JP2018102926A - 生体植立用インプラント及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発毛促進及び/又は脱毛の改善並びに治療のための生体植立用インプラントの提供。
【解決手段】発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を含む、生体植立用インプラント。前記幹細胞は、低酸素条件下で培養された幹細胞、特に、羊水由来幹細胞(好ましくは逆分化羊水幹細胞)又は胎児由来間葉系幹細胞であることが好ましい。前記発毛機能性のサイトカインは、bFGF、PDGF−AA、IGF及びWnt7aで構成される群から選択される。
【選択図】図12

Description

本発明は、発毛促進用インプラントに関する。
毛髪は、頭の保護、外見の影響、頭の温度維持など、人の体において様々な働きを担っており、生命維持に大切な器官ではないが、健康状態の尺度であり外見を決定する身体の重要な一部分である。脱毛は、老化現象のひとつに認識されてきたが、最近、色んな遺伝的要因とともにストレス、西洋型食生活、栄養の不均衡、社会活動の変化など、多様な原因によって脱毛が進むことが明らになっている。
毛髪は、頭皮の基底部にある基質細胞の継続的増殖により、肌が陥入している構造である毛包で生成されて、多様な成長段階を含む毛周期を有する。毛髪は、正常毛髪の90%を占める成長期(anagen、growing phase)、生長停止と毛根が萎縮する退行期(catagen、transitional phase)、毛球が乾いて棍毛になる休止期(telogen、resting phase)、それから脱落期(exogen)という、4段階の成長周期に従って成長および脱毛を繰り返す。
脱毛の原因は、遺伝的要因とストレス及び老化などがあるが、その代表的なひとつは、男性ホルモンであるtestosterone(T)が5α−reductase(RD)によりdihydrotestosterone(DHT)に転換されて、頭皮の毛包を萎縮させて脱毛を誘発することである。年をとると、DHTが増加して毛包細胞のタンパク質合成が遅延され、これにより休止期の毛包の割合が増えながら脱毛が早く進むと言える。また、老化が進むと、毛包の乳頭部でケラチンを分泌する幹細胞が破壊されて、幹細胞の供給が減る。これによって、脱毛が促進される。
毛髪の形成は、周期的に循環するパターンを有する。すなわち、正常毛髪の90%を占める成長期(anagen、growing phase)、生長停止と毛根が萎縮する退行期(catagen、transitional phase)、毛球が乾いて棍毛になる休止期(telogen、resting phase)、それから脱落期(exogen)など、4段階の毛周期(hair cycle)を踏みながら毛髪は成長および脱毛を繰り返えす。特に、退行期の間、多くの毛包は、アポトーシス(apoptosis)が進行され、休止期に入りながら毛包の大きさが小さくなる。
このような脱毛症状を改善・治療するために開発された方法では、発毛を促進する物質(合成物質、天然物、細胞培養液、またはその抽出物など)を塗る方法、毛髪を移植する方法、自分の幹細胞を注射する方法などがある。例えば、脱毛治療剤としては、ミノキシジル(minoxidil)塗布剤が広く使用されており、韓国登録特許10−1498201号では、サキブトミル抽出物を有効成分として含む脱毛防止または発毛改善用組成物が記載されており、韓国登録特許10−1484033号では、ピーナッツ種皮の抽出物を含む脱毛防止または発毛促進用組成物について記載されている。
また最近は、幹細胞培養液を利用した治療に対する関心が高まっているが、これは、毛髪の成長を促進する成長因子が間葉系幹細胞を利用した培養液に豊かに含まれていることに基づく。
しかし、このような方法は、毛根がなくなり、毛包を改めて形成する必要がある場合にはその効果が制限的であるか、繰り返して塗るか注射しなければならず、困難である。また、毛髪が改めて形成されるためには、関連成長因子の持続的な供給が重要であるが、注射や塗る方法は、一回性に過ぎないため持続的な供給が難しくて、間葉系幹細胞も持続的な成長に限界がある。
ここで、本発明者たちは、毛髪の成長に必要な成長因子を生体内で持続的に供給する方法を研究するうち、特定条件下で培養した幹細胞を生体植立用インプラントを利用して植立する場合、bFGFのような幹細胞の成長促進因子を体内に持続的に供給して、毛包の乳頭部で幹細胞の成長を誘導することで、幹細胞が長期間にかつ効果的に作用することを確認したうえで本発明を完成した。
本発明の目的は、発毛促進及び/または脱毛の改善及び治療のための生体植立用インプラントを提供することである。
課題を解決しようとする手段
上記目的のため本発明は、発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を含む生体植立用インプラントを提供する。
本発明のインプラントは、生体に植立して発毛機能性を有する成分を分泌することで、長期間の発毛促進及び脱毛の改善/治療を可能にする。
AF−Nを付着細胞培養を利用して培養する方法(図1A)及びAF−Nをテラサイトに注入して培養する方法(図1B)を示す。 培養方法による調整培地内のbFGF濃度を示す(1:付着細胞培養したAF−N1.0×105個、2:付着細胞培養したAF−N4×105個、3:付着細胞培養したAF−N1.0×106個、4:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×105個、5:テラサイトに注入して培養したAF−N4×105個、6:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×106個) 培養方法による調整培地内のbFGF濃度を示す(1:付着細胞培養したAF−N1.0×105個、2:付着細胞培養したAF−N4×105個、3:付着細胞培養したAF−N1.0×106個、4:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×105個、5:テラサイトに注入して培養したAF−N4×105個、6:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×106個)。 培養方法による調整培地内のPDGF−AA濃度を示す(1:付着細胞培養したAF−N1.0×105個、2:付着細胞培養したAF−N4×105個、3:付着細胞培養したAF−N1.0×106個、4:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×105個、5:テラサイトに注入して培養したAF−N4×105個、6:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×106個)。 培養方法による調整培地内のIGF濃度を示す(1:付着細胞培養したAF−N1.0×105個、2:付着細胞培養したAF−N4×105個、3:付着細胞培養したAF−N1.0×106個、4:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×105個、5:テラサイトに注入して培養したAF−N4×105個、6:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×106個)。 培養方法による調整培地内のWnt7a濃度を示す(1:付着細胞培養したAF−N1.0×105個、2:付着細胞培養したAF−N4×105個、3:付着細胞培養したAF−N1.0×106個、4:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×105個、5:テラサイトに注入して培養したAF−N4×105個、6:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×106個)。 実施例1ないし4の幹細胞をテラサイトに注入するとき、細胞の生存率を示す。 マウスを利用した幹細胞が注入されたテラサイトの生体機能性を確認する過程を示す模式図である。 1次plucking後、テラサイトを植立して発毛誘導効果を確認した写真である。 2次plucking後、テラサイトを植立して発毛誘導効果を確認した写真である。このとき、発毛の効果が確認された低酸素培養幹細胞のみを比較した。 3次plucking後、テラサイトを植立して発毛誘導効果を確認した写真である。このとき、発毛効果が確認された低酸素培養幹細胞のみを比較した。 対照群を追加して1次plucking後、テラサイトを植立して発毛誘導効果を確認した写真である。 老化マウスモデルで1次plucking後、テラサイトを植立して毛髪の成長期誘導を比較した写真である。 老化マウスモデルで2次plucking後、テラサイトを植立して毛髪の成長期誘導を比較した写真である。 組織内に植立して9日後、テラサイトの内部の逆分化羊水幹細胞の形態を見せる。 各グループ当たり肌組織の毛包形成差を分析した結果である。 各グループの肌組織のAP染色によるHFDP細胞の活性度を測定した結果である。
本発明は、発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を含む生体植立用インプラントに関する。
また本発明は、発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階を含む、脱毛改善のための生体植立用インプラントの製造方法に関する。
また本発明は、発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階を含む、脱毛治療のための生体植立用インプラントの製造方法に関する。
また本発明は、発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階を含む、発毛促進のための生体植立用インプラントの製造方法に関する。
また本発明は、本発明のインプラントを生体に植立する段階を含む脱毛改善方法に関する。
また本発明は、本発明のインプラントを生体に植立する段階を含む脱毛治療方法に関する。
また本発明は、本発明のインプラントを生体に植立する段階を含む発毛促進方法に関する。
また本発明は、脱毛治療、脱毛改善または発毛促進のための発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を含む生体植立用インプラントの用途に関する。
以下、本発明について詳説する。
発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞
本発明の発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞は、羊水由来幹細胞であることが望ましい。これは、羊水内の細胞が成長ホルモンを分泌するからである。また、本発明の発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞は、逆分化羊水幹細胞であることが望ましい。また、本発明の発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞は、胎児由来間葉系幹細胞であることが望ましい。さらに望ましくは、本発明の発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞は、胎児由来逆分化間葉系幹細胞である。
前記逆分化幹細胞は、従来に知られた逆分化方法を利用して作ればよいし、特に制限されるものではない。例えば、本発明の逆分化幹細胞は、逆分化因子を間葉系幹細胞に導入して作ることができる。かかる逆分化因子も特に制限されないが、検証されたものを利用するほうが安全性かつ効率上好ましい。例えば、本発明の逆分化幹細胞は、逆分化因子としてOct4、Klf、Myc、Sox、Nanogなどを利用して製造することができ、望ましくは、本発明の逆分化幹細胞は、Nango遺伝子を利用して作ることができる。本発明の逆分化幹細胞は、逆分化されない幹細胞に比べて成長期間が増加して、成長分裂回数が増え、成長因子分泌が促進されたという特徴がある。
前記発毛機能性のサイトカインは、発毛促進効能、脱毛治療効能、脱毛抑制効能、脱毛改善効能を有するサイトカインを指す。前記サイトカインはbFGF、PDGF−AA、IGF及びWnt7aで構成される群から選択される。
前記幹細胞は、低酸素条件下で培養された幹細胞であることが望ましい。このとき、低酸素条件とは、大気圧下の酸素濃度より低い酸素条件を意味し、望ましくは酸素濃度が0.01%ないし8%である条件、さらに望ましくは0.05%ないし5%である条件、さらに望ましくは0.10%ないし3%である条件を指す。
このとき、培養は、生体植立用インプラント内の培養であり、一般的な付着細胞培養で、望ましくは一般的な付着細胞培養である。
生体植立用インプラント
本発明の生体植立(transplantation)用インプラントは、生体適合性メンブレンで製造される薄膜ポリマーチャンバーである。前記生体植立用インプラントは、生体内移植のための容器、すなわち生体移植容器であって、幹細胞を注入できる空間があり、薄膜を通して幹細胞が作り出した物質、特にサイトカインをインプラントの外に分泌する。前記インプラントは、幹細胞を植立された対象が拒否することから保護して、皮下に移植されるとき、メンブレンに近い毛細血管の形成を誘導する血管新生機能を有することが望ましい。前記血管新生機能によりインプラントは、薄膜内の幹細胞に栄養及び血液を提供する。前記インプラントは、生体親和的な、すなわち免疫反応を誘発しない素材で製造することが望ましい。かかる素材は、既に広く知られており、例えばポリウレタンなどである。前記インプラントは、微細な穴が複数表面に位置する多孔性表面を有することが望ましいが、このとき、穴は、細胞のような大きい物質は通過できないもののタンパク質や栄養素は出入り可能な大きさであることが望ましい。したがって、前記穴を通してインプラント内に注入された幹細胞がインプラントの外に出ることができず、幹細胞による癌誘発を防止する一方、幹細胞の分泌物である成長促進因子は、血液に放出されて周りに血管が形成され、酸素及び栄養素がインプラント内に供給される。これにより、幹細胞の生存期間が意味ありに増加することになる。前記インプラントはまた、植立後、長い時間が経過した後にも除去しやすい。前記インプラントは、前記条件を満たす市販の製品を購入して使用するか製作して使用すればよい。例えば、前記インプラントは、テラサイト(TheraCyteTM)であることが望ましい。
本発明の生体植立用インプラントは、脱毛の治療または改善のためのものである。また、本発明の生体植立用インプラントは、発毛促進のためのものである。このとき、本発明の生体植立用インプラントは、老化による脱毛を治療または改善するためのものである。また、本発明の生体植立用インプラントは、老化による脱毛に苦しむ患者において発毛促進のためのものである。
本発明の生体植立用インプラントは、本発明の幹細胞を1.0×103ないし1.0×1010個含み、このとき、培養した幹細胞自体をインプラント内に注入する。しかし、本発明は、幹細胞自体が生体内で長期間作動するものであり、幹細胞の培養液をインプラント内に注入するものではない。本発明の幹細胞は、透過性膜を有するインプラント内に注入されて植立されるところ、生存に必要な酸素及び栄養を植立された対象の血液を通して供給されるからである。また、インプラント内に培養液を注入するよりは、その分幹細胞をさらに注入することが発毛促進及び脱毛の防止/改善/治療に一層効率的であるからである。
本発明は、本発明の生体植立用インプラントに本発明の幹細胞を注入して植えることで、免疫拒否反応や癌細胞が発生するリスクなしに毛髪の形成を増進させることができる。
本発明の生体植立用インプラントは、生体、望ましくは頭皮下(皮下)に植立されることが望ましい。このとき、本発明の生体植立用インプラントを移植される対象は、人を含む動物であり、特に脱毛に苦しむ人である。
発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階
本発明は、発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階を含む、発毛促進/脱毛治療/脱毛改善/脱毛抑制のための生体植立用インプラントの製造方法に関する。前記注入方法自体は、従来のインプラント内の細胞注入方法を用いればよいし、特に制限されるものではない。
本発明の利点及び特徴、それにそれらを達成する方法は、詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、様々な異なる形態に具現されるものであり、但し、本実施例は、本発明の開示を完全なものにして、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。
<材料及び方法>
実験動物
実験動物としては、6週齢C57BL/6マウスを用いた。一方、老化モデル試験のためには13週齢以上の老化したC57BL6マウスモデルを用いた。
Nanog導入の羊水由来逆分化再活力間葉系幹細胞
Nanog遺伝子を導入して確立した羊水由来逆分化再活力間葉系幹細胞(Reprogrammed amniotic fluid−derived mesenchymal stem cell with nanog;以下、AF−N)は、羊水由来胎児間葉系幹細胞にレトロウイルスベクターを利用してNanog遺伝子を導入し、Nanog遺伝子の過発現を誘導して製作した。以下、前記Nanog遺伝子を導入して確立した羊水由来逆分化再活力間葉系幹細胞を「AF−N」と称する。
幹細胞の培養
羊水幹細胞は、DMEM、10%FBS、1%P/S、1%L−glutamine、4ng/ml bFGF、5ng/ml selenium、50ug/ml vitaminCの培地で培養した。
羊水幹細胞のテラサイト内注入
100mm細胞培養皿において、それぞれの羊水幹細胞群を付着培養容器の表面を70〜80%覆うまで培養した後、細胞数を数えて1.0×107個の細胞を20ul low−glucose DMEMに懸濁させて、22G needleを利用してテラサイト内に注入(injection)する。この後、強力接着剤で入口を密封する。
テラサイト植立(transplantation)
マウスを痲酔した後、背中の右側に10mmほど穴を作り、その内部にテラサイトを挿入する。その後、縫合用シルク糸で縫うかwound clipを用いて怪我を縫合する。
CCK(Cell Counting Kit)
実験群に含まれたマウスを犠牲させて、植立されたテラサイトを分離した後、外部をPBSできれいに洗滌する。その後、AF成長培地とCCK100ulを一緒にmixした後に30分間培養する。培養された培地を回収(harvest)した後、450nmの波長absorbanceを測定する。
<実施例1>
Nanog遺伝子が導入されていない羊水幹細胞を普通の酸素条件(Normoxia)下で培養して、羊水幹細胞を得た。
<実施例2>
AF−N(Nanog遺伝子を導入して確立した逆分化羊水幹細胞)を普通の酸素条件(Normoxia)下で培養して、羊水幹細胞を得た。
<実施例3>
Nanog遺伝子が導入されていない羊水幹細胞を1%酸素濃度のHypoxia(低酸素)条件で培養して、羊水幹細胞を得た。
<実施例4>
AF−N(Nanog遺伝子を導入して確立した逆分化羊水幹細胞)を1%酸素濃度のHypoxia(低酸素)条件で培養して、羊水幹細胞を得た。
<実験例1>テラサイトに注入したAF−NのサイトカインbFGFの分泌確認
AF−Nの培養方法に従って得られた調整培地内の発毛機能性のサイトカインbFGF濃度差を評価した。具体的には、それぞれ1.0×105個、4×105個、1.0×106個であり、AF−N幹細胞数を異にして、これらを一般的な幹細胞培養方法である付着細胞培養を利用して培養した場合(図1A)とAF−Nをテラサイトに注入して培養した場合(図1B)、それぞれ調整培地内のbFGF濃度をELISA分析方法を利用して測定した。
その結果、付着細胞培養(attached cell culture)を利用して培養した場合、細胞数の増加によってbFGF濃度が増加したが、AF−Nをテラサイトに注入して培養した場合、注入した細胞数の増加によってbFGFの分泌量が増加しておらず、調整培地(conditioned media)内のbFGF濃度が一定に維持された(図2)。
これは、AF−Nをテラサイトに注入して培養する場合も、付着細胞培養を利用して一般的に細胞培養することと同様、テラサイトの内部に注入された幹細胞から分泌された発毛機能性のサイトカインが、テラサイト膜を通過してテラサイトの外部に分泌されることを意味する。したがって、テラサイトが発毛機能性を制限せず、発毛剤の伝達手段として活用されることが確認された。
一方、AF−Nをテラサイトに注入して培養する場合、bFGFの分泌量が大きな変化なしに一定に維持される理由としては、1)テラサイトの内部という制限した空間内で幹細胞が生長するため、細胞の物質代謝が付着細胞培養の場合と差異が出るためであるか、または2)テラサイトは、空間的に制限されているだけでなく、サイトカインが排出される通路も制限されているため、通路のボトルネック現象により、決まった時間内に通過できる量が制限されたという、二つの理由が提示された。
したがって、AF−Nをテラサイトに注入して培養する場合、bFGFの調整培地内の濃度が一定である理由は、サイトカインがテラサイト膜を通して通過可能な量が飽和されたからであるか否かについて追加実験を通じて確認した。
<実験例2>テラサイトに注入したAF−Nの発毛機能性のサイトカイン分泌の確認
前記実験例1においてAF−Nをテラサイトに注入して培養する場合、bFGFの調整培地内の濃度が一定である理由は、サイトカインがテラサイト膜を通して通過可能な量が飽和されたからであるか否かを確認して、マウスに植立するとき、テラサイトに注入する幹細胞数を決定するために、前記実験例1と同様な方法でAF−Nを培養して、得られた調整培地内の発毛機能性のサイトカイン濃度を測定した。このとき、測定したサイトカインはbFGF、PDGF−AA、IG及びWnt7aであり、これらは発毛を促進する成長因子として知られている。
その結果、bFGFの場合と同様、PDGF−AA及びWnt7aの場合も、付着細胞培養の場合には、注入する細胞数が増加するにつれて排出されるサイトカイン量が増加したが、テラサイト内で培養した場合には、サイトカイン量が増加することは観察されたものの、付着細胞培養と比較したとき、増加幅は比較的小さかったことが確認された。
一方、IGFの場合は、bFGF、PDGF−AA、Wnt7aとは違って、付着細胞培養条件では、注入する細胞数の増加に関係なく濃度が一定してから減少することを観察することができ、テラサイト内で培養される条件では、注入する細胞数の増加によって調整培地内のIGF濃度が持続的に増加することを確認した(図3:bFGF、図4:PDGF−AA、図5:IGF、図6:Wnt7a)(1:付着細胞培養したAF−N1.0×105個、2:付着細胞培養したAF−N4×105個、3:付着細胞培養したAF−N1.0×106個、4:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×105個、5:テラサイトに注入して培養したAF−N4×105個、6:テラサイトに注入して培養したAF−N1.0×106個)。
こういうことから、テラサイト内でサイトカインが排出される通路が飽和状態に到逹していないと判断された。したがって、調整培地内のサイトカイン濃度がテラサイトに注入した細胞数の増加につれて増加しない理由は結局、テラサイトという空間的制限が幹細胞の代謝に影響を及ぼすからであると考えられた。
上記結果を総合してみると、体外環境条件でテラサイトに注入する細胞数が増加するにつれて、一部の毛髪機能性のサイトカインの測定値が増加しており、またイン・ビボ(in vivo)状態では、血清がテラサイト膜を通過して幹細胞に供給されて、幹細胞の代謝を活性化させ、さらに多くのサイトカインが排出される可能性があるため、テラサイトに注入する細胞数を勧める量のうち一番多い1.0×107個に設定し、追って実験した。すなわち、この後のin vivo試験では、1.0×107個の幹細胞をテラサイトに注入した後、マウスに植立して試験した。
<実験例3>テラサイト内の細胞生存能評価
実施例1ないし4の幹細胞をテラサイトにそれぞれ1.0×107個ずつ注入した後、C57BL/6マウスモデルの肌に植立した。そして、植立して14日後、植立されたテラサイトを回収してCell counting kitを利用して注入した個別幹細胞を評価した。
Cell counting kit(CCK)は、高い水溶性を示すtetrazolium塩(WST−8)がNADP/NADPH dehydrogenaseにより還元されながら放出するformazan dyeのせいで色が変化することを通じて、細胞のviabilityを敏感に測定することができる。
また、(1)テラサイト(生体移植容器)で測定した場合(テラサイトに表示)及び(2)テラサイトに羊水由来間葉系幹細胞(AF)を1.0×107個入れてすぐに測定した場合(陽性対照群であり、Positiveに表示)を使用して比較した。前記(1)は、AFをテラサイトに入れてマウスに植えず、AFをテラサイトに入れてすぐに幹細胞の生存能を測定したものであり、前記(2)は、Nanog遺伝子を導入せず、普通の酸素条件下で培養した羊水幹細胞をテラサイトに入れたものである。すなわち、前記(1)及び(2)は、マウスに植えていない群である。
その結果、実施例1ないし4の羊水幹細胞は、いずれも細胞の注入なしにテラサイトだけで測定した場合より高い細胞生存能の測定値を見せており、これは、植立して14日後も幹細胞が生存していることを意味する。またこれは、注入された幹細胞がテラサイト膜により保護されて、免疫拒否反応の影響を受けなかったことを意味する。
一方、実施例1ないし4の結果をそれぞれ比較してみると、逆分化羊水幹細胞が羊水幹細胞より高い生存能をみせて、普通の酸素濃度よりは低濃度の酸素条件で育てた幹細胞がさらに高い生存能を見せた。
実施例3の羊水幹細胞の場合、植立して14日後に測定したにもかかわらず、普通の酸素濃度で育てた実施例1と大きな差異はなかった。したがって、低酸素条件で培養した逆分化羊水幹細胞が脱毛治療剤として開発するに一番好適であると判断された(図7)。
<実験例4>
毛髪機能性を確認するに主に利用されるC57BL/6マウスは、色素を作るメラニン細胞が表皮には存在せず毛包にのみ存在するため、毛包のメラニン色素量により肌色が決まる特性を有している。毛包におけるメラニン色素の合成は、成長期にのみ成されるため、成長期には肌色が黒色になり、メラニン色素の合成が成されない退行期及び休止期には、肌色が桃色になるため、肌の組織検査なしに肌色を通じて毛周期を確認できるという特長がある。
本発明では、実施例1ないし4の羊水幹細胞を1.0×107個ずつテラサイトに注入して、1次毛引き抜き(plucking)後、二番目の毛髪成長期(anagen phase)が始まるC57BL/6マウスにこれを植立して、発毛機能性を評価した。このとき、何ら試料を処理していないマウス(無処理群)を対照群として毛髪の成長様態を観察した。図8は、かかるマウス体内の機能性を確認する過程の模式図である。
その結果、実施例3及び実施例4の羊水幹細胞をテラサイトに注入して植立した場合が、他の実験群(実施例1及び2、対照群である無処理群)に比べて発毛機能性効果が高いと表れた(図9)。
これは、低酸素条件でサイトカインの分泌量が増加することが、発毛機能性に組み合わせて影響を及ぼすためであると解釈できる。一方、テラサイトの植立により動物モデルに大きい怪我をしており、これは発毛機能性に影響を及ぼす部分であるため、怪我が治ってからpluckingした後、改めて発毛機能性を評価した。
先に決めたとおり怪我が治った後、plucking後に観察した結果、2次plucking後、7日目から実施例3及び実施例4の羊水幹細胞をテラサイトに注入して植立した場合、1次pluckingした場合と同様、対照群に比べてanagen inductionが明確に表れたことを確認した(図10)。
また、3次pluckingして毛髪の誘導効果を観測したが、1次及び2次plucking後に観察した結果に類似する結果が出た。すなわち、実施例3及び実施例4をテラサイトに注入して植立した場合、植立して8日目から対照群に比べてanagen inductionの差異が出て、12日後はさらに明確になった。また、1次及び2次plucking後に植立した場合に比べて、anagenが進むareaの大きさが広くなったことが観察されたが、特に、実施例3より実施例4の逆分化羊水幹細胞を注入した場合がanagen areaがさらに大きく増加したことを確認した(図11)。
かかる結果を総合してみると、幹細胞をテラサイトに注入して植立すれば、発毛機能性効果を持続的に維持できることを確認した。特に、実施例4の低酸素条件下で培養した逆分化羊水幹細胞を注入した場合が、発毛機能性の効果が一番良いことを確認した。
<実験例5>
前記実験例4の実験群に幾つの対照群を追加して同様に実験した。具体的には、Theracyteの植立により発生する怪我が発毛機能性に及ぼす影響を確認するように、幹細胞の注入なしにTheracyteのみを植立した場合を追加陰性対照群に設定した(Theracyte only)。また、毎日、逆分化羊水幹細胞培養液(幹細胞数:1.0×107個)をマウスの肌に塗抹した場合を対照群に用いた(塗抹)。また、大きい怪我の縫合に好適なwound clipを利用して、効率的な怪我の縫合が成されるようにした。その他は、前記実験例5と同様な条件及び方法で実験した。実施例1ないし4の幹細胞も実験例4と同様、Theracyteに注入する細胞数は、約1.0×107個になるように計算して行った。前記植立は、1次毛引き抜き(plucking)後、二番目の毛髪成長期(anagen phase)が始まるC57BL/6マウスに行った。
その結果、実験例4と同様、テラサイトを利用するとき、幹細胞の発毛機能性効果を持続的に維持することができ、特に、実施例4の逆分化羊水幹細胞をテラサイトに注入して植立した場合、発毛効果が一番優れていることが確認された(図12)。
<実験例6>
前記実験結果によって、テラサイトに注入された逆分化羊水幹細胞が発毛機能性があることを確認した。したがって、実際に脱毛が多く進む高齢者の脱毛患者と類似する特性を有する老化したマウス脱毛モデルを利用して発毛能を評価した。
このため、13週齢以上の老化したC57BL6マウスモデルを用意した。前記マウスモデルは、別途処理しなくても自発して脱毛が進む特徴を有しながら、毛髪成長周期及び判定が容易であり、同実験に好適であると判断した。(McMahon WM,Sundberg JP.Animal Models and Biomedical Tools,ed.Sunberg JP,pp.493−497.CRC Press,Boca Raton,FL,1994.)。
具体的な実験方法は、前記実験例4び5と同様に行われた。本実験では、テラサイトの植立により発生する怪我が発毛機能性に及ぼす影響を確認するように、幹細胞の注入なしにテラサイトのみを植立した場合を追加陰性対照群に設定した(Theracyte only)。また、実施例4の幹細胞培養液(幹細胞数:1.0×107個)をマウスの肌に塗抹した場合を対照群に用いた(実施例4−塗抹)。そして、実施例2及び4の幹細胞を実験例4と同様、テラサイトに注入する細胞数は、約1.0×107個になるように計算して行った。前記植立は、1次毛引き抜き(plucking)後、二番目の毛髪成長期(anagen phase)が始まるC57BL/6マウスに行った。
その結果、前の実験例の結果と同様、theracyte only及び実施例4を塗抹したグループより、テラサイトに注入された実施例2及び4の場合が成長期誘導(anagen induction)が早く起こることが確認された(図13)。これは、羊水幹細胞よりは逆分化羊水幹細胞の発毛機能性が高いことを意味する。
<実験例7>
前記実験例6の結果、老化モデルにおいても本発明の逆分化羊水幹細胞を含むテラサイトが効果的であることを確認した。したがって、さらに老化したモデルにおけるanagen inductionの機能性の差異を調べるために、前記実験例6の実験が行われた老化モデルを6週過ぎた19週齢(既存の13週齢のモデル実験後、anagen phaseが改めて始まる6週後の19週齢)マウスモデルを利用して2次plucking実験を行った。
その結果、実験例6の場合よりさらに明らかな結果が表れたが、これはマウスモデルの老化により、対照群グループの場合、脱毛が進みながらanagen inductionの部分的な遅延現象が表れることに比べて、テラサイトを植えたグループの場合、発毛サイトカインの持続的な分泌及び機能性の発現のため、時間が経つにつれて大きな差異が表れたからであると判断された。これは結局、コンディション培地を肌に塗るより、テラサイトの内部に存在する細胞のsecretome効果がさらに高いことを示唆する。このような発毛効果は、実験例6における結果と同様、実施例3(テラサイト)及び実施例4(テラサイト)のグループが一番効果が良く、その次が実施例4−塗抹グループであり、Theracyte onlyグループは一番効果が落ちた(図14)。
<実験例8>
先に、羊水幹細胞群の生存確認をCCK(cell counting kit)により確認したことがある。これをもう一度確認するために、テラサイトの内部に羊水幹細胞群がどのような形態に生存しているかを確認する試験を行った。このとき、テラサイトサンプルは、実験例7において7日目のサンプルを用いており、テラサイトの内部を切開(section)してH&E染色した。
その結果、テラサイトのみを植立した組織では(theracyte only)、内部に何も存在しないことが分かった。一方、実施例2及び実施例4の幹細胞を注入したテラサイトの内部では、幹細胞が組織化して形成されていることが確認された(図15)。これにより、細胞が約6週齢以上成長及び生存して持続的に機能性を発揮していたことが立証された。
<実験例9>
実験例6及び7において、老化マウスモデルの外的部分によるanagen inductionが立証された。したがって、組織分析により実際に毛包が形成されたことを確認した。このため、実験例7を試験して5日目に老化マウスモデルの肌組織をサンプリングして分析した。
その結果、テラサイトグループ(実施例2及び実施例4)の肌組織内で多量の毛包組織を確認しており、anagen phaseも前期anagen phaseの形態より後期anagen phaseの毛包形態が多く分布されていることを確認した。一方、実施例4塗抹グループは、毛包になる余地のあるHFDP細胞群は複数存在するが、anagen phase上に比較的に前期にあり、機能的にテラサイトグループに比べて、多少劣ると判断された(図16)。
<実験例10>
前記実験例9の結果をもう一度確認するために、各組織をAP染色してHFDP細胞の活性度を測定した。この試験では、毛髪形成に対する活性度が高いほどAP染色に対して陽性(positive)である部分が大きくかつ明確に表れる。
その結果、実施例2及び実施例4の幹細胞を注入したテラサイトグループのHFDP細胞の活性度がtheracyte onlyグループ、実施例4の幹細胞を塗抹したグループよりさらに優れたことを肉眼確認した(図17)。
したがって、テラサイトは、幹細胞を免疫反応から自由にしてくれると共にparacrine effectを通じてその機能性を増加させることを確認することができた。

Claims (13)

  1. 発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を含む、生体植立用インプラント。
  2. 脱毛の治療または改善のための、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  3. 発毛促進のための、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  4. 前記発毛機能性のサイトカインはbFGF、PDGF−AA、IGF及びWnt7aで構成される群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  5. 前記幹細胞は、低酸素条件下で培養された幹細胞であることを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  6. 前記幹細胞は、羊水由来幹細胞であることを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  7. 前記幹細胞は、逆分化羊水幹細胞であることを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  8. 前記幹細胞は、胎児由来間葉系幹細胞であることを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  9. 前記生体植立用インプラントは、前記幹細胞を1.0×103ないし1.0×1010個含むことを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  10. 頭皮下に植立されることを特徴とする、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  11. 前記生体植立用インプラントは、老化による脱毛の治療または改善のためのものである、請求項1に記載の生体植立用インプラント。
  12. 発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階を含む、
    脱毛改善のための生体植立用インプラントの製造方法。
  13. 発毛機能性のサイトカイン分泌能を有する幹細胞を生体植立用インプラント内に注入する段階を含む、
    脱毛治療のための生体植立用インプラントの製造方法。
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