JP2018104776A - めっき付銅端子材及び端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理によることなく、信頼性の高い端子および端子材を安価に製造する。
【解決手段】銅又は銅合金からなる基材の上にニッケル合金めっき層と、銀又は銀合金からなる銀めっき層とが順に積層されており、ニッケル合金めっき層は、リン又はホウ素を0.5質量%以上15質量%以下含有しており、その厚みが0.05μm以上5.0μm以下であり、平均結晶粒径をRμmとし、厚みをTμmとすると、T×Rが0.05以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動車や民生機器等の電気配線の接続に使用されるコネクタ用端子として有用なめっき付銅端子材及びそのめっき付銅端子材を用いて製造した端子に関する。
自動車や民生機器等の電気配線の接続に使用されるコネクタ用端子は、一般に、銅又は銅合金基材の表面に錫、金、銀などのめっきを施しためっき付銅端子材が用いられる。このうち、金、銀などの貴金属をめっきした端子材は、耐熱性に優れるため、高温環境下での使用に適している。
従来、このような貴金属をめっきした端子材として、以下の特許文献に開示のものがある。
特許文献1には、銅又は銅合金からなる母材の表面に、母材側となる下層側の第一の銀めっき層と、第一の銀めっき層の上に形成され、銀めっき端子の表面に露出する上層側の第二の銀めっき層とからなる二層構造の銀めっき層を形成した端子材が開示されており、銅の表面への拡散を抑制して、端子の挿抜が良好で耐摩耗性に優れると記載されている。
特許文献2には、80〜110g/Lの銀と70〜160g/Lのシアン化カリウムと55〜70mg/Lのセレンを含む銀めっき液中において、液温12〜24℃、電流密度3〜8A/dmで且つ銀めっき液中のシアン化カリウムの濃度と電流密度の積が840g・A/L・dm以下の範囲で電気めっきを行って、素材上に銀からなる表層を形成することにより、表層の優先配向面が{111}面であり、50℃で168時間加熱する前の{111}面のX線回折ピークの半価幅に対する加熱した後の{111}面のX線回折ピークの半価幅の比が0.5以上である銀めっき材を製造することが開示されており、高い硬度を維持したまま、接触抵抗の増加を防止することができると記載されている。
特許文献3には、銅または銅合金からなる素材上にニッケルからなる下地層が形成され、この下地層の表面に銀からなる厚さ10μm以下の表層が形成された銀めっき材において、下地層の厚さを2μm以下、好ましくは1.5μm以下にし、表層の{200}方位の面積分率を15%以上、好ましくは25%以上にすることが開示されており、曲げ加工性が良好であると記載されている。
特許文献4には、導電性金属基体と貴金属層との間に、平均結晶粒径が0.3μm以上である、ニッケル、コバルト、亜鉛、銅などのうちの1層以上の下地層が形成された電気接点用貴金属被覆材が開示されており、高温環境下での基体成分の拡散を抑制して、長期信頼性が高いと記載されている。
特許文献5には、金属材料の母材に対し,リンを0.05〜20wt%含有し残部がニッケルと不可避不純物又はニッケルとコバルトと不可避不純物からなる合金めっきの中間層、ならびに、銀又は銀合金めっき表層とからなる高耐熱性を有する耐熱、耐食性銀めっき材が示されている。
特開2008−169408号公報 特開2015−110833号公報 特開2014−181354号公報 特開2015−137421号公報 特開2001−3194号公報
しかしながら、特許文献1〜3記載の発明では銀めっき層の構造を最適化することにより接触抵抗など端子特性を向上させているが、二回めっきが必要であったり、銀めっき浴の組成が著しく限定されるなどのため、製造が煩雑になる。特許文献4記載の発明では下地めっきの結晶粒径を肥大化することにより貴金属接点の信頼性を向上させているが、下地めっき層肥大化のために熱処理を必要とすることから、銅合金の組織も肥大化し所望の材料特性が得られないという問題がある。特許文献5記載の発明では、合金めっき中間層であるニッケル合金めっき皮膜が微細結晶になり、結晶粒界を通じて銅が銀表面にまで拡散してしまうため、膜厚を厚くしないと200℃といった高温に曝された際の耐熱性が不十分であるという問題がある。また、熱負荷によりニッケル合金めっき層中のリンが銀表面に拡散し、接点信頼性を損なうことがあった。また、ニッケルやニッケル合金めっき層の厚みが厚いとプレス時の金型消耗が激しくなる。ニッケル合金めっき層は靭性が乏しいため、厚付けするとプレス加工時に割れが発生しやすい。このため、ニッケル合金めっき層などの厚みはできるだけ薄いことが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、熱処理によることなく、信頼性の高い端子および端子材を安価に製造することを目的とする。
本発明のめっき付銅端子材は、銅又は銅合金からなる基材の上にニッケル合金めっき層と、銀又は銀合金からなる銀めっき層とが順に積層されており、前記ニッケル合金めっき層は、リン又はホウ素を0.5質量%以上15質量%以下含有しており、その厚みが0.05μm以上5.0μm以下であり、平均結晶粒径をRμmとし、前記厚みをTμmとすると、T×Rが0.05以上である。
このめっき付銅端子材において、リン又はホウ素を含有したニッケル合金めっき層は基材からの銅の拡散を防止するとともに耐熱性を有しており、銀めっき層は耐熱性に優れている。この場合、銀による耐熱性は、ニッケル合金めっき層における拡散防止効果が損なわれると劣化する。
ニッケル合金めっき層がリン又はホウ素を0.5質量%以上15質量%以下含有していることとしたのは、リン又はホウ素が0.5質量%未満では基材からの銅の拡散を抑制する効果が十分でなく、15質量%を超えると皮膜がもろくなり、加工時の割れを生じやすくなるからである。
ニッケル合金めっき層の厚みを0.05μm以上5.0μm以下としたのは、0.05μm未満では膜にピンホールを生じるため耐熱性が劣化し、5.0μmを超えると曲げ加工時に割れが発生するからである。
ニッケル合金めっき層における拡散経路が少ないほど、すなわち結晶粒界と結晶粒界の間隔が長いほど銅の拡散を抑えることができる。またニッケル合金めっき層の膜厚が十分に厚い場合は、銅の拡散経路が長くなるため、銅の拡散を抑えることができる。すなわちニッケル合金めっき層の平均結晶粒径Rμmとニッケル合金めっき層の厚みTμmとは、T×Rが0.05未満では拡散経路の数に対して、厚みが十分でないため、銅の拡散を十分に防ぐことができない。T×Rが0.05以上とすると、拡散経路の数に対して十分に拡散経路が長くなるため、銅の拡散を効果的に抑えることができる。
本発明のめっき付銅端子材において、前記基材と前記ニッケル合金めっき層との間に銅又は銅合金からなる銅めっき層が形成されているとよい。
基材の表面に銅めっき層を形成することにより、ニッケル合金めっき層の下地が平滑になり、ニッケル合金めっき層にピンホールの発生を防止して、拡散防止効果を高めることができる。
本発明のめっき付銅端子材において、前記ニッケル合金めっき層と前記銀めっき層との間に純ニッケルめっき層が形成されており、前記純ニッケルめっき層の厚みが前記ニッケル合金めっき層の厚みの0.5倍以上5.0倍以下であるとよい。
ニッケル合金めっき層はリン又はホウ素を含有しているため、高温にさらされた場合、ニッケル合金めっき層中のリン又はホウ素が銀めっき層の表面まで拡散し、銀めっき層の持つ高い耐熱性、低い接触抵抗などの電気的信頼性を損なうことがある。このため純ニッケルめっき層をニッケル合金めっき層と銀めっき層との間に設けると、電気的信頼性を高めることができる。純ニッケルめっき層の厚みはニッケル合金めっき層の厚みの0.5倍未満では、リン又はホウ素の拡散を防ぐ効果が十分でなく、5倍を超えるとプレス時に割れやすくなるとともに、金型の消耗が激しくなる。
本発明の端子は、前記めっき付銅端子材からなるものである。
本発明によれば、基材と銀めっき層との間にリン又はホウ素を含有するニッケル合金めっき層を介在させたので、基材からの銅の拡散を防止するとともに優れた耐熱性を発揮することができ、この場合に、熱処理によることなく、信頼性の高いめっき付端子材を安価に製造することができる。
実施形態の端子材の表面部分を模式化した断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のめっき付銅端子材1は、図1に示すように、銅又は銅合金板からなる基材2と、この基材2の表面に形成された銅又は銅合金からなる銅めっき層3と、その銅めっき層3の上に形成されたニッケル合金めっき層4と、このニッケル合金めっき層4の上に形成された純ニッケルめっき層5と、この純ニッケルめっき層5の上に形成された銀又は銀合金からなる銀めっき層6とを有している。
基材2は、銅又は銅合金からなるものであれば、特に、その組成が限定されるものではないが、表面の加工変質層が除去されたものがよい。
銅めっき層3は、基材の表面を平滑にする効果があり、0.1μm以上1.0μm以下の厚みで形成される。
ニッケル合金めっき層4は、ニッケルにリン又はホウ素を含有した合金からなり、基材からの銅の拡散を防止する効果がある。この場合、リン又はホウ素を含有することにより耐熱性が高められる。リン又はホウ素の含有量は0.5質量%以上15質量%以下であり、厚みは、0.05μm以上5.0μm以下である。また、平均結晶粒径をRμmとし、厚みをTμmとすると、T×Rが0.05以上である。このT×Rは、大きいほど拡散防止効果が高くなり、平均結晶粒径が大きく、厚みが大きいほど効果があるが、平均結晶粒径は5μm以上であると、拡散経路が十分に少なくなるため好ましい。ニッケル合金めっき層4の厚みは、0.1μm以上0.5μm以下が好ましい。
なお、平均結晶粒径は、集束イオンビーム(FIB)により断面加工し、測定した走査イオン顕微鏡(SIM)像を用いて表面と平行に結晶粒界を10個以上横切る長さLμmになる線を引き、その表面と平行な線が結晶粒界と交わった数Nから下記の式により求めた。その線を任意の方向に30個引き、求めた結晶粒径の平均値を平均結晶粒径とした。
平均結晶粒径R=L÷N(μm)
この平均結晶粒径は、基材銅合金の結晶粒径と表面状態を制御することにより変量することができる。表面の加工変質層を除去し表面の結晶方位を適切に制御した基材の上にニッケル合金めっきを成長させると、ニッケル合金めっき層が基材の結晶に整合して成長するようになり、基材の結晶粒径を大きくすると平均結晶粒径を大きくすることができる。
純ニッケルめっき層5は、ニッケル合金めっき層4中のリン又はホウ素が銀表面まで拡散することを防止する効果があり、0.025μm以上5.0μm以下の厚みで形成される。この場合、ニッケル合金めっき層4の厚みに対して、純ニッケルめっき層5の厚みが0.5倍以上5倍以下であるとよい。この純ニッケルめっき層5の純度は99.5質量%以上がよい。
なお、ニッケル合金めっき層4と純ニッケルめっき層5とを合わせた厚みは、1.0μm以下とするのが好ましい。
銀めっき層6は端子材1の耐熱性を高める効果があり、厚みは0.5μm以上2.0μm以下が好ましい。
次に、この端子材の製造方法について説明する。
基材として、銅又は銅合金板を用意し、その表面を清浄化するとともに、基材の表面に形成される銅めっき層の結晶粒を肥大成長させるために、表面を化学研磨液にてエッチングして基材表面の加工変質層を除去し、基材の結晶面を表面に露出させる。
次に、このようにして表面を調整した基材の表面に電解めっきにより各めっき層を積層する。
銅めっき層を形成するためのめっき浴は、一般的な銅めっき浴を用いればよく、例えば硫酸銅(CuSO)及び硫酸(HSO)を主成分とした硫酸銅浴等を用いることができる。めっき浴の温度は例えば20℃以上50℃以下、電流密度は1A/dm以上40A/dm以下とされる。
ニッケル合金めっき層を形成するためのニッケルめっき浴は、一般的なニッケルめっき浴を用いればよく、硫酸ニッケル(NiSO)、ホウ酸(HBO)を主成分としたワット浴、スルファミン酸ニッケル(Ni(NHSO))、ホウ酸(HBO)を主成分としたスルファミン酸浴等が用いられ、ニッケルリン合金の場合は亜リン酸が加えられる。浴の温度は40℃以上55℃以下、電流密度は1A/dm以上40A/dm以下が適切である。ただし、ブチンジオールやアリルスルホン酸塩などの結晶粒径を微細化する成分や光沢剤成分は用いない。
純ニッケルめっき層を形成するためのめっき浴も、ワット浴、スルファミン酸浴等が用いられる。
銀めっき層を形成するためのめっき浴は、一般的な銀めっき浴であるシアン化銀めっき浴を用いればよい。浴の温度は15℃以上35℃以下、電流密度は0.1A/dm以上3A/dm以下が適切である。
このようにして製造された端子材は、端子の形状に加工されて使用に供される。自動車内配線等のコネクタにおいては高温環境にさらされるが、バリア層として機能するニッケル合金めっき層中にリン又はホウ素が含有されているため、耐熱性に優れ、基材からの銅の拡散を有効に防止することができ、銀めっき層が有する高い耐熱性、低い接触抵抗などの優れた特性を安定的に維持することができる。特に、基材の表面をエッチング処理によって調整した後にさらに銅めっき層を形成してニッケル合金めっき層を設けたので、ニッケル合金めっき層の結晶粒が肥大化しており、このため、平均結晶粒径Rμmと厚みTμmとの積であるT×Rが大きくなっており、拡散防止効果が高い。また、ニッケル合金めっき層の上に純ニッケルめっき層が形成されていることで、ニッケル合金めっき層中のリン又はホウ素が銀めっき層表面まで拡散することを有効に防止することができ、銀めっき層の高い電気的信頼性を確実に維持することができる。
しかも、基材の表面をエッチング処理によって調整してめっきするという簡単な方法によって製造することができ、安価に製造することができる。
基材として三菱マテリアル株式会社、三菱伸銅株式会社の共同開発によるCu−Zn系合金「MNEX」を用い、硫酸100g/L、過酸化水素30g/L、塩化物イオン10mg/L、1−プロパノール2mL/Lの組成の化学研磨液にて20秒間エッチングし、銅表面を清浄化するとともに、銅めっきが基材の結晶粒に整合して成長するように表面を調整した。
その後、硫酸濃度50g/L、硫酸銅五水和物濃度250g/L、40℃の銅めっき浴中にて電流密度2A/dmにて電解めっきを行った。この電解銅めっきによる銅めっき層は、基材の結晶粒に整合して成長していた。
さらに、銅めっき層の上に硫酸ニッケル六水和物240g/L、塩化ニッケル35g/L、ホウ酸30g/L、亜リン酸10g/L、PH=2.6の浴を用いて、ニッケルリン合金めっきを成膜した。さらに、ワット浴を用いて、純ニッケルめっきを成膜した後、シアン浴を用いて銀めっきを1μm成膜し、端子材を得た。
ニッケル合金めっき層の結晶粒径は基材の結晶粒径を変量し、基材にニッケル合金めっきを整合して成長させることにより制御した。結晶粒径を大きくするためには基材を焼鈍し、結晶粒径を細かくするためには圧延加工と熱処理または、表面研磨により実施した。
結晶粒径は、集束イオンビーム(FIB)により断面加工し、測定した走査イオン顕微鏡(SIM)像を用いて表面と平行に10μm分の長さになる線を引き、その表面と平行な線が結晶粒界と交わった数を用いて線分法により求めた。
各めっき層の厚みは、蛍光X線膜厚計にて測定した。それぞれ、上に被覆されるめっき層が形成される前に測定した。
また、各試料に対して、加熱後の接触抵抗、曲げ加工性を評価した。
接触抵抗測定は、半径1.5mmの半球状凸部を有する試料を作製し、ロードセルを有する圧縮試験機を用いて上記半球状凸部を平板状の試料に当接させた。この状態において平板試料と半球状凸部を有する試料の間の接触抵抗の測定を開始し、両者の間に付与する接触荷重を徐々に増加させた。荷重2Nに達した際の接触抵抗を四端子法を用いて測定した。その際の電流値は10mAとした。平板試料と半球状凸部を有する試料ともに200℃500時間加熱した後に接触抵抗を測定した。
曲げ加工性については、条材からなる試料から、母材の圧延方向に対して曲げの軸が直交方向になるように幅10mm×長さ30mmの試験片を複数採取し、JCBA(日本伸銅協会技術標準)T307の4試験方法に準拠して、曲げ角度が90度、曲げ半径が0.5mmのW型の治具を用い、9.8×10Nの荷重でW曲げ試験を行った。その後、実体顕微鏡にて観察を行った。曲げ加工性の評価は、試験後の曲げ加工部に明確なクラックが認められないレベルを「◎」と評価し、めっき面に部分的に微細なクラックが発生しているが銅合金母材の露出は認められないレベルを「○」と評価し、銅合金母材の露出はないが「○」と評価したレベルより大きいクラックが発生しているレベルを「△」と評価し、発生したクラックにより銅合金母材が露出しているレベルを「×」と評価した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2018104776
この結果から明らかなように、試料No.1〜7の端子材は、加熱後の接触抵抗が小さく、銅の拡散が抑制されていると考えられる。また、曲げ加工性も良好であることがわかる。
これに対して、試料No.8は、リン又はホウ素を含有するニッケル合金めっき層を有していないため、接触抵抗が大きく、試料No.9はT×Rが0.05未満であることから、接触抵抗が大きく、曲げ加工性も劣っている。試料No.10はニッケル合金めっき層の厚みが5.0μmを超えており、T×Rが0.05未満であるため、接触抵抗が大きく、曲げ加工性も劣っている。
1 めっき付銅端子材
2 基材
3 銅めっき層
4 ニッケル合金めっき層
5 純ニッケルめっき層
6 銀めっき層

Claims (4)

  1. 銅又は銅合金からなる基材の上にニッケル合金めっき層と、銀又は銀合金からなる銀めっき層とが順に積層されており、前記ニッケル合金めっき層は、リン又はホウ素を0.5質量%以上15質量%以下含有しており、その厚みが0.05μm以上5.0μm以下であり、平均結晶粒径をRμmとし、前記厚みをTμmとすると、T×Rが0.05以上であることを特徴とするめっき付銅端子材。
  2. 前記基材と前記ニッケル合金めっき層との間に銅又は銅合金からなる銅めっき層が形成されていることを特徴とする請求項1記載のめっき付銅端子材。
  3. 前記ニッケル合金めっき層と前記銀めっき層との間に純ニッケルめっき層が形成されており、前記純ニッケルめっき層の厚みが前記ニッケル合金めっき層の厚みの0.5倍以上5.0倍以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のめっき付銅端子材。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載のめっき付銅端子材により形成されているめっき付銅端子。

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