JP2018118658A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造を簡素化し、組付け作業性を良好とすることができる負圧式倍力装置を提供すること。
【解決手段】負圧式倍力装置100は、中空状のブースタシェル110、ブースタシェル110の内部を区画する可動隔壁120、ブースタシェル110及び可動隔壁120を気密的に貫通するタイロッドボルト114を備える。タイロッドボルト114はブースタシェル110の内面111bと対向するように拡径された拡径部114aを有する。負圧式倍力装置100は、ブースタシェル110の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間に介装されていて、マスタシリンダのナット締結により内面111bと拡径部114aとに挟持されて塑性変形し、内面111bと拡径部114aとに密接する環状のシール部119を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、負圧式倍力装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に開示された負圧式倍力装置が知られている。従来の負圧式倍力装置は、フロントシェル及びリアシェルを貫通するとともにフロントシェル及びリアシェルの直径方向の二箇所に配置されたタイロッドボルトを備えている。タイロッドボルトには、拡径されたフロントフランジ及びリアフランジが形成されており、フロントフランジがフロントシェルのフロント座面の内側にリテーナ及び弾性部材からなるシールを介して気密的に当接するようになっている。
特開2012−232638号公報
上記従来の負圧式倍力装置では、フロントシェル及びリアシェルから構成されるハウジング(ブースタシェル)内において形成される定圧室(負圧室)の気密性を確保するために、フロントシェルとフロントフランジとの間にリテーナ及びシールの二部材を介装する必要がある。この場合、負圧式倍力装置を構成する部品点数が増加するとともに構造が複雑化するため、リテーナ及びシールをタイロッドボルトに組み付ける組み付け作業性が悪化する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、構造を簡素化し、組付け作業性を良好とすることができる負圧式倍力装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る負圧式倍力装置の発明は、中空状のブースタシェルと、ブースタシェルを負圧室と変圧室とに気密的に区画する可動隔壁と、ブースタシェル及び可動隔壁を気密的に貫通し、一端側にてブースタシェルを車体側に固定するとともに他端側にてマスタシリンダを支持するタイロッドボルトと、を備えた負圧式倍力装置であって、タイロッドボルトは、ブースタシェルの内面と対向するように拡径された拡径部を有しており、ブースタシェルの内面とタイロッドボルトの拡径部との間に介装されていて、ブースタシェルの内面とタイロッドボルトの拡径部とに挟持されて塑性変形する環状の塑性変形部分を有し、塑性変形部分がブースタシェルの内面とタイロッドボルトの拡径部とに密接する環状のシール部を備える。
これによれば、シール部の塑性変形部分は、タイロッドボルトにマスタシリンダが、例えば、ナット締結されることに伴って塑性変形し、内面と拡径部との隙間を気密的にシールすることができる。これにより、上述した従来の負圧式倍力装置が弾性部材とリテーナとを用いて気密的にシールすることに比べて、構造を簡素化することができ、その結果、組付け作業性を良好とすることができる。
本発明の実施形態に係る負圧式倍力装置を備えたブレーキ装置の構成を示す概略図である。 図1の負圧式倍力装置の構成を示す全体図である。 図2のシール部を示す断面図である。 図3のシール部の組付状態を示す断面図である。 本発明の実施形態の第一変形例に係るシール部を示す断面図である。 図5のシール部の組付状態を示す断面図である。 本発明の実施形態の第二変形例に係るシール部を示す断面図である。 本発明の実施形態の第三変形例に係るシール部を示す断面図である。 本発明の実施形態の第四変形例に係るシール部を示す断面図である。 図9のシール部の組付状態を示す断面図である。 本発明の実施形態のその他の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態及び各変形例の相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。又、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。
本実施形態の負圧式倍力装置100は、図1に示すように、車両のブレーキ装置1を構成するものである。車両のブレーキ装置1は、シリンダ機構2を備えている。シリンダ機構2は、マスタシリンダ21と、マスタピストン22,23と、マスタリザーバ24と、を備えている。マスタピストン22,23は、マスタシリンダ21内に摺動可能に配設されている。マスタピストン22,23は、マスタシリンダ21内を第一マスタ室21aと第二マスタ室21bとに区画している。マスタリザーバ24は、第一マスタ室21a及び第二マスタ室21bに連通する管路を有するリザーバタンクである。マスタリザーバ24と各マスタ室21a,21bとは、マスタピストン22,23の移動により連通又は遮断される。
又、シリンダ機構2は、ホイールシリンダ25、ホイールシリンダ26、ホイールシリンダ27及びホイールシリンダ28を備えている。ホイールシリンダ25は、車両の左後輪RLに配置されている。ホイールシリンダ26は、車両の右後輪RRに配置されている。ホイールシリンダ27は、車両の左前輪FLに配置されている。ホイールシリンダ28は、車両の右前輪FRに配置されている。マスタシリンダ21と各ホイールシリンダ25〜28は、アクチュエータ3を介して接続されている。これにより、各ホイールシリンダ25〜28は、左後輪RL、右後輪RR、左前輪FL及び右前輪FRに制動力を付与する。尚、詳細な説明を省略するが、アクチュエータ3は、図示省略の管路、電動ポンプ、電磁弁及び逆止弁等から構成されている。
車両のブレーキ装置1においては、運転者がブレーキペダル29を踏み込むと、マスタシリンダ21に気密的に連結された負圧式倍力装置100により踏力が倍力され、マスタシリンダ21内のマスタピストン22,23が押圧される。これにより、第一マスタ室21a及び第二マスタ室21bに同圧のマスタシリンダ圧が発生する。マスタシリンダ圧は、アクチュエータ3を介してホイールシリンダ25〜28に伝達される。
負圧式倍力装置100は、図2に示すように、中空状のブースタシェル110を備えており、ブースタシェル110に対して、可動隔壁120及びピストン130が一体に前後方向に移動可能に組み付けられている。そして、ブースタシェル110の内部は、可動隔壁120により、前方の負圧室R1と、後方の変圧室R2と、に区画されている。
ブースタシェル110は、例えば、鉄、アルミ又は樹脂(強化プラスチック)等から形成されるフロントシェル111及びリアシェル112から構成される。フロントシェル111には、負圧室R1を負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に連通させるための負圧導入口111aが形成されている。負圧導入口111aには、逆止弁113が設けられている。逆止弁113は、負圧室R1側から負圧源側への空気の連通を許可し、負圧源側から負圧室R1側への空気の連通を遮断するように構成されている。又、ブースタシェル110は、径方向の二箇所にて、フロントシェル111及びリアシェル112を気密的に貫通するタイロッドボルト114を有している。尚、図2においては、一方のタイロッドボルト114のみを図示している。又、ブースタシェル110は、リアシェル112を気密的に貫通するリアボルト115を有している。
タイロッドボルト114は、例えば、鍛造用金型を用いて鍛造されて製造されるボルトであり、フロントシェル111側(ブースタシェル110の前方側であって他端側)がフランジ116を介してマスタシリンダ21にナット117によりナット締結されるようになっている。これにより、二本のタイロッドボルト114は、フロントシェル111側(他端側)にてマスタシリンダ21を支持するようになっている。タイロッドボルト114は、図2及び図3に示すように、フロントシェル111(ブースタシェル110)の内面111bと対向するように径方向にて外方に拡径された環状の拡径部114aを有している。又、タイロッドボルト114のリアシェル112側(ブースタシェル110の後方側であって一端側)及びリアボルト115は、静止部材、例えば、車両の車体(図示省略)に固定されるようになっている。尚、リアボルト115も、鍛造用金型を用いて鍛造されて製造されるボルトである。
又、ブースタシェル110は、フロントシェル111の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間に配置されたリテーナ118を備えている。リテーナ118は、フロントシェル111及びタイロッドボルト114よりも剛性の小さい金属材料(例えば、アルミ材)から円環状に形成されており、図3に示すように、タイロッドボルト114を挿通させる貫通孔118aを有している。
本実施形態において、リテーナ118には、シール部119が一体に設けられている。即ち、本実施形態において、シール部119の支持部分はリテーナ118となる。シール部119は、環状となるように形成されていて、ブースタシェル110(より詳しくは、フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間に介装されるものである。シール部119は、支持部分であるリテーナ118に支持される環状の塑性変形部分として、環状の第一環状突部119a及び環状の第二環状突部119bを含んで構成される。そして、シール部119は、後述するように、マスタシリンダ21がナット117によってブースタシェル110にナット締結される際、第一環状突部119a及び第二環状突部119bがブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとに挟持されて塑性変形する。これにより、シール部119は、第一環状突部119a及び第二環状突部119bがブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとに密接することで、気密的にシール機能を発揮する。
第一環状突部119aは、リテーナ118の貫通孔118aにタイロッドボルト114が挿通された状態(介装された状態)で、フロントシェル111に向けて突出する。第二環状突部119bは、リテーナ118の貫通孔118aにタイロッドボルト114が挿通された状態(介装された状態)で、タイロッドボルト114の拡径部114aに向けて突出する。
第一環状突部119a及び第二環状突部119bは、図3に示すように、リテーナ118の軸線を含む仮想平面における断面の断面形状が台形となるように形成されている。具体的に、第一環状突部119a及び第二環状突部119bは、タイロッドボルト114の拡径部114aの外径よりも大きな内径を有し、リテーナ118の周方向にて平面に形成された平面部119a1及び平面部119b1を有する。ここで、平面部119a1及び平面部119b1は、仮想平面における断面の断面形状において、台形の上底となる。平面部119a1はフロントシェル111の内面111bに対向する先端側に設けられる。平面部119b1はタイロッドボルト114の拡径部114aに対向する先端側に設けられる。又、第一環状突部119a及び第二環状突部119bは、平面部119a1及び平面部119b1の内周端に連結されており、平面部119a1及び平面部119b1の内周端からリテーナ118に向けて、リテーナ118の軸線方向に沿って内径が拡径部114aの外径よりも縮径する斜面部119a2及び斜面部119b2を有する。
可動隔壁120は、ブースタシェル110内にてピストン130の軸線の方向に沿って前後方向に移動可能に設けられている。可動隔壁120は、環状の弾性部材(例えば、環状のゴム材料)から形成されたダイアフラム121を含んで構成されている。ダイアフラム121は、外周ビード部121a、内周ビード部121b、及び、外周ビード部121aと内周ビード部121bとを接続する環状のシート部121cを備えている。外周ビード部121aは、フロントシェル111とリアシェル112との連結部分に配置されて、フロントシェル111及びリアシェル112によって気密的に挟持されている。内周ビード部121bは、ピストン130の外周部に気密的に固定されている。
ピストン130は、可動隔壁120、即ち、ダイアフラム121の内周部に連結される。ピストン130は、樹脂製で円筒状に形成された本体部131を備えている。本体部131は、中央部分にてブースタシェル110のリアシェル112に気密的且つ軸線の方向に沿って前後方向に移動可能に組み付けられている。又、本体部131は、ブースタシェル110のフロントシェル111との間に介装されたリターンスプリングS1によって後方に向けて付勢されている。尚、本体部131(即ち、ピストン130)のブースタシェル110外に突出する部位は、ブーツBによって被覆保護されている。
本体部131の内部には、一対の(図2においては一方のみを示す)負圧連通路132が設けられている。負圧連通路132は、前方端にてブースタシェル110の負圧室R1に連通するとともに、後方端にて本体部131の内部に連通するようになっている。又、本体部131の内部には、入力軸141とプランジャー142とが同軸になるように組み付けられるとともに、弁機構150とフィルタ143とが同軸になるように組み付けられている。更に、本体部131の内部には、プランジャー142の前方に、弾性部材(例えば、ゴム材料)からなる反動部材144及び出力軸145が同軸となるように組み付けられている。
入力軸141は、本体部131の軸線の方向に沿って前後方向に移動可能であり、球状先端部にてプランジャー142の連結部に関節状に連結される。入力軸141は、後端に設けられた螺子部によりヨーク(図示省略)を介してブレーキペダル29に連結され、ブレーキペダル29に作用する踏力を入力として前方に向けて受けるように構成されている。又、入力軸141は、円環部材146を介してリターンスプリングS2に係合しており、リターンスプリングS2によって後方に向けて付勢されている。
プランジャー142は、先端部にて反動部材144における後面の中央部分に当接する。又、プランジャー142は、中央部分に形成された環状の溝部においてキー部材に係合する。更に、プランジャー142は、後端部に、弁機構150における環状の大気弁座が設けられている。尚、キー部材は、ピストン130の本体部131に対するプランジャー142の前後方向への移動を規制する機能と、ブースタシェル110に対するピストン130の後方への移動限界位置(ピストン130の後方復帰位置)を規定する機能を有する部材である。
反動部材144は、出力軸145の後方円筒部145aに収容されて、出力軸145の後方円筒部145aとともにピストン130の本体部131に組み付けられている。反動部材144は、後方円筒部145aに収容された状態で、後面の中央部分が後方に向けて膨出変形するようになっている。
出力軸145は、先端部においてマスタシリンダ21のマスタピストン22,23を押動するようになっている。又、出力軸145は、制動作動時において、マスタシリンダ21のマスタピストン22,23から受ける反力を反動部材144に伝達するようになっている。
弁機構150は、ピストン130の本体部131における負圧連通路132の後端部に一体に形成された負圧弁座と、プランジャー142の後端部に一体に形成された大気弁座と、を備えている。又、弁機構150は、大気弁座に対して同軸となるように配置された筒状の弁体151を備えている。弁体151は、環状の取付部と、取付部に一体に形成されて軸線の方向に沿って移動可能な筒状の可動部と、を有している。弁体151の取付部は、ピストン130の本体部131内に気密的に組み付けられており、円環部材146によって本体部131に保持されている。
弁体151の可動部は、負圧弁座に対して着座又は離座することにより、負圧弁座とともに負圧室R1と変圧室R2との間を連通又は遮断する負圧弁を構成する負圧弁部を有する。又、弁体151の可動部は、大気弁座に対して着座又は離座することにより、大気弁座とともに変圧室R2と大気との間を連通又は遮断する大気弁を構成する大気弁部を有する。
このように構成された負圧式倍力装置100は、タイロッドボルト114のリアシェル112側(ブースタシェル110の後方側)及びリアボルト115が車両の車体側(図示省略)に対して、例えば、ナット締結によって固定される。又、負圧式倍力装置100は、図4に示すように、タイロッドボルト114のフロントシェル111側(ブースタシェル110の前方側)にフランジ116を介してマスタシリンダ21がナット117により締結される。このとき、ナット117の締め付け力により、フロントシェル111がタイロッドボルト114の拡径部114aに向けて押動される。その結果、リテーナ118に一体に設けられた第一環状突部119aの平面部119a1は、図4に示すように、フロントシェル111の内面111bによって押圧され、斜面部119a2が径内外方向に向けて塑性変形(座屈変形)することにより、フロントシェル111の内面111bと気密性を有して密着する。即ち、シール部119を構成する第一環状突部119aの平面部119a1は、フロントシェル111の内面111bに対して面接触することにより、シール性を発揮する。
又、リテーナ118に一体に設けられた第二環状突部119bの斜面部119b2は、図4に示すように、タイロッドボルト114の拡径部114aの外周端部に対して押圧されることにより凹状に塑性変形(陥没変形)し、拡径部114aの外周面と気密性を有して密着する。このように、第二環状突部119bの斜面部119b2が陥没変形することにより、タイロッドボルト114とリテーナ118とが強固に固定されて位置決めされる。又、シール部119を構成する第二環状突部119bの斜面部119b2が陥没変形することにより、第二環状突部119bの斜面部119b2は、タイロッドボルト114の軸線の方向におけるシール性を発揮するとともに、タイロッドボルト114の径方向におけるシール性をも発揮する。
従って、負圧式倍力装置100が車両の車体に組み付けられ、且つ、負圧式倍力装置100にマスタシリンダ21が組み付けられることにより、第一環状突部119a及び第二環状突部119bは塑性変形し、フロントシェル111と拡径部114aとの隙間を気密的にシールするシール性を発揮する。これにより、負圧式倍力装置100のブースタシェル110内に形成された負圧室R1の気密性が良好に確保される。
そして、負圧式倍力装置100においては、弁機構150により、変圧室R2は、入力軸141及びプランジャー142の本体部131に対する前後方向への移動に応じて、上述したように気密性の確保された負圧室R1又は大気に連通可能である。即ち、入力軸141及びプランジャー142が、本体部131に対して図2に示す位置(原位置であり復帰非作動位置)から前方に移動すると、負圧弁部が負圧弁座に着座し、大気弁座が大気弁部から離座する。この場合、変圧室R2は、負圧室R1との連通が遮断されて、大気に連通する。そして、この場合には、フィルタ143、弁体151の内部、大気弁座との隙間、本体部131に設けられた連通路等を通して、変圧室R2に大気が流入する。その結果、変圧室R2の圧力が負圧室R1の圧力に比して大きくなるので、入力軸141の前方への作動に伴って可動隔壁120及びピストン130が前方に作動し、出力軸145が前方に作動する。これにより、出力軸145がマスタシリンダ21のマスタピストン22,23を押圧し、マスタシリンダ圧がアクチュエータ3を介してホイールシリンダ25〜28に伝達される。
又、入力軸141及びプランジャー142が、本体部131に対して復帰非作動位置(原位置)に戻ると、大気弁座が大気弁部に着座し、負圧弁部が負圧弁座から離座する。この場合、大気弁が閉じて変圧室R2と大気との連通が遮断され、且つ、負圧弁が開いて負圧室R1と変圧室R2とが連通する。そして、この場合には、本体部131に設けられた連通路、負圧弁部と負圧弁座との隙間、負圧連通路132等を通して、変圧室R2から負圧室R1に空気が吸引される。その結果、変圧室R2の圧力と負圧室R1の圧力とはほぼ等しくなるので、リターンスプリングS2の付勢力による入力軸141の後方への作動に伴って可動隔壁120及びピストン130が後方に作動し、出力軸145が後方に作動する。これにより、出力軸145によるマスタシリンダ21のマスタピストン22,23の押圧が解除され、マスタシリンダ圧が減少する。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態の負圧式倍力装置100は、フロントシェル111及びリアシェル112からなる中空状のブースタシェル110と、ブースタシェル110を負圧室R1と変圧室R2とに気密的に区画する可動隔壁120と、ブースタシェル110及び可動隔壁120を気密的に貫通し、一端側(リアシェル112側)にてブースタシェル110を車体側に固定するとともに他端側(フロントシェル111側)にてマスタシリンダ21を支持するタイロッドボルト114と、を備えた負圧式倍力装置であって、タイロッドボルト114は、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bと対向するように拡径された拡径部114aを有しており、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間に介装されていて、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとに挟持されて塑性変形する環状の塑性変形部分である第一環状突部119a及び第二環状突部119bを有し、第一環状突部119a及び第二環状突部119bがブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとに密接する環状のシール部119を備える。
この場合、シール部119は、第一環状突部119a及び第二環状突部119bを支持する環状の支持部分として、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間に介装された環状のリテーナ118に一体に設けられる。
これらによれば、シール部119は、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bと、ブースタシェル110(フロントシェル111)を貫通するタイロッドボルト114の拡径部114aと、の間に介装されて、タイロッドボルト114にマスタシリンダ21がナット117によってナット締結されることに伴って塑性変形し、内面111bと拡径部114aとの隙間を気密的にシールすることができる。これにより、上述した従来の負圧式倍力装置が弾性部材とリテーナとを用いて気密的にシールすることに比べて、構造を簡素化することができ、その結果、組付け作業性を良好とすることができる。
又、シール部119の支持部材としてリテーナ118に一体に設けることができる。これにより、上述した従来の負圧式倍力装置が弾性部材及びリテーナを別々に、換言すれば、二つの部材を用いて気密的にシールすることに比べて、部品点数を低減することができる。従って、組付け作業工程を簡略化することができ、その結果、組付け作業性を良好とすることができる。
この場合、シール部119は、第一環状突部119a及び第二環状突部119bが、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111b及びタイロッドボルト114の拡径部114aのうちの少なくとも一方となる内面111b及び拡径部114aに向けて突出するように、リテーナ118に支持される。
これによれば、マスタシリンダ21をタイロッドボルト114にナット締結することに伴って確実に第一環状突部119a及び第二環状突部119bを塑性変形させることができる。従って、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの隙間、換言すれば、ブースタシェル110の内部空間(具体的には、負圧室R1)を気密的にシールすることができる。これにより、負圧式倍力装置100を良好に作動させることができる。
この場合、塑性変形部分である第一環状突部119a及び第二環状突部119bは、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111b又はタイロッドボルト114の拡径部114aに対向する先端側が周方向にて平面となるように形成された平面部119a1及び平面部119b1を有する。
これによれば、マスタシリンダ21をタイロッドボルト114にナット締結することに伴って、第一環状突部119aの平面部119a1をブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bに適切に密接させることができるとともに、第二環状突部119bの平面部119b1をタイロッドボルト114の拡径部114aに適切に密接させることができる。従って、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの隙間、換言すれば、ブースタシェル110の内部空間(具体的には、負圧室R1)をより確実に気密的にシールすることができる。これにより、負圧式倍力装置100を良好に作動させることができる。
この場合、環状突部である第一環状突部119a及び第二環状突部119bは、軸線を含む仮想平面における断面の断面形状が先端側を上底とする台形となるように平面部119a1及び平面部119b1に連結された斜面部119a2及び斜面部119b2を有する。
これによれば、マスタシリンダ21をタイロッドボルト114にナット締結することに伴って、特に、第一環状突部119aの斜面部119a2を確実且つ容易に塑性変形(座屈変形)させることができる。これにより、第一環状突部119aの平面部119a1は、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bに適切に密接して、良好なシール性を発揮することができる。従って、負圧式倍力装置100を良好に作動させることができる。
この場合、タイロッドボルト114の拡径部114aに向けて突出する塑性変形部分である第二環状突部119bは、平面部119b1の内径がタイロッドボルト114の拡径部114aの外径よりも大きくなるように設定されて、且つ、平面部119b1に連結された斜面部119b2の内径が平面部119b1の内周端から支持部分であるリテーナ118側に向けて平面部119b1の内径よりも縮径するように形成されており、斜面部119b2が、タイロッドボルト114の拡径部114aと当接して塑性変形し、タイロッドボルト114の拡径部114aに対して密接する。
これによれば、シール部119を構成する第二環状突部119bの斜面部119b2は、タイロッドボルト114の拡径部114aに当接することにより、拡径部114aが食い込むように塑性変形(陥没変形)することができる。これにより、第二環状突部119bは、タイロッドボルト114を強固に位置決めすることができるとともに、拡径部114aに対して径方向及び軸方向において密接して、良好なシール性を発揮することができる。従って、負圧式倍力装置100を良好に作動させることができる。
(実施形態の第一変形例)
上記実施形態においては、リテーナ118に一体に設けられたシール部119を構成する第一環状突部119a及び第二環状突部119bが、タイロッドボルト114の拡径部114aの外径よりも大きな内径を有する平面部119a1及び平面部119b1を備えるとともに、平面部119a1及び平面部119b1の内周端からリテーナ118に向けて内径が拡径部114aの外径よりも縮径する斜面部119a2及び斜面部119b2を備えるようにした。これにより、上記実施形態においては、第一環状突部119aの平面部119a1が塑性変形(座屈変形)してフロントシェル111の内面111bに対して面接触することによりシール性を発揮し、第二環状突部119bの斜面部119b2が塑性変形(陥没変形)してタイロッドボルト114の拡径部114aに対して食い込むことによりシール性を発揮するようにした。
このような断面形状が台形となる第一環状突部119a及び第二環状突部119bからなるシール部119に代えて、図5に示すように、断面形状が等脚台形となる第一環状突部160a及び第二環状突部160bからなるシール部160を設けることも可能である。具体的に、この第一変形例の第一環状突部160a及び第二環状突部160bは、図5及び図6に示すように、タイロッドボルト114の拡径部114aの外径よりも小さな外径を有し、リテーナ118の周方向に沿って平面に形成された平面部160a1及び平面部160b1を有する。又、第一環状突部160a及び第二環状突部160bは、平面部160a1及び平面部160b1の内周端に連結されており、内周端からリテーナ118に向けて、リテーナ118の軸線方向に沿って内径が平面部160a1及び平面部160b1の内径よりも縮径する斜面部160a2及び斜面部160b2を有する。更に、第一環状突部160a及び第二環状突部160bは、平面部160a1及び平面部160b1の外周端に連結されており、外周端からリテーナ118に向けて、リテーナ118の軸線方向に沿って外径が平面部160a1及び平面部160b1の外径よりも拡径する斜面部160a3及び斜面部160b3を有する。
このように構成されたシール部160を有する負圧式倍力装置100においても、図6に示すように、タイロッドボルト114のフロントシェル111側(ブースタシェル110の前方側)にフランジ116を介してマスタシリンダ21がナット117により締結される。このとき、ナット117の締め付け力により、フロントシェル111がタイロッドボルト114の拡径部114aに向けて押動される。
その結果、リテーナ118に一体に設けられた第一環状突部160aの平面部160a1は、フロントシェル111の内面111bによって押圧され、斜面部160a2及び斜面部160a3が塑性変形(座屈変形)することにより、フロントシェル111の内面111bと気密性を有して密着する。即ち、シール部160を構成する第一環状突部160aの平面部160a1は、フロントシェル111の内面111bに対して面接触することにより、シール性を発揮する。又、リテーナ118に一体に設けられた第二環状突部160bの平面部160b1は、タイロッドボルト114の拡径部114aの側面(フロントシェル111に対向する対向面)に向けて押圧され、斜面部160b2及び斜面部160b3が塑性変形(座屈変形)することにより、拡径部114aの側面(対向面)と気密性を有して密着する。即ち、シール部160を構成する第二環状突部160bの平面部160b1は、拡径部114aの側面に対して面接触することにより、シール性を発揮する。
従って、この第一変形例における負圧式倍力装置100によれば、塑性変形部分である第一環状突部160a及び第二環状突部160bの平面部160a1及び平面部160b1の外径は、タイロッドボルト114の拡径部114aの外径よりも小さくなるように設定される。そして、斜面部160a2及び斜面部160a3並びに斜面部160b2及び斜面部160b3は、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとに挟持されて塑性変形する。これにより、平面部160a1がブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bに対して密接し、平面部160b1がタイロッドボルト114の拡径部114aに対して密接する。
これによれば、負圧式倍力装置100が車両の車体に組み付けられ、且つ、負圧式倍力装置100にマスタシリンダ21が組み付けられることにより、第一環状突部160aの斜面部160a2及び斜面部160a3が優先して(容易に)塑性変形し、又、第二環状突部160bの斜面部160b2及び斜面部160b3が塑性変形する。これにより、第一環状突部160aの平面部160a1がフロントシェル111の内面111bに密接し、第二環状突部160bの平面部160b1がタイロッドボルト114の拡径部114aに密接することができ、その結果、シール部160は、フロントシェル111と拡径部114aとの隙間を気密的にシールするシール性を発揮する。これにより、負圧式倍力装置100のブースタシェル110内に形成された負圧室R1の気密性が良好に確保される。これにより、この第一変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
(実施形態の第二変形例)
上記実施形態及び上記第一変形例においては、リテーナ118に対して、シール部119を構成する第一環状突部119a及び第二環状突部119b、又は、シール部160を構成する第一環状突部160a及び第二環状突部160bがそれぞれ一箇所(一周)だけ設けられるようにした。これに代えて、図7に示すように、リテーナ118に対して、第一環状突部119a及び第二環状突部119b、又は、第一環状突部160a及び第二環状突部160bをそれぞれ複数箇所(複数周)設けることも可能である。
この場合、図7に示すように、例えば、リテーナ118の外周側にシール部119を構成する第一環状突部119a及び第二環状突部119bを設け、リテーナ118の内周側にシール部160を構成する第一環状突部160a及び第二環状突部160bを設けることができる。即ち、この第二変形例においては、ブースタシェル110(フロントシェル111)の内面111bに対向する塑性変形部分が第一環状突部119a及び第一環状突部160aから構成され、タイロッドボルト114の拡径部114aに対向する塑性変形部分が第二環状突部119b及び第二環状突部160bとから構成される。そして、これらの塑性変形部分(第一環状突部119a及び第一環状突部160aと、第二環状突部119b及び第二環状突部160bと)が同心円状に複数設けられる。
このように、リテーナ118に対して同心円状に複数箇所(複数周)となるようにシール部119及びシール部160のうちの少なくとも一方を複数設けた場合においても、設けられた第一環状突部119a及び第二環状突部119b、及び、第一環状突部160a及び第二環状突部160bがナット117の締め付け力によって塑性変形する。この場合、リテーナ118の径方向に沿って複数箇所(複数周)のシール部119又はシール部160が設けられるので、より気密性を確保することができる。その他の効果については、上記実施形態と同様の効果が得られる。
(実施形態の第三変形例)
上記実施形態、上記第一変形例及び上記第二変形例においては、シール部119を構成する第一環状突部119a及び第二環状突部119bの断面形状が同一であり、シール部160を構成する第一環状突部160a及び第二環状突部160bの断面形状が同一であるようにした。これに代えて、図8に示すように、例えば、リテーナ118のフロントシェル111の内面111bに対向する対向面にシール部160(即ち、第一環状突部160a)を設ける一方で、リテーナ118のタイロッドボルト114の拡径部114aに対向する対向面にシール部119(即ち、第二環状突部119b)を設けることも可能である。
このように、リテーナ118に対して異なるシール部119及びシール部160を設けた場合、第一環状突部160aは、フロントシェル111の内面111bによって押圧され、斜面部160a2及び斜面部160a3が塑性変形(座屈変形)することにより、フロントシェル111の内面111bと気密性を有して密着する。即ち、シール部160を構成する第一環状突部160aの平面部160a1は、フロントシェル111の内面111bに対して面接触することにより、シール性を発揮する。
一方、第二環状突部119bは、斜面部119b2が、タイロッドボルト114の拡径部114aの外周端部に対して押圧されることにより凹状に塑性変形(陥没変形)し、拡径部114aの外周面と気密性を有して密着する。このように、第二環状突部119bの斜面部119b2が陥没変形することにより、タイロッドボルト114とリテーナ118とが強固に固定されて位置決めされる。又、シール部119を構成する第二環状突部119bの斜面部119b2が陥没変形することにより、第二環状突部119bの斜面部119b2は、タイロッドボルト114の軸線の方向におけるシール性を発揮するとともに、タイロッドボルト114の径方向におけるシール性をも発揮する。従って、この第三変形例においても、上記実施形態及び上記各変形例と同様の効果が得られる。
(実施形態の第四変形例)
上記実施形態及び上記各変形例においては、支持部分であるリテーナ118に対してシール部119(即ち、第一環状突部119a及び第二環状突部119b)又はシール部160(即ち、第一環状突部160a及び第二環状突部160b)を一体に設けるようにした。これに代えて、図9に示すように、例えば、タイロッドボルト114の拡径部114aのフロントシェル111の内面111bに対向する対向面に対して、即ち、拡径部114aを支持部分として、シール部160(即ち、第一環状突部160a)をフロントシェル111の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間に介装して設けることも可能である。
この場合においても、図10に示すように、シール部119又は/及びシール部160は、ナット117に締め付けに伴って上記実施形態及び上記各変形例と同様に塑性変形することにより、フロントシェル111の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの隙間を気密的にシールすることができる。従って、この第四変形例においても、上記実施形態及び上記各変形と同様の効果が得られる。加えて、この第四変形例においては、リテーナ118を省略することが可能となる。これにより、負圧式倍力装置100を構成する構成部品数をより削減することができる。
尚、上記第四変形例においては、支持部分としてタイロッドボルト114の拡径部114aにシール部160を設けるようにした。しかし、例えば、フロントシェル111の内面111bを支持部分としてシール部160(即ち、第二環状突部160b)を設けたり、フロントシェル111の内面111bにシール部119(即ち、第二環状突部119b)を設けたりすることも可能である。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態及び上記各変形例においては、ブースタシェル110内に形成される負圧室R1内にのみシール部119及びシール部160の少なくとも一方が設けられるようにした。これに加えて、図11に示すように、ブースタシェル110のフロントシェル111とフランジ116との間に、例えば、シール部160を設けることも可能である。
又、上記実施形態及び上記第一〜第三変形例においては、支持部分としてのリテーナ118に対してシール部119及びシール部160を一体に設けるようにした。この場合、リテーナ118に代えて、リテーナ118以外の円環状の部材、例えば、ワッシャー等を支持部分としてシール部119及びシール部160の少なくとも一方を一体に設けることも可能である。
更に、上記実施形態及び上記各変形例においては、リテーナ118又はタイロッドボルト114の拡径部114aに対してシール部119及びシール部160の少なくとも一方を一体に設けるようにした。このように、他部材に対して一体に設けることに代えて、例えば、シール部119を構成する第一環状突部119a及び第二環状突部119bや、シール部160を構成する第一環状突部160a及び第二環状突部160bを別途円環状に形成して実施することも可能である。この場合には、円環状の第一環状突部119a及び第二環状突部119b、又は、円環状の第一環状突部160a及び第二環状突部160bを適宜組み合わせて、リテーナ118と拡径部114aとの間、リテーナ118とフロントシェル111との間、或いは、拡径部114aとフロントシェル111との間に配置する。これにより、ナット117締め付け時に円環状の第一環状突部119a及び第二環状突部119b、又は、円環状の第一環状突部160a及び第二環状突部160bが塑性変形することにより、上記実施形態及び上記各変形例と同様の効果が得られる。
1…ブレーキ装置、2…シリンダ機構、3…アクチュエータ、21…マスタシリンダ、21a…第一マスタ室、21b…第二マスタ室、22,23…マスタピストン、24…マスタリザーバ、25〜28…ホイールシリンダ、29…ブレーキペダル、100…負圧式倍力装置、110…ブースタシェル、111…フロントシェル、111a…負圧導入口、111b…内面、112…リアシェル、113…逆止弁、114…タイロッドボルト、114a…拡径部(支持部分)、115…リアボルト、116…フランジ、117…ナット、118…リテーナ(支持部分)、118a…貫通孔、119…シール部、119a…第一環状突部(塑性変形部分)、119a1…平面部、119a2…斜面部、119b…第二環状突部(塑性変形部分)、119b1…平面部、119b2…斜面部、120…可動隔壁、121…ダイアフラム、121a…外周ビード部、121b…内周ビード部、121c…シート部、130…ピストン、131…本体部、132…負圧連通路、141…入力軸、142…プランジャー、143…フィルタ、144…反動部材、145…出力軸、145a…後方円筒部、146…円環部材、150…弁機構、151…弁体、160…シール部、160a…第一環状突部(塑性変形部分)、160a1…平面部、160a2…斜面部、160a3…斜面部、160b…第二環状突部(塑性変形部分)、160b1…平面部、160b2…斜面部、160b3…斜面部、B…ブーツ、R1…負圧室、R2…変圧室、S1…リターンスプリング、S2…リターンスプリング、FL…左前輪、FR…右前輪、RL…左後輪、RR…右後輪

Claims (7)

  1. 中空状のブースタシェルと、
    前記ブースタシェルを負圧室と変圧室とに気密的に区画する可動隔壁と、
    前記ブースタシェル及び前記可動隔壁を気密的に貫通し、一端側にて前記ブースタシェルを車体側に固定するとともに他端側にてマスタシリンダを支持するタイロッドボルトと、を備えた負圧式倍力装置であって、
    前記タイロッドボルトは、前記ブースタシェルの内面と対向するように拡径された拡径部を有しており、
    前記ブースタシェルの前記内面と前記タイロッドボルトの前記拡径部との間に介装されていて、前記ブースタシェルの前記内面と前記タイロッドボルトの前記拡径部とに挟持されて塑性変形する環状の塑性変形部分を有し、
    前記塑性変形部分が前記ブースタシェルの前記内面と前記タイロッドボルトの前記拡径部とに密接する環状のシール部を備えた負圧式倍力装置。
  2. 前記シール部は、
    前記塑性変形部分を支持する環状の支持部分を有しており、
    前記ブースタシェルの前記内面及び前記タイロッドボルトの前記拡径部のうちの少なくとも一方に向けて突出するように、前記支持部分が前記塑性変形部分を支持する、請求項1に記載の負圧式倍力装置。
  3. 前記塑性変形部分は、
    前記ブースタシェルの前記内面又は前記タイロッドボルトの前記拡径部に対向する先端側が周方向にて平面となるように形成された平面部を有する、請求項2に記載の負圧式倍力装置。
  4. 前記塑性変形部分は、軸線を含む仮想平面における断面の断面形状が前記先端側を上底とする台形となるように前記平面部に連結された斜面部を有する、請求項3に記載の負圧式倍力装置。
  5. 前記タイロッドボルトの前記拡径部に向けて突出する前記塑性変形部分は、
    前記平面部の内径が前記タイロッドボルトの前記拡径部の外径よりも大きくなるように設定されて、且つ、前記平面部の内周端に連結された前記斜面部の内径が前記平面部の内周端から前記支持部分に向けて前記平面部の内径よりも縮径するように設けられる、請求項4に記載の負圧式倍力装置。
  6. 前記塑性変形部分は、
    前記ブースタシェルの前記内面又は前記タイロッドボルトの前記拡径部に対向するように、同心円状に複数設けられる、請求項2乃至請求項5のうちの何れか一項に記載の負圧式倍力装置。
  7. 前記支持部分は、
    前記ブースタシェルの前記内面と前記タイロッドボルトの前記拡径部との間に介装された環状のリテーナである、請求項2乃至請求項6のうちの何れか一項に記載の負圧式倍力装置。
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