JP2018108789A - 車両用バッテリー保持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突時の慣性力などによりバッテリーが車両幅方向及び車両前後方向へ動くことを同時に抑制して、バッテリーが保持部から外れることを防止し、バッテリーをバッテリートレイに安定して保持する。【解決手段】バッテリー1の前面下部1a及び後面下部1bに設けられた前面側突起形状部11及び後面側突起形状部12を固定することにより、バッテリー1がバッテリートレイ2に保持されるようになっており、バッテリートレイ2には、バッテリー1を保持するバッテリー保持部材3が設けられ、バッテリー保持部材3は、バッテリー1の前面下部1aに沿って車両幅方向に延びる前面保持部32と、バッテリー1の側面下部1cに沿って車両前後方向に延びる側面保持部33を有し、前面側突起形状部11は、バッテリー保持部材3の前面保持部32によって保持され、バッテリー1の側面下部1cに設けられた側面側突起形状部13の車両前方側は、バッテリー保持部材3の側面保持部33によって保持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用バッテリー保持構造に関する。
車両には、エンジン始動時のスターターへの電力供給や電装品への電力供給などに用いるバッテリーが搭載されており、該バッテリーは、規格によってサイズや形状がほぼ決まっている。このようなバッテリーを車両に搭載する場合は、車体側に取付けたバッテリートレイにバッテリーを載せ、バッテリーの前面下部の突起部の中央付近をバッテリーバンドで押し付けて挟持し、バッテリーの後面下部の突起部の中央付近をバッテリートレイに設けられた係止部で押し付けて挟持することにより、バッテリーがバッテリートレイに保持されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−137853号公報
しかしながら、上述した従来の車両用バッテリー保持構造は、バッテリーの前面下部及び後面下部の突起部をバッテリーバンド及び係止部で挟持することにより、バッテリートレイに載せたバッテリーを車両前後方向から保持しているに過ぎないので、車体に発生する振動や後突時などの慣性力によりバッテリーが浮き上がったり、あるいは、バッテリーが車両前後方向に移動したりして、突起部とバッテリーバンド及び係止部との保持部分からずれてしまい、バッテリーがバッテリートレイから外れてしまうおそれがあった。
また、上述した従来の車両用バッテリー保持構造は、走行時の車両幅方向の動きに対してバッテリーの動きを抑制することができないので、バッテリーがバッテリーバンドの保持から外れて車両幅方向に動き、バッテリーがバッテリーバンドにより削られてしまうという懸念を有していた。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車体に発生する振動や衝突時の慣性力によりバッテリーが車両幅方向及び車両前後方向へ動くことを同時に抑制して、バッテリーが保持部から外れることを防止し、バッテリーをバッテリートレイに安定して保持することが可能な車両用バッテリー保持構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、車両に搭載されるバッテリーの下部周囲には、外側へ突出する突起形状部が設けられ、車体側に取付けられたバッテリートレイに前記バッテリーを載せ、前記バッテリーの前面下部及び後面下部に設けられた前面側突起形状部及び後面側突起形状部を固定することにより、前記バッテリーが前記バッテリートレイに保持されるようになっている車両用バッテリー保持構造において、前記バッテリートレイには、前記バッテリーを保持するバッテリー保持部材が設けられ、前記バッテリー保持部材は、前記バッテリーの前面下部に沿って車両幅方向に延びる前面保持部と、前記バッテリーの側面下部に沿って車両前後方向に延びる側面保持部を有しており、前記バッテリーの前面側突起形状部は、前記バッテリー保持部材の前記前面保持部によって保持され、前記バッテリーの側面下部に設けられた側面側突起形状部の車両前方側は、前記バッテリー保持部材の前記側面保持部によって保持されている。
上述の如く、本発明に係る車両用バッテリー保持構造は、車両に搭載されるバッテリーの下部周囲には、外側へ突出する突起形状部が設けられ、車体側に取付けられたバッテリートレイに前記バッテリーを載せ、前記バッテリーの前面下部及び後面下部に設けられた前面側突起形状部及び後面側突起形状部を固定することにより、前記バッテリーが前記バッテリートレイに保持されるようになっており、前記バッテリートレイには、前記バッテリーを保持するバッテリー保持部材が設けられ、前記バッテリー保持部材は、前記バッテリーの前面下部に沿って車両幅方向に延びる前面保持部と、前記バッテリーの側面下部に沿って車両前後方向に延びる側面保持部を有しており、前記バッテリーの前面側突起形状部は、前記バッテリー保持部材の前記前面保持部によって保持され、前記バッテリーの側面下部に設けられた側面側突起形状部の車両前方側は、前記バッテリー保持部材の前記側面保持部によって保持されている。
したがって、本発明の車両用バッテリー保持構造においては、車両走行中の車体に発生する振動や後突時の衝撃による慣性力で車両前後方向に移動しようとするバッテリーの前面側突起形状部及び側面側突起形状部とバッテリー保持部材の前面保持部及び側面保持部とが外れにくくなっているので、バッテリーがバッテリートレイから外れてしまう不具合を防止することができ、バッテリーをバッテリートレイに長期間にわたり安定して保持することができる。
また、本発明の車両用バッテリー保持構造では、後突時の衝撃荷重でバッテリーが後端部を中心に持ち上がり、車両後方に回転する動きを回転中心から遠い箇所であるバッテリーの前面部のみならず、側面部の車両前方側をバッテリー保持部材の保持部で押え付けているので、バッテリーの車両後方回転の動きを効果的に抑制することが可能となり、バッテリーとバッテリー保持部材とをより一層外れにくくすることができ、バッテリーがバッテリートレイから外れてしまうという不具合の発生を低減させることができる。しかも、バッテリー保持部材によってバッテリーが側面部まで保持されているので、車両走行時の車両幅方向への動きに対してもバッテリーの同方向への動きを規制し、バッテリー保持部材によるバッテリーの削りを回避することができるとともに、バッテリー保持部材の保持がバッテリーから車両幅方向に外れることを確実に防止することができる。
本発明の実施形態に係る車両用バッテリー保持構造が適用されたバッテリートレイ及びバッテリー保持部材を車両前方側の斜め上方から示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用バッテリー保持構造によって保持された車両用バッテリーを車両前方側の斜め上方から示す斜視図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図3のZ部を拡大して示す断面図である。 図1のバッテリートレイ及びバッテリー保持部材を車両後方側の斜め上方から示す斜視図である。 図5におけるB−B線断面図である。 図2の状態にある車両用バッテリーが後突された時の動きをバッテリートレイ、バッテリー保持部材及びバッテリートレイメンバーとの関係で説明する車両側方から見た断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図7は本発明の実施形態に係る車両用バッテリー保持構造を示すものである。なお、図において、矢印Fr方向は車両前方を示し、矢印U方向は車両上方を示している。また、矢印X方向は車両幅方向を示し、矢印Y方向は車両前後方向を示している。
図1〜図7に示すように、本発明の実施形態に係る車両用バッテリー保持構造は、主として、車両に搭載されるバッテリー1を着脱自在に保持して固定するバッテリートレイ2、バッテリー保持部材(例えば、バッテリーバンド)3、バッテリートレイリンフォースメント4、バッテリートレイメンバー5を備えている。バッテリー1は、車両前部のエンジンルーム内などに配置されており、規格によってサイズなどがほぼ決まった略直方体形状を有している。
本実施形態のバッテリー1の下部周囲であって、前面下部1a、後面下部1b及び左右両側の側面下部1cには、外側へ突出する突起形状部11,12,13がそれぞれ設けられている。そして、バッテリー1は、車体側に取付けられたバッテリートレイ2に載せられ、この状態で、前面下部1a及び後面下部1bに設けられた前面側突起形状部11及び後面側突起形状部12が固定されるとともに、側面下部1cに設けられた側面側突起形状部13が固定されることにより、バッテリートレイ2に保持されるようになっている。
前面側突起形状部11は、図7に示すように、バッテリー1の前面下部1aから車両前方へ突出する水平面部11aと、該水平面部11aの先端から車両下方へ延びる縦壁部11bを有している。また、後面側突起形状部12は、図6及び図7に示すように、バッテリー1の後面下部1bから車両後方へ下り傾斜で突出する斜面部12aと、該斜面部12aの先端から車両下方へ延びる縦壁部12bを有している。さらに、側面側突起形状部13は、図3及び図4に示すように、バッテリー1の側面下部1cから車両側方へ下り傾斜で突出する斜面部13aと、該斜面部13aの先端から車両下方へ延びる縦壁部13bを有している。
本実施形態のバッテリートレイ2は、図1〜図7に示すように、バッテリー1及びバッテリー保持部材3を設置することが可能な車両前後方向長さ及び車両幅方向長さを有する板金製のトレイであり、バッテリー1及びバッテリー保持部材3を設置する底面部2aと、該底面部2aの周縁から上方へ延びる側面部2bとを有している。バッテリー1は、バッテリー保持部材3の設置位置よりも後方側に配置され、樹脂製バッテリートレイ6を介してバッテリートレイ2の底面部2aに載せられた状態で保持されるようになっている。そのため、樹脂製バッテリートレイ6は、バッテリー1と対応する車両前後方向長さ及び車両幅方向長さで形成されており、バッテリー1を設置する底面部6aと、該底面部6aの周縁から上方へ延びる側面部6bとを有している。しかも、樹脂製バッテリートレイ6は、底面部6aがバッテリー1の突起形状部11,12,13の後述する縦壁部の下端と当接可能な大きさを有し、側面部6bがバッテリー1の突起形状部11,12,13の後述する縦壁部よりも外側に位置する大きさを有している。
本実施形態のバッテリー保持部材3は、図1〜図4及び図7に示すように、樹脂製バッテリートレイ6を介してバッテリートレイ2の底面部2aに載せられたバッテリー1を保持するために、バッテリートレイ2の前方側に設けられている。そのため、バッテリー保持部材3は、バッテリートレイ2の底面部2aに固定される本体部31と、バッテリー1の前面下部1aに沿って車両幅方向に延びる前面保持部32と、バッテリー1の左右両側の側面下部1cに沿って車両前後方向に延びる側面保持部33とを有している。そして、バッテリー1の前面側突起形状部11は、バッテリー保持部材3の前面保持部32によって保持され、バッテリー1の側面側突起形状部13の車両前方側は、バッテリー保持部材3の側面保持部33によって保持されるようになっている。
バッテリー保持部材3の本体部31は、図1、図2及び図7に示すように、車両幅方向に間隔を空けて配置した2本の締付ボルト7を溶接ナット8に螺合させることにより、バッテリートレイ2の底面部2aに離隔した状態で取付けられている。本体部31を締付ボルト7で2点締結することにより、バッテリー保持部材3の動きを抑制し、バッテリー1が削れるのを防いでいる。また、本体部31の前面保持部32側(車両後方側)の端部は、バッテリー1の前面側突起形状部11に近接する位置まで延び、本体部31の車両前方側端部31bは、バッテリートレイ2の車両前方側へ屈曲させた傾斜面状の側面部2bに当接する位置まで延び、該側面部2bに載置されており、本体部31とバッテリートレイ2の底面部2aとの上下間には、前面側突起形状部11及び樹脂製バッテリートレイ6の側面部6bの配置スペースが形成されている。そのため、車両前方側端部31bは、車両前方側へ屈曲させた傾斜面状の側面部2bとほぼ同角度に屈曲されている。これにより、バッテリー保持部材3とバッテリー1及びバッテリートレイ2との接触面積を増やして車両走行中のバッテリー1の動きがさらに抑制されるようになっている。
バッテリー保持部材3の本体部31には、締付ボルト7のねじ部を挿入する2個のボルト孔31aが設けられ、バッテリートレイ2の底面部2aには、締付ボルト7のねじ部を挿入する取付孔21がボルト孔31aと対応する位置に設けられている。溶接ナット8は、取付孔21が設けられた底面部2aの下面に溶接などにより固着されている。
また、本実施形態のバッテリー保持部材3においては、前面保持部32と側面保持部33とが本体部31に一体に形成されている。前面保持部32は、図1、図2及び図7に示すように、バッテリー1の前面下部1aの車両幅方向の大きさと同等の幅を有しており、本体部31の車両後方側の端部から車両上方へ延びるように屈曲形成されている。そのため、前面保持部32は、バッテリー1の前面下部1aに当接する前面当接部32aと、該前面当接部32aの下端側に設けられ、前面側突起形状部11の水平面部11aに載せる設置面部32bとを有している。
したがって、バッテリー1の前面側突起形状部11は、バッテリー保持部材3の前面保持部32の設置面部32bを前面側突起形状部11の水平面部11aに載せ、前面当接部32aをバッテリー1の前面下部1aに当接させた状態で締付ボルト7及び溶接ナット8を締結し、本体部31をバッテリートレイ2の底面部2aに固定することによって、保持されるように構成されている。
側面保持部33は、図1〜図4に示すように、本体部31の左右両側部の位置で、所定の長さLを有する側腕部として形成されており、本体部31の車両後方側の端部から車両後方へ向かってバッテリー1の側面側突起形状部13の車両前方側位置まで延びている。しかも、側面保持部33には、側面側突起形状部13を保持する側面当接部33aと、バッテリー1の車両幅方向の動きを規制する側面規制部33bとが設けられている。側面保持部33の側面当接部33aは、図3及び図4に示すように、側面側突起形状部13の斜面部13aと当接する傾斜面状に形成されており、当該斜面部13aと対応する角度で外方へ向かう下り傾斜の傾斜面部として構成されている。また、側面当接部33aは、側面側突起形状部13の斜面部13aよりも大きい幅寸法を有しており、下半部分は、側面側突起形状部13の斜面部13aより外側に位置している。そして、側面当接部33aの下端には、車両下方へ延びるフランジ部33cを有しており、当該フランジ部33cは、樹脂製バッテリートレイ6の側面部6bの外側に近接して位置し、側面部6bの上端と係合可能に配置されている。また、側面保持部33の側面規制部33bは、側面当接部33aの上端から車両上方へ延び、バッテリー1の側面下部1cに対して平行に近接して位置するフランジ部状に形成されている。そのため、側面保持部33は、側面規制部33b、側面当接部33a及びフランジ部33cが車両上下方向に連続して形成されており、側面保持部33の断面形状は、側面規制部33b、側面当接部33a及びフランジ部33cにより、車両前方視でやや横向きの略S字形状を有している。
したがって、バッテリー1の側面側突起形状部13は、バッテリー保持部材3の側面保持部33の側面当接部33aを側面側突起形状部13の斜面部13aに載せて当接させ、側面規制部33bをバッテリー1の側面下部1cに近接させて配置するとともに、フランジ部33cを樹脂製バッテリートレイ6の側面部6bの外側に近接させて配置した状態で締付ボルト7及び溶接ナット8を締結し、本体部31をバッテリートレイ2の底面部2aに固定することによって、保持されるように構成されている。
一方、本実施形態のバッテリートレイ2の車両後方側には、図5〜図7に示すように、後面側突起形状部12を保持する係止形状部22が車両幅方向に沿って設けられており、該係止形状部22は、バッテリートレイ2の側面部2bの上端からバッテリー1の後面下部1b側(車両前方側)へ向かって車両斜め上方に延びながら連続して形成されている。また、係止形状部22は、後面側突起形状部12の斜面部12aと当接する後面当接部22aを有しており、該後面当接部22aは、後面側突起形状部12の斜面部12aと対応する角度で外方へ向かう下り傾斜面状に形成されている。しかも、係止形状部22は、後面当接部22aの下部側に位置し、後面側突起形状部12の縦壁部12bの外側(両後方側)であって、後面側突起形状部12の縦壁部12bに隣接して配置され、車両幅方向に間隔を空けて設けられる複数の凹形状部22bを有している。これら凹形状部22bは、係止形状部22の剛性を確保するために、車両下方へ向かって凹んだ湾曲形状に形成されており、後突時に車両後方へ移動しようとするバッテリー1の後面側突起形状部12に対するストッパーとしての機能を有している。
したがって、バッテリー1の後面側突起形状部12は、バッテリートレイ2の係止形状部22の後面当接部22aを後面側突起形状部12の斜面部12aに当接させ、凹形状部22bを後面側突起形状部12の縦壁部12bの外側に隣接させて配置することによって、保持されるように構成されている。
また、バッテリートレイ2の車両後方側に位置する左右両側の角部には、図1、図2、図5及び図6に示すように、バッテリートレイ2の車両後方側を補強するバッテリートレイリンフォースメント4が車両幅方向で対向して所定の高さ位置に設けられている。これらバッテリートレイリンフォースメント4は、車両前方、車両幅方向及び車両上向へ延びる平面視でL字形状に形成されている。
さらに、バッテリートレイ2の車両後方側端部の上部には、図1及び図7に示すように、車両幅方向に沿って延びるバッテリートレイメンバー5が設けられており、該バッテリートレイメンバー5は、左右両側のバッテリートレイリンフォースメント4に掛け渡されている。しかも、バッテリートレイメンバー5は、図7の一点鎖線で示すように、後突時にバッテリー1の車両後方への回転を抑制するために、上下中心位置Cがバッテリー1の重心G位置の高さH以上の高さに配置されている。また、バッテリートレイメンバー5は、当該メンバ5の剛性を向上させ、平面形状よりも薄肉化が可能なハット型形状に形成されており、突出した上下中間部分がバッテリー1側に位置するように配置されている。
次に、本発明の実施形態に係る車両用バッテリー保持構造によって、バッテリー1をバッテリートレイ2に保持する作業手順を説明する。
まず、バッテリートレイリンフォースメント4、バッテリートレイメンバー5等を含むバッテリートレイ2を図外の車体側に取付ける。そして、車体側に取付けられたバッテリートレイ2の底面部2aの所定位置に樹脂製バッテリートレイ6を介してバッテリー1を載せ、バッテリートレイ2の車両後方側に位置する係止形状部22の後面当接部22aをバッテリー1の後面側突起形状部12の斜面部12aに当接させる。
次いで、バッテリー保持部材3をバッテリートレイ2の車両前方側に設置し、バッテリー保持部材3の前面保持部32の設置面部32bを前面側突起形状部11の水平面部11aに載せるとともに、前面当接部32aをバッテリー1の前面下部1aに当接させる。また、バッテリー保持部材3の側面保持部33の側面当接部33aを側面側突起形状部13の斜面部13aに載せて当接させ、側面規制部33bをバッテリー1の側面下部1cに近接させて配置するとともに、フランジ部33cを樹脂製バッテリートレイ6の側面部6bの外側に近接させて配置する。
しかる後、バッテリー保持部材3のボルト孔31a及びバッテリートレイ2の取付孔21を介して締付ボルト7を溶接ナット8に螺合させて締結し、本体部31をバッテリートレイ2の底面部2aに固定すれば、バッテリー1の前面側突起形状部11は、バッテリー保持部材3の前面保持部32に押え付けられて保持され、バッテリー1の後面側突起形状部12はバッテリートレイ2の車両後方側に位置する係止形状部22に押し付けられて保持されるとともに、バッテリー1の側面側突起形状部13は、バッテリー保持部材3の側面保持部33に押え付けられて保持され、作業が終了することになる(図1〜図3及び図7参照)。
このように、本発明の実施形態に係る車両用バッテリー1の保持構造では、バッテリー1の前面下部1a及び後面下部1bに設けられた前面側突起形状部11及び後面側突起形状部12を固定することにより、バッテリー1がバッテリートレイ2に保持されるようになっており、バッテリートレイ2には、バッテリー1を保持するバッテリー保持部材3が設けられ、バッテリー保持部材3は、バッテリー1の前面下部1aに沿って車両幅方向に延びる前面保持部32と、バッテリー1の側面下部1cに沿って車両前後方向に延びる側面保持部33を有し、前面側突起形状部11が、バッテリー保持部材3の前面保持部32によって保持され、バッテリー1の側面下部1cに設けられた側面側突起形状部13の車両前方側が、バッテリー保持部材3の側面保持部33によって保持されているので、車両走行中の車体に発生する振動や後突時の衝撃による慣性力で車両前後方向に移動しようとするバッテリー1の前面側突起形状部11及び側面側突起形状部13とバッテリー保持部材3の前面保持部32及び側面保持部33とが外れにくくなっている。したがって、本実施形態の保持構造によれば、バッテリー1がバッテリートレイ2から外れてしまう不具合を防止することができ、バッテリー1をバッテリートレイ2に長期間にわたり安定して保持することができる。
また、本実施形態の保持構造では、後突時の衝撃荷重でバッテリー1が後端部を中心に持ち上がり、車両後方に回転しようとしても、回転中心から遠い箇所であるバッテリー1の前面部及び側面部の車両前方側がバッテリー保持部材3の前面保持部32及び側面保持部33によって押え付けられているので、バッテリー1の車両後方回転の動きを抑制でき、バッテリー1とバッテリー保持部材3とが外れにくく、バッテリー1がバッテリートレイ2から外れてしまうという不具合の発生を低減させることができる。さらに、バッテリー保持部材3の側面保持部33によってバッテリー1が側面部までしっかりと保持されているので、車両走行時の車両幅方向への動きに対してもバッテリー1の同方向への動きを規制し、バッテリー保持部材3によるバッテリー1の削りを回避できるとともに、車両幅方向にバッテリー保持部材3がバッテリー1から外れるという事態を防止することができる。
また、本実施形態の保持構造においては、前面保持部32と側面保持部33がバッテリー保持部材3の本体部31に一体に形成され、前面保持部32は、バッテリー1の前面下部1aの車両幅方向の大きさと同等の幅を有し、側面保持部33には、側面側突起形状部13を保持する側面当接部33aと、バッテリー1の車両幅方向の動きを規制する側面規制部33bとが設けられているので、位置関係などが異なる前面保持部32及び側面保持部33という2つの保持部同士間のばらつきが発生しにくくなり、組付け後のガタツキなどを低減させ、前面保持部32及び側面保持部33のよる保持効果をより高めることができるとともに、部品点数及び組付け工数の増加を防ぐことができる。しかも、バッテリー1及びバッテリートレイ2に対するバッテリー保持部材3の位置決めが容易となり、バッテリー保持部材3の組付け作業が容易に行えるので、バッテリー1の前面側突起形状部11及び側面側突起形状部13に対する前面保持部32及び側面保持部33のズレを抑えることができる。
さらに、本実施形態の保持構造では、側面保持部33の側面当接部33aが側面側突起形状部13の斜面部13aと当接する傾斜面状に形成され、下端に車両下方へ延びるフランジ部33aを有し、側面保持部33の側面規制部33bが、側面当接部33aの上端から車両上方へ延び、バッテリー1の側面下部1cに対して平行に近接して位置するフランジ部状に形成され、側面保持部33の断面形状が、側面当接部33aと側面規制部33bとにより、車両前方視で略S字形状を有している。
したがって、側面保持部33の側面当接部33aが側面側突起形状部13の斜面部13aを保持することによって、バッテリー1とバッテリー保持部材3との位置決めが容易となるので、バッテリー1をバッテリートレイ2に確実に保持することができる。また、側面保持部33が車両前方視で略S字形状の断面を有することで、側面保持部33の強度が向上し、バッテリー1の車両幅方向の動きが側面規制部33bにより規制されているので、外部から荷重がバッテリー保持部材3に加わった場合に、側面保持部33の変形を抑制することが可能となり、車体振動などによりバッテリー1が車両幅方向に揺れ動くのを確実に防止し、バッテリー1とバッテリー保持部材3とが擦れて削れてしまう可能性を低減させることができる。
そして、本実施形態の保持構造においては、後面側突起形状部12が斜面部12aと縦壁部12bを有し、バッテリートレイ2の車両後方側には、後面側突起形状部12を保持する係止形状部22が設けられ、係止形状部22は、後面側突起形状部12の斜面部12aと当接する後面当接部22aを有しているとともに、後面側突起形状部12の縦壁部12bに隣接して配置され、車両幅方向に間隔を空けて設けられる複数の凹形状部22bを有している。
したがって、後面側突起形状部12の斜面部12aが係止形状部22の後面当接部22aに当接した状態で保持されることになるので、バッテリー1の後面下部1bをバッテリートレイ2に位置決めしながら確実に保持することができる。また、係止形状部22の剛性及び強度が凹形状部22bの存在によって向上しているので、後突時の衝撃による慣性力でバッテリー1が車両後方に移動した際の係止形状部22の変形を防ぐことができる。しかも、凹形状部22bが後面側突起形状部12の縦壁部12bに隣接して配置されているので、凹形状部22bがバッテリー1の後面側突起形状部12のストッパーとして働き、バッテリー1が車両後方に大きく移動しないようにすることができる。さらに、バッテリー1の車両方向への移動量が小さくなるため、衝突時の慣性力で生じる係止形状部22に掛かる衝撃荷重を低減させ、係止形状部22の変形が発生しにくくすることができ、バッテリー1がバッテリートレイ2から外れる可能性を小さくすることができる。
また、本実施形態の保持構造において、バッテリートレイ2の車両後方側端部の上部には、車両幅方向に沿って延びるバッテリートレイメンバー5が設けられ、該バッテリートレイメンバー5は、バッテリー1の重心G位置の高さH以上の高さに配置されているので、後突時にバッテリー1が後面側突起形状部12と係止形状部22との引っ掛け部分を中心に車両後方へ回転しようとする動きをバッテリートレイメンバー5によって抑えることができ、バッテリー1がバッテリー保持部材3から外れるのを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態における保持構造では、バッテリートレイ2の底面部2aに2箇所でボルト締結されているが、本体部31の締結箇所は、2箇所である必要はなく、本体部31の大きさなどに対応して、1箇所もしくは3箇所以上であっても良い。
1 バッテリー
1a 前面下部
1b 後面下部
1c 側面下部
2 バッテリートレイ
2a 底面部
2b 側面部
3 バッテリー保持部材
4 バッテリートレイリンフォースメント
5 バッテリートレイメンバー
6 樹脂製バッテリートレイ
6a 底面部
6b 側面部
7 締付ボルト
8 溶接ナット
11 前面側突起形状部
11a 水平面部
11b 縦壁部
12 後面側突起形状部
12a 斜面部
12b 縦壁部
13 側面側突起形状部
13a 斜面部
13b 縦壁部
21 取付孔
22 係止形状部
22a 後面当接部
22b 凹形状部
31 本体部
31a ボルト孔
32 前面保持部
32a 前面当接部
32b 設置面部
33 側面保持部
33a 側面当接部
33b 側面規制部
33c フランジ部
G バッテリーの重心

Claims (5)

  1. 車両に搭載されるバッテリーの下部周囲には、外側へ突出する突起形状部が設けられ、車体側に取付けられたバッテリートレイに前記バッテリーを載せ、前記バッテリーの前面下部及び後面下部に設けられた前面側突起形状部及び後面側突起形状部を固定することにより、前記バッテリーが前記バッテリートレイに保持されるようになっている車両用バッテリー保持構造において、
    前記バッテリートレイには、前記バッテリーを保持するバッテリー保持部材が設けられ、前記バッテリー保持部材は、前記バッテリーの前面下部に沿って車両幅方向に延びる前面保持部と、前記バッテリーの側面下部に沿って車両前後方向に延びる側面保持部を有しており、
    前記バッテリーの前面側突起形状部は、前記バッテリー保持部材の前記前面保持部によって保持され、前記バッテリーの側面下部に設けられた側面側突起形状部の車両前方側は、前記バッテリー保持部材の前記側面保持部によって保持されていることを特徴とする車両用バッテリー保持構造。
  2. 前記前面保持部と前記側面保持部は、前記バッテリー保持部材の本体部に一体に形成され、前記前面保持部は、前記バッテリーの前面下部の車両幅方向の大きさと同等の幅を有し、前記側面保持部には、前記側面側突起形状部を保持する側面当接部と、前記バッテリーの車両幅方向の動きを規制する側面規制部とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用バッテリー保持構造。
  3. 前記側面保持部の側面当接部は、前記側面側突起形状部の斜面部と当接する傾斜面状に形成され、下端に車両下方へ延びるフランジ部を有し、前記側面保持部の側面規制部は、前記側面当接部の上端から車両上方へ延び、前記バッテリーの側面に対して平行に近接して位置するフランジ部状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用バッテリー保持構造。
  4. 前記後面側突起形状部は、斜面部と縦壁部を有し、前記バッテリートレイの車両後方側には、前記後面側突起形状部を保持する係止形状部が設けられ、前記係止形状部は、前記後面側突起形状部の斜面部と当接する後面当接部を有しているとともに、前記後面側突起形状部の縦壁部に隣接して配置され、車両幅方向に間隔を空けて設けられる複数の凹形状部を有していることを特徴とする請求項1〜3に記載の車両用バッテリー保持構造。
  5. 前記バッテリートレイの車両後方側端部の上部には、車両幅方向に沿って延びるバッテリートレイメンバーが設けられ、前記バッテリートレイメンバーは、前記バッテリーの重心位置以上の高さに配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用バッテリー保持構造。
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