JP2018123414A - 磁性粉およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】保磁力が高い磁性粉およびその製造方法を提供する。
【解決手段】磁性粉は、NdFe14-xCoB(0≦x≦14)で表される結晶体からなるコアと、前記コアの表面に形成されたNd金属を含むシェルとを有する。磁性粉の製造方法は、前記コアの成分元素を含む金属化合物を熱処理して、前記コアの前駆体と、前記コアの表面に形成された前記シェルの前駆体とを有する焼結体を製造する焼結工程と、前記焼結体をCa化合物を用いて還元する還元工程と、前記還元工程後の該焼結体に残存するCa種をCa(OH)に変化させて除去する除去工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネオジム系の磁性粉およびその製造方法に関する。
磁性粉の磁気特性を向上させるために、その粒径を小さくすることが求められている。磁性粉をサブミクロンオーダー程度以下に微粒子化するために、特許文献1,2に示すように、共沈等の湿式法を用いて磁性粉を製造することが提案されている。
特開平11−61205号公報 特開平10−330808号公報
特許文献1、2に記載されているように、共沈等の湿式法では、磁性粉を構成するネオジム(Nd)等の成分元素を含む金属酸化物を合成し、これをカルシウム(Ca)化合物を用いて還元することによって、磁石に変化させる。還元後の磁石に残存するCa種は、還元後の磁石をそのまま水に浸漬して洗浄することによって除去される。Ca種に含まれるCa金属が洗浄の際に水と反応すると、水素が発生し、磁石と反応して、磁性粉の保磁力が低下する。保磁力は、磁化された磁性体を磁化されていない状態に戻すために必要な反対向きの外部磁場の強さを示し、永久磁石では、保磁力が高いことが望ましい。
上記に鑑み、本発明者らは、保磁力が高い磁性粉およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、NdFe14-xCoB(0≦x≦14)で表される結晶体粒子からなるコアと、前記コアの表面に形成されたNd金属を含むシェルとを有する磁性粉を提供する。
本発明の磁性粉によれば、結晶体粒子からなるコアは、その表面に形成されたNd金属を含むシェルによって保護されている。水素等の反応性の高いガスは、シェルに含まれるNd金属と優先的に反応し、コアを構成する結晶体粒子との反応は抑制され、磁性粉の保磁力の低下が抑制できる。すなわち、本発明によれば、保磁力が高い磁性粉を提供することができる。
また、本発明は、上記の磁性粉の製造方法を提供する。本発明の磁性粉の製造方法は、前記コアの成分元素を含む金属化合物を熱処理して、前記コアの前駆体と、前記コアの表面に形成された前記シェルの前駆体とを有する焼結体を製造する焼結工程と、前記焼結体をCa化合物を用いて還元する還元工程と、前記還元工程後の該焼結体に残存するCa種を水酸化カルシウム(Ca(OH))に変化させて除去する除去工程とを含む。
本発明の磁性粉の製造方法によれば、焼結工程が終了した時点の焼結体において、磁性粉のコアの前駆体と、コアの前駆体の表面に形成されたシェルの前駆体とを含むコアシェル構造が構成されている。このため、後続の還元工程でコアとシェルが生成し、除去工程において、コアがシェルに保護される。また、除去工程では、焼結体に残存するCa種をCa(OH)に変化させて除去するため、Ca金属が洗浄の際に水と反応して水素が発生することを防ぐことができる。永久磁石に対して高い反応性を有する水素ガスの発生が抑制された状態でCa種を除去することができるため、保磁力が高い磁性粉を製造することができる。
コアシェル構造を有する磁性粉の断面図である。 実施例の磁性粉の表面の5万倍のSTEM像である。 図2Aの元素分布を示す図である。 実施例の磁性粉の表面の20万倍のSTEM像である。 図3Aの元素分布を示す図である。
(磁性粉)
本発明の磁性粉は、図1に示すように、NdFe14-xCoB(0≦x≦14)で表されるネオジム系の結晶体粒子からなるコア12と、コア12の表面に形成されたNd金属を含むシェル11とを有するコアシェル構造の磁性粉1である。シェル11は、コア12の表面の一部または全部を覆うように形成されている。磁性粉に対する各組成の原子組成百分率は、Nd:15at%〜25at%、Fe:60at%〜80at%、Co:0at%〜15at%、B:3at%〜9at%であることが好ましく、Nd:17at%〜24at%、Fe:65at%〜79at%、Co:0at%〜14at%、B:3at%〜7at%であることが特に好ましい。このような組成比であれば、コアシェル構造を安定に得ることができ、より高い保磁力を得ることができる。
コアの結晶体粒子の直径は、10nm〜1000nmであることが好ましい。このような微細な結晶体粒子は、反応性が高く、そのままでは水素や酸素と結合して磁気特性が損なわれ易い。本発明では、永久磁石として機能する結晶体粒子からなるコアがシェルによって保護されているため、磁気特性に優れ、安定性の高い磁性粉を得ることができる。
(磁性粉の製造方法)
本発明の磁性粉は、コアの成分元素であるNd元素、Fe元素またはCo元素、B元素を含む金属化合物を熱処理して焼結体を得て、この焼結体について還元、不純物除去を行うことによって製造することができる。本発明の磁性粉は、コアの成分元素を含む金属化合物を熱処理した時点で、コアシェル構造を有していることが好ましい。すなわち、熱処理後の焼結体は、コアの前駆体と、コアの表面に形成されたシェルの前駆体とを有していることが好ましい。
磁性粉を微分化するためには、湿式法で磁石の成分元素を含む金属化合物を合成することが好ましい。湿式法を用いて、上記のコアシェル構造を安定に得られる磁石の成分元素の組成比で金属化合物を作製し、熱処理して焼結させることによって、その直径が10nm〜1000nmである微細なコアシェル構造を有する磁性粉を製造することができる。本発明の磁性粉は、コアの成分元素を含む金属化合物を熱処理した時点で、コアシェル構造を有するようにできるため、直径が10nm〜1000nmである微細な磁性粉においても、容易にコアシェル構造を形成させることができる。
コアの成分元素を含む金属化合物は、コアの成分元素が導入されたブロックコポリマーであることが特に好ましい。このような金属化合物は、コアの成分元素(Nd,Fe,Co,B)の有機金属錯体をブロックコポリマーに選択的に導入することによって合成することができる。ブロックコポリマーの自己組織化構造を利用することによって、高濃度のコアの成分元素を均一に分散させることができる。また、この金属化合物を熱処理すれば、比較的低い温度(800℃程度)でコアの前駆体を結晶化させてコアに変化させることができるため、副生成物の生成が抑制され、コアを高純度の結晶体粒子として得ることができる。
コアの成分元素が導入されたブロックコポリマーは、例えば、国際公開第2013/039216号に記載の方法によって製造することができる。ブロックコポリマーとしては、ポリスチレン−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)、ポリスチレン−ポリエチレンオキシド(PS−b−PEO)、ポリスチレン−ポリビニルピリジン(PS−b−PVP)、ポリスチレン−ポリフェロセニルジメチルシラン(PS−b−PFS)、ポリイソプレン−ポリエチレンオキシド(PI−b−PEO)、ポリブタジエン−ポリエチレンオキシド(PB−b−PEO)、ポリエチルエチレン−ポリエチレンオキシド(PEE−b−PEO)、ポリブタジエン−ポリビニルピリジン(PB−b−PVP)、ポリイソプレン−ポリメチルメタクリレート(PI−b−PMMA)、ポリスチレン−ポリアクリル酸(PS−b−PAA)、ポリブタジエン−ポリメチルメタクリレート(PB−b−PMMA)等が挙げられる。ポリマーブロック成分の極性の差が大きいほど導入する前駆体も極性の差が大きいものを用いることができるため、それぞれのポリマーブロック成分に前駆体を導入し易くなるという観点から、PS−b−PVP、PS−b−PEO、PS−b−PAA等が特に好ましい。また、有機金属錯体としては、コアの成分元素のアセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、ジオネート錯体等を好適に用いることができる。
金属化合物が有機成分を含む場合には、焼結体についてさらに大気中で熱処理を行う等によって、炭素成分を除去する工程を行うことが好ましい。この工程によって、焼結体は酸化されるため、その後、還元工程を行うことが好ましい。還元工程は、Ca化合物を用いて行うことが好ましい。具体的には、還元工程では、CaH等のCa化合物と焼結体の粉末とを混合して、減圧雰囲気下または不活性ガス雰囲気下で熱処理を行うことが好ましい。
焼結体をCa化合物を用いて還元する還元工程を行った後に、Ca化合物に由来するCa種を除去する除去工程を行うことが好ましい。除去工程は、コアを構成する結晶体粒子に対して高い反応性を有する物質(例えば、水素、酸素等)をできるだけ除去した環境下で行うことが好ましい。例えば、還元工程後の焼結体に残存するCa金属と水が反応することによって生成する。このため、焼結体を水蒸気と接触させて、Ca種をCa(OH)に変化させることによって、水素とコアとの反応を防ぐことができる。また、除去工程は、水等の洗浄液に不溶性のCa化合物(例えば、炭酸カルシウム:CaCO)が生成されない環境下、すなわち、二酸化炭素:CO等をできるだけ除去した環境下で行うことが好ましい。例えば、COを吸着する物質(例えば、Ca(OH))を設置した密閉系で除去工程を行うことによって、CO濃度が低い環境下で除去工程を行うことができ、水に不溶であるCaCOが焼結体に付着することを抑制することができる。除去工程において、コアを構成する結晶体粒子に対して高い反応性を有する物質や、Ca種等と反応して不純物となり得る物質が生成することを抑制することによって、本発明に係るコアシェル構造を有する磁性粉の保磁力をより顕著に向上させることができる。
以下に説明する製造方法によって磁性粉を製造し、試料1〜17として、成分元素の存在比と、保磁力と、磁化とを測定した。試料1〜17は、それぞれ、表1に示す原料添加率(at%)で原料を混合した以外は、同様の方法で製造したため、各工程について一括して説明する。
(磁性粉の製造方法)
(焼結工程)
ブロックコポリマーとして、ポリスチレン−b−2−ビニルピリジン 分子量MmPS:Mn2VP=10200:97000(以下、PS2VP(102:97)と略す)のトルエン溶液を作製した。このトルエン溶液に、コアの成分元素(Nd,Fe,Co,B)を含む化合物、すなわち、アセチルアセトナートネオジム:Nd(acac)・6HO、1,1−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−リル)フェロセン, アセチルアセトナート鉄:Fe(acac)、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)コバルト(III)をそれぞれ表1に示す原料添加率になるように加えて、2時間攪拌した。その後、トルエンを蒸発させ試料を乾燥させた。
次に、錯体分解やポリマーの自己組織化を促進するために、N気流下において、90℃で6時間処理した後に180℃で3時間処理し、その後、350℃で6時間処理し、アニールを行った。その後、試料中の炭素分を完全に除去するため、大気中で、800℃で6時間、酸化熱処理し、焼結体を得た。
(還元工程)
グローブボックス中で、焼結体0.1gを1.2当量のCaH(0.08g)と混合した。熱処理前に炉内を減圧し系中の酸素を除去した。Ar気流下で、800℃まで1時間で昇温し、3時間保持後、引き続き減圧下で800℃で3時間熱処理した。
(除去工程)
COを捕獲するために、グローブボックス内にシャーレに入れた100gのCa(OH)を設置した。同様の目的でインキュベータ内にもシャーレに入れた30gのCa(OH)を設置した。インキュベータ内で還元工程後の焼結体を水蒸気と室温で24時間反応させた。
次に、焼結体を洗浄した。第1洗浄工程として、粉末状の焼結体を300mLのテフロン(登録商標)製のビーカーに移し、50mLの蒸留水を加えた。ビーカー内の焼結体を手で揺らすことで回しながら、超音波洗浄機に1分かけて、Ca(OH)を溶解させた。磁石をビーカーの裏側から接触させて焼結体を引付け、2mLのスポイトで上澄み液を吸い出した。上澄み液を除去後、第1洗浄工程を再度繰り返した。
第2洗浄工程として、蒸留水10mLを加え焼結体をスポイトで吸い取りスクリュー管に移した。水の量が5mL程度の状態で揺らしながら超音波洗浄機に30秒かけた。スクリュー管の底に磁石を接触させて焼結体を引き付け、白濁した上澄み液を除いた。第2洗浄工程を水が殆ど濁らなくなるまで繰り返した後、スクリュー管の底に磁石を接触させて焼結体を引き付け、上澄み液を除去した後で、スクリュー管に蓋をした。その後、真空容器にスクリュー管を設置し、蓋を緩めた状態で真空引きし、焼結体を乾燥させることによって、磁性粉を製造した。
(分析)
試料1〜20について、プラズマ発光分析装置(ICP)による磁性粉中の組成(at%)と、保磁力Hcj(kOe)と、磁化σ18kOe(emu/g)とを測定し、表1に示した。保磁力Hcjと磁化σ18kOeについては、除去工程の前後の値を併記した。また、保磁力の維持率(%)=(除去工程後の保磁力/除去工程前の保磁力)×100を計算し、表1に併記した。
(比較例)
比較例1〜3として、特許文献1に係る磁性粉について、原料添加率(at%)とCa種の除去工程後の保磁力(kOe)および磁化(emu/g)とを表2に示した。表2における比較例1〜3は、それぞれ特許文献1の実施例1〜3に対応し、特許文献1から算出した値をそれぞれ示している。
また、比較例4,5として、表3に示す原料添加率(at%)で原料を混合した以外は、実施例と同様の方法で磁性粉を製造した。比較例4,5については、ICPによる磁性粉中の組成(at%)と、除去工程の前後の保磁力Hcj(kOe)と、磁化σ18kOe(emu/g)の測定値と、保磁力の維持率(%)とを表3に併記した。
表1に示すように、実施例に係る試料1〜17の磁性粉は保磁力が高く、除去工程後においても6.2kOe〜9.0kOeであった。これに対し、表2に示すように、比較例1〜5の磁性粉の保磁力は、1.8〜2.8kOeであり、実施例の磁性粉と比較して著しく低い。また、比較例4,5の磁性粉の保磁力については、除去工程前では実施例の磁性粉と同程度であるが、除去工程後に比較例1〜3の磁性粉と同程度まで低下しており、実施例の磁性粉と比較して保磁力の維持率が低かった。実施例の磁性粉は、比較例の磁性粉と比較して保磁力が著しく高く、除去工程前後の保磁力維持率が高い。特に、試料3,9,12,13,15〜17については、磁化σ18kOeも100emu/g以上であり、従来の磁性粉と同等またはそれ以上であった。磁石では保磁力と磁化はトレードオフの関係にあるが、試料3,9,12,13,15〜17については、磁化を低下させることなく保磁力を向上させることができた。また、試料1〜17では、除去工程前後の保磁力の維持率が79%以上と高かった。
表2に示すように、比較例1〜5では、磁性粉中のNdの割合が14.3at%以下であるのに対し、表1に示すように、試料1〜17では、磁性粉中のNdの割合は、16.6at%〜23.4at%であり、比較例1〜5よりもNdの割合が多かった。実施例では、磁性粉中のNdの割合は、15at%以上であるのに対し、比較例1〜5では、磁性粉中のNdの割合が15at%未満と少なく、コアシェル構造が形成されていないため、保磁力の低下を十分に抑制できていないと考えられる。特に、特許文献1に記載されているように、比較例1〜3では、COやHが発生することを抑制することなく焼結体を10Lの水中に投入してCa種の除去工程を行っているため、除去工程中に水素が激しく発生して磁性粉と反応し、保磁力が特に低くなったと推定できる。
また、試料4について、STEM(Scanning Transmission Electron Microscope)像および元素分析マッピングを行った結果を図2A〜図3Bに示す。図2Bおよび図3Bに示す比較的明るい箇所は、コア12を示しており、比較的暗い箇所は、シェル11を示している。図2A〜図3Bに示すように、実施例に係る磁性粉は、図1に模式的に示すようなコアシェル構造を有していることがわかった。実施例の磁性粉では、ネオジム磁石の結晶体粒子からなるコアは、その表面に形成されたNd金属を含むシェルによって保護されている。このため、水素等の反応性の高いガスは、シェルに含まれるNd金属と優先的に反応し、コアを構成する結晶体粒子との反応は抑制され、その結果、磁性粉の保磁力の低下が抑制できたと考えられる。また、実施例では、除去工程においてCOやHと反応することを抑制したため、磁性粉の保磁力の低下が抑制できたと考えられる。これに対して比較例1〜3の磁性粉では、Ndの含有量が少ないため、コアシェル構造が形成されず、さらには、除去工程においてCOとの反応やHの発生を抑制しなかったため、コアを構成する結晶体粒子が水素ガス等と反応し易く、保磁力が低くなったと考えられる。また、図2Aに示すSTEM像から磁性粉の直径を測定したところ、10nm〜1000nmであった。実施例に示すように、コアの成分元素が導入されたブロックコポリマーを用いて湿式で製造することによって、直径が10nm〜1000nmである微細な磁性粉においても、コアシェル構造を形成させることができた。
1 磁性粉
11 シェル
12 コア

Claims (5)

  1. NdFe14-xCoB(0≦x≦14)で表される結晶体粒子からなるコアと、
    前記コアの表面に形成されたNd金属を含むシェルとを有する磁性粉。
  2. 前記磁性粉に対する各組成の原子組成百分率は、Nd:15at%〜25at%、Fe:60at%〜80at%、Co:0at%〜15at%、B:3at%〜9at%である請求項1に記載の磁性粉。
  3. 前記磁性粉の直径は、10nm〜1000nmである請求項1または2に記載の磁性粉。
  4. 前記コアの成分元素を含む金属化合物を熱処理して、前記コアの前駆体と、前記コアの表面に形成された前記シェルの前駆体とを有する焼結体を製造する焼結工程と、
    前記焼結体をCa化合物を用いて還元する還元工程と、
    前記還元工程後の該焼結体に残存するCa種をCa(OH)に変化させて除去する除去工程とを含む請求項1〜3のいずれかに記載の磁性粉の製造方法。
  5. 前記金属化合物は、前記コアの成分元素が導入されたブロックコポリマーである請求項4に記載の磁性粉の製造方法。
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