JP2005232354A - ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリカのゴム成分への分散性が高く、未加硫粘度が低いゴム組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(I):
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−SH ・・・ (I)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり;R3は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であり;pは0〜2の整数である)で表される硫黄含有シラン化合物(A)と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステル(B)と、シリカ(C)とを含むことを特徴とするゴム組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する硫黄含有シラン化合物と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルとを配合したゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤに関し、特に作業性が良好で、タイヤトレッドに使用した場合に、タイヤの耐摩耗性を向上させ、転がり抵抗を低下させ、更に湿潤路面での制動性・操縦安定性を改善できるゴム組成物及び該ゴム組成物を使用したタイヤに関するものである。
ゴム組成物に使用される多数の充填剤の中でも、シリカは、カーボンブラックに比較して、タイヤの転がり抵抗を低くでき、且つタイヤの湿潤路面で制動性・操縦安定性を向上させることができる。しかしながら、シリカを配合したゴム組成物は、未加硫状態での粘度が高いため多段練り等の作業が必要であり、作業性に難点があった。また、シリカは、ゴム成分への分散性が低く、ゴム組成物の加硫を遅延させ、更にはゴム組成物の破断強力及び耐摩耗性を大幅に低下させるという問題点を有していた。
そこで、通常はゴム成分にシリカを配合する場合には、カップリング剤を添加して、ゴム組成物の未加硫粘度を低下させ、更にはモジュラス及び耐摩耗性の向上を図ることが行われるが(特許文献1参照)、これらカップリング剤は高価なため、配合によって製造コストが増大するという問題があった。
また、シリカのゴム成分への分散性を向上させ、ゴム組成物の未加硫粘度を低下させることによってゴム組成物の作業性を改良するために、分散改良剤が用いられることがあるが、この場合は、ゴム組成物の耐摩耗性が低下してしまうという問題点があった。更に、分散改良剤として強イオン性化合物を用いた場合には、ロール密着等の加工性の低下がみられる場合があった。
特開平10−120827号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、シリカのゴム成分への分散性が高く、未加硫粘度が低いゴム組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、該ゴム組成物を用いたタイヤであって、特に該ゴム組成物をトレッドに適用した場合に、耐摩耗性が高く、転がり抵抗が低く、且つ湿潤路面での制動性及び操縦安定性に優れたタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する硫黄含有シラン化合物と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルとをシリカ含有ゴム組成物に配合することによって、シリカのゴム成分への分散性が向上し且つゴム組成物の未加硫粘度が低下し、更に、該ゴム組成物をトレッドに適用することによって、タイヤの耐摩耗性が向上し、転がり抵抗が低下することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴム組成物は、下記一般式(I):
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−SH ・・・ (I)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり;R3は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であり;pは0〜2の整数である)で表される硫黄含有シラン化合物(A)と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステル(B)と、シリカ(C)とを含むことを特徴とする。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、前記硫黄含有シラン化合物(A)1〜30質量部と、前記無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステル(B)1〜30質量部と、前記シリカ(C)10〜200質量部とを配合してなるのが好ましい。ここで、前記ゴム成分は、ジエン系ゴムであるのが更に好ましい。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記式(I)で表される硫黄含有シラン化合物のR1がメチル基又はエチル基である。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記シリカのBET表面積が40〜350m2/gである。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記(ポリ)オキシプロピレン誘導体のオキシプロピレン部分の平均重合度が3〜7である。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記(ポリ)オキシプロピレン誘導体がポリオキシプロピレンラウリルエーテルである。
また、本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに適用したことを特徴とする。ここで、該タイヤ部材としては、トレッドが好ましい。
本発明によれば、特定構造の硫黄含有シラン化合物と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルとをシリカ含有ゴム組成物に配合することによって、ムーニー粘度の増加及びムーニースコーチタイムの減少が少なく、反発弾性が高いシリカ含有ゴム組成物を提供することができる。また、該ゴム組成物をトレッドに用いることによって、タイヤの転がり抵抗を下げ、更に湿潤路面での制動性及び操縦安定性を向上させることができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のゴム組成物は、上記一般式(I)で表される硫黄含有シラン化合物(A)と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステル(B)と、シリカ(C)とを含むことを特徴とする。本発明のゴム組成物においては、式(I)の硫黄含有シラン化合物(A)に加えて、上記部分エステル(B)が配合されているため、シリカの分散性が向上し、ゴム組成物の未加硫粘度が低く、作業性に優れる。
本発明のゴム組成物に用いられるゴム成分は、特に限定されるものではないが、ジエン系ゴムであるのが好ましい。該ジエン系ゴムとしては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられるが、ジエン系合成ゴムが好ましい。ここで、該ジエン系合成ゴムとしては、ポリブタジエンゴム(BR)、ブタジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体、ブタジエンと他のジエン系モノマーとの共重合体等のブタジエン系重合体;ポリイソプレンゴム(IR)、イソプレンと芳香族ビニル化合物との共重合体、イソプレンと他のジエン系モノマーとの共重合体等のイソプレン系重合体;ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレン共重合体及びこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でも、ブタジエン系重合体及びイソプレン系重合体が好ましい。上記ジエン系モノマーとしては、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-フェニル-1,3-ブタジエン等が挙げられ、これらの中でも、1,3-ブタジエンが最も好ましい。これらモノマーは、一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよく、更に1,3-ヘキサジエン等他のジエンと共重合して用いてもよい。また、上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン等が挙げられる。
上記ゴム成分の中でも、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)が特に好ましい。該スチレン・ブタジエン共重合体ゴムのミクロ構造は、特に制限はないが、結合スチレン量が5〜60質量%のものが好ましく、15〜45質量%のものが更に好ましい。本発明のゴム組成物は、ゴム成分中のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムの含有率が50質量%以上であるのが好ましく、ゴム成分がスチレン・ブタジエン共重合体ゴム単独であるのが特に好ましい。
本発明のゴム組成物に用いる上記式(I)の硫黄含有シラン化合物は、分子の一方の末端にオルガノシリル基を有し、もう一方の末端にメルカプト基を有する。式(I)において、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であって、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられ、上記アルケニル基としては、ビニル基、アリル基(2-プロペニル基)、イソプロペニル基等が挙げられる。これらの中でも、R1及びR2としては、メチル基及びエチル基が好ましい。なお、R1とR2とは、同一でも異なってもよい。
また、式(I)中のR3は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であって、該2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n-ブチレン基、i-ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、フェニレン基、メチルフェニルエチレン基等が挙げられ、これらの中でも、プロピレン基が好ましい。
更に、pは0〜2の整数であり、0であるのが好ましい。
上記式(I)の硫黄含有シラン化合物の配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して1〜30質量部の範囲が好ましく、効果とコストの観点から、2〜20質量部の範囲が更に好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルを含有する。ここで、該無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルとしては、下記一般式(II):
Figure 2005232354

(式中、rは平均重合度を表わす1以上の数であり;R4はアルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基又はアシル基である)で表される化合物が好ましい。式(II)において、rが3〜7で、R4が炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であるのが更に好ましい。
上記部分エステルは、無水マレイン酸と、(ポリ)オキシプロピレン誘導体とを反応させることで得られる。ここで、(ポリ)オキシプロピレン誘導体としては、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンミリスチルエーテル、ポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシプロピレンオクチルエーテル、ポリオキシプロピレン-2-エチルヘキシルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシプロピレンオレイルエーテル等のポリオキシプロピレン脂肪族エーテル;ポリオキシプロピレンベンジルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンベンジル化フェニルエーテル等のポリオキシプロピレン芳香族エーテル等が挙げられ、これらの中でも、ポリオキシプロピレン脂肪族エーテルが好ましく、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルが特に好ましい。
また、オキシプロピレン単位の重合度が3〜7、特に5で、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が8〜18であるのが更に好ましい。具体的には、ポリオキシプロピレンをPOP(r)と略し、rを各々平均重合度とすれば、POP(3)オクチルエーテル、POP(4)2-エチルヘキシルエーテル、POP(3)デシルエーテル、POP(5)デシルエーテル、POP(3)ラウリルエーテル、POP(5)ラウリルエーテル、POP(8)ラウリルエーテル、POP(1)ステアリルエーテル、POP(5)ミリスチルエーテル等が挙げられる。上記(ポリ)オキシプロピレン誘導体は、単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
上記無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルは、原料の無水マレイン酸を含有してもよい。この場合、無水マレイン酸の含有量は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下が更に好ましい。また、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルは、原料の(ポリ)オキシプロピレン誘導体を含有してもよい。この場合、(ポリ)オキシプロピレン誘導体の含有量は、40質量%以下が好ましく、20質量%以下が更に好ましい。
上記無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルの配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して1〜30質量部の範囲が好ましい。無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステルの配合量が、ゴム成分100質量部に対して1質量部未満では、未加硫時の粘度の低減効果が小さく、30質量部を超えると、コスト高になってしまう。
更に、本発明のゴム組成物は、シリカを含有する。ここで、該シリカの配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部の範囲が好ましい。シリカの配合量がゴム成分100質量部に対して10質量部未満では、タイヤの転がり抵抗を下げる効果、湿潤路面での制動性・操縦安定性を向上させる効果が低く、200質量部を超えると、ゴム組成物の未加硫粘度が上昇して作業性が悪化する。本発明のゴム組成物に使用するシリカとしては、特に制限はなく、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらの中でも、耐破壊性の改良効果、湿潤路面での制動性・操縦安定性(ウェットグリップ性)及び低転がり抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。また、上記シリカは、BET表面積が40〜350m2/gであるのが好ましい。BET表面積がこの範囲内であるシリカは、ゴム補強性とゴム成分中への分散性とを両立できるという利点がある。この観点から、BET表面積が80〜300m2/gの範囲にあるシリカが更に好ましい。
また、本発明のゴム組成物には、通常のゴム組成物に配合する添加剤を本発明の効果を損なわない程度に配合することができ、例えば、ゴム工業で通常使用されているカーボンブラック、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物は、ロール等の開放式混練機、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後に加硫を行い、各種ゴム製品に適用可能である。例えば、本発明のゴム組成物は、タイヤトレッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビード部等のタイヤ用途を始め、防振ゴム、防舷材、ベルト、ホース、その他の工業製品等の用途に用いることができ、これらの中でも、特にタイヤトレッドとして好適である。
また、本発明のタイヤは、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。ここで、本発明のタイヤにおいては、上記ゴム組成物をトレッドに用いるのが特に好ましく、上記ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤは、耐摩耗性が高く、転がり抵抗が低く、更に湿潤路面での制動性・操縦安定性に優れる。なお、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスが挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜2)
ジエン系ゴム[SBR, 日本合成ゴム(株)製「#1712」, ゴム成分100質量部に対して37.5質量部のアロマ油で油展]110質量部、天然ゴム20質量部を1.8Lのバンバリーミキサーにて、70rpm、開始温度80℃で30秒間素練りし、これにISAF級カーボンブラック[東海カーボン(株)製「シースト7HM」]20質量部、シリカ[日本シリカ工業(株)製「ニップシールAQ」, BET表面積=210m2/g]50質量部、ステアリン酸1質量部、老化防止剤6PPD[N-フェニル-N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン]1.0質量部及び3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン[信越化学工業(株)製「KBE803」]4.5phr(ゴム成分100質量部に対する配合量)と表1に示す量のモノ[POP(5)ラウリルエーテル]マレイン酸エステルとを配合し160℃になるまで混練した後、混練物を放出し、ロールにてシート状にした。次いで、得られたシート状混練物に対し、1.8Lバンバリーミキサーにて、70rpm、開始温度80℃で1分30秒間リミル操作を行った後、混練物を放出し、ロールにて再びシート状にした。
上記のようにして得られたシート状混練物を室温まで充分冷却した後、活性亜鉛3質量部、加硫促進剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)0.5質量部、加硫促進剤TBBS(N-t-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド)1.0質量部及び硫黄1.5質量部を加え、60rpm、開始温度80℃で1分間混練してゴム組成物を得た。
(比較例1〜3)
実施例1において、3-メルカプトプロピルトリエトキシシランに代えて、表1に示す種類及び量の市販のシランカップリング剤を添加した以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
上記のようにして得られた各ゴム組成物のムーニー粘度、ムーニースコーチタイム、硬さ、破壊特性、反発弾性及び耐摩耗性を下記の方法で測定した。評価結果を表1に示す。
(1)ムーニー粘度
JIS K6300-1994に準拠して、130℃にてムーニー粘度ML1+4(130℃)を測定し、比較例2の値を100として指数表示した。指数値が小さい程、ムーニー粘度が低く、加工性が良好であることを示す。
(2)ムーニースコーチタイム
ゴム組成物の加工安定性の評価として、JIS K6300-1994に準拠して、ムーニー粘度試験と同じ装置を用いて、加硫系配合剤を混練した未加硫ゴム組成物に対して、130℃でムーニー粘度を測定し、余熱を始めてからの値が最低値Vmより5単位上昇するまでの時間(ムーニースコーチタイム, MST)を測定した。測定値は、比較例2の値を100として指数表示した。指数値が大きい程、加工安定性が良好であることを示す。
(3)硬さ
JIS K6253-1997に準拠して、硬さを測定し、比較例2の値を100として指数表示した。
(4)破壊特性
JIS K6251-1993に準拠して、切断時の伸び(Eb)、切断時の強力(Tb)及び300%伸長時の引張応力(M300)を測定し、それぞれ比較例2の値を100として指数表示した。
(5)反発弾性
JIS K6255-1996に準拠して、ダンロップトリプソメーターを用いて反発弾性を測定し、比較例2の値を100として指数表示した。指数値が大きい程、反発弾性が高く、低発熱性に優れることを示す。
(6)耐摩耗性(ゴム組成物)
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温で、スリップ率60%での摩耗量を測定し、各例の摩耗量の逆数を、比較例2の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性が良好であることを示す。
Figure 2005232354
*1 デグッサ社製「Si69」, (CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S4−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3.
*2 デグッサ社製「Si75」, (CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S2.2−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3.
表1から明らかなように、実施例のゴム組成物は、比較例のゴム組成物に比べて、ムーニー粘度の増加及びムーニースコーチタイムの減少が少なく、反発弾性が高く、バランスのとれた物性を有している。
(実施例3)
実施例1のゴム組成物をトレッドに用い、通常の方法でサイズ205/65R15のタイヤを製造した。
(実施例4)
実施例2のゴム組成物を用い、実施例3と同様にしてタイヤを製造した。
(比較例4)
比較例2のゴム組成物を用い、実施例3と同様にしてタイヤを製造した。
上記のようにして製造した各タイヤをサイズ15×6JJのリムにそれぞれ組み付け、空気を充填して内圧を220kPaとした。これらのタイヤを用いて、下記の方法で転がり抵抗性試験及び耐摩耗性試験(タイヤ)を実施した。結果を表2に示す。
(7)転がり抵抗性試験
転がり抵抗は、スチール平滑面を有する外径1707.6mm、幅350mmの回転ドラムを用い、460kgの荷重の作用下で、80km/hの速度で回転させたときの惰行法をもって測定して評価した。測定値は比較例4の値を100として指数表示した。指数値が大きい程、転がり抵抗が小さく、良好であることを示す。
(8)耐摩耗性(タイヤ)
実車にて舗装路面を2万km走行後、タイヤの残溝を測定し、トレッドが1mm摩耗するのに要した走行距離を相対比較し、比較例4の値を100として指数表示した。指数値が大きい程、耐摩耗性が良好であることを示す。
Figure 2005232354
表2から明らかなように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、転がり抵抗が改善しており、耐摩耗性の低下も見られなかった。

Claims (9)

  1. 下記一般式(I):
    (R1O)3-p(R2)pSi−R3−SH ・・・ (I)
    (式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり;R3は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であり;pは0〜2の整数である)で表される硫黄含有シラン化合物(A)と、無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステル(B)と、シリカ(C)とを含むことを特徴とするゴム組成物。
  2. ゴム成分100質量部に対して、前記硫黄含有シラン化合物(A)1〜30質量部と、前記無水マレイン酸と(ポリ)オキシプロピレン誘導体との部分エステル(B)1〜30質量部と、前記シリカ(C)10〜200質量部とを配合してなる請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記式(I)で表される硫黄含有シラン化合物のR1がメチル基又はエチル基であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 前記シリカのBET表面積が40〜350m2/gであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分がジエン系ゴムであることを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物。
  6. 前記(ポリ)オキシプロピレン誘導体のオキシプロピレン部分の平均重合度が3〜7であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  7. 前記(ポリ)オキシプロピレン誘導体がポリオキシプロピレンラウリルエーテルであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに適用したタイヤ。
  9. 前記タイヤ部材がトレッドであることを特徴とする請求項8に記載のタイヤ。
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