JP2018138861A - 高周波加熱装置および高周波加熱方法 - Google Patents

高周波加熱装置および高周波加熱方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、各種料理の材料を収容する容器内の被加熱物の吹きこぼれを防止しつつ、選択された料理に応じた最適な加熱調理を行うこと。【解決手段】高周波加熱装置において、高周波発生部の出力を制御する加熱制御部は、上方が開放した容器内に収容された食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定し、容器内に収容された食品の温度を検出する温度検出部からの温度検出情報において、食品の分割された領域における最高温度が沸騰判定温度に到達したとき、高周波発生部の出力を低減するように構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、高周波加熱装置および高周波加熱方法に関し、特に、高周波電界による誘電加熱現象を利用して調理する調理器具としての高周波加熱装置および高周波加熱装置を用いた高周波加熱方法に関する。
高周波加熱装置における調理器具としての電子レンジにおいては、被加熱物の表面と内部がほぼ同時に加熱されるため、調理済みの食品の再加熱、冷凍食品の解凍、そして食品をゆでる等のあらゆる食品加熱に用いられている。特に、電子レンジを用いることにより調理時間の大幅な短縮を図ることができるため、各種料理における食品加熱に広く用いられている。
家庭においては、短時間で簡単に料理を作ることができると共に、調理時間を大幅に短縮化することができる料理方法として、「ワンボウル調理」という料理方法が拡がっている。この「ワンボウル調理」とは、基本的に1つのボウルの中に各種の具材を投入して加熱し、混ぜるだけで所望の料理を簡単に短時間で作り上げることができる料理方法である。このような「ワンボウル調理」においては、加熱調理器具として電子レンジを利用されている。
特開2015−53206号公報
上記のような「ワンボウル調理」に近い調理方法としては、例えば、市販されている即席麺、即席スープなどの調理方法がある。これらの調理方法においては、使用者が容器内にフリーズドライなどで加工した食材と共に所定量のお湯を投入し、所定時間経過後に完成となるものである。また、このような即席麺、即席スープなどの食材が入った容器に水を入れて、電子レンジを用いて加熱する調理方法も提案されている。しかしながら、電子レンジを用いて加熱調理する場合には、容器の形状および容器内の水の量により、容器から吹きこぼれるおそれが多いにあった。このような吹きこぼれを防止するために、容器内の水の表面温度を検出し、検出した水の表面温度に対応して加熱出力を制御する構成が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、発明者らが提案する誘電加熱を用いる「ワンボウル調理」において行われる調理は、即席麺、即席スープなどの予め調理済みの食材が入った容器内に水を入れて単純に加熱する調理方法とは大きく異なるものである。本発明に係る高周波加熱装置において実行される「ワンボウル調理」は、例えば、クリームシチュー、ビーフカレー、パスタなどの通常の料理を「ワンボウル調理」で作るものであり、その料理の材料を上方が開放した容器(ボウル)内に入れ、当該容器を高周波加熱装置の加熱室内において少なくとも誘電加熱を用いて作り上げるものである。
「ワンボウル調理」においては、作り上げる人数分に応じて一度に多くの食材が容器(ボウル)内に投入されて加熱調理されるため、加熱調理器(電子レンジ)の加熱室の内部は、大きな容器で満たされた状態となる。「ワンボウル調理」においては、1つの容器内に、料理の種類により異なる食材が人数分に合わせて多量に入っている。このような容器を加熱調理器(電子レンジ)の加熱室で誘電加熱するとき、容器から煮汁や食材などの食品が吹きこぼれることは大きな問題である。このような各種の煮汁や食材を含む食品が入った容器に対して、単純に容器内の食品の表面温度を検出して、その検出温度により加熱出力を調整するだけでは、容器からの吹きこぼれを防止ししつつ、それぞれの料理に対する最適な加熱調理を行い、それぞれの料理を美味しく作り上げることはできなかった。
本発明は、各種料理の食材を収容する容器(ボウル)内の煮汁や食材などの食品の吹きこぼれを防止しつつ、選択された料理に対して最適な加熱調理を行うことができる高周波加熱装置および高周波加熱方法を提供するものである。
本発明に係る一態様の高周波加熱装置は、前述の従来における課題を解決するものであり、
上方が開放した容器内に収容された食品が配置される加熱室と、
前記食品の調理内容を示す調理条件を入力するための操作部と、
高周波を発生させる高周波発生部と、
前記高周波発生部の高周波を前記加熱室に供給する高周波供給部と、
前記容器内に収容された食品に対する温度検出領域を複数に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する温度検出部と、
前記高周波発生部の出力を制御する加熱制御部と、を備え、
前記加熱制御部は、前記食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定し、前記温度検出部からの温度検出情報において、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達したとき、前記高周波発生部の出力を低減するように構成されている。
本発明に係る一態様の高周波加熱方法は、前述の従来における課題を解決するものであり、
上方が開放した容器内に収容された食品が配置される加熱室と、
前記食品の調理内容を示す調理条件を入力するための操作部と、
高周波を発生させる高周波発生部と、
前記高周波発生部の高周波を前記加熱室に供給する高周波供給部と、
前記容器内に収容された食品に対する温度検出領域を複数に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する温度検出部と、
前記高周波発生部の出力を制御する加熱制御部と、を備えた高周波加熱装置における高周波加熱方法であって、当該高周波加熱方法は、
前記食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定すること、
前記温度検出部からの温度検出情報において、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達したとき、前記高周波発生部の出力を低減すること、を含む。
本発明によれば、各種料理の材料を収容する容器内の被加熱物の吹きこぼれを防止しつつ、料理に応じた最適な加熱調理を行うことができる高周波加熱装置および高周波加熱方法を提供することができる。
本発明に係る実施の形態1の高周波加熱装置である加熱調理器の外観を示す斜視図 図1に示した加熱調理器における扉を開成した状態を示す斜視図 実施の形態1の加熱調理器における誘電加熱制御において主要な構成を示すブロック図 実施の形態1の加熱調理器において、例えば「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」を選択した場合における加熱室の庫内温度の推移を示すグラフ 実施の形態1の加熱調理器において、例えば「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」に対する高周波加熱シーケンスの前半を示すフローチャート 実施の形態1の加熱調理器において、図5の高周波加熱シーケンスの後半を示すフローチャート
本発明に係る第1の態様の高周波加熱装置は、
上方が開放した容器内に収容された食品が配置される加熱室と、
前記食品の調理内容を示す調理条件を入力するための操作部と、
高周波を発生させる高周波発生部と、
前記高周波発生部の高周波を前記加熱室に供給する高周波供給部と、
前記容器内に収容された食品に対する温度検出領域を複数に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する温度検出部と、
前記高周波発生部の出力を制御する加熱制御部と、を備え、
前記加熱制御部は、前記食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定し、前記温度検出部からの温度検出情報において、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達したとき、前記高周波発生部の出力を低減するように構成されている。
このように構成された本発明に係る第1の態様の高周波加熱装置においては、各種料理の材料を収容する容器内の被加熱物である煮汁や食材などの食品の吹きこぼれを防止しつつ、料理に応じた最適な加熱調理を行うことができる。
本発明に係る第2の態様の高周波加熱装置は、前記の第1の態様の前記加熱制御部が、前記沸騰判定温度として値が異なる少なくとも2温度を決定し、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達する度に、前記高周波発生部の出力を徐々に低減するように構成してもよい。
本発明に係る第3の態様の高周波加熱装置は、前記の第2の態様における前記沸騰判定温度の2温度が、前記食品の泡立ち始めの温度と、前記泡立ち始めの温度より高く前記食品の沸点より低い温度に設定されてもよい。
本発明に係る第4の態様の高周波加熱装置は、前記の第1の態様から第3の態様のいずれかの態様における前記加熱制御部が、前記食品の分割された領域の平均温度が所定の分量検知温度に到達したときの分量検知時間と前記調理条件とに基づいて前記食品の分量を検知し、検知された分量に応じて前記食品に対する調理終了時間を算出するように構成してもよい。
本発明に係る第5の態様の高周波加熱装置は、前記の第1の態様から第4の態様のいずれかの態様における前記温度検出部が、前記容器における上方の開放端部分を温度検出対象領域に含むよう構成してもよい。
本発明に係る第6の態様の高周波加熱方法は、
上方が開放した容器内に収容された食品が配置される加熱室と、
前記食品の調理内容を示す調理条件を入力するための操作部と、
高周波を発生させる高周波発生部と、
前記高周波発生部の高周波を前記加熱室に供給する高周波供給部と、
前記容器内に収容された食品に対する温度検出領域を複数に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する温度検出部と、
前記高周波発生部の出力を制御する加熱制御部と、を備えた高周波加熱装置における高周波加熱方法であって、当該高周波加熱方法は、
前記食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定すること、
前記温度検出部からの温度検出情報において、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達したとき、前記高周波発生部の出力を低減すること、を含む。
このように構成された本発明に係る第6の態様の高周波加熱方法によれば、各種料理の材料を収容する容器内の被加熱物である煮汁や食材の食品の吹きこぼれを防止しつつ、料理に応じた最適な加熱調理を行うことができる。
本発明に係る第7の態様の高周波加熱方法は、前記の第6の態様において、前記沸騰判定温度として値が異なる少なくとも2温度を決定し、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達する度に、前記高周波発生部の出力を徐々に低減することを、含むものでもよい。
本発明に係る第8の態様の高周波加熱方法は、前記の第7の態様において、前記沸騰判定温度の2温度が、前記食品の泡立ち始めの温度と、前記泡立ち始めの温度より高く前記食品の沸点より低い温度に設定してもよい。
本発明に係る第9の態様の高周波加熱方法は、前記の第6の態様から第8の態様のいずれかの態様において、前記食品の分割された領域の平均温度が所定の分量検知温度に到達したときの分量検知時間と前記調理条件とに基づいて前記食品の分量を検知すること、
検知された分量に応じて前記食品に対する調理終了時間を算出すること、を含むものでもよい。
本発明に係る第10の態様の高周波加熱方法は、前記の第6の態様から第9の態様のいずれかの態様において、前記容器における上方の開放端部分を温度検出対象領域に含むものでもよい。
以下、本発明の高周波加熱装置に係る実施の形態として誘電加熱の機能を有する加熱調理器について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本発明の高周波加熱装置は、以下の実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、以下の実施の形態において説明する技術的思想と同等の技術的思想に基づいて構成される加熱装置、例えば、誘電加熱のみの機能を有する構成の他に、熱伝導、熱風循環、熱放射、スチーム等の各種の加熱機能における少なくとも1つの機能を有する加熱装置を含むものである。以下の実施の形態において示される数値、形状、構成、ステップ、およびステップの順序などは、一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
《実施の形態1》
以下、本発明に係る実施の形態1の加熱調理器について添付の図面を参照して説明する。図1は、実施の形態1の加熱調理器の外観を示す斜視図である。図2は、図1の加熱調理器における扉を開成した状態を示す斜視図である。
図1および図2に示すように、実施の形態1の加熱調理器は、調理器本体1の内部に設けられた加熱室2の正面開口が扉3により開閉可能に構成されている。扉3の上方端部には把手3aが設けられており、把手3aを使用者が握持して扉3を回動し、加熱室2の正面開口を上開きに開閉する。加熱室2の内部は扉3の閉成により実質的に密閉状態となり、加熱室2の内部に配置された被加熱物である食品が実質的な密閉状態で加熱調理される。
図1に示すように、加熱調理器の正面には、上開きの扉3に加熱調理の調理温度設定、調理時間設定、および被加熱物の種類などの各種調理条件を設定するための操作部4が設けられている。また、加熱調理器の正面に設けられた操作部4は、各種調理条件および加熱調理中の加熱状態などを表示する表示部分などを有している。
実施の形態1の加熱調理器における加熱手段(加熱部)としては、加熱室2の内部に高周波を放射して加熱室内部に配置された被加熱物(食品)を誘電加熱する高周波加熱ユニットの他に、加熱室2の天井壁を含む部分に設けられて加熱室内部を輻射加熱する平面ヒータ加熱ユニット、加熱室内部に水蒸気を噴射させて被加熱物をスチーム加熱するスチーム加熱ユニット、および加熱室内部に熱風を対流させて被加熱物を熱風加熱する熱風循環加熱ユニットが設けられた構成を例として説明する。但し、本発明の高周波加熱装置における加熱手段としては、少なくとも誘電加熱を行うための高周波加熱ユニットを設けた構成であればよい。
上記のように、実施の形態1の加熱調理器においては複数の加熱部が設けられており、使用者が所望の加熱部を選択することにより、または使用者が調理内容および/または調理条件を選択することにより、適切な加熱部が選択される構成である。使用者が加熱調理器の加熱室2の内部に被加熱物である食品を配置して、扉3を閉じ、操作部4において加熱部、調理条件、調理内容などを選択/設定してスタートボタンを押圧することにより調理動作が開始される。なお、操作部4は、各種の情報を選択/設定し表示するためにタッチ画面で構成されている。
図3は、実施の形態1の加熱調理器における誘電加熱制御において主要な構成を示すブロック図である。図3に示すように、実施の形態1の加熱調理器には、操作部4において設定された調理条件、調理内容など、例えば、加熱部の特定、被加熱物の特定、料理の種類などの選択/設定された各種情報が入力される加熱制御部5と、加熱制御部5により駆動制御されて高周波を発生させる高周波発生部6と、高周波発生部6の高周波を加熱室2に導き供給する高周波供給部7と、加熱室2の温度を検出する温度検出部8と、を少なくとも備えている。実施の形態1における温度検出部8としては、庫内温度を検出する庫内温度センサ(例えば、サーミスタ)の他に、後述するように、被加熱物を載置することが可能な領域である被加熱物配置可能領域における全面の温度を検知する赤外線センサ(IRセンサ)9が含まれる。また、実施の形態1の加熱調理器においては、赤外線センサ9が設けられている場所の環境温度を検出する環境温度センサ(例えば、サーミスタ)が温度検出部8に含まれる。この環境温度センサが検出した環境温度情報は、赤外線センサ9が検出した温度を、環境温度に応じて較正するためである。上記のように、加熱制御部5においては、加熱室2の内部の被加熱物配置可能領域に関する赤外線センサ9からの温度検出情報の他に、庫内温度情報および環境温度情報が、温度検出部8から入力される。
実施の形態1の加熱調理器においては、操作部4において設定された調理条件、調理内容などの各種情報が加熱制御部5に入力されて、誘電加熱により加熱調理する場合には、高周波を発生する高周波発生部6が制御され、加熱室2内の被加熱物(食品)が設定された調理条件などに従って加熱調理される。なお、実施の形態1の加熱調理器には、誘電加熱を行う高周波加熱ユニットの他に、輻射加熱する平面ヒータユニット、スチーム加熱するスチーム加熱ユニット、および熱風加熱する熱風循環加熱ユニットが設けられており、これらの加熱ユニットは設定された調理条件、調理内容などの各種情報に応じて適宜駆動される。以下の実施の形態1の加熱調理器における加熱調理の説明においては、誘電加熱を行う高周波加熱ユニットを加熱源として用いる例について説明する。
高周波発生部6において発生した高周波は、高周波供給部7において、導波管を介して回転アンテナ等の高周波放射手段により加熱室2の内部に放射される構成を有している。加熱室2の内部に高周波を放射する高周波放射手段である回転アンテナは、加熱室2の底面の略中央の直下に配設されている。実施の形態1におけるアンテナは、高周波の放射方向が指向性を有すると共に、アンテナの直上に円偏波を放射できる構成を有している。従って、実施の形態1におけるアンテナにおいては、加熱室2の内部において高周波を均一に放射することができるように、回転機構を設けてアンテナの放射口が回転する構成であると共に、アンテナの直上に配置される被加熱物に対しても円偏波を放射して誘電加熱する構成である。
調理器本体1の内部において被加熱物である食品を収納する加熱室2は、左右側面、天面、底面、奥面の5面と、前面側の開口に設けられた扉3とで区画されて構成されている。なお、実施の形態1の加熱調理器において、加熱室2の開口側を前面側(ユーザ側)、奥面側を背面側、天面側を上側、底面側を下側とし、加熱室2を前面側から見て、右側の側面を右側面、左側の側面を左側面という。
なお、実施の形態1の加熱調理器においては、誘電加熱の他に、熱放射などにより被加熱物である食品を直接加熱するグリル調理に使用するグリル皿と、熱風加熱などにより加熱室2の内部の庫内温度を上昇させて食品を加熱調理するオーブン調理に使用するオーブン皿と、が用いられる構成を有している。したがって、グリル皿やオーブン皿等の各皿を支持するために、加熱室5の側面である右側面と左側面には、前後方向に水平に延びた支持突起が複数段(実施の形態1においては3段)設けられており、加熱室内部の各皿は設定された調理条件などに応じた調理加熱に最適な位置に設置可能な構成となっている。
前述のように、実施の形態1の加熱調理器において、加熱制御部5には、加熱室内部の被加熱物配置可能領域に配置された被加熱物(食品)の温度を検出する温度検出部8の赤外線センサ(IRセンサ)9からの温度検出情報が入力される構成である。赤外線センサ9は、加熱室2を構成する右側面の中央上部に形成された開口を通して加熱室2の内部の被加熱物の温度を検出できる構成である。赤外線センサ9は、1列に8個の赤外線検出素子を並べ(1×8眼)、それらの赤外線検出素子を8列に並べて(8×8眼:64領域)、二次元状のマトリクス状に配列されている。この赤外線センサ9は温度検出領域の温度を検出するエリアセンサであり、温度検出領域を64領域に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する構成である。このように構成された赤外線センサ9は、加熱室2の内部における被加熱物配置可能領域にある被加熱物の温度を検出できる。
実施の形態1の加熱調理器において、赤外線センサ9が加熱室2の右側面の中央上部に形成された開口を通して加熱室2の被加熱物配置可能領域の温度を検出する構成であり、エリアセンサである赤外線センサ9による1回の温度検出動作により、加熱室2の底面(被加熱物配置可能領域)が64分割されて温度検出される構成である。また、実施の形態1の加熱調理器における赤外線センサ9は、上下方向に首振り動作可能に構成されており、首振り動作を行って少なくとも第1位置、第2位置の2カ所の位置で温度検出を行うことが可能である。なお、実施の形態1の加熱調理器においては、赤外線センサ9による1回の温度検出動作(第1位置のみにおける温度検出)と、首振り動作による2カ所での温度検出動作とを、加熱制御部5における切替え制御により行うことが可能である。図3においては、赤外線センサ9による温度検出動作による2つの温度検出対象領域を視野角度を示す矢印にて模式的に示している。なお、図3においては、加熱調理器の加熱室2の内部に、被加熱物として「ワンボウル調理」を行う食品を収容した容器10が配置された例を示している。
[「ワンボウル調理」における高周波加熱シーケンス]
上記のように構成された実施の形態1の加熱調理器における被加熱物の一例として、「ワンボウル調理」による具体的な料理における加熱調理について説明する。
実施の形態1において説明する「ワンボウル調理」は、加熱調理器具として誘電加熱を行う加熱調理器(電子レンジ)を用いて行う調理方法であり、基本的に1つの容器(ボウル)の中に各種の食材(液体食材および固体食材が含まれる)を入れて所定時間加熱し、混ぜるだけで所望の料理を作り上げる料理方法である。以下、「ワンボウル調理」における高周波加熱シーケンスの加熱調理について具体的な料理を用いて説明する。
実施の形態1の加熱調理器においては、例えば、加熱室2の内部に収納可能な大きな容器(ボウル)10に「クリームシチュー」の食材全てを入れて、その容器(ボウル)10の上方の開放部分を塞ぐように食品包装用の透明なフィルムでラップしたものを「ワンボウル調理」する食品として説明する。ここでは、「クリームシチュー」の食材として4人前の材料が容器10内に収容されており、食材が容器10の上方の開放端である上縁部分の近くまで収容されている状態で、当該容器10を薄いフィルムでラップして加熱調理する場合について説明する。
図4は、実施の形態1の加熱調理器において「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」を調理内容として選択した場合における加熱室2の庫内温度の推移を示すグラフの一例である。図4のグラフに示すように、「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」の初期段階においては、最大出力となる第1高周波出力(例えば、800W)で加熱調理される(第1加熱調理ステージP1)。この第1加熱調理ステージP1においては、所定時間毎に、例えば1.0秒毎に赤外線センサ9により検出された温度検出情報に基づいて、64領域の平均温度が算出される。この平均温度は、実質的に加熱室内の食品の温度に対応している。算出された平均温度が、所定温度(分量検知温度)、例えば65℃に到達したとき、そのときの到達時間(分量検知時間)が食品の分量に応じて比例関係を有することを発明者らは知見した。分量検知においては、分量検知時間が長ければ分量が多く、分量検知時間が短ければ分量が少ないとみなす。
分量検知の結果に基づいて、当該食品の調理内容(クリームシチュー)の加熱調理の終了時間(T)が算出される。その終了時間の算出式は、(T=A*K+B)で表される。この式において、「A」は分量検知を行ったときの分量検知時間であり、「K」および「B」は、食品の調理内容によって予め設定されている定数である。
算出された終了時間は、当該食品の調理内容に対する高周波加熱シーケンスの終了時間、即ち加熱調理の終了時間として当該加熱調理器の加熱制御部5に設定される。また、分量検知の直後において、次の第2加熱調理ステージP2に移行する。第2加熱調理ステージP2においては、前段の第1加熱調理ステージP1における第1高周波出力より低い出力(第2高周波出力:例えば600W)で加熱調理される。この第2加熱調理ステージP2においては、第1加熱調理ステージP1のときより短い間隔の所定時間毎に、例えば0.5秒毎に赤外線センサ9による首振り動作を伴う温度検出動作が行われる。なお、赤外線センサ9による首振り動作を伴う温度検出動作は、高周波加熱シーケンスが実行されている期間、継続して行う構成でもよい。
第2加熱調理ステージP2以降の加熱調理においては、食品が沸騰して容器(ボウル)から吹きこぼれるおそれがあるため、沸騰判定を行ってその結果に基づいて加熱出力を調整している。図4において、符号F1の温度レベルが、当該食品における泡立ち始めの温度であり、符号F1の温度レベルから符号F2の温度レベル(沸点)までが当該食品が沸騰する可能性のある温度範囲である。
実施の形態1の加熱調理器においては、例えば「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」のように料理が特定(選択)されたとき、当該料理に対して第1沸騰判定を行うときの温度(第1沸騰判定温度)と、第2沸騰判定を行うときの温度(第2沸騰判定温度)との2温度が設定される。第1沸騰判定温度および第2沸騰判定温度は、当該料理の加熱調理において、容器(ボウル)内の食品が沸騰状態となり容器から食品が吹きこぼれることを未然に防止するために、赤外線センサ9により検出された食品に関する温度検出情報に基づいて第1沸騰判定および第2沸騰判定の2回の沸騰判定を行うときの温度である。
第1沸騰判定においては、泡立ち始め、即ち沸騰が生じ始めたときであり、このときに、第1段階の火力調節を行う。第2沸騰判定においては、いよいよ吹きこぼれが生じる可能性が高いときであり、このときに吹きこぼれを未然に防ぐために、第2段階の火力調節が行われる。異なる2温度の設定については、吹きこぼれを未然に防止する効果とともに、吹きこぼれることなく沸騰状態を維持することができるように設定するものである。もし、吹きこぼれを防止するために、吹きこぼれが確実に生じない弱い火力に調節した場合には、沸騰状態を維持ができず、食品を十分に煮込めなかったり、調理に無駄に時間がかかり過ぎるという不具合が生じる。異なる2温度の設定により、食品が吹きこぼれることなく、食品に対して最適なタイミングで、最適な火力調節を行うことができ、理想的な出来映えを実現することができることとなる。
図4のグラフに示すように、第1沸騰判定温度は食品における泡立ち始めの温度(F1)に設定されており、第2沸騰判定温度は第1沸騰判定温度より高く、食品の沸点(F2)より低い温度に設定される。高周波加熱シーケンスの第1沸騰判定および第2沸騰判定が行われた後においては、後述するように、特定(選択)された調理内容に応じて加熱出力が段階的に低減されていく。
第1沸騰判定は、赤外線センサ9により検出された食品に関する検出温度情報において、食品における最高温度が第1沸騰判定温度に到達したときに行われる。このように赤外線センサ9により検出された食品における最高温度が第1沸騰判定温度に到達したとき、第2加熱調理ステージP2から第3加熱調理ステージP3に移行する。第3加熱調理ステージP3においては、加熱出力(例えば、最高出力600W)のオン/オフのデューティ比を変更して、加熱出力を低下させている。
次に、第3加熱調理ステージP3において、赤外線センサ9により検出された食品の最高温度が第2沸騰判定温度に到達したとき、第4加熱調理ステージP4に移行する。第4加熱調理ステージP4においては、加熱出力(例えば、最高出力600W)のオン/オフのデューティ比を変更して、加熱出力を更に低下させている。この第4加熱調理ステージP4は、当該食品に対して算出された調理終了時間まで継続させて、当該加熱調理を終了させる。
上記のように、第1沸騰判定温度および第2沸騰判定温度の2温度は、特定(選択)された調理内容(料理:食品)における沸騰温度を考慮して予め設定されている。第1沸騰判定温度は第2沸騰判定温度より低い温度であり、第2沸騰判定温度は当該料理(食品)の沸騰温度に近い温度に設定されている。例えば、料理(食品)が「クリームシチュー」の場合には、第1沸騰判定温度が85℃であり、第2沸騰判定温度が90℃である。また、具体的な例示としては、料理(食品)が「ビーフカレー」の場合には、第1沸騰判定温度が88℃であり、第2沸騰判定温度が93℃であり、料理(食品)が「パスタ」の場合には、第1沸騰判定温度が80℃であり、第2沸騰判定温度が90℃である。このように、第2沸騰判定温度は、第1沸騰判定温度より高く、当該料理(食品)における沸騰温度を考慮して、沸騰温度に近い温度に設定されている。
上記のように、実施の形態1の加熱調理器において高周波加熱シーケンスの加熱調理を当該食品に対して行うことにより、食品を容器から吹きこぼれさせることなく、選択された料理に応じた最適な加熱調理を行うことができる。
図5および図6は、実施の形態1の加熱調理器における具体的な高周波加熱シーケンスを示すフローチャートであり、「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」に対する高周波加熱シーケンスを示している。図5は高周波加熱シーケンスの前半部分(第1加熱調理ステージP1から第2加熱調理ステージP2)を示しており、図6は高周波加熱シーケンスの後半部分(第2加熱調理ステージP2から第4加熱調理ステージP4)を示している。
実施の形態1の加熱調理器において、使用者が「ワンボウル調理」の「クリームシチュー」を調理メニューから選択し(ステップ101)、操作部4のスタートボタンを押圧することにより、調理動作が開始される(ステップ102)。調理動作の初期においては、最大出力となる第1高周波出力(例えば、800W)に設定される(ステップ103)。
ステップ104においては、「ワンボウル調理」において設定された「クリームシチュー」の料理が特定されるステップである。設定された料理が「クリームシチュー」以外の料理、例えば、「ビーフカレー」、「パスタ」などであれば、ステップ104において「否(No)」として、次のステップ200に移行し、「クリームシチュー」以外の別の料理が特定されて、特定された別の料理の加熱調理ステージが実行される。ここでは、設定された料理として「クリームシチュー」について説明するが、別の料理における違いは、分量検知に基づき調理終了時間を算出する際の定数、沸騰判定温度(2温度)、設定出力などであり、高周波加熱シーケンスにおける基本的な加熱調理の流れは同じである。
図5に示すフローチャートにおいて、設定されている料理が「クリームシチュー」の場合には、ステップ104からステップ105に移行して、当該料理において予め決められている第1沸騰判定温度および第2沸騰判定温度の2温度が設定される。
ステップ106においては、赤外線センサ9により検出された温度検出情報に基づいて、当該食品の平均温度が算出される。このとき算出される食品の平均温度としては、赤外線センサ9が検出した温度検出情報(64領域)の平均温度を原則として用いるが、当該調理動作を開始する初期環境において連続調理などにより庫内温度が標準温度より高い場合には、赤外線センサ9が検出した温度検出情報から初期環境からの温度上昇の比率に基づいて食品の領域を特定して、その特定した領域の平均温度を用いてもよい。
ステップ107においては、算出された食品の平均温度が予め設定した分量検知温度、例えば65℃に到達したとき、そのときの到達時間(分量検知時間)に基づいて当該食品の分量検知を行う。ステップ108においては、前述のように、当該食品(クリームシチュー)に対する加熱調理の終了時間を算出する(T=A*K+B)。なお、「T」は加熱調理の終了時間、「A」は分量検知を行ったときの分量検知時間、「K」および「B」は、食品の調理内容(料理)によって予め設定されている定数である。
ステップ109の分量検知直後においては、加熱出力は第1高周波出力(800W)から第2高周波出力(600W)に制御されて、加熱出力が低減されて第2加熱調理ステージP2において加熱調理される。第2加熱調理ステージP2以降のフローチャートを図6に示す。
高周波加熱シーケンスにおける第2加熱調理ステージP2において、赤外線センサ9により検出された食品に関する温度検出情報において、当該食品における最高温度が第1沸騰判定温度に到達したとき、第1沸騰判定が行われる(図6のステップ110)。第1沸騰判定は、容器(ボウル)内の食品において検出された最高温度が所定温度(第1沸騰判定温度:泡立ち始めの温度(F1))に到達したときが、食品(クリームシチュー)の吹きこぼれが生じるおそれがある温度に近いとして、加熱出力を低下させている。
例えば、容器(ボウル)内の「クリームシチュー」などの液状食品を容器10にラップをして誘電加熱により加熱調理した場合、液状食品が泡立ち始めて、食品が容器10の内面に沿って移動し、場合によっては容器10の内面に沿って上昇し、ラップ状態のフィルムに接している容器10の上縁部分まで達する場合がある。このような場合には、容器の上縁部分およびその近傍部分において食品が誘電加熱されるため、容器10の上縁部分およびその近傍部分の食品が他の領域の食品より急激に高い温度となる。その結果、容器10の上縁部分の温度が食品における他の領域より高くなり過ぎると、容器10から食品がラップ状態であっても吹きこぼれる可能性が高いことを、発明者らは確認した。
従って、実施の形態1における「ワンボウル調理」においては、加熱室2内に収容された容器(ボウル)10の上縁部分(外周部分)を含む全てを確実に温度検出できるように、赤外線センサ9が首振り動作を行う構成としている。また、実施の形態1における「ワンボウル調理」においては、当該食品で沸騰が起こる可能性のある温度を考慮して、2回の沸騰判定を行う温度として2つの沸騰判定温度を予め設定し、赤外線センサ9からの食品全体(容器10の温度を含む)の温度検出情報に基づいて、当該食品における最高温度(容器10の上縁部分およびその近傍部分を含む)が沸騰判定温度に到達したとき、沸騰判定を行い、加熱出力を低減するように構成されている。
上記のように第1沸騰判定が検知されると、例えば、最高出力600Wにおけるオン/オフのデューティ比を変更して、加熱出力を低下させ、第3加熱調理ステージP3に移行させている(ステップ111)。例えば、加熱出力のオン/オフのデューティ比を、10(ON):6(OFF)に設定して、加熱出力を約350W相当に低下させている。
更に、第3加熱調理ステージP3において、赤外線センサ9からの温度検出情報の最高温度が第2沸騰判定温度に到達したとき、第2沸騰判定が行われる(図6のステップ112)。第2沸騰判定は、前述の第1沸騰判定と同様に、「ワンボウル調理」においては、当該食品で沸騰が起こる可能性のさらに高い温度を第2沸騰判定を行う温度として予め設定し、赤外線センサ9からの温度検出情報に基づいて、当該食品における最高温度(容器10の上縁部分およびその近傍部分を含む)が第2沸騰判定温度に到達したとき、第2沸騰判定を行うように構成されている。第2沸騰判定が検知されると、例えば、最高出力600Wにおけるオン/オフのデューティ比を変更して、加熱出力を低下させ、第4加熱調理ステージP4に移行させる(ステップ113)。例えば、加熱出力のオン/オフのデューティ比を、6(ON):10(OFF)に設定して、加熱出力を約200W相当に低下させている。
ステップ115においては、ステップ108において算出された、当該食品(クリームシチュー)に対する加熱調理の終了時間(T)を検出して(ステップ114)、当該「ワンボウル調理」における高周波加熱シーケンスを終了させる(高周波出力停止:ステップ115)。
以上のように、実施の形態1の高周波加熱装置である加熱調理器においては、加熱室内の被加熱物配置可能領域の温度を常時測定する構成を有して、所定温度に到達する時間に基づいて被加熱物である容器(ボウル)内の食品の分量を検知して、当該食品に対する加熱調理の終了時間を決定している。また、実施の形態1の高周波加熱装置においては、容器内の食品の沸騰温度を考慮した少なくとも2つの沸騰判定温度を設定して、容器内の食品の最高温度が沸騰判定温度に到達したとき毎に、加熱出力を徐々に低減し、容器からの吹きこぼれを未然に防止する構成を有している。
実施の形態1の加熱調理器においては、二次元状の8×8のマトリクス状に配置された64個の赤外線検出素子を備えた赤外線センサ9を用いて首振り動作が可能な構成で説明したが、本発明においては加熱室内の載置された大きな容器(ボウル)の全体を温度検出対象として、容器内の食品の全体の温度を検出できる構成であればよく、実施の形態1の構成に限定されるものではない。
本発明をある程度の詳細さをもって実施の形態において説明したが、実施の形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものであり、実施の形態における各要素の組合せや順序等の変化は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
本発明は、容器内に収容された食品において、吹きこぼれを起こすことなく所望の料理を簡単に、美味しく作ることができる高周波加熱装置および高周波加熱方法を提供することができ、汎用性が高く、有用である。
1 調理器本体
2 加熱室
3 扉
4 操作部
5 加熱制御部
6 高周波発生部
7 高周波供給部
8 温度検出部
9 赤外線センサ

Claims (10)

  1. 上方が開放した容器内に収容された食品が配置される加熱室と、
    前記食品の調理内容を示す調理条件を入力するための操作部と、
    高周波を発生させる高周波発生部と、
    前記高周波発生部の高周波を前記加熱室に供給する高周波供給部と、
    前記容器内に収容された食品に対する温度検出対象領域を複数に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する温度検出部と、
    前記高周波発生部の出力を制御する加熱制御部と、を備え、
    前記加熱制御部は、前記食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定し、前記温度検出部からの温度検出情報において、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達したとき、前記高周波発生部の出力を低減するように構成された高周波加熱装置。
  2. 前記加熱制御部は、前記沸騰判定温度として値が異なる少なくとも2温度を決定し、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達する度に、前記高周波発生部の出力を徐々に低減するように構成された、請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 前記沸騰判定温度の2温度は、前記食品の泡立ち始めの温度と、前記泡立ち始めの温度より高く前記食品の沸点より低い温度に設定された、請求項2に記載の高周波加熱装置。
  4. 前記加熱制御部は、前記食品の分割された領域の平均温度が所定の分量検知温度に到達したときの分量検知時間と前記調理条件とに基づいて前記食品の分量を検知し、検知された分量に応じて前記食品に対する調理終了時間を算出するように構成された、請求項1から3のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
  5. 前記温度検出部は、前記容器における上方の開放端部分を温度検出対象領域に含むよう構成された、請求項1から4のいずれか一項に記載の高周波加熱装置。
  6. 上方が開放した容器内に収容された食品が配置される加熱室と、
    前記食品の調理内容を示す調理条件を入力するための操作部と、
    高周波を発生させる高周波発生部と、
    前記高周波発生部の高周波を前記加熱室に供給する高周波供給部と、
    前記容器内に収容された食品に対する温度検出対象領域を複数に分割して、分割された領域毎に温度を検出し、領域毎の検出温度を温度検出情報として出力する温度検出部(8)と、
    前記高周波発生部の出力を制御する加熱制御部と、を備えた高周波加熱装置における高周波加熱方法であって、
    前記食品の調理内容に応じて沸騰判定温度を決定すること、
    前記温度検出部からの温度検出情報において、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達したとき、前記高周波発生部の出力を低減すること、を含む高周波加熱方法。
  7. 前記沸騰判定温度として値が異なる少なくとも2温度を決定し、前記食品の分割された領域における最高温度が前記沸騰判定温度に到達する度に、前記高周波発生部の出力を徐々に低減することを、含む、請求項6に記載の高周波加熱方法。
  8. 前記沸騰判定温度の2温度は、前記食品の泡立ち始めの温度と、前記泡立ち始めの温度より高く前記食品の沸点より低い温度に設定された、請求項7に記載の高周波加熱方法。
  9. 前記食品の分割された領域の平均温度が所定の分量検知温度に到達したときの分量検知時間と前記調理条件とに基づいて前記食品の分量を検知すること、
    検知された分量に応じて前記食品に対する調理終了時間を算出すること、を含む請求項6から8のいずれか一項に記載の高周波加熱方法。
  10. 前記容器における上方の開放端部分を温度検出対象領域に含まれる、請求項6から9のいずれか一項に記載の高周波加熱方法。
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