本願明細書に提示されている説明および図は、本発明と、その原理と、その実際の応用例とを他の当業者に知らせることを意図している。当業者は、特定用途の要件に最適であるように、本発明をその多くの形態で適合および応用し得る。したがって、記載されている本発明の特定の各実施形態は、本教示を網羅または限定しようとするものではない。したがって、本教示の範囲は、上記説明を参照して決定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲とこのような特許請求の範囲の権利が及ぶ等価物の範囲全体とを参照して決定されるべきである。あらゆる論文および参考文献の開示は、特許出願および公開を含め、あらゆる目的のために参照により組み込まれるものとする。添付の特許請求の範囲から見出されるような他の組み合わせも可能であり、これら組み合わせも参照によりここに記載されている説明に組み込まれるものとする。
本願教示は、エネルギー源(例えば、電力源、電流源、電圧源)が印加されているときに、温度制御対象装置が温度を変化させて熱および/または冷却を隣接構造、人々、またはこの両方にもたらすように、何れかの温度制御対象装置(例えば、加熱装置または冷却装置)と併用され得る、および/または何れかの温度制御対象装置(例えば、加熱装置または冷却装置)を含み得る、システムを提供する。本願明細書に記載の温度制御対象装置は、何れかの抵抗加熱装置であることが好ましい。本願明細書の教示と共に使用され得るヒータのいくつかの非限定例として、炭素を用いたヒータ、ワイヤを用いたヒータ(例えば、銅、金、銀、またはこれらの組み合わせなどの金属製レイワイヤ)、正温度係数ヒータ(すなわち、PTC)、負温度係数ヒータ(すなわち、NTC)、炭素フィラメントヒータ、炭素シート、炭素、ニッケル、もしくはこの両方を含むシートおよび/またはストランド、あるいは同様のもの、あるいはこれらの組み合わせが挙げられる。本願明細書に記載の加熱装置は、熱電装置および/またはペルチェ装置でもよい。本願明細書の教示と共に使用され得る更なる種類の加熱装置は、本願明細書の教示と共に使用され得るさまざまな種類の加熱装置に関する教示のために全て本願明細書に組み込まれるものとする特許文献6(例えば、カラム1、行50〜カラム2、行36、および図1〜4)、特許文献7(例えば、カラム1、行35〜57およびカラム2、行45〜カラム4、行6、および図1〜5)、特許文献8(例えば、カラム2、行54〜カラム4、行39)、特許文献9(例えば、カラム1、行50〜カラム5、行12、および図1〜6)、特許文献10(例えば、カラム1、行33〜カラム7、行42、および図1〜4)、および特許文献11(例えば、カラム1、行40〜カラム6、行11、および図1〜3)の教示を含め、本願明細書の教示から得られるかもしれない。本願明細書に記載のシステムと共に使用され得る加熱装置のうちのいくつかは、正温度係数特性(PTC)を含む。例えば、定電圧が印加されるとPTCヒータの抵抗が増すので、更なる温度上昇が防止される。本願明細書に記載のシステムは、加熱装置に組み込まれてもよく、または加熱装置の直近に配置されてもよく、または加熱装置から離れた位置に配置されてもよく、または冷却装置の直近に配置されてもよく、あるいはこれらの組み合わせでもよい。
本願明細書に記載の冷却装置は、冷却装置が別の表面またはユーザに接触しているときに冷却をもたらす何れの冷却装置でもよい。冷却装置は、電気式冷却装置でもよい。冷却装置は、流体を冷却し得る。この流体は、冷却をもたらすために循環される。冷却装置は、熱電装置、ペルチェ装置、ファン、あるいはファンと熱電装置および/またはペルチェ装置との組み合わせでもよい。冷却装置は、加熱および冷却をもたらすために使用され得る。冷却装置は、冷却された流体を移動させるための送風機および/またはファンの直近に配置され得る。冷却装置は、ファンのみでもよい。ファンは、流体を乗員に向かわせるために、および/または空気を乗員から引き離すために、使用され得る。冷却装置の始動段階においてより一層の加熱および/または冷却が生じるように、二次エネルギー源によってファンを加速し得る。ファンの速度は、高速時、熱電装置と共に、または熱電装置なしに、使用され得る。冷却装置は、エネルギーが印加されているとき、構成要素、ユーザ、またはこの両方に接触している装置に循環される流体を冷却し得る。冷却装置は、システムの一部を構成し得る。
本願明細書に記載のシステム(例えば、温度制御システム、加熱システム、冷却システム、またはこれらの組み合わせ)は、電気的に接続されている本願明細書に記載の温度制御対象装置(例えば、加熱装置、冷却装置、またはこの両方)と、計装と、エネルギー源と、電力ブースタとの組み合わせでもよい。本願明細書に記載のシステムは、1つ以上の構成要素に組み込まれ得る。本システムは、家庭用装置(例えば、加熱または冷却用パッド)、または車両用加熱装置、あるいはこれらの組み合わせの一部であってもよい。家庭用加熱装置は、筋肉、椅子、同様のもの、またはこれらの組み合わせの加熱など、治療のために機能し得る。本システムは、車両に用いられる場合、アームレスト、ドアパネル、シフトレバー、ステアリングホイール、座席、ヘッドレスト、フロアボード、天井の内張り、加熱/冷却ビン、コンソール、ダッシュボード、フットドウェル、またはこれらの組み合わせなど、乗員が接触する自動車の実質的に如何なる部分にも温度制御をもたらすために使用され得る。
本システムは、温度制御対象装置、加熱装置、冷却装置、タイミング装置(例えば、タイミングリレー)、温度制御対象装置(例えば、温度リレー)、抵抗センサ(例えば、サーミスタ)、エネルギー源(例えば、一次エネルギー源、二次エネルギー源、直流電流、交流電流、またはこれらの組み合わせ)、電力ブースタ、電力変換器(例えば、DC/DC変換器、AC/AC変換器、または両者の組み合わせ)、1つ以上のスイッチ、1つ以上のコントローラ、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。好ましくは、本システムは、温度制御対象装置を一次エネルギー源(例えば、一次電圧および/または一次電流)と二次エネルギー源(例えば、定電流、定電力、増幅電圧、またはこれらの組み合わせ)との間で切り換えるスイッチを含む。一次エネルギー源は、バッテリ、オルタネータ、標準的なコンセント、またはこれらの組み合わせからでもよい。二次エネルギー源は、本願明細書に記載のように、制御、ブースト、またはこの両方が行われた一次エネルギー源でもよい。より好ましくは、本システムは、温度制御対象装置を一次エネルギー源と二次エネルギー源との間で切り換えるスイッチを1つ以上含む。
二次エネルギー源は、加熱装置および隣接領域の温度を急速に上げるために、または冷却装置および隣接領域の温度を急速に下げるために、またはこの両方を行うために、機能し得る。好ましくは、二次エネルギー源は、温度制御対象装置の温度がその周囲環境とほぼ同じであるとき、温度制御対象装置の温度を急速に(すなわち、60秒以内に、または好ましくは30秒以内に)変化させる(例えば、昇温または降温)ために機能する。二次エネルギー源は、定電力源、定電流源、増幅電圧源、またはこれらの組み合わせでもよい。例えば、電圧を調整することによってPTC加熱装置における熱出力を維持し、その後、そのPTC特性によるヒータの抵抗の増加を打ち消すために電流を調整することによって定電力が加熱装置に印加され得るので、定電圧源を有するシステムより短い昇温時間がもたらされ得る。別の例においては、最大利用可能電圧(例えば、12ボルトシステムにおける最大40ボルト)が使用されるまで、加熱装置の抵抗の増加に伴い、加熱装置に印加される電力量が増加するように、定電流が加熱装置に印加され得る。第3の例においては、加熱装置がより短時間で昇温するように、12ボルトシステムにおける24ボルトまたは36ボルトなどの増幅電圧が加熱装置に印加され得る。本願明細書に記載の二次エネルギー源は、増幅エネルギー源と同じでもよい。二次エネルギー源は、一次エネルギー源と同じでもよい。二次エネルギー源は、一次エネルギー源によって、もしくは一次エネルギー源とは異なる電力源から、またはこれらの組み合わせから、駆動され得る。二次エネルギー源と一次エネルギー源とは互いに異なることが好ましい。一次エネルギー源は、定電圧、定電流、またはこの両方でもよい。定電圧源は、加熱装置を駆動するための本願明細書に記載の何れの電圧源でもよい。温度制御対象装置および/または温度制御対象領域が所定の温度に達した後、または所定時間後、または所定の抵抗に達した後、あるいはこれらの組み合わせの後、本システムは二次エネルギー源から一次エネルギー源に切り換えられ得る。
スイッチは、一次エネルギー源と二次エネルギー源とを切り換えるために機能し得る。スイッチは、機械式スイッチ、電気式スイッチ、電子式スイッチ、またはこれらの組み合わせでもよい。電気式スイッチの一例は、ソレノイド、水銀スイッチ、またはこの両方である。電子式スイッチの一例は、トランジスタ、ソリッドステートリレー、MOSFETトランジスタ、またはこれらの組み合わせである。機械式切り換え装置の一例は、リレーである。スイッチは、2つ以上のエネルギー源、2つ以上のエネルギー印加、またはこの両方の間でシステムを電気的に切り換えるために機能し得る。スイッチは、コントローラ、リレー、測定装置、またはこれらの組み合わせからの信号に基づき、2つ以上のエネルギー源間を電気的および/または機械式に切り換え得る。好ましくは、スイッチは、コントローラ、制御ユニット、リレー、またはこれらの組み合わせから信号を受信すると、2つ以上のエネルギー源間を切り換える。
コントローラは、電気システムを制御するために機能し得る。コントローラは、温度センサ、タイマ、抵抗センサ、またはこれらの組み合わせから受信した信号に基づき、スイッチを電気的に制御するために機能し得る。コントローラは、オフになると、二次エネルギー源に切り換えられた次の動作を開始するために、デフォルトで信号をスイッチに送信し得る。コントローラは、本システムから分離していてもよい。例えば、コントローラは、温度制御対象装置を含む構成要素に組み込まれ得る(例えば、車両内のコントローラ)。コントローラは本システムの一部であることが好ましいが、コントローラを加熱装置、冷却装置、またはこの両方から遠位に配置してもよい。コントローラは、交流電流、直流電流、またはこの両方によって駆動され得る。コントローラは、直流電流から駆動されることが好ましい。コントローラは、加熱装置に供給される電圧量、電流量、電力量、またはこれらの組み合わせの量を調整するために機能し得る。コントローラは、1つ以上の電圧調整器、電流調整器、電力調整器、またはこれらの組み合わせを含み得る。コントローラは、加熱装置の温度が安定した温度、ユーザが選択した温度、設定値、またはこれらの組み合わせに維持され得るように、何れかの装置および/または方法を用いて制御し得る。コントローラは、1つ以上のルックアップテーブルを用いて制御し得る。例えば、ルックアップテーブルには、温度制御対象の装置および/または領域の温度と所望の温度とが列挙され得るので、所望の温度を最速で実現するエネルギー出力が選択され得る。コントローラは、パルス幅変調を用いて制御しうる。パルス幅変調は、定温が維持されるように、ヒータを一定期間オンにし、その後、ヒータを一定期間オフにし得る。所望の温度が実現および/または維持されるように、所望の温度に基づき、装置をオフにしておく時間長を延長または短縮し得る。パルス幅変調は、加熱装置が含み得る自己調整特性に加え、および/またはその代わりに、用いられ得る。
電圧源は、システムの1つ以上の構成要素を適切に駆動する何れの電圧源でもよい。電圧源は定電圧源でもよい。好ましくは、本願明細書に記載の電圧源は、車両用バッテリ、オルタネータ、または車両用バッテリおよびオルタネータである。電圧源は、「12」ボルトシステム、「24」ボルトシステム、「42」ボルトシステム、「120」ボルトシステム、またはこれらの組み合わせでもよい。各電圧源の電圧は、±10パーセント以上、±15パーセント以上、±20パーセント以上、または約±25パーセント以上変動し得る。システム内のバッテリおよび/またはオルタネータの設計、品質、経年数、またはこれらの組み合わせは、本願明細書に記載の電圧源の範囲に影響を及ぼし得る。したがって、例えば、12ボルトシステムは、約9ボルトから約15ボルトまで変動し得る。24ボルトシステムは、約18ボルトから約30ボルトまで変動し得る。好ましくは、電圧源の変動は、約±35パーセント以下、より好ましくは約±30パーセント以下、より好ましくは約±28パーセント以下である。本願明細書に記載の電圧源は、車両が発生させるような12ボルト電圧源であることが好ましい。ただし、この電圧源は、トラックなどの24ボルト源、電気車両などの42ボルト源、または標準プラグなどの120ボルト源でもよい。電圧源は、温度制御対象装置に直接、または電力ブースタに直接、あるいはこの両方に直接、印加され得る。好ましくは、この電圧はスイッチに接続され、スイッチは、コントローラからの信号に応じて、この電圧を加熱装置に直接印加するか、またはスイッチはこの電圧を二次エネルギー源(すなわち、電力ブースタ)から印加し、電力ブースタがこの電力を加熱装置に印加する。
電力ブースタは、二次エネルギー源を加熱装置に印加する何れの装置でもよい。電力ブースタは、エネルギー源を変化させる、またはエネルギー源を増幅する、あるいはこの両方を行うために機能し得る。電力ブースタは、加熱装置が急速に(すなわち、60秒以内に)昇温するように、加熱装置の抵抗の変化を打ち消すために、電圧、電流、電力、またはこれらの組み合わせを調整し得る。電力ブースタは、標準エネルギー源または一次エネルギー源からのエネルギー印加に比べ、増強された電圧、電流、電力、またはこれらの組み合わせを印加し得る。電力ブースタは、ヒータが急速に昇温するように、電圧、電流、電力、またはこれらの組み合わせを継時的に増強する調整器を含み得る。本システムは、増幅された電圧が加熱装置を急速に昇温させるように、システムの電圧を増幅する変換器を1つ以上含み得る。
システム、コントローラ、またはこの両方は、交流電流から直流電流に電力を変換する、もしくはこの逆を行う、またはシステムの電圧を増幅する、あるいはこれらの組み合わせを行う変換器を1つ以上含み得る。この1つ以上のコントローラは、定電力源、定電流源、定電圧源、もしくはこれらの組み合わせを監視し得る、および/または定電力源、定電流源、定電圧源、もしくはこれらの組み合わせに接続され得る。この1つ以上の変換器は、加熱装置に利用可能な電圧量を増幅するAC−AC変換器でもよい。この1つ以上の変換器は、加熱装置に利用可能な電圧量を増幅するAC−DC変換器またはDC−AC変換器でもよい。好ましくは、この1つ以上の変換器は、加熱装置に利用可能な電圧量を増幅するDC−DC変換器でもよい。この1つ以上の変換器は、電圧を約1.2倍以上、約1.5倍以上、約2倍以上、約3倍以上、約4倍以上、または約5倍以上に増幅し得る。この1つ以上の変換器は、電圧を約10倍以下、約8倍以下、または約6倍以下に増幅し得る。例えば、12ボルトの電力がこの1つ以上の変換器に供給され、変換器が2倍に増幅すると、24ボルトの信号が変換器から供給される。この1つ以上の変換器は、本願明細書に記載の何れの電圧源でも変換し得る。増幅電圧は、変換器によって、または2つ以上のエネルギー源を並列に接続するコネクタによって、または2つ以上のエネルギー源を直列に接続するコネクタによって、あるいはこれらの組み合わせによって、生成され得る。
コネクタは、加熱装置への電圧が増幅されるように、2つ以上のエネルギー源を直列に接続するために機能し得る。コネクタは、本願明細書に記載のスイッチでもよい。コネクタは、加熱装置に供給されるエネルギーが増幅されるように、二次エネルギー源を一次エネルギー源に直列に接続し得る。例えば、増幅電圧を供給するために、2つのバッテリが直列に接続され得る。温度制御対象装置の初期稼働段階中、増幅されたエネルギー源が温度制御対象装置に印加されるように、コネクタはオンに切り換えられてもよい。所定の状態および/または値(例えば、温度、抵抗、時間)のうちの1つ以上に達すると、コネクタはオフに切り換えられ得る。
ヒータが所定の状態、例えば所定の温度など、に達すると、装置は二次エネルギー源から一次電力源に切り換え得る。この所定の状態は、熱がユーザに伝達されるように、加熱装置が十分な熱を発生させる温度であれば何れの温度でもよい。この所定の状態は、ユーザがヒータの暖かさを感じるように加熱装置が十分な熱伝達をもたらす温度であれば何れの温度でもよいが、この温度は、ヒータの損傷、周囲材料の損傷、ユーザのやけど、またはこれらの組み合わせが防止されるように、十分に低い温度である。冷却装置の場合、所定の状態は、ユーザが冷却装置から冷たさを感じるように冷却装置が十分な「熱伝達」をもたらす温度であれば何れの温度でもよい。この所定の状態は、設定値、ルックアップテーブル、材料特性、またはこれらの組み合わせによって設定される何れの温度でもよい。この所定の状態は、システムに規定されている設定値であることが好ましい。
この所定の状態がヒータの所定の温度である場合、この所定の状態は約75℃以上、約80℃以上、約85℃以上、好ましくは約90℃以上、より好ましくは約95℃以上、更に好ましくは約100℃以上、最も好ましくは約110℃以上でもよい。ある種の加熱装置は、約120℃以上または約125℃以上の温度を所定の温度として有し得る。好ましい所定の設定値は、ヒータの材料特性に応じて変わり得る。一例において、正温度係数(PTC)ヒータの場合、所定の温度は、約80℃以上、約85℃以上、または約95℃以下でもよい。別の例において、非PTCヒータの場合、所定の温度は、約100℃以上、約110℃以上、約120℃以上、または約140℃以下でもよい。この所定の温度は、約200℃以下、約150℃以下、または約130℃以下でもよい。この所定の温度は、最大温度の約70パーセント以上、約80パーセント以上、好ましくは約90パーセント以上、より好ましくは約100パーセント以上、更により好ましくは約105パーセント以上、最も好ましくは約120パーセントでもよい。例えば、ユーザが熱感をより素早く感じるように、所定の温度は最大温度を超える温度でもよい(例えば、コントローラがユーザの設定値をオーバーシュートする)。
ヒータの最大温度は、ユーザが温感を感じるように十分な熱をユーザにもたらす、または加熱装置が治療の快適さをもたらす、または熱が1つ以上の層を通して伝達される、あるいはこれらの組み合わせが実現される温度であれば何れの温度でもよい。この最大温度は、加熱装置の損傷、周辺層の損傷、ユーザの傷害、ユーザのやけど、またはこれらの組み合わせが防止される温度であれば何れの温度でもよい。この最大温度は、設定値および/または所定の温度より約5℃以上、約10℃以上、または約15℃以上高くてもよい。この最大温度は、設定値および/または所定の温度より5パーセント以上、10パーセント以上、または約20パーセント以上高くてもよい。この最大温度は、約70℃以上、約80℃以上、約85℃以上、約90℃以上、約95℃以上、約100℃以上、約110℃以上、約120℃以上、または約125℃以上であることが好ましい。この最大温度は、約175℃以下、約150℃以下、または約130℃以下でもよい。この最大温度は、加熱装置の加熱基板に基づき、変わり得る。例えば、正温度係数材料を用いた加熱装置は、約90℃以下の最大温度を有し得る。別の例において、抵抗線またはカーボテックス(Carbotex(登録商標))材料を用いた加熱装置は、約130℃以下または約100℃以下の最大温度を有し得る。最大温度、所定の温度、またはこの両方は、タイマ、抵抗センサ、温度センサ、またはこれらの組み合わせを用いて調整され得る。
冷却装置は、所定の温度として約15℃以下、約10℃以下、または約5℃以下をもたらし得る。冷却装置は、所定の温度として約−20℃以上、約−15℃以上、または約−10℃以上をもたらし得る。冷却装置は、システム、センサの直近にある装置の一部、またはこの両方を最大冷却温度未満に冷却し得ない。最大冷却温度は、設定値および/または所定の温度より低い温度でもよい。最大冷却温度は、設定値および/または所定の温度より約5℃以上低い温度、または約10℃以上低い温度でもよい。最大冷却温度は、設定値および/または所定の温度より約10パーセント以上低い温度、あるいは設定値および/または所定の温度より約20パーセント以上低い温度でもよい。所定の温度は、ユーザを冷却するために使用される冷却の種類に応じて変わり得る。例えば、冷却された空気が循環装置によって動かされているとき、冷却装置の温度はより低くなり得る。急速冷却が実現されるように、二次エネルギー装置から一次エネルギー装置への切り換えにタイミング装置を用いてもよい。
タイマは、時間を測定し、応答を誘起する信号を所定の時刻に発生させるタイマであれば何れのタイマでもよい。タイマは、コントローラの一体部分、コントローラとは別個の部分、加熱装置の一部、または電力ブースタの一部でもよく、あるいはこれらの組み合わせでもよい。タイマは、加熱装置の制御、エネルギー源の切り換え、システム内の応答の誘起、またはこれらの組み合わせをタイマが助け得る単位であれば何れの単位でも測定し得る。タイマは秒単位で測定することが好ましい。タイマは、何れかの所定時間後に信号を生成し得る。タイマは、二次エネルギー源、電力ブースタ、またはこの両方が温度制御対象装置に接続されている時間長を監視し得る。好ましくは、タイマは、温度制御対象装置と二次エネルギー源、電力ブースタ、またはこの両方との間の接続を、所定の時間長、監視する。
所定の状態は、加熱装置、冷却装置、またはこの両方によって生成された熱および/または冷たさが1つ以上の層を通して伝達されてユーザによって感じられる時間長であれば何れの時間長でもよい。所定の状態は、温度制御対象装置(例えば、ヒータ、冷却装置、またはこの両方)が最大温度の約80パーセント以上、好ましくは約90パーセント以上、より好ましくは約95パーセント以上、約100パーセント以上、または約105パーセント以上に達するような温度であれば何れの時間長でもよい。所定の状態は、約90秒以下、約75秒以下、好ましくは約60秒以下、より好ましくは約45秒以下、更により好ましくは約30秒以下、最も好ましくは約20秒以下でもよい。所定の状態は、約5秒以上、約10秒以上、または約15秒以上でもよい。タイマは、所定時間後、本願明細書に記載のスイッチに信号を供給し得る。タイマからの信号は、温度制御対象装置を二次エネルギー源、一次エネルギー源、またはこの両方の間で切り換え得る。本願明細書に記載のように、所定の温度、最大温度、またはこの両方は、抵抗センサによって調整され得る。
抵抗センサは、温度制御対象装置の抵抗、抵抗の変化、またはこの両方を監視するセンサであれば何れのセンサでもよい。好ましくは、抵抗センサは、正温度係数(PTC)加熱装置、負温度係数(NTC)加熱装置、冷却装置、もしくはこれらの組み合わせの抵抗、および/または抵抗の変化を監視する。抵抗センサは、エネルギー源が加熱装置に印加されているとき、または加熱装置および/または冷却装置の温度が変化するとき、あるいはこの両方のとき、抵抗の変化を監視し得る。抵抗センサは、温度制御対象装置が示す抵抗量を測定し、所定の抵抗に達したときに、温度制御対象装置が二次エネルギー源から一次エネルギー源に切り換わるように、信号をコントローラ、1つ以上のスイッチ、またはこの両方に供給する装置であれば何れの装置でもよい。抵抗センサは、オーム計、抵抗サーミスタ、抵抗温度検出器(RTD)、またはこれらの組み合わせでもよい。抵抗センサは、抵抗を温度に、またはこの逆に、関連付け得る。抵抗センサは、温度センサに加えて、または温度センサの代わりに、または温度センサの形態で、使用され得る。
温度センサは、加熱装置の温度、乗員が接触する領域の温度、接触面の温度、またはこれらの組み合わせを測定するセンサであれば何れのセンサでもよい。温度センサは、加熱装置の定格超過、加熱装置の損傷、ヒータの溶融、ヒータに隣接する1つ以上の表面の溶融、乗員のやけど、乗員の凍傷、またはこれらの組み合わせを防止するセンサであれば何れのセンサでもよい。温度センサは、接触式温度センサ、非接触式温度センサ、光学式温度センサ、電気式温度センサ、またはこれらの組み合わせでもよい。使用され得る温度センサの例として、サーミスタ、熱電対、抵抗温度計、または抵抗温度検出器(RTD)、温度計、バイメタル式温度測定装置、あるいはこれらの組み合わせが挙げられる。好適な温度センサは、温度制御システム、加熱装置、冷却装置、またはこれらの組み合わせの内部で電気的に接続され得る。
システムの性能は、本願明細書に記載の何れの性能でもよい。システムの性能は、加熱装置の昇温を継時的にプロットすることによってグラフで測定され得ることが好ましい。加熱および/または冷却の初期段階におけるシステムのプロットは、最初の約5秒以上、最初の約7秒以上、最初の約10秒以上、または最初の約15秒以上において、約65度以上、好ましくは約75度以上、より好ましくは約80度以上、更により好ましくは約85度以上、最も好ましくは約87度以上の角度を成しうる。加熱および/または冷却の初期段階より後のシステムのプロットは、最初の少なくとも10秒後、最初の少なくとも15秒後、最初の少なくとも20秒後、または最初の少なくとも25秒後、しかし最大約75秒後、最大約60秒後、または最大約45秒後(すなわち、初期加熱の約10秒後から約60秒後まで)において、約30度以上、好ましくは約40度以上、より好ましくは約45度以上、更により好ましくは約50度以上の角度を成し得る。換言すると、最初の約8秒以上の間、最初の約10秒以上の間、最初の約12秒以上の間、または最初の約15秒以上の間、約3.0℃以上/秒、好ましくは約3.5℃以上/秒、より好ましくは約4.0℃以上/秒、更に好ましくは約4.5℃以上/秒、更により好ましくは約5.0℃以上/秒、最も好ましくは約5.5℃以上/秒の速度で、加熱装置は昇温し得る、および/または冷却装置は降温し得る。最初の約8秒以上の間、最初の約10秒以上の間、最初の約12秒以上の間、または最初の約15秒以上の間、約3.0℃/秒乃至約10.0℃/秒、約4.0℃/秒乃至約8.0℃/秒、もしくは約5.0℃/秒乃至約7.0℃/秒の速度で、加熱装置は昇温し得る、および/または冷却装置は降温し得る。
温度調節対象領域の温度が所定の温度、最大温度、最大温度より高い所定の温度、またはこれらの組み合わせに、電流システムより高速で達するように、加熱装置は如何なる速度でも昇温し得る、および/または冷却装置は如何なる速度でも降温し得る。温度制御対象装置は、温度調節対象の領域が所定の温度、最大温度、最大温度より高い所定の温度、またはこれらの組み合わせに約75秒以内に、約60秒以内に、好ましくは約50秒以内に、より好ましくは約40秒以内に、更に好ましくは約30秒以内に、更により好ましくは約25秒以内に、最も好ましくは約20秒以内に達するような速度で、領域の温度調節を行い得る。制御および加速された温度変化は、本願明細書に記載の方法を用いて調整され得る。
本願明細書に教示されているシステムは、温度制御対象装置の昇温および/または降温を加速するための方法で使用され得る。本方法は、温度制御対象装置を二次エネルギー源、二次増幅エネルギー源、一次エネルギー源、またはこれらの組み合わせに接続するステップを含み得る。二次エネルギー源、二次増幅エネルギー源、一次エネルギー源、またはこれらの組み合わせを印加するステップ。二次エネルギー源、二次増幅エネルギー源、一次エネルギー源、またはこれらの組み合わせの間で切り換えるステップ。本願明細書に記載の1つ以上の要素によってエネルギー源を増幅するステップ。加熱装置、冷却装置、または加熱装置および/または冷却装置を含む構成要素、あるいはこれらの組み合わせ、の温度を測定するステップ。本方法は、所定の温度に達した後、所定時間後、またはこの両方の後、切り換えるステップを含み得る。本方法は、60秒以内に、45秒以内に、30秒以内に、または約20秒以内に切り換えるステップを含み得る。本方法は、加熱装置に自己調整、パルス幅変調による調整、コントローラによる調整、またはこれらの組み合わせを行わせるステップを含み得る。本方法は、最大温度、最大温度より高い温度、最大温度の70パーセント以上、80パーセント以上、90パーセント以上、もしくは95パーセント以上の温度まで加熱および/または冷却するステップを含み得る。
図1は、対照標準システムに対してプロットされた本願明細書の教示による温度勾配を示す。図示のように、本願教示の加熱システムはより高速で昇温するので、乗員はより短時間で温度を感じる。
図2は、本願明細書の教示による温度制御システム2のために可能な制御方式を示す。温度制御システム2は、温度制御対象装置10を含む。温度制御対象装置10は、一次エネルギー源20に接続される。一次エネルギー20からの電力は、電力スイッチ30を通過する。電力スイッチ30が上方位置にあるとき、電力スイッチは標準電力を流す。電力スイッチ30が下方位置にあるとき、電力は電力ブースタ22を通過する。電力ブースタ22は、ブーストされた電力および/または生成された電力を調整する変換器24を含む。電力スイッチ30は、システムの初期立ち上げ中、電力を電力ブースタ22と変換器24とを介して制御対象装置10に流し、所定時間後、タイミングリレー40が一次エネルギー源からの電力に切り換える。
図3は、温度制御システム2のために可能な別の制御方式を示す。温度制御システム2は、温度制御対象装置10を含む。温度制御対象装置10は、一次エネルギー源20に接続される。一次エネルギー源20からの電力は、電力スイッチ30を通って温度制御対象装置10に至る。電力スイッチ30が上方位置にあるとき、電力スイッチは、一次エネルギー源20から直接電力を流す。電力スイッチ30が下方位置にあるとき、電力は電力ブースタ22を通過する。電力ブースタ22は、電力を調整する変換器24を含む。システムの初期立ち上げ中、電力スイッチ30は電力を電力ブースタ22に通し、温度センサ12によって測定される所定の温度に温度制御対象装置10が達すると、温度リレー42が一次エネルギー源から標準電力に切り換える。
図4は、PTC加熱装置の抵抗の変化に対して継時的にプロットされた異なる3つのエネルギーの印加をグラフで示す。このグラフは、加熱装置に印加される電力量を10分間にわたってプロットしている。図示のように定電流によるエネルギーの印加は、PTC加熱装置の抵抗の増加に伴い、電力を継時的に増加させる。電力ブースト中、定電流によるエネルギーの印加は、抵抗の変化に伴い、加熱装置が急速に昇温するので、より多くの電力を押し込む。図示のように、定電力の印加は、継時的に安定した電力量を供給する。加熱装置に供給される電力量は、抵抗の増加に伴い、調整されるので、利用可能な電力量は、電力ブーストによる加熱中、一定である。図示のように、定電圧の印加は、抵抗の増加に伴い、電圧を継時的に低下させる。図示のように、加熱装置の抵抗の増加に伴い、定電圧は加熱装置の昇温を最も低速化し、定電流は加熱装置の昇温を最速化する。
表1は、加熱および/または冷却をブーストするために使用され得るさまざまなエネルギーの印加例を示す。表1は、ブーストモード中のエネルギー印加の種類と、ブーストモード完了後の温度調整の種類とを示す。ブーストモード完了時に必要とされる制御の種類は、昇温および/または降温を生じさせるために用いられる温度制御対象装置の種類により異なる。
(a)加熱装置と、(b)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方とを備える加熱システムであって、(b)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)二次定エネルギー源、二次増幅エネルギー源、もしくはこの両方と、(ii)一次定エネルギー源と、(iii)機械式切り換え装置、電気式切り換え装置、もしくはこの両方と、(iv)測定装置と、(v)場合によってはコントローラと、を備える加熱システムにおいて、加熱装置がオンになると、加熱装置は二次定エネルギー源、二次増幅エネルギー源、もしくはこの両方に接続され、測定装置は所定の状態を測定し、加熱装置がこの所定の状態に達すると、機械式切り換え装置、電気式切り換え装置、もしくはこの両方は、二次定エネルギー源、二次増幅エネルギー源、もしくはこの両方から一次定エネルギー源に切り換え、所定の状態に約60秒以内に達する加熱システム。
(a)定エネルギー源または増幅エネルギー源を加熱システム内の加熱装置に印加することと、(b)加熱装置の1つ以上の状態を監視することと、(c)該1つ以上の状態のうちの1つ以上が所定の値に達すると、加熱装置を定エネルギー源または増幅エネルギー源から切り離すことと、(d)加熱装置が昇温され続けるように、加熱装置を異なる定エネルギー源に接続することと、を含む方法であって、加熱装置は約60秒以内に定エネルギー源または増幅エネルギー源から切り離され、加熱装置が異なる定エネルギー源に接続されているときに、加熱装置が設定温度、ユーザが選択した温度、もしくはこの両方を維持するように、加熱装置は自己調整型であるか、または加熱装置はヒータの温度を調整するコントローラに接続されるか、あるいはこの両方である、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電流電源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、またはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、またはこの両方とを備え、定電流電源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置が自己調整して加熱装置の温度を制御するように、切り換え装置は定電流電源から一次定電圧電源に切り換える、加熱装置。
(a)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(b)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、十分なレベルの定電流電源を供給することと、(c)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を定電流電源から切り離すことと、(d)加熱装置が定電流電源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、正温度係数特性が加熱装置を所望の稼働温度に維持する、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電流電源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方と、(iv)電子式制御ユニット(例えば、パルス幅変調を使用するユニット)とを備え、定電流電源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、切り換え装置は定電流電源から一次定電圧電源に切り換え、電子式制御ユニットは加熱装置の温度を制御する、加熱装置。
(a)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(b)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、十分なレベルの定電流電源を供給することと、(c)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を定電流電源から切り離すことと、(d)加熱装置が定電流電源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、一次定電圧が印加されているときに、電子式制御ユニットを用いて(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度が維持される、もしくは変えられる、またはこの両方が行われる、方法。
正でない温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電流電源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方と、(iv)電子式制御ユニット(例えば、パルス幅変調を用いたユニット)とを備え、定電流電源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、切り換え装置は定電流電源から一次定電圧電源に切り換え、電子式制御ユニットは(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度を制御する、加熱装置。
(1)正でない温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が短時間で、好ましくは60秒以内に、所望の温度に達するように、所望の温度を(すなわち、約60パーセント以下、好ましくは約40パーセント以下、または約20パーセント以下)オーバーシュートするように、二次定電流電源から定電流を十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を二次定電流電源から切り離すことと、(4)加熱装置が二次定電流電源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、一次定電圧が印加されているときに、電子式制御ユニットを用いて(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度が維持される、変えられる、またはこの両方が行われる、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電流電源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方とを備え、定電流電源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置に供給される電流量が加熱装置の温度を制御するように、切り換え装置は定電流電源から一次定電流電源に切り換える、加熱装置。
(1)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、定電流電源を十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を定電流電源から切り離すことと、(4)加熱装置が定電流電源から切り離された後、加熱装置を一次定電流電源に接続することとを含む方法であって、一次定電流電源から供給される定電力量が加熱装置を所望の稼働温度に維持する、方法。
正でない温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電流電源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方とを備え、定電流電源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置に供給される電流量が加熱装置の温度を制御するように、切り換え装置は定電流電源から一次定電流電源に切り換える、加熱装置。
(1)正でない温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、定電流を二次定電流電源から十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を二次定電流電源から切り離すことと、(4)加熱装置が二次定電流電源から切り離された後、加熱装置を一次定電流電源に接続することとを含む方法であって、一次定電流電源から供給される定電力量が加熱装置を所望の稼働温度に維持する、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電力源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方とを備え、定電力源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置が自己調整して加熱装置の温度を制御するように、切り換え装置は定電力源から一次定電圧電源に切り換える、加熱装置。
(1)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、十分なレベルの定電力源を供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を定電力源から切り離すことと、(4)加熱装置が定電力源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、正温度係数特性が加熱装置を所望の稼働温度に維持する、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電力源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方と、(iv)電子式制御ユニット(例えば、パルス幅変調を使用するユニット)とを備え、定電力源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、切り換え装置は定電力源から一次定電圧電源に切り換え、電子式制御ユニットは加熱装置の温度を制御する、加熱装置。
(1)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、定電力を二次電源から十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を二次定電力源から切り離すことと、(4)加熱装置が二次定電力源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、一次定電圧が印加されているとき、電子式制御ユニットを用いて(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度が維持される、もしくは変えられる、またはこの両方が行われる、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)定電力源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方とを備え、定電力源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置に供給される電流量が加熱装置の温度を制御するように、切り換え装置は定電力源から一次定電流電源に切り換える、加熱装置。
(1)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように定電力を二次定電力源から十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を二次定電力源から切り離すことと、(4)加熱装置が二次定電力源から切り離された後、加熱装置を一次定電流電源に接続することとを含む方法であって、一次定電流電源から供給される定電力量が加熱装置を所望の稼働温度に維持する、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)増幅電圧源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、またはこの両方とを備え、増幅電圧源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置が自己調整して加熱装置の温度を制御するように、切り換え装置は増幅電圧源から一次定電圧電源に切り換える、加熱装置。
(1)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、十分なレベルの増幅電圧源を供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を増幅電圧源から切り離すことと、(4)加熱装置が増幅電圧源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、正温度係数特性が加熱装置を所望の稼働温度に維持する、方法。
正温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)増幅電圧源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方と、(iv)電子式制御ユニット(例えば、パルス幅変調を使用するユニット)とを備え、増幅電圧源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、切り換え装置は増幅電圧源から一次定電圧電源に切り換え、電子式制御ユニットは加熱装置の温度を制御する、加熱装置。
(1)正温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、増幅電圧源を十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を増幅電圧源から切り離すことと、(4)加熱装置が増幅電圧源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、一次定電圧が印加されているときに、電子式制御ユニットを用いて(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度が維持される、もしくは変えられる、またはこの両方が行われる、方法。
正でない温度係数特性を有する加熱装置であって、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方を備え、(1)電子式装置、電気機械式装置、またはこの両方は(i)増幅電圧電源と、(ii)タイマ、サーミスタ、温度センサ、もしくはこれらの組み合わせと、(iii)機械式切り換え装置、電子式切り換え装置、もしくはこの両方と、(iv)電子式制御ユニット(例えば、パルス幅変調を用いたユニット)とを備え、増幅電圧電源は初期電力ブーストを加熱装置にもたらし、所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、切り換え装置は増幅電圧電源から一次定電圧電源に切り換え、電子式制御ユニットは(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度を制御する、加熱装置。
(1)正でない温度係数特性を有する加熱装置に電力を印加することと、(2)加熱装置が所望の温度に短時間で、好ましくは60秒以内に、達するように、増幅電圧電源を十分なレベルで供給することと、(3)所定の時間、所定の抵抗、所定の温度、またはこれらの組み合わせの後、加熱装置を増幅電圧電源から切り離すことと、(4)加熱装置が増幅電圧電源から切り離された後、加熱装置を一次定電圧電源に接続することとを含む方法であって、一次定電圧が印加されているときに、電子式制御ユニットを用いて(例えば、パルス幅変調信号を用いて)加熱装置の温度が維持される、もしくは変えられる、またはこの両方が行われる、方法。
本願明細書に記載されている数値は、何れの数値であっても、小さい方の値と大きい方の値との間が少なくとも2単位離れているとき、小さい方の値から大きい方の値まで1単位ずつ増加するあらゆる値を含む。一例として、構成要素の量またはプロセス変数の値、例えば、温度、圧力、時間などは、例えば、1乃至90、好ましくは20乃至80、より好ましくは30乃至70、であると述べられている場合、本願明細書においては15乃至85、22乃至68、43乃至51、30乃至32などの値が明白に列挙されるものとする。1未満の値の場合、1単位は0.0001、0.001、0.01、または0.1であると適宜考えられる。これらは、具体的に意図された値の単なる例であり、列挙される最小値と最大値との間の数値のあらゆる可能な組み合わせは、同様に本願明細書で明示的に述べられていると見なされるものとする。
別様に記述されていない限り、あらゆる範囲は両端点とこれら端点間のあらゆる数値とを含む。範囲に関して用いられている「約(about)」または「ほぼ(approximately)」は、その範囲の両端にかかる。したがって、「約20から30(about 20 to 30)」は、少なくとも明記されている両端点を含め、「約20から約30(about 20 to about 30)」にわたるものとする。
あらゆる論文および参考文献の開示は、特許出願および公開を含め、あらゆる目的のために参照により組み込まれるものとする。組み合わせを記述するための表現「基本的に〜から成る(consisting essentially of)」は、特定された要素、成分、構成要素、またはステップと、この組み合わせの基本的および新規の特性を実質的に損なわないような他の要素、成分、構成要素、またはステップとを含むものとする。本願明細書において要素、成分、構成要素、またはステップの組み合わせを記述するために用語「備える/含む(comprising)」または「含む(including)」が用いられている場合、基本的にこれらの要素、成分、構成要素、またはステップから成る実施形態も考えられる。本願明細書においては、用語「〜得る/〜もよい(may)」を用いることによって、含まれ「得る」と記載されている属性は何れも任意使用であるものとする。
一体化された単一の要素、成分、構成要素、またはステップによって、複数の要素、成分、構成要素、またはステップを提供できる。あるいは、一体化された単一の要素、成分、構成要素、またはステップを複数の個別要素、成分、構成要素、またはステップに分割し得る。要素、成分、構成要素、またはステップを説明するための「一(a)」または「1つ(one)」の開示は、追加の要素、成分、構成要素、またはステップを排除するものではない。
上記の説明は例示のためであり、これだけに制限されるものではことを理解されたい。上記説明の読了後、当業者には、提供されている複数の例に加え、多くの実施形態ならびに多くの応用例が明らかになるであろう。したがって、本教示の範囲は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲とこのような特許請求の範囲の権利が及ぶ等価物の範囲全体とを参照して決定されるべきである。あらゆる論文および参考文献の開示は、特許出願および公開を含め、あらゆる目的のために参照により組み込まれるものとする。本願明細書に開示されている主題の何れかの側面についての添付の請求項における脱落は、このような主題の放棄ではなく、発明者らはこのような主題を開示されている本発明の主題の一部であると考えていなかったと見なされるべきでもない。