JP2018107653A - 車両用認証システム - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯機と車載器とが離れている場合であっても認証処理を実施可能であって、かつ、携帯機での電力消費を抑制可能な車両用認証システムを提供する。【解決手段】車載器100が備える認証ECU110と携帯機200のそれぞれは、UHF帯の信号を送受信するためのUHF送受信機を備える。携帯機200は動作モードとして、UHF送受信機を所定の定期認証間隔で間欠的に動作させる定期認証モードを備える。携帯機200は動作モードが定期認証モードに設定されている間、間欠的にUHF送受信機を動作させるとともに、UHF送受信機を起動する度に、車載器100を認証するための処理を実施する。車載器100の認証を実施しない期間は、UHF送受信機への通電が遮断されるため、携帯機200での消費電力を抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載された車載器とユーザによって携帯される携帯機とが相互に無線通信を行なうことで認証処理を実施する車両用認証システムに関する。
従来、車両に搭載された車載器と、ユーザによって携帯される携帯機とが無線通信による認証処理を実施し、当該認証処理が成功したことに基づいて車載器が、車両ドアの施開錠やエンジン始動等の車両制御を実行する車両用認証システムがある。一般的に、この種の車両用認証システムでは、携帯機の認証を、LF(Low Frequency)帯の電波と、UHF(Ultra High Frequency)帯に属する所定の周波数の電波を用いて実施される。
具体的には、車載器から携帯機への信号送信にはLF帯の電波が使用され、携帯機から車載器への信号送信にはUHF帯の電波が使用される。車載器から携帯機への信号送信に、LF帯の電波を用いる理由は、無線信号の到達範囲を車両周辺の近距離に制限するためである。
また、携帯機は動作モードとして、復調回路や変調回路に電力を供給し、車載器との無線通信を実施可能な電源状態であるアクティブモードに加えて、消費電力低減のために、復調回路等への電力供給を遮断した電源状態であるスリープモードを備える場合が多い。携帯機はスリープモードとなっている場合、車載器から送信されたLF帯の電波が提供する電力によってスリープモードからアクティブモードへと移行する。
なお、特許文献1には、回路規模の増大を抑制するために、LF帯の信号を用いずに、極超短波を用いた人体通信によって携帯器と車載器とが認証処理を実施する車両用認証システムが開示されている。
特許第5320694号公報
特許文献1に例示されるように従来の車両用認証システムは、携帯機を持ったユーザが車両周辺に存在する場合に、車載器と携帯機との認証処理が実施されるように構成されていた。つまり、車載器が携帯機との認証処理を実施する場面として、ユーザが車両周辺に存在する場面が想定されていた。
しかしながら、発明者らは車両を用いたアプリケーションを種々検討したところ、携帯機が車両周辺に存在する場合だけでなく、車載器と携帯機とが或る程度(例えば数十メートル)離れている状態でも認証処理を実施させたいという要求が生じた。
車載器と携帯機がある程度離れた状態で通信を実施するためには、車載器と携帯機の双方がUHF帯の電波を用いて信号を送受信することが好ましい。しかしながら、車載器と携帯機がある程度離れている場合、携帯機をスリープモードからアクティブモードに移行させるほどの電力を、UHF帯の無線信号を用いて車載器が携帯機に提供することは、現実的には不可能といえるほど困難である。
故に、車載器と携帯機がある程度離れた状態で通信を実施するためには、常に携帯機を車載器からの信号を受信可能な状態(つまりアクティブモード)で動作させておく必要がある。しかし、アクティブモードで動作させる時間が長いほど携帯機での電力消費が多くなり、電池切れとなりやすくなる。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、携帯機と車載器とが離れている場合であっても認証処理を実施可能であって、かつ、携帯機での電力消費を抑制可能な車両用認証システムを提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、車両に搭載された車載器(100)と、ユーザによって携帯される携帯機(200)とが、無線通信による認証処理を実施する車両用認証システムにおいて、携帯機は、電池(250)と、電池に蓄えられている電力によって動作し、所定の周波数帯の電波を用いて車載器と無線通信を実施するための携帯機側通信部(220)と、車載器に対して認証処理の開始を要求するリクエスト信号を携帯機側通信部に送信させる認証要求部(G4 S103)と、携帯機側通信部によって受信された車載器から返送されてくる信号を用いて認証処理を実施する認証処理部(G4 S105)と、携帯機側通信部への電力の供給状態を制御する電源制御部(G3)と、を備え、車載器は、周波数帯の電波を用いて携帯機と無線通信を実施するための車両側通信部(115)と、車両側通信部がリクエスト信号を受信したことに基づいて、認証処理に用いられる信号を車両側通信部に返送させる応答処理部(F31)と、を備え、携帯機側通信部と車両側通信部は、それぞれ送信信号が少なくとも10m以上伝搬するように構成されており、電源制御部は、携帯機側通信部を所定の定期認証間隔で間欠的に動作させ、認証要求部は、電源制御部によって携帯機側通信部が起動されたことにも基づいてリクエスト信号を送信させることを特徴とする。
以上の構成において、車両側通信部と携帯機側通信部のそれぞれは、送信信号が10メートル以上伝搬するように構成されている。故に、携帯機と車載器とが離れていても無線通信による認証処理を実施することができる。
また、電源制御部は、携帯機側通信部を間欠的に動作させ、一時的に車載器との無線通信を可能な状態にする。このような制御態様によれば、常に携帯機側通信部を動作させ続ける構成に比べて消費電力を抑制できる。なお、携帯機から送信するリクエスト信号をトリガとして認証処理を実施するため、携帯機側通信部が停止していることによって車載器との認証処理が実施できないといった事象も発生しにくい。
つまり、以上の構成によれば、携帯機と車載器とが離れている場合であっても認証処理を実施可能であって、かつ、携帯機での電力消費を抑制することが可能となる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態にかかる車両用認証システムの概略的な構成を示した図である。 車載器100の概略的な構成を示すブロック図である。 車両側制御部111の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯機200の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯機側制御部260の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯機側制御部260が実施する定期認証処理を説明するためのフローチャートである。 変形例3における車両用認証システムの概略的な構成を示した図である。 変形例3における携帯機200の概略的な構成を示すブロック図である。 変形例9における車載器100の概略的な構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る車両用認証システムの概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すように車両用認証システムは、車両Vに搭載されている車載器100と、車両Vのユーザに携帯される携帯機200と、を備える。携帯機200は、車載器100と対応付けられてあって、車両Vに対する固有のキーとしての機能を備えている。
なお、本実施形態では一例として車両Vを、動力源としてエンジンのみを備えるエンジン車とするが、これに限らない。車両Vは、動力源としてエンジンとモータを備える、いわゆるハイブリッド車であってもよいし、モータのみを動力源として備える電気自動車であってもよい。
<車両用認証システムの概要>
車載器100と携帯機200はそれぞれ、互いに所定の周波数帯の電波を用いた無線通信を実施することで、通信相手が自分自身と対応付けられている通信装置であることを認証するための機能を有している。
具体的には、車載器100は車室内及び車両周辺の所定範囲に向けて所定のLF(Low Frequency)帯の信号を送信する機能と、所定のUHF(Ultra High Frequency)帯の信号を送受信する機能を有する。携帯機200は、車載器100から送信されるLF帯の信号を受信する機能と、UHF帯の信号を送受信する機能を有する。
なお、ここでのLF帯は20kHz〜300kHzを指し、UHF帯は300MHz〜3GHzを指すものとする。UHF帯が請求項に記載の第1周波数帯に相当し、LF帯が請求項に記載の第2周波数帯に相当する。UHF帯の電波としては、例えば、315MHzや、400MHz、900MHzの電波が用いられれば良い。UHF帯の電波を用いて、車載器100及び携帯機200が送信する信号のことを以降ではUHF信号とも記載する。
車載器100は、車両から数メートル以内となる範囲がLF通信エリアとなるように構成されているものとする。ここでのLF通信エリアとは、車載器100がLF帯の電波を用いて送信する信号(以降、LF信号)が、携帯機200が受信可能な信号強度を保って伝搬する範囲のことである。LF通信エリアの大きさは適宜設計されればよい。
このような構成において車載器100は、定期的に携帯機200に対して応答信号の返送を要求するLF信号(以降、ポーリング信号)を送信し、ポーリング信号に対する携帯機200からの応答が得られた場合に、携帯機200と無線通信による認証処理を実施する。なお、携帯機200から車載器100への応答には、UHF帯の電波が用いられる。
車載器100による携帯機200の認証は、周知のチャレンジ−レスポンス方式によって実施されればよい。チャレンジ−レスポンス方式は、認証する側の装置(以降、認証側装置)と認証を受ける側の装置(以降、被認証側装置)とがチャレンジコードとレスポンスコードと送受信することによって認証を行う方式である。なお、携帯機200と車載器100のそれぞれには、認証処理に用いられる共通の暗号鍵が保存されている。また、携帯機200には固有の識別番号(以降、携帯機ID)が割り当てられており、車載器100には、当該携帯機IDが登録されている。携帯機IDが前述の暗号鍵として利用されてもよい。
車載器100は、携帯機200を認証する処理(以降、携帯機認証処理)が成功したことに基づいて、例えば、ドアの施開錠や、エンジン始動等といった、所定の車両制御を実行する。すなわち、周知のスマートエントリー機能を提供する。
また、本実施形態における携帯機200は、動作モードとして、通常モードと定期認証モードとを備える。定期認証モードが請求項に記載の第1モードに相当し、通常モードが請求項に記載の第2モードに相当する。
通常モードは、上述したように、車載器100から送信されるLF信号を受信し、その受信したLF信号に対応するUHF信号を返送することで車載器100による携帯機200の認証を実現する動作モードである。つまり、通常モードは、携帯機200が被認証側装置として作動する動作モードである。車載器100が認証側装置として振る舞う認証処理が、上述の携帯機認証処理に相当する。車載器100によって実行される携帯機認証処理は、車載器100から送信される信号をトリガとして開始される。
一方、定期認証モードは、携帯機200が認証側装置として作動する動作モードである。定期認証モードにおいて携帯機200は、車載器100に対して認証処理の開始を要求するUHF帯の信号(以降、リクエスト信号)を所定の定期認証間隔で送信し、車載器100から返送されてくるUHF帯の応答信号を受信したことに基づいて、車載器100を認証する処理を実施する。つまり、定期認証モードは、携帯機200が定期的にリクエスト信号を送信し、その応答信号に基づいて認証処理を実施する動作モードである。以降では便宜上、携帯機200が車載器100を認証する処理のことを車両認証処理とも記載する。車両認証処理において車載器100は被認証側装置として振る舞う。
このような携帯機200による車載器100の認証は、LF帯の電波を用いずに実施される。換言すれば、数十メートル以上伝搬させることが可能な、UHF帯の電波のみによって実施される。故に、携帯機200による車載器100の認証は、車両Vが携帯機200から或る程度(例えば数十メートル程度)離れている状態であっても電波状況が良ければ実施可能である。
携帯機200による車載器100を定期的な認証処理の結果は、種々のアプリケーションに利用可能である。本実施形態では、一例として、定期的な認証処理の結果を、車両Vが盗難されたことを検出してユーザに報知するアプリケーション(以降、盗難通知アプリ)に利用するものとする。以下、車載器100、携帯機200のそれぞれの具体的な構成及び作動について説明する。
<車載器100の構成>
まずは、車載器100の構成について述べる。車載器100は、図2に示すように認証ECU110、タッチセンサ120、スタートボタン130、施錠ボタン140、ボディECU150、及びエンジンECU160を備える。認証ECU110は、タッチセンサ120、スタートボタン130、施錠ボタン140、ボディECU150、及びエンジンECU160のそれぞれと、車両内に構築されているLAN(Local Area Network)を介して、相互通信可能に接続されている。
認証ECU110は、無線通信によって携帯機200を認証する処理(つまり携帯機認証処理)を実行するECU(ECU:Electronic Control Unit)である。この認証ECU110は、より細かい構成要素として、車両側制御部111、LF送信部112、LFアンテナ113、UHFアンテナ114、及びUHF送受信部115を備える。
車両側制御部111は、CPU1111、RAM1112、ROM1113、I/O1114、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えた、通常のコンピュータとして構成されている。ROM1113には、通常のコンピュータを車両側制御部111として機能させるためのプログラム(以降、車両用プログラム)等が格納されている。CPU1111が車両用プログラムを実行することによって、前述のスマートエントリー機能等が実現される。この車両側制御部111についての詳細は別途後述する。車両側制御部111は概略的に、携帯機200に送信するデータを生成してLF送信部112やUHF送受信部115に出力するとともに、UHF送受信部115が受信したデータを取得する。
LF送信部112は、車両側制御部111から入力されたデータに対して符号化、変調、デジタルアナログ変換等といった所定の処理を施すことで、搬送波信号に変換する。そして、その搬送波信号をLFアンテナ113に出力し、電波として放射させる。LF送信部112が請求項に記載の送信部に相当する。
LFアンテナ113は、LF送信部112から入力された搬送波信号をLF帯の電波に変換して空間へ放射するアンテナである。LFアンテナ113は、所望のLF通信エリアを形成するように1つ又は複数設けられている。なお、図2では認証ECU110を示すブロック内部にLFアンテナ113を配置した構成を開示しているが、実際にはLFアンテナ113は、例えば車両Vのドアハンドル付近など、認証ECU110の筐体外に配置されている。もちろん、LFアンテナ113は認証ECU110の筐体内に配置されていても良い。本明細書においてLFアンテナ113の設置位置や設置個数は適宜設計されるべき事項である。
UHFアンテナ114は、UHF帯の電波を送受信するためのアンテナである。UHFアンテナ114は、UHF帯の電波を受信すると、電気信号に変換してUHF送受信部115に提供する。また、UHFアンテナ114は、UHF送受信部115から入力された搬送波信号をUHF帯の電波に変換して空間へ放射する。
UHF送受信部115は、UHFアンテナ114から入力される信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータを車両側制御部111に提供する。
また、UHF送受信部115は、車両側制御部111から入力されたデータに対して符号化、変調、デジタルアナログ変換等といった所定の処理を施すことで、搬送波信号に変換する。そして、その搬送波信号をUHFアンテナ114に出力し、電波として放射させる。UHF送受信部115によるUHF信号の送信電力は、送信信号が少なくとも10m以上伝搬する電力レベルに設定されている。ここでの送信信号の伝搬距離とは、他の通信装置(例えば携帯機200)が復号可能な信号強度を保った状態で伝搬する距離である。送信信号の伝搬距離は送信電力を調整することで調整することができる。UHF送受信部115が請求項に記載の車両側通信部に相当する。
タッチセンサ120は、車両の各ドアハンドルに装備されて、ユーザがそのドアハンドルを触れていることを検出する。各タッチセンサ120の検出結果は、認証ECU110に逐次出力される。スタートボタン130は、ユーザがエンジンを始動させるためのプッシュスイッチである。スタートボタン130は、ユーザによってプッシュ操作がされると、その旨を示す制御信号を車両側制御部111に出力する。
施錠ボタン140は、ユーザが車両のドアを施錠するためのボタンである。施錠ボタン140は、車両Vの各ドアハンドルに設けられればよい。施錠ボタン140は、ユーザによって押下されると、その旨を示す制御信号を、認証ECU110に出力する。
ボディECU150は、車両に搭載された種々のアクチュエータを制御するECUである。例えばボディECU150は、認証ECU110からの指示に基づき、車両に設けられたドアの施開錠を制御するための駆動信号を各車両ドアに設けられたドアロックモータに出力し、各ドアの施開錠を行う。また、ボディECU150は、車両に設けられた各ドアの開閉状態や、各ドアの施錠/開錠状態などを示す情報を取得する。なお、ドアの開閉状態は、カーテシスイッチによって検出されれば良い。
エンジンECU160は、エンジンの動作を制御するECUである。例えばエンジンECU160は、認証ECU110からエンジンの始動を指示する始動指示信号を取得すると、エンジンを始動させる。その他、認証ECU110は、図示しない種々のECUやセンサと接続されてあって、シフトポジション等、車両の状態を示す種々の情報を取得可能に構成されている。
<車両側制御部111の機能について>
車両側制御部111は、CPUが上述の車両用プログラムを実行することで実現する機能ブロックとして、図3に示すように車両情報取得部F1、車両状態判定部F2、及び車両側認証部F3を備える。なお、車両側制御部111が備える機能の一部又は全部は、1つ又は複数のICチップなどを用いてハードウェアとして実現されていても良い。
車両情報取得部F1は、タッチセンサ120などの車両に搭載されたセンサやECUから、車両の状態を示す種々の情報(つまり車両情報)を取得する。車両情報としては、例えば、ドアハンドルにユーザが触れているか否か、ドアの開閉状態、ブレーキペダルが踏み込まれているか否か、スタートボタン130が押下されているか否か、各ドアの施錠状態、エンジンの動作状態などが該当する。
ドアハンドルにユーザが触れているか否かは、タッチセンサ120から取得することができ、スタートボタン130が押下されているか否かはスタートボタン130から出力される信号から判定できる。ドアの開閉状態や、各ドアの施錠/開錠状態などは、例えばボディECU150から取得できる。なお、ドアの開閉状態は、カーテシスイッチによって検出されれば良い。ブレーキペダルが踏み込まれているか否かは、ユーザブレーキペダルを踏み込んでいる量を検出するブレーキペダルセンサによって検出されればよい。なお、車両情報に含まれる情報は、上述したものに限らない。図示しないシフトポジションセンサが検出するシフトポジションや、パーキングブレーキの作動状態等も車両情報に含まれる。
車両状態判定部F2は、車両情報取得部F1が取得する車両情報に基づいて、車両Vの状態を判定する。車両状態判定部F2は、より細かい機能ブロックとして、駐車判定部F21を備える。
駐車判定部F21は、車両情報取得部F1が取得する車両情報に基づいて、車両Vが駐車されているか否かを判定する。例えば駐車判定部F21は、エンジンがオフであって、シフトポジションが駐車ポジションに設定されており、かつ、全てのドアが施錠されている場合に、駐車されていると判定する。もちろん、駐車されているか否かの判定アルゴリズムとしては周知のものを採用することができる。便宜上、駐車された状態のことを駐車状態と記載する。
車両側認証部F3は、LF送信部112及びUHF送受信部115と協働し、携帯機認証処理を実施する。車両側認証部F3が携帯機認証処理を実施する条件は、適宜設計されれば良い。例えば車両側認証部F3は、車両Vが駐車されている間、LF送信部112と協働してポーリング信号を所定の周期(例えば200ミリ秒)で送信し、ポーリング信号に対する応答信号が得られた場合に携帯機認証処理を実施する。
具体的には車両側認証部F3は、まず、チャレンジコードを生成し、当該チャレンジコードを含むLF信号をLF送信部112に送信させる。チャレンジコードは、例えば乱数表など用いて生成された乱数とすればよい。便宜上、チャレンジコードを含むLF帯の信号をLFチャレンジ信号と称する。また、車両側認証部F3は、LFチャレンジ信号を送信するとともに、自分自身が保持する暗号鍵を用いてチャレンジコードを暗号化したコード(以降、照合用コード)を生成する。
一方、携帯機200はチャレンジコードを受信した場合、その受信したチャレンジコードと予め登録されている暗号鍵を用いてレスポンスコードを生成し、UHF帯の電波を用いて、レスポンスコードを示す信号(以降、レスポンス信号)を返送するように構成されている。
そして、車両側認証部F3は、携帯機200から返送されてきたレスポンスコードと照合用コードとを照合し、携帯機200から返送されてきたレスポンスコードと照合用コードと一致する場合に、通信相手が正規の携帯機200であると判定する(つまり認証成功と判定する)。
なお、本実施形態では一例としてポーリング信号に対する応答信号を受信した場合に、LFチャレンジ信号を送信する態様とするが、これに限らない。ポーリング信号の代わりにLFチャレンジ信号を定期送信してもよい。換言すれば、ポーリング信号にチャレンジコードを含ませることで、ポーリング信号をLFチャレンジ信号として機能させても良い。チャレンジコードを含む信号の送信からコードの照合までが認証処理に相当する。
もちろん、車両側認証部F3が携帯機認証処理を実行するタイミングは、車両Vが駐車されている場合に限らない。携帯機認証処理は、運転席用のドアが開かれた時、運転席用のドアが閉じられた時、ブレーキペダルが踏み込まれた時、スタートボタン130が押下された時、及び、施錠操作が実行された時のそれぞれのタイミングで実行されればよい。
認証処理が成功した場合に車両側認証部F3が実施する制御処理の内容は、認証処理が成功したときの場面(換言すれば車両Vの状態)に対応する内容となっていればよい。例えば、駐車されている状態において認証が成功した場合、車両側認証部F3はドアを開錠準備状態する。開錠準備状態は、ユーザがドアのタッチセンサ120に触れるだけでドアを開錠することができる状態である。
また、車両側認証部F3は、携帯機200の定期認証モードに対応するサブ機能として、応答処理部F31を備える。応答処理部F31は、UHF送受信部115が携帯機200から送信されたリクエスト信号を受信した場合に、応答信号を生成してUHF送受信部115に送信させる。また、携帯機200からUHF帯の電波を用いてチャレンジコードが送信されてきた場合には、当該チャレンジコードに対応するレスポンスコードを生成し、UHF送受信部115に送信させる。便宜上、車載器100が送信するレスポンスコードを含む信号のこともレスポンス信号と記載する。
<携帯機200の構成及び作動について>
次に、携帯機200の構成について述べる。携帯機200は、図4に示すように、LF受信機210、UHF送受信機220、操作部230、インジケータ240、電池250、及び、携帯機側制御部260を備える。携帯機側制御部260と、LF受信機210、UHF送受信機220、操作部230、インジケータ240のそれぞれとは通信可能に接続されている。また、電池250は、携帯機側制御部260と電気的に接続されている。
LF受信機210は、車載器100から送信されるLF信号を受信するための構成である。LF受信機210が請求項に記載の受信機に相当する。LF受信機210は、LFアンテナ211と、LF−IC212とを用いて実現される。LFアンテナ211は、LF帯の電波を受信するためのアンテナである。LFアンテナ211は、LF−IC212と接続されており、受信した電波を電気信号に変換してLF−IC212に出力する。
LF−IC212は、LFアンテナ211から入力される電気信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を実施するためのICである。LF−IC212は、受信信号に含まれるデータを抽出して携帯機側制御部260に提供する。LF受信機210(特にLF−IC212)の動作状態は、携帯機側制御部260によって制御される。LF受信機210の動作状態を制御することは、LF−IC212への電力の供給状態を制御することに相当する。
その他、LF受信機210は、LFアンテナ211が電波として受信した電力を、携帯機側制御部260に提供するように構成されている。なお、LFアンテナ211とLF−IC212との間には、増幅器や、復調回路など、LF−IC212が備える機能の一部を代替するアナログ回路等が設けられていても良い。
UHF送受信機220は、携帯機200が車載器100とUHF帯の電波を用いて通信するための構成である。UHF送受信機220が請求項に記載の携帯機側通信部に相当する。UHF送受信機220は、UHFアンテナ221と、UHF−IC222とを用いて実現される。
UHFアンテナ221は、UHF帯の電波を送受信するためのアンテナである。UHFアンテナ221は、UHF−IC222と接続されており、受信した電波を電気信号に変換してUHF−IC222に出力する。また、UHF−IC222から入力された電気信号を電波に変換して放射する。
UHF−IC222は、UHFアンテナ221が受信した信号に対して所定の受信処理を実施して携帯機側制御部260に出力するとともに、携帯機側制御部260から入力されたデータに対して所定の送信処理を実施してUHFアンテナ221に出力するICである。UHF−IC222が実施する受信処理とは、例えばアナログデジタル変換処理や、復調処理、復号処理などである。UHF−IC222は、UHFアンテナ221が受信した信号に含まれるデータを抽出して携帯機側制御部260に提供する。
また、UHF−IC222が実施する送信処理とは、符号化や、変調処理、デジタルアナログ変換処理などである。UHF−IC222は、携帯機側制御部260から入力されたデータを変調した信号をUHFアンテナ114に出力し、UHF帯の電波として放射させる。なお、UHF送受信機220は、送信信号が少なくとも10m以上伝搬するように構成されている。
UHF送受信機220(特にUHF−IC222)の動作状態は、携帯機側制御部260によって制御される。UHF送受信機220の動作状態を制御することは、UHF−IC222への電力の供給状態を制御することに相当する。なお、UHFアンテナ221とUHF−IC222との間には、増幅器や、UHF−IC222が備える機能の一部を代替するアナログ回路等が設けられていても良い。
操作部230は、ユーザが携帯機200の動作モードを切り替えるためのスイッチである。操作部230は、ユーザの操作内容に応じた制御信号を携帯機側制御部260に出力する。なお、本実施形態では操作部230はハードウェアスイッチを用いて実現されているものとするが、これに限らない。操作部230はタッチパネルを用いて実現されていても良い。
インジケータ240は、ユーザに対して車両Vが盗難された恐れがあることを通知するための報知装置である。インジケータ240は、例えばLEDを用いて実現されている。インジケータ240は、携帯機側制御部260からの指示に基づいて、所定の発光パターンで点灯する。発光パターンを構成する要素としては、発光色や、点滅の有無、明滅の間隔などがある。
なお、本実施形態では一例として、報知装置としてインジケータ240が採用されているが、これに限らない。報知装置としては、ディスプレイや、スピーカ、バイブレータを採用することができる。スピーカにはブザーも含まれる。また、これら複数種類のデバイスを報知装置として備えていてもよい。
電池250は、携帯機側制御部260と電気的に接続されており、携帯機側制御部260による制御のもと、携帯機200が備える各部(例えばUHF−IC222など)に電力を供給する。
携帯機側制御部260は、コンピュータを主体として構成されている。すなわち、携帯機側制御部260は、図示しないCPU、RAM、ROM、I/O、クロック発振器等を用いて実現されている。ROMには通常のコンピュータを、携帯機側制御部260として機能させるためのプログラム(以降、携帯機用プログラム)が格納されている。携帯機側制御部260は、CPUがROMに格納されている携帯機用プログラムを実行することによって、スマートエントリーシステム等を実現する。なお、ROMには上記プログラムの他、チャンレンジコードからレスポンスコードを生成するために用いられる暗号鍵等が格納されている。携帯機側制御部260の詳細な機能については次に説明する。
<携帯機側制御部260の機能について>
携帯機側制御部260は、上述の携帯機用プログラムを実行することで実現する機能ブロックとして、図5に示すように、受信データ取得部G1、モード切替部G2、電源制御部G3、携帯機側認証部G4、及び報知処理部G5を備える。なお、携帯機側制御部260が備える機能ブロックの一部又は全部は、1つ又は複数のICチップなどを用いてハードウェアとして実現されていても良い。
また、携帯機側制御部260は、後述する携帯機側認証部G4の処理結果を保持する記憶媒体である認証結果記憶部M1を備える。認証結果記憶部M1は、RAMやフラッシュメモリ等の周知の記憶媒体を用いて実現されれば良い。なお、認証結果記憶部M1は、暗電流抑制のため、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体であることが好ましい。
受信データ取得部G1は、LF受信機210やUHF送受信機220が受信したデータを取得する。例えば、LF受信機210がLFチャレンジ信号を受信した場合には、受信データ取得部G1は、その受信したLFチャレンジ信号に含まれるチャレンジコードを取得する。また、UHF送受信機220がレスポンス信号を受信した場合には、当該レスポンス信号に含まれるレスポンスコードを取得する。
モード切替部G2は、操作部230から入力される制御信号に基づいて、携帯機200の動作モードを切り替える。例えば操作部230から、ユーザによって携帯機200の動作モードを定期認証モードに設定する操作が実施されたことを示す制御信号が入力された場合、動作モードを定期認証モードに設定する。また、操作部230から、ユーザによって携帯機200の動作モードを通常モードに設定する操作が実施されたことを示す制御信号が入力された場合、動作モードを通常モードに設定する。
電源制御部G3は、モード切替部G2によって設定されている携帯機200の動作モード、及び、車載器100から送信されたLF信号の受信状況に基づいて、携帯機200が備える各部への電力の供給状態を制御する。
まずは、動作モードが通常モードに設定されている場合の電源制御部G3の作動について述べる。動作モードが通常モードに設定されている状態において、LF信号を一定時間受信していない状態が継続した場合、電源制御部G3は、携帯機200をスリープモードに設定する。
スリープモードは、動作モードが通常モードに設定されている場合に適用可能な、より細かい動作モードであって、携帯機200が備える機能の一部又は全部を停止することで、消費電力を低減する動作モードである。スリープモードは、リーク電流分しか電力が消費しなくて済むような動作モードであることが好ましい。ここでは一例としてスリープモードは、LF受信機210や、UHF送受信機220等への電力供給を停止し、これらの動作を停止させた状態とする。また、スリープモード時において携帯機側制御部260は、自分自身が備えるクロック発振器の動作も停止させる。このような設定によれば、スリープモード中に消費される電力は、リーク電流に由来するものとなる。
なお、携帯機側制御部260は、スリープモードとなっている場合、LF受信機210から入力される電力に基づいて起動し、一定時間アクティブモードとなるように構成されている。アクティブモードは、クロック発振器を動作させるとともに、例えばLF受信機210やUHF送受信機220といった車載器100との相互通信に必要な機能を動作させる動作モードである。アクティブモードにおいて、LF信号を受信しない状態が一定時間継続した場合、電源制御部G3は携帯機200を再びスリープモードに移行させる。
次に、動作モードが定期認証モードに設定されている場合の電源制御部G3の作動について述べる。電源制御部G3は、動作モードが定期認証モードに設定されている場合、LF受信機210への電力供給を遮断して、LF受信機210の動作を停止させる。また、電源制御部G3は、間欠的にUHF送受信機220を起動させる。すなわち、間欠的に車載器100とUHF帯を用いた無線通信を実行可能な状態に設定する。
この電源制御部G3は、携帯機200の動作モードが定期認証モードに設定されている場合のUHF送受信機220への電力の供給状態を制御するためのサブ機能として、定期認証タイマG31を備える。定期認証タイマG31は、クロック発振器が出力するクロック信号に基づいて、前回UHF送受信機220を動作させてからの経過時間を計測するタイマである。電源制御部G3は、定期認証タイマG31のカウント値が所定の認証実行間隔に相当する値となった場合(つまり満了となった場合)に、UHF送受信機220を起動するとともに、携帯機側認証部G4に対して車載器100を認証する処理(つまり車両認証処理)を実行するように要求する。電源制御部G3は定期認証タイマG31が満了となるまではUHF送受信機220への電力供給を遮断する。なお、定期認証タイマG31を動作させるために必要な電力は10μA程度である。
認証実行間隔の具体的な値は、電池250の容量等に応じて適宜設計されれば良い。ここでは一例として認証実行間隔は10分とする。もちろん、他の態様として認証実行間隔は5分や15分などであってもよい。認証実行間隔を短くするほど、頻繁に車両Vが携帯機200の周辺に存在することを確認することになるため、仮に車両Vが盗難されたとしても早期にそのことを検出することができる。一方、認証実行間隔を相対的に長い値に設定すれば、携帯機200においてUHF送受信機220を動作させる頻度を低減できるため、消費電力をより一層低減できる。
携帯機側認証部G4は、UHF送受信機220と協働して、車両認証処理を実施する構成である。携帯機側認証部G4が車両認証処理を開始する条件は、例えばリクエスト信号に対する応答信号を受信できた場合とすれば良い。リクエスト信号に対する応答信号を受信できた場合、携帯機側認証部G4は、チャレンジコードを含むUHF信号(以降、UHFチャレンジ信号)をUHF送受信機220に送信させる。なお、車載器100は前述の通り、携帯機200からのチャレンジコードを受信した場合、予め登録されている暗号鍵を用いてレスポンスコードを生成し、レスポンス信号を返送するように構成されている。
携帯機側認証部G4は、UHFチャレンジ信号を送信した場合、車載器100からの応答を待っている間に、自分自身が保持する暗号鍵を用いてチャレンジコードを暗号化したコード(以降、照合用コード)を生成する。そして、車載器100から返送されてきたレスポンスコードが、照合用コードと一致する場合に、通信相手が正規の車載器100であると判定する(つまり認証成功と判定する)。
なお、本実施形態では一例としてリクエスト信号に対する応答信号を受信した場合に、UHFチャレンジ信号を送信する態様とするが、これに限らない。UHFチャレンジ信号をリクエスト信号として定期送信してもよい。換言すれば、リクエスト信号にチャレンジコードを含ませることで、リクエスト信号をUHFチャレンジ信号として機能させても良い。チャレンジコードの送信からコード照合までが車両認証処理に相当する。車両認証処理の結果は、認証結果記憶部M1に保存される。認証結果記憶部M1は、直近一定回数分(例えば30回分)の認証結果を記憶する。また、後述する連続失敗数を示すデータも記憶する。
また、携帯機側認証部G4は、通常モードに対応するサブ機能として、応答処理部G41を備える。応答処理部G41は、LF受信機210が車載器100から送信されたポーリング信号を受信した場合に、応答信号を生成してUHF送受信部115に送信させる。また、車載器100からLF帯の電波を用いてチャレンジコードが送信されて来た場合には、当該チャレンジコードに対応するレスポンスコードを生成し、UHF送受信部115に送信させる。
報知処理部G5は、認証結果記憶部M1に保存されている認証処理の結果に基づいて車両Vが盗難された恐れがあるか否かを判定する。そして、車両Vが盗難された恐れがあると判定した場合には、インジケータ240を所定の発光パターンで点灯させることで、ユーザに車両Vが盗難された恐れがあることを報知する。
ここでは一例として、車載器100の認証処理に失敗した回数が所定の報知閾値を超過した場合に車両Vが盗難された恐れがあると判定する。便宜上、ユーザに対して所定の情報(ここでは車両Vが盗難されたという情報)を報知する処理のことを報知処理と記載する。報知閾値は適宜設計されればよく、例えば5回などとすれば良い。
なお、携帯機200が報知装置としてディスプレイを備える場合、報知処理部G5はディスプレイに所定のアイコン画像やテキストを表示することによって、ユーザに所定の情報を報知すればよい。また、報知装置としてスピーカを備える場合には、警報音や音声メッセージをスピーカから出力させることで、ユーザに所定の情報を報知してもよい。バイブレータを所定の振動パターンで振動させることによってユーザに所定の情報を報知しても良い。
<定期認証処理>
次に、図6に示すフローチャートを用いて、携帯機200が定期認証モードに設定されている場合の携帯機側制御部260が実施する一連の処理(以降、定期認証処理)について述べる。この図6に示すフローチャートは、ユーザ操作に基づいて携帯機200の動作モードが定期認証モードに設定された場合に開始されればよい。なお、本フローの開始とともに、定期認証タイマG31が起動するものとする。
まずステップS101では電源制御部G3が、定期認証タイマG31が満了となっているかを判定する。定期認証タイマG31が満了となっている場合にはステップS101が肯定判定されて、ステップS102に移る。定期認証タイマG31が満了となっていない場合には、ステップS101が否定判定されてステップS101が繰り返される。故に、定期認証タイマG31が満了するまで待機状態となる。なお、定期認証タイマG31が満了するまで待機している状態においてユーザ操作に基づいて動作モードが通常モードに設定された場合には本フローは終了されればよい。
ステップS102では電源制御部G3が、UHF送受信機220を起動させてステップS103に移る。ステップS103では携帯機側認証部G4がUHF送受信機220にリクエスト信号を送信させてステップS104に移る。ステップS103を実行する携帯機側認証部G4が請求項に記載の認証要求部に相当する。
ステップS104では受信データ取得部G1が、車載器100からの応答信号を受信したか否かを判定する。車載器100からの応答信号を受信した場合にはステップS104が肯定判定されてステップS105に移る。一方、リクエスト信号を送信してから所定の応答待機時間経過しても車載器100からの応答信号を受信しなかった場合にはステップS104が否定判定されてステップS106に移る。
ステップS105では携帯機側認証部G4が、車両認証処理を実施し、ステップS106に移る。なお、車両認証処理の結果は、認証結果記憶部M1に保存される。ステップS105を実行する携帯機側認証部G4が請求項に記載の認証処理部に相当する。ステップS106では電源制御部G3が、UHF送受信機220への通電を遮断してステップS107に移る。
前述のステップS106での車両認証処理の結果、車載器100の認証が成功している場合にはステップS107が肯定判定されてステップS111に移る。一方、前述のステップS106での車両認証処理において、車載器100の認証が失敗している場合にはステップS107が否定判定されてステップS108に移る。なお、ステップS104において応答信号を受信できなかった場合(つまり否定判定された場合)も、車載器100の認証が失敗したと見なしてステップS108に移る。
ステップS108では、認証結果記憶部M1に保存されている、認証処理が連続して失敗している回数(以降、連続失敗数)の値を1つ増加させて(つまりインクリメントして)ステップS109に移る。ステップS109では、認証結果記憶部M1に保存されている連続失敗数が、所定の報知閾値を超過しているか否かを判定する。連続失敗数が報知閾値を超過している場合にはステップS109が肯定判定されてステップS110に移る。一方、連続失敗数が報知閾値以下である場合にはステップS109が否定判定されてステップS112に移る。
ステップS110では報知処理部G5がインジケータ240を用いた報知処理を実施してステップS112に移る。ステップS111では認証結果記憶部M1に保存されている連続失敗数を0に戻して(つまりリセットして)ステップS112に移る。
ステップS112ではモード切替部G2が、定期認証モードでの動作を維持するか否かを判定する。動作モードを通常モードに切り替えるユーザ操作がなされた場合には、ステップS112が否定判定されて本フローを終了する。また、それに伴いモード切替部G2は動作モードを通常モードに設定する。
一方、動作モードを定期認証モードから通常モードに切り替えるユーザ操作がなされていない場合には、ステップS112が肯定判定されてステップS113に移る。ステップS113では定期認証タイマG31のカウント値をリセットするとともに、時間の計測をスタートさせる。つまり、ステップS113では定期認証タイマG31をリスタートさせて、ステップS101に戻る。
<実施形態のまとめ>
以上の構成によれば、携帯機200は、動作モードが通常モードに設定されている場合には、携帯機200は車載器100から送信される信号に基づいて起動して、レスポンス信号等の返送を実施する。また、車載器100からの信号を受信していない状態においてはスリープモードに移行して消費電力を抑制する。そのため、携帯機200での消費電力の抑制と、車載器100による認証処理の実行を両立させることができる。
また、携帯機200の動作モードが定期認証モードに設定されている場合には、間欠的にUHF送受信機220を動作させて、車載器100を認証する処理を実行する。具体的には、定期認証タイマG31が満了となっていない間は、UHF送受信機220への通電を遮断する。そして、定期認証タイマG31が満了となったことに基づいてUHF送受信機220を動作させて上記の認証処理を実行し、認証処理が完了すると再びUHF送受信機220への通電を遮断して動作を停止させる。
このような構成によれば、定期認証タイマG31が満了となっていない間は、UHF送受信機220への通電を遮断するため、携帯機200での消費電力を抑制することができる。具体的には、定期認証タイマG31を動作させるために必要な電力は10μA程度であるため、定期認証タイマG31が満了となっている間に消費される電力は、UHF送受信機220を駆動させているときに消費される電力の1000分の1以下となることが期待できる。故に、上記の構成によれば、携帯機200の動作モードが定期認証モードに設定されている間UHF送受信機220を常に動作させ続ける構成(以降、想定構成)に比べて、消費電力を1000分の1程度に抑制することができる。
[変形例1]
上述した実施形態では、携帯機200は、車両認証処理が失敗したことに基づいて、車両Vが盗難された恐れがあることをユーザに報知する態様を開示したが、これに限らない。ユーザに報知する情報の内容は、認証が失敗したこと、或いは、認証処理が所定回数連続して失敗したことであってもよい。そのような態様においても、ユーザは認証が失敗していることに基づいて車両Vが盗難された可能性があることを推測し、車両Vを駐車している場所を確認しにいく等の処置を講じることができる。
便宜上、以降では、車載器100の認証が失敗したことに基づいて定まる情報のことを、認証失敗情報と称する。車両Vが盗難された恐れがあることを直接的に表す情報や、認証が失敗したことを示す情報、及び、認証処理が所定回数連続して失敗していることを示す情報が認証失敗情報に該当する。
[変形例2]
報知処理部G5は、連続失敗数に応じて認証失敗情報の報知態様を変化させても良い。変形例2における報知処理部G5は、連続失敗数が多くなるほど、よりユーザに危機感を与える報知態様で認証失敗情報を報知する。
例えば報知処理部G5は、連続失敗数が多くなるにつれて、インジケータ240の発光色を黄色から、橙色、赤色へと近づけていく。より具体的には、連続失敗数が3回である場合にはインジケータ240を黄色で点滅させ、連続失敗数が4回である場合にはインジケータ240を橙色で点滅させる。そして、連続失敗回数が5回以上である場合には赤色で点滅させればよい。
このような態様によれば、ユーザはインジケータ240の発光色から、認証失敗回数に応じた危機感を覚えることができる。なお、車両認証処理が成功した場合には、インジケータ240を緑色で発光させることで、車両認証処理が成功したことを報知しても良い。また、以上では連続失敗回数に応じてインジケータ240の発光色を変更する態様を開示したが、これに限らない。点滅回数や点滅間隔などを変更してもよい。警報音を出力することによって認証失敗情報を報知する構成においては、警報音の音量や出力間隔、音調などを調整することによって、連続失敗数が多くなるほど、よりユーザに危機感を与える報知態様で認証失敗情報を報知すればよい。報知装置としてバイブレータを用いる場合には、振動パターンや振動の強度によって、連続失敗回数の多寡を表現すればよい。
[変形例3]
携帯機200が、所定の近距離無線通信規格に準拠した通信(以降、近距離通信)を実施する機能を備えている場合、報知処理部G5は、近距離通信可能な他の情報処理端末300と連携して、認証失敗情報を報知しても良い。図7は、本変形例3としての車両用認証システムの概略的な構成を示した図である。
なお、ここでの近距離無線通信規格とは、通信可能範囲が最大でも数十メートル程度である無線通信規格であって、例えばBluetooth Low Energy (Bluetoothは登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等を採用することができる。また、情報処理端末300とは、近距離通信を実施する機能に加えて、ディスプレイやスピーカといった情報を出力可能なデバイス(つまり情報出力装置)を備える端末である。例えば、情報処理端末300としては、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、携帯用音楽プレーヤ、携帯用ゲーム機等を採用することができる。以下、そのような携帯機200の構成及び作動について説明する。
変形例3における携帯機200は、図8に示すように、前述の種々の構成に加えて、前述の近距離通信を実施するための通信モジュールである近距離通信部270を備える。変形例に3における携帯機側制御部260は、近距離通信部270と相互通信可能に接続されており、近距離通信部270を介して情報処理端末300と近距離通信を実施する。なお、携帯機200には予めユーザによって、携帯機200が近距離通信を実施すべき装置として情報処理端末300が登録されているものとする。
情報処理端末300は、例えば、ディスプレイ310と近距離通信部320とを備えるスマートフォンである。近距離通信部320は、上述した近距離通信を実施するための通信モジュールである。
報知処理部G5は、報知処理を実施する時点において情報処理端末300との通信接続が確立している場合、情報処理端末300に対して認証失敗情報の表示を要求する通信パケット(以降、報知要求パケット)を送付する。情報処理端末300は、携帯機200から報知要求パケットを受信した場合に、ディスプレイ310に認証失敗情報を表示する。
このような構成によれば、携帯機200は、自分自身が備える報知装置だけでなく、ユーザが所持する情報処理端末300を介してユーザに認証失敗情報を報知することができる。また、上記構成によれば、携帯機200がインジケータ240等の報知装置を備えていなくとも、情報処理端末300を介してユーザに認証失敗情報を報知することができる。故に携帯機200からインジケータ240等の構成を省略可能となる。
[変形例4]
上述した実施形態では、モード切替部G2は、ユーザ操作に基づいて携帯機200の動作モードを切り替える態様を開示したが、動作モードを変更するトリガはこれに限らない。例えばモード切替部G2は、定期認証モードで動作している状態において、車載器100から送信されるポーリング信号を受信した場合に、自動的に動作モードを通常モードに切り替えても良い。そして、車両からのLF信号を受信しない状態が一定時間(例えば1時間)継続した場合には、ユーザによって設定されている本来の動作モード(ここでは定期認証モード)に戻す。
このような構成によれば、携帯機200の動作モードをユーザが定期認証モードにしている場合であっても、携帯機200がLF通信エリア内に存在する場合には、通常モードで動作するため、上述した実施形態よりも一層消費電力を抑制できる。
なお、車載器100から送信されるポーリング信号を受信したか否かは、例えば次の手順によって判定すればよい。上述したように携帯機200のLFアンテナ211がポーリング信号を受信した場合には、携帯機側制御部260には、LF受信機210から所定の閾値以上の電力が入力される。携帯機側制御部260は、LF受信機210から所定の閾値以上の電力が入力されたことに基づいて、LF受信機210を起動し、LF信号を受信可能な状態に設定する。
LF信号を受信可能な状態は、車載器100がポーリング信号を送信する間隔に応じた時間だけ維持されればよい。その間にポーリング信号が再び到来した場合には、LF受信機210によってポーリング信号が復調されるため、携帯機側制御部260は車載器100からのポーリング信号を受信していることを認識することができる。
なお、車載器100が送信するポーリング信号には、例えば車両Vに設定されている車両IDなどが含まれていることが好ましい。そのような構成によれば、携帯機200は、車両Vが送信するポーリング信号と、車両V以外の車両(以降、他車両)が送信するポーリング信号とを区別することができる。
また、モード切替部G2は、車載器100から返送されるレスポンス信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)が、携帯機200がLF通信エリア内とみなせるほど十分に高い場合、自動的に動作モードを通常モードに設定しても良い。
さらに、携帯機200が時刻情報を保持する時計部を備える場合、モード切替部G2は、時計部が保持している時刻情報に基づいて携帯機200の動作モードを切り替えてもよい。例えば、ユーザは、定期認証モードで動作させる時間帯(以降、定期認証時間帯)を予め携帯機200に登録しておき、モード切替部G2は、ユーザによって設定されている定期認証時間帯となっている間は自動的に動作モードを定期認証モードに設定する。
このような構成によれば、例えば22時から6時までの夜間など、車両Vが盗難される恐れが相対的に時間帯を定期認証時間帯として登録しておくことで、定期的な認証処理による盗難監視が必要な時間帯を確実に定期認証モードで動作させることができる。また、このような構成によれば、ユーザが毎回動作モードを切り替える操作を実施する手間を省略することができる。
その他、車載器100は、車両Vが駐車状態になったタイミングで携帯機200に対して、動作モードを定期認証モードに設定するように指示するコマンド信号を送信するように構成されていてもよい。そのような構成において、携帯機200のモード切替部G2は車載器100からのコマンド信号を受信したことに基づいて動作モードを定期認証モードに設定する。このような構成によれば、ユーザは車両Vを駐車することによって自動的に携帯機200を定期認証モードに設定することができる。なお、この変形例4において開示した種々の構成は適宜組み合わせて実施することができる。
[変形例5]
携帯機200の携帯機側認証部G4は、携帯機200が定期認証モードで動作している状態において、いったん車載器100の認証が成功した場合、その後は、相対的に簡易な認証方式によって車載器100の認証を実行する構成としても良い。また、いったん車載器100の認証が成功した時点以降においては、リクエスト信号に対する応答信号が返ってきたことによって、認証成功と判断しても良い。このような構成によれば、携帯機200での演算負荷を低減したり、UHF送受信機220を駆動させる時間を短縮したりすることができる。
[変形例6]
また、車載器100と携帯機200は、UHF帯に属する複数のチャネルを用いて相互通信可能に構成されていても良い。例えば、300MHz〜400MHzまでに属する10個の周波数をチャネルとして選択可能に構成されていても良い。そのような構成において携帯機200は、或るチャネルを用いて実行した車両認証処理の失敗率が所定の閾値(例えば50%)以上となった場合には、現在採用しているチャネルとは別のチャネルを用いて車両認証処理を試みる。
このような構成によれば、ノイズの影響によって車両認証処理が失敗してしまう恐れを低減することができる。その結果、車両Vが盗難された恐れがあると誤報知する恐れを低減することができる。
なお、認証処理の失敗率は認証結果記憶部M1に保存されている直近N回分の車両認証処理の結果に基づいて算出されればよい。Nは3以上の整数であって例えば10などとすればよい。仮に直近10回分のうち、認証処理に失敗している回数が3回である場合には失敗率は30%と算出される。
[変形例7]
電源制御部G3は、電池250の出力電圧に基づいて電池残量を推定し、電池残量に応じて定期認証間隔を調整してもよい。その場合、電池残量が少ないほど、定期認証間隔が長くなるように制御するものとする。定期認証間隔は段階的に変更されればよい。例えば電池残量が所定の電力低下閾値以上である場合には定期認証間隔を所定の第1間隔(例えば10分)とする一方、電池残量が電力低下閾値未満である場合には定期認証間隔をデフォルト間隔よりも長い第2間隔(例えば15分)に変更する。
このような構成によれば、電池250に蓄えられている電力が低下するに従って、定期認証間隔が長くなるため、電池残量の減少スピードを弱める事ができる。その結果、電池切れによって車両認証処理が完全に実施できなくなってしまう恐れを低減できる。なお、以上では電池残量に応じて2パターンの定期認証間隔を使い分ける制御態様を開示したが、定期認証間隔として設定可能な時間は3パターン以上用意されていても良い。
[変形例8]
車載器100をレスポンスコードに加えて、その時点での車両状態を示す情報を含むレスポンス信号を返送するように構成し、かつ、携帯機200を、当該レスポンス信号に示される車両Vの状態に応じて定期認証間隔を変更するように構成してもよい。車両状態を示す情報を含むレスポンス信号が請求項に記載の車両状態信号に相当する。
具体的には、車両Vが駐車状態である場合には定期認証間隔として第1間隔を採用する一方、車両Vが走行可能な状態となっている場合には、定期認証間隔として第1間隔よりも短い第2間隔を採用する。車両Vが走行可能な状態とは、車両ドアが開錠されたり、シフトポジションがドライブ/リバースポジションに設定されていたり、エンジンが動作している状態などである。このように車両Vが走行可能な状態となっている場合には、定期認証間隔を相対的に短い時間に設定することで、不正な車両使用を早期に検出できる可能性を高めることができる。
[変形例9]
以上では、車両用認証システムによる定期的な認証処理の結果を利用するアプリケーションの例として、盗難通知アプリを例示したが、車両用認証システムの適用先は、これに限らない。例えば車両用認証システムによる認証結果は、車両Vを自動駐車させるアプリケーション(以降、自動駐車アプリ)にも利用可能である。
車両Vを自動駐車させる場合には、不正な車両利用を防止するために、携帯機200と車載器100とを定期的に(例えば10秒毎に)認証させることが好ましい。しかしながら、LF信号を用いて車載器100と携帯機200との認証を実現する従来の構成(以降、従来構成)では、携帯機200が車両VのLF通信エリア内に存在する必要がある。故に、大型駐車場などで車両Vを現在位置から離れた所に自動駐車させたい場合であっても、携帯機200が車両Vの車両通信エリア内に存在する状態を維持するべく、ユーザは車両Vについていく必要がある。
一方、上記の車両用認証システムによれば、携帯機200と車載器100とが或る程度離れていても定期的に認証処理を実施させることが可能である。故に、車両Vを現在位置から離れた所に自動駐車させる場合において、ユーザは車両Vについていく必要はない。つまり、自動駐車アプリに車両用認証システムを組み合わせることで、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、携帯機200と車載器100とが或る程度離れた状態とは、携帯機200が車両VのLF通信エリア外に存在する状態に相当する。
図9は、自動駐車アプリに対応する機能(換言すれば自動駐車機能)を備える車載器100の概略的な構成を示したブロック図である。図9に示す自動駐車ECU170は、自動駐車機能を提供するECUである。自動駐車ECU170は、ユーザ操作に基づいて車両Vを所定の駐車位置に自動的に駐車させる制御処理(以降、自動駐車処理)を実行している場合、その旨を認証ECU110に通知する。自動駐車ECU170が請求項に記載の自動駐車装置に相当する。
そして、車載器100は、自動駐車ECU170が自動駐車処理を実行している場合、その旨を示すLF信号を携帯機200に送信する。自動駐車処理が実行されていることを示す信号が請求項に記載の自動駐車中通知信号に相当する。
また、携帯機200のモード切替部G2は、車載器100から車両Vが自動駐車中であることを通知された場合に、自動的に動作モードを定期認証モードに設定し、携帯機側認証部G4が所定の定期認証間隔で認証処理を実行させる。なお、自動駐車アプリを想定した場合の定期認証間隔は、例えば5秒や10秒、20秒などといった相対的に短い時間に設定されていることが好ましい。また、定期的な認証が所定回数連続して失敗した場合には、車両Vを停止させるとともに、その旨をユーザに報知する制御処理が実行されれば良い。
また、以上では、車両用認証システムを自動駐車アプリに適用した例を開示したが、車両用認証システムは、ユーザが遠隔で車両Vのエンジンを始動させるアプリ(以降、リモートスタータアプリ)等にも適用可能である。遠隔で車両Vのエンジンを始動させた時点以降においては、車載器100と携帯機200との認証を定期的に実施させることが、防犯上及び安全上の観点から好ましい。なお、定期的な認証に所定回数連続して失敗した場合にはエンジンを止めるなどの制御が実行されれば良い。
[変形例10]
以上では、携帯機200がLF帯の電波を受信する構成(つまり、LF受信機210)を備える態様を開示したが、これに限らない。携帯機200はLF受信機210を備えていなくとも良い。
また、携帯機200はUHF帯の電波を用いて車載器100を認証する構成を開示したが、携帯機200が車載器100を認証するために用いる電波の周波数はUHF帯以外の周波数帯に属する周波数であってもよい。つまり、第1周波数帯は、UHF帯以外の周波数帯であっても良い。例えば、VHF(Very High Frequency)帯やSHF(Super High Frequency)帯であっても良い。なお、VHF帯は30MHz〜300MHzを指し、SHF帯は、3GHz〜30GHzを指すものとする。第2周波数帯もLF帯以外の周波数帯の電波であってもよい。
100 車載器、110 認証ECU、111 車両側制御部、112 LF送信部(送信部)、113 LFアンテナ、114 UHFアンテナ、115 UHF送受信部(車両側通信部)、F1 車両情報取得部、F2 車両状態判定部、F21 駐車判定部、F3 車両側認証部、F31 応答処理部
200 携帯機、210 LF受信機(受信機)、220 UHF送受信機(携帯機側通信部)、230 操作部、240 インジケータ、250 電池、260 携帯機側制御部、G1 受信データ取得部、G2 モード切替部、G3 電源制御部、G31 定期認証タイマ、G4 携帯機側認証部、G41 応答処理部、G5 報知処理部、S103 認証要求部、S105 認証処理部

Claims (9)

  1. 車両に搭載された車載器(100)と、ユーザによって携帯される携帯機(200)とが、無線通信による認証処理を実施する車両用認証システムにおいて、
    前記携帯機は、
    電池(250)と、
    前記電池に蓄えられている電力によって動作し、所定の周波数帯の電波を用いて前記車載器と無線通信を実施するための携帯機側通信部(220)と、
    前記車載器に対して認証処理の開始を要求するリクエスト信号を前記携帯機側通信部に送信させる認証要求部(G4 S103)と、
    前記携帯機側通信部によって受信された前記車載器から返送されてくる信号を用いて前記認証処理を実施する認証処理部(G4 S105)と、
    前記携帯機側通信部への電力の供給状態を制御する電源制御部(G3)と、を備え、
    前記車載器は、
    前記周波数帯の電波を用いて前記携帯機と無線通信を実施するための車両側通信部(115)と、
    前記車両側通信部が前記リクエスト信号を受信したことに基づいて、前記認証処理に用いられる信号を前記車両側通信部に返送させる応答処理部(F31)と、を備え、
    前記携帯機側通信部と前記車両側通信部は、それぞれ送信信号が少なくとも10m以上伝搬するように構成されており、
    前記電源制御部は、前記携帯機側通信部を所定の定期認証間隔で間欠的に動作させ、
    前記認証要求部は、前記電源制御部によって前記携帯機側通信部が起動されたことにも基づいて前記リクエスト信号を送信させることを特徴とする車両用認証システム。
  2. 請求項1において、
    前記電源制御部は、
    前記電池に蓄えられている電力の残量を推定し、
    その推定した前記残量が所定の電力低下閾値未満となっている場合には、前記定期認証間隔を、前記残量が前記電力低下閾値以上である場合よりも長い時間に設定することを特徴とする車両用認証システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記車載器は、前記車両の状態を判定する車両状態判定部(F2)を備え、
    前記車両側通信部は、前記車両状態判定部によって判定されている前記車両の状態を表す信号である車両状態信号を前記携帯機に送信し、
    前記電源制御部は、
    前記携帯機側通信部が受信する前記車両状態信号に基づいて前記車両の状態を特定し、
    前記車両が走行可能な状態である場合には、前記定期認証間隔を、前記車両が駐車されている場合よりも短い時間に設定することを特徴とする車両用認証システム。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、
    前記携帯機は、動作モードとして、前記携帯機側通信部を前記定期認証間隔で間欠的に動作させる第1モードと、前記携帯機側通信部を前記定期認証間隔では動作させない第2モードと、を備えるものであって、
    前記ユーザが動作モードを切り替える操作を実施するための操作部(230)と、
    前記操作部に対して行われた前記ユーザの操作に基づいて、前記携帯機の動作モードを切り替えるモード切替部(G2)と、を備えることを特徴とする車両用認証システム。
  5. 請求項4において、
    前記車載器は、前記周波数帯としての第1周波数帯とは異なる所定の第2周波数帯の電波を用いて、前記携帯機に向けた信号を送信する送信部(112)を備え、
    前記携帯機は、前記第2周波数帯の電波を受信する受信機(210)を備え、
    前記送信部は、送信信号が10m以上伝搬しないように構成されており、
    前記第2モードは、前記車載器から前記第2周波数帯の電波を用いて送信されてくる信号に対応する応答信号を、前記第1周波数帯の電波を用いて返送することによって、前記車載器による前記携帯機の認証を実現するための動作モードであって、
    前記モード切替部は、前記受信機が前記送信部から送信された信号を受信した場合には、動作モードを前記第2モードに設定することを特徴とする車両用認証システム。
  6. 請求項1から5の何れか1項において、
    前記携帯機は、
    前記ユーザに所定の情報を報知するための報知装置(240)と、
    前記認証処理が失敗した場合に、前記報知装置を用いて、前記認証処理が失敗したことを示す情報又は前記認証処理が失敗したことから推定される情報を、認証失敗情報として前記ユーザに報知する処理を実行する報知処理部(G5)と、備えることを特徴とする車両用認証システム。
  7. 請求項6において、
    前記携帯機は、前記ユーザによって前記携帯機と対応付けられてあって、且つ、少なくともディスプレイ又はスピーカを情報出力装置として備える情報処理端末と、所定の近距離無線通信規格に準拠した無線通信である近距離通信を実施するための近距離通信部(270)を備え、
    前記報知処理部は、前記情報処理端末が備える前記情報出力装置を、前記報知装置として用いることを特徴とする車両用認証システム。
  8. 請求項6又は7において、
    前記認証要求部は、前記電源制御部によって前記携帯機側通信部を起動される度に前記リクエスト信号を送信し、
    前記認証処理部は、前記リクエスト信号に対する前記車載器からの応答信号を受信する度に前記認証処理を実行するものであり、
    前記報知処理部は、前記認証処理が連続して失敗している数である連続失敗数に応じて前記認証失敗情報の報知態様を変更することを特徴とする車両用認証システム。
  9. 請求項1から8の何れか1項において、
    前記車両は、所定のユーザ操作に基づいて前記車両を所定の駐車位置に自動で駐車させる自動駐車処理を実行する自動駐車装置(170)を備える車両であって、
    前記車載器は、
    前記自動駐車装置と相互通信可能に接続されており、
    前記周波数帯としての第1周波数帯とは異なる所定の第2周波数帯の電波を用いて、前記携帯機に向けた信号を送信する送信部(112)を備え、
    前記携帯機は、前記第2周波数帯の電波を受信する受信機(210)を備え、
    前記送信部は、送信信号が10m以上伝搬しないように構成されており、
    前記送信部は、前記自動駐車装置による前記自動駐車処理が実行されている場合、前記自動駐車処理が実行中であることを示す自動駐車中通知信号を前記携帯機に送信し、
    前記電源制御部は、
    前記受信機が前記自動駐車中通知信号を受信したことに基づいて、前記自動駐車処理が実行されていることを特定し、
    前記自動駐車処理が実行されている間、前記携帯機側通信部を前記定期認証間隔で間欠的に動作させることを特徴とする車両用認証システム。
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