JP2018147874A - 電極、電極素子、非水電解液蓄電素子 - Google Patents

電極、電極素子、非水電解液蓄電素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電解液を用いる蓄電素子の性能の向上を可能とする電極の提供。【解決手段】電極集電体11、21と、電極集電体の一方の側に積層された、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる複数の電極材層12、22と、を備えた、蓄電素子40の負極10用又は正極20用の電極10、20であって、電極が負極用である場合には、各々の電極材層は、第1材料と、第1材料よりも負極の表面に前記リチウムイオンを析出させ難い第2材料と、を含み、電極集電体の遠くに配置される電極材層ほど、第1材料と第2材料の合計重量に対する第2材料の重量の比率が大きくなり、電極が正極用である場合には、各々の電極材層は、第3材料と、第3材料よりもリチウムイオンに対する拡散性が高い第4材料と、を含み、電極集電体の遠くに配置される電極材層ほど、第3材料と第4材料の合計重量に対する第4材料の重量の比率が小さくなる電極。【選択図】図1

Description

本発明は、電極、電極素子、非水電解液蓄電素子に関する。
リチウムイオンを用いた従来の薄型ラミネート蓄電素子において、高い電流レートの放電を行った場合、電極内に含まれる電解質中のリチウムイオンが急激に電極活物質中に取り込まれて電極内のリチウムイオン濃度が低下すると、セパレータ内の電解質層からリチウムイオンが供給される。
このような高い電流レートの放電において、電極内は固形分濃度が均一なため、リチウムイオンが集電体付近の電極活物質にまで拡散するのは困難であり、電解質層からのリチウムイオンの供給が追いつかずにリチウムイオンが枯渇し、蓄電素子の性能(電池寿命や出力特性)を低下させる。
そこで、蓄電素子の性能(電池寿命や出力特性)を向上させるため、蓄電素子の電極活物質層の表面から集電体側に向かって電解質以外の固形分濃度が大きくなるように濃度勾配を設け、電極活物質層の電解質以外の固形分間の空隙に電解質が充填されてなる蓄電素子が提案されている。この蓄電素子は、電極の内部の空孔率に分布を持たせることを特徴としている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の電極では、高電流レートの放電を得るためにゲル電解質塩に濃度勾配を設けている。この技術は、ゲル電解質を用いる蓄電素子の電極にのみ有効であり、電解液を用いる蓄電素子の電極には展開できない。従って、電解液を用いる蓄電素子の性能(電池寿命や出力特性)の向上には寄与できない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、電解液を用いる蓄電素子の性能の向上を可能とする電極を提供することを目的とする。
本電極は、電極集電体と、前記電極集電体の一方の側に積層された、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる複数の電極材層と、を備えた、蓄電素子の負極用又は正極用の電極であって、前記電極が負極用である場合には、各々の前記電極材層は、第1材料と、前記第1材料よりも前記負極の表面に前記リチウムイオンを析出させ難い第2材料と、を含み、前記電極集電体の遠くに配置される前記電極材層ほど、前記第1材料と前記第2材料の合計重量に対する前記第2材料の重量の比率が大きくなり、前記電極が正極用である場合には、各々の前記電極材層は、第3材料と、前記第3材料よりもリチウムイオンに対する拡散性が高い第4材料と、を含み、前記電極集電体の遠くに配置される前記電極材層ほど、前記第3材料と前記第4材料の合計重量に対する前記第4材料の重量の比率が小さくなることを要件とする。
開示の技術によれば、電解液を用いる蓄電素子の性能の向上を可能とする電極を提供することができる。
第1の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。 第1の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子の製造工程を説明する図である。 第2の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。 第2の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子の製造工程を説明する図である。 第2の実施の形態の変形例1に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。 第2の実施の形態の変形例2に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。 第2の実施の形態の変形例2に係る非水電解液蓄電素子の製造工程を説明する図である。 第3の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。 第3の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子の製造工程を説明する図である。 第3の実施の形態の変形例に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。図1を参照すると、非水電解液蓄電素子1は、電極素子40に非水電解液51を注入し、外装52で封止した構造である。非水電解液蓄電素子1は、必要に応じてその他の部材を有してもよい。非水電解液蓄電素子1としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非水電解液二次電池、非水電解液キャパシタ等が挙げられる。
電極素子40は、負極集電体11上に負極材層12及び13が順次積層された負極10と、正極集電体21上に正極材層22及び23が順次積層された正極20とが、負極集電体11及び正極集電体21を外側に向けてセパレータ30を介して積層された構造である。負極集電体11には負極引き出し線41が接続され、外装52の外部に引き出されている。正極集電体21には正極引き出し線42が接続され、外装52の外部に引き出されている。
なお、電極素子40において、負極材層12及び13の主面の面積は正極材層22及び23の主面の面積よりも大きくなっている。これは、正極材層22及び23側から出たリチウムイオンを負極材層12及び13側が確実に受け取るためである。ここで、主面とは、積層方向と略垂直な面である。
非水電解液蓄電素子1の形状については、特に制限はなく、一般的に採用されている各種形状の中から、その用途に応じて適宜選択することができる。例えば、ラミネートタイプ、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダタイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダタイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプ等が挙げられる。
以下、非水電解液蓄電素子1について詳説する。なお、本実施の形態では、便宜上、非水電解液蓄電素子1の正極集電体21側を一方の面側又は上側、負極集電体11側を他方の面側又は下側とする。又、各部位の正極集電体21側の面を一方の面又は上面、負極集電体11側の面を他方の面又は下面とする。但し、非水電解液蓄電素子1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、負極集電体と正極集電体とを含めて電極集電体、負極材層と正極材層とを含めて電極材層と称する場合がある。他の実施の形態も、これらに準ずる。
<負極>
負極10は、負極活物質を含んでいれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本実施の形態では、負極集電体11上に負極材層12及び13が順次積層された構造である。負極10の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状等が挙げられる。
<<負極集電体>>
負極集電体11の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
負極集電体11の材質としては、導電性材料で形成されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレススチール、ニッケル、アルミニウム、銅等が挙げられる。これらの中でも、ステンレススチール、銅が特に好ましい。
負極集電体11の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することがで きる。負極集電体11の大きさとしては、非水電解液蓄電素子1に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<負極材層>>
負極材層12及び13としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、負極活物質を少なくとも含み、必要に応じてバインダ、導電剤等を含んでもよい。
負極材層12及び13の各々の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、負極材層12及び13の合計の平均厚みで10μm以上450μm以下が好ましく、20μm以上100μm以下がより好ましい。負極材層12及び13の合計の平均厚みが10μm未満であると、エネルギー密度が低下することがあり、450μmを超えるとサイクル特性が悪化してしまうことがある。
−負極活物質−
負極材層12及び13に含まれる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵、放出できる物質であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本実施の形態では、負極材層12及び13に含まれる負極活物質は、第1材料と、第1材料よりも負極10の表面にリチウムイオンを析出させ難い第2材料とを含む。例えば、炭素質材料を主材(第1材料)とし、第2材料として他の炭素質材料を添加する。なお、リチウムイオンが析出する負極10の表面とは、具体的には、負極材層13とセパレータ30との界面の部分である。
炭素質材料としては、例えば、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛(グラファイト)、様々な熱分解条件での有機物の熱分解物、非晶質カーボン等が挙げられる。これらの中でも、人造グラファイト、天然グラファイト、非晶質カーボンが特に好ましい。
負極材層12及び13に含まれる負極活物質として、例えば、人造グラファイト又は天然グラファイトを主材(第1材料)とし、非晶質カーボンを添加物(第2材料)として添加することができる。
又、本実施の形態では、負極材層12と負極材層13とは、主材に対する添加物の濃度(第1材料と第2材料の合計重量に対する第2材料の重量の比率)が異なるように形成されている。
具体的には、負極集電体11の遠くに配置される負極材層ほど、主材に対する添加物の濃度が高くなるように(第1材料と第2材料の合計重量に対する第2材料の重量の比率が大きくなるように)形成されている。すなわち、負極集電体11に近い負極材層12よりも、負極集電体11から遠い(セパレータ30に近い)負極材層13の方が添加物の濃度が高い。
例えば、人造グラファイト又は天然グラファイトを主材として、非晶質カーボンを添加物とする場合、負極集電体11に近い負極材層12よりも、負極集電体11から遠い(セパレータ30に近い)負極材層13の方が非晶質カーボンの添加濃度が高い。
なお、本実施の形態では、負極集電体11上に負極材層を2層積層する例を示しているが、負極集電体11上に負極材層を3層以上積層してもよい。この場合には、負極集電体11に最も近い側の負極材層の添加物の濃度が最も低く、負極集電体11から遠い(セパレータ30に近い)負極材層に行くに従って、添加物の濃度が高くなるようにする。
このように、本実施の形態では、負極集電体11上に複数の負極材層を積層し、負極集電体11に最も近い側の負極材層の添加物の濃度が最も低く、負極集電体11から遠い(セパレータ30に近い)負極材層に行くに従って、添加物の濃度が高くなるようにしている。
言い換えれば、負極集電体11側からセパレータ30側に向かってリチウムイオンの析出を防止する効果が大きくなるように、負極集電体11側からセパレータ30側に向かって主材に対する添加物の添加濃度を、各層において段階的に増加させている。
これにより、非水電解液蓄電素子1の性能を維持しながら、負極10の表面にリチウムイオンが析出することを防止できる。その結果、非水電解液蓄電素子1の寿命を延ばすことができる。
なお、負極10の表面にリチウムイオンが析出することを防止するために、負極集電体11側の負極材層12をグラファイトから形成し、セパレータ30側の負極材層13をリチウムイオンの析出を防止する効果が大きい非晶質カーボンから形成する方法も考えられる。しかし、材料の異なる層を積層すると、各層に電圧差が生じるため、この方法は好ましくない。
本実施の形態では、材料の異なる層を積層するのではなく、各層の材料構成は同じにし、各層の材料比率を変えることで、リチウムイオンが析出することを防止している。この方法は、各層に電圧差が生じない点で好適である。
−バインダ−
負極材層12及び13に含まれるバインダとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)が好ましく、繰り返し充放電回数が他のバインダに比べて向上する点からPVDF、SBRが特に好ましい。
負極材層12及び13に含まれる導電剤としては、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<正極>
正極20は、正極活物質を含んでいれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本実施の形態では、正極集電体21上に正極材層22及び23が順次積層された構造である。正極20の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状等が挙げられる。
<<正極集電体>>
正極集電体21の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
正極集電体21の材質としては、導電性材料で形成されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレススチール、ニッケル、アルミニウム、銅、チタン、タンタル等が挙げられる。これらの中でも、ステンレススチール、アルミニウムが特に好ましい。
正極集電体21の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することがで きる。正極集電体21の大きさとしては、非水電解液蓄電素子1に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<正極材層>>
正極材層22及び23としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正極活物質を少なくとも含み、必要に応じてバインダ、増粘剤、導電剤等を含んでもよい。
正極材層22及び23の各々の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、正極材層22及び23の合計の平均厚みで10μm以上300μm以下が好ましく、40μm以上150μm以下がより好ましい。正極材層22及び23の合計の平均厚みが20μm未満であるとエネルギー密度が下がることがあり、300μmを超えると負荷特性が悪化することがある。
−正極活物質−
正極材層22及び23に含まれる正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵、放出できる物質であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本実施の形態では、正極材層22及び23に含まれる正極活物質は、第3材料と、第3材料よりもリチウムイオンに対する拡散性が高い(リチウムイオンの拡散を促進する)第4材料とを含む。例えば、主材として非水電解液蓄電素子1の容量を大きくできる第3材料を選定し、選定した第3材料にリチウムイオンに対する拡散性が高い第4材料を添加する。なお、リチウムイオンに対する拡散性が高い第4材料の比率を高くすると、非水電解液蓄電素子1の出力を向上することができる。
例えば、LiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムNi複合酸化物を主材(第3材料)として、スピネルマンガンやLiMe(PO(0.5≦x≦4、Me=遷移金属、0.5≦y≦2.5、0.5≦x≦3.5)を基本骨格とするリチウムリン酸系材料を添加物(第4材料)として含む材料を用いることができる。
又、LiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムNi複合酸化物を主材(第3材料)として、主材よりも小粒子径のLiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムNi複合酸化物を添加物(第4材料)として含む材料を用いてもよい。
この場合、主材の平均粒子径は、例えば、5〜10μm程度、添加物の平均粒子径は、例えば、1〜8μm程度とすることが好ましい。ここで、平均粒子径とは、粒子の存在比率を体積基準で測定し、大きい側と小さい側が等量となる径を意味し、例えば、レーザ回折・散乱法による粒度分布計により測定することができる。
LiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムNi複合酸化物としては、例えば、LiNi0.33Co0.33Mn0.33、LiNi0.5Co0.2Mn0.3、LiNi0.6Co0.2Mn0.2、LiNi0.8Co0.2Mn等が挙げられる。
LiMe(PO(0.5≦x≦4、Me=遷移金属、0.5≦y≦2.5、0.5≦x≦3.5)を基本骨格とするリチウムリン酸系材料としては、例えば、リン酸バナジウムリチウム(Li(PO)、オリビン鉄(LiFePO)、オリビンマンガン(LiMnPO)、オリビンコバルト(LiCoPO)、オリビンニッケル(LiNiPO)、オリビンバナジウム(LiVOPO)、及びこれらを基本骨格とし、異種元素をドープした類似化合物等が挙げられる。
又、本実施の形態では、正極材層22と正極材層23とは、主材に対する添加物の濃度(第3材料と第4材料の合計重量に対する第4材料の重量の比率)が異なるように形成されている。
具体的には、正極集電体21の遠くに配置される正極材層ほど、主材に対する添加物の濃度が低くなるように(第3材料と第4材料の合計重量に対する第4材料の重量の比率が小さくなるように)形成する。
すなわち、正極集電体21に近い正極材層22は容量よりもイオン拡散性を重視し、イオン拡散性が良くなるような添加物の濃度とする。一方、正極集電体21から遠い(セパレータ30に近い)正極材層23はイオン拡散性よりも容量を重視し、容量が大きくなるような添加物の濃度とする。
例えば、リチウムニッケル複合酸化物を主材としてスピネルマンガンを添加する場合には、正極集電体21に近い正極材層22では、スピネルマンガンの添加濃度を正極材層23より高くしてイオン拡散性を良くする。一方、正極集電体21から遠い正極材層23では、スピネルマンガンの添加濃度を正極材層22より低くして容量を大きくする。
リチウムニッケル複合酸化物を主材としてリン酸バナジウムリチウムを添加する場合には、正極集電体21に近い正極材層22では、リン酸バナジウムリチウムの添加濃度を正極材層23より高くしてイオン拡散性を良くする。一方、正極集電体21から遠い正極材層23では、リン酸バナジウムリチウムの添加濃度を正極材層22より低くして容量を大きくする。
リチウムニッケル複合酸化物を主材として主材よりも粒子径の小さいリチウムニッケル複合酸化物を添加する場合には、正極集電体21に近い正極材層22では、主材よりも粒子径の小さいリチウムニッケル複合酸化物の添加濃度を正極材層23より高くしてイオン拡散性を良くする。一方、正極集電体21から遠い正極材層23では、主材よりも粒子径の小さいリチウムニッケル複合酸化物の添加濃度を正極材層22より低くして容量を大きくする。
なお、本実施の形態では、正極集電体21上に正極材層を2層積層する例を示しているが、正極集電体21上に正極材層を3層以上積層してもよい。この場合には、正極集電体21に最も近い側の正極材層のイオン拡散性が最も良くなり、正極集電体21から遠い(セパレータ30に近い)正極材層に行くに従って、イオン拡散性が低下して容量が大きくなるような添加濃度とする。
このように、本実施の形態では、正極集電体21上に複数の正極材層を積層し、正極集電体21に最も近い側の正極材層のイオン拡散性が最も良くなり、正極集電体21から遠い(セパレータ30に近い)正極材層に行くに従って、イオン拡散性が低下して容量が大きくなるように添加物の濃度を低下させている。
言い換えれば、正極集電体21側からセパレータ30側に向かってイオン拡散性が低下して容量が大きくなるように、正極集電体21側からセパレータ30側に向かって主材に対する添加物の添加濃度を、各層において段階的に低下させている。
これにより、非水電解液蓄電素子1の容量を向上できると共に、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上できる。
なお、非水電解液蓄電素子1の容量を向上させると共に、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上させるために、正極集電体21側の正極材層22をリチウムイオンの拡散を促進する材料から形成し、セパレータ30側の正極材層23を非水電解液蓄電素子1の容量を大きくできる材料から形成する方法も考えられる。しかし、材料の異なる層を積層すると、各層に電圧差が生じるため、この方法は好ましくない。
本実施の形態では、材料の異なる層を積層するのではなく、各層の材料構成は同じにし、各層の材料比率を変えることで、非水電解液蓄電素子1の容量を向上させると共に、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上させている。この方法は、各層に電圧差が生じない点でも好適である。
−バインダ−
正極材層22及び23に含まれるバインダとしては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデ ン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−増粘剤−
正極材層22及び23に含まれる増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、増粘剤は使用しなくてもよい。
−導電剤−
正極材層22及び23に含まれる導電剤としては、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<非水電解液>
非水電解液51は、非水溶媒、及び電解質塩を含有する電解液である。
<<非水溶媒>>
非水溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非プロトン性有機溶媒が好適である。非プロトン性有機溶媒としては、鎖状カーボネート、環状カーボネート等のカーボ ネート系有機溶媒が用いられる。鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、メチルプロピオネート(MP)などが挙げられる。
環状カーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等が挙げられる。
環状カーボネートとしてエチレンカーボネート(EC)と、鎖状カーボネートとしてジメチルカーボネート(DMC)とを組み合わせた混合溶媒を用いる場合には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合割合は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、非水溶媒としては、必要に応じて、環状エステル、鎖状エステル等のエステル系有機溶媒、環状エーテル、鎖状エーテル等のエーテル系有機溶媒等を用いることができる。
環状エステルとしては、例えば、γ−ブチロラクトン(γBL)、2−メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状エステルとしては、例えば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル(酢酸メチル(MA)、酢酸エチル等)、ギ酸アルキルエステル(ギ酸メチル(MF)、ギ酸エチル等)等が挙げられる。
環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラ ン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン等が挙げられる。
鎖状エーテルとしては、例えば、1,2−ジメトシキエタン(DME)、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
<<電解質塩>>
電解質塩としては、リチウム塩を用いることができる。リチウム塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、塩化リチウム(LiCl)、ホウ弗化リチウム(LiBF)、六弗化砒素リチウム (LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CSO)、リチウムビスファーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CFSO)等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭素電極中へのアニオンの吸蔵量の大きさの観点から、LiPFが特に好ましい。
電解質塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非水溶媒中に、0.7mol/L以上4mol/L以下が好ましく、1.0mol/L以上3mol/L以下がより好ましく、蓄電素子の容量と出力の両立の点から、1.0mol/L以上2.5mol/L以下がより好ましい。
<セパレータ>
セパレータ30は、負極10と正極20との短絡を防ぐために負極10と正極20との間に設けられている。セパレータ30は、リチウムイオン透過性を有し、かつ電子伝導性を持たない絶縁層である。セパレータ30の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて 適宜選択することができる。
セパレータ30の材質としては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混 抄紙等の紙、セロハン、ポリエチレングラフト膜、ポリプロピレンメルトフロー不織布等のポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布、ポリエチレン系微多孔膜、ポリプロピレン系微多孔膜等が挙げられる。これらの中でも、非水電解液51を保持する観点から、気孔率が50%以上のものが好ましい。
セパレータ30として、例えば、アルミナやジルコニア等のセラミックの微粒子をバインダや溶媒と混合した材料を用いてもよい。この場合、セラミックの微粒子の平均粒子径は、例えば、0.2〜3.0μm程度とすることが好ましい。これにより、リチウムイオン透過性を具備することができる。ここで、平均粒子径の意味や平均粒子径の測定方法は前述の通りである。
セパレータ30の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。
セパレータ30の平均厚みが3μm以上であれば、負極10と正極20とを確実に短絡防止できる。又、セパレータ30の平均厚みが50μm以下であれば、負極10と正極20とが離れ過ぎることによる負極10と正極20との間の電気抵抗の増加を防止できる。
セパレータ30の平均厚みが5μm以上であれば、負極10と正極20とをより確実に短絡防止できる。又、セパレータ30の平均厚みが30μm以下であれば、負極10と正極20とが離れ過ぎることによる負極10と正極20との間の電気抵抗の増加をいっそう防止できる。
セパレータ30の形状としては、例えば、シート状等が挙げられる。セパレータ30の大きさとしては、非水電解液蓄電素子1に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。セパレータ30の構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
<非水電解液蓄電素子の製造方法>
−負極及びセパレータの作製−
まず、図2(a)に示すように、負極10及びセパレータ30を作製する。具体的には、ステンレススチールや銅等からなる負極集電体11を準備する。そして、負極活物質に、必要に応じてバインダ、導電剤、溶媒等を加えてスラリー状とした負極材層12用の負極材組成物を作製し、負極集電体11上に塗布し、乾燥させて負極材層12を形成する。負極集電体11と負極材層12は結着する。
次に、負極活物質に、必要に応じてバインダ、導電剤、溶媒等を加えてスラリー状とした負極材層13用の負極材組成物を、主材に対する添加物の濃度を変えて作製し、負極材層12上に塗布し、乾燥させて負極材層13を形成する。負極材層12と負極材層13は結着する。
次に、アルミナやジルコニア等のセラミックの微粒子をバインダや溶媒と混合してスラリー状としたセパレータ30用の組成物を作製し、負極材層13上に塗布し、乾燥させてセパレータ30を形成する。負極材層13とセパレータ30は結着する。
負極材組成物やセパレータ30用の組成物の塗布には、例えば、インクジェット法を用いることができるが、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ダイ塗工機、コンマ塗工機、グラビア塗工機、スクリーン印刷、乾式プレス塗布、ディスペンサ方式等を用いてもよい。
なお、インクジェット法は、下層の狙ったところに対象物を塗布ができる点で好適である。又、インクジェット法は、負極集電体11、負極材層12、負極材層13の各々の上下に接する面同士を結着できる点で好適である。又、インクジェット法は、各々の層において、層厚を均一にできる点で好適である。
溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水系溶媒、有機系溶媒等が挙げられる。水系溶媒としては、例えば、水、アルコール等が挙げられる。有機系溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエン等が挙げられる。
又、負極活物質にバインダ、導電剤等を加えたものをそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成形によりペレット電極としたり、蒸着、スパッタ、メッキ等の手法で負極集電体11上に負極活物質の薄膜を形成することもできる。
−正極の作製−
次に、図2(b)に示すように、正極20を作製する。具体的には、ステンレススチールやアルミニウム等からなる正極集電体21を準備する。そして、正極活物質に、必要に応じてバインダ、増粘剤、導電剤 、溶媒等を加えてスラリー状とした正極材層22用の正極材組成物を作製し、正極集電体21上に塗布し、乾燥させて正極材層22を形成する。正極集電体21と正極材層22は結着する。
次に、正極活物質に、必要に応じてバインダ、増粘剤、導電剤 、溶媒等を加えてスラリー状とした正極材層23用の正極材組成物を、主材に対する添加物の濃度を変えて作製し、正極材層22上に塗布し、乾燥させて正極材層23を形成する。正極材層22と正極材層23は結着する。
正極材組成物の塗布には、例えば、インクジェット法を用いることができるが、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ダイ塗工機、コンマ塗工機、グラビア塗工機、スクリーン印刷、乾式プレス塗布、ディスペンサ方式等を用いてもよい。
溶媒としては、負極10の作製方法と同様の溶媒を用いることができる。又、正極活物質をそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成形によりペレット電極を形成したりすることもできる。
−電極素子、非水電解液蓄電素子の作製−
次に、図2(c)に示すように、電極素子40を作製する。具体的には、まず、負極集電体11に負極引き出し線41を溶接等により接合する。又、正極集電体21に正極引き出し線42を溶接等により接合する。そして、負極10の負極材層13と正極20の正極材層23とがセパレータ30を介して対向するように負極10上に正極20を配置して電極素子40を作製する。
図2(c)に示す工程の後、電極素子40に非水電解液51を注入し、外装52で封止することにより、図1に示す非水電解液蓄電素子1が完成する。
このように、本実施の形態では、非水電解液蓄電素子1の性能(寿命や出力特性等)を向上させることができる。
すなわち、負極集電体11側からセパレータ30側に向かってリチウムイオンの析出を防止する効果が大きくなるように、負極集電体11側からセパレータ30側に向かって主材に対する添加物の添加濃度を、各層において段階的に増加させている。これにより、非水電解液蓄電素子1の性能を維持しながら、負極10の表面にリチウムイオンが析出することを防止できる。その結果、非水電解液蓄電素子1の寿命を延ばすことができる。
又、正極集電体21側からセパレータ30側に向かってイオン拡散性が低下して容量が大きくなるように、正極集電体21側からセパレータ30側に向かって主材に対する添加物の添加濃度を、各層において段階的に低下させている。これにより、非水電解液蓄電素子1の容量を向上できると共に、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上できる。
又、インクジェット法を用いた場合には、各層を容易に積層できるため、製造工程を簡易化して製造時間を短縮することができる。
なお、図2に示した方法では、セパレータ30と正極材層23とは結着しないが、セパレータ30と正極材層23との間にバインダ等を介在させ、セパレータ30と正極材層23とを結着させてもよい。この場合、隣接する電極集電体間において、負極材層と正極材層との相対的な位置ずれが生じない。
これにより、振動や曲げにより生じる負極材層と正極材層との相対的な位置ずれに起因して負極の表面にリチウムイオンが析出することを防止できる。その結果、非水電解液蓄電素子1の寿命を延ばすことができる。又、常に安定した出力を得ることができる。
又、振動や曲げにより生じる負極材層と正極材層との相対的な位置ずれに起因して負極と正極とが短絡することを防止可能となり、非水電解液蓄電素子1の安全性を向上することができる。その結果、非水電解液蓄電素子1をウェアラブル機器、移動体、ロボット等の振動や曲げが生じやすい機器にも好適に用いることができる。
なお、以上では、負極10と正極20の両方で添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させる例を示したが、負極10と正極20の何れか一方のみで添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させてもよい。この場合、添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させた電極において上記の効果が得られる。
〈第2の実施の形態〉
図3は、第2の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。図3を参照すると、非水電解液蓄電素子2は、電極素子60に非水電解液51を注入し、外装52で封止した構造である。非水電解液蓄電素子2は、必要に応じてその他の部材を有してもよい。非水電解液蓄電素子2としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非水電解液二次電池、非水電解液キャパシタ等が挙げられる。
電極素子60は、負極集電体61の上に、負極材層62、セパレータ63、正極材層64、正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、負極材層68、及び負極集電体69が順次積層された構造である。負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、及び正極材層64が結着されている。又、正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、及び負極材層68が結着されている。
負極材層62及び68は、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる負極用の電極材層である。セパレータ63及び67は、リチウムイオン透過性を有し、かつ電子伝導性を持たない絶縁層である。正極材層64及び66は、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる正極用の電極材層である。
負極集電体61及び69には負極引き出し線41が接続され、外装52の外部に引き出されている。正極集電体65には正極引き出し線42が接続され、外装52の外部に引き出されている。
負極集電体61及び69並びに正極集電体65の材料や厚さ等は、例えば、負極集電体11及び正極集電体21と同様とすることができる。
負極材層62及び68の構成は、例えば、負極材層12及び13と同様とすることができる。但し、負極活物質に添加物を添加する必要はなく、負極活物質としては、例えば、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛(グラファ イト)、様々な熱分解条件での有機物の熱分解物、非晶質カーボン等の炭素材料を用いることができる。
但し、負極材層62及び68を各々複数層の積層構造とし、第1の実施の形態と同様に、負極材層62の積層構造では負極集電体61側から離れるに従って主材に対する添加物の添加濃度を各層において段階的に増加させ、負極材層68の積層構造では負極集電体69側から離れるに従って主材に対する添加物の添加濃度を各層において段階的に増加させてもよい。これにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
正極材層64及び66の構成は、例えば、正極材層22及び23と同様とすることができる。但し、正極活物質に添加物を添加する必要はなく、正極活物質としては、例えば、リチウムニッケル複合酸化物、スピネルマンガン、リチウムリン酸系材料等を用いることができる。
但し、正極材層64及び66を各々複数層の積層構造とし、第1の実施の形態と同様に、正極集電体65側から離れるに従って主材に対する添加物の添加濃度を各層において段階的に低下させてもよい。これにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
セパレータ63及び67としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ等のセラミックの微粒子を用いることができる。この場合、セラミックの微粒子の平均粒子径は、例えば、0.2〜3.0μm程度とすることが好ましい。これにより、リチウムイオン透過性を具備することができる。ここで、平均粒子径の意味や平均粒子径の測定方法は前述の通りである。このセラミック微粒子を第1の実施の形態で示したバインダや溶媒と混合した材料を用いることができる。セラミックの微粒子を用いることにより、下層の上にインクジェット法によりセパレータ63及び67を形成できるため、セパレータ63及び67を下層と結着することができる。
セパレータ63及び67の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5μm以上15μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。セパレータ63及び67の平均厚みが1μm以上10μm以下であれば、負極材層62と正極材層64、及び正極材層66と負極材層68との間の短絡を防止することができる。
非水電解液蓄電素子2を作製するには、まず、図4(a)に示すように、第1の実施の形態と同様にして、負極集電体61上に負極材層62、セパレータ63、及び正極材層64を順次積層する。負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、及び正極材層64は結着する。
次に、図4(b)に示すように、第1の実施の形態と同様にして、正極集電体65上に正極材層66、セパレータ67、及び負極材層68を順次積層する。正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、及び負極材層68は結着する。
図4(a)及び図4(b)における各層の作製は、第1の実施の形態で例示した任意の方法により行うことができるが、隣接する層を結着できるインクジェット法により行うことが好ましい。インクジェット法により各層を作製する場合には、下層の上にスラリーをインクジェット法で塗布した後、所定温度に加熱して溶媒を飛ばす。
次に、図4(c)に示すように、電極素子60を作製する。具体的には、まず、負極集電体61及び69に負極引き出し線41を溶接等により接合する。又、正極集電体65に正極引き出し線42を溶接等により接合する。そして、負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、及び正極材層64の積層体上に、正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、及び負極材層68の積層体を配置し、更に負極材層68上に負極集電体69を配置して電極素子60を作製する。
なお、この方法では、正極材層64と正極集電体65とは結着しないが、正極材層64と正極集電体65との間にバインダ等を介在させ、正極材層64と正極集電体65とを結着させてもよい。同様に、負極材層68と負極集電体69とは結着しないが、負極材層68と負極集電体69との間にバインダ等を介在させ、負極材層68と負極集電体69とを結着させてもよい。
図4(c)に示す工程の後、電極素子60に非水電解液51を注入し、外装52で封止することにより、図3に示す非水電解液蓄電素子2が完成する。
このように、非水電解液蓄電素子2では、負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、及び正極材層64において、隣接する層同士が結着する。又、正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、及び負極材層68において、隣接する層同士が結着する。すなわち、隣接する電極集電体間において、負極材層と正極材層との相対的な位置ずれが生じない。
これにより、振動や曲げにより生じる負極材層と正極材層との相対的な位置ずれに起因して負極の表面にリチウムイオンが析出することを防止できる。その結果、非水電解液蓄電素子2の寿命を延ばすことができる。又、常に安定した出力を得ることができる。
又、振動や曲げにより生じる負極材層と正極材層との相対的な位置ずれに起因して負極と正極とが短絡することを防止可能となり、非水電解液蓄電素子2の安全性を向上することができる。その結果、非水電解液蓄電素子2をウェアラブル機器、移動体、ロボット等の振動や曲げが生じやすい機器にも好適に用いることができる。
又、インクジェット法により、各層を容易に積層できるため、製造工程を簡易化して製造時間を短縮することができる。
なお、図5のように変形することも可能である。図5に示す非水電解液蓄電素子3では、非水電解液蓄電素子2の電極素子60が電極素子60Aに置換されている。
電極素子60Aは、電極素子60とは各層の積層の順番が異なる。すなわち、電極素子60Aは、正極集電体65上に、正極材層66、セパレータ67、負極材層68、負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、正極材層64、正極集電体69Aが順次積層された構造である。負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、及び正極材層64が結着されている。又、正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、及び負極材層68が結着されている。
負極集電体61には負極引き出し線41が接続され、外装52の外部に引き出されている。正極集電体65及び69Aには正極引き出し線42が接続され、外装52の外部に引き出されている。
非水電解液蓄電素子3は、非水電解液蓄電素子2と同様の方法により作製できる。非水電解液蓄電素子3では、非水電解液蓄電素子2と同様に隣接する電極集電体間において、負極材層と正極材層との相対的な位置ずれが生じない。その結果、非水電解液蓄電素子2と同様の効果を奏する。
又、図6のように変形することも可能である。図6に示す非水電解液蓄電素子4では、非水電解液蓄電素子2の電極素子60が電極素子60Bに置換されている。
電極素子60Bでは、セパレータ63と正極材層64との間にセパレータ163が積層され、セパレータ67と負極材層68との間にセパレータ167が積層されている。なお、セパレータ63及び67を第1のセパレータ、セパレータ163及び167を第2のセパレータと称する場合がある。
電極素子60Bにおいて、セパレータ163及び167としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリレート、6ナイロン(登録商標)、66ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン等の樹脂材料を用いることができる。これらの中でも、非水電解液51を保持する観点から、気孔率が50%以上のものが好ましい。
セパレータ163及び167の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。セパレータ163及び167の平均厚みが5μm以上であれば、負極材層62と正極材層64、及び正極材層66と負極材層68をより確実に短絡防止できる。又、セパレータ163及び167の平均厚みが30μm以下であれば、負極材層62と正極材層64、及び正極材層66と負極材層68との間の電気抵抗の増加をいっそう防止できる。
非水電解液蓄電素子4を作製するには、まず、図7(a)に示すように、第1の実施の形態と同様にして、負極集電体61上に負極材層62、セパレータ63、セパレータ163、及び正極材層64を順次積層する。負極集電体61、負極材層62、セパレータ63、セパレータ163、及び正極材層64は結着する。
次に、図7(b)に示すように、第1の実施の形態と同様にして、正極集電体65上に正極材層66、セパレータ67、セパレータ167、及び負極材層68を順次積層する。正極集電体65、正極材層66、セパレータ67、セパレータ167、及び負極材層68は結着する。なお、図7(c)は、図7(a)で示した構造体の斜視図の一例である。
以降、図4(c)と同様にして電極素子60Bを作製し、電極素子60Bに非水電解液51を注入し、外装52で封止することにより、図6に示す非水電解液蓄電素子4が完成する。
非水電解液蓄電素子4のように、第2のセパレータ(セパレータ163、167)を第1のセパレータ(セパレータ63、67)の上に積層してもよい。非水電解液蓄電素子4では、非水電解液蓄電素子2で説明した効果に加えて、更に以下の効果を奏する。すなわち、第1のセパレータ(セパレータ63、67)をセラミック材料、第2のセパレータ(セパレータ163、167)を樹脂材料で構成することにより、発熱を伴う正極層と負極層の短絡が発生したときに安全に電池をシャットダウンさせることが可能となる。
すなわち、従来は第2のセパレータ(セパレータ163、167)に相当する樹脂のセパレータで電池が構成されている場合、正極と負極が短絡し、発熱した場合に、樹脂が収縮して、正極と負極の間に樹脂のセパレータが存在しない箇所が増加する。そのため、短絡の箇所が増加し、結果として短絡による発熱が止まらない。
一方で、第1のセパレータ(セパレータ63、67)をセラミック材料とすることにより、セラミック材料の溶融温度まで、電池の短絡に伴う発熱を許容できる。この結果、短絡によって樹脂である第2のセパレータ(セパレータ163、167)が溶融するような発熱が発生したとしても、第1のセパレータ(セパレータ63、67)が存在することにより、正極と負極の間の短絡箇所は増大しない。この結果、発熱を伴う正極層と負極層の短絡が発生したときに安全に電池をシャットダウンさせることができる。
なお、図3、図5、及び図7において、正極材層、セパレータ、負極材層の組を更に1組以上積層しても構わない。例えば、図3において、負極集電体69の上に、負極材層、セパレータ、正極材層、正極集電体を順次積層して、積層した正極集電体を正極引き出し線42を介して正極集電体65と接続してもよい。又、負極集電体61の下に、負極材層、セパレータ、正極材層、正極集電体を順次積層して、積層した正極集電体を正極引き出し線42を介して正極集電体65と接続してもよい。これにより、エネルギー密度を向上することができる。
又、図1、図5、後述の図8及び図10の場合において、図6の場合と同様に、セパレータを、セラミック材料で構成した第1のセパレータと樹脂材料で構成した第2のセパレータとの積層構造としてもよい。
〈第3の実施の形態〉
図8は、第3の実施の形態に係る非水電解液蓄電素子を例示する断面図である。図8を参照すると、非水電解液蓄電素子5は、電極素子70に非水電解液51を注入し、外装52で封止した構造である。非水電解液蓄電素子5は、必要に応じてその他の部材を有してもよい。非水電解液蓄電素子5としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非水電解液二次電池、非水電解液キャパシタ等が挙げられる。
電極素子70は、正極集電体75上に、正極材層74、セパレータ73、負極材層72、負極集電体71、負極材層76、セパレータ77、正極材層78、正極集電体79が順次積層された構造である。負極集電体71の下側に、負極材層72、セパレータ73、及び正極材層74が結着されている。又、負極集電体71の上側に、負極材層76、セパレータ77、正極材層78が結着されている。つまり、負極集電体71は、負極材層72と負極材層76の両方と結着されている。
負極集電体71には負極引き出し線41が接続され、外装52の外部に引き出されている。正極集電体75及び79には正極引き出し線42が接続され、外装52の外部に引き出されている。
負極集電体71、正極集電体75、及び正極集電体79の材料や厚さ等は、例えば、負極集電体11及び正極集電体21と同様とすることができる。
負極材層72及び76の構成は、例えば、負極材層12及び13と同様とすることができる。但し、負極活物質に添加物を添加する必要はなく、負極活物質としては、例えば、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛(グラファ イト)、様々な熱分解条件での有機物の熱分解物、非晶質カーボン等の炭素質材料を用いることができる。
但し、負極材層72及び76を各々複数層の積層構造とし、第1の実施の形態と同様に、負極集電体71側から離れるに従って主材に対する添加物の添加濃度を各層において段階的に増加させてもよい。これにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
正極材層74及び78の構成は、例えば、正極材層22及び23と同様とすることができる。但し、正極活物質に添加物を添加する必要はなく、正極活物質としては、例えば、リチウムニッケル複合酸化物、スピネルマンガン、リチウムリン酸系材料等を用いることができる。
但し、正極材層74及び78を各々複数層の積層構造とし、第1の実施の形態と同様に、正極材層74の積層構造では正極集電体75側から離れるに従って主材に対する添加物の添加濃度を各層において段階的に低下させ、正極材層78の積層構造では正極集電体79側から離れるに従って主材に対する添加物の添加濃度を各層において段階的に低下させてもよい。これにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
セパレータ73及び77は、例えば、セパレータ63及び67と同様の組成とすることができる。
非水電解液蓄電素子5を作製するには、まず、図9(a)に示すように、第1の実施の形態と同様にして、負極集電体71上に負極材層72、セパレータ73、及び正極材層74を順次積層する。負極集電体71、負極材層72、セパレータ73、及び正極材層74は結着する。
次に、図9(b)に示すように、図9(a)に示す積層体を上下反転させ、第1の実施の形態と同様にして、負極集電体71の負極材層72等は反対側の面上に、負極材層76、セパレータ77、正極材層78を順次積層する。負極集電体71、負極材層76、セパレータ77、正極材層78は結着する。
図9(a)及び図9(b)における各層の作製は、第1の実施の形態で例示した任意の方法により行うことができるが、隣接する層を結着できるインクジェット法により行うことが好ましい。インクジェット法により各層を作製する場合には、下層の上にスラリーをインクジェット法で塗布した後、所定温度に加熱して溶媒を飛ばす。
次に、図9(c)に示すように、電極素子70を作製する。具体的には、正極材層74の下側に正極集電体75を配置する。又、正極材層78の上側に正極集電体79を配置する。そして、負極集電体71に負極引き出し線41を溶接等により接合し、正極集電体75及び79に正極引き出し線42を溶接等により接合して電極素子70を作製する。なお、電極素子70は、電極素子60Aを異なる製造方法により作製したものとみることもできる。
なお、この方法では、正極材層74と正極集電体75とは結着しないが、正極材層74と正極集電体75との間にバインダ等を介在させ、正極材層74と正極集電体75とを結着させてもよい。同様に、正極材層78と正極集電体79とは結着しないが、正極材層78と正極集電体79との間にバインダ等を介在させ、正極材層78と正極集電体79とを結着させてもよい。
図9(c)に示す工程の後、電極素子70に非水電解液51を注入し、外装52で封止することにより、図8に示す非水電解液蓄電素子5が完成する。
このように、非水電解液蓄電素子5では、負極集電体71、負極材層72、セパレータ73、正極材層74、負極材層76、セパレータ77、正極材層78において、隣接する層同士が結着する。又、負極集電体71は、負極材層72と負極材層76の両方と結着する。すなわち、隣接する電極集電体間において、負極材層と正極材層との相対的な位置ずれが生じない。その結果、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、図10のように変形することも可能である。図10に示す非水電解液蓄電素子6では、非水電解液蓄電素子5の電極素子70が電極素子70Aに置換されている。
電極素子70Aは、電極素子70とは各層の積層の順番が異なる。すなわち、電極素子70Aは、負極集電体71上に、負極材層76、セパレータ77、正極材層78、正極集電体75、正極材層74、セパレータ73、負極材層72、負極集電体79Aが順次積層された構造である。
正極集電体75の下側に、正極材層78、セパレータ77、及び負極材層76が結着されている。又、正極集電体75の上側に、正極材層74、セパレータ73、及び負極材層72が結着されている。
正極集電体75には正極引き出し線42が接続され、外装52の外部に引き出されている。負極集電体71及び79Aには負極引き出し線41が接続され、外装52の外部に引き出されている。なお、電極素子70Aは、電極素子60を異なる製造方法により作製したものとみることもできる。
非水電解液蓄電素子6は、非水電解液蓄電素子5と同様の方法により作製できる。なお、セパレータ73は正極材層74よりも幅広の負極材層72を積層するために、正極材層74の側面を被覆するように形成されている。同様に、セパレータ77は正極材層78よりも幅広の負極材層76を積層するために、正極材層78の側面を被覆するように形成されている。
非水電解液蓄電素子6では、非水電解液蓄電素子5と同様に隣接する電極集電体間において、負極材層と正極材層との相対的な位置ずれが生じない。その結果、非水電解液蓄電素子5と同様の効果を奏する。
なお、図8や図10において、正極材層、セパレータ、負極材層の組を更に1組以上積層しても構わない。例えば、図8において、正極集電体79の上に、正極材層、セパレータ、負極材層、負極集電体を順次積層して、積層した負極集電体を負極引き出し線41を介して負極集電体71と接続してもよい。又、正極集電体75の下に、正極材層、セパレータ、負極材層、負極集電体を順次積層して、積層した負極集電体を負極引き出し線41を介して負極集電体71と接続してもよい。これにより、エネルギー密度を向上することができる。
[実施例1]
実施例1では、図1に示す非水電解液蓄電素子1を作製した。但し、正極材層は1層とした。すなわち、正極20側では添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させていない。
具体的には、まず、重量比がグラファイト:非晶質カーボン=8:2となるように主材であるグラファイトに非晶質カーボンを添加した負極活物質を作製し、第1の実施の形態で示した材料の中から適宜選択したバインダ、導電剤、溶媒を加えてスラリー状とした負極材層12用の負極材組成物を作製した。
又、重量比がグラファイト:非晶質カーボン=6:4となるように主材であるグラファイトに非晶質カーボンを添加した負極活物質を作製し、第1の実施の形態で示した材料の中から適宜選択したバインダ、導電剤、溶媒を加えてスラリー状とした負極材層13用の負極材組成物を作製した。
次に、負極集電体11として厚さ8μmの銅集電基材を準備し、負極集電体11上に負極材層12用の負極材組成物をインクジェット法により5mg/cm塗布し、乾燥させて負極材層12を結着させた。
次に、負極材層12上に負極材層13用の負極材組成物をインクジェット法により5mg/cm塗布し、乾燥させて負極材層13を結着させた。以上で、負極集電体11上に負極材層12及び負極材層13が順次積層された負極10が作製された。
次に、正極集電体21として厚さ15μmのアルミニウム集電基材を準備し、正極集電体21上に15mg/cmのニッケル複合酸化物を主材とした正極材層を結着し、正極20を作製した。そして、負極10を厚さ25μmポリプロピレン製の微多孔膜からなるセパレータ30を介して正極20と対向させた。
そして、負極集電体11に負極引き出し線41を溶接により接合し、正極集電体21に正極引き出し線42を溶接により接合して電極素子40を作製した。そして、電極素子40に、非水電解液51として1.5M LiPF EC:DMC=1:1を注入し、外装52としてラミネート外装材を用いて封止し、非水電解液蓄電素子1を作製した。
[比較例1]
まず、重量比がグラファイト:非晶質カーボン=7:3となるように主材であるグラファイトに非晶質カーボンを添加した負極活物質を作製し、実施例1と同様のバインダ、導電剤、溶媒を加えてスラリー状とした負極材組成物を作製した。
次に、負極集電体として厚さ8μmの銅集電基材を準備し、負極集電体上に、作製した負極材組成物をインクジェット法により10mg/cm塗布し、乾燥させて負極材層とし、負極集電体上に1層の負極材層が結着された負極を作製した。
これ以外は実施例1と同様にして、比較例1に係る非水電解液蓄電素子を作製した。この非水電解液蓄電素子を、便宜上、非水電解液蓄電素子1Xとする。
[実施例1/比較例1の比較]
非水電解液蓄電素子1及び1Xについて、1C(1時間で放電しきれる電流値)で充放電サイクルを実施し、500サイクル後の放電容量維持率を比較した。その結果、非水電解液蓄電素子1(実施例1)は87%、非水電解液蓄電素子1X(比較例1)は82%であった。
又、非水電解液蓄電素子1及び1Xを各々解体して負極上に析出したリチウムイオンの厚みをXPS(X線光電子分光:X-ray Photoelectron Spectroscopy)を使用して深さ分析した。その結果、非水電解液蓄電素子1(実施例1)のリチウムイオン析出量は、非水電解液蓄電素子1X(比較例1)のリチウムイオン析出量と比較して、12%小さかった。
このように、負極10の各層において、グラファイト(主材)に、グラファイトよりも負極10の表面にリチウムイオンを析出させ難い非晶質カーボン(添加物)を添加する。そして、負極集電体11側からセパレータ30側に向かってグラファイト(主材)に対する非晶質カーボン(添加物)の添加濃度を、各層において段階的に増加させる。これにより、非水電解液蓄電素子1の性能を維持しながら、負極10の表面にリチウムイオンが析出することを防止できることが確認された。
[実施例2]
実施例2では、図1に示す非水電解液蓄電素子1を作製した。但し、負極材層は1層とした。すなわち、負極10側では添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させていない。
具体的には、まず、重量比がリチウムニッケル複合酸化物:スピネルマンガン=6:4となるように主材であるリチウムニッケル複合酸化物にスピネルマンガンを添加した正極活物質を作製し、第1の実施の形態で示した材料の中から適宜選択したバインダ、導電剤、増粘剤、溶媒を加えてスラリー状とした正極材層22用の負極材組成物を作製した。
又、重量比がリチウムニッケル複合酸化物:スピネルマンガン=8:2となるように主材であるリチウムニッケル複合酸化物にスピネルマンガンを添加した正極活物質を作製し、第1の実施の形態で示した材料の中から適宜選択したバインダ、導電剤、増粘剤、溶媒を加えてスラリー状とした正極材層23用の負極材組成物を作製した。
次に、正極集電体21として厚さ15μmのアルミニウム集電基材を準備し、正極集電体21上に正極材層22用の正極材組成物をインクジェット法により7.5mg/cm塗布し、乾燥させて正極材層22を結着させた。
次に、正極材層22上に正極材層23用の正極材組成物をインクジェット法により7.5mg/cm塗布し、乾燥させて正極材層23を結着させた。以上で、正極集電体21上に正極材層22及び正極材層23が順次積層された正極20が作製された。
次に、負極集電体11として厚さ8μmの銅集電基材を準備し、負極集電体11上に10mg/cmのグラファイトを主材とした負極材層を結着し、負極10を作製した。そして、負極10を厚さ25μmポリプロピレン製の微多孔膜からなるセパレータ30を介して正極20と対向させた。
そして、負極集電体11に負極引き出し線41を溶接により接合し、正極集電体21に正極引き出し線42を溶接により接合して電極素子40を作製した。そして、電極素子40に、非水電解液51として1.5M LiPF EC:DMC=1:1を注入し、外装52としてラミネート外装材を用いて封止し、非水電解液蓄電素子1を作製した。
[比較例2]
まず、重量比がリチウムニッケル複合酸化物:スピネルマンガン=7:3となるように主材であるリチウムニッケル複合酸化物にスピネルマンガンを添加した正極活物質を作製し、実施例2と同様のバインダ、導電剤、増粘剤、溶媒を加えてスラリー状とした正極材組成物を作製した。
次に、正極集電体として厚さ15μmのアルミニウム集電基材を準備し、正極集電体上に、作製した正極材組成物をインクジェット法により15mg/cm塗布し、乾燥させて正極材層とし、正極集電体上に1層の正極材層が結着された正極を作製した。
これ以外は実施例2と同様にして、比較例1に係る非水電解液蓄電素子を作製した。この非水電解液蓄電素子を、便宜上、非水電解液蓄電素子1Xとする。
[実施例2/比較例2の比較]
非水電解液蓄電素子1及び1Xについて、5Cで連続負荷放電を実施した際の放電容量維持率を測定して比較した。放電容量維持率は0.2Cで評価した際の放電容量を100%とし、比率を計算した。その結果、非水電解液蓄電素子1(実施例2)は81%、非水電解液蓄電素子1X(比較例2)は75%であった。
このように、正極20の各層において、リチウムニッケル複合酸化物(主材)に、リチウムニッケル複合酸化物よりもリチウムイオンに対する拡散性が高いスピネルマンガン(添加物)を添加する。そして、正極集電体21側からセパレータ30側に向かってリチウムニッケル複合酸化物(主材)に対するスピネルマンガン(添加物)の添加濃度を、各層において段階的に低下させる。これにより、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上できることが確認された。
[実施例3]
実施例3では、図1に示す非水電解液蓄電素子1を作製した。但し、負極材層は1層とした。すなわち、負極10側では添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させていない。
具体的には、添加物をスピネルマンガンから、主材よりも小粒子径のリチウムニッケル複合酸化物に代えた以外は実施例2と同様にして、非水電解液蓄電素子1を作製した。
[比較例3]
添加物をスピネルマンガンから、主材よりも小粒子径のリチウムニッケル複合酸化物に代えた以外は比較例2と同様にして、非水電解液蓄電素子1Xを作製した。
[実施例3/比較例3の比較]
非水電解液蓄電素子1及び1Xについて、5Cで連続負荷放電を実施した際の放電容量維持率を測定して比較した。放電容量維持率は0.2Cで評価した際の放電容量を100%とし、比率を計算した。その結果、非水電解液蓄電素子1(実施例3)は76%、非水電解液蓄電素子1X(比較例3)は70%であった。
このように、正極20の各層において、リチウムニッケル複合酸化物(主材)に、リチウムニッケル複合酸化物(主材)よりも小粒子径のリチウムニッケル複合酸化物(添加物)を添加する。そして、正極集電体21側からセパレータ30側に向かってリチウムニッケル複合酸化物(主材)に対する主材よりも小粒子径のリチウムニッケル複合酸化物(添加物)の添加濃度を、各層において段階的に低下させる。これにより、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上できることが確認された。
[実施例4]
実施例4では、図1に示す非水電解液蓄電素子1を作製した。但し、負極材層は1層とした。すなわち、負極10側では添加物の添加濃度を各層において段階的に変化させていない。
具体的には、添加物をスピネルマンガンから、リン酸バナジウムリチウムに代えた以外は実施例2と同様にして、非水電解液蓄電素子1を作製した。
[比較例4]
添加物をスピネルマンガンから、リン酸バナジウムリチウムに代えた以外は比較例2と同様にして、非水電解液蓄電素子1Xを作製した。
[実施例4/比較例4の比較]
非水電解液蓄電素子1及び1Xについて、5Cで連続負荷放電を実施した際の放電容量維持率を測定して比較した。放電容量維持率は0.2Cで評価した際の放電容量を100%とし、比率を計算した。その結果、非水電解液蓄電素子1(実施例4)は86%、非水電解液蓄電素子1X(比較例4)は79%であった。
このように、正極20の各層において、リチウムニッケル複合酸化物(主材)に、リチウムニッケル複合酸化物よりもリチウムイオンに対する拡散性が高いリン酸バナジウムリチウム(添加物)を添加する。そして、正極集電体21側からセパレータ30側に向かってリチウムニッケル複合酸化物(主材)に対するリン酸バナジウムリチウム(添加物)の添加濃度を、各層において段階的に低下させる。これにより、非水電解液蓄電素子1の内部におけるリチウムイオンの拡散を促進して出力性能を向上できることが確認された。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、第1に実施の形態では、負極10及び正極20を非水電解液蓄電素子1に用いる例を示したが、これには限定されず、負極10及び正極20はゲル電解質を用いる蓄電素子にも用いることができ、その場合も非水電解液蓄電素子1に用いたときと同様の効果を奏する。
1、2、3、4、5、6 非水電解液蓄電素子
10 負極
11、61、69、71、79A 負極集電体
12、13、62、68、72、76 負極材層
20 正極
21、65、69A、75、79 正極集電体
22、23、64、66、74、78 正極材層
30、63、67、73、77、163、167 セパレータ
40、60、60A、70、70A 電極素子
41 負極引き出し線
42 正極引き出し線
51 非水電解液
52 外装
特許第4055671号

Claims (15)

  1. 電極集電体と、前記電極集電体の一方の側に積層された、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる複数の電極材層と、を備えた、蓄電素子の負極用又は正極用の電極であって、
    前記電極が負極用である場合には、
    各々の前記電極材層は、第1材料と、前記第1材料よりも前記負極の表面に前記リチウムイオンを析出させ難い第2材料と、を含み、
    前記電極集電体の遠くに配置される前記電極材層ほど、前記第1材料と前記第2材料の合計重量に対する前記第2材料の重量の比率が大きくなり、
    前記電極が正極用である場合には、
    各々の前記電極材層は、第3材料と、前記第3材料よりもリチウムイオンに対する拡散性が高い第4材料と、を含み、
    前記電極集電体の遠くに配置される前記電極材層ほど、前記第3材料と前記第4材料の合計重量に対する前記第4材料の重量の比率が小さくなる電極。
  2. 前記電極が正極用である場合には、
    各々の前記電極材層は、LiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムニッケル複合酸化物、スピネルマンガン、又はLiMe(PO(0.5≦x≦4、Me=遷移金属、0.5≦y≦2.5、0.5≦z≦3.5)を基本骨格とするリチウムリン酸系材料を含む請求項1に記載の電極。
  3. 前記電極が正極用である場合には、
    前記第3材料がLiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムニッケル複合酸化物であり、
    前記第4材料がスピネルマンガン、又はLiMe(PO(0.5≦x≦4、Me=遷移金属、0.5≦y≦2.5、0.5≦z≦3.5)を基本骨格とするリチウムリン酸系材料である請求項2に記載の電極。
  4. 前記電極が正極用である場合には、
    前記第3材料がLiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムニッケル複合酸化物であり、
    前記第4材料が前記第3材料よりも小粒子径のLiNiCoMn(x+y+z=1)であるリチウムニッケル複合酸化物である請求項2に記載の電極。
  5. 前記電極が負極用である場合には、
    前記第2材料は、非晶質カーボンである請求項1に記載の電極。
  6. リチウムイオンを吸蔵及び放出できる負極と、
    前記リチウムイオンを吸蔵及び放出できる正極と、
    前記負極と前記正極との間に配置された、前記リチウムイオンに対する透過性を有する絶縁層と、を有し、
    前記負極が請求項1又は5に記載の負極用の電極、及び/又は、前記正極が請求項1乃至4の何れか一項に記載の正極用の電極である電極素子。
  7. 第1負極集電体の一方の側に、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第1負極材層、リチウムイオンに対する透過性を有する第1絶縁層、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第1正極材層、正極集電体、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第2正極材層、リチウムイオンに対する透過性を有する第2絶縁層、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第2負極材層、及び第2負極集電体が順次積層され、
    前記第1負極材層、前記第1絶縁層、及び前記第1正極材層が結着され、
    前記第2正極材層、前記第2絶縁層、及び前記第2負極材層が結着され、
    前記第1負極集電体と前記第2負極集電体とが接続された電極素子。
  8. 第1正極集電体の一方の側に、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第1正極材層、リチウムイオンに対する透過性を有する第1絶縁層、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第1負極材層、負極集電体、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第2負極材層、リチウムイオンに対する透過性を有する第2絶縁層、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる第2正極材層、及び第2正極集電体が順次積層され、
    前記第1正極材層、前記第1絶縁層、及び前記第1負極材層が結着され、
    前記第2負極材層、前記第2絶縁層、及び前記第2正極材層が結着され、
    前記第1正極集電体と前記第2正極集電体とが接続された電極素子。
  9. 前記第1負極集電体と前記第1負極材層とが結着され、前記正極集電体と前記第2正極材層とが結着された請求項7に記載の電極素子。
  10. 前記正極集電体の一方の側と前記第2正極材層とが結着され、前記正極集電体の他方の側と前記第1正極材層とが結着された請求項7に記載の電極素子。
  11. 前記第1正極集電体と前記第1正極材層とが結着され、前記負極集電体と前記第2負極材層とが結着された請求項8に記載の電極素子。
  12. 前記負極集電体の一方の側と前記第2負極材層とが結着され、前記負極集電体の他方の側と前記第1負極材層とが結着された請求項8に記載の電極素子。
  13. 前記絶縁層の材料が粒子状のセラミックである請求項6に記載の電極素子。
  14. 前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の材料が粒子状のセラミックである請求項7乃至12の何れか一項に記載の電極素子。
  15. 請求項6乃至14の何れか一項に記載の電極素子と、
    前記電極素子に注入された非水電解液と、
    前記電極素子及び前記非水電解液を封止する外装と、を有する非水電解液蓄電素子。
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