JP2018145270A - タイヤ用ゴム組成物の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低燃費性、破壊特性及び加工性がバランスよく改善されたタイヤ用ゴム組成物の製造方法を提供する。【解決手段】ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練し、第一混練物を得る第一工程と、前記第一混練物を更に混練し、第二混練物を得る第二工程と、前記第二混練物及び加硫薬品を投入して混練し、未加硫ゴム組成物を得る第三工程とを含み、前記第一工程において、20〜90℃の範囲内で設定された温度を維持しながら、前記ゴム成分を混練する素練り処理を、30秒以上実施し、その後、前記シリカ及び前記シランカップリング剤を投入して混練するタイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法に関する。
近年、環境意識の高まりを受けて、自動車の燃費向上のため、タイヤの転がり抵抗低減が求められている。
一般的に、転がり抵抗を低減するためには、トレッドゴムにシリカを配合する手法が使用されるが、シリカを配合すると、混練後のムーニー粘度が高くなり、加工性が低下するという課題がある。シリカは、表面がシラノール基に覆われた親水性の素材であり、タイヤ用ゴム組成物に使用されるジエン系ゴムには混ざりにくいが、シランカップリング剤と併用することにより、シリカとシランカップリング剤が重縮合によって結合し、シリカの表面が疎水化されるため、ジエン系ゴムにも容易に分散させることができる(例えば、特許文献1参照)。
また、最近では、各国でのタイヤラベリング制度の施行により、低燃費性のみならず、低燃費性と背反する性能である破壊特性などを高次元で両立させることがトレッドゴムに求められているが、現在の技術ではこの要求の達成は不充分である。
特開2002−363346号公報
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性、破壊特性及び加工性がバランスよく改善されたタイヤ用ゴム組成物の製造方法、及び空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練し、第一混練物を得る第一工程と、前記第一混練物を更に混練し、第二混練物を得る第二工程と、前記第二混練物及び加硫薬品を投入して混練し、未加硫ゴム組成物を得る第三工程とを含み、前記第一工程において、20〜90℃の範囲内で設定された温度を維持しながら、前記ゴム成分を混練する素練り処理を、30秒以上実施し、その後、前記シリカ及び前記シランカップリング剤を投入して混練するタイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
本発明はまた、前記製造方法で得られたタイヤ用ゴム組成物を用いて空気入りタイヤを作製する空気入りタイヤの製造方法に関する。
本発明によれば、所定温度でゴム成分を混練する素練り処理を所定時間実施した後、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練することで、低燃費性、破壊特性及び加工性がバランスよく改善されたタイヤ用ゴム組成物を製造することができる。
本発明は、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練し、第一混練物を得る第一工程と、前記第一混練物を更に混練し、第二混練物を得る第二工程と、前記第二混練物及び加硫薬品を投入して混練し、未加硫ゴム組成物を得る第三工程とを含み、前記第一工程において、20〜90℃の範囲内で設定された温度を維持しながら、前記ゴム成分を混練する素練り処理を、30秒以上実施し、その後、前記シリカ及び前記シランカップリング剤を投入して混練するタイヤ用ゴム組成物の製造方法である。
ゴム組成物を製造する混練工程において、充填剤をゴム中で充分に分散させるために、本発明者は、充填剤投入時のゴム(ポリマー)の状態に着目した。
一般的なゴムの特徴として、高温下で粘性が強く発揮される点が挙げられる。ゴムの粘性は、投入された充填剤を取り込む際の重要な因子となっている。
また、可塑化しにくいゴムの特徴として、ミキサー内で混練している最中に細かくちぎれやすいという点が挙げられる。これは、ちぎれたゴムは粘性が低いため、通常、これらが凝集することはなく、仮に凝集しても、その凝集塊は脆く崩れやすいためであると考えられる。
ゴムの粘性が低い状態、すなわち、ゴムが充分に可塑化していない状態では、充填剤を投入して混練しても、ゴムと充填剤とが混ざりにくく、充填剤を充分に分散させることが困難である。これに対し、ゴムの粘性が高まるほど、すなわち、ゴムが可塑化するほど、ゴム中に充填剤が取り込まれやすくなり、充填剤の分散性が向上する。これは、ゴムが可塑化して比表面積が大きくなることで、ゴムと充填剤との接触面積も大きくなることに起因すると考えられる。よって、充填剤の分散性を向上させるためには、充填剤の投入前に、どのようにしてゴムを可塑化するかが重要である。
本発明では、所定の温度でゴム成分を混練する素練り処理を、所定の時間実施してから、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練する。これにより、ゴム成分が充分に可塑化した状態で、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練することができるため、シリカが良好に分散し、低燃費性、破壊特性及び加工性がバランスよく改善されたタイヤ用ゴム組成物を製造することが可能となる。
また、近年開発が進む変性ゴムは、通常のゴムと比較して可塑化しにくい傾向があるため、本発明が特に有効である。
まず、本発明で使用する各成分について説明する。
(ゴム成分)
ゴム成分としては、ジエン系ゴムを用いることが好ましい。ジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)、ジエン系合成ゴムを使用でき、ジエン系合成ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。なかでも、低燃費性、破壊特性及び加工性をバランス良く示すことから、NR、BR、SBRが好ましく、BR、SBRがより好ましい。
ゴム成分としては、変性ゴムを用いてもよい。変性ゴムとしては、例えば、アミノ基、アミド基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、ピロリジニル基などの官能基を有する変性剤で、主鎖及び/又は末端が変性されたものを用いることができる。これらの官能基のなかでは、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、アルコキシ基、アルコキシシリル基が好ましい。
低燃費性、破壊特性及び加工性がバランス良く得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
低燃費性、破壊特性及び加工性がバランス良く得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上であり、また、好ましくは95質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。
(シリカ)
シリカとしては、とくに制限されるわけではないが、乾式法により調製されたシリカ(無水シリカ)や湿式法により調製されたシリカ(含水シリカ)などがあげられ、表面のシラノール基が多く、シランカップリング剤との反応点が多いという理由から、湿式法により調製されたシリカが好ましい。シリカは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。シリカの市販品としては、エボニック社製のウルトラシルVN3などが挙げられる。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、破壊特性の観点から、好ましくは90m/g以上、より好ましくは95m/g以上、更に好ましくは100m/g以上である。また、シリカのNSAは、シリカの分散性の観点から、好ましくは300m/g以下、より好ましくは240m/g以下である。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、シリカの含有量は、補強性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは50質量部以上である。また、シリカの含有量は、加工性の観点から、好ましくは200質量部以下、より好ましくは180質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤としては、ゴム組成物の補強性改善効果に優れるなどの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドがより好ましい。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、補強性の観点から、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。また、シランカップリング剤の含有量は、費用対効果の観点から、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。
(加硫薬品)
加硫薬品としては、例えば、加硫剤、加硫促進剤などが挙げられ、加硫剤、加硫促進剤を併用することが好ましい。
加硫剤としては、有機過酸化物、硫黄系加硫剤などを使用することができる。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、硫黄系加硫剤が好ましく、硫黄がより好ましい。
低燃費性、破壊特性及び加工性がバランス良く得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、加硫剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、キサンテート系加硫促進剤などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、スルフェンアミド系、グアニジン系が好ましく、スルフェンアミド系、グアニジン系の併用がより好ましい。
低燃費性、破壊特性及び加工性がバランス良く得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。
(その他の成分)
本発明の製造方法により得られるゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、カーボンブラック;老化防止剤;オイルなどの軟化剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫助剤;などを配合することができる。
次に、本発明の製造方法における各混練工程について説明する。
(第一工程)
第一工程は、ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練し、第一混練物を得る工程である。
この工程では、20〜90℃の範囲内で設定された温度(素練り温度)を維持しながら、ゴム成分を混練する素練り処理を、30秒以上実施し、その後、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練する。このように、素練り処理により、ゴム成分を充分に可塑化した状態で、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練することで、充填剤であるシリカを良好に分散させることが可能となる。
素練り温度を20℃以上(好ましくは40℃以上)とすることで、ゴム成分を効率よく可塑化することができる。また、素練り温度が高すぎると、ゴム成分がミキサー内で粉砕される前に可塑化してしまうことで、ゴム成分が粉砕されにくくなり、ゴム成分と充填剤との接触面積が大きくならないおそれがあるが、素練り温度を90℃以下(好ましくは80℃以下)とすることで、ゴム成分を良好に粉砕することができる。
素練り処理を実施する時間(素練り時間)は、30秒以上であればよい。上限は特に限定されないが、製造効率の観点から、好ましくは60秒以下である。
素練り処理の手順としては、例えば、素練り温度を60℃に設定した場合、素練り中にゴム温度(混練物の温度)が60℃に到達したら、60℃を維持するように、ミキサーの回転数、ラムの降下圧力、チャンバー内の温度などを調整しながら混練すればよい。
素練り処理中のゴム温度は、得られるゴム組成物の品質安定化の観点から、できる限り一定であることが好ましく、具体的には、設定された素練り温度の±3℃の範囲であることが好ましい。
素練り処理では、通常、ゴム成分のみを混練するが、本発明の効果に影響しない範囲であれば、ゴム成分とともに他の成分を混練してもよい。
第一工程では、素練り処理を実施した後、シリカ及びシランカップリング剤を投入して更に混練する。この混練は、ゴム温度が140〜170℃となった時点で終了し、混練物を排出することが好ましい。これにより、シリカとシランカップリング剤との反応を充分に進行させることができる。また、第一工程において、素練り処理を除いた混練時間は特に限定されないが、1〜15分程度が好ましい。
第一工程で使用する混練機としては、密閉型のバンバリーミキサーが好ましい。バンバリーミキサーのローターの形状は、接線式、噛合式のいずれであってもよい。
第一工程で投入するゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤は、全量であっても一部であってもよいが、全量であることが好ましい。
第一工程では、素練り処理後に、シリカ及びシランカップリング剤以外に、他の成分を投入して混練してもよい。他の成分としては、加硫薬品以外の成分であれば特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、オイル、老化防止剤、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛などが挙げられる。
(第二工程)
第二工程は、第一工程で得られた第一混練物を更に混練し、第二混練物を得る工程である。第二工程を設けることで、シリカの分散が促進される。
なお、第二工程では、第一混練物のみを更に混練してもよいし、第一混練物とともに、他の成分を投入して混練してもよい。
第二工程では、第一工程と同様の混練機で混練を行い、ゴム温度が140〜170℃となった時点で排出することが好ましい。また、第二工程の混練時間は特に限定されないが、1〜15分程度が好ましい。
(第三工程)
第三工程は、第二工程で得られた第二混練物及び加硫薬品を投入して混練し、未加硫ゴム組成物を得る工程である。
第三工程では、混練中のゴム温度の上昇によってスコーチが発生することを防止するため、ゴム温度が所定の温度(好ましくは100〜120℃)に達した時点で混練を終了し、未加硫ゴム組成物を混練機から排出することが好ましい。また、第三工程の混練時間は特に限定されないが、1〜15分程度が好ましい。
第三工程で使用する混練機は、第一工程と同様、密閉型のバンバリーミキサーであってもよいし、オープンロールであってもよい。
(その他の工程)
第三工程で得られた未加硫ゴム組成物を、タイヤ部材(好ましくはキャップトレッド)の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧することで、タイヤを製造することができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:下記製造例1で調製した変性SBR(スチレン量:10質量%、ビニル量:40質量%、Mw:20万)
BR:シス1、4含有率96質量%
カーボンブラック:三菱化学(株)製のシーストN220
シリカ:エボニック社製のウルトラシルVN3(平均一次粒子径:17nm、NSA:175m/g)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
シランカップリング剤:エボニック社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
(製造例1)
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン、及び1,3−ブタジエンを仕込んだ。反応器の内容物の温度を20℃に調整した後、n−ブチルリチウムを添加して重合を開始した。断熱条件で重合し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点でブタジエンを追加し、更に5分重合させた後、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシランを変性剤として加えて15分間反応を行った。重合反応終了後、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥して変性SBRを得た。
(実施例及び比較例)
(第一工程)
表1に示す配合内容に従い、ゴム成分のみをバンバリーミキサーに投入して混練した。混練は、設定された素練り温度にゴム温度が到達してから、ゴム温度が素練り温度の±3℃となるように調整しながら、所定の時間(素練り時間)が経過するまで実施した。各例の素練り温度、素練り時間は表2〜6に示したとおりである。
その後、硫黄及び加硫促進剤以外の材料をバンバリーミキサーに投入して更に混練し、ゴム温度が165℃になった時点で排出することで、第一混練物を得た。素練り処理を除いた混練時間は10分であった。
(第二工程)
得られた第一混練物をバンバリーミキサーに投入して更に混練し、ゴム温度が165℃になった時点で排出した。混練時間は5分であった。
(第三工程)
得られた第二混練物、硫黄及び加硫促進剤をオープンロールに投入して混練し、未加硫ゴム組成物を得た。混練は、ゴム温度が110℃になった時点で終了した。混練時間は2分であった。
(加硫工程)
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
上記で得られた第一混練物、加硫ゴム組成物について、下記の評価を行った。結果を表2〜6に示す。
なお、下記評価において、表2の基準比較例は比較例1、表3の基準比較例は比較例2、表4の基準比較例は比較例3、表5の基準比較例は比較例6、表6の基準比較例は比較例9とした。
(ムーニー粘度)
JIS K6300に従い、130℃で、上記第一混練物のムーニー粘度を測定し、下記式により指数表示した(第一工程後のVIS指数)。指数が大きいほどムーニー粘度が低く、加工性に優れることを示す。
(第一工程後のVIS指数)=(基準比較例のムーニー粘度)/(各配合のムーニー粘度)×100
(tanδ)
(株)上島製作所製のスペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度60℃で、上記加硫ゴム組成物のtanδを測定し、下記式により指数表示した(tanδ指数)。指数が大きいほど転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示す。
(tanδ指数)=(基準比較例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(破壊エネルギー)
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に従い、上記加硫ゴム組成物から形成した厚さ2mmの3号ダンベルを用いて引張り試験を実施し、破断強度(TB)及び破断伸び(EB)をそれぞれ測定した。そして、TBとEBの積で定義される破壊エネルギーについて、下記式により指数表示した(破壊エネルギー指数)。指数が大きいほど破壊エネルギーが大きく、破壊特性に優れることを示す。
(破壊エネルギー指数)=(各配合の破壊エネルギー)/(基準比較例の破壊エネルギー)×100
Figure 2018145270
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表2〜6で示されているように、第一工程において、素練り温度を20〜90℃の範囲内で設定し、所定の時間、素練り処理を実施した実施例は、各々の基準比較例と比較して、低燃費性、破壊特性及び加工性が顕著に改善された。
素練り温度を20〜90℃の範囲外で設定した比較例3〜8では、素練り時間を長くしても、充分な性能の改善は見られなかった。

Claims (2)

  1. ゴム成分、シリカ及びシランカップリング剤を投入して混練し、第一混練物を得る第一工程と、
    前記第一混練物を更に混練し、第二混練物を得る第二工程と、
    前記第二混練物及び加硫薬品を投入して混練し、未加硫ゴム組成物を得る第三工程とを含み、
    前記第一工程において、20〜90℃の範囲内で設定された温度を維持しながら、前記ゴム成分を混練する素練り処理を、30秒以上実施し、その後、前記シリカ及び前記シランカップリング剤を投入して混練するタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  2. 請求項1の製造方法で得られたタイヤ用ゴム組成物を用いて空気入りタイヤを作製する空気入りタイヤの製造方法。
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