JP2018073723A - 電極及び蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】水で処理することにより有価物を分離して回収することが可能であり、かつ、集電体上への不導体被膜の形成を抑制することが可能であり、かつ、活物質層用塗布液が塗布される層の溶出又は剥離を抑制することが可能な電極を提供する。【解決手段】電極10は、非水電解液を有する蓄電素子に用いられ、集電体11上に、導電層12、導電層13及び活物質層14が順次積層されている。導電層12は、第一の導電材と、第一の水溶性セルロース誘導体とを含む。導電層13は、第二の導電材と、水に不溶で、有機溶媒に可溶な結着剤とを含む。活物質層14は、活物質と、第二の水溶性セルロース誘導体とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電極及び蓄電素子に関する。
近年、携帯機器の小型化、高性能化に伴い、エネルギー密度が高く、非水電解液を用いる蓄電素子の特性が向上し、普及している。また、より大容量で安全性に優れた蓄電素子の開発も進められており、電気自動車等への搭載が始まっている。
このような蓄電素子に使用される電極は、電気伝導性を有する集電体上に、化学反応による電荷の貯蔵及び放出が可能な活物質が保持されている構成が一般的である。
集電体上に活物質を保持する代表的な方法としては、活物質を適当な溶媒に分散させ、増粘剤、結着剤などを混合したペースト状又はスラリー状の活物質層用塗布液を集電体上に塗布し、活物質層を形成する方法が知られている。
環境負荷の軽減、材料費の低減、取扱い性の向上等の観点から、活物質層用塗布液を構成する溶媒として、水が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、資源の有効利用、材料費の低減のため、使用済みの蓄電素子から有価物を回収する技術が検討されている。特に、蓄電素子の電極は、集電体(例えば、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔)と活物質(例えば、コバルト、マンガン、ニッケルなどの希少金属を含む金属複合酸化物)が強固に接着されているため、効率良く、かつ、環境負荷を抑えて、有価物を回収する技術が望まれている。
これに対して、活物質層用塗布液を構成する溶媒として、水を使用して作製された電極は、基本的に水で処理することによって、集電体と活物質を分離することができる。すなわち、水を使用して作製された電極は、有価物(集電体、活物質に含まれる希少金属など)を分離して回収するという目的にも適している。
しかしながら、例えば、蓄電素子の正極活物質として、リチウム金属複合酸化物(例えば、コバルト酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウムなど)を使用する場合、水と正極活物質の界面における化学反応によって塩基性物質(例えば、水酸化リチウムなど)が生成し、水のpHが高くなり得る。pHが高い水を含む活物質層用塗布液を集電体(例えば、アルミニウムなど)に塗布すると、集電体と水中の塩基性物質が反応し、集電体の表面に不導体被膜(例えば、水酸化アルミニウムなど)が形成され、蓄電素子の特性を損なう要因となり得ることが知られている。
このような問題に対して、特許文献2では、集電体と活物質層の間に、導電性粉末と水溶性セルロース誘導体を含む導電性中間膜が設けられている。
しかしながら、活物質層用塗布液を導電性中間膜上に塗布する際に、導電性中間膜が溶出又は剥離するという問題がある。この問題は、活物質層が厚いなどの理由により、塗布された活物質層用塗布液が乾燥するまでに時間がかかり、活物質層用塗布液と導電性中間膜が接触している時間が長い場合に、より顕著に見られる。
本発明は、水で処理することにより有価物を分離して回収することが可能であり、かつ、集電体上への不導体被膜の形成を抑制することが可能であり、かつ、活物質層用塗布液が塗布される層の溶出又は剥離を抑制することが可能な電極を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、非水電解液を有する蓄電素子に用いられる電極であって、集電体上に、第一の導電層、第二の導電層及び活物質層が順次積層されており、前記第一の導電層は、第一の導電材と、第一の水溶性セルロース誘導体とを含み、前記第二の導電層は、第二の導電材と、水に不溶で、有機溶媒に可溶な結着剤とを含み、前記活物質層は、活物質と、第二の水溶性セルロース誘導体とを含む。
本発明によれば、水で処理することにより有価物を分離して回収することが可能であり、かつ、集電体上への不導体被膜の形成を抑制することが可能であり、かつ、活物質層用塗布液が塗布される層の溶出又は剥離を抑制することが可能な電極を提供することができる。
本実施形態の電極の一例を示す概略断面図である。 本実施形態の蓄電素子の一例を示す概略図である。
(電極)
図1に、本実施形態の電極の一例を示す。
電極10は、非水電解液を有する蓄電素子に用いられ、集電体11上に、導電層12、導電層13及び活物質層14が順次積層されている。
導電層12は、第一の導電材と、第一の水溶性セルロース誘導体とを含む。
導電層13は、第二の導電材と、水に不溶で、有機溶媒に可溶な結着剤とを含む。
活物質層14は、活物質と、第二の水溶性セルロース誘導体とを含む。
導電層12及び導電層13に導電材が含まれているため、集電体11から活物質へ良好な導電パスを形成することが可能である。
導電層12及び活物質層14に、結着剤として、含まれている水溶性セルロース誘導体は、耐溶剤性、耐熱性、耐非水電解液性を兼ね備えている。
第一の水溶性セルロース誘導体の耐溶剤性により、導電層13を形成する際に、有機溶媒を含むスラリー状塗布液を塗布しても、導電層12の溶出又は剥離を抑制することが可能である。
第一の水溶性セルロース誘導体及び第二の水溶性セルロース誘導体の耐熱性により、電極10を作製する際に、乾燥工程の熱処理を経ても、電極10の特性を維持し、構造を保つことが可能である。
第一の水溶性セルロース誘導体及び第二の水溶性セルロース誘導体の耐非水電解液性により、蓄電素子を作製する際に、非水電解液に電極10を浸漬しても、電極10の特性を維持し、構造を保つことが可能である。
また、水溶性セルロース誘導体は、蓄電素子に充放電する処理を経ても、特性が大きく変化しない。このため、電極10をリサイクルする時に、電極10を水で処理することにより、導電層12及び活物質層14に含まれる水溶性セルロース誘導体を容易に溶解させることができ、集電体11と活物質を分離して回収することができる。
さらに、集電体11上に、導電層12及び導電層13が形成されているため、活物質層14を形成する際に、活物質と水を含むスラリー状塗布液を塗布しても、スラリー状塗布液が集電体11の表面に直接接触することがなく、集電体11上に不導体被膜が形成されずに、電極10を作製することができる。
また、集電体11上に、水に不溶で、有機溶媒に可溶な結着剤を含む導電層13及び水溶性セルロース誘導体を含む活物質層14がこの順に形成されているため、活物質層14を形成する際に、水を含むスラリー状塗布液を塗布しても、導電層13が溶出又は剥離することなく、電極10を作製することができる。
以下、本実施形態の電極の構成要素である、集電体11、導電層12、導電層13及び活物質層14について順次説明する。
<集電体11>
集電体11の材質、形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
集電体11の材質としては、導電性材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、銅、ステンレススチール、ニッケル、チタン、タンタルなどが挙げられる。
集電体11の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、棒状、板状、箔状、メッシュ状などが挙げられる。これらの中でも、箔状が好ましい。
集電体11の大きさとしては、蓄電素子に使用することが可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<導電層12>
導電層12は、集電体11上に形成されており、第一の導電材と、第一の水溶性セルロース誘導体とを含む。
導電層12の厚みは、蓄電素子の特性の観点から、10μm以下であることが好ましい。
導電層12中の第一の水溶性セルロース誘導体の含有量は、1〜20質量%であることが好ましい。導電層12中の第一の水溶性セルロース誘導体の含有量が1質量%以上であると、導電層12の結着力を向上させることができ、20質量%以下であると、導電層12の導電性を向上させることができ、いずれも蓄電素子の特性の向上につながる。
<<第一の導電材>>
第一の導電材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラックなどの炭素質材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<第一の水溶性セルロース誘導体>>
第一の水溶性セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)等の種々のセルロースの誘導体が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−導電層12の形成方法−
導電層12は、水に、第一の導電材及び第一の水溶性セルロース誘導体を加えてスラリー状とした塗布液を、集電体11上に塗布した後、乾燥させることで形成することができる。
塗布液は、必要に応じて、水に可溶な有機溶媒を更に含む。
水に可溶な有機溶媒としては、例えば、エタノール、アセトンなどが挙げられる。
水に可溶な有機溶媒の添加量は、第一の水溶性セルロース誘導体の溶解性の観点から、少量であることが好ましい。
<導電層13>
導電層13は、導電層12上に形成されており、第二の導電材と、水に不溶で、有機溶媒に可溶な結着剤とを含む。
導電層13の厚みは、蓄電素子の特性の観点から、10μm以下であることが好ましい。
<<第二の導電材>>
第二の導電材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、第二の導電材としては、第一の導電材と同じものを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。
<<結着剤>>
結着剤は、水に不溶で、有機溶媒に可溶であれば、特に制限はなく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリル酸誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−導電層13の形成方法−
導電層13は、有機溶媒に、第二の導電材及び結着剤を加えてスラリー状とした塗布液を、導電層12上に塗布した後、乾燥させることで形成することができる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエンなどが挙げられる。
<活物質層14>
活物質層14は、導電層13上に形成されており、活物質と、第二の水溶性セルロース誘導体とを含み、必要に応じて、第三の導電材などを更に含む。
活物質層14の厚み、形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<活物質>>
活物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Co、Ni、Mn、Cr、V、Ti、Zr、Nb、Mo、W、B、Ga、Ge、Fe、Alなどの金属元素などを構成元素とするリチウム金属複合酸化物や、グラファイト、活性炭などの炭素質材料などが挙げられる。
また、活物質としては、資源の再利用の観点から、希少金属を含む化合物(例えば、LiCoO、LiMn、LiTi12など)を使用することが好ましい。このような電極10は、集電体11と活物質を分離して回収する効果が大きい。
<第二の水溶性セルロース誘導体>
第二の水溶性セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)等の種々のセルロースの誘導体が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、第二の水溶性セルロース誘導体としては、第一の水溶性セルロース誘導体と同じものを使用しても良いし、異なるものを使用しても良い。
<第三の導電材>
第三の導電材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、第三の導電材としては、第一の導電材、第二の導電材と同じものを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。
−活物質層14の形成方法−
活物質層14は、水に、活物質及び第二の水溶性セルロース誘導体、必要に応じて、第三の導電材を加えてスラリー状とした塗布液を、導電層13上に塗布した後、乾燥させることで形成することができる。
塗布液は、必要に応じて、水に可溶な有機溶媒を更に含む。
水に可溶な有機溶媒としては、例えば、エタノール、アセトンなどが挙げられる。
水に可溶な有機溶媒の添加量は、第二の水溶性セルロース誘導体の溶解性の観点から、少量であることが好ましい。
(蓄電素子)
本実施形態の蓄電素子は、本実施形態の電極と、非水電解液を有し、必要に応じて、その他の部材を更に有する。
なお、本実施形態の電極を正極及び負極に適用してもよいし、正極又は負極に適用してもよい。ここで、本実施形態の電極が適用されていない正極又は負極としては、公知の正極又は負極を用いることができる。
<非水電解液>
非水電解液は、非水溶媒に電解質塩が溶解している。
[非水溶媒]
非水溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非プロトン性有機溶媒が好ましい。
非プロトン性有機溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート等のカーボネート系有機溶媒を用いることができる。
非プロトン性有機溶媒は、環状カーボネートを含むことが好ましい。これにより、電解質塩の溶解性を向上させることができる。
環状カーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)などが挙げられる。これらの中でも、蓄電素子の入出力密度及び放電容量が高い点から、プロピレンカーボネート(PC)が特に好ましい。
鎖状カーボネートとしては、例えば、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピオネート(MP)などが挙げられる。これらの中でも、エチルメチルカーボネート(EMC)が特に好ましい。
非水溶媒中の鎖状カーボネートの含有量は、目的に応じて適宜選択することができるが、50質量%以上であることが好ましく、67質量%以上であることがより好ましい。非水溶媒中の鎖状カーボネートの含有量が50質量%以上であると、蓄電素子の放電容量を向上させることができると共に、非水電解液の抵抗の低下により、蓄電素子の入出力密度を向上させることができる。
鎖状カーボネート及び環状カーボネート以外の非プロトン性有機溶媒としては、必要に応じて、環状エステル、鎖状エステル等のエステル系有機溶媒、環状エーテル、鎖状エーテル等のエーテル系有機溶媒などを用いることができる。
環状エステルとしては、例えば、γ−ブチロラクトン(γBL)、2−メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどが挙げられる。
鎖状エステルとしては、例えば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル(酢酸メチル(MA)、酢酸エチル等)、ギ酸アルキルエステル(ギ酸メチル(MF)、ギ酸エチル等)などが挙げられる。
環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソランなどが挙げられる。
鎖状エーテルとしては、例えば、1,2−ジメトシキエタン(DME)、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテルなどが挙げられる。
[電解質塩]
電解質塩としては、非水溶媒に溶解し、電離したカチオンが高いイオン伝導度を示すものであれば、特に制限はない。
電解質塩を構成するカチオンとしては、負極活物質に挿入又は脱離することが可能であれば、特に限定されないが、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、スピロ系4級アンモニウムイオンなどが挙げられる。
電解質塩を構成するアニオンとしては、正極活物質に挿入又は脱離することが可能であれば、特に限定されないが、Cl、Br、I、ClO 、BF 、PF 、SbF 、AsF 、CFSO 、(CFSO、(CSOなどが挙げられる。
電解質塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。電解質塩の中でも、蓄電素子の初期容量を向上させる点から、リチウム塩が特に好ましい。
リチウム塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、塩化リチウム(LiCl)、ホウ弗化リチウム(LiBF)、六弗化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CFSO)、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CSO)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭素質材料中へのアニオンの吸蔵量の大きさの観点から、LiPF又はLiPFとLiBFの併用が特に好ましい。
非水電解液中の電解質塩の濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2mol/L以上であることが好ましく、2mol/L以上4mol/L以下であることがより好ましい。非水電解液中の電解質塩の濃度を2mol/L以上とすると、充放電効率が高い蓄電素子が得られ、4mol/L以下とすると、大電流充放電特性が良好な蓄電素子が得られる。
<その他の部材>
その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セパレータ、外装缶、引き出し線などが挙げられる。
[セパレータ]
セパレータは、正極と負極の短絡を防ぐために、正極と負極の間に設けられる。
セパレータの材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
セパレータとしては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙等の紙、セロハン、ポリエチレングラフト膜、ポリプロピレンメルトフロー不織布等のポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布などが挙げられる。
セパレータの形状としては、例えば、シート状などが挙げられる。
セパレータの大きさとしては、蓄電素子に使用することが可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
セパレータは、気孔率が50%以上であることが好ましい。これにより、非水電解液の保持量を向上させることができる。
セパレータは、気孔率が高い点から、微多孔(マイクロポア)を有する薄膜よりも、不織布の方が好ましい。
セパレータの平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μm以上100μm以下であることが好ましい。セパレータの平均厚みが20μm以上であると、非水電解液の保持量を向上させることができ、100μm以下であると、蓄電素子の入出力密度を向上させることができる。
本実施形態においては、平均厚みが30μm以下の微多孔(マイクロポア)を有する薄膜を負極側に配置し、平均厚みが20μm以上100μm以下で、気孔率が50%以上の不織布を正極側に配置することが好ましい。これにより、負極側でのアルカリ金属、アルカリ土類金属の析出による正負短絡を防止することができる。
<蓄電素子の製造方法>
本実施形態の蓄電素子は、例えば、正極、負極及び非水電解液と、セパレータとを、適切な形状に組み立てることにより製造することができる。蓄電素子を製造する際に、必要に応じて、外装缶等を更に用いることも可能である。
蓄電素子を組み立てる方法としては、特に制限はなく、通常採用されている方法の中から適宜選択することができる。
<蓄電素子の形状>
本実施形態の蓄電素子の形状としては、特に制限はなく、一般的に採用されている各種形状の中から、その用途に応じて適宜選択することができる。
蓄電素子の形状としては、例えば、ラミネートタイプ、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプなどが挙げられる。
図2に、本実施形態の蓄電素子の一例を示す。
蓄電素子20は、正極21、負極22及びセパレータ23が外装缶24内に収容されており、セパレータ23内に非水電解液が充填されている。また、正極21及び負極22に、それぞれ引き出し線25及び26が設けられている。
<蓄電素子の用途>
本実施形態の蓄電素子の用途としては、特に制限はなく、各種用途に用いることができ、例えば、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ、電動自転車、電動工具等の電源、バックアップ電源などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下の手順により、集電体11上に、導電層12、導電層13及び活物質層14を順に形成し、電極10を作製した。
<導電層12の形成>
集電体11として、厚み15μmのアルミニウム箔(UACJ社製)(以下、Al箔と呼称する)を使用した。
導電材として、アセチレンブラックのデンカブラック(デンカ社製)(以下、ABと呼称する)を使用し、水溶性セルロース誘導体として、カルボキシメチルセルロースCMCダイセル(ダイセルファインケム社製)(以下、CMCと呼称する)を使用した。
純水198gにCMC2gを溶解させた後、AB20gを加えて混練し、スラリー状の塗布液を作製した。このスラリー状の塗布液をAl箔上に塗布した後、120℃で20分乾燥させ、厚み6μm、密度0.8g/ccの導電層12を形成した。
<導電層13の形成>
導電材として、ABを使用し、結着剤として、ポリフッ化ビニリデンKFポリマー(クレハ社製)(以下、PVDFと呼称する)を使用し、有機溶媒として、N−メチル−2−ピロリドン(和光純薬工業社製)(以下、NMPと呼称する)を使用した。
NMP100gにPVDF1gを溶解させた後、AB10gを加えて混練し、スラリー状の塗布液を作製した。このスラリー状の塗布液を導電層12上に塗布した後、80℃で20分乾燥させ、厚み5μm、密度0.8g/ccの導電層13を形成した。
<活物質層14の形成>
活物質として、人造黒鉛MAGD(日立化成工業社製)(以下、Grと呼称する)を使用し、水溶性セルロース誘導体として、CMCを使用し、導電材として、ABを使用した。
純水198gにCMC2gを溶解させた後、AB5gとGr93gを加えて混練し、スラリー状の塗布液を作製した。このスラリー状の塗布液を導電層13上に塗布した後、120℃で20分乾燥させ、厚み25μm、密度1.0g/ccの活物質層14を形成し、電極10を作製した。
(実施例2)
活物質として、LiCoO(和光純薬工業社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、電極10を作製した。
(比較例1)
導電層13を形成せず、活物質層14を導電層12上に形成した以外は、実施例1と同様にして、電極を作製した。
(比較例2)
活物質として、LiCoO(和光純薬工業社製)を使用した以外は、比較例1と同様にして、電極を作製した。
次に、電極を以下の方法で評価した。
<導電層の溶出又は剥離の有無の確認方法>
活物質層14を形成する時の導電層の溶出又は剥離の有無を目視により確認した。
<リサイクル性の評価方法>
まず、電極を作製する前、即ち初期の集電体11の質量及び電極の質量を測定した。次に、常温の純水に電極を浸漬しながら、50kHz、100Wの条件で15分間超音波振動を印加する処理を実施し、集電体11から導電層12(導電層13)、活物質層14を溶出又は剥離させた。さらに、集電体11を取り出し、乾燥させた後、質量を測定した。式
[1−(処理後の集電体11の質量−初期の集電体11の質量)/(電極の質量−初期の集電体11の質量)]×100
で表される回収率[%]を指標として、リサイクル性を評価した。
表1に、電極の評価結果を示す。
Figure 2018073723
表1から、実施例1、2の電極は、活物質層14を形成する時に導電層の溶出又は剥離がなく、かつ、集電体からの回収率が99%以上であり、リサイクル性に優れることがわかる。
これに対して、比較例1、2の電極は、導電層13が形成されていないため、活物質層14を形成する時に導電層の溶出又は剥離が見られた。
10 電極
11 集電体
12、13 導電層
14 活物質層
20 蓄電素子
21 正極
22 負極
23 セパレータ
24 外装缶
25、26 引き出し線
特開2006−196205号公報 特開2010−108716号公報

Claims (3)

  1. 非水電解液を有する蓄電素子に用いられる電極であって、
    集電体上に、第一の導電層、第二の導電層及び活物質層が順次積層されており、
    前記第一の導電層は、第一の導電材と、第一の水溶性セルロース誘導体とを含み、
    前記第二の導電層は、第二の導電材と、水に不溶で、有機溶媒に可溶な結着剤とを含み、
    前記活物質層は、活物質と、第二の水溶性セルロース誘導体とを含むことを特徴とする電極。
  2. 前記活物質は、希少金属を含む化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電極。
  3. 請求項1又は2に記載の電極と、
    非水電解液とを有することを特徴とする蓄電素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111180665A (zh) * 2019-06-28 2020-05-19 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种电极极片和电化学装置
WO2020203997A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 日本ゼオン株式会社 電極用成形材料、電極、その製造方法およびリサイクル方法、並びに、電気化学デバイス

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