役割を果たすノードとなるメッシュ型の通信ネットワーク(メッシュネットワークmesh network)で互いに接続されてもよいし、1つのユニットがスター中心ノードの役割を果たすノードとなり且つその他のユニットがペリフェラルノード(周辺ノード)となる少なくとも1つのスター型のサブネットワーク(star subnetwork) を含む通信ネットワークで互いに接続されてもよいし、あるいは、1つのユニットがルート(根)の役割を果たすノードとなり且つその他のユニットがペリフェラルノードとなる少なくとも1つのツリー型のサブネットワーク(one tree subnetwork)を含む通信ネットワークで互いに接続されてもよい。
各ルートノードまたは各スター中心ノードは、受信機および/または送信機および/または中継機および/またはネットワークコーディネータの役割を果たす。
各ペリフェラルノードは、受信機および/または送信機の役割を果たすが、中継機(repeater)および/またはネットワークコーディネータの役割は果たさない。
好ましくは、無線通信は、ZigBee、Bluetooth(登録商標)、低電力消費Bluetooth(登録商標)、NFC、WiFiおよびRFIDからなる群から選択される小電力無線通信プロトコルに準拠して(in accordance with a low power wireless communication protocol)、より好ましくはZigBeeとして知られるプロトコルに準拠して実行される。
具体的に説明すると、ZigBeeは、ワイヤレスパーソナルエリアネットワークに用いられるIEEE802.15.4規格に基づく、小型小電力デジタルアンテナを利用した一連のハイレベル通信プロトコル規格の名称である。
好ましくは、無線通信は、868MHzまたは2.4GHzで行われる。
前記ネットワークのセキュリティは、周知の適切な暗号システムによって実現され得る。あくまでも一部の例に過ぎないが、メッセージの最後に読出しキーワードとしてCRC(巡回冗長検査)を付与すること、および/または、通信ビットを反転させることが考えられる。
好ましくは、互いに同じ自転車に車載される、前記自転車用電子システムの前記ユニット間の前記通信ネットワークは、さらに、前記同じ自転車に車載されていないスーパーバイザ装置(監督装置)と無線通信を行えるように構成されている。
好ましくは、そのようなスーパーバイザ装置は、レース時に自転車または自転車のチームの後ろについて走る、いわゆるチームカーに車載される。
好ましくは、無線通信を介した、前記スーパーバイザ装置から所与の自転車に車載された前記自転車用電子システムへの直接通信、および/または、前記スーパーバイザ装置から前記自転車のチームの各自転車に車載された全ての自転車用電子システム宛てのブロードキャスト通信により、少なくとも1つの自転車に車載された前記自転車用電子システムの少なくとも1つのパラメータおよび/または変数の最新値が前記スーパーバイザ装置に送信可能であり、および/または、少なくとも1つの自転車に車載された前記自転車用電子システムの少なくとも1つのパラメータおよび/または変数の数値が前記スーパーバイザ装置によって変更可能である。
本発明のさらなる他の態様は、前記自転車用電子システムを備える少なくとも1つの自転車および前記自転車に車載されていないが前記自転車用電子システムと無線通信を行うことができるスーパーバイザ装置を制御する制御システムである。
本発明のさらなる他の態様は、前記自転車用電子システムを制御する制御装置である。
本発明のさらなる他の態様は、ZigBeeプロトコルによる無線通信を行うことができる少なくとも2つの無線通信ユニットを備える自転車用電子システムである。
本発明のさらなる他の態様は、プロセッサおよび無線通信用のアンテナを含むユニットを備える自転車用電子システムであって、前記無線通信用のアンテナが前記プロセッサを保持する印刷回路基板(PCB)のトラックとして形成されている自転車用電子システムである。
本発明のさらなる他の態様は、手動指令管理ユニットを備える自転車用電子システムであって、前記手動指令管理ユニットが無線周波数電磁場からエネルギーを吸収するように構成された電力供給回路およびエネルギー蓄積装置(典型的には、コンデンサ)を含む自転車用電子システムである。
前記手動指令管理ユニットは、そのようなエネルギー蓄積装置により、前記自転車用電子システムの別の構成要素に対して無線周波数電磁場の生成要求を伝達するのに必要な時間のあいだ、自身のプロセッサを自己給電することができる。
これら本発明の各態様は、それぞれの構成に加えて、既述した他の構成のうちの少なくとも1つをさらに備えるものとすることも可能である。
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しながら行う、好ましい実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになる。異なる形態では構成も異なり得るが、異なる形態間の異なる構成同士も、適宜組み合わせ可能であることに留意されたい。
本発明の一実施形態の自転車用電子システムを示すブロック図である。 同自転車用電子システムのバッテリユニットを示すブロック図である。 同自転車用電子システムのその他の各ユニットを示すブロック図である。 同自転車用電子システムのバッテリユニットの基本配線図である。 同自転車用電子システムのその他の各ユニットの基本配線図である。 送信に関する通信プロトコルのフローチャートである。 受信に関する通信プロトコルのフローチャートである。 本発明の他の実施形態の自転車用電子システムを示すブロック図であって、自転車用電子システム内の通信ネットワークのアーキテクチャが異なる。 本発明のさらなる他の実施形態の自転車用電子システムを示すブロック図であって、自転車用電子システム内の通信ネットワークのアーキテクチャが異なる。 本発明のさらなる他の実施形態の自転車用電子システムを示すブロック図であって、自転車用電子システム内の通信ネットワークのアーキテクチャが異なる。 本発明のさらなる他の実施形態の自転車用電子システムを示すブロック図であって、自転車用電子システム内の通信ネットワークのアーキテクチャが異なる。 図8〜図11の自転車用電子システムにおけるユニットの一実施形態を示すブロック図である。 図8〜図11の自転車用電子システムにおけるユニットの他の実施形態を示すブロック図である。 一実施形態の自転車用電子システムの各ユニットが、自転車に分布・設置されている様子を概略的に示す図である。 一実施形態の自転車用電子システムの手動指令管理ユニットを概略的に示す図である。 一実施形態の自転車用電子システムのインターフェースユニットを概略的に示す図である。 本発明の一実施形態の自転車用電子システム内の通信ネットワークにおいてペリフェラルノードの役割を果たすユニットについての、通信プロトコルのフローチャートである。 本発明の一実施形態の自転車用電子システム内の通信ネットワークにおいてルートノードまたはスター中心ノードの役割を果たすユニットについての、通信プロトコルのフローチャートである。 本発明にかかる自転車の制御システムを示すブロック図である。
以下の説明において、図面における同一のまたは類似した符号は、同一のまたは類似した機能を有する構成要素を指すものとする。
図1を参照する。自転車用電子システム1は、バッテリユニット12、手動指令管理ユニット14、ディレイラ管理ユニット16、およびバス18(すなわち、給電用及び通信用のバス)を備えている。バス18に、それらユニット12,14,16の各ユニットが接続されている。
一例として、手動指令管理ユニット14は、自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定される周知の構成のケーシングを具備した、右手で作動可能な手動指令管理ユニットとされ、ディレイラ管理ユニット16は後輪に対応したディレイラ管理ユニットとされる。
必須ではないが、好ましくは、自転車用電子システム1は、バス18に接続されたさらなるユニットを備えている。
そのような場合として、同図には、第2の手動指令管理ユニット15および第2のディレイラ管理ユニット17も示されている。上記の例にならうと、第2の手動指令管理ユニット15は、自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定される周知の構成のケーシングを具備した、左手で作動可能な手動指令管理ユニットとされ、第2のディレイラ管理ユニット17はペダルクランク軸に対応したディレイラ管理ユニットとされる。
変形例として、フロントディレイラの管理ユニットおよびこれに対応する制御部(典型的には、左手で作動される指令部)だけを設けるようにしてもよい。
自転車用電子システム1のバス18に接続可能なその他のユニットとして、サイクルコンピュータ20、センサユニット22、ロギングユニット24、およびペリフェラルユニット26全般が挙げられる。ペリフェラルユニットの例としては、ペダル負荷(pedalling effort)を検出/処理するユニットや、離れた位置に設けられた指令ユニット、すなわち、ハンドルバーの相異なる位置に設けられているか又は全く別の位置に設けられた少なくとも1つの重複する指令ユニットなどが挙げられる。
バス18は、物理的な有線チャネルである。好ましくは、図2及び図3に示すように、バス18は、接地線30、給電線32および単一のシリアル通信線34の3種類の電線(cable)を含んでいる。接地線30は、自転車用電子システム1のあらゆる電位差の基準
となる。給電線32は、自転車用電子システム1内に接続された全てのユニット14〜17,20,22,24,26に対して給電する。シリアル通信線34は、自転車用電子システム1内に接続された全てのユニット14〜17,20,22,24,26がサービスやエラーメッセージや指令を通信するのに使用される。
図2は、バッテリユニット12を示すブロック図であり、図3は、その他の各ユニット14〜17,20,22,24,26を示すブロック図である。
バッテリユニット12は、動力電池(power cell)、蓄電池(accumulator)、または
、バッテリ36を含む。バッテリ36は、複数のセル(好ましくは、充電可能なセル)で構成されたものであってもよく、典型的には、当該複数のセルを直列接続したものとされ得る。バッテリ36は、接地線30と給電線32との間に接続されており、これにより、それら2種類の電線の間に電圧差を生成し、その電圧差を自転車用システム1の他の構成要素がバス18を介して利用できるようにしている。バッテリユニット12は、オプションとして、給電線32と通信線34との間に接続されたポラライザ(polarizer) 38(例えば、抵抗器など)を含み、これにより、通信線34上に既知電圧を生成することができる。
図3に示すように、その他の各ユニット14〜17,20,22,24,26は、プロセッサ40および電圧レギュレータ42を含む。電圧レギュレータ42は、プロセッサ40とバス18との間、より具体的には、バス18の接地線30と給電線32との間に配置されている。
プロセッサ40は、包括的な機能ブロック44で表された各ユニット14〜17,20,22,24,26に固有な装置を制御し、および/または、その固有な装置によって制御される。例えば、手動指令管理ユニット14,15の場合、典型的に、機能ブロック44は、少なくとも2つのスイッチを含み、場合によっては、当該スイッチを作動させるレバーまたはボタンも含む。そのようなスイッチは、自身の状態の変化に応じて、シフトアップ要求信号および/またはシフトダウン要求信号を伝達させる。ディレイラ管理ユニット16,17の場合、機能ブロック44は、例えば、ディレイラのチェーンガイド要素を運動させる電気モータおよび/またはそのような電気モータの駆動回路を含む。サイクルコンピュータ22の場合、機能ブロック44は、例えば、ディスプレイ、制御スイッチ、およびデータ・プログラムメモリを含む。センサユニット22の場合、機能ブロック44は、走行速度、ペダルクランクの回転ケイデンス(cadence of rotation)、ペダルクラン
クに加わるトルク、走行地形の傾斜、運転者の心拍数などの変数の、少なくとも1つのセンサを含む。ロギングユニット24の場合、機能ブロック44は、例えば、イベント(事象)およびそのようなイベントが発生した各時刻を記憶するための、クロックおよびメモリを含む。ペリフェラルユニット26全般の場合、機能ブロック44は、プロセッサ40によって制御されるか又はプロセッサ40を制御する少なくとも1つの電子装置を含む。また、ペリフェラルユニット26として、機能ブロック44を有さずに処理機能だけを備
えたペリフェラルユニット26が設けられてもよい。
上記のように各ユニット14〜17,20,22,24,26のプロセッサ40の機能は互いに大きく異なり得るが、電圧レギュレータ42を設けることにより、各ユニット14〜17,20,22,24,26のプロセッサ40として、それら各ユニット14〜17,20,22,24,26の固有の機能に最も適したプロセッサを採用することができる。実際に、電圧レギュレータ42は、バッテリユニット12からバス18を介して電力を受け取り、プロセッサ40にとって最も適した電圧値を当該プロセッサ40に供給することができる。
図示していないが、機能ブロック44によって概略表示されている少なくとも1つの電子装置・電気機械的装置を、接地線30と給電線32とに直接接続することにより、バッテリユニット12からバス18を介して給電を受けるものとしてもよい。
好ましくは、電圧レギュレータ42とバス18との間、より具体的には、バス18の接地線30と給電線32との間に、容量性素子46(例えば、低容量キャパシタなど)(capacitive device)が配置されている。このような容量性素子により、バス18からの電
力供給が欠けた場合に、短時間(例えば、数ミリ秒)だけプロセッサ40に給電を行うことが可能になるので、プロセッサ40の電源が落ちるのを遅らせることができる。これにより、プロセッサ40は、電力供給が欠けても、あらゆるデータおよびあらゆる変数の最新値を不揮発性メモリに保存することができる。
好ましくは、各ユニット14〜17,20,22,24,26は、通信線上の電圧の変調部(modulator)、すなわち、送信部48、および通信線34上の電圧の復調部(demodulator),すなわち、受信部50を含む。
受信部50は、図面では独立したブロックとして示されているが、後で詳述するように、プロセッサ40内に組み込まれてもよい。
自転車用電子システム1内に接続される各ユニットに、送信部(又は変調部)48と受信部(又は復調部)50とを設けることにより、異なるユニット間の直接通信が可能になる。具体的に説明すると、手動指令管理ユニット14,15および/またはセンサユニット22とディレイラ管理ユニット16,17とが互いに直接通信することにより、ディレイラのシフトアップ指令やシフトダウン指令を直接伝達したり、ディレイラの状態に関するメッセージを直接受け取ったりすることができる。自転車用電子システム1に特に適した通信プロトコルについては、後で詳述する。
一部のユニット14〜17,20,22,24,26では、送信部48および/または受信部50が省略されてもよい。そのようなユニットについては、当然ながら、その省略分の通信機能(あるいは、通信機能そのもの)を放棄することとなり、場合によっては、後述する通信プロトコルも変更される。
バッテリユニット12と同様に、その他の各ユニット14〜17,20,22,24,26も、オプションとして、給電線32と通信線34との間に接続されたポラライザ52(例えば、抵抗器など)を含み、これにより、通信線34上に既知電圧を生成することができる。
図4は、バッテリユニット12の基本配線図である。同図には、複数のセルを直列接続して構成されたバッテリ36又は蓄電池が、バス18の接地線30に繋がる電線31と給電線32に繋がる電線33との間に接続されている様子と、オプションであるポラライザ
38(図示の例では、抵抗器38)が、バス18の給電線30に繋がる電線33と通信線34に繋がる電線35との間に接続されている様子とが示されている。
図5は、自転車用電子システム1のその他の各ユニット14〜17,20,22,24,26の基本配線図である。バス18の接地線30に繋がる電線31aと給電線32に繋がる電線33aとの間には、保護用容量(protection capacity)46が接続されている
。その下流側では、バス18の接地線30に繋がる電線31aと給電線32に繋がる電線33aとの間に、電圧レギュレータ42が接続されている。プロセッサ40は、電圧レギュレータ42と接地線30に繋がる電線31aとの間に接続されており、これにより、当該プロセッサ40には調整された電力が供給される。さらに、プロセッサ40は、受信部50を当該プロセッサ40内に組み込んでいる(すなわち、受信部50を当該プロセッサ40に実装している)ので、通信線34に繋がる電線35aにも直接接続されている。これにより、プロセッサ40は、通信線34上の電圧レベルを検出し、その電圧レベルを後述する通信プロトコルにしたがって解読(interpret)することができる。
変形例として、前記復調器は、独立した構成要素とされてもよく、例えば閾値比較器であり、好ましくはシュミットトリガである。
前記変調器(すなわち、送信部48)は、バス18の接地線30に繋がる電線31aと通信線34に繋がる電線35aとの間に互いに直列接続された、MOSFET54および抵抗器56を有する。具体的に説明すると、MOSFET54のドレインが通信線34に繋がる電線35aに接続され、MOSFET54のソースが抵抗器56の端部に接続され、さらに、抵抗器56の他方の端部が接地線30に繋がる電線31aに接続されている。MOSFET54のゲートは、プロセッサ40により、指令ライン58を介して駆動される。
同図には、さらに、ポラライザ52(図示の例では、抵抗器52)が、ユニット14〜17,20,22,24,26の全構成要素の上流側で、給電線に繋がる電線33aと通信線34に繋がる電線35aとの間に接続されている様子が示されている。
プロセッサ40がMOSFET54のゲートに電圧を印加していないとき、当該MOSFET54のドレインとソースとが実質上互いに隔絶されるので、通信線34上の電圧は、ポラライザ52によって決まる。プロセッサ40がMOSFET54のゲートに当該ゲートの閾値電圧(threshold voltage)よりも高い電圧を印加すると、当該MOSFET
54に電流が流れるので、抵抗器56により、通信線34上の電圧が低下する。
その結果、バス18の通信線34上の電圧Vbusは、任意のユニットのMOSFET54のゲートに電圧が印加されていないときの電圧、すなわち、MOSFET54のゲート電圧が第1のロジックレベル(例えば、ロジック0)に相当するときの電圧である、休止状態電圧Vqと称される一定値から、所与のユニットのMOSFET54のゲートに電圧が印加されているときの電圧、すなわち、MOSFET54のゲート電圧が第2のロジックレベル(例えば、ロジック1)に相当するときの電圧である、前記Vqよりも低い数値Vtxに移行する。バス18の通信線34上の電圧Vbusの数値は、前記復調器(すなわち、受信部50)によって検出され、ロジックレベル0または1に解読(interpret)
される。このようにして、プロセッサ40は、MOSFET54のゲートに印加する電圧を経時的に制御することにより、送信部48を介して通信線34に対してバイナリ信号(二値の信号)を送信することができる。
なお、図2及び図3に示すブロックの一部、ならびに図4及び図5に示す構成品の一部は省略されてもよい。
図6は、本発明にかかる送信に関する通信プロトコルのフローチャートであり、図7は、受信に関する同通信プロトコルのフローチャートである。この通信プロトコルでは、送信側のユニットが1回の送信時につき1つだけであり、自身が宛先であるか否かを判断するために、全ユニットが常に耳を傾けている。
送信に関して言えば、図6に示すように、メッセージを送信するユニット14〜17,20,22,24,26のプロセッサ40が、まず、ブロック100において、受信部50を介して、通信線34上の電圧Vbusが最低限の期間Tqのあいだ休止状態値Vqに等しいか否かをチェックする。この最低限の期間Tqは、どの装置もバス18を使用していない平均的な時間として設定される。最低限の期間Tqは、メッセージが確実に邪魔されることのない最低限の期間であり、一定値、ゼロまたは変数であり、そのときどきの用途に合わせて選定される。
上記のチェックの結果が否定的である場合、すなわち、電圧Vbusの数値が前記Vqよりも低い前記Vtxに低下している場合、これは、(メッセージを送信しようとしている自身のユニットも含め)ユニット14〜17,20,22,24,26からの送信が既に進行中であることを意味する。そのため、本過程の実行は、チェックブロック100で留まる。
上記のチェックの結果が肯定的である場合、すなわち、電圧Vbusの数値が前記期間Tqのあいだ前記Vqに等しい場合、これは、どのユニット14〜17,20,22,24,26も送信を行っておらず、通信線34が利用可能であることを意味する。
この場合、プロセッサ40は、ブロック102において、送信するメッセージを送信バッファにロードする。ただし、このロード過程は、ブロック100のチェックよりも前に実行されてもよい。
その後、プロセッサ40は、ブロック104において、送信部48を介して、前記送信バッファにロードしたメッセージを1ビット毎に送信する。プロセッサ40は、ブロック106において、受信部50を介して、送信したビットが通信線34上に適切にロードされたか否かをチェックする。その後、プロセッサ40は、ブロック108において、最新ビットの送信が適切に行われたか否かをチェックすると共に、メッセージの送信が完了したか否かについてもチェックする。これが否定的である場合、プロセッサ40は、ブロック104に戻り、別のビットを送信するか、あるいは、エラーの場合には同じビットを再送信するか又はメッセージの送信自体をやり直す。逆に肯定的である場合には、送信手順の実行を終了する。
受信に関して言えば、図7に示すように、自転車電子システム1内に接続された全てのユニット14〜17,20,22,24,26のプロセッサ40が、ブロック120において、受信部50を介して、通信線34上の電圧Vbusが最低限の期間Tqのあいだ休止状態値Vqに等しいか否かをチェックする。この条件が当てはまる(true)場合、どのユニット14〜17,20,22,24,26も送信を行っていないということであり、プロセッサ40は電圧Vbusのチェックを引き続き行う。しかしながら、この受信・チェック過程は省略されてもよい。
電圧Vbusが前記Vqと異なる数値になり、前記Vtxに等しくなると、所与のユニット14〜17,20,22,24,26が送信を行っているということであり、自転車用電子装置1内に接続された全てのユニット14〜17,20,22,24,26のプロセッサ40が、ブロック122において、受信部50を介して、メッセージ全体を1ビッ
ト毎、例えば受信バッファに記憶して受信する。
次に、自転車用電子装置1内に接続された全てのユニット14〜17,20,22,24,26のプロセッサ40は、ブロック124において、前記メッセージの宛先が自身のユニット14〜17,20,22,24,26であるか否かをチェックし、これが否定的である場合にはブロック120に戻り、電圧Vbusのチェックを再開する。
前記ブロック124のチェックの結果が肯定的である場合、前記メッセージの宛先であるユニットのプロセッサ40は、ブロック126において、前述した送信手順により、あるいは、前述した送信手順においてブロック100でバス18が空くのを待たずに、メッセージ受理通知を送信する。
前記メッセージの宛先であるユニットのプロセッサ40は、ブロック128において、受理したメッセージに応じて場合によってアクションを実行する。例えば、手動指令管理ユニット14からのシフトアップ要求メッセージの場合には、それに対応したディレイラ管理ユニット16が、前記電気モータを適宜駆動させてディレイラのチェーンガイド要素を運動させることにより、シフトアップ動作を実行する。
その後、前記メッセージの宛先であるユニットのプロセッサ40は、ブロック130において、前述した送信手順により、アクションを実行したことのコンファメーション(確認通知)を送信する。
以上のように、自転車用電子システム1は、好都合なことに中央処理装置を持たない、分散型アーキテクチャを有している。各ユニット14〜17,20,22,24,26は、いずれも同一のレベルにあり、スレーブもマスタも存在しない。また、自転車用電子システム1は、ユニットの追加、除去、交換によって簡単に再構成することができる。また、3種類の電線を具備したバス18が自転車用電子システム1全体にわたって設けられているので、システム内の様々な場所に存在する様々な装置を複数の電線で相互接続するという組立作業を、簡単に行うことができる。
給電用及び通信用のバス18は、ユニット14〜17,20,22,24,26の所与のユニットのプロセッサ40とユニット14〜17,20,22,24,26の別のユニットのプロセッサ40との間の直接通信チャネルを実現している。
具体的に説明すると、給電用及び通信用のバス18は、
−手動指令管理ユニット14のプロセッサ40とディレイラ管理ユニット16のプロセッサ40との間の直接通信チャネル、
−手動指令管理ユニット15のプロセッサ40とディレイラ管理ユニット17のプロセッサ40との間の直接通信チャネル、
−手動指令管理ユニット14のプロセッサ40とディレイラ管理ユニット17のプロセッサ40との間の直接通信チャネル、および
−手動指令管理ユニット15のプロセッサ40とディレイラ管理ユニット16のプロセッサ40との間の直接通信チャネル、を実現している。
図8〜図11に示す自転車用電子システム1001は、手動指令管理ユニット1014およびディレイラ管理ユニット1016を備えている。
一例として、手動指令管理ユニット1014は、自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定される周知の構成のケーシングを具備した、右手で作動される手動指令管理ユニットとされ、ディレイラ管理ユニット1016は後輪に対応したディレイラ管理ユニット
とされる。
必須ではないが、好ましくは、自転車用電子システム1001は、さらなるユニットを備えている。
そのような場合として、同図には、第2の手動指令管理ユニット1015および第2のディレイラ管理ユニット1017も示されている。上記の例にならうと、第2の手動指令管理ユニット1015は、自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定される周知の構成のケーシングを具備した、左手で作動される手動指令管理ユニットとされ、第2のディレイラ管理ユニット1017はペダルクランク軸に対応したディレイラ管理ユニットとされる。
変形例として、フロントディレイラの管理ユニットおよびこれに対応する制御部(典型的には、左手で作動される制御部)だけを設けるようにしてもよい。
以下では、説明を分かり易くするために、2つの手動指令管理ユニット1014,1015および2つのディレイラ管理ユニット1016,1017が設けられた場合について言及する。
上記の図には、自転車用電子システム1001に含まれ得る他のユニットとして、さらに、バッテリユニット1012が示されている。
他の実施形態(図示せず)では、バッテリユニット1012が省略されており、その代りの役割を、少なくとも1つのディレイラ管理ユニット1016,1017に含まれ得るバッテリ(又は蓄電池)が果たす。以下では、説明を分かり易くするために、バッテリユニット1012が設けられている場合について言及するが、以下の内容は、少なくとも1つのディレイラ管理ユニット1016,1017内にバッテリが組み込まれている場合にも、その内容を適宜変更したうえで適用可能である。
自転車用電子システム1001に含まれ得る他のユニットとして、さらに、インターフェースユニット1020が挙げられる。インターフェースユニット1020は、図8及び図10の実施形態には設けられているが、図9及び図11の実施形態には設けられていない。
場合によって設けられるインターフェースユニット1020は、少なくとも1つの手動指令管理ユニット1014,1015から指令を受け取り、当該指令を少なくとも1つのディレイラ管理ユニット1016,1017に転送し得る。
場合によって設けられるインターフェースユニット1020は、ユーザインターフェースを含み得る。このようなインターフェースは、ディスプレイを具備し、および/または、キー、ボタン、レバー、ジョイスティック、もしくはその他の指令入力部材(タッチスクリーンも含む)を具備し得る。
図8〜図11には示されていないが、自転車用電子システム1001に含まれ得る他のユニットとして、さらに:バッテリ充電ユニット、好ましくはバッテリユニット1012に着脱自在に接続されるバッテリ充電ユニット;センサユニット;ロギングユニット;および包括的なペリフェラルユニット(generic peripheral unit)26;が挙げられる。
ペリフェラルユニットの例としては、ペダル負荷(pedalling effort)を検出/処理するユニットや、離れた位置に設けられた少なくとも1つの指令ユニット、すなわち、ハンドルバーの相異なる位置に設けられているか又は全く別の位置に設けられた少なくとも1つ
の重複する指令ユニットなどが挙げられる。なお、この特徴に関しては、図1を参照しながら説明した関連する内容も参考にされたい。
後で詳述するように、自転車用電子システム1001の各ユニット(場合によっては、バッテリユニット1012および/またはバッテリ充電ユニットを除く)は、サービスまたはエラー・コマンドまたはメッセージを交換するように通信ネットワークで互いに接続されている。
バッテリユニット1012は、必要な電力をディレイラ管理ユニット1016,1017に供給する。
実施形態によっては、バッテリユニット1012が、さらに、必要な電力を手動指令管理ユニット1014,1015に供給するものとされるが、この場合のその給電は、後で詳述するように、無線周波数電磁場を介してワイヤレス(無線)で行われる。
実施形態によっては、バッテリユニット1012が、さらに、必要な電力をインターフェースユニット1020に給電するものとされるが、この場合のその給電は、有線で行われてもよいし、好ましくは、後で詳述するように、無線周波数電磁場を介してワイヤレス(無線)で行われる。
バッテリユニット1012は、周知の如く、動力電池(power cell)または蓄電池(accumulator)、すなわち、バッテリを含む。このようなバッテリは、複数のセル(好まし
くは、充電可能なセル)で構成されたものであってもよく、典型的には、当該複数のセルを直列接続したものとされ得る。そのバッテリは、接地線と給電線との間に接続されており、これにより、それら2種類の電線の間に電圧差を生成し、その電圧差を第1の給電用の接続ケーブル1024を介してディレイラ管理ユニット1016が利用できるように、第2の給電用の接続ケーブル1026を介してディレイラ管理ユニット1017が利用できるようにしている。このようにして、バッテリユニット1012は、少なくとも、ディレイラ管理ユニット1016,1017が自身の電気モータに給電するのに必要なエネルギーを供給する。
バッテリユニット1012も自転車用電子システム1001の通信ネットワークに接続されてもよい。この場合、バッテリユニット1012は、後で詳細に説明する通信手段を含む。
その他のユニット、具体的には、手動指令管理ユニット1014、手動指令管理ユニット1015、ディレイラ管理ユニット1016、ディレイラ管理ユニット1017、および場合によって設けられるインターフェースユニット1020も、それぞれ、後で詳細に説明する通信手段を含む。
前述した各ユニット1012,1014〜1017,1020のさらなる詳細については、二種類の実施形態を示す包括的なブロック図である図12及び図13を参照されたい。後で詳述するように、自転車用電子システム1001の全てのユニットが、図12又は図13に示された全てのブロックを備えているとは限らない。
各ユニット1014〜1017,1020は、プロセッサ1030、好ましくはマイクロコントローラを含む。ただし、バッテリユニット1012には、プロセッサ1030が設けられていても設けられていなくてもよい。
手動指令管理ユニット1014,1015および場合によって設けられるインターフェ
ースユニット1020は、それぞれ、無線通信装置1032を含む。図示のように、無線通信装置1032は、アンテナ1034および送受信部1035を有する。ただし、手動指令管理ユニット1014,1015の送受信部1035は、送信部に置き換えられてもよい。
好ましくは、ディレイラ管理ユニット1016,1017も、それぞれ、無線通信装置1032、より好ましくは送受信部(transceiver)1035およびアンテナ1034を有
する無線通信装置1032を含む。ディレイラ管理ユニット1016,1017についても、送受信部1035は、送信部に置き換えられてもよい。
バッテリユニット1012も、無線通信装置1032、より好ましくは送受信部1035およびアンテナ1034を有する無線通信装置1032を含むものとされてもよい。
また、バッテリユニット1012および/または場合によって設けられるインターフェースユニット1020および/またはディレイラ管理ユニット1016,1017において、無線通信装置1032の代わりに、あるいは、無線通信装置1032に加えて、プロセッサ1030の管理の下で有線によってデータ/指令の通信が行われてもよい。例えば、図1〜図7を参照しながら説明した方法で、そのような有線による通信が行われる。
好ましくは、バッテリユニット1012とディレイラ管理ユニット1016,1017との間のデータ/指令の通信が、それぞれ 接続ケーブル1024,1026を介して行われる。
図示していないが、インターフェースユニット1020とバッテリユニット1012との間にも、給電用の(場合によっては、データ/指令用も担う)接続ケーブルが設けられてもよい。
すなわち、ディレイラ管理ユニット1016,1017および/またはインターフェースユニット1020および/またはバッテリユニット1012間の通信は、有線でも行われ得るし、無線でも行われ得る。
その一方で、手動指令管理ユニット1014,1015は、無線通信装置1032は有するが、自転車用電子システム1001のその他との間には、データ/指令用及び給電用のいずれの接続ケーブルも有していない。場合によって設けられる送受信部1035は、プロセッサ1030とは独立した構成品であってもよいし、あるいは、図示の鎖線で概略的に表されるようにプロセッサ1030に直接実装されたものであってもよい。
アンテナ1034は、独立した構成品であってもよいが、好ましくは、プロセッサ1030を保持する印刷回路基板(PCB)のトラックとして形成されている。
プロセッサ1030は、包括的な機能ブロック1036で表された各ユニット1012,1014〜1017,1020に固有な装置を制御し、および/または、その固有な装置によって制御される。例えば、手動指令管理ユニット1014,1015の場合、典型的に、機能ブロック1036は、少なくとも2つのスイッチを含み、場合によっては、当該スイッチを作動させるレバーまたはボタンも含む。そのようなスイッチは、自身の状態の変化に応じて、シフトアップ要求指令および/またはシフトダウン要求指令を伝達させる。ディレイラ管理ユニット1016,1017の場合、機能ブロック1036は、例えば、ディレイラのチェーンガイド要素を運動させる電気モータおよび/またはそのような電気モータの駆動回路を含む。インターフェースユニット1020の場合、機能ブロック1036は、例えば、データ・プログラムメモリを含み、場合によっては、さらに、ディ
スプレイおよび/または制御スイッチも含む。バッテリユニット1012の場合、機能ブロック1036は、典型的に、バッテリ(又は蓄電池)を含む。
特に注目すべきは、手動指令管理ユニット1014,1015のプロセッサ1030が、機能ブロック1036のスイッチの手動による作動に応じてディレイラ指令を発信し、ディレイラ管理ユニット1016のプロセッサ1030および/またはディレイラ管理ユニット1017のプロセッサ1030が、そのディレイラ指令を受け取り、当該ディレイラ管理ユニット1016の機能ブロック1036および/またはディレイラ管理ユニット1017の機能ブロック1036に含まれる、電気モータの駆動回路を介してそのディレイラ指令を処理する。
自転車用電子システム1001に含まれ得る、図示しない他のユニットに関して述べると、センサユニットの場合、機能ブロック1036は、走行速度、ペダルクランクの回転ケイデンス、ペダルクランクに加わるトルク、走行地形の傾斜、運転者の心拍数などの変数の、少なくとも1つのセンサを含む。ロギングユニットの場合、機能ブロック1036は、例えば、イベント(事象)およびそのようなイベントが発生する各時刻を記憶するための、クロックおよびメモリを含む。ペリフェラルユニット全般の場合、機能ブロック1036は、プロセッサ1030によって制御されるか又はプロセッサ1030を制御する少なくとも1つの電子装置を含む。また、ペリフェラルユニットとして、機能ブロック1036を有さずに処理機能だけを備えたペリフェラルユニット26が設けられてもよい。
手動指令管理ユニット1014,1015は、さらに、プロセッサ1030及び無線通信装置1032に電力を供給する電力供給回路1031を含む。好ましくは、インターフェースユニット1020も、プロセッサ1030及び無線通信装置1032に電力を供給する電力供給回路1031を含む。
図12に示すように、実施形態によっては、電力供給回路1031は、バッテリ電源1033、ならびにバッテリ電源1033によって生成された電圧をプロセッサ1030及び無線通信装置1032に供給するのに適したドライバ1037を有している。好ましくは、バッテリ電源1033は、ボタン電池形のバッテリである。ただし、バッテリ電源1033は、少なくとも1つの円筒形又は角柱形セルを含むものであってもよい。
バッテリ電源1033は、プロセッサ1030及び無線通信装置1032だけでなく、前記機能ブロック1036にも給電可能なものとされる。手動指令管理ユニット1014,1015の場合、機能ブロック1036は、単純に、手動で作動される少なくとも1つのスイッチを含む。場合によって設けられるインターフェースユニット1020の場合、バッテリ電源1033は、一般的に、機能ブロック1036に給電可能なものとされ、これは当該機能ブロック1036に含まれるのが小型ディスプレイである場合にも同様である。
図13に示すように、実施形態によっては、手動指令管理ユニット1014,1015の電力供給回路1031は、自転車用電子システム1001内で生成される無線周波数電磁場、好ましくはインターフェースユニット1020によって生成される無線周波数電磁場からエネルギーを吸収するように構成されている。
具体的には、無線周波数・電力供給回路1031は、周知の技術であるRFID(無線周波数識別)技術を利用するものなので、ここでは詳述しない。図13には、さらに、ドライバ1038が示されている。ドライバ1038は、前記電磁場からエネルギーを吸収するために前記アンテナ1034に接続されるドライバである。変形例として、そのような機能に特化した第2のアンテナが設けられてもよい。
好ましい一実施形態において、手動指令管理ユニット1014,1015に含まれ得る、無線周波数・電力供給回路(radiofrequency power supply circuit)1031(図1
3)は、エネルギー蓄積装置を有する。好ましくは、このエネルギー蓄積装置は、蓄積用コンデンサ1039である。このようなエネルギー蓄積装置1039により、手動指令管理ユニット1014,1015は、前記無線周波数電磁場を生成する自転車用電子システム1001の別の構成要素(一具体例において、インターフェースユニット1020)に対してその無線周波数電磁場の生成要求を伝達するのに必要な時間のあいだ、自身のプロセッサ1030を自己給電することができる。
図12には示していないが、このようなエネルギー蓄積装置(好ましくは、蓄積用コンデンサは、バッテリによる電力供給回路1031の場合にも設けられてよい。
場合によって設けられるインターフェースユニット1020において、当該インターフェースユニット1020の電力供給回路1033がバッテリによる電力供給回路1033である場合、その電源回路1033は、好ましくは、無線周波数電磁場を生成してこの無線周波数電磁場を介して手動指令管理ユニット1014,1015の構成品にも給電することができるものとされる。この場合のインターフェースユニット1020のアンテナ1034は、そのような無線周波数電磁場を生成するようにも構成される。
前記無線周波数電磁場は、バッテリユニット1012によって生成されるものであってもよい。この場合、バッテリユニット1012によって生成された無線周波数電磁場を介して、インターフェースユニット1020の構成品が給電される。この場合のインターフェースユニット1020は、図13に示す無線周波数・電力供給回路1031を含むことになる。
自転車用電子システム1001内に接続される各ユニット(場合によっては、バッテリユニット1012を除く)に、無線通信装置1032又は有線通信手段を設けることにより、異なるユニット間でのデータおよび/または指令の通信が可能になる。具体的に説明すると、手動指令管理ユニット1014,1015および/または場合によって設けられるセンサユニットとディレイラ管理ユニット1016,1017とが互いに通信することにより、ディレイラのシフトアップ指令やシフトダウン指令を伝達したり、ディレイラの状態に関するメッセージを受け取ったりすることができる。自転車用電子システム1001内の無線通信に特に適した通信プロトコルについては、後で詳述する。
既述したように、一部のユニットでは、送信機能および/または受信機能が省略されてもよい。そのようなユニットについては、当然ながら、その省略分の通信機能(あるいは、通信機能そのもの)を放棄することとなり、場合によっては、後述する通信プロトコルも変更される。
図8の場合、自転車用電子システム1001内のデータ/指令の無線通信は、インターフェースユニット1020がルートノードまたはスター中心ノードの役割を果たすスター型またはツリー型のネットワークによって行われる。このとき、インターフェースユニット1020は、ペリフェラルノードの役割を果たす手動指令管理ユニット1014と無線通信チャネル1040を介して通信し、同じくペリフェラルノードの役割を果たす手動指令管理ユニット1015と無線通信チャネル1041を介して通信し、同じくペリフェラルノードの役割を果たすディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1042を介して通信し、同じくペリフェラルノードの役割を果たすディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1043を介して通信する。
バッテリユニット1012は、上記通信ネットワーク内に接続されていないか、あるいは、給電用の接続部に設けられたケーブル1024,1026を介したディレイラ管理ユニット1016,1017との有線通信を経由して、上記通信ネットワークに接続されている。
図示していないが、既述したように、インターフェースユニット1020とバッテリユニット1012との間にも、給電用の(場合によっては、データ/指令用も担う)接続ケーブルが設けられてもよい。
場合によっては、ディレイラ管理ユニット1016とディレイラ管理ユニット1017とが、インターフェースユニット1020を経由して、および/または、バッテリユニット1012を経由して互いに通信可能である。
図9の場合、自転車用電子システム1001内のデータ/指令の無線通信は、メッシュネットワークによって行われる。このとき、手動指令管理ユニット1014は、ディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1044を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1045を介して通信し、手動指令管理ユニット1015は、ディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1046を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1047を介して通信する。つまり、各ユニット1014〜1017は、受信機および/または送信機および/または中継機の役割を果たすノードとなり、インターフェースユニット1012は省略されている。
この場合も、バッテリユニット1012は、上記通信ネットワーク内に接続されていないか、あるいは、給電用の接続部に設けられたケーブル1024,1026を介したディレイラ管理ユニット1016,1017との有線通信によって上記通信ネットワークに接続されている。
図10の場合、自転車用電子システム1001内のデータ/指令の無線通信は、メッシュネットワークによって行われる。このとき、インターフェースユニット1020は、手動指令管理ユニット1014と無線通信チャネル1048を介して通信し、手動指令管理ユニット1015と無線通信チャネル1049を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1050を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1051を介して通信し、バッテリユニット1012は、手動指令管理ユニット1014と無線通信チャネル1052を介して通信し、手動指令管理ユニット1015と無線通信チャネル1053を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1054を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1055を介して通信する。
変形例として、無線通信チャネル1054,1055は省略されてもよく、ディレイラ管理ユニット1016とバッテリユニット1012との間の通信が接続ケーブル1024を介して行われ、ディレイラ管理ユニット1017とバッテリユニット1012との間の通信が接続ケーブル1026を介して行われてもよい。
図示していないが、既述したように、インターフェースユニット1020とバッテリユニット1012との間にも、給電用の(場合によっては、データ/指令用も担う)接続ケーブルが設けられてもよい。
この場合も、場合によっては、ディレイラ管理ユニット1016とディレイラ管理ユニット1017とが、インターフェースユニット1020を経由して、および/または、バッテリユニット1012を経由して互いに通信可能である。
図11の場合、自転車用電子システム1001内のデータ/指令の無線通信は、メッシュネットワークによって行われる。このとき、手動指令管理ユニット1014は、ディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1056を介して通信し、バッテリユニット1012と無線通信チャネル1057を介して通信し、手動指令管理ユニット1015は、ディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1058を介して通信し、バッテリユニット1012と無線通信チャネル1059を介して通信し、バッテリユニット1012は、ディレイラ管理ユニット1016と無線通信チャネル1060を介して通信し、ディレイラ管理ユニット1017と無線通信チャネル1061を介して通信する。すなわち、各ユニット1014〜1017,1012は、受信機および/または送信機および/または中継機の役割を果たすノードとなる。
変形例として、無線通信チャネル1060,1061は省略されてもよく、ディレイラ管理ユニット1016とバッテリユニット1012との間の通信が接続ケーブル1024を介して行われ、ディレイラ管理ユニット1017とバッテリユニット1012との間の通信が接続ケーブル1026を介して行われてもよい。
注目すべきは、図9及び図11の場合の自転車用電子システム1001は、好都合なことにインターフェースユニット1020や中央処理装置を持たない、分散型アーキテクチャを有している。図9及び図11の各ユニット1014〜1017,1020は、いずれも同一のレベルにあり、どれも他方のスレーブでもマスタでもない。
自転車用電子システム1001のユニット間の通信ネットワークについて、上記したもの以外のダイヤグラム(diagrams)やアーキテクチャが可能であることは、当業者であれば明らかである。
また、自転車用電子システム1001は、ユニット(例えば、前述した各種ネットワーク構成またはその変形例について、そこに含まれる前述したユニット)の追加、除去、交換によって簡単に再構成することができる。また、3種類の電線を具備したバス18が自転車用電子システム1全体にわたって設けられているので、システム内の様々な場所に存在する様々な装置を複数の電線で相互接続するという組立作業を、簡単に行うことができる。既述の教示内容から明らかなように、追加されたユニットに対する給電接続は、有線を介したものでも無線周波数電磁場を介したものであってもよく、さらに、上記通信ネットワークへの接続は、有線であってもワイヤレス(無線)であってもよい。
上記のユニット以外にも、自転車用電子システム1001には、さらなるユニット(具体的には、ZigBeeエンドデバイス;後の説明を参照)、例えば、GPS位置の計測、高度の計測、温度の計測、運転者の身体状態の検出、運転者が生成する動力の検出、バッテリの充電状態(charge)の検出用などのユニットを挿入することができる。
図14に概略的に示すように、各ユニット1012,1014〜1017,1020は、それら各ユニットのケーシング、好ましくは防水性のケーシング、より好ましくはIP67規格を少なくとも満たしたケーシングに収容されている。
以下では、自転車用電子システム1001の各ユニット1012,1014〜1017,1020について、その構成や構造の好ましい実施形態を説明する。
手動指令管理ユニット1014,1015は、それぞれ、給電用の有線接続部を具備しておらず(図13に示す電力供給回路1031により無線周波数で(by radiofrequency
)給電を受ける機能を利用しているか、あるいは、図12に示す自身のバッテリによる電
力供給回路1031を含んでいる)、さらに、通信用(送信用、場合によっては、受信用も担う)の有線通信機能も具備していない点で、独立したユニットまたは自立したユニットまたは「完全にワイヤレス」なユニットであると言える。
図15に示すように、手動指令管理ユニット1014,1015のそれぞれのケーシングは、2つの半シェル1070,1071で構成され、かつ、自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定可能な周知の構成(図15に示す構成は、あくまでも概略的なものに過ぎない)を有している。このケーシングには:
−当該ケーシングの壁に適切に組み込まれているか又は当該ケーシングから突出している、所望の指令を手動で伝えるためのユーザインターフェーススイッチを作動させる少なくとも1つのボタン1072またはレバーまたは同様の構成品;
が設けられており、さらに、このケーシング内には:
−無線周波数・電力供給回路1031(図13)の場合には設けられない、バッテリ型の場合に設けられる、電力供給回路(図12)のバッテリ1033;および
−無線電子基板、すなわち、印刷回路基板1074(図15では、分かり易くするために、当該基板の構成品の全ては示していない);
が設けられている。この印刷回路基板1074は:
−電力供給回路1031のドライバ1037又はドライバ1038;
−通信用のアンテナ1034(場合によっては、無線周波数・電力供給回路1031(図13)の一部をなす);
−少なくとも1つの前記ユーザインターフェーススイッチ1076(機能ブロック1036)、好ましくは、当該技術分野において周知である、「UP」指令を発信するためのスイッチ、「DOWN」指令を発信するためのスイッチ、および「MODE」指令を発信するためのスイッチ;
−無線周波数でデータを送受信するためのトランシーバ又は送受信部1035;ならびに
−上述した構成品の機能を制御するマイクロプロセッサ1030;
を具備し、好ましくは、さらに、
−無線周波数・電力供給回路1031(図13)である場合には、エネルギー蓄積・管理用キャパシタ;を具備する。
好ましくは、場合によって設けられるインターフェースユニット1020は、給電用の有線接続部を具備しておらず、より好ましくは、通信用(送信用、場合によっては、受信用も担う)の有線接続部も具備していない点で、独立したユニットまたは自立したユニットまたは「完全にワイヤレス」なユニットになり得る。
図16に示すように、インターフェース1020のケーシングは、2つの半シェル1080,1081で構成されている(図16に示す構成は、あくまでも概略的なものに過ぎない)。このケーシングには:
−場合によって設けられる構成品として、図16に示すように印刷回路基板1083上に設けられたディスプレイ1802(場合によっては、タッチスクリーン型のディスプレイ)(前記半シェル1081のうち、このディスプレイ1082に対応する箇所には、孔または透明な窓1084が形成されている);
−場合によって設けられる構成品として、当該ケーシングの壁に適切に組み込まれているか又は当該ケーシングから突出している、所望の指令を手動で伝えるためのユーザインターフェーススイッチを起動させるボタンまたはレバーまたは同様の構成品、例えば、ジョイスティック1085(図16には、前記半シェル1081から突出するジョイスティックカバー1086を具備している様子が示されている);
が設けられており、さらに、このケーシング内には:
−無線周波数・電力供給回路1031(図13)の場合、および/または、前記インタ
ーフェースユニット1020が(既述したように)バッテリユニット1012と有線接続される場合には設けられないが、バッテリ型の電力供給回路1031(図12)のバッテリ1033;ならびに
−無線電子基板、すなわち、前記印刷回路基板1083(図16では、分かり易くするために、当該基板の構成品の全ては示していない);
が設けられている。この印刷回路基板1083は:
−電力供給回路1031のドライバ1037又はドライバ1038;
−通信用のアンテナ1034(前記インターフェースユニット1020がバッテリユニット1012によって無線周波数で給電される場合には、無線周波数・電力供給回路1031(図13)の一部をなす。他にも、前記インターフェースユニット1020が無線周波数で手動指令管理ユニット1014,1015を給電するものである場合には、適切な無線周波数電磁場を生成して伝播させるのに適したものとされる);
−前記ユーザインターフェーススイッチ(機能ブロック1036)、好ましくは、前記ディスプレイ1082によって実現されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の「UP」指令、「DOWN」指令、「RIGHT」指令、「LEFT」指令、および「ENTER/MODE」指令をそれぞれ発信するための、前記ジョイスティック1085によって操作される5つのスイッチ、あるいは、各種機能に割り当てられた、キーボードの対応するスイッチ、あるいは、各種機能に割り当てられたボタンを具備するキーボード;
−無線周波数でデータを送受信するためのトランシーバ又は送受信部1035;ならびに
−上述した構成品の機能を制御し且つ手動指令管理ユニット1014,1015の前記マイクロプロセッサ1030と相互作用する/を管理するマイクロプロセッサ1030(具体的には、前記インターフェースユニット1020のマイクロプロセッサ1030は、前記自転車用電子システム1001において実現される無線通信ネットワークのルートノードまたはスター中心ノードの役割を果たす(図8及び図10)。また、このマイクロプロセッサ1030は、バッテリユニット1012との間に接続ケーブルが設けられた場合に当該バッテリユニット1012と有線で通信するための機能を有する);
を具備する。
ディレイラ管理ユニット1016,1017(図10及び図11)は、それぞれ、通信用(送信用、場合によっては、受信用も担う)の有線接続部を具備していないが、バッテリユニット1012との給電用の前記有線接続部10124,1026を具備している点で、半独立したユニットまたは「部分的にワイヤレス」なユニットである。図8及び図9の実施形態では、各ディレイラ管理ユニット1016,1017は、バッテリユニット1012との間のデータ/指令の通信用の接続については有線で行うが、手動指令管理ユニット1014,1015とのデータ/指令の通信用の有線接続部は具備していない。
ディレイラ管理ユニット1016,1017のそれぞれのケーシングには:
−チェーンガイド要素または当該チェーンガイド要素を運動させるための電気機械的なアクチュエータ;
が設けられており、さらに、このケーシング内には:
−無線電子基板;
が設けられている。この無線電子基板は:
−通信用のアンテナ1034;
−無線周波数で(via radiofrequency)データを送受信するためのトランシーバ(送受信部)1035;
−前記アクチュエータを指令するためのパワー回路(機能ブロック1036);ならびに
−上述した構成品の機能を制御するマイクロプロセッサ1030;(このマイクロプ
ロセッサ1030は、バッテリユニット1012と有線で通信する場合のための機能を有する);
を具備する。
バッテリユニット1012(図10及び図11)は、通信用(送信用、場合によっては、受信用も担う)の有線接続部を具備していないが、ディレイラ管理ユニット1016,1017に電力を供給するための当該ディレイラ管理ユニット1016,1017との給電用の前記有線接続部1024,1026を具備している点で、半独立したユニットまたは「部分的にワイヤレス」なユニットである。図8及び図9の実施形態では、バッテリユニット1012は、各ディレイラ管理ユニット1016,1017との間のデータ/指令の通信用の接続については有線で行うが、手動指令管理ユニット1014,1015とのデータ/指令の通信用の有線接続部は具備していない。
バッテリユニット1012のケーシング内には:
−パワーバッテリ、好ましくはリチウムイオンポリマーバッテリ;および
−場合によって無線電子基板;
が設けられている。この無線電子基板は:
−通信用のアンテナ1034(前記バッテリユニット1012が、インターフェースユニット1020及び手動指令管理ユニット1014,1015に電力を供給するものである場合には、適切な無線周波数電磁場を生成して伝播させるのに適したものとされる);
−無線周波数でデータを送受信するためのトランシーバ又は送受信部1035;ならびに
−上述した構成品の機能を制御するマイクロプロセッサ1030;
を具備する。
好ましくは、手動指令管理ユニット1014,1015からディレイラ管理ユニット1016,1017への指令の通信は、インターフェースユニット1020が設けられており(図8及び図10)、かつ、このインターフェースユニット1020が、無線周波数電磁場を介して手動指令管理ユニット1014,1015に電力を供給するものであることを前提として、以下に説明する方法(手順)で行われる(なお、他の構成を前提とする場合に、以下に説明する手順をどのように変更すればよいかは、当業者の能力の範囲内である):
a)運転者が、手動指令管理ユニット1014,1015のボタン1072を押す過程;
b)手動指令管理ユニット1014,1015のプロセッサ1030をスリープ状態またはスタンバイ状態から起動(waking up)させる過程であって、前記エネルギー蓄積装
置1039が設けられている場合には、当該エネルギー蓄積装置1039に蓄積されたエネルギーにより、そのような起動が可能である過程;
c)手動指令管理ユニット1014,1015からインターフェースユニット1020に対して起動指令(wakening command)を送信する過程;
d)インターフェースユニット1020が起動されるや否や、当該インターフェースユニット1020が少なくとも1つの手動指令管理ユニット1014,1015にエネルギーを送る過程;
e)少なくとも1つの手動指令管理ユニット1014,1015とインターフェースユニット1020との間で通常のデータ/指令のトラフィックを通信する過程であって、前記過程d)により、当該少なくとも1つの手動指令管理ユニット1014,1015は、そのような通信を行うのに十分なエネルギーを有している過程;
f)上記の通信またはデータ/指令のトラフィックが終了すると、インターフェースユニット1020が、手動指令管理ユニット1014,1015にエネルギーを送り、当該
手動指令管理ユニット1014,1015を次に起動されるときまでスリープ状態またはスタンバイ状態にする過程;および
g)さらに、インターフェースユニット1020が、次に起動されるときまでスリープ状態またはスタンバイ状態に入る過程。
好ましくは、前記方法(手順)は、さらに:
h)運転者とインターフェースユニット1020との間でインタラクションイベント(interaction event)が生じると、前記過程d)に移行する過程;および/または
i)運転者と手動指令管理ニット1014,1015との間で、あるいは、運動者とインターフェースユニット1020との間でインタラクションイベントが生じていない場合に:
−インターフェースユニット1020が所定の頻度で起動し、
−インターフェースユニット1020が自身の動作状態をチェックして、未処理の動作がない場合には、少なくとも1つの手動指令管理ユニット1014,1015にエネルギーを送り、自身はスリープ状態に戻る過程、
を含む。
本明細書の初めのほうでも述べたように、好ましくは、無線通信は、ZigBee、Bluetooth(登録商標)、低電力消費Bluetooth(登録商標)(BlueTooth(登録商標) Low Power consumption)、NFC、WiFiおよびRFIDから選択さ
れる小電力無線通信プロトコルに準拠して、より好ましくはZigBeeとして知られるプロトコルに準拠して行われる。
具体的に説明すると、ZigBeeは、IEEE802.15.4規格に基づくプロトコルであり、868MHzまたは2.4GHzの周波数で動作し得る。ZigBeeは、分散型アーキテクチャのハードウェアを実現することが可能であり、外側の構成要素はリーフまたはペリフェラルノード(ZED;ZigBeeエンドデバイス)と称され、前記自転車用電子システムを管理してネットワーク組織化パケットを送信する構成要素(つまり、前記リーフとしての役割もマネジャー(管理者)としての役割も果たす構成要素)はコーディネータ(ZC;ZigBeeコーディネータ)と称される。これらに加えて、中間ルータの役割を果たし、他のデバイスとの間でデータを受け渡しすることで信号の中継の最適化を行う仲介ノード(ZR;ZigBeeルータ)が設けられる場合もある。
より具体的には、図8〜図11のアーキテクチャにおいて、ペリフェラルノードであると説明したユニット(図8のユニット1014〜1017、図9のユニット1014〜1017、図10のユニット1014〜1017、および図11のユニット1014,1015)はZEDとして実現可能であり、ルートノードまたはスター中心ノードであると説明したユニットのうちの1つ(図8のユニット1020、図10のユニット1012、ならびに図11のユニット1016および/またはユニット1017)はZCとして実現可能であり、ルートノードまたはスター中心ノードであると説明したその他のユニット(図10のユニット1020、および図11のユニット1012)はZRとして実現可能である。一具体例として、インターフェースユニット1020をZRとして構成することにより、手動指令管理ユニット1014,1015から、当該インターフェースユニット1020を経由して、情報をディレイラ管理ユニット1014,1015に送信することが可能になる。
これらのZigBeeデバイス(ZED、ZC及びZRを含む)は、エネルギー消費量が少ないので、それぞれのノードに組み込まれ得るバッテリ(例えば、単4形(AAA)電池など)を消費して一年間ないし二年間動作することができる。
上記のようなZigBeeプロトコルには、Renesas Electronics社、Microchip Technology社、NXP社、およびその他の業者から上市されている多数のダイアレクト(dialects)が存在するが、いずれも省電力化に適している。
ZigBeeプロトコルでは、省電力化を達成するために、1回の通信ごとに送信されるパケットの長さが128バイト以下に設定されている。
コーディネータノードZCは、他のデバイスによって妨げられる通信チャネルの使用を減らし、使用するチャネルを自動的に変化させるのに適した機能を有する。
ZigBeeプロトコルに必要なフットプリントは、少しのプログラムメモリ(典型的には、16kのRAM)および少しのデータメモリ(典型的には、3kまたは4kのRAM)、さらに、ロイヤルティフリーなスタックだけである。
上市されているZIgBeeデバイスとしては、NXP社製の専用プロセッサや、Renesas Electronics社製やMicrochip Technology社製の外部ZigBeeペリフェラルを用いたソリューション(この場合のプロセッサは、モダンタイプ「AT」コマンドを用いて外部トランシーバと相互作用することができる)等を挙げることができる。
ZigBee無線ネットワークは、どのリーフも互いに通信するにはコーディネータを経由する必要がある「クラスター」型であってもよい。
ZigBee無線ネットワークは、「メッシュ」型であってもよい。この場合のリーフは、無線周波数域で互いに「視認」できる場合にのみコーディネータを経由せずに互いに直接通信することが可能であるが、何らかの問題や干渉がある場合にはコーディネータを経由して互いに通信を行う。つまり、「メッシュ」型のネットワークでは、リーフがコーディネータの役割を果たす場合もあるが、それには必要なメモリの増加が伴う。
図17は、自転車用電子システム1001においてペリフェラルノードの役割を果たすユニット1012,1014〜1017,1020についての通信プロトコル、具体的には、自転車用電子システム1001内の通信ネットワークにおいてリーフまたはZED(ZigBeeエンドデバイス)の役割を果たすユニットについての通信プロトコルのフローチャートである。図18は、自転車用電子システム1001内の通信ネットワークにおいてルートノードまたはスター中心ノードの役割を果たすユニットについての通信プロトコル、具体的には、ZC(ZigBeeコーディネータ)またはZR(ZigBeeルータ)の役割を果たすユニットについての通信プロトコルのフローチャートである。
ZigBeeとは異なる通信プロトコルを利用する場合に、これらのフローチャートをどのように変更すべきかは、当業者の能力の範囲内である。
図17を参照する。ブロック1100において、ユニット1012,1014〜1017,1020の初期化が行われる。
符号1101,1102は、タスクを表すブロックを指している。タスク1およびタスク2は、通信を確立したペリフェラルノードが同時に管理することのできる最大数(整数)のタスクまで拡張され得る。
例えば、リーフ1と称されるユニットがあるとして、このリーフ1は、タスク1におい
てリーフ3と称されるユニットと通信を行い、タスク2においてリーフ4と称されるユニットと通信を行い、タスク3(図示せず)においてコーディネータであるユニットと通信を行う、などである。
各タスクは、以下の手順にしたがって通信を実行する。
ブロック1103において、予め選択されたリーフ(図示の例では、リーフ3)に対してソケットを開放する。ソケットとは、ZigBeeスタックによって管理され、目的の装置に対して選択的に開くことができるゲートのようなものであると理解されたい。このアプリケーションのソフトウェアレベルにおいて、前記ソケットは、“受信()”(すなわち、受信全般)したり、当該ソケットに接続されたユニットに対してそのユニットが実行すべき動作を“送信(宛先、要求内容)”したりすることができる。
ブロック1104において、ローカルな要求を処理する。例えば、運転者によって手動指令管理ユニット1014,1015のボタン1072が作動されたか否かをチェックする。
ブロック1105において、当該タスクの実行対象であるリーフ、すなわち、前記ソケットが開放されているリーフに対して要求があるか否かをチェックする。
このチェックが否定的である場合、ブロック1104に戻る。肯定的である場合には、ブロック1106に進む。
ブロック1106において、当該タスクの実行対象であるリーフ、すなわち、前記ソケットが開放されているリーフに対して前記要求を送信し、かつ、好ましくは、そのリーフから応答を受け取ることを許す、応答タイムアウトと称される最大限の期間を設定する。この最大限の期間の設定および経過は、例えばプロセッサ1030内部のクロック信号を利用した、適切なタイムカウンタ機能によって監視される。
ブロック1107において、前記応答があるか否かをチェックする。このチェック結果が否定的である場合、ブロック1108において、タイムアウトとして設定した期間が経過した又は切れたか否かをチェックする。このブロック1108でのチェック結果が否定的である場合には、ブロック1107の確認過程の実行に戻り、このブロック1108でのチェック結果が肯定的である場合(すなわち、タイムアウトが切れた場合)には、ブロック1106の要求送信過程の実行に戻る。つまり、前記要求は、応答があるまで何回も(前記タイムアウトによって決まる頻度で)送信される。
ブロック1107のチェック結果が肯定的である場合(前記応答がある場合)、ブロック1109において、当該タスクの実行対象であるリーフ(図示の例では、リーフ3)、すなわち、前記ソケットが開放されているリーフから前記応答を受信し、場合によっては当該応答を復号化する。
ブロック1110において前記応答を処理した後、ブロック1104のローカルな要求の処理過程に戻る。
図示していないが、さらに、その他のユニットからの要求の受信過程および/またはアクションが実行されたことのコンファメーション(確認通知)の送信過程が設けられてもよい。
好都合なことに、図18に示す、自転車用電子システム1001内の通信ネットワーク
においてルートノードまたはスター中心ノードの役割を果たすユニットについての通信プロトコル、具体的には、ZC(ZigBeeコーディネータ)またはZR(ZigBeeルータ)の役割を果たすユニットについての通信プロトコルは、上記の通信プロトコルに極めて類似している。よって、図18の各ブロックの符号は、図17の対応するブロックの符号に100を足した数字であり、説明を簡潔にするために、以下では詳述しない。
図18のプロトコルは、ブロック1203において、前記ソケットを単一のユニット(すなわち、リーフ)に対して開放するのではなく複数のユニット(すなわち、リーフ)(図示の例では、リーフ1、リーフ2、リーフ3およびリーフ4)に対して同時に開放する点で、図17のプロトコルと異なる。ルートユニットまたはスター中心ユニット(すなわち、コーディネータ)は、リーフとは異なり、指令/情報をブロードキャスト送信、すなわち、指令/情報を当該ルートユニットまたはスター中心ユニットに接続された全てのリーフに送信することができる。単なる例示に過ぎないが、そのようなブロードキャスト送信され得る指令/情報の簡単な例として、「フロントディレイラおよび/またはリアディレイラのギアシフト動作実行中」、「バッテリ充電」、「ディレイラのモータ位置復帰」、「アラーム発生中」(好ましくは、アラームの種類も共に明示)、「バッテリ消耗」、「スタンバイモード移行中」(前述の過程f)の際)などが挙げられる。
単一のリーフに対して送信され得る指令/情報の簡単な例として、「フロントディレイラ/リアディレイラのギアシフト動作成功のコンファメーション」、「バッテリの充電レベル」、「ディレイラの運動位置/速度/方向」、「スリープ状態」、「アラーム管理状態」などが挙げられる。
したがって、ブロック1206において、前記要求を全ての前記ユニットにブロードキャスト送信し、ブロック1207において、全ての前記要求があるか否かをチェックし、ブロック1209において、全ての前記要求を受信し、ブロック1210において、全ての前記要求を処理する。
図19に、少なくとも1つの自転車を制御する本発明にかかる制御システム1300を概略的に示す。
制御システム1300は、自転車に車載された少なくとも1つの前記自転車用電子システム1001と、自転車に車載されていないスーパーバイザ装置1301とを備えており、これら少なくとも1つの前記自転車用電子システム1001およびスーパーバイザ装置1301は互いに無線通信を行うことができる。
好ましくは、制御システム1300は、それぞれ対応する自転車に車載された、複数の自転車用電子システム1001を備えている。図19には、一例として、5つの自転車用電子システム1001が、5つの自転車のうちのそれぞれ対応する自転車に車載されている様子が示されている。以下では、説明を簡単にするために、そのうちの1つの自転車に車載された1つの自転車用電子システム1001について言及する。
好ましくは、スーパーバイザ装置1301は、レース時に自転車または自転車のチームの後ろについて走る、いわゆるチームカーに車載される。さらに、そのチームカーには、チームマネジャーが乗っている。
本明細書の初めのほうでも述べたように、好ましくは、無線通信を介した、スーパーバイザ装置1301から所与の自転車に車載された自転車用電子システム1001への直接通信、および/または、スーパーバイザ装置1301から自転車のチームの各自転車に車載された全ての自転車用電子システム1001宛てのブロードキャスト通信により、少な
くとも1つの自転車に車載された自転車用電子システム1001の少なくとも1つのパラメータおよび/または変数の最新値がスーパーバイザ装置1301に送信可能であり、および/または、少なくとも1つの自転車に車載された自転車用電子システム1001の少なくとも1つのパラメータおよび/または変数の数値がスーパーバイザ装置1301によって変更可能である。
より詳細に説明すると、制御システム1300の無線ネットワーク、具体的には、ZigBee無線ネットワークは、少なくとも1つの自転車に車載された、所定数の自転車用電子システム1001によって構築される。各自転車用電子システム1001内には、無線サブネットワークが実現されている。これらの無線サブネットワークは、それぞれ、コーディネータZC(ZIgBeeコーディネータ)を有しており、かつ、内部がZED(ZigBeeエンドデバイス)および場合によってはZR(ZIgBeeルータ)で構成されている。
各自転車の自転車用電子システム1001内に実現されたサブネットワークにおけるコーディネータZCは、異なる自転車の自転車用電子システム1001との間のゲートウェイの機能、さらに、前記チームカーに車載されたスーパーバイザ装置1301内に存在する別のコーディネータZCとの間のゲートウェイの機能を果たす。
前記チームカーに車載されたスーパーバイザ装置1301内に存在するコーディネータZCは、特定のソフトウェアにより、所与の動作を定める(define)ことができる。例えば、スーパーバイザ装置1301内に存在するコーディネータZCは、自転車の状態のモニター、現在のレースルートの要件に応じた少なくとも1つの自転車についてのパラメータ化(parameterization)、診断要求などの動作を定めることができる。
制御システム1300の無線ネットワークを確立する過程は、まず、自転車に車載された自転車用電子システム1001の各コーディネータZCとスーパーバイザ装置1301との間に(クラスター型の)ネットワークを構築し、相互の可視化/通信を可能にすることである。これは、スーパーバイザ措置1301のコーディネータノードZCによって可能になる。
制御システム1300の無線ネットワークの物理層を確立する過程は、ZigBeeスタックのハードウェア設定により、好ましくはセキュリティキーなどの適切な保護を伴って、自動的に行われる。
前記物理層(physical layer)を確立する際には、ネットワーク上の各ユニットに対して固有のネットワークアドレスが規定される。前記物理層は、ネットワーク開始時の同期化に利用され、かつ、エンドユーザ(制御システム1300)にとってトランスペアレントである。
前記物理層の構築が終わると、以下で例を用いて説明するように、ユーザ側に関連付けられたアプリケーションがインテロゲーション(質問)を開始する。
少なくとも1つの自転車についてモニターを行う場合、スーパーバイザ装置1301は、各自転車又は具体的には1つの自転車に対して、少なくとも1つの変数またはパラメータの最新値を要求することができる。そのような変数またはパラメータには:速度;レース開始時から数えて実行されたギアシフト動作の回数;フロントディレイラおよび/またはリアディレイラのチェーンが係合している歯車の番号(どの歯車に係合しているか);車載されている少なくとも1つの自転車用電子システム1001および/または当該少なくとも1つの自転車用電子システム1001における各電子基板のファームウェアのリリ
ース;ならびに少なくとも1つの自転車に車載されている自転車用電子システム1001の設定に関するその他のパラメータ;が含まれる。
前記診断要求の場合、前記チームカーに車載されたスーパーバイザ装置1301は、例えば運転者がクラッシュ(衝突や落下等)を起こした際などに、自転車の安全性および所望の性能を確保するために、各自転車に車載された自転車用電子システム1001から診断データを要求し、どのユニットを交換すべきでどのユニットは交換する必要がないか等をチェックすることができる。
無線ネットワーク(一具体例として、ZigBee無線ネットワーク)を利用することにより、チームカーから自転車が物理的に見えなくても、自転車に車載された自転車用電子システム1001の状態をチェックすることができるので、極めて有利である。これは、レース時の前記チームカーが自転車の集団の後ろに位置し、しかも、それらの自転車は当該チームカーの何百メートルも先を疾走している場合さえあるので、極めて重要である。
また、有利なことに、自転車に車載された自転車用電子システム1001のパラメータ化についても、スーパーバイザ装置1301から遠隔で実行することができる。レース時には、ディレイラの故障や破損等に関連した問題が起こり得る。そのような場合、自転車のパラメータを読み取って工場設定値(factory value)をリセットすることにより、そ
の自転車に車載された自転車用電子システム1001の正確な動作(特に、動作不良を起こしたディレイラの正確な動作)を回復することができる。それ以外の場合、例えば、ルートの変化が激しい場合等には、現在のルートの場所に応じてディレイラのモータの作動回数パラメータを適宜に増減変化させることができる。これは、1つずつの自転車に対して実行することもできるし、あるいは、全ての自転車に対して一斉に実行することによって高速で行うこともできる。
以上の説明から、本発明にかかる自転車用電子システムの様々な特徴だけでなく、それら特徴間の相対的な利点も明らかである。
これまでに説明した実施形態の変形例についても、本発明の教示内容を逸脱しない範囲で、様々なものが実施可能である。
また、既述した自転車用電子システムについて、様々な変更及び変形が可能であるが、いずれも本発明の範疇である。さらに、細部についても、技術的に等価な構成要素によって置き換え可能である。事実、使用する材料や寸法などは、その時々の技術的要件に応じて任意に選定されてよい。
また、既述した自転車用電子システムについて、様々な変更及び変形が可能であるが、いずれも本発明の範疇である。さらに、細部についても、技術的に等価な構成要素によって置き換え可能である。事実、使用する材料や寸法などは、その時々の技術的要件に応じ
て任意に選定されてよい。以下に本発明の実施態様を示す。
[態様1]
自転車用電子システム(1;1001)であって、
−自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシング(1070,1071)を具備した手動指令管理ユニット(14;1014)であって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第1のスイッチ(44;1036,1076)および第1のプロセッサ(40;1030)を含む手動指令管理ユニット(14;1014)と、
−第2のプロセッサ(40;1030)を含むディレイラ管理ユニット(16;1016)と、を備える自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
前記第1のプロセッサ(40;1030)と前記第2のプロセッサ(40;1030)との間の第1の直接通信チャネル(18;1044,1056)、を備えており、
前記第1のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第1のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記ディレイラ管理ユニット(16;1016)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第2のプロセッサ(40;1030)が、前記第1のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第1の直接通信チャネル(18;1044,1056)を介して受信することを特徴とする、自転車用電子システム(1;1001)。
[態様2]
態様1に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシング(1070,1071)を具備した第2の手動指令管理ユニット(15;1015)であって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第2のスイッチ(44;1036,1076)および第3のプロセッサ(40;1030)を含む第2の手動指令管理ユニット(15;1015)、を備える、自転車用電子システム(1;1001)。
[態様3]
態様1または2に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
第4のプロセッサ(40;1030)を含む第2のディレイラ管理ユニット(17;1017)、を備える、自転車用電子システム(1;1001)。
[態様4]
態様2に従属する場合の態様3に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
前記第3のプロセッサ(40;1030)と前記第4のプロセッサ(40;1030)との間の第2の直接通信チャネル(18;1047,1058)、
を備えており、
前記第3のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第2のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記第2のディレイラ管理ユニット(17;1017)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第4のプロセッサ(40;1030)が、前記第3のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第2の直接通信チャネル(18;1047,1058)を介して受信する、自転車用電子システム(1;1001)。
[態様5]
態様3または4に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
前記第1のプロセッサ(40;1030)と前記第4のプロセッサ(40;1030)との間の第3の直接通信チャネル(18;1045)、を備えており、
前記第1のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第1のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記第2のディレイラ管理ユニット(17;1017)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第4のプロセッサ(40;1030)が、前記第1のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第3の直接通信チャネル(18;1045)を介して受信する、自転車用電子システム(1;1001)。
[態様6]
態様2または態様2に従属する場合の態様3から5のいずれか一項に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
前記第3のプロセッサ(40;1030)と前記第2のプロセッサ(40;1030)との間の第4の直接通信チャネル(18;1046)、を備えており、
前記第3のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第2のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記ディレイラ管理ユニット(16;1016)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第2のプロセッサ(40;1030)が、前記第3のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第4の直接通信チャネル(18;1046)を介して受信する、自転車用電子システム(1;1001)。
[態様7]
態様1から6のいずれか一項に記載の自転車用電子システム(1001)において、前記第1の直接通信チャネル(1044,1056)および/または前記第2の直接通信チャネル(1047,1058)および/または前記第3の直接通信チャネル(1045)および/または前記第4の直接通信チャネル(1046)間に、無線通信チャネルが設けられている、自転車用電子システム(1001)。
[態様8]
態様1から6のいずれか一項に記載の自転車用電子システム(1)において、前記第1の直接通信チャネル(18)および/または前記第2の直接通信チャネル(18)および/または前記第3の直接通信チャネル(18)および/または前記第4の直接通信チャネル(18)間に、有線通信チャネルが設けられている、自転車用電子システム(1)。
[態様9]
態様8に記載の自転車用電子システム(1)において、前記第1の直接通信チャネル(18)および/または前記第2の直接通信チャネル(18)および/または前記第3の直接通信チャネル(18)および/または前記第4の直接通信チャネル(18)間に、同一の通信用のバス(18)による有線通信チャネルが設けられている、自転車用電子システム(1)。

Claims (9)

  1. 自転車用電子システム(1;1001)であって、
    −自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシング(1070,1071)を具備した手動指令管理ユニット(14;1014)であって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第1のスイッチ(44;1036,1076)および第1のプロセッサ(40;1030)を含む手動指令管理ユニット(14;1014)と、
    −第2のプロセッサ(40;1030)を含むディレイラ管理ユニット(16;1016)と、を備える自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
    前記第1のプロセッサ(40;1030)と前記第2のプロセッサ(40;1030)との間の第1の直接通信チャネル(18;1044,1056)、を備えており、
    前記第1のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第1のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記ディレイラ管理ユニット(16;1016)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第2のプロセッサ(40;1030)が、前記第1のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第1の直接通信チャネル(18;1044,1056)を介して受信することを特徴とする、自転車用電子システム(1;1001)。
  2. 請求項1に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
    自転車のハンドルバーのハンドグリップに固定されるように構成されたケーシング(1070,1071)を具備した第2の手動指令管理ユニット(15;1015)であって、手動によって作動可能な少なくとも1つの第2のスイッチ(44;1036,1076)および第3のプロセッサ(40;1030)を含む第2の手動指令管理ユニット(15;1015)、を備える、自転車用電子システム(1;1001)。
  3. 請求項1または2に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
    第4のプロセッサ(40;1030)を含む第2のディレイラ管理ユニット(17;1017)、を備える、自転車用電子システム(1;1001)。
  4. 請求項2に従属する場合の請求項3に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
    前記第3のプロセッサ(40;1030)と前記第4のプロセッサ(40;1030)との間の第2の直接通信チャネル(18;1047,1058)、
    を備えており、
    前記第3のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第2のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記第2のディレイラ管理ユニット(17;1017)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第4のプロセッサ(40;1030)が、前記第3のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第2の直接通信チャネル(18;1047,1058)を介して受信する、自転車用電子システム(1;1001)。
  5. 請求項3または4に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
    前記第1のプロセッサ(40;1030)と前記第4のプロセッサ(40;1030)との間の第3の直接通信チャネル(18;1045)、を備えており、
    前記第1のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第1のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記第2のディレイラ管理ユニット(17;1017)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第4のプロセッサ(40;1030)が、前記第1のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第3の直接通信チャネル(18;1045)を介して受信する、自転車用電子シス
    テム(1;1001)。
  6. 請求項2または請求項2に従属する場合の請求項3から5のいずれか一項に記載の自転車用電子システム(1;1001)において、さらに、
    前記第3のプロセッサ(40;1030)と前記第2のプロセッサ(40;1030)との間の第4の直接通信チャネル(18;1046)、を備えており、
    前記第3のプロセッサ(40;1030)が、前記少なくとも1つの第2のスイッチ(44;1036,1076)の手動による作動に応じて、前記ディレイラ管理ユニット(16;1016)宛てのディレイラ指令信号を発信し、前記第2のプロセッサ(40;1030)が、前記第3のプロセッサ(40;1030)からのディレイラ指令信号を前記第4の直接通信チャネル(18;1046)を介して受信する、自転車用電子システム(1;1001)。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の自転車用電子システム(1001)において、前記第1の直接通信チャネル(1044,1056)および/または前記第2の直接通信チャネル(1047,1058)および/または前記第3の直接通信チャネル(1045)および/または前記第4の直接通信チャネル(1046)間に、無線通信チャネルが設けられている、自転車用電子システム(1001)。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の自転車用電子システム(1)において、前記第1の直接通信チャネル(18)および/または前記第2の直接通信チャネル(18)および/または前記第3の直接通信チャネル(18)および/または前記第4の直接通信チャネル(18)間に、有線通信チャネルが設けられている、自転車用電子システム(1)。
  9. 請求項8に記載の自転車用電子システム(1)において、前記第1の直接通信チャネル(18)および/または前記第2の直接通信チャネル(18)および/または前記第3の直接通信チャネル(18)および/または前記第4の直接通信チャネル(18)間に、同一の通信用のバス(18)による有線通信チャネルが設けられている、自転車用電子システム(1)。
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