JP2018096226A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大気導入口から故障診断装置に水が浸入し難い蒸発燃料処理装置を提供すること。【解決手段】車両に搭載された蒸発燃料処理装置において、前記車両のタイヤハウス外縁部に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うキャニスタと、このキャニスタに大気を導入するための大気導入口を有し且つ導入される大気を浄化するためのフィルタを収容したフィルタケースと、前記蒸発燃料処理装置の故障を診断する故障診断装置が配設され、前記故障診断装置を前記フィルタケースの前記大気導入口よりも高い位置に配設する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンクから導入する蒸発燃料を吸着すると共に、吸着した蒸発燃料を脱離させて大気導入口から導入した大気と共にエンジンに供給する車両の蒸発燃料処理装置に関し、特に、大気導入口からの水の浸入を抑制するように構成された蒸発燃料処理装置に関する。
従来から大気汚染防止ため、燃料タンク内で発生する蒸発燃料の大気放出が規制されており、蒸発燃料を回収処理する蒸発燃料処理装置が車両に搭載されている。蒸発燃料処理装置は、蒸発燃料を回収するためのキャニスタを備えている。キャニスタ内部には蒸発燃料や大気が通る内部通路が形成され、この内部通路に蒸発燃料を吸着・脱離可能な吸着材が収容されている。キャニスタは、内部通路の一端側に燃料タンクに接続されるタンクポートとエンジンの吸気通路に接続されるパージポートを備え、内部通路の他端側には大気導入口に接続される大気ポートを備えている。
エンジン停止時には、蒸発燃料により燃料タンク内が所定の圧力になると、蒸発燃料がタンクポートからキャニスタ内に導入され、大気導入口と連通する大気ポートに向かって内部通路を通過する間に吸着材に吸着される。
エンジン作動時には、吸着材に吸着された蒸発燃料をパージする。エンジンの作動によりパージポート側が負圧になると、大気ポートからキャニスタ内に大気が導入される。導入された大気は、キャニスタの内部通路を通ってパージポートからエンジンの吸気通路にパージ弁により流量を調整されて供給される。吸着材に吸着された蒸発燃料は、この導入された大気により吸着材から脱離して大気と共にエンジンへ送られ、シリンダ内で燃焼する。こうして蒸発燃料処理装置は、吸着した蒸発燃料をパージして処理している。
蒸発燃料処理装置は、その故障を検知するための故障診断装置を備えている。故障診断装置は、エンジン停止時に蒸発燃料処理装置内を減圧して検知される圧力により蒸発燃料の漏洩を検知する。故障診断装置内に水が浸入すると誤った診断を行う虞があるため、水浸入対策が重要である。
キャニスタは、車載レイアウトの都合により故障診断処理装置と共に車両のフロアパネルの下側に、その内部通路が水平に延びる姿勢に取り付けられることが多い。大気導入口は、被水して故障診断処理装置やキャニスタに水が浸入することを防ぐために、キャニスタよりも高い位置に配設される。例えば、タイヤハウス内をフェンダーライナーにより仕切られて形成された空間であるタイヤハウス外縁部に配設される。大気導入口から導入された大気は、大気通路に介装されたフィルタにより塵埃等が捉えられて浄化された後、大気ポートからキャニスタ内に導入される。
フェンダーライナーは、タイヤに巻き上げられた砂や水等がタイヤハウスに直接衝突することを防ぐためのものであり、タイヤ外径より大きいアーチ状に形成された合成樹脂製の部材である。このフェンダーライナーは、タイヤハウス内壁部に連結されている。そのため、タイヤハウス外縁部には水が浸入し難くなっているが、フェンダーライナーとタイヤハウス内壁部の境界等には大気の出入りが可能な隙間が存在する。
一方、大気ポートから大気へ蒸発燃料が放出されないように、例えば特許文献1の主キャニスタと副キャニスタにより構成されたキャニスタが知られている。このキャニスタは、大気導入口に連通する副キャニスタの脱離性能を向上させることにより、パージ時に吸着された蒸発燃料の脱離を促進させて吸着能力を回復させ、蒸発燃料の大気放出を抑制している。
また、既に本出願人は、内部通路が水平方向に延びるように配設された第1キャニスタと、内部通路が上下方向に延びるように配設された第2キャニスタにより構成されたキャニスタを提案している(特願2015−220667号)。この第2キャニスタは、吸着された蒸発燃料が重力により下方に移動する現象を利用して、大気導入口に近いほど吸着された蒸発燃料濃度が低くなるように配設され、蒸発燃料の大気放出を抑制するように構成されている。
特開2015−117603号公報
しかし、大気導入口側のキャニスタの吸着能力を回復、向上させて蒸発燃料の大気放出を抑制しても、故障診断装置に水が浸入すると誤った診断をして蒸発燃料の漏洩を放置する虞があり好ましくない。上記のように大気導入口をタイヤハウス外縁部に配設しても、高圧洗浄装置により車両を洗浄する際に、隙間からタイヤハウス外縁部内に水が飛散して又はタイヤハウス外縁部を構成する部材を水が伝い流れて大気導入口に到達し、大気導入口から故障診断装置に水が浸入する虞がある。
本発明の目的は、大気導入口から故障診断装置に水が浸入し難い蒸発燃料処理装置を提供することである。
第1の発明の蒸発燃料処理装置は、車両に搭載された蒸発燃料処理装置において、前記車両のタイヤハウス外縁部に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うキャニスタと、このキャニスタに大気を導入するための大気導入口を有し且つ導入される大気を浄化するためのフィルタを収容したフィルタケースと、前記蒸発燃料処理装置の故障を診断する故障診断装置が配設され、前記故障診断装置は、前記フィルタケースの前記大気導入口よりも高い位置に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、大気導入口を有するフィルタケースがフロアパネルより高い位置にあるタイヤハウス外縁部に配設されるので、大気導入口を被水し難くすることができる。また、故障診断装置は大気導入口より高い位置に配設されるので、大気導入口から浸入する水を故障診断装置に到達し難くすることができる。
第2の発明の蒸発燃料処理装置は、第1の発明において、前記故障診断装置は、前記キャニスタよりも高い位置に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、フィルタケースの大気導入口より高い位置に配設される故障診断装置が、タイヤハウス外縁部において最も高い位置に配設されるので、タイヤハウス外縁部に浸入した水を故障診断装置に到達し難くすることができる。
第3の発明の蒸発燃料処理装置は、第1又は第2の発明において、前記フィルタケースは、前記キャニスタより車幅方向外側に配設され、前記故障診断装置は、前記フィルタケースよりも車幅方向内側に配設されると共に、前記キャニスタの車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、タイヤハウス外縁部の形状に合わせてキャニスタとフィルタケースと故障診断装置を配設することができ、故障診断装置を高い位置に配設する際に有利である。
第4の発明の蒸発燃料処理装置は、第1〜第3の発明の何れかにおいて、前記フィルタケースは、その上部が前記故障診断装置の下部と重なる高さ位置に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、タイヤハウス外縁部の形状に合わせてキャニスタとフィルタケースと故障診断装置を配設することができ、故障診断装置と大気導入口を高い位置に配設する際に有利である。
第5の発明の蒸発燃料処理装置は、第3又は第4の発明において、前記キャニスタの車幅方向内側に、前記故障診断装置に接続される接続管が配設され、前記接続管は前記キャニスタの車幅方向内側部の下部に車幅方向内側に張り出すように形成された張出部に接続されたことを特徴としている。
上記構成により、キャニスタを高い位置に配設してもキャニスタとフィルタケースを接続する接続管を容易に配設することができる。
第6の発明の蒸発燃料処理装置は、第1〜第5の発明の何れかにおいて、前記燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うメインキャニスタを車両のフロアパネル下側に有し、前記メインキャニスタは、その内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設され、前記キャニスタは、その内部通路が上下方向に延びる姿勢に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、タイヤハウス外縁部の限られたスペースにキャニスタとフィルタケースを配設することができると共に、メインキャニスタにより蒸発燃料処理装置の蒸発燃料の吸着能力を向上させることができる。
本発明の蒸発燃料処理装置によれば、大気導入口から故障診断装置に水が浸入し難い蒸発燃料処理装置を提供することができる。
実施例に係る蒸発燃料処理装置を備えた車両後部の要部平面図である。 実施例に係る蒸発燃料処理装置を備えた車両後部の要部右側面図である。 図1のIII −III 線要部断面図である。 蒸発燃料処理装置の下面図である。 フィルタケース内部を示す図4のV −V 線断面斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。図中の矢印Fは前方を示し、矢印Lは左方を示し、矢印Uは上方を示す。
最初に、本発明の蒸発燃料処理装置1の全体構成について説明する。
図1〜図3に示すように、蒸発燃料処理装置1は車両後部に搭載されている。フロアパネルAの下側に、メインキャニスタ2と燃料タンク3が配設され、燃料タンク3とメインキャニスタ2のタンクポート2aを接続するタンク通路4が接続されている。
メインキャニスタ2には、さらにパージポート2bと連通ポート2cが設けられている。パージポート2bには、車両前部に搭載されたエンジンの吸気通路(図示略)に接続されるパージ通路5が接続されている。連通ポート2cは、右後輪のタイヤハウスBに配設されるキャニスタ(サブキャニスタ10)に接続されるキャニスタ間通路6が接続されている。サブキャニスタ10は、大気導入口11を備えたフィルタケース13に大気通路14により接続されている。大気通路14には蒸発燃料処理装置1の故障を診断するための故障診断装置15が介装されている。
次に、燃料タンク3について説明する。
燃料タンク3は合成樹脂製の密閉容器であり、給油口18から給油通路19を介して供給される燃料を貯留する。貯留された燃料は、図示を省略するがエンジンに供給されてシリンダ内で燃焼され、動力を発生させる。貯留された燃料が蒸発して燃料タンク3内の圧力が所定の圧力を超えると、蒸発燃料がタンク通路4をメインキャニスタ2に向かって流れるように構成されている。
次に、メインキャニスタ2について説明する。
メインキャニスタ2の内部には図示を省略するが内部通路が形成されている。内部通路には燃料タンク3内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うために、例えばペレット状の活性炭からなる吸着材が収容されている。内部通路の一端側にはタンクポート2aとパージポート2bが設けられ、内部通路の他端側にはサブキャニスタ10と接続する連通ポート2cが設けられている。尚、本実施例のメインキャニスタ2の内部通路は、メインキャニスタ2前端部のタンクポート2aとパージポート2bから後方に延びると共に、メインキャニスタ2後端部で折り返してメインキャニスタ2前端部の連通ポート2cまで延びる平面視略U字状に形成されているが、内部通路は直線状又は2回以上折り返す形状であってもよい。
メインキャニスタ2は、フロアパネルAの下側において内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設されている。このメインキャニスタ2は、ブラケット8によりフロアパネルAに固定され、跳ねた石等の衝突を防ぐためのカバー部材9によりブラケット8と共にその下部が覆われている。カバー部材9の下方にはエンジンの排気管末端の消音装置20が配設され、排気の熱を利用してメインキャニスタ2に吸着された蒸発燃料の脱離を促進するように構成されている。
次に、タイヤハウスBについて説明する。
タイヤハウスBは、右後輪の車幅方向外側と下側部分を除いてタイヤTを覆う側面視アーチ状のタイヤ収容部である。このタイヤハウスBは、上部が側面視アーチ状に形成された車幅方向内側のインナー部材21と、このインナー部材21上部の車幅方向外側に連結されたアーチ状のフェンダー部材22により構成され、車幅方向にもアーチ状に形成されている。このタイヤハウスBをタイヤTから遮蔽するように仕切る合成樹脂製のアーチ状のフェンダーライナー23の上部側に、タイヤハウス外縁部B1が形成されている。図2は、フェンダー部材22を省略してタイヤハウス外縁部B1内部を示している。図3は、タイヤTとフェンダーライナー23を省略してタイヤハウス外縁部B1内部を示している。
フェンダーライナー23は、車幅方向内側端部がインナー部材21に連結され、車幅方向外側端部がフェンダー部材22に連結される。車両の走行により右後輪に巻き上げられた砂や水等は、フェンダーライナー23に衝突し、タイヤハウス外縁部B1にはほとんど入り込まない。尚、左後輪や左右の前輪のタイヤハウスも同様である。
タイヤハウス外縁部B1には、サブキャニスタ10と、大気導入口11を備えたフィルタケース13と、フィルタケース13とサブキャニスタ10を接続する大気通路14と、大気通路14に介装された故障診断装置15が配設されている。
次に、サブキャニスタ10について説明する。
サブキャニスタ10はメインキャニスタ2と同様に、燃料タンク3内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材を収容する内部通路(図示略)を備えている。内部通路の一端側に連通ポート10aが設けられ、他端側には大気ポート10bが設けられている。連通ポート10aにキャニスタ間通路6が接続されてメインキャニスタ2と連通し、大気ポート10bに大気通路14が接続されてフィルタケース13と連通する。
大気ポート10bは、サブキャニスタ10下端部で車幅方向内側に折り返されて、サブキャニスタ10の車幅方向内側部の下部に車幅方向内側に張り出す張出部10cに設けられている。この張出部10cの大気ポート10bと故障診断装置15が大気通路14を構成する接続管14aにより接続されるので、接続管14aをきつく曲げる必要がなく、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて接続管14aの配設を容易にしている。
サブキャニスタ10は、ブラケット16によりインナー部材21の車幅方向外側の後部側壁部に、連通ポート10aを下側にして内部通路が上下に延びる姿勢に固定される。インナー部材21のアーチ形状に沿うように固定されるので、サブキャニスタ10の内部通路は鉛直方向に平行ではなく傾いていてもよい。また、本実施例では、内部通路はサブキャニスタ10の上端部で折り返して上下に反転した略U字状に形成されているが、直線状又は2回以上折り返す形状でもよい。
次に、フィルタケース13について説明する。
図3、図4に示すように、フィルタケース13はサブキャニスタ10より車幅方向外側に配設され、フィルタケース13の上部がサブキャニスタ10よりも高い位置になるように、ブラケット16,17を介してサブキャニスタ10に連結されている。大気通路14を構成する接続管14bはフィルタケース13の車幅方向外側部に接続され、フィルタケース13の車幅方向内側部には大気導入口11が設けられている。フィルタケース13の車幅方向内側部に形成された大気導入口11は、ブラケット17により大気導入口11の一部が車幅方向内側から遮蔽されている。
図5に示すように、フィルタケース13内部には大気導入口11から導入される大気中の塵埃等を捉えるための蛇腹状に折り曲げられたフィルタ12が収容されている。フィルタ12により浄化された大気は大気通路14を通ってサブキャニスタ10に向かって流れる。大気導入口11は、フィルタケース13の車幅方向内側部から車幅方向内側に突出する突出部13aの下部に、突出部13aの突出方向に平行に延びるように設けられてフィルタケース13の内部と外部を上下に連通する複数のスリットで構成されている。
大気導入口11を構成する複数のスリットは、突出部13aの下部に一体形成されたルーバー13b等複数のルーバーにより仕切られている。これらルーバー13b等は、突出部13aの下部から下方に延びると共に、車幅方向内側端部が下端部を除いて突出部13aと連結されている。また、これらルーバー13b等の車幅方向外側端部とフィルタケース13の間には、突出部13aにより上部と前後を仕切られて下方に開放された空間が形成されている。この空間は、フィルタケース13内と複数のスリットにより連通する。
次に、故障診断装置15について説明する。
故障診断装置15は、蒸発燃料処理装置内を減圧して検知される圧力により、蒸発燃料が漏れる箇所があることを診断する装置である。図2、図3に示すように、故障診断装置15は、ブラケット16,17を介してサブキャニスタ10に連結され、フィルタケース13の大気導入口11及びサブキャニスタ10よりも高い位置に配設されている。フィルタケース13は、その上部が故障診断装置15の下部と重なる高さ位置に配設されている。また、故障診断装置15は、フィルタケース13よりも車幅方向内側に配設されると共に、サブキャニスタ10の車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されている。従って、故障診断装置15は、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて最も高い位置に配設されている。
サブキャニスタ10と接続する接続管14aは故障診断装置15の後部に接続され、フィルタケース13と接続する接続管14bは故障診断装置15の前部に接続されて、接続管14a,14bにより大気通路14が構成されている。
次に、本実施例の蒸発燃料処理装置1の作用、効果について説明する。
車両のタイヤハウス外縁部B1に、サブキャニスタ10と、大気導入口11を有するフィルタケース13と、故障診断装置15が配設されている。タイヤハウス外縁部B1は車両のフロアパネルAより高い位置にあり、フェンダーライナー23等により囲われるので、タイヤハウス外縁部B1には水が浸入し難い。従って、大気導入口11を被水し難くすることができる。
故障診断装置15は、大気導入口11より高い位置に配設されているので、大気導入口11に浸入する水を故障診断装置15に到達し難くすることができる。また、故障診断装置15は、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせてタイヤハウス外縁部B1において最も高い位置に配設されているので、タイヤハウス外縁部B1に浸入した水を故障診断装置15に到達し難くすることができる。
フィルタケース13は、サブキャニスタ10より車幅方向外側に配設され、故障診断装置15は、フィルタケース13よりも車幅方向内側に配設されると共に、サブキャニスタ10の車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されているので、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて故障診断装置15を高い位置に配設することができる。また、フィルタケース13の上部は故障診断装置15の下部と重なる高さ位置に配設されるので、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて故障診断装置15を高い位置に配設する際に有利である。
サブキャニスタ10の下部に車幅方向内側に張り出す張出部10cが設けられ、この張出部10cの大気ポート10bが設けられている。そのため、この大気ポート10bと故障診断装置15を接続する接続管14aをきつく曲げずにタイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて容易に配設できる。
その上、燃料タンク3内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うメインキャニスタ2が、車両のフロアパネルAの下側にその内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設され、サブキャニスタ10がその内部通路が上下方向に延びる姿勢に配設されたことにより、タイヤハウス外縁部B1の限られたスペースにサブキャニスタ10とフィルタケース13を配設することができる。また、メインキャニスタ2により吸着能力を向上させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
[1]サブキャニスタ10とフィルタケース13と故障診断装置15を、左後輪又は左右の前輪のタイヤハウス外縁部に配設してもよい。
[2]サブキャニスタ10は、インナー部材21の前部側壁部に配設してもよい。
[3]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 蒸発燃料処理装置
2 メインキャニスタ
10 サブキャニスタ
11 大気導入口
13 フィルタケース
14a 接続管
15 故障診断装置
16,17 ブラケット
21 インナー部材
22 フェンダー部材
23 フェンダーライナー
A フロアパネル
B タイヤハウス
B1 タイヤハウス外縁部
本発明は、燃料タンクから導入する蒸発燃料を吸着すると共に、吸着した蒸発燃料を脱離させて大気導入口から導入した大気と共にエンジンに供給する車両の蒸発燃料処理装置に関し、特に、大気導入口からの水の浸入を抑制するように構成された蒸発燃料処理装置に関する。
従来から大気汚染防止ため、燃料タンク内で発生する蒸発燃料の大気放出が規制されており、蒸発燃料を回収処理する蒸発燃料処理装置が車両に搭載されている。蒸発燃料処理装置は、蒸発燃料を回収するためのキャニスタを備えている。キャニスタ内部には蒸発燃料や大気が通る内部通路が形成され、この内部通路に蒸発燃料を吸着・脱離可能な吸着材が収容されている。キャニスタは、内部通路の一端側に燃料タンクに接続されるタンクポートとエンジンの吸気通路に接続されるパージポートを備え、内部通路の他端側には大気導入口に接続される大気ポートを備えている。
エンジン停止時には、蒸発燃料により燃料タンク内が所定の圧力になると、蒸発燃料がタンクポートからキャニスタ内に導入され、大気導入口と連通する大気ポートに向かって内部通路を通過する間に吸着材に吸着される。
エンジン作動時には、吸着材に吸着された蒸発燃料をパージする。エンジンの作動によりパージポート側が負圧になると、大気ポートからキャニスタ内に大気が導入される。導入された大気は、キャニスタの内部通路を通ってパージポートからエンジンの吸気通路にパージ弁により流量を調整されて供給される。吸着材に吸着された蒸発燃料は、この導入された大気により吸着材から脱離して大気と共にエンジンへ送られ、シリンダ内で燃焼する。こうして蒸発燃料処理装置は、吸着した蒸発燃料をパージして処理している。
蒸発燃料処理装置は、その故障を検知するための故障診断装置を備えている。故障診断装置は、エンジン停止時に蒸発燃料処理装置内を減圧して検知される圧力により蒸発燃料の漏洩を検知する。故障診断装置内に水が浸入すると誤った診断を行う虞があるため、水浸入対策が重要である。
キャニスタは、車載レイアウトの都合により故障診断処理装置と共に車両のフロアパネルの下側に、その内部通路が水平に延びる姿勢に取り付けられることが多い。大気導入口は、被水して故障診断処理装置やキャニスタに水が浸入することを防ぐために、キャニスタよりも高い位置に配設される。例えば、タイヤハウス内をフェンダーライナーにより仕切られて形成された空間であるタイヤハウス外縁部に配設される。大気導入口から導入された大気は、大気通路に介装されたフィルタにより塵埃等が捉えられて浄化された後、大気ポートからキャニスタ内に導入される。
フェンダーライナーは、タイヤに巻き上げられた砂や水等がタイヤハウスに直接衝突することを防ぐためのものであり、タイヤ外径より大きいアーチ状に形成された合成樹脂製の部材である。このフェンダーライナーは、タイヤハウス内壁部に連結されている。そのため、タイヤハウス外縁部には水が浸入し難くなっているが、フェンダーライナーとタイヤハウス内壁部の境界等には大気の出入りが可能な隙間が存在する。
一方、大気ポートから大気へ蒸発燃料が放出されないように、例えば特許文献1の主キャニスタと副キャニスタにより構成されたキャニスタが知られている。このキャニスタは、大気導入口に連通する副キャニスタの脱離性能を向上させることにより、パージ時に吸着された蒸発燃料の脱離を促進させて吸着能力を回復させ、蒸発燃料の大気放出を抑制している。
また、既に本出願人は、内部通路が水平方向に延びるように配設された第1キャニスタと、内部通路が上下方向に延びるように配設された第2キャニスタにより構成されたキャニスタを提案している(特願2015−220667号)。この第2キャニスタは、吸着された蒸発燃料が重力により下方に移動する現象を利用して、大気導入口に近いほど吸着された蒸発燃料濃度が低くなるように配設され、蒸発燃料の大気放出を抑制するように構成されている。
特開2015−117603号公報
しかし、大気導入口側のキャニスタの吸着能力を回復、向上させて蒸発燃料の大気放出を抑制しても、故障診断装置に水が浸入すると誤った診断をして蒸発燃料の漏洩を放置する虞があり好ましくない。上記のように大気導入口をタイヤハウス外縁部に配設しても、高圧洗浄装置により車両を洗浄する際に、隙間からタイヤハウス外縁部内に水が飛散して又はタイヤハウス外縁部を構成する部材を水が伝い流れて大気導入口に到達し、大気導入口から故障診断装置に水が浸入する虞がある。
本発明の目的は、大気導入口から故障診断装置に水が浸入し難い蒸発燃料処理装置を提供することである。
第1の発明の蒸発燃料処理装置は、車両に搭載された蒸発燃料処理装置において、前記車両のタイヤハウス外縁部に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うキャニスタと、このキャニスタに大気を導入するための大気導入口を有し且つ導入される大気を浄化するためのフィルタを収容したフィルタケースと、前記蒸発燃料処理装置の故障を診断する故障診断装置が配設され、前記フィルタケースは、前記キャニスタより車幅方向外側に配設され、前記大気導入口は、前記フィルタケースの上下方向中段部の車幅方向内側部に下方に開放状に形成された空間に連通し、前記故障診断装置は、前記フィルタケースの前記大気導入口よりも高い位置に配設されたことを特徴としている。
上記構成によれば、車幅方向内側部の中段部に大気導入口を有するフィルタケースがフロアパネルより高い位置にあるタイヤハウス外縁部に配設され、そのフィルタケースより車幅方向内側にキャニスタが配設され、大気導入口がフィルタケースによって下方に開放状に形成された空間に連通するので、大気導入口を被水し難くすることができる。また、故障診断装置は大気導入口より高い位置に配設されるので、大気導入口から浸入する水を故障診断装置に到達し難くすることができる。
第2の発明の蒸発燃料処理装置は、第1の発明において、前記故障診断装置は、前記キャニスタよりも高い位置に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、フィルタケースの大気導入口より高い位置に配設される故障診断装置が、タイヤハウス外縁部において最も高い位置に配設されるので、タイヤハウス外縁部に浸入した水を故障診断装置に到達し難くすることができる。
第3の発明の蒸発燃料処理装置は、第1又は第2の発明において、前記故障診断装置は、前記フィルタケースよりも車幅方向内側に配設されると共に、前記キャニスタの車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、タイヤハウス外縁部の形状に合わせてキャニスタとフィルタケースと故障診断装置を配設することができ、故障診断装置を高い位置に配設する際に有利である。
第4の発明の蒸発燃料処理装置は、第1〜第3の発明の何れかにおいて、前記フィルタケースは、その上部が前記故障診断装置の下部と重なる高さ位置に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、タイヤハウス外縁部の形状に合わせてキャニスタとフィルタケースと故障診断装置を配設することができ、故障診断装置と大気導入口を高い位置に配設する際に有利である。
第5の発明の蒸発燃料処理装置は、第3又は第4の発明において、前記キャニスタの車幅方向内側に、前記故障診断装置に接続される接続管が配設され、前記接続管は前記キャニスタの車幅方向内側部の下部に車幅方向内側に張り出すように形成された張出部に接続されたことを特徴としている。
上記構成により、キャニスタを高い位置に配設してもキャニスタとフィルタケースを接続する接続管を容易に配設することができる。
第6の発明の蒸発燃料処理装置は、第1〜第5の発明の何れかにおいて、前記燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うメインキャニスタを車両のフロアパネル下側に有し、前記メインキャニスタは、その内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設され、前記キャニスタは、その内部通路が上下方向に延びる姿勢に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、タイヤハウス外縁部の限られたスペースにキャニスタとフィルタケースを配設することができると共に、メインキャニスタにより蒸発燃料処理装置の蒸発燃料の吸着能力を向上させることができる。
本発明の蒸発燃料処理装置によれば、大気導入口から故障診断装置に水が浸入し難い蒸発燃料処理装置を提供することができる。
実施例に係る蒸発燃料処理装置を備えた車両後部の要部平面図である。 実施例に係る蒸発燃料処理装置を備えた車両後部の要部右側面図である。 図1のIII −III 線要部断面図である。 蒸発燃料処理装置の下面図である。 フィルタケース内部を示す図4のV −V 線断面斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。図中の矢印Fは前方を示し、矢印Lは左方を示し、矢印Uは上方を示す。
最初に、本発明の蒸発燃料処理装置1の全体構成について説明する。
図1〜図3に示すように、蒸発燃料処理装置1は車両後部に搭載されている。フロアパネルAの下側に、メインキャニスタ2と燃料タンク3が配設され、燃料タンク3とメインキャニスタ2のタンクポート2aを接続するタンク通路4が接続されている。
メインキャニスタ2には、さらにパージポート2bと連通ポート2cが設けられている。パージポート2bには、車両前部に搭載されたエンジンの吸気通路(図示略)に接続されるパージ通路5が接続されている。連通ポート2cは、右後輪のタイヤハウスBに配設されるキャニスタ(サブキャニスタ10)に接続されるキャニスタ間通路6が接続されている。サブキャニスタ10は、大気導入口11を備えたフィルタケース13に大気通路14により接続されている。大気通路14には蒸発燃料処理装置1の故障を診断するための故障診断装置15が介装されている。
次に、燃料タンク3について説明する。
燃料タンク3は合成樹脂製の密閉容器であり、給油口18から給油通路19を介して供給される燃料を貯留する。貯留された燃料は、図示を省略するがエンジンに供給されてシリンダ内で燃焼され、動力を発生させる。貯留された燃料が蒸発して燃料タンク3内の圧力が所定の圧力を超えると、蒸発燃料がタンク通路4をメインキャニスタ2に向かって流れるように構成されている。
次に、メインキャニスタ2について説明する。
メインキャニスタ2の内部には図示を省略するが内部通路が形成されている。内部通路には燃料タンク3内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うために、例えばペレット状の活性炭からなる吸着材が収容されている。内部通路の一端側にはタンクポート2aとパージポート2bが設けられ、内部通路の他端側にはサブキャニスタ10と接続する連通ポート2cが設けられている。尚、本実施例のメインキャニスタ2の内部通路は、メインキャニスタ2前端部のタンクポート2aとパージポート2bから後方に延びると共に、メインキャニスタ2後端部で折り返してメインキャニスタ2前端部の連通ポート2cまで延びる平面視略U字状に形成されているが、内部通路は直線状又は2回以上折り返す形状であってもよい。
メインキャニスタ2は、フロアパネルAの下側において内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設されている。このメインキャニスタ2は、ブラケット8によりフロアパネルAに固定され、跳ねた石等の衝突を防ぐためのカバー部材9によりブラケット8と共にその下部が覆われている。カバー部材9の下方にはエンジンの排気管末端の消音装置20が配設され、排気の熱を利用してメインキャニスタ2に吸着された蒸発燃料の脱離を促進するように構成されている。
次に、タイヤハウスBについて説明する。
タイヤハウスBは、右後輪の車幅方向外側と下側部分を除いてタイヤTを覆う側面視アーチ状のタイヤ収容部である。このタイヤハウスBは、上部が側面視アーチ状に形成された車幅方向内側のインナー部材21と、このインナー部材21上部の車幅方向外側に連結されたアーチ状のフェンダー部材22により構成され、車幅方向にもアーチ状に形成されている。このタイヤハウスBをタイヤTから遮蔽するように仕切る合成樹脂製のアーチ状のフェンダーライナー23の上部側に、タイヤハウス外縁部B1が形成されている。図2は、フェンダー部材22を省略してタイヤハウス外縁部B1内部を示している。図3は、タイヤTとフェンダーライナー23を省略してタイヤハウス外縁部B1内部を示している。
フェンダーライナー23は、車幅方向内側端部がインナー部材21に連結され、車幅方向外側端部がフェンダー部材22に連結される。車両の走行により右後輪に巻き上げられた砂や水等は、フェンダーライナー23に衝突し、タイヤハウス外縁部B1にはほとんど入り込まない。尚、左後輪や左右の前輪のタイヤハウスも同様である。
タイヤハウス外縁部B1には、サブキャニスタ10と、大気導入口11を備えたフィルタケース13と、フィルタケース13とサブキャニスタ10を接続する大気通路14と、大気通路14に介装された故障診断装置15が配設されている。
次に、サブキャニスタ10について説明する。
サブキャニスタ10はメインキャニスタ2と同様に、燃料タンク3内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材を収容する内部通路(図示略)を備えている。内部通路の一端側に連通ポート10aが設けられ、他端側には大気ポート10bが設けられている。連通ポート10aにキャニスタ間通路6が接続されてメインキャニスタ2と連通し、大気ポート10bに大気通路14が接続されてフィルタケース13と連通する。
大気ポート10bは、サブキャニスタ10下端部で車幅方向内側に折り返されて、サブキャニスタ10の車幅方向内側部の下部に車幅方向内側に張り出す張出部10cに設けられている。この張出部10cの大気ポート10bと故障診断装置15が大気通路14を構成する接続管14aにより接続されるので、接続管14aをきつく曲げる必要がなく、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて接続管14aの配設を容易にしている。
サブキャニスタ10は、ブラケット16によりインナー部材21の車幅方向外側の後部側壁部に、連通ポート10aを下側にして内部通路が上下に延びる姿勢に固定される。インナー部材21のアーチ形状に沿うように固定されるので、サブキャニスタ10の内部通路は鉛直方向に平行ではなく傾いていてもよい。また、本実施例では、内部通路はサブキャニスタ10の上端部で折り返して上下に反転した略U字状に形成されているが、直線状又は2回以上折り返す形状でもよい。
次に、フィルタケース13について説明する。
図3、図4に示すように、フィルタケース13はサブキャニスタ10より車幅方向外側に配設され、フィルタケース13の上部がサブキャニスタ10よりも高い位置になるように、ブラケット16,17を介してサブキャニスタ10に連結されている。大気通路14を構成する接続管14bはフィルタケース13の車幅方向外側部に接続され、フィルタケース13の車幅方向内側部には大気導入口11が設けられている。フィルタケース13の車幅方向内側部に形成された大気導入口11は、ブラケット17により大気導入口11の一部が車幅方向内側から遮蔽されている。
図5に示すように、フィルタケース13内部には大気導入口11から導入される大気中の塵埃等を捉えるための蛇腹状に折り曲げられたフィルタ12が収容されている。フィルタ12により浄化された大気は大気通路14を通ってサブキャニスタ10に向かって流れる。大気導入口11は、フィルタケース13の車幅方向内側部から車幅方向内側に突出する突出部13aの下部に、突出部13aの突出方向に平行に延びるように設けられてフィルタケース13の内部と外部を上下に連通する複数のスリットで構成されている。
大気導入口11を構成する複数のスリットは、突出部13aの下部に一体形成されたルーバー13b等複数のルーバーにより仕切られている。これらルーバー13b等は、突出部13aの下部から下方に延びると共に、車幅方向内側端部が下端部を除いて突出部13aと連結されている。また、これらルーバー13b等の車幅方向外側端部とフィルタケース13の間には、突出部13aにより上部と前後を仕切られて下方に開放された空間が形成されている。この空間は、フィルタケース13内と複数のスリットにより連通する。
次に、故障診断装置15について説明する。
故障診断装置15は、蒸発燃料処理装置内を減圧して検知される圧力により、蒸発燃料が漏れる箇所があることを診断する装置である。図2、図3に示すように、故障診断装置15は、ブラケット16,17を介してサブキャニスタ10に連結され、フィルタケース13の大気導入口11及びサブキャニスタ10よりも高い位置に配設されている。フィルタケース13は、その上部が故障診断装置15の下部と重なる高さ位置に配設されている。また、故障診断装置15は、フィルタケース13よりも車幅方向内側に配設されると共に、サブキャニスタ10の車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されている。従って、故障診断装置15は、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて最も高い位置に配設されている。
サブキャニスタ10と接続する接続管14aは故障診断装置15の後部に接続され、フィルタケース13と接続する接続管14bは故障診断装置15の前部に接続されて、接続管14a,14bにより大気通路14が構成されている。
次に、本実施例の蒸発燃料処理装置1の作用、効果について説明する。
車両のタイヤハウス外縁部B1に、サブキャニスタ10と、大気導入口11を有するフィルタケース13と、故障診断装置15が配設されている。タイヤハウス外縁部B1は車両のフロアパネルAより高い位置にあり、フェンダーライナー23等により囲われるので、タイヤハウス外縁部B1には水が浸入し難い。従って、大気導入口11を被水し難くすることができる。
故障診断装置15は、大気導入口11より高い位置に配設されているので、大気導入口11に浸入する水を故障診断装置15に到達し難くすることができる。また、故障診断装置15は、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせてタイヤハウス外縁部B1において最も高い位置に配設されているので、タイヤハウス外縁部B1に浸入した水を故障診断装置15に到達し難くすることができる。
フィルタケース13は、サブキャニスタ10より車幅方向外側に配設され、故障診断装置15は、フィルタケース13よりも車幅方向内側に配設されると共に、サブキャニスタ10の車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されているので、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて故障診断装置15を高い位置に配設することができる。また、フィルタケース13の上部は故障診断装置15の下部と重なる高さ位置に配設されるので、タイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて故障診断装置15を高い位置に配設する際に有利である。
サブキャニスタ10の下部に車幅方向内側に張り出す張出部10cが設けられ、この張出部10cの大気ポート10bが設けられている。そのため、この大気ポート10bと故障診断装置15を接続する接続管14aをきつく曲げずにタイヤハウス外縁部B1の形状に合わせて容易に配設できる。
その上、燃料タンク3内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うメインキャニスタ2が、車両のフロアパネルAの下側にその内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設され、サブキャニスタ10がその内部通路が上下方向に延びる姿勢に配設されたことにより、タイヤハウス外縁部B1の限られたスペースにサブキャニスタ10とフィルタケース13を配設することができる。また、メインキャニスタ2により吸着能力を向上させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
[1]サブキャニスタ10とフィルタケース13と故障診断装置15を、左後輪又は左右の前輪のタイヤハウス外縁部に配設してもよい。
[2]サブキャニスタ10は、インナー部材21の前部側壁部に配設してもよい。
[3]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 蒸発燃料処理装置
2 メインキャニスタ
10 サブキャニスタ
11 大気導入口
13 フィルタケース
14a 接続管
15 故障診断装置
16,17 ブラケット
21 インナー部材
22 フェンダー部材
23 フェンダーライナー
A フロアパネル
B タイヤハウス
B1 タイヤハウス外縁部

Claims (6)

  1. 車両に搭載された蒸発燃料処理装置において、
    前記車両のタイヤハウス外縁部に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うキャニスタと、このキャニスタに大気を導入するための大気導入口を有し且つ導入される大気を浄化するためのフィルタを収容したフィルタケースと、前記蒸発燃料処理装置の故障を診断する故障診断装置が配設され、
    前記故障診断装置は、前記フィルタケースの前記大気導入口よりも高い位置に配設されたことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記故障診断装置は、前記キャニスタよりも高い位置に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記フィルタケースは、前記キャニスタより車幅方向外側に配設され、
    前記故障診断装置は、前記フィルタケースよりも車幅方向内側に配設されると共に、前記キャニスタの車幅方向内側部よりも車幅方向外側に配設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記フィルタケースは、その上部が前記故障診断装置の下部と重なる高さ位置に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記キャニスタの車幅方向内側に、前記故障診断装置に接続される接続管が配設され、
    前記接続管は前記キャニスタの車幅方向内側部の下部に車幅方向内側に張り出すように形成された張出部に接続されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸着・脱離を行うメインキャニスタが車両のフロアパネル下側に配設され、
    前記メインキャニスタは、その内部通路が水平方向に延びる姿勢に配設され、
    前記キャニスタは、その内部通路が上下方向に延びる姿勢に配設されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の蒸発燃料処理装置。
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