JP2020082889A - 車両の後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時におけるツールボックスと電気機器との干渉を抑制できる車両の後部構造を提供する。【解決手段】ツールボックス50は、収容凹部30の後部側壁22aと収容凹部30内における前側に配置されたインバータ40との間に設けられる第1ボックス60と、第1ボックス60と後部側壁22aとの間に設けられる第2ボックス70とを備えている。第1ボックス60の第2ボックス70側の部分の上面には、インバータ40に近接するほど上方に位置するように傾斜した第1傾斜面66が設けられている。第2ボックス70には、第1傾斜面66に対向するとともに第1傾斜面66に沿う第2傾斜面76が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の後部構造に関する。
特許文献1には、駆動モータを制御するインバータが配置された車両の後部構造が開示されている。この構造では、車両のリアシートの後方におけるフロアパネルとデッキボードとの間にインバータが配置されている。インバータは、ブラケットを介してフロアパネルに対して固定されている。また、インバータとデッキボードとの間には、工具が収容されるツールボックスが配置されている。インバータは、ツールボックスの前後方向及び車幅方向の双方における中央部の下方に配置されている。すなわち、インバータは、車幅方向の外側や後側からツールボックスによって覆われている。そして、ツールボックスにはフロアパネルの底部に当接する複数の支持脚が設けられている。
特開2016−52854号公報
ところで、上記車両の後部構造では、車両の後面衝突時などにツールボックスがインバータに向かって変位することでインバータと干渉するおそれがある。
なお、こうした問題は、インバータに限定されるものではなく、ツールボックスによって車幅方向の外側や後側から覆われるものであれば、モータやバッテリなどの他の電気機器においても同様にして生じるものである。
本発明の目的は、車両衝突時におけるツールボックスと電気機器との干渉を抑制できる車両の後部構造を提供することにある。
上記目的を達成するための車両の後部構造は、車両のフロアパネルに形成された収容凹部内に電気機器と隣り合って設けられるツールボックスを備える車両の後部構造であって、前記ツールボックスは、前記収容凹部の側壁と前記電気機器との間に設けられる第1ボックスと、前記第1ボックスと前記側壁との間に設けられる第2ボックスと、を備えており、前記第1ボックスの前記第2ボックス側の部分の上面には、前記電気機器に近接するほど上方に位置するように傾斜した第1傾斜面が設けられており、前記第2ボックスには、前記第1傾斜面に対向するとともに前記第1傾斜面に沿う第2傾斜面が設けられている。
同構成によれば、電気機器を基準として第2ボックス側から車両が衝突すると、その衝撃力によって第2ボックスが電気機器側に向かって変位し、第2ボックスの第2傾斜面が第1ボックスの第1傾斜面に押し付けられる。第1傾斜面及び第2傾斜面は、電気機器に近接するほど上方に位置するように傾斜していることから、第2ボックスには、第1傾斜面に沿った斜め上向きの力が作用する。このため、第2ボックスは第1傾斜面に沿って斜め上方に変位するようになる。これにより、第2ボックスから第1ボックスを介して電気機器に伝達される力が低減される。したがって、ツールボックスと電気機器との干渉を抑制できる。
本発明によれば、車両衝突時におけるツールボックスと電気機器との干渉を抑制できる。
車両の後部構造の第1実施形態について、車両の荷室におけるラゲージボードの一部を破断して示す車両後部の斜視図。 図1の2−2線に沿った断面図。 同実施形態の作用を説明する図であって、後側から車両に障害物が衝突した状態を示す断面図。 第2実施形態における図2に対応する断面図。 第2実施形態の作用を説明する図であって、後側から車両に障害物が衝突した状態を示す断面図。
<第1実施形態>
以下、図1〜図3を参照して、車両の後部構造の第1実施形態について説明する。
本実施形態の車両の後部構造は、例えば、駆動モータ(図示略)を備える電動車両に適用されるものである。なお、以降において、車両の前後方向を単に前後方向と称し、車両の幅方向を単に幅方向と称する。
図1に示すように、本実施形態の車両は、車体の後部開口10aを開閉するバックドア(図示略)を備えた所謂ハッチバックタイプの車両である。車両後部における一対のリアシート11の後側には、荷室10が設けられている。
荷室10は、幅方向の両側に設けられた一対のデッキサイドトリム12、デッキサイドトリム12同士の間に設けられて床面を構成するラゲージボード13、ルーフ(図示略)、上記バックドアなどにより区画されている。
後部開口10aの下側縁部には、幅方向に沿って延在するとともにデッキサイドトリム12の後端の下部同士を連結するフィニッシュプレート14が設けられている。
図2に示すように、車両のフロアパネル20のうちラゲージボード13の下方に対応する部分には、収容凹部30が下方に向けて凹設されている。収容凹部30は、底壁21と、底壁21の全周を取り囲む側壁22とを有している。収容凹部30の前部には、底壁21が下方に膨出した前側膨出部31が形成されている。収容凹部30の後部には、底壁21が前側膨出部31よりも下方に膨出した後側膨出部32が形成されている。
後側膨出部32は、前側に位置するとともに前側ほど上方に位置するように傾斜した傾斜壁部23を有している。
図1及び図2に示すように、収容凹部30内における前側には、上記駆動モータを制御するインバータ40が配置されている。インバータ40は、ワイヤハーネス41を介して駆動モータ及びバッテリー(図示略)に電気的に接続されている。なお、インバータ40が本発明に係る電気機器に相当する。
図2に示すように、底壁21のうち前側膨出部31に対応する部分には、前後方向において並んで配置された一対のブラケット42,43が突設されている。インバータ40は、各ブラケット42,43により支持されている。より詳しくは、インバータ40は、後側のブラケット43により後部が支持されており、当該ブラケット43よりも上方に延在した前側のブラケット42により前部が支持されている。したがって、インバータ40は、前部ほど上方に位置するように傾斜した姿勢で収容凹部30内において支持されている。
収容凹部30の側壁22のうち後部を構成する後部側壁22aと、インバータ40との間には、車両に搭載される工具100が収容されるツールボックス50が設けられている。なお、本実施形態の工具100としては、例えば、ジャッキ、ジャッキハンドル、ハブナットレンチ、牽引フックなどが挙げられる。
ツールボックス50は、後部側壁22aとインバータ40との間に設けられる第1ボックス60と、第1ボックス60と後部側壁22aとの間に設けられる第2ボックス70とを備えている。したがって、収容凹部30内には、前側から順にインバータ40、第1ボックス60、及び第2ボックス70が隣り合って設けられている。なお、第1ボックス60及び第2ボックス70は、例えばEPP(発泡ポリプロピレン)により形成されている。
図1及び図2に示すように、第1ボックス60は、複数の工具100が各別に収容される複数の凹部63が形成された第1ボックス本体部61と、第1ボックス本体部61を支持する第1支持部62とを有している。第1支持部62は、第1ボックス本体部61の後端から下方に向かって突出するとともに収容凹部30の底壁21の中央部に当接している。
図2に示すように、第1ボックス本体部61は、インバータ40の上方を覆うとともにインバータ40よりも前側に延出している。第1ボックス本体部61の裏面には、インバータ40の上面に沿って傾斜した裏側傾斜面64が形成されている。
第1ボックス60の上面には、ラゲージボード13が載置される第1載置面65が設けられている。第1ボックス60の上面のうち第1載置面65よりも後側の部分には、インバータ40の後側に位置し、前側ほど上方に位置するように傾斜した第1傾斜面66が第1ボックス60の上下方向の全体にわたって設けられている。第1傾斜面66は、第1載置面65に連なって形成されている。
なお、図示は省略するが、第1ボックス60は、幅方向の両側において一対のブラケット42,43に対して固定されており、収容凹部30内における移動が規制されている。
第2ボックス70は、複数の工具100が各別に収容される複数の凹部73が形成された第2ボックス本体部71と、第2ボックス本体部71を支持する第2支持部72とを有している。第2支持部72は、第2ボックス本体部71の後端から下方に向かって突出するとともに後側膨出部32の底部に当接している。
第2ボックス本体部71の上面には、ラゲージボード13が載置される第2載置面75が設けられている。ツールボックス50が収容凹部30内に配置された状態において、第1ボックス60の第1載置面65と、第2ボックス70の第2載置面75とは同一平面上に位置する。したがって、ラゲージボード13は、第1載置面65及び第2載置面75の双方に載置される。
第2ボックス本体部71には、第1ボックス60の第1傾斜面66全体に対向するとともに第1傾斜面66に沿う第2傾斜面76が設けられている。第2傾斜面76は、第2載置面75に連なって形成されている。
第2支持部72には、後側膨出部32の傾斜壁部23に対向するとともに傾斜壁部23に沿う第3傾斜面77が設けられている。
第2ボックス本体部71の後端の上部には、後側に向かって突出した突出部78が幅方向の略全体にわたって設けられている。突出部78の下面には、下方に向かって突出する円柱状の係合部78aが幅方向に間隔をおいて複数設けられている。本実施形態では、突出部78の幅方向における中央部及び両端部に都合3つの係合部78aが設けられている。
図2に拡大して示すように、フィニッシュプレート14の下部における第2ボックス本体部71の突出部78の後側に隣り合う部分には、各係合部78aが係合される複数の係合孔14aが形成されている。各係合孔14aは、フィニッシュプレート14の下部を上下方向に沿って貫通する円孔である。各係合孔14aの外径は、各係合部78aの外径よりも僅かに大きい。このため、各係合部78aが各係合孔14aに係合することで、フィニッシュプレート14に対する第2ボックス70の前後方向の変位が規制される一方、フィニッシュプレート14に対する第2ボックス70の上方への変位が許容される。
本実施形態の作用について説明する。
車両の後側から障害物Bが衝突すると、その衝撃力によって収容凹部30の後部側壁22a及びフィニッシュプレート14と共に第2ボックス70が前側に向かって変位し、第2ボックス70の第2傾斜面76が第1ボックス60の第1傾斜面66に押し付けられる。第1傾斜面66及び第2傾斜面76は、前側ほど上方に位置するように傾斜していることから、第2ボックス70には、第1傾斜面66に沿った斜め前上向きの力が作用する。このため、第2ボックス70は第1傾斜面66に沿って斜め前上方に変位するようになる(以上、作用1)。
上記態様により第2ボックス70の第2傾斜面76が第1ボックス60の第1傾斜面66に押し付けられることと略同時に、第2ボックス70の第2支持部72に設けられた第3傾斜面77が後側膨出部32の傾斜壁部23に押し付けられる。傾斜壁部23及び第3傾斜面77は、前側ほど上方に位置するように傾斜していることから、第2ボックス70には、傾斜壁部23に沿った斜め前上向きの力が作用する。このため、第2ボックス70は、第1ボックス60の第1傾斜面66と後側膨出部32の傾斜壁部23との双方に沿って斜め前上方に安定して変位するようになる(以上、作用2)。
また、衝突の初期においては、フィニッシュプレート14に対する第2ボックス70の前後方向における変位が係合部78aによって規制されているため、障害物Bを介してフィニッシュプレート14に作用する前向きの衝撃力が第2ボックス70に対して伝達されやすくなる。このため、第2ボックス70の第2傾斜面76及び第3傾斜面77が、第1ボックス60の第1傾斜面66及び収容凹部30の傾斜壁部23に対してそれぞれ前方に向けてより確実に押し付けられる。これらにより、第2ボックス70が第1傾斜面66及び傾斜壁部23に沿って斜め前上方に変位しやすくなる。
なお、衝突の初期以降においては、図3に示すように、フィニッシュプレート14の係合孔14aから係合部78aが上方に抜け出すことでフィニッシュプレート14に対する第2ボックス70の上方への変位が許容される。このため、第1ボックス60の第1傾斜面66に沿って第2ボックス70が斜め前上方に更に変位することとなる(以上、作用3)。
本実施形態の効果について説明する。
(1)ツールボックス50は、収容凹部30の後部側壁22aと収容凹部30内における前側に配置されたインバータ40との間に設けられる第1ボックス60と、第1ボックス60と後部側壁22aとの間に設けられる第2ボックス70とを備えている。第1ボックス60の第2ボックス70側の部分の上面には、インバータ40に近接するほど上方に位置するように傾斜した第1傾斜面66が設けられている。第2ボックス70には、第1傾斜面66に対向するとともに第1傾斜面66に沿う第2傾斜面76が設けられている。
こうした構成によれば、上記作用1を奏することから、第2ボックス70から第1ボックス60を介してインバータ40に伝達される力が低減される。したがって、車両衝突時におけるツールボックス50とインバータ40との干渉を抑制できる。
(2)第1傾斜面66は、第1載置面65に連なって形成されており、第2傾斜面76は、第2載置面75に連なって形成されている。
こうした構成によれば、ツールボックス50を複数に分割して構成しながらも、第1ボックス60の上面と第2ボックス70の上面との間の隙間を小さくすることができる。
(3)第1傾斜面66は、第1ボックス60の上下方向の全体にわたって設けられている。
こうした構成によれば、第1ボックス60には、第2ボックス70が第1傾斜面66に沿って斜め上方に変位する際に干渉するものがない。このため、第2ボックス70が第1傾斜面66に沿って円滑に変位するようになる。これにより、第2ボックス70から第1ボックス60を介してインバータ40に伝達される力が一層低減されるようになり、車両衝突時におけるツールボックス50とインバータ40との干渉を一層抑制できる。
(4)収容凹部30の後側膨出部32は、前側に位置するとともに前側ほど上方に位置するように傾斜した傾斜壁部23を有しており、第2ボックス70の第2支持部72には、傾斜壁部23に対向するとともに傾斜壁部23に沿う第3傾斜面77が設けられている。
こうした構成によれば、上記作用2を奏することから、上記(1)の効果をより確実に奏することができる。
(5)第2ボックス70には、第2ボックス70の後側に隣り合うフィニッシュプレート14に係合され、フィニッシュプレート14に対する第2ボックス70の前後方向の変位を規制する一方、フィニッシュプレート14に対する第2ボックス70の上方への変位を許容する係合部78aが設けられている。
こうした構成によれば、上記作用3を奏することから、車両衝突時におけるツールボックス50とインバータ40との干渉をより一層抑制できる。
<第2実施形態>
以下、図4及び図5を参照して、車両の後部構造の第2実施形態について説明する。
なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付すとともに、第1実施形態と対応する構成については、第1実施形態の符号「**」に「100」を加算した「1**」を付すことにより、重複する説明を省略する。
図4に示すように、収容凹部30内には、前側から順にインバータ40、第1ボックス160、及び第2ボックス170が隣り合って設けられている。
第1ボックス160の上面のうち第1載置面165よりも後側であり、インバータ40の後側に位置する部分には、前側ほど上方に位置するように傾斜した第1傾斜面166が設けられている。
第1傾斜面166は、第1ボックス本体部161の上部のみに設けられており、第1載置面165に連なって形成されている。
第1ボックス本体部161における第1傾斜面166が設けられた部分の下方には、後方に突出する突出部167が設けられている。突出部167の上面は、第1傾斜面166の後縁に連なるとともに第1載置面165と略平行に延びている。また、突出部167の後面は、前側ほど下方に位置するように傾斜している。
第2ボックス170は、第2ボックス本体部171から第1ボックス160に向かって前方に張り出すとともに、第1ボックス本体部161の突出部167の上方に位置する張出部178を有している。張出部178の上面は、第2載置面175の一部をなしている。張出部178の前端部には、第1ボックス160の第1傾斜面166に対向するとともに第1傾斜面166に沿う第2傾斜面176が設けられている。第2傾斜面176は、第2載置面175に連なって形成されている。
第2ボックス本体部171の前面には、第1ボックス本体部161の突出部167の後面に対向するとともに後側ほど下方に位置するように傾斜した上側傾斜面171a及び下側傾斜面171bが段差を介して設けられている。したがって、第1ボックス160と、第2ボックス170との間には下方ほど前後の間隔が大きい隙間Sが形成されている。
本実施形態の作用について説明する。
車両の後側から障害物Bが衝突すると、その衝撃力によって収容凹部30の後部側壁22a及びフィニッシュプレート14と共に第2ボックス170が前側に向かって変位し、第2ボックス170の第2傾斜面176が第1ボックス160の第1傾斜面166に押し付けられる。このとき、第2ボックス本体部171と第1ボックス本体部161の突出部167との間には隙間Sが存在している。そして、第1傾斜面166及び第2傾斜面176は、前側ほど上方に位置するように傾斜していることから、第2ボックス170の張出部178には、第1傾斜面166に沿った斜め前上向きの力が作用する。このため、第2ボックス170は第1傾斜面166に沿って僅かに斜め前上方に変位する。このように、第1傾斜面166を第1ボックス160の上部のみに設けながらも、第1ボックス160と第2ボックス170との間に形成された隙間Sによって、第1傾斜面166に沿った第2ボックス170の変位が許容される。
この直後、第2ボックス170の斜め前上方への変位に伴い、第2ボックス本体部171の上側傾斜面171aが突出部167に当接する。
またこのとき、第2ボックス170の第2支持部172に設けられた第3傾斜面177が後側膨出部32の傾斜壁部23に押し付けられる。傾斜壁部23及び第3傾斜面177は、前側ほど上方に位置するように傾斜していることから、第2ボックス本体部171には、傾斜壁部23に沿った斜め前上向きの力が作用する。これにより、第2ボックス170は、上側傾斜面171aが突出部167に摺動しつつ、第2ボックス本体部171に作用する斜め前上向きの力により斜め前上方に変位する。このとき、第2ボックス本体部171は、上側傾斜面171aの傾斜に沿って斜め上方に変位しようとする。
ここで、第1ボックス本体部161と、第2ボックス本体部171の下側傾斜面171bとの間には隙間Sが形成されているため、第2ボックス本体部171が上側傾斜面171aの傾斜に沿って斜め前上方に変位することが許容される。
なお、前後方向に対する上側傾斜面171aの傾斜角度は、第2傾斜面176の傾斜角度よりも大きく、第1実施形態の第2傾斜面76の傾斜角度よりも大きい。したがって、第2実施形態の第2ボックス170は、第1実施形態の第2ボックス70よりも大きな傾斜角度にて斜め前上方に変位することとなる。
本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る車両の後部構造によれば、第1実施形態の効果(1)、(2)、(4)及び(5)に加えて、新たに以下に示す効果が得られるようになる。
(6)第2ボックス170は、第2ボックス本体部171と、第2ボックス本体部171から第1ボックス160に向かって張り出す張出部178とを有している。張出部178には、第2傾斜面176が形成されている。第1ボックス160と第2ボックス170との間には、第1ボックス160の上下方向の一部に設けられた第1傾斜面166に沿った第2ボックス170の変位を許容する隙間Sが形成されている。
こうした構成によれば、上記作用を奏することから、第1ボックス160及び第2ボックス170の形状の自由度を高めることができる。
<変更例>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第2実施形態において、突出部167を省略することもできる。
・第1,2実施形態において、各傾斜面の角度は適宜変更できる。
・第2ボックス70(170)の係合部78a(178a)及び係合孔14aは、幅方向において少なくとも1つ設けられていればよい。
・第2ボックス70(170)の係合部78a(178a)に代えて係合孔を設けるとともに、フィニッシュプレート14の下部に上方に向けて突出するとともに上記係合孔に係合される突起を設けることもできる。
・インバータ40は、収容凹部30内の幅方向の中央に配置されていてもよいし、幅方向の一方側に配置されていてもよい。また、収容凹部30内の後側に配置されていてもよい。
・第1傾斜面66(166)及び第2傾斜面76(176)は、全体として前側ほど上方に位置するように傾斜していればよく、これらの表面に、シボ加工などが施されているものであってもよい。
・ツールボックスは、少なくとも第1ボックスと、第2ボックスとを備えていれば、これらとは別のボックスを更に備えるものであってもよい。
・上記実施形態では、車両の後方から障害物Bが衝突する場合における車両の後部構造の一例について例示したが、本発明は、車両の側方から障害物Bが衝突する場合においても同様にして適用できる。例えば、収容凹部30内に幅方向の一方側から順にインバータ、第1ボックス、及び第2ボックスを配置すれば、インバータを基準とした第2ボックス側からの障害物Bの衝突において、上記実施形態の効果(1)〜(6)に準じた効果を奏することができる。
・収容凹部30の傾斜壁部23を省略することもできる。
・第2ボックス70(170)の第2支持部72(172)の第3傾斜面77(177)を省略することもできる。
・収容凹部30の後側膨出部32を省略することもできる。この場合、第2ボックス70(170)の第2支持部72(172)も省略できる。
・第1実施形態において、第1傾斜面66は、第1ボックス60の上下方向の一部に設けられていてもよい。
・第1傾斜面66は、第1載置面65に連なって形成されていなくてもよい。また、第2傾斜面76は、第2載置面75に連なって形成されていなくてもよい。
・本発明に係る電気機器は、インバータに限定されない。他に例えば、車両の駆動モータやバッテリなどの他の電気機器であってもよい。
・セダンタイプなどのハッチバックタイプとは異なる車両に対しても本発明を適用することができる。
・内燃機関及び駆動モータの双方を有する所謂ハイブリッド車両や、燃料電池車両に対しても本発明を適用することができる。
10…荷室、10a…後部開口、11…リアシート、12…デッキサイドトリム、13…ラゲージボード、14…フィニッシュプレート、14a…係合孔、20…フロアパネル、21…底壁、22…側壁、22a…後部側壁、23…傾斜壁部、30…収容凹部、31…前側膨出部、32…後側膨出部、40…インバータ、41…ワイヤハーネス、42…ブラケット、43…ブラケット、50,150…ツールボックス、60,160…第1ボックス、61,161…第1ボックス本体部、62,162…第1支持部、63,163…凹部、64,164…裏側傾斜面、65,165…第1載置面、66,166…第1傾斜面、70,170…第2ボックス、71,171…第2ボックス本体部、72,172…第2支持部、73,173…凹部、75,175…第2載置面、76,176…第2傾斜面、77,177…第3傾斜面、78,178…突出部、78a,178a…係合部、100…工具、167…突出部、171a…上側傾斜面、171b…下側傾斜面、178…張出部、B…障害物、S…隙間。

Claims (7)

  1. 車両のフロアパネルに形成された収容凹部内に電気機器と隣り合って設けられるツールボックスを備える車両の後部構造であって、
    前記ツールボックスは、前記収容凹部の側壁と前記電気機器との間に設けられる第1ボックスと、前記第1ボックスと前記側壁との間に設けられる第2ボックスと、を備えており、
    前記第1ボックスの前記第2ボックス側の部分の上面には、前記電気機器に近接するほど上方に位置するように傾斜した第1傾斜面が設けられており、
    前記第2ボックスには、前記第1傾斜面に対向するとともに前記第1傾斜面に沿う第2傾斜面が設けられている、
    車両の後部構造。
  2. 前記第1ボックスの上面及び前記第2ボックスの上面には、それぞれラゲージボードが載置される第1載置面及び第2載置面が設けられており、
    前記第1傾斜面は、前記第1載置面に連なって形成されており、
    前記第2傾斜面は、前記第2載置面に連なって形成されている、
    請求項1に記載の車両の後部構造。
  3. 前記第1傾斜面は、前記第1ボックスの上下方向の全体にわたって設けられている、
    請求項1または請求項2に記載の車両の後部構造。
  4. 前記第1傾斜面は、前記第1ボックスの上下方向の一部に設けられており、
    前記第2ボックスは、ボックス本体部と、前記ボックス本体部から前記第1ボックスに向かって張り出す張出部とを有しており、
    前記第2傾斜面は、前記張出部に形成されており、
    前記第1ボックスと前記第2ボックスとの間には、前記第1傾斜面に沿った前記第2ボックスの変位を許容する隙間が形成されている、
    請求項1または請求項2に記載の車両の後部構造。
  5. 前記収容凹部は、下方に膨出する膨出部を有しており、
    前記膨出部は、前記電気機器側に位置するとともに前記電気機器に近接するほど上方に位置するように傾斜した傾斜壁部を有しており、
    前記第2ボックスの下部には、前記傾斜壁部に対向するとともに前記傾斜壁部に沿う第3傾斜面が設けられている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両の後部構造。
  6. 車両の前後方向を前後方向とするとき、
    前記電気機器は、前記収容凹部内における前側に配置されており、
    前記第1傾斜面は、前記電気機器の後側に位置し、前側ほど上方に位置するように傾斜しており、
    前記第2ボックスは、前記第1ボックスの後側に隣り合って設けられている、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車両の後部構造。
  7. 車両の前後方向を前後方向とするとき、
    前記第1傾斜面は、前記電気機器の後側に位置し、前側ほど上方に位置するように傾斜しており、
    前記第2ボックスは、前記第1ボックスの後側に隣り合って設けられており、
    前記第2ボックスには、前記第2ボックスの後側に隣り合うフィニッシュプレートに係合され、前記フィニッシュプレートに対する前記第2ボックスの前後方向の変位を規制する一方、前記フィニッシュプレートに対する前記第2ボックスの上方への変位を許容する係合部が設けられている、
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車両の後部構造。
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