JP2018149969A - 車両用ウインドウパネル、バックドア、及び車両 - Google Patents

車両用ウインドウパネル、バックドア、及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】後部視認性の低下を抑制できる車両用ウインドウパネル、バックドア、及び車両を提供すること。【解決手段】車両及びバックドアの車両用ウインドウパネル30は、樹脂製のウインドウパネル本体31と、ウインドウパネル本体31の表面に設置された曇り止め用の複数の電熱線35と、を備える。車両用ウインドウパネル30において、各電熱線35の有する第1〜第3熱線部36a〜36cが、車両上下方向に延び、かつ車両左右方向に配列されている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の後部視認用に設置される車両用ウインドウパネル、該車両用ウインドウパネルを備えたバックドア、及び該バックドアを備えた車両に関する。
自動車などの車両の後部視認用の車両用ウインドウパネルには、曇り止め用の電熱線が配置されている。例えば、特許文献1においては、樹脂製のウインドウパネルの表面に、車両左右方向に延びるようにデフォッガ用の熱線を設けるとともに、ウインドウパネルの左右両端には車両上下方向に延びるようにデフォッガ用の母線が設けられており、母線は各熱線と電気的に接続されている。
特開2014−46771号公報
ところが、特許文献1においては、曇り止めのために、母線から各熱線に通電がなされ、各熱線が発熱すると、樹脂製のウインドウパネルにおいて熱線に沿う部分が熱膨張してしまう。熱膨張によってウインドウパネルに部分的な変形が生じ、後部視認される像が歪み、後部視認性が低下してしまうという問題があった。
本発明の目的は、後部視認性の低下を抑制できる車両用ウインドウパネル、バックドア、及び車両を提供することにある。
上記問題点を解決するための車両用ウインドウパネルは、車両の後部視認用に設置される車両用ウインドウパネルであって、樹脂製のウインドウパネル本体と、前記ウインドウパネル本体に設置された曇り止め用の電熱線と、を備え、前記電熱線の有する熱線部が、前記ウインドウパネル本体における車両上下方向に延び、かつ車両左右方向に配列されていることを要旨とする。
これによれば、曇り止めのために電熱線が通電されると、電熱線が発熱し、ウインドウパネル本体に熱が伝わる。ウインドウパネル本体において熱線部に沿う部分が熱膨張し、熱膨張した部分が車両上下方向に延びる状態となる。このとき、ウインドウパネル本体の熱膨張した部分を通過する可視光は車両左右方向に若干屈折するが、車両上下方向への屈折は抑制される。その結果、車両用ウインドウパネル越しに視認される像において車両上下方向への歪みが抑制され、後部視認性の低下が抑制される。
また、車両用ウインドウパネルについて、前記電熱線は、前記ウインドウパネル本体における車両上下方向の上側及び下側のいずれか一方で2本の前記熱線部の端部同士を繋ぐ接続部を備えていてもよい。
これによれば、一定電圧で所望する発熱を可能とするため、電熱線は所要の長さを必要とするが、このような電熱線においては、設置の観点からすると、ウインドウパネル本体の長手方向である車両左右方向へ延びるように配線するのが好ましい。しかし、電熱線を車両左右方向に延ばす構成は、ウインドウパネル本体の車両左右方向への熱膨張を原因とした後部視認性の低下を招く。そこで、電熱線について、接続部で熱線部を折り返す構造とすることで、電熱線が所要の長さを有していてもウインドウパネル本体が熱膨張したときの後部視認性の低下を抑制できる。
また、車両用ウインドウパネルについて、前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿って一体形成された不透明部材を備え、前記接続部は、前記ウインドウパネル本体の厚み方向において前記不透明部材に重なって配置されている。
これによれば、不透明部材は後部視認時に運転者によって視認はされるが、ウインドウパネル本体越しの車両後部視認に影響を与えない部分である。よって、接続部が車両左右方向に延びる形状であり、接続部に沿ってウインドウパネル本体が熱膨張しても、車両後部視認に影響がない。
上記問題点を解決するためのバックドアは、車体の後部に設けられたバックドア開口部を開閉自在とするバックドアであって、バックドアフレームと、前記バックドアフレームの窓枠部の車外側に固定された車両用ウインドウパネルと、を備え、前記車両用ウインドウパネルは、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の車両用ウインドウパネルであることを要旨とする。
上記問題点を解決するための車両は、車体のバックドア開口部を開閉するバックドアを備える車両であって、前記バックドアは、バックドアフレームと、前記バックドアフレームの窓枠部の車外側に固定された車両用ウインドウパネルと、を備え、前記車両用ウインドウパネルは、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の車両用ウインドウパネルであることを要旨とする。
上記バックドア及び車両によれば、曇り止めのために電熱線が通電されると、電熱線が発熱し、ウインドウパネル本体に熱が伝わる。ウインドウパネル本体において熱線部に沿う部分が熱膨張し、熱膨張した部分が車両上下方向に延びる状態となる。このとき、ウインドウパネル本体の熱膨張した部分を通過する可視光は車両左右方向に若干屈折するが、車両上下方向への屈折は抑制される。その結果、車両用ウインドウパネル越しに視認される像において車両上下方向への歪みが抑制され、後部視認性の低下が抑制される。その結果、バックドア、及びバックドアを備えた車両において、車両用ウインドウパネル越しに視認される像において車両上下方向への歪みが抑制され、後部視認性の低下が抑制される。
また、車両について、前記ウインドウパネル本体は、該ウインドウパネル本体の表面が車両前後方向に傾斜している。
これによれば、ウインドウパネル本体を通過する可視光は車両上下方向において屈折する。そして、電熱線が通電されてウインドウパネル本体に熱膨張が発生すると、車両上下方向に屈折していた可視光の向きが変わり、可視される像の歪みが顕著になる。しかし、熱線部を車両上下方向に延ばして配置することで、ウインドウパネル本体の熱膨張に伴うさらなる可視光の上下方向への屈折を抑制し、傾斜した車両用ウインドウパネルであっても後部視認性の低下を抑制できる。
本発明によれば、後部視認性の低下を抑制できる。
実施形態の車両においてバックドア開口部を開放した状態を示す図。 バックドアによりバックドア開口部を閉塞した状態を示す図。 車両用ウインドウパネルを示す正面図。 (a)は比較例のバックドアを示す正面図、(b)は比較例の車両用ウインドウパネルを示す断面図。 (a)は実施形態のバックドアを示す正面図、(b)は実施形態の車両用ウインドウパネルを示す断面図。 別例の車両用ウインドウパネルを示す正面図。 別例の車両用ウインドウパネルを示す正面図。 別例の車両用ウインドウパネルを示す斜視図。
以下、車両用ウインドウパネル、バックドア、及び車両を具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1又は図2に示すように、車両10は、車体11の後部に設けられたバックドア開口部11aを開閉するバックドア12を備える。バックドア12は、バックドアフレーム20と、車両用ウインドウパネル30と、を備えている。バックドアフレーム20は、窓枠部21を備える。バックドアフレーム20は、車内側に配置されるインナーパネル(図示せず)と、車外側に配置されるアウターパネル(図示せず)とを接合して形成されている。
車両用ウインドウパネル30は、窓枠部21に沿うアウタパネルの車外側に固定されている。車両用ウインドウパネル30は、透明な樹脂製のウインドウパネル本体31を有する。ウインドウパネル本体31は、厚み方向から見て(車内側から見て)横長矩形状である。また、ウインドウパネル本体31は厚み方向において車外側へ緩やかに膨らむ形状である。ウインドウパネル本体31は、ポリカーボネート板の表裏両面にハードコート層を備える構成である。なお、ウインドウパネル本体31の材質やハードコート層の有無は適宜変更してもよい。
車両用ウインドウパネル30は、ウインドウパネル本体31の一面(車内側の面)の外周部に一体成形された不透明部材13を有する。不透明部材13は、不透明性(半透明性を含む)の着色樹脂製である。なお、不透明部材13は、例えばセラミック印刷によって形成されていてもよいし、その他の方法で形成されていてもよい。車両用ウインドウパネル30は、不透明部材13が窓枠部21のアウタパネルに重なる状態でアウタパネルに固定されている。ウインドウパネル本体31において不透明部材13で囲まれた領域が透明領域となる。ウインドウパネル本体31の透明領域は、車両用ウインドウパネル30越しに車両10の後部を視認可能とする視認領域となる。一方、不透明部材13は、車両用ウインドウパネル30越しに車両10の後部を視認したとき、僅かに視認されるが、運転者の後部視認に影響を与えない。
ウインドウパネル本体31は、一対の長辺に沿う端縁の長さが異なり、短い方の端縁に第1縁部31aを有するとともに、第1縁部31aより長く、かつ対辺となる端縁に第2縁部31bを有する。ウインドウパネル本体31は、第1縁部31aと第2縁部31bの一端を繋ぐ第3縁部31cと、第1縁部31aと第2縁部31bの他端を繋ぐ第4縁部31dとを有する。ウインドウパネル本体31において、第1縁部31aと第2縁部31bとを最短距離で繋ぐ直線の延びる方向を短手方向とし、第3縁部31cと第4縁部31dとを最短距離で繋ぐ直線の延びる方向を長手方向とする。ウインドウパネル本体31の長手方向は、車両用ウインドウパネル30が設置された車両10においては車両左右方向となり、ウインドウパネル本体31の短手方向は車両上下方向となる。
バックドア開口部11aを閉じた状態では、第1縁部31aはウインドウパネル本体31の上端縁となり、第2縁部31bはウインドウパネル本体31の下端縁となる。また、バックドア開口部11aを閉じた状態では、車内側から見て第3縁部31cはウインドウパネル本体31の左端縁となり、第4縁部31dはウインドウパネル本体31の右端縁となる。第1縁部31a、第2縁部31b、第3縁部31c及び第4縁部31dは、ウインドウパネル本体31の外周縁を形成する。
また、車体11のバックドア開口部11aがバックドア12によって閉じられた状態では、ウインドウパネル本体31は、第1縁部31aが第2縁部31bよりも車両前後方向における前方に位置するように傾斜している。よって、ウインドウパネル本体31は、車内側及び車外側の表面が鉛直方向に対し傾斜している。
図3に示すように、ウインドウパネル本体31は、第1縁部31aに沿って設置された第1バスバー32と、第2縁部31bに沿って設置された第2バスバー33とを有する。第1バスバー32は、第1縁部31aの延びる方向の全体に亘って存在するとともに第3縁部31c及び第4縁部31dにも一部が延びて存在する。第2バスバー33は、第2縁部31bの延びる方向全体に亘って存在する。なお、第1バスバー32は第1縁部31aの延びる方向に複数設置されていてもよいし、第2バスバー33は第2縁部31bの延びる方向に複数設置されていてもよく、後述の電熱線35に通電可能となれば、第1バスバー32及び第2バスバー33の設置の仕方は適宜変更してもよい。
第1バスバー32は、不透明部材13の第1縁部31aに沿う部分に対し、ウインドウパネル本体31の厚み方向に重なる状態でウインドウパネル本体31の車内側の面に設置されている。また、第2バスバー33は、不透明部材13の第2縁部31bに沿う部分に対し、ウインドウパネル本体31の厚み方向に重なる状態でウインドウパネル本体31の車内側の面に設置されている。第1バスバー32及び第2バスバー33には、ワイヤハーネス34が電気的に接続されている。
図1に示すように、ワイヤハーネス34は、車両10の車体11後部から引き出されるとともに、バックドアフレーム20の上部に設けた挿通孔20aを通されてバックドアフレーム20内へ導かれ、第1バスバー32及び第2バスバー33と電気的に接続されている。
図3に示すように、車両用ウインドウパネル30は、ウインドウパネル本体31の表面に設置された複数本の電熱線35を備える。複数の電熱線35は、車両左右方向に沿って等間隔おきにウインドウパネル本体31に配列されている。各電熱線35は1本の導線で構成され、ウインドウパネル本体31の第1縁部31a付近と第2縁部31b付近に折り返し部を備えるジグザグ状である。
各電熱線35は、車両上下方向へ真っ直ぐに延びる第1熱線部36a、第2熱線部36b、及び第3熱線部36cを備える。各電熱線35は、ウインドウパネル本体31の第1縁部31a付近で第1熱線部36aの端部と第2熱線部36bの端部とを繋ぐ第1接続部36dと、ウインドウパネル本体31の第2縁部31b付近で第2熱線部36bの端部と第3熱線部36cの端部とを繋ぐ第2接続部36eを備える。
第1接続部36d及び第2接続部36eは、車両左右方向に延びる。そして、各電熱線35は、ウインドウパネル本体31における車内側の面に設置される。電熱線35は、ウインドウパネル本体31の曇り止め用である。電熱線35は、ウインドウパネル本体31の第1縁部31a付近において第1接続部36dで折り返されるとともに、ウインドウパネル本体31の第2縁部31b付近において第2接続部36eで折り返された形状である。
ウインドウパネル本体31の第3縁部31c側から第4縁部31d側に向かって、第1熱線部36a、第2熱線部36b、及び第3熱線部36cの順序で配列されている。車両左右方向に隣り合う電熱線35同士では、一方(左側)の電熱線35の第3熱線部36cと、他方(右側)の電熱線35の第1熱線部36aとが隣り合っている。
1つの電熱線35において、車両左右方向への第1熱線部36aと第2熱線部36bの距離、第2熱線部36bと第3熱線部36cの距離は同じである。また、車両左右方向に隣り合う電熱線35同士では、一方(左側)の電熱線35の第3熱線部36cと他方(右側)の電熱線35の第1熱線部36aとの距離も同じである。
よって、複数本の電熱線35が設置されつつも、全ての熱線部36a〜36cは、互いに平行となるように車両左右方向へ等間隔おきに配列されている。車両用ウインドウパネル30において、車両左右方向両端に設置された電熱線35は、車両左右方向の中央部に向かって、車両上下方向への熱線部の寸法が徐々に長くなっている。その他の電熱線35は、車両上下方向への熱線部の寸法は同じである。
各電熱線35の第1接続部36dは車両左右方向に延び、第2接続部36eは車両左右方向に延びる。第1接続部36dは、ウインドウパネル本体31の上側において、厚み方向に不透明部材13と重なる状態で配置され、第2接続部36eは、ウインドウパネル本体31の下側において、厚み方向に不透明部材13と重なる状態で配置されている。したがって、各電熱線35は、不透明部材13と重なる場所で折り返されている。このため、車両用ウインドウパネル30を車内側から見た場合において、視認領域(透明領域)には各電熱線35の第1熱線部36a、第2熱線部36b、及び第3熱線部36cのみが設置されている。
また、運転者が車両用ウインドウパネル30越しに車両10の後部を視認した際、その後部視認に影響を与えない部分に、各電熱線35の第1接続部36d及び第2接続部36eが設置されている。
各電熱線35の一端となる第1熱線部36aの先端は、ウインドウパネル本体31の第2縁部31b付近において、第2バスバー33と電気的に接続されている。また、各電熱線35の他端となる第3熱線部36cの先端は、ウインドウパネル本体31の第1縁部31a付近において、第1バスバー32と電気的に接続されている。
次に、上記実施形態における作用効果を記載する。
(1)まず、図4(a)に示すように、比較例として、車両用ウインドウパネルの視認領域(透明領域)に対し、複数本の電熱線60が車両左右方向に延びる状態で設置された車両用ウインドウパネル61を挙げる。比較例の車両用ウインドウパネル61では、各電熱線60が発熱すると、電熱線60の熱がウインドウパネル本体31に伝わる。このとき、図4(b)に示すように、樹脂製のウインドウパネル本体31には、電熱線60に沿う部分に熱膨張が発生する。すると、ウインドウパネル本体31を通過する可視光Hのうち、膨張した部分を通過する可視光Hの進行方向は、車両上下方向において膨張前(2点鎖線に示す)と変化する。その結果、車両用ウインドウパネル61越しに後部視認される像Zが上下方向に歪み、膨張前と比べて後部視認性が低下する。特に、ウインドウパネル本体31を斜めに横切る物においては、その輪郭がジグザグになるように歪み、後部視認性が低下する。
また、ウインドウパネル本体31が車両前後方向に傾斜していると、膨張しない状況であっても可視光Hの屈折は生じている。ここにウインドウパネル本体31の膨張による可視光Hの進行方向の変化が生じると、視認される像Zの歪みが顕著になる。
これに対し、本実施形態では、図5(a)に示すように、各電熱線35のうち、車両用ウインドウパネル30の視認領域には、第1熱線部36a、第2熱線部36b及び第3熱線部36cのみが設置されている。そして、第1〜第3熱線部36a〜36cで発生した熱によって樹脂製のウインドウパネル本体31が熱膨張したとき、ウインドウパネル本体31には、第1〜第3熱線部36a〜36cに沿う熱膨張が発生する。このとき、図5(b)に示すように、ウインドウパネル本体31を通過する可視光Hの進行方向は左右方向には若干変化するが、車両上下方向への変化は生じず、車両用ウインドウパネル30越しに後部視認される像Zの車両上下方向への歪みは抑制され、後部視認性が低下することが抑制される。
(2)各電熱線35の折り返し部に、車両左右方向へ延びる第1接続部36d及び第2接続部36eを配置し、それら第1接続部36d及び第2接続部36eを不透明部材13と重なる位置に設置した。このため、第1接続部36d及び第2接続部36eが熱膨張しても、熱膨張した部分は、運転者にとっては後部視認に影響を与えない部分に位置し、第1接続部36d及び第2接続部36eによって後部視認性が低下することがない。
(3)一定電圧で電熱線35に所望する発熱を可能とするためには、各電熱線35の材質を変更すればよいが、この場合はコスト増に繋がるため、材質変更せず電熱線35の長さを確保して所望する発熱を可能とする方法が採用される。ウインドウパネル本体31においては、車両左右方向への寸法の方が、車両上下方向への寸法より長い。このため、配線のし易さの観点では、電熱線を車両左右方向に直線状に延びるように設置する方がよい。しかし、この場合には、ウインドウパネル本体31の熱膨張によって後部視認性が低下してしまう。そこで、本実施形態では、電熱線35に所要の長さを確保するためにジグザグ状に折り返す構造としながらも、車両用ウインドウパネル30の視認領域には車両上下方向に延びる第1〜第3熱線部36a〜36cのみを設置し、車両左右方向に延びる第1及び第2接続部36d,36eを不透明部材13に重ねて設置している。これにより、一定電圧で所要の発熱を可能とするために電熱線35に所要の長さを確保しながらも、樹脂製のウインドウパネル本体31に発生する熱膨張による後部視認性の低下を抑制できる。
(4)ウインドウパネル本体31は、車両前後方向に傾斜しており、ウインドウパネル本体31を通過する可視光Hは車両上下方向において屈折する。このため、ウインドウパネル本体31に熱膨張が発生すると、車両上下方向に屈折していた可視光Hの向きが変わり、可視される像Zの歪みが顕著になる。しかし、第1〜第3熱線部36a〜36cを車両上下方向に延ばして配置することで、ウインドウパネル本体31の熱膨張に伴うさらなる可視光Hの車両上下方向への屈折を抑制する。よって、第1〜第3熱線部36a〜36cを車両上下方向に延ばす構成は、車両前後方向に車両用ウインドウパネル30が傾斜した構成においてより効果を発揮する。
(5)ウインドウパネル本体31をガラス製とすれば熱膨張は抑制され、後部視認性の低下は抑制される。しかし、車両10重量の軽量化等を目的としてウインドウパネル本体31の樹脂化が進んでいる。このような樹脂製のウインドウパネル本体31を採用した車両用ウインドウパネル30において、電熱線35の第1〜第3熱線部36a〜36cを車両上下方向に延びる状態に配置することで、車両10重量の軽量化を図りつつ、後部視認性の低下を抑制できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図6に示すように、車両用ウインドウパネル30は、電熱線を複数本ではなく、1本だけ備える構成であってもよい。この場合、1本の電熱線40はジグザグ状であり、複数の熱線部41と、複数の接続部42と、備える構成である。そして、1本の電熱線40は、複数の熱線部41が車両左右方向へ配列されるとともに、複数の接続部42が不透明部材13に重なり合う状態で設置される。
なお、接続部42は、車両用ウインドウパネル30の視認領域のうち後部視認性を低下させないような位置(例えば、不透明部材13の直近位置)にあれば、不透明部材13に重なって設置されていなくてもよい。
○ 図7に示すように、各電熱線35はジグザグ状に折り返した形状ではなく、車両上下方向へ直線状に延びる形状でもよい。この場合、各電熱線35は接続部を備えず、電熱線35そのものが熱線部となる。
○ 実施形態において、第1接続部36d及び第2接続部36eは、車両用ウインドウパネル30の視認領域のうち後部視認性を低下させないような位置(例えば、不透明部材13の直近位置)にあれば、不透明部材13に重なって設置されていなくてもよい。
○ 図8に示すように、ウインドウパネル本体31は、車両左右方向の両端側に屈曲部31fを備える。各電熱線35は、車両上下方向へ直線状に延び、電熱線35全体が熱線部となる。屈曲部31fを備えるウインドウパネル本体31においては、電熱線35を車両左右方向へ延びる状態に設置すると、屈曲部31fで電熱線35を屈曲させて配線することが困難になる。しかし、車両上下方向へ直線状に延びるように電熱線35を設置すると、屈曲部31fで電熱線35を屈曲させる必要がなくなり、電熱線35の設置が容易となる。しかも、電熱線35への通電時にウインドウパネル本体31が熱膨張しても、車両用ウインドウパネル30越しに後部視認される像Zの車両上下方向への歪みは抑制され、後部視認性が低下することが抑制される。
○ 各電熱線35において、折り返す回数は適宜変更してもよい。例えば、電熱線35の材質変更により、所望する発熱を得るために電熱線35を実施形態より長くする場合は、折り返す回数、すなわち接続部の数は増加する。一方、所望する発熱を得るために電熱線35を実施形態より短くする場合は、折り返す回数、すなわち接続部の数は減少する。例えば、電熱線35を、車両上下方向の上側又は下側で一度だけ折り返した構造としてもよい。
○ 電熱線35の本数は適宜変更してもよい。
○ 電熱線35及び熱線部36a〜36cの車両左右方向への間隔は適宜変更してもよい。例えば、電熱線35の材料や断面積、ウインドウパネル本体31の材料、曇りを取る時間等を考慮して電熱線35及び熱線部36a〜36cの車両左右方向への間隔を変更する。なお、この場合は、電熱線35及び熱線部36a〜36cの車両左右方向への間隔を一様に変更してもよいし、一部のみの間隔を変更してもよい。例えば、車両用ウインドウパネル30において、速やかに曇りを取りたいとされる車両左右方向の中央付近では電熱線35や熱線部36a〜36cの設置間隔を短くし、車両左右方向両側では電熱線35や熱線部36a〜36cの設置間隔を長くしてもよい。
○ 車両前後方向に対しほとんど傾斜していない車両用ウインドウパネル30であっても、熱線部が車両上下方向に延びるように電熱線35を配置する構成は適用できる。
○ 車両用ウインドウパネル30は、バックドア12を備えない車両において、その後部視認用に車両後部に設置されたリヤウインドウとして採用してもよい。
○ 電熱線35はウインドウパネル本体31の表面以外に設置されていてもよい。例えば、電熱線35が、スクリーン印刷で印刷されたフィルムをインサート成形によりウインドウパネル本体31の内部に埋め込まれるように設置されていてもよい。
10…車両、11…車体、11a…バックドア開口部、12…バックドア、13…不透明部材、20…バックドアフレーム、21…窓枠部、30…車両用ウインドウパネル、31…ウインドウパネル本体、35,40,60…電熱線、36a…第1熱線部、36b…第2熱線部、36c…第3熱線部、36d…第1接続部、36e…第2接続部、41…熱線部、42…接続部。

Claims (6)

  1. 車両の後部視認用に設置される車両用ウインドウパネルであって、
    樹脂製のウインドウパネル本体と、
    前記ウインドウパネル本体に設置された曇り止め用の電熱線と、を備え、
    前記電熱線の有する熱線部が、前記ウインドウパネル本体における車両上下方向に延び、かつ車両左右方向に配列されている車両用ウインドウパネル。
  2. 前記電熱線は、前記ウインドウパネル本体における車両上下方向の上側及び下側のいずれか一方で2本の前記熱線部の端部同士を繋ぐ接続部を備える請求項1に記載の車両用ウインドウパネル。
  3. 前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿って一体形成された不透明部材を備え、前記接続部は、前記ウインドウパネル本体の厚み方向において前記不透明部材に重なって配置されている請求項2に記載の車両用ウインドウパネル。
  4. 車体の後部に設けられたバックドア開口部を開閉自在とするバックドアであって、
    バックドアフレームと、
    前記バックドアフレームの窓枠部の車外側に固定された車両用ウインドウパネルと、を備え、
    前記車両用ウインドウパネルは、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の車両用ウインドウパネルであることを特徴とするバックドア。
  5. 車体のバックドア開口部を開閉するバックドアを備える車両であって、
    前記バックドアは、
    バックドアフレームと、
    前記バックドアフレームの窓枠部の車外側に固定された車両用ウインドウパネルと、を備え、
    前記車両用ウインドウパネルは、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の車両用ウインドウパネルであることを特徴とする車両。
  6. 前記ウインドウパネル本体は、該ウインドウパネル本体の表面が車両前後方向に傾斜している請求項5に記載の車両。
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