JP2013149664A - Re−t−b系磁石用合金の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒の表面にNdリッチ相が形成されやすい、RE−T−B系磁石用合金の製造方法を提供する。
【解決手段】Ndの化合物とFeの化合物とを用い、共沈法にてNdおよびFeの共沈物を作製する共沈工程と、共沈物にBの化合物を添加した混合物を作製する混合工程と、混合物を酸化雰囲気中で焼成し、Ndの酸化物、Feの酸化物およびBの酸化物を含む酸化焼成物を作製する酸化焼成工程と、酸化焼成物を還元雰囲気中で加熱して、前記Feの酸化物を還元させたFe還元物を作製する第1還元工程と、還元性を有する還元剤をFe還元物に添加して、Ndの酸化物を還元させ且つ還元されたNdを拡散させた還元拡散物を作製する第2還元工程と、前記還元拡散物を洗浄する洗浄工程とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】Ndの化合物とFeの化合物とを用い、共沈法にてNdおよびFeの共沈物を作製する共沈工程と、共沈物にBの化合物を添加した混合物を作製する混合工程と、混合物を酸化雰囲気中で焼成し、Ndの酸化物、Feの酸化物およびBの酸化物を含む酸化焼成物を作製する酸化焼成工程と、酸化焼成物を還元雰囲気中で加熱して、前記Feの酸化物を還元させたFe還元物を作製する第1還元工程と、還元性を有する還元剤をFe還元物に添加して、Ndの酸化物を還元させ且つ還元されたNdを拡散させた還元拡散物を作製する第2還元工程と、前記還元拡散物を洗浄する洗浄工程とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、RE−T−B系磁石用合金の製造方法に関する。
Nd(ネオジム)を含む希土類元素REと、Fe(鉄)を含む遷移金属元素Tと、B(ホウ素)とを主成分とするRE−T−B系永久磁石は、磁気特性に優れた磁石として広く用いられている。
この種のRE−T−B系永久磁石は、従来、RE、TおよびBを含む原料を溶融し、得られた溶湯を急冷して合金化し、得られた合金を粉砕した後、合金粉末を焼結することによって製造されている。
この種のRE−T−B系永久磁石は、従来、RE、TおよびBを含む原料を溶融し、得られた溶湯を急冷して合金化し、得られた合金を粉砕した後、合金粉末を焼結することによって製造されている。
これに対し、上記合金粉末を、共沈、酸化、還元の手順を経て製造する方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。
RE−T−B系永久磁石の保磁力を向上させるためには、製造後のRE−T−B系永久磁石において、Nd2Fe14Bを主相とする粒同士の粒界に、Ndを主成分とする相(Ndリッチ相という)が析出していることが好ましいとされている。
このため、焼結前の合金粉末においても、合金粉末の表面に予めNdリッチ相が存在していれば、焼結後のRE−T−B系永久磁石においても、粒界にNdリッチ相が形成されやすくなるものと考えられる。
本発明は、粒の表面にNdリッチ相が形成されやすい、RE−T−B系磁石用合金の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、粒の表面にNdリッチ相が形成されやすい、RE−T−B系磁石用合金の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、下記[1]〜[6]に係る発明が提供される。
[1]RE(REは少なくともNdを含む1種以上の希土類元素)の化合物とT(Tは少なくともFeを含む1種以上の遷移金属元素)の化合物とを用い、共沈法にてREおよびTの共沈物を作製する共沈工程と、
前記共沈物にBの化合物を添加した混合物を作製する混合工程と、
前記混合物を酸化雰囲気中で焼成し、REの酸化物、Tの酸化物およびBの酸化物を含む酸化焼成物を作製する酸化焼成工程と、
前記酸化焼成物を還元雰囲気中で加熱して、当該酸化焼成物において前記Tの酸化物を還元させたT還元物を作製する還元工程と、
還元性を有する還元剤を前記T還元物に添加して、当該T還元物において前記REの酸化物を還元させ且つ還元されたREを拡散させた還元拡散物を作製する還元拡散工程と、
前記還元拡散物を洗浄する洗浄工程と
を含むRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[1]RE(REは少なくともNdを含む1種以上の希土類元素)の化合物とT(Tは少なくともFeを含む1種以上の遷移金属元素)の化合物とを用い、共沈法にてREおよびTの共沈物を作製する共沈工程と、
前記共沈物にBの化合物を添加した混合物を作製する混合工程と、
前記混合物を酸化雰囲気中で焼成し、REの酸化物、Tの酸化物およびBの酸化物を含む酸化焼成物を作製する酸化焼成工程と、
前記酸化焼成物を還元雰囲気中で加熱して、当該酸化焼成物において前記Tの酸化物を還元させたT還元物を作製する還元工程と、
還元性を有する還元剤を前記T還元物に添加して、当該T還元物において前記REの酸化物を還元させ且つ還元されたREを拡散させた還元拡散物を作製する還元拡散工程と、
前記還元拡散物を洗浄する洗浄工程と
を含むRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[2]前記REは、前記希土類元素としてPr、DyまたはTbのうちの1つ以上をさらに含むことを特徴とする[1]記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[3]前記混合工程では、前記Bの化合物としてBおよびOを含む化合物を添加することを特徴とする[1]または[2]記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[4]前記共沈工程では、前記REの化合物としてREの塩を、前記Tの化合物としてTの塩を、それぞれ用い、当該REの塩および当該Tの塩をアルカリ性水溶液に混合することで、前記共沈物を作製することを特徴とする[3]記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[5]前記酸化焼成工程では、焼成温度を1000℃未満とすることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[6]前記還元拡散工程では、前記還元剤が添加された前記T還元物を、不活性ガス雰囲気中で加熱することを特徴とする[1]乃至[5]のいずれかに記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[3]前記混合工程では、前記Bの化合物としてBおよびOを含む化合物を添加することを特徴とする[1]または[2]記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[4]前記共沈工程では、前記REの化合物としてREの塩を、前記Tの化合物としてTの塩を、それぞれ用い、当該REの塩および当該Tの塩をアルカリ性水溶液に混合することで、前記共沈物を作製することを特徴とする[3]記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[5]前記酸化焼成工程では、焼成温度を1000℃未満とすることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
[6]前記還元拡散工程では、前記還元剤が添加された前記T還元物を、不活性ガス雰囲気中で加熱することを特徴とする[1]乃至[5]のいずれかに記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
本発明によれば、RE−T−B系磁石用合金の製造において、粒の表面にNdリッチ相を形成しやすくすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施の形態のRE−T−B系磁石用合金は、例えば焼結法によってRE−T−B系永久磁石を製造するための原料粉末として用いられるものである。
本実施の形態のRE−T−B系磁石用合金は、例えば焼結法によってRE−T−B系永久磁石を製造するための原料粉末として用いられるものである。
本実施の形態のRE−T−B系磁石用合金において、REは、少なくともNdを含む1種以上の希土類元素を含むものである。また、Tは少なくともFeを含む1種以上の遷移金属元素であり、Bはホウ素である。
RE−T−B系磁石用合金の組成としては、REが27〜33wt%、好ましくは30〜32wt%、Bが0.85〜1.3wt%、好ましくは0.87〜1.0%、Tが残部と不可避の不純物からなるものであることが好ましい。
RE−T−B系磁石用合金を構成するREが27wt%未満であると、保磁力(iHc)が不十分となる場合があり、REが33wt%を超えると磁化(Br)が不十分となるおそれがある。
RE−T−B系磁石用合金のREに含まれ得る、Nd以外の希土類元素としては、Pr、Dy、Tb、Sc、Y、La、Ce、Pm、Sm、Eu、Gd、Ho、Er、Tm、Yb、Luが挙げられ、中でも特に、Dy、Pr、Tbが好ましく用いられる。なお、REにNd以外の希土類元素を含む場合においては、NdをREの主成分とすることが好ましい。
RE−T−B系磁石用合金のREに含まれ得る、Nd以外の希土類元素としては、Pr、Dy、Tb、Sc、Y、La、Ce、Pm、Sm、Eu、Gd、Ho、Er、Tm、Yb、Luが挙げられ、中でも特に、Dy、Pr、Tbが好ましく用いられる。なお、REにNd以外の希土類元素を含む場合においては、NdをREの主成分とすることが好ましい。
Dyは、RE−T−B系磁石用合金中に4wt%〜10wt%含まれていることが好ましく、6wt%〜9.5wt%含まれていることがより好ましく、7wt%〜9.5wt%含まれていることがさらに好ましい。RE−T−B系磁石用合金中に含まれるDyが9.5wt%を超えると、磁化の低下が顕著となる。また、RE−T−B系磁石用合金中に含まれるDyが4wt%未満であると、これを用いて製造された希土類永久磁石の保磁力がモーター用途としては不十分となる。
RE−T−B系磁石用合金に含まれるTは、Feを必須とする金属であり、Fe以外にCo、Niなどの他の遷移金属を含むものとすることができる。Fe以外にCoを含む場合、Tc(キュリー温度)を改善することができる点で好ましい。
Bは、RE−T−B系磁石用合金中に0.85wt%〜1.3wt%含まれていることが好ましい。RE−T−B系磁石用合金を構成するBが0.85wt%未満であると、保磁力が不十分となる場合があり、Bが1.3wt%を超えると、磁化が著しく低下するおそれがある。
また、RE−T−B系磁石用合金には、保磁力を向上させるために、Al、Cu、Gaが含まれていることが好ましい。
RE−T−B系磁石用合金において、Gaは0.03wt%〜0.3wt%含まれていることがより好ましい。Gaを0.03wt%以上含む場合、保磁力を効果的に向上させることができ、好ましい。ただし、Gaの含有量が0.3wt%を超えると、磁化が低下するため好ましくない。
RE−T−B系磁石用合金において、Cuは0.05wt%〜0.2wt%含まれていることがより好ましい。Cuを0.05wt%以上含む場合、保磁力を効果的に向上させることができ、好ましい。ただし、Cuの含有量が0.2wt%を超えると、磁化が低下するため好ましくない。
RE−T−B系磁石用合金において、Alは0.01wt%〜0.5wt%含まれていることがより好ましい。Alを0.01wt%以上含む場合、保磁力を効果的に向上させることができ、好ましい。ただし、Alの含有量が0.5wt%を超えると、磁化が低下するため好ましくない。
RE−T−B系磁石用合金において、Gaは0.03wt%〜0.3wt%含まれていることがより好ましい。Gaを0.03wt%以上含む場合、保磁力を効果的に向上させることができ、好ましい。ただし、Gaの含有量が0.3wt%を超えると、磁化が低下するため好ましくない。
RE−T−B系磁石用合金において、Cuは0.05wt%〜0.2wt%含まれていることがより好ましい。Cuを0.05wt%以上含む場合、保磁力を効果的に向上させることができ、好ましい。ただし、Cuの含有量が0.2wt%を超えると、磁化が低下するため好ましくない。
RE−T−B系磁石用合金において、Alは0.01wt%〜0.5wt%含まれていることがより好ましい。Alを0.01wt%以上含む場合、保磁力を効果的に向上させることができ、好ましい。ただし、Alの含有量が0.5wt%を超えると、磁化が低下するため好ましくない。
さらに、RE−T−B系磁石用合金における酸素濃度は低いほど好ましいが、酸素が0.03wt%〜0.5wt%、好ましくは0.05wt%〜0.2wt%含まれていても、モーター用として十分な磁気特性を達成できる。なお、酸素の含有量が0.5wt%を超える場合、磁気特性が著しく低下するおそれがある。
また、RE−T−B系磁石用合金における炭素濃度は低いほど好ましいが、炭素が0.003wt%〜0.5wt%、好ましくは0.005wt%〜0.2wt%含まれていても、モーター用として十分な磁気特性を達成できる。なお、炭素の含有量が0.5wt%を超える場合、磁気特性が著しく低下するおそれがある。
また、RE−T−B系磁石用合金における炭素濃度は低いほど好ましいが、炭素が0.003wt%〜0.5wt%、好ましくは0.005wt%〜0.2wt%含まれていても、モーター用として十分な磁気特性を達成できる。なお、炭素の含有量が0.5wt%を超える場合、磁気特性が著しく低下するおそれがある。
また、RE−T−B系磁石用合金からなる粉末の平均粒度(d50)は、3〜4.5μmであることが好ましい。
次に、上述したRE−T−B系磁石用合金粉末の製造方法について説明する。
図1は、本実施の形態における、RE−T−B系磁石用合金粉末の製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図1は、本実施の形態における、RE−T−B系磁石用合金粉末の製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。
この製造方法においては、まず、共沈法を用いて、REの化合物とTの化合物との共沈物を作製する共沈工程を実行し(ステップ10)、続いて、ステップ10で得られた共沈物に、Bを含むホウ素化合物を添加することで、共沈物とホウ素化合物との混合物を作製する混合工程を実行する(ステップ20)。
次に、ステップ20で得られた混合物を、酸化雰囲気中で焼成することで、RE、TおよびBの酸化物を含む酸化焼成物を作製する酸化焼成工程を実行する(ステップ30)。続いて、ステップ30で得られた酸化焼成物を、還元性ガス雰囲気中で熱処理することにより、酸化焼成物においてTの酸化物を還元させた一部還元物(T還元物)を作製する第1還元工程(還元工程)を実行する(ステップ40)。さらに、ステップ40で得られた一部還元物に、還元性を有する還元剤を添加し、不活性ガス雰囲気中で熱処理することにより、一部還元物においてREの酸化物を還元させるとともに、還元されたREを内部に拡散させた還元拡散物を作製する第2還元工程(還元拡散工程)を実行する(ステップ50)。
その後、ステップ50で得られた還元拡散物を、液体を用いて洗浄することで、RE−T−B系磁石用合金を得る洗浄工程を実行し(ステップ60)、ステップ60で洗浄が施されたRE−T−B系磁石用合金を解砕することで、RE−T−B系磁石用合金粉末を得る解砕工程を実行する(ステップ70)。
以下、上述したそれぞれの工程について、順番に説明を行う。
<共沈工程>
ステップ10の共沈工程では、REの塩とTの塩との混合水溶液を、アルカリ水溶液と混合して反応させることで、REの化合物とTの化合物とを含む共沈物をアルカリ水溶液中に沈降させた後、アルカリ水溶液と共沈物とを分離させる。
<共沈工程>
ステップ10の共沈工程では、REの塩とTの塩との混合水溶液を、アルカリ水溶液と混合して反応させることで、REの化合物とTの化合物とを含む共沈物をアルカリ水溶液中に沈降させた後、アルカリ水溶液と共沈物とを分離させる。
ここで、共沈工程で使用するREの塩およびTの塩としては、塩化物、硝酸塩あるいは炭酸塩等を挙げることができる。
また、共沈工程で使用するアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化アンモニウム水溶液を挙げることができる。
なお、本実施の形態の場合、共沈物として得られるREの化合物およびTの化合物は、REの水酸化物およびTの水酸化物となる。
また、共沈工程で使用するアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化アンモニウム水溶液を挙げることができる。
なお、本実施の形態の場合、共沈物として得られるREの化合物およびTの化合物は、REの水酸化物およびTの水酸化物となる。
また、Al、Cu、あるいはGaを添加金属元素として含むRE−T−B系磁石用合金を製造する場合にあっては、共沈工程において、REの塩とTの塩とに加えて、これら添加金属元素の塩を含む混合水溶液を用いるとよい。
<混合工程>
ステップ20の混合工程では、ステップ10で得られた共沈物と、Bを含むホウ素化合物とを混合する。
ここで、混合工程で使用するホウ素化合物としては、ホウ素と酸素とを含むものであることが好ましく、例えば酸化ホウ素(B2O3)やホウ酸(H3BO3)を挙げることができる。
また、混合工程で使用する混合手法としては、乾式混合法および湿式混合法のいずれを用いてもかまわないが、例えば上記ホウ素化合物の水溶液(ホウ酸水)と上記共沈物と用い、湿式にて混合することが好ましい。なお、湿式混合法を用いて混合を行う場合にあっては、混合後の混合物を乾燥させ、さらに、乾燥後の混合物を、次の酸化焼成工程を実行する前に粉砕しておくことが好ましい。
ステップ20の混合工程では、ステップ10で得られた共沈物と、Bを含むホウ素化合物とを混合する。
ここで、混合工程で使用するホウ素化合物としては、ホウ素と酸素とを含むものであることが好ましく、例えば酸化ホウ素(B2O3)やホウ酸(H3BO3)を挙げることができる。
また、混合工程で使用する混合手法としては、乾式混合法および湿式混合法のいずれを用いてもかまわないが、例えば上記ホウ素化合物の水溶液(ホウ酸水)と上記共沈物と用い、湿式にて混合することが好ましい。なお、湿式混合法を用いて混合を行う場合にあっては、混合後の混合物を乾燥させ、さらに、乾燥後の混合物を、次の酸化焼成工程を実行する前に粉砕しておくことが好ましい。
<酸化焼成工程>
ステップ30の酸化焼成工程では、ステップ20で得られた混合物を、酸素を含む雰囲気下で加熱することで焼成し、RE、T、Bのそれぞれの酸化物あるいはこれらの複合酸化物を含む酸化焼成物を作製する。
ステップ30の酸化焼成工程では、ステップ20で得られた混合物を、酸素を含む雰囲気下で加熱することで焼成し、RE、T、Bのそれぞれの酸化物あるいはこれらの複合酸化物を含む酸化焼成物を作製する。
ここで、酸化焼成工程における焼成温度は、混合物におけるREの水酸化物およびTの水酸化物が脱水され、それぞれ、REの酸化物およびTの酸化物となり得る温度から選択される。また、酸化焼成工程における焼成温度は、得られる酸化焼成物における粒の巨大化を抑制するという観点からすれば、上記条件を満たした上で、できるだけ低温であることが望ましい。このため、酸化焼成工程における焼成温度は、500℃以上且つ1000℃未満とすることが好ましい。酸化焼成工程を実行する前に混合物を粉砕しておくと、焼成温度を低くすることができ、酸化焼成物における粒の巨大化を抑制するのに有利になる。
また、酸化焼成工程における焼成雰囲気は、酸素を含んでいればよく、例えば大気であってもかまわない。
さらに、酸化焼成工程における焼成時間(焼成温度に維持する時間)は、1時間〜20時間とすることが好ましい。
また、酸化焼成工程における焼成雰囲気は、酸素を含んでいればよく、例えば大気であってもかまわない。
さらに、酸化焼成工程における焼成時間(焼成温度に維持する時間)は、1時間〜20時間とすることが好ましい。
<第1還元工程>
ステップ40の第1還元工程では、ステップ30で得られた酸化焼成物を、水素等の還元性ガス雰囲気中で熱処理する。酸化焼成物を構成するREの酸化物およびTの酸化物のうち、Tの酸化物は、還元性ガス雰囲気下での熱処理による還元が容易である一方、REの酸化物は、還元性ガス雰囲気下での熱処理による還元が困難である。このため、第1還元工程では、酸化焼成物のうち、Tの酸化物が還元される一方、REの酸化物は還元されずに残る一部還元物(T還元物)が得られる。
ステップ40の第1還元工程では、ステップ30で得られた酸化焼成物を、水素等の還元性ガス雰囲気中で熱処理する。酸化焼成物を構成するREの酸化物およびTの酸化物のうち、Tの酸化物は、還元性ガス雰囲気下での熱処理による還元が容易である一方、REの酸化物は、還元性ガス雰囲気下での熱処理による還元が困難である。このため、第1還元工程では、酸化焼成物のうち、Tの酸化物が還元される一方、REの酸化物は還元されずに残る一部還元物(T還元物)が得られる。
ここで、第1還元工程における熱処理温度(第1熱処理温度と呼ぶ)は、酸化焼成物におけるTの酸化物が還元され得る温度から選択される。本実施の形態では、第1熱処理温度は、500℃〜1200℃とすることが好ましい。
また、第1還元工程における熱処理雰囲気は、水素100%であることが望ましい。
さらに、第1還元工程における熱処理時間(第1熱処理温度に維持する時間)は、1時間〜20時間とすることが好ましい。
また、第1還元工程における熱処理雰囲気は、水素100%であることが望ましい。
さらに、第1還元工程における熱処理時間(第1熱処理温度に維持する時間)は、1時間〜20時間とすることが好ましい。
<第2還元工程>
ステップ50の第2還元工程では、ステップ40で得られた一部還元物に還元剤としての金属材料を添加し、不活性ガス雰囲気中で熱処理する。上述したように、REの酸化物は、還元性ガス中の熱処理では還元されにくい。このため、一部還元物に対し、対象となるREよりも還元電位の低い金属材料を混合して熱処理することで、REの酸化物を還元させている。また、第2還元工程では、上記第1還元工程で既に還元されていたTおよびBと、新たに還元されたREとが反応し、Nd2Fe14B(以下では主相と呼ぶ)に代表されるRE−T−B系磁石用合金の粒子が生成される。さらに、第2還元工程では、還元されたREが拡散することに伴い、上記主相の粒子の周囲に、主相に比べてNdの組成比が高い相(以下ではNdリッチ相と呼ぶ)が形成される。この結果、第2還元工程では、一部還元物から、主相をNdリッチ相で被覆した多数の粒子からなるRE−T−B系磁石用合金と上記還元剤の残留物とが混在した、還元拡散物が得られる。
ステップ50の第2還元工程では、ステップ40で得られた一部還元物に還元剤としての金属材料を添加し、不活性ガス雰囲気中で熱処理する。上述したように、REの酸化物は、還元性ガス中の熱処理では還元されにくい。このため、一部還元物に対し、対象となるREよりも還元電位の低い金属材料を混合して熱処理することで、REの酸化物を還元させている。また、第2還元工程では、上記第1還元工程で既に還元されていたTおよびBと、新たに還元されたREとが反応し、Nd2Fe14B(以下では主相と呼ぶ)に代表されるRE−T−B系磁石用合金の粒子が生成される。さらに、第2還元工程では、還元されたREが拡散することに伴い、上記主相の粒子の周囲に、主相に比べてNdの組成比が高い相(以下ではNdリッチ相と呼ぶ)が形成される。この結果、第2還元工程では、一部還元物から、主相をNdリッチ相で被覆した多数の粒子からなるRE−T−B系磁石用合金と上記還元剤の残留物とが混在した、還元拡散物が得られる。
ここで、還元剤として利用できる金属材料としては、Ca、Na、Li等が挙げられるが、取り扱いの安全性およびコストの面から、Caを用いることが好ましい。なお、第2還元工程における反応性を高めるために、金属Ca以外に、CaCl2等の塩化物やフッ化物等の融剤を添加してもかまわない。
また、第2還元工程における熱処理温度(第2熱処理温度と呼ぶ)は、還元対象となるREの酸化物が還元され、且つ、還元されたREが内部に拡散され得る温度から選択される。このため、第2還元工程における熱処理温度は、還元対象となるREの融点以上であることが望ましい。また、第2熱処理温度は、得られる還元拡散物における粒の巨大化を抑制するという観点からすれば、上記条件を満たした上で、できるだけ低温であることが望ましい。このため、第2熱処理温度は、1000℃〜1200℃とすることが好ましい。
また、第2還元工程における熱処理雰囲気は、酸素を含まない、Ar等の不活性ガス100%であることが望ましい。なお、第2還元工程における熱処理雰囲気中に窒素が含まれていると、REの窒化物が生成されてしまうため、好ましくない。
さらに、第2還元工程における熱処理時間(第2熱処理温度に維持する時間)は、10分〜10時間とすることが好ましい。
また、第2還元工程における熱処理雰囲気は、酸素を含まない、Ar等の不活性ガス100%であることが望ましい。なお、第2還元工程における熱処理雰囲気中に窒素が含まれていると、REの窒化物が生成されてしまうため、好ましくない。
さらに、第2還元工程における熱処理時間(第2熱処理温度に維持する時間)は、10分〜10時間とすることが好ましい。
<洗浄工程>
ステップ60の洗浄工程では、ステップ50で得られた還元拡散物を、液体にて洗い流すことにより、ステップ50で添加した還元剤の残留物等を除去し、RE−T−B系磁石用合金を得る。
ここで、洗浄に使用する液体としては、水、弱酸、弱アルカリ等を用いることができる。
ステップ60の洗浄工程では、ステップ50で得られた還元拡散物を、液体にて洗い流すことにより、ステップ50で添加した還元剤の残留物等を除去し、RE−T−B系磁石用合金を得る。
ここで、洗浄に使用する液体としては、水、弱酸、弱アルカリ等を用いることができる。
<解砕工程>
ステップ70の解砕工程では、ステップ60で得られた洗浄後のRE−T−B系磁石用合金を微細粉となるまで砕くことによって、所望とするRE−T−B系磁石用合金粉末を得る。
ここで、解砕工程では、例えば公知のジェットミル等を用いることができる。なお、ジェットミルを用いる場合にあっては、RE−T−B系磁石用合金粉末が酸化するのを抑制する観点から、粉砕媒体として、窒素ガスやヘリウムガス等を使用することが望ましい。
ステップ70の解砕工程では、ステップ60で得られた洗浄後のRE−T−B系磁石用合金を微細粉となるまで砕くことによって、所望とするRE−T−B系磁石用合金粉末を得る。
ここで、解砕工程では、例えば公知のジェットミル等を用いることができる。なお、ジェットミルを用いる場合にあっては、RE−T−B系磁石用合金粉末が酸化するのを抑制する観点から、粉砕媒体として、窒素ガスやヘリウムガス等を使用することが望ましい。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本発明者は、製法を異ならせた、4種類のRE−T−B系磁石用合金粉末の作製を行い、得られた各合金粉末に対し、以下に説明する評価を行った。
本発明者は、製法を異ならせた、4種類のRE−T−B系磁石用合金粉末の作製を行い、得られた各合金粉末に対し、以下に説明する評価を行った。
実施例1、2および比較例1、2のそれぞれにおける、RE−T−B系磁石用合金粉末の作製条件、および、得られた合金粉末の評価結果を、表1に示す。ここで、表1は、各例における、合金粉末製造時の酸化焼成温度Ts(℃)と、得られた合金粉末における残留磁束密度Br(KG)、固有保磁力iHc(KOe)および最大エネルギー積(BH)max(MOe)との関係を示している。
次に、実施例1、2および比較例2のそれぞれにおける、RE−T−B系磁石用合金粉末の作製条件を説明する。
(実施例1)
REをNd、TをFeとし、得られるRE−T−B系磁石用合金粉末における組成比が、Nd=31wt%、Fe=68wt%、B=1wt%となるように、原料となる化合物の量を定めた。
NaOHの水溶液600mlに、硝酸鉄および硝酸ネオジムの混合水溶液200mlを滴下し、攪拌しながら反応させて反応生成物を沈降させ、熟成後に回収した。得られた反応生成物(共沈物)は十分に水で洗浄した後、遠心分離器にて固液分離した。
REをNd、TをFeとし、得られるRE−T−B系磁石用合金粉末における組成比が、Nd=31wt%、Fe=68wt%、B=1wt%となるように、原料となる化合物の量を定めた。
NaOHの水溶液600mlに、硝酸鉄および硝酸ネオジムの混合水溶液200mlを滴下し、攪拌しながら反応させて反応生成物を沈降させ、熟成後に回収した。得られた反応生成物(共沈物)は十分に水で洗浄した後、遠心分離器にて固液分離した。
次に、この共沈物に、H3BO3水溶液を加えて混合させた後、100℃で乾燥させた。
続いて、乾燥させた共沈物(混合物)を、焼成温度Ts=800℃で5時間、大気雰囲気下で焼成し、酸化焼成物を得た。その後、酸化焼成物を、粉砕によって微粉化させた。
次いで、微粉化された酸化焼成物を、850℃で4時間、水素雰囲気下で熱処理し、水素還元物(一部還元物)を得た。その後、一部還元物を、粉砕によって微粉化させた。
それから、微粉化された一部還元物に、Caを添加して混合し、1025℃で1時間、アルゴン雰囲気下で熱処理し、カルシウム還元を行った。
続いて、乾燥させた共沈物(混合物)を、焼成温度Ts=800℃で5時間、大気雰囲気下で焼成し、酸化焼成物を得た。その後、酸化焼成物を、粉砕によって微粉化させた。
次いで、微粉化された酸化焼成物を、850℃で4時間、水素雰囲気下で熱処理し、水素還元物(一部還元物)を得た。その後、一部還元物を、粉砕によって微粉化させた。
それから、微粉化された一部還元物に、Caを添加して混合し、1025℃で1時間、アルゴン雰囲気下で熱処理し、カルシウム還元を行った。
そして、カルシウム還元後の一部還元物(還元拡散物)を水洗してカルシウム等を除去し、真空乾燥させた。
その後、真空乾燥された還元拡散物(RE−T−B系磁石用合金)を、乳鉢と乳棒とを用いて解砕し、RE−T−B系磁石用合金粉末(Nd−Fe−B系磁石用合金粉末)を得た。
その後、真空乾燥された還元拡散物(RE−T−B系磁石用合金)を、乳鉢と乳棒とを用いて解砕し、RE−T−B系磁石用合金粉末(Nd−Fe−B系磁石用合金粉末)を得た。
このようにして得られた実施例1の合金粉末では、残留磁束密度Brが4.4KG、固有保磁力iHcが1.5KOe、最大エネルギー積(BH)maxが1.4MOeであった。
(実施例2)
混合物から酸化焼成物を得るための焼成温度Tsを900℃とした以外は、実施例1と同じ手順にて、RE−T−B系磁石用合金粉末(Nd−Fe−B系磁石用合金粉末)を作製した。
混合物から酸化焼成物を得るための焼成温度Tsを900℃とした以外は、実施例1と同じ手順にて、RE−T−B系磁石用合金粉末(Nd−Fe−B系磁石用合金粉末)を作製した。
このようにして得られた実施例2の合金粉末では、残留磁束密度Brが4.2KG、固有保磁力iHcが1.1KOe、最大エネルギー積(BH)maxが1.0MOeであった。
(比較例1)
公知のストリップキャスト法で作製したRE−T−B系磁石用合金を粉砕し、RE−T−B系磁石用合金粉末を得た。この合金の組成を分析したところ、RE=29wt%(Nd=23wt%、Pr=6wt%、Dy=0wt%)、Fe=69wt%、B=1.3wt%であった。
公知のストリップキャスト法で作製したRE−T−B系磁石用合金を粉砕し、RE−T−B系磁石用合金粉末を得た。この合金の組成を分析したところ、RE=29wt%(Nd=23wt%、Pr=6wt%、Dy=0wt%)、Fe=69wt%、B=1.3wt%であった。
このようにして得られた比較例1の合金粉末では、残留磁束密度Brが3.8KG、固有保磁力iHcが0.70KOe、最大エネルギー積(BH)maxが0.60MOeであった。
(比較例2)
混合物から酸化焼成物を得るための焼成温度Tsを1000℃とした以外は、実施例1と同じ手順にて、RE−T−B系磁石用合金粉末(Nd−Fe−B系磁石用合金粉末)を作製した。
混合物から酸化焼成物を得るための焼成温度Tsを1000℃とした以外は、実施例1と同じ手順にて、RE−T−B系磁石用合金粉末(Nd−Fe−B系磁石用合金粉末)を作製した。
このようにして得られた比較例2の合金粉末では、残留磁束密度Brが2.9KG、固有保磁力iHcが0.75KOe、最大エネルギー積(BH)maxが0.48MOeであった。
図2は、実施例1、2および比較例1、2のそれぞれにおける、RE−T−B系磁石用合金粉末のX線回折パターンを示している。
図2から明らかなように、実施例1、2および比較例1、2のそれぞれの合金粉末において、共通の結晶構造が存在していることがわかる。なお、図2に示す複数のピークは、主相すなわちNd2Fe14Bの存在を示唆するものであった。
図2から明らかなように、実施例1、2および比較例1、2のそれぞれの合金粉末において、共通の結晶構造が存在していることがわかる。なお、図2に示す複数のピークは、主相すなわちNd2Fe14Bの存在を示唆するものであった。
図3は、実施例1、2および比較例1、2のそれぞれにおける、RE−T−B系磁石用合金粉末の表面SEM写真である。ここで、図3(a−1)は、実施例1の合金粉末を、加速電圧10kV且つ倍率1000倍の条件下で撮影したものであり、図3(a−2)は、実施例1の合金粉末を、加速電圧10kV且つ倍率3000倍の条件下で撮影したものである。また、図3(b−1)は、実施例2の合金粉末を、加速電圧10kV且つ倍率1000倍の条件下で撮影したものであり、図3(b−2)は、実施例2の合金粉末を、加速電圧10kV且つ倍率3000倍の条件下で撮影したものである。さらに、図3(c−1)は、比較例1の合金粉末を、加速電圧15kV且つ倍率1000倍の条件下で撮影したものであり、図3(c−2)は、比較例1の合金粉末を、加速電圧15kV且つ倍率5000倍の条件下で撮影したものである。さらにまた、図3(d−1)は、比較例2の合金粉末を、加速電圧10kV且つ倍率1000倍の条件下で撮影したものであり、図3(d−2)は、比較例2の合金粉末を、加速電圧10kV且つ倍率3000倍の条件下で撮影したものである。
まず、本実施の形態で説明した手法を用いて作製した実施例1、2および比較例2の合金粉末と、従来の手法を用いて作製した比較例1の合金粉末とを比較すると、前者の合金粉末は、後者の合金粉末に比べて粒径が小さくなっていることがわかる。次に、本実施の形態で説明した手法を用いて作製した、実施例1、2の合金粉末と比較例2の合金粉末とを比較すると、実施例1、2の合金粉末は、比較例2の合金粉末に比べて粒径が小さくなっていることがわかる。
表1に示したように、実施例1および実施例2の合金粉末は、比較例1の合金粉末よりも残留磁束密度Brが高くなっているが、これは、前者の合金粉末の粒径が後者の合金粉末の粒径よりも小さいこと、および、前者の合金粉末の表面に、所謂Ndリッチ相が形成されていることに起因するものと考えられる。
また、表1に示したように、実施例1および実施例2の合金粉末は、比較例2の合金粉末よりも残留磁束密度Brが高くなっているが、これは、前者の合金粉末の粒径が後者の合金粉末の粒径よりも小さいことに起因するものと考えられる。
Claims (6)
- RE(REは少なくともNdを含む1種以上の希土類元素)の化合物とT(Tは少なくともFeを含む1種以上の遷移金属元素)の化合物とを用い、共沈法にてREおよびTの共沈物を作製する共沈工程と、
前記共沈物にBの化合物を添加した混合物を作製する混合工程と、
前記混合物を酸化雰囲気中で焼成し、REの酸化物、Tの酸化物およびBの酸化物を含む酸化焼成物を作製する酸化焼成工程と、
前記酸化焼成物を還元雰囲気中で加熱して、当該酸化焼成物において前記Tの酸化物を還元させたT還元物を作製する還元工程と、
還元性を有する還元剤を前記T還元物に添加して、当該T還元物において前記REの酸化物を還元させ且つ還元されたREを拡散させた還元拡散物を作製する還元拡散工程と、
前記還元拡散物を洗浄する洗浄工程と
を含むRE−T−B系磁石用合金の製造方法。 - 前記REは、前記希土類元素としてPr、DyまたはTbのうちの1つ以上をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
- 前記混合工程では、前記Bの化合物としてBおよびOを含む化合物を添加することを特徴とする請求項1または2記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
- 前記共沈工程では、前記REの化合物としてREの塩を、前記Tの化合物としてTの塩を、それぞれ用い、当該REの塩および当該Tの塩をアルカリ性水溶液に混合することで、前記共沈物を作製することを特徴とする請求項3記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
- 前記酸化焼成工程では、焼成温度を1000℃未満とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
- 前記還元拡散工程では、前記還元剤が添加された前記T還元物を、不活性ガス雰囲気中で加熱することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のRE−T−B系磁石用合金の製造方法。
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