JP7149355B2 - リチウムイオン二次電池用電極、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極、及び当該リチウムイオン二次電池用電極を用いたリチウムイオン二次電池に関する。
従来、高エネルギー密度を有する二次電池として、リチウムイオン二次電池が幅広く普及している。リチウムイオン二次電池は、正極と負極との間にセパレータを存在させ、液体の電解質(電解液)を充填した構造を有する。
このようなリチウムイオン二次電池は、用途によって様々な要求があり、例えば、自動車等を用途とする場合には、体積エネルギー密度をさらに高める要請がある。これに対しては、電極活物質の充填密度を大きくする方法が挙げられる。
電極活物質の充填密度を大きくする方法としては、正極層及び負極層を構成する集電体として、発泡金属などの金属多孔体を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。金属多孔体は網目構造を有し、表面積が大きい。当該網目構造の内部に、電極活物質を含む電極合材を充填することで、電極層の単位面積あたりの活物質量を増加させることができる。
一方、高い容量と優れたサイクル特性を発揮するために、同一極に粒径の異なる2種類の電極活物質を含有させた電極合材を金属多孔体に充填してなる電極の構成も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7-099058号公報 特開2012-033280号公報
特許文献1に記載されている金属多孔体を集電体として用いた電極は、金属箔を集電体とした塗工電極と比較して高い目付量の電極を作製できるものの、膜厚が厚くなる。このため、電子及びリチウムイオンの移動距離が長くなり、イオン拡散抵抗が増加し、レート特性が低下する。
また、膜厚が厚くなると、電解液の浸透性が低下し、電極内部までの電解液の浸透が不十分となる。このため、アニオン及びカチオンの供給が不足して、形成されるリチウムイオン二次電池セルの内部抵抗が増加し、電池の出入力特性(出力密度)が低下する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属多孔体内に電極合材が充填される電極において、電解液の浸透に優れ、イオン拡散性が向上したリチウムイオン二次電池用電極、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った。そして、金属多孔体からなる集電体を用いるリチウムイオン二次電池用電極の電極層において、電極層の厚さ方向で電極活物質の粒径を変化させると共に、集電体の空隙率も同様に変化させることで、上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) 金属多孔体で構成される集電体と、前記集電体に少なくとも電極活物質を含む電極合材が充填された電極層と、を有するリチウムイオン二次電池用電極であって、
前記電極層における前記集電体は、厚さ方向の中間領域における空隙率が、厚さ方向の両表面領域における空隙率より小さく、
前記中間領域には第1の電極活物質が充填されており、前記両表面領域には第1の電極活物質より粒径が大きい第2の電極活物質が充填されている、リチウムイオン二次電池用電極。
(1)の発明によれば、集電体の厚さ方向の空隙率を、表面領域/中間領域/表面領域(裏面領域)の順に、大/小/大と構成し、そこに粒径の異なる電極活物質を、大/小/大となるように充填する。これにより、両表面領域からのイオン伝導路を確保して、中間領域まで確実に電解液を浸入させることができる。
(2) 前記中間領域における前記電極活物質の充填密度が、前記両表面領域における前記電極活物質の充填密度より大きい、(1)に記載のリチウムイオン二次電池用電極。
(2)の発明によれば、電極活物質の充填密度を、中間領域>両表面領域とすることで、更に(1)効果を高めることできる。
(3) 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に位置するセパレータと、を備えるリチウムイオン二次電池であって、
前記正極及び前記負極の少なくとも一方は、(1)又は(2)に記載のリチウムイオン二次電池用電極である、リチウムイオン二次電池。
(3)の発明によれば、(1)及び(2)の効果を奏するリチウムイオン二次電池が得られる。
(4) 金属多孔体で構成される集電体であって、厚さ方向の中間領域における空隙率が、両表面領域における空隙率より小さい集電体を形成する第1工程と、
前記集電体の中間領域に、第1の電極活物質を含む電極合材を充填し、
前記集電体の両表面領域に、前記第1の電極活物質より粒径が大きい第2の電極活物質を含む電極合材を充填する第2工程と、を備えるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
(4)の製法発明によれば、(1)から(3)の効果を奏するリチウムイオン二次電池が得られる。
(5) 前記第1の電極活物質及び前記第2の電極活物質を含有する電極合材を、前記集電体の前記両表面領域側からそれぞれ塗工して充填する、(4)に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
(5)の製法発明によれば、第1の電極活物質及び第2の電極活物質を含有する電極合材を、両表面領域側からそれぞれ塗工して充填する際に、集電体の厚さ方向の空隙率の変化がフィルタリング効果をなし、中間領域には相対的に粒径が小さい第1の電極活物質が充填され、両表面領域には相対的に粒径が大きい第1の電極活物質が充填される。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極によれば、金属多孔体に電極合材が充填される電極において、電解液の浸透に優れ、イオン拡散性が向上したリチウムイオン二次電池用電極、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池を提供できる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極の一実施形態を示す概略分解斜視図である。 本発明のリチウムイオン二次電池用電極の一実施形態を示す概念図である。 本発明のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法の一例を示す概念図である。 実施例における初期特性のセル抵抗を測定したグラフである。 実施例における初期特性の容量維持率を測定したグラフである。 実施例における耐久後の容量維持率を測定したグラフである。 実施例における耐久後の抵抗変化率を測定したグラフである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明の内容は以下の実施形態の記載に限定されない。本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、リチウムイオン二次電池において、正極に適用してもよいし、負極に適用してもよいし、両者に適用してもよい。なお、以下の実施形態においては、電解質が液体のリチウムイオン電池を例に説明するが、本発明はこれに限定されず、固体電解質を備える二次電池にも適用できる。また、リチウムイオン電池以外の電池にも適用できる。
<リチウムイオン二次電池の全体構成>
図1に示すように、このリチウムイオン二次電池10は、リチウムイオン二次電池用電極である正極層21と負極層31が、セパレータ41を介して積層配置されている。それぞれの層間には、図示しない電解液が配置されてリチウムイオン二次電池10を構成する。正極層21からは正極タブ22が集電のために延出されており、負極層31からは負極タブ32が集電のために延出されている。正極層21が本発明において正極を構成し、負極層31が本発明において負極を構成する。本発明のリチウムイオン二次電池用電極の構造は、特に限定されるものではなく、積層型であっても、巻回型であってもよい。
正極及び負極は、電極を構成することのできる材料から2種類を選択し、2種類の化合物の充放電電位を比較して、貴な電位を示すものを正極に、卑な電位を示すものを負極に用いて、任意の電池を構成することができる。正極/電解質/負極を単セルとして、これを任意の数積層することでリチウムイオン二次電池が構成される。
[電解質]
電解質は、非水溶媒に電解質を溶解させた液体の電解液である。非水溶媒に溶解される電解質としては、特に限定されないが、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiN(SOCF)、LiN(SO、LiCFSO、LiCSO、LiC(SOCF、LiF、LiCl、LiI、LiS、LiN、LiP、Li10GeP12(LGPS)、LiPS、LiPSCl、LiI、LiPO(x=2y+3z-5、LiPON)、LiLaZr12(LLZO)、Li3xLa2/3-xTiO(LLTO)、Li1+xAlTi2-x(PO(0≦x≦1、LATP)、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO(LAGP)、Li1+x+yAlTi2-xSiyP3-y12、Li1+x+yAl(Ti,Ge)2-xSiyP3-y12、Li4-2xZnGeO(LISICON)等を挙げることができる。上記は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電解液に含まれる非水溶媒としては、特に限定されないが、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒を挙げることができる。具体的には、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、1,2-ジエトキシエタン(DEE)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3-ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル(AN)、プロピオニトリル、ニトロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ-ブチロラクトン等を挙げることができる。上記は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[セパレータ]
本発明のリチウムイオン二次電池は、液状の電解質を用いる場合には、セパレータを含んでいてもよい。セパレータは、正極と負極との間に位置する。その材料や厚み等は特に限定されるものではなく、ポリエチレンやポリプロピレンなど、リチウムイオン二次電池に用いうる公知のセパレータを適用することができる。
固体電池において固体電解質層を用いる場合の固体電解質としては、特に限定されないが、例えば、硫化物系固体電解質材料、酸化物系固体電解質材料、窒化物系固体電解質材料、ハロゲン化物系固体電解質材料等を挙げることができる。硫化物系固体電解質材料としては、例えばリチウムイオン電池であれば、LPS系ハロゲン(Cl、Br、I)や、LiS-P、LiS-P-LiI等が挙げられる。なお、上記「LiS-P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる硫化物系固体電解質材料を意味し、他の記載についても同様である。酸化物系固体電解質材料としては、例えばリチウムイオン電池であれば、NASICON型酸化物、ガーネット型酸化物、ペロブスカイト型酸化物等を挙げることができる。NASICON型酸化物としては、例えば、Li、Al、Ti、PおよびOを含有する酸化物(例えばLi1.5Al0.5Ti1.5(PO)を挙げることができる。ガーネット型酸化物としては、例えば、Li、La、ZrおよびOを含有する酸化物(例えばLiLaZr12)を挙げることができる。ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、Li、La、TiおよびOを含有する酸化物(例えばLiLaTiO)を挙げることができる。
<電極層の構成>
次に、本発明の特徴である電極層について説明する。図2の断面模式図に示すように、正極層21及び負極層31は、それぞれ、互いに連続した孔部(連通孔部)を有する金属多孔体により構成される面状の集電体25、35、を有している。集電体25、35の孔部には、正極活物質26を含む正極合材27、負極活物質36を含む負極合材37がそれぞれ充填配置されている。なお、図2においては、正極層21の例を示し、負極層31は同様の構成であるので括弧書きで符号のみを付している。図中、Dの方向が厚さ方向である。
[集電体]
集電体25、35は、金属からなる金属多孔体である集電体が用いられる。メッシュ、織布、不織布、エンボス体、パンチング体、エキスパンド、発泡体などが例示され、発泡金属が好ましく用いられる。中でも、連続気孔を有する三次元網目構造体の発砲金属が好ましく用いられ、例えばセルメット(登録商標)(住友電気工業社製)等を用いることができる。
金属多孔体は、網目構造を有し、表面積が大きい。金属からなる金属多孔体を集電体として用いることにより、当該網目構造の内部に、電極活物質を含む電極合材を充填することができるため、電極層の単位面積あたりの活物質量を増加させることができ、その結果、リチウムイオン二次電池の体積エネルギー密度を向上させることができる。
また、電極合材の固定化が容易となるため、電極合材となる塗工用スラリーを増粘する必要なく、電極合材層を厚膜化することできる。また、増粘に必要であった有機高分子化合物からなる結着剤を低減することができる。
したがって、従来の金属箔を集電体として用いる電極と比較して、電極合材層を厚くすることができ、その結果、電極の単位面積当たりの容量を増加させることができ、リチウムイオン二次電池の高容量化を実現することができる。
集電体25、35は、この実施形態においては厚さ方向において連続しているが、厚さ方向に、少なくとも両表面を含む表面領域と、2つの表面領域に挟まれる中間領域を備えている。具体的には、この実施形態においては、集電体25、35の中間領域25B、35Bと、表面領域25A、35A及び、表面領域(裏面領域)25C、35Cとで構成され、その空隙率が異なっている。なお、厚さ方向とは、面状の集電体の面外方向を意味する。すなわち、集電体は、表面領域25A/中間領域25B/表面領域(裏面領域)25C、又は、表面領域35A/中間領域35B/表面領域(裏面領域)35C、の3層構成をなしており、その空隙率が、表面領域>中間領域である。なお、中間領域25B、35Bは、厚さ方向の略中央部に配置されている。
本発明においては、両表面領域と中間領域とは、上記のように連続する一つの集電体であってもよく、領域毎の複数の集電体が接合されたものであってもよい。
集電体の中間領域と両表面領域とで空隙率が異なることで、電極活物質を少なくとも含む電極合材を集電体の孔内に充填する際にフィルタ効果が働き、粒径の大きい電極活物質粒子は両表面領域に留まり、粒径の小さい電極活物質粒子は集電体の中間領域に充填されやすくなる。
中間領域25B、35Bは、後述する電極層の厚さDに対して20%以上80%以下で配置されていることが好ましい。
金属多孔体の全体の平均空隙率は、好ましくは90~99%である。金属多孔体の平均空隙率がこの範囲内であることにより、電極合材の充填量を増加させる事が可能となり、電池のエネルギー密度が向上する。具体的には、平均空隙率が99%を超えると、金属多孔体の機械的強度が著しく低下し、充放電に伴う電極の体積変化で破損しやすくなる。逆に90%未満では、電極合材の充填量が少なくなるだけでなく、電極のイオン伝導性が低下し、十分な入出力特性が得られにくくなる。これらの観点から、より好ましい平均空隙率は、93~98%である。なお、本発明の集電体は表面領域と中間領域とで空隙率に差を設けるため、平均空隙率は、電極層を構成する集電体全体の空隙率である。なお、上記の空隙率は、電極層形成前の金属多孔体の状態における、金属多孔体の、(孔部空間体積)/(金属多孔体の全体体積)であり、体積と質量を計測し、金属の真密度との比率で算出される。
フィルタリング効果を確実に得る観点から、中間領域25B、35Bの金属多孔体の空隙率は93%以上95%以下であることが好ましく、表面領域25A、35A、25C、35Cの空隙率は95%以上98%以下であることが好ましい
電極層における、金属多孔体の平均細孔径は、500μm以下であることが好ましい。金属多孔体の平均細孔径がこの範囲内であることにより、金属多孔体の内部に充填されている負極活物質13と金属骨格との距離が安定し、電子伝導性が向上して電池の内部抵抗の増加が抑制される。また、充放電に伴う体積変化が生じても電極合材の脱落を抑制できる。なお、上記の平均細孔径は、水銀ポロシ法で測定されるメジアン径(d50)の値である。
金属多孔体の比表面積は、好ましくは1000~10000m/mである。これは、従来一般的な集電箔の比表面積の2~10倍である。金属多孔体の比表面積がこの範囲内であることにより、電極合材と集電体11の接触性が向上し、電池の内部抵抗の増加が抑制される。より好ましい比表面積は、4000~7000m/mである。
金属からなる金属多孔体の金属としては、例えば、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、チタン、銅、銀、ニッケル-クロム合金等が挙げられる。これらの中では、正極を構成する集電体としては、発泡アルミニウムが好ましく、負極を構成する集電体としては、発泡銅や発泡ステンレスを好ましく用いることができる。
[電極層]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極における電極層は、金属からなる金属多孔体である集電体に、電極合材が充填されたものである。
電極層の厚さは、特に限定されるものではないが、本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、集電体として金属からなる金属多孔体を用いることから、厚さの大きい電極層を形成することができる。その結果、電極層の単位面積あたりの活物質量が増加し、エネルギー密度の大きい電池を得ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極における電極層の厚さDは、例えば、200~500μmである。
〔電極合材〕
本発明の電極層を構成する電極合材は、電極活物質を少なくとも含む。本発明に適用できる電極合材は、電極活物質を必須成分として含んでいれば、その他の成分を任意で含んでいてもよい。その他の成分としては特に限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池を作製する際に用い得る成分であればよい。例えば、固体電解質、導電助剤、結着剤等が挙げられる。
(正極合材)
正極電極層を構成する正極合材には、少なくとも正極活物質を含有させ、その他成分として、例えば、固体電解質、導電助剤、結着剤等を含有させてもよい。正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出することができるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、LiCoO、Li(Ni5/10Co2/10Mn3/10)O2、Li(Ni6/10Co2/10Mn2/10)O2、Li(Ni8/10Co1/10Mn1/10)O2、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O2、Li(Ni1/6Co4/6Mn1/6)O2、Li(Ni1/3Co1/3Mn1/3)O2、LiCoO、LiMn、LiNiO、LiFePO、硫化リチウム、硫黄等を挙げることができる。
(負極合材)
負極電極層を構成する負極合材には、少なくとも負極活物質を含有させ、その他成分として、例えば、固体電解質、導電助剤、結着剤等を含有させてもよい。負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、金属リチウム、リチウム合金、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、Si、SiO、及び人工黒鉛、天然黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料等を挙げることができる。
(その他の成分)
電極合材は、電極活物質以外のその他の成分を任意に含んでいてもよい。その他の成分としては特に限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池を作製する際に用い得る成分であればよい。例えば、導電助剤、結着剤等が挙げられる。正極の導電助剤としては、アセチレンブラックなどが例示でき、正極のバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデンなどが例示できる。負極のバインダーとしては、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸ナトリウムなどが例示できる。
(電極活物質の粒径)
中間領域25B、35Bには第1の電極活物質26a、36aが充填されており、両表面領域25A、35A、25C、35Cには第2の電極活物質26b、36bが充填されている。そして、第2の電極活物質の粒径は、第1の電極活物質より大きい。
具体的には、第1の電極活物質26a、36aの粒径は、メジアン径(D50)で3μm以上7μm未満であることが好ましく、第2の電極活物質26b、36bの粒径は、メジアン径(D50)で7μm以上15μm以下であることが好ましい。これにより、両表面領域からのイオン伝導路を確保して、中間領域まで確実に電解液を浸入させることができる。
(電極活物質の充填密度)
電極層21、31においては、中間領域の電極活物質の充填密度が、表面領域の電極活物質の充填密度より大きいことが好ましい。具体的には、正極では中間領域の電極活物質の充填密度は2.8~3.8g/cmであることが好ましく、表面領域の電極活物質の充填密度は2.0~2.8g/cmであることが好ましい。負極では、中間領域の電極活物質の充填密度は1.0~2.0g/cmであることが好ましく、表面領域の電極活物質の充填密度は0.5~2.0g/cmであることが好ましい。
<電極層の製造方法>
(第1工程)
第1工程では、金属多孔体で構成される面状の集電体であって、厚さ方向の中間領域における空隙率が、両表面領域における空隙率より小さい集電体25、35を形成する。この工程は、中間領域と表面領域の空隙率が異なる集電体をあらかじめ作製し、これを層状に接合して積層すればよい。
(第2工程)
第2工程では、集電体の中間領域に、第1の電極活物質を含む電極合材を充填し、集電体の両表面領域に、第1の電極活物質より粒径が大きい第2の電極活物質を含む電極合材を充填する。
図3に示すように、第1の電極活物質及び前記第2の電極活物質を含有する電極合材70を、集電体の両表面領域側からそれぞれ塗工して充填する。図3の例は、正極合材27、負極合材37をスラリー化し、次いでダイコータ50、60を用い、ダイコータ50のプランジャー50a、ダイコータ60のプランジャー60aでスラリーを押圧してダイから吐出させることにより電極合材を集電体の両面から面状に塗布し、集電体の網目構造の内部に電極合材を含むスラリーを充填することで、電極層を形成することができる。
このとき、集電体の任意の面及びそれと対向する面の両面から一度に電極合材を充填する方法と、任意の面及びそれと対向する面について片面毎に電極合材を充填する方法があるが、図3のように、集電体の任意の面及びそれと対向する面の両面から一度に電極合材を充填する方法が好ましい。
電極合材は、第1の電極活物質及び第2の電極活物質の両方を含有する電極合材を充填することができる。すなわち、粒度分布において複数のピークを有する電極活物質粒子を含む電極合材を充填すればよい。上記の第1工程を経た集電体に充填することにより、集電体の空隙率の差によるフィルタリング効果が生じ、集電体の両表面領域に、相対的に粒径が大きい第2の電極活物質を含む電極合材が充填され、中間領域には、相対的に粒径が小さい第1の電極活物質が充填される。
なお、これに限らず、第1の電極活物質を含有する電極合材を、中間領域を構成する集電体に充填し、これとは別途、第2の電極活物質を含有する電極合材を、両表面領域を構成する集電体に充填し、その後に両集電体を接合することにより、本発明の電極層を得てもよい。
なお、電極合材の充填方法はダイコート法に限らず、電極合材を浸漬するディップ法などを用いることもできる。
<リチウムイオン二次電池の製造方法>
上記の電極層を用いた本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、特に限定されるものではなく、本技術分野における通常の方法を適用することができる。電極合材を充填した後は、電極層同士を、電解質を介して図1の如く接合し、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極を得ることができる。電極層同士を接合する方法は、本技術分野における通常の方法を適用することができる。例えば、電極合材が充填された集電体を乾燥し、その後にプレスして、リチウムイオン二次電池用電極を得る。プレスにより電極合材の密度を向上させることができ、所望の密度となるよう調整することができる。
以上、本発明のリチウムイオン二次電池用電極及びそれを用いたリチウムイオン電池二次電池によれば、電極層の膜厚が厚くても、厚さ方向の中央領域まで電解液の浸透が可能となる。そして、電極内のイオンの移動距離を短くすることができるため、イオン拡散抵抗の増加を抑制することができ、その結果、レート特性等の耐久性を向上させることができる。特に、急速充放電等の高負荷がかかる場合においても、速やかにイオンを供給することが可能となるため、高負荷環境下における耐久性の向上に寄与することができる。
さらに、電極層の膜厚が厚くても、電子の供給不足を抑制することができるため、電子抵抗の増加を抑制し、リチウムイオン二次電池の出力特性を向上させることができる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
(正極集電体)
中間領域の正極集電体として、厚み0.5mm、気孔率(空隙率)95%、発泡アルミニウムを準備した。表面領域の正極集電体として、厚み0.5mm、気孔率(空隙率)97%、発泡アルミニウムを準備した。中間領域の集電体を挟むように、表面領域の正極集電体を挟みこみ、0.1ton/cmの線圧のロールプレスで接合した。
(正極合材スラリーの作製)
中間領域の正極活物質として、メジアン径(D50)が5μmのLiNi0.5Co0.2Mn0.3を準備した。表面領域の正極活物質として、メジアン径(D50)が12μmのLiNi0.5Co0.2Mn0.3を準備した。D50=5μmの正極活物質47質量%と、D50=12μmの正極活物質47質量%と、導電助剤としての、アセチレンブラック4質量%と、結着剤としての、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)2質量%と、を混合した後、得られた混合物を適量のN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に分散させて、正極合材スラリーを作製した。
(正極合材の充填)
プランジャー式ダイコータを用いて、塗工量100mg/cmとなるように、正極合材スラリーを正極集電体に塗布した後、真空条件下、120℃で12時間乾燥させた。次に、正極合材が充填された正極集電体を圧力15tonでロールプレスし、正極を作製した。得られた正極を構成する電極合材は、目付が100mg/cm、密度が平均で3.4g/cmであった。作製した正極は、3cm×4cmに打ち抜き加工して用いた。
[負極の作製]
(負極合材スラリーの作製)
天然黒鉛96.5質量%と、導電助剤としての、カーボンブラック1質量%と、結着剤としての、スチレンブタジエンゴム(SBR)1.5質量%と、増粘剤としての、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)1質量%と、を混合した後、得られた混合物を適量の蒸留水に分散させて、負極合材スラリーを作製した。
(負極合材層の形成)
負極集電体として、厚み8μmの銅箔を準備した。
ダイコータを用いて、塗工量45mg/cmとなるように、負極合材スラリーを集電体に塗布した後、真空条件下、120℃で12時間乾燥させた。次に、負極合材層が形成された集電体を、圧力10tonでロールプレスし、負極を作製した。得られた負極を構成する電極合材層は、目付が45mg/cm、密度が1.5g/cmであった。作製した負極は、3cm×4cmに打ち抜き加工して用いた。
[リチウムイオン二次電池の作製]
セパレータとして、厚さ25μmのポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの3層積層体となった微多孔膜を準備し、3cm×4cmに打ち抜き加工して用いた。
二次電池用アルミニウムラミネートを熱シールして袋状に加工した後、加工物の中に、正極と負極との間にセパレータを配置した積層体を挿入し、ラミネートセルを作製した。
電解液として、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートを、体積比3:4:3で混合した溶媒に、1.2molのLiPFを溶解した溶液を準備した。 ラミネートセルに電解液を注入して、リチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例2>
中間領域の正極活物質として、メジアン径(D50)が3μm、表面領域の正極活物質として、メジアン径(D50)が10μm以外は、実施例1と同様に作製した。
<比較例1>
正極活物質として、メジアン径(D50)が10μmのみを使用し、合材スラリーの正極活物質を94質量%とした以外は、実施例1と同様に作製した。
<リチウムイオン二次電池の初期特性の評価>
実施例1、2および比較例1のリチウムイオン二次電池に対して、以下の初期特性の評価を実施した。
[初期放電容量]
リチウムイオン二次電池を測定温度(25℃)で3時間放置した後、0.33Cで4.2Vまで定電流充電を実施し、続けて4.2Vの電圧で定電圧充電を5時間実施した。次に、リチウムイオン二次電池を30分間放置した後、0.33Cの放電レートで2.5Vまで放電を実施して、放電容量を測定した。得られた放電容量を、初期放電容量とした。
[初期セル抵抗]
初期放電容量を測定した後のリチウムイオン二次電池を充電レベル(SOC(State of Charge))50%に調整した。次に、電流値0.2Cとして、10秒間放電し、放電が終了してから10秒後の電圧を測定した。次に、リチウムイオン二次電池を10分間放置した後、補充電を実施して、SOCを50%に復帰させ、リチウムイオン二次電池を10分間放置した。次に、上記の操作を、0.5C、1C、1.5C、2C、2.5Cの各Cレートで実施し、横軸を電流値、縦軸を電圧として、プロットした。プロットから得られた近似直線の傾きを、リチウムイオン二次電池の初期セル抵抗とした。この結果を図4に示す。図4に示すように、実施例1、2のセル抵抗は、比較例1に比べて低下している。特に実施例1、2においては、比較例1に比べてイオン拡散抵抗が抑制されており、本発明の効果が理解できる。
[Cレート特性]
初期放電容量を測定した後のリチウムイオン二次電池を測定温度(25℃)で3時間放置した後、0.33Cで4.2Vまで定電流充電を実施し、続けて4.2Vの電圧で定電圧充電を5時間実施した。次に、リチウムイオン二次電池を30分間放置した後、0.5Cの放電レート(Cレート)で2.5Vまで放電を実施して、初期放電容量を測定した。
上記の操作を、0.33C、1C、1.5C、2C、2.5Cの各Cレートで実施し、各Cレートにおける初期放電容量を、0.33Cにおける初期放電容量を100%とした際の容量維持率に変換し、Cレート特性とした。この結果を図5に示す。図5に示すように、実施例1、2の容積維持率は、比較例1に比べて高く維持できていることが理解できる。
<リチウムイオン二次電池の耐久後特性の評価>
実施例1および比較例1、2のリチウムイオン二次電池に対して、以下の耐久後特性の評価を実施した。
[耐久後放電容量]
45℃の恒温槽において、リチウムイオン二次電池を0.6Cで4.2Vまで定電流充電を実施し、続けて4.2Vの電圧で定電圧充電を5時間または0.1Cの電流値になるまで充電を実施した。次に、リチウムイオン二次電池を30分間放置した後、0.6Cの放電レートで2.5Vまで定電流放電を実施し、30分間放置する操作を200サイクル繰り返した。次に、25℃の恒温槽において、2.5Vまで放電した後の状態で、リチウムイオン二次電池を24時間放置した後、初期放電容量と同様にして、耐久後放電容量を測定した。200サイクル毎に、この操作を繰り返し、600サイクルまで、耐久後放電容量を測定した。
[耐久後セル抵抗]
耐久後放電容量の測定における600サイクルが終了した後、充電レベル(SOC(State of Charge))50%に調整し、初期セル抵抗と同様にして、耐久後セル抵抗を求めた。
[容量維持率]
初期放電容量に対する200サイクル毎の耐久後放電容量の比を求め、それぞれのサイクルにおける容量維持率とした。この結果を図6に示す。図6に示すように、実施例1、2の容積維持率は、比較例1に比べて高く維持できていることが理解できる。
[抵抗変化率]
初期セル抵抗に対する耐久後セル抵抗の比を求め、抵抗変化率とした。この結果を図7に示す。図7に示すように、実施例1、2の抵抗変化率は、比較例1に比べて高く維持できていることが理解できる。
10 リチウムイオン二次電池用電極
21 正極層(電極層)
22 正極タブ
25 集電体(正極)
25A 表面領域
25B 中間領域
25C 表面領域
26 正極活物質
26a 第1の電極活物質
26b 第2の電極活物質
27 正極合材
31 負極層(電極層)
32 負極タブ
35 集電体(負極)
35A 表面領域
35B 中間領域
35C 表面領域
36 負極活物質
36a 第1の電極活物質
36b 第2の電極活物質
37 負極合材
41 セパレータ
50、60 ダイコータ
50a、60a プランジャー

Claims (5)

  1. 金属多孔体で構成される集電体と、前記集電体に少なくとも電極活物質を含む電極合材が充填された電極層と、を有するリチウムイオン二次電池用電極であって、
    前記電極層における前記集電体は、厚さ方向の中間領域における空隙率が、厚さ方向の両表面領域における空隙率より小さく、
    前記中間領域には第1の電極活物質が充填されており、前記両表面領域には第1の電極活物質より粒径が大きい第2の電極活物質が充填されている、リチウムイオン二次電池用電極。
  2. 前記中間領域における前記電極活物質の充填密度が、前記両表面領域における前記電極活物質の充填密度より大きい、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用電極。
  3. 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に位置するセパレータ又は固体電解質層と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極及び前記負極の少なくとも一方は、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用電極である、リチウムイオン二次電池。
  4. 金属多孔体で構成される集電体であって、厚さ方向の中間領域における空隙率が、両表面領域における空隙率より小さい集電体を形成する第1工程と、
    前記集電体の中間領域に、第1の電極活物質を含む電極合材を充填し、
    前記集電体の両表面領域に、前記第1の電極活物質より粒径が大きい第2の電極活物質を含む電極合材を充填する第2工程と、を備えるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  5. 前記第1の電極活物質及び前記第2の電極活物質を含有する電極合材を、前記集電体の前記両表面領域側からそれぞれ塗工して充填する、請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
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