JP5745491B2 - ベーストレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

ベーストレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ベーストレッド用ゴム組成物、及びそれを用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤに関する。
近年、自動車に対する低燃費性の要請が高まり、低燃費性に優れたタイヤを提供することが望まれている。タイヤの低燃費性を改善する方法としては、例えば、トレッド部をベーストレッド及びキャップトレッドの2層構造とし、ベーストレッドに低燃費性に優れたゴム組成物を使用する方法が知られているが、近年では、低燃費性の更なる改善が求められている。
また、自動車の性能の向上、道路網の発達により、タイヤに対して操縦安定性、特に高速走行時の操縦安定性の向上も要求されている。多量のカーボンブラックをベーストレッドに配合すると、トレッド部の剛性が高まり、操縦安定性が向上するものの、低燃費性や加工性が低下する。他方、カーボンブラックを減量すると、低燃費性は向上するものの、剛性(操縦安定性)が低下する。このように、低燃費性、操縦安定性及び加工性を同時に改善するのは困難であり、これらの性能をバランス良く改善する方法が求められている。
特許文献1には、スズ変性ブタジエンゴム及び紙繊維を配合して低燃費性及び操縦安定性を改善する方法が記載されているが、低燃費性、操縦安定性及び加工性をバランス良く改善する点については、未だ改善の余地がある。
特開2011−252116号公報
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性、操縦安定性及び加工性をバランス良く改善できるベーストレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含有し、上記ゴム成分100質量%中、リチウム開始剤により重合され、スズ原子の含有量が50〜3000ppm、ビニル結合量が5〜50質量%、分子量分布が2以下であるスズ変性ブタジエンゴムの含有量が5〜50質量%であり、上記ゴム成分100質量部に対する上記カーボンブラックの含有量が15〜50質量部であるベーストレッド用ゴム組成物に関する。
Figure 0005745491
(式中、R、Rは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルケニル基又は炭素数1〜20のアルキニル基である。Mr+は金属イオンを示し、rはその価数を表す。)
上記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積が50〜125m/g、ジブチルフタレート吸油量が70〜155cm/100gであることが好ましい。
上記式(I)で表される化合物が下記式(I−1)、(I−2)又は(I−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005745491
Figure 0005745491
Figure 0005745491
上記金属イオンがナトリウムイオン、カリウムイオン又はリチウムイオンであることが好ましい。
上記カーボンブラック100質量部に対する上記式(I)で表される化合物の含有量が0.5〜20質量部であることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、特定のスズ変性ポリブタジエンゴムと、カーボンブラックと、式(I)で表される化合物とを含有するゴム組成物であるので、低燃費性、操縦安定性及び加工性がバランス良く改善された空気入りタイヤを提供できる。
本発明のゴム組成物は、特定のスズ変性ポリブタジエンゴムと、カーボンブラックと、式(I)で表される化合物とを含有する。式(I)で表される化合物は、末端の窒素官能基がカーボンブラック表面に存在するカルボキシル基などの官能基と反応することでカーボンブラックと結合することができ、また、炭素−炭素二重結合の部分がポリマーラジカルとの反応や硫黄架橋を伴う反応によりポリマーと結合することができる。そのため、カーボンブラックの分散性を向上させ、かつその良好な分散状態を使用中も維持することができる。更に、ポリマーが式(I)で表される化合物を介してカーボンブラックを拘束しているため、発熱性を抑えることができる。これらの作用を有する式(I)で表される化合物を、特定のスズ変性ブタジエンゴム及びカーボンブラックと併用することで、良好な加工性、操縦安定性を維持しながら、低燃費性を改善し、これらの性能を高次元でバランス良く確保することができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、リチウム開始剤により重合されたスズ変性BRを含有する。上記スズ変性BRとしては、例えば、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合を行った後、スズ化合物を添加することにより得られたものを使用することができる。上記スズ変性BR分子の末端炭素は、スズと結合していることが好ましい。
リチウム開始剤としては、例えば、アルキルリチウム、アリールリチウム、アリルリチウム、ビニルリチウム、有機スズリチウム、有機窒素リチウム化合物などのリチウム系化合物が挙げられる。リチウム系化合物を用いることで、ビニル結合量が高く、シス結合量の低いスズ変性BRを容易に作製できる。
スズ化合物としては、例えば、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズクロライド、ジフェニルジブチルスズ、トリフェニルスズエトキシド、ジフェニルジメチルスズ、ジトリルスズクロライド、ジフェニルスズジオクタノエート、ジビニルジエチルスズ、テトラベンジルスズ、ジブチルスズジステアレート、テトラアリルスズ、p−トリブチルスズスチレンなどが挙げられ、これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
スズ変性BR中のスズ原子の含有量は、50ppm以上、好ましくは60ppm以上、より好ましくは100ppm以上である。50ppm未満では、フィラーの分散性の改善効果が小さくなり、低燃費性が悪化する傾向がある。スズ変性BR中のスズ原子の含有量は、3000ppm以下、好ましくは2500ppm以下、より好ましくは1500ppm以下、更に好ましくは500ppm以下である。3000ppmを超えると、混練物のまとまりが悪く、エッジが整わないため、混練物の押出し性が悪化する傾向がある。
スズ変性BRのビニル結合量は、5質量%以上、好ましくは7質量%以上である。5質量%未満では、スズ変性BRの重合(製造)が困難になる傾向がある。スズ変性BRのビニル結合量は、50質量%以下、好ましくは20質量%以下である。50質量%を超えると、フィラーの分散性が悪化したり、ゴム組成物の引張強さが低下する傾向がある。
なお、ビニル結合量(1,2−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
スズ変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は、2以下、好ましくは1.8以下、より好ましくは1.5以下である。Mw/Mnが2を超えると、フィラーの分散性が悪化し、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、本明細書において、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めたものである。
ゴム成分100質量%中の上記スズ変性BRの含有量は、5質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。5質量%未満であると、低燃費性を充分に改善できないおそれがある。上記スズ変性BRの含有量は、50質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。50質量%を超えると、式(I)で表される化合物による改善効果が充分に得られないおそれがある。
本発明のゴム組成物は、上記スズ変性BRとともに、他のゴム成分を使用してもよい。他のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)、イソプレンブタジエンゴムなどのジエン系ゴムが挙げられる。なかでも、低燃費性、操縦安定性及び加工性をバランス良く改善できるという理由から、NR、BRが好ましく、NRがより好ましい。NRは、BRなどの合成ゴムと比較して分子量が大きく、混練り中にポリマー鎖が切断されてラジカルが発生する。この発生したラジカルを式(I)で表される化合物が捕捉することにより、ポリマー鎖と式(I)で表される化合物とが効率良く結合することができる。
NRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。また、エポキシ化天然ゴム(ENR)や脱タンパク天然ゴム(DPNR)なども使用できる。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上である。50質量%未満であると、低燃費性を充分に改善できないおそれがある。NRの含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。95質量%を超えると、上記スズ変性BRの含有量が少なくなり過ぎて、低燃費性、操縦安定性及び加工性がバランス良く得られないおそれがある。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含有する。カーボンブラックとしては特に限定されず、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなど、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50m/g以上、より好ましくは55m/g以上、更に好ましくは58m/g以上、特に好ましくは62m/g以上である。50m/g未満では、充分な操縦安定性を確保できないおそれがある。カーボンブラックのNSAは、好ましくは125m/g以下、より好ましくは115m/g以下、更に好ましくは100m/g以下、特に好ましくは90m/g以下である。125m/gを超えると、加工性や低燃費性が悪化するおそれがある。
カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、好ましくは70cm/100g以上、より好ましくは90cm/100g以上、更に好ましくは103cm/100g以上である。70cm/100g未満では、充分な操縦安定性を確保できないおそれがある。カーボンブラックのDBP吸油量は、好ましくは155cm/100g以下、より好ましくは150cm/100g以下である。155cm/100gを超えると、最低限必要な破断伸びを確保できないおそれがある。
カーボンブラックのpHは、好ましくは7.9以下、より好ましくは7.8以下、更に好ましくは7.7以下、特に好ましくは7.6以下である。7.9を超えると、カーボンブラックの酸性官能基量が少ないため、式(I)で表される化合物との相互作用が小さくなり、低燃費性などを充分に改善できないおそれがある。カーボンブラックのpHの下限は特に限定されない。
カーボンブラックの揮発分は、好ましくは0.8質量%以上、より好ましくは0.9質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上である。0.8質量%未満では、式(I)で表される化合物との相互作用が小さくなり、低燃費性などを充分に改善できないおそれがある。カーボンブラックの揮発分の上限は特に限定されない。
なお、本明細書において、カーボンブラックのDBP吸油量、pH、揮発分はJIS K6221(1982)に、カーボンブラックのNSAはJIS K6217(2001)に記載の方法で測定される値である。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、15質量部以上、好ましくは30質量部以上、より好ましくは35質量部以上である。15質量部未満であると、充分な操縦安定性を確保できないおそれがある。カーボンブラックの含有量は、50質量部以下、好ましくは45質量部以下である。50質量部を超えると、低燃費性や加工性が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、下記式(I)で表される化合物を含有する。
Figure 0005745491
(式中、R、Rは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルケニル基又は炭素数1〜20のアルキニル基である。Mr+は金属イオンを示し、rはその価数を表す。)
、Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などを挙げることができる。
、Rのアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基などを挙げることができる。
、Rのアルキニル基としては、エチニル基、プロパルギル基などを挙げることができる。
、Rとしては、好ましくは、水素原子、アルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基であり、更に好ましくは、水素原子である。すなわち、式(I)で表される化合物は、下記式(I−1)、(I−2)又は(I−3)で表される化合物であることが好ましく、下記式(I−1)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 0005745491
Figure 0005745491
Figure 0005745491
式(I)、(I−1)、(I−2)、(I−3)において、金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンが挙げられ、ナトリウムイオンであることが好ましい。
式(I)で表される化合物の含有量は、カーボンブラック100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。0.5質量部未満であると、低燃費性を充分に改善できないおそれがある。式(I)で表される化合物の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは19質量部以下、更に好ましくは13質量部以下、特に好ましくは3質量部以下である。20質量部を超えると、充分な操縦安定性を確保できないおそれがある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、シリカなどの補強用充填剤、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加工助剤、老化防止剤、オイル、ワックス、加硫促進剤、硫黄などを適宜配合することができる。
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが可能である。なかでも、アミン系が好ましく、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンがより好ましい。
老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.3質量部以上であり、好ましくは2質量部以下、より好ましくは1.7質量部以下である。上記範囲内であれば、本発明の効果が良好に得られる。
オイルとしては、例えば、パラフィンオイル、ナフテンオイル、アロマオイルなどのプロセスオイルや、ひまし油、綿実油、あまに油などの植物油脂などが挙げられる。なかでも、プロセスオイルが好ましく、アロマオイルがより好ましい。
オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは6質量部以上であり、好ましくは8.5質量部以下、より好ましくは7.5質量部以下である。上記範囲内であれば、本発明の効果が良好に得られる。
加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。これらの加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、加硫特性に優れ、加硫後のゴムの物性において、低燃費性に優れるという理由から、TBBS、CBSなどのスルフェンアミド系加硫促進剤が好ましく、TBBSがより好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.3質量部以上である。1質量部未満であると、ゴム組成物が充分に加硫されず、必要とするゴム特性が得られないおそれがある。加硫促進剤の含有量は、好ましくは2質量部以下、より好ましくは1.7質量部以下である。2質量部を超えると、ゴム焼けの原因となるおそれがある。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのベーストレッドに用いることができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのベーストレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して、本発明の空気入りタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車、トラック、バス、二輪車(バイク)などに使用でき、なかでも、乗用車、二輪車(バイク)に好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
スズ変性BR:日本ゼオン(株)製のBR1250H(リチウム開始剤を用いて重合、ビニル結合量:10〜13質量%、Mw/Mn:1.5、スズ原子の含有量:250ppm、ポリスチレン換算分子量で10以下の成分の含有率:2〜3質量%)
天然ゴム(NR):TSR20
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックI(NSA:79m/g、DBP吸油量:105cm/100g、pH:7.5、揮発分:1.0質量%)
化合物I:住友化学(株)製の(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸ナトリウム(下記式で表される化合物)
Figure 0005745491
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製の椿
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノック
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラ−NS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表1〜3に示す配合内容に従い、バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で4分間混練りし、混練物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。更に、得られた未加硫ゴム組成物を160℃の条件下で20分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を作製した。
得られた未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物について、以下の評価を行った。結果を表1〜3に示す。なお、以下の評価において、表1、2、3の基準比較例をそれぞれ比較例1、4、5とした。
<ムーニー粘度>
未加硫ゴム組成物について、JIS K6300に準拠したムーニー粘度の測定方法に従い、130℃で測定し、下記計算式により指数表示した(ムーニー粘度指数)。指数が大きいほど、ムーニー粘度が低く、加工性に優れることを示す。
(ムーニー粘度指数)=(基準比較例のML1+4)/(各配合のML1+4)×100
<ゴム強度>
加硫ゴム組成物について、JIS K6251に準じて引張試験を行い、破断伸びを測定し下記計算式により、各配合のゴム強度を指数表示した。指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(ゴム強度指数)=(各配合の破断伸び)/(基準比較例の破断伸び)×100
<粘弾性試験>
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、動的歪振幅1%および周波数10Hzの条件下で、70℃における加硫ゴム組成物のヒステリシスロス(tanδ)、複素弾性率(E*)を測定し、下記計算式により指数表示した。低燃費性指数が大きいほど、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示し、ゴム剛性指数が大きいほど、操縦安定性に優れることを示す。
(低燃費性指数)=(基準比較例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(ゴム剛性指数)=(各配合のE*)/(基準比較例のE*)×100
Figure 0005745491
Figure 0005745491
Figure 0005745491
表1の結果より、比較例1に対して、化合物I(式(I)で表される化合物)を配合した実施例1〜4は、ムーニー粘度指数、ゴム剛性指数を維持しながら、低燃費性指数が大幅に改善された。ゴム強度指数も良好であった。
比較例2は、化合物Iを配合しているものの、その量が少ないため、実施例と比較して低燃費性指数の改善効果が低かった。
比較例3は、化合物Iを配合しているものの、その量が多いため、低燃費性指数は良好であったが、ムーニー粘度指数、ゴム強度指数が大きく悪化した。
表1、2の結果より、化合物Iによる低燃費性指数の改善効果は、NRの含有量と比例して大きくなることが明らかとなった。
表3の結果より、スズ変性BRの含有量が多すぎる場合、化合物Iを配合しても、実施例のような低燃費性指数の著しい改善は見られなかった。

Claims (6)

  1. ゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含有し、
    前記ゴム成分100質量%中、リチウム開始剤により重合され、スズ原子の含有量が50〜3000ppm、ビニル結合量が5〜50質量%、分子量分布が2以下であるスズ変性ブタジエンゴムの含有量が5〜50質量%であり、
    前記ゴム成分100質量部に対する前記カーボンブラックの含有量が15〜50質量部であり、
    前記カーボンブラック100質量部に対する下記式(I)で表される化合物の含有量が0.5〜20質量部であるベーストレッド用ゴム組成物。
    Figure 0005745491
    (式中、R、Rは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数〜20のアルケニル基又は炭素数〜20のアルキニル基である。Mr+は金属イオンを示し、rはその価数を表す。)
  2. 前記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積が50〜125m/g、ジブチルフタレート吸油量が70〜155cm/100gである請求項1記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  3. 前記式(I)で表される化合物が下記式(I−1)、(I−2)又は(I−3)で表される化合物である請求項1又は2記載のベーストレッド用ゴム組成物。
    Figure 0005745491
    Figure 0005745491
    Figure 0005745491
  4. 前記金属イオンがナトリウムイオン、カリウムイオン又はリチウムイオンである請求項1〜3のいずれかに記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  5. N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを含む請求項1〜4のいずれかに記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤ。
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