JP2021008868A - 蒸発燃料処理装置のキャニスタ - Google Patents

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浩之 高橋
侑也 谷田
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Abstract

【課題】パージ流路の複数の吸着室間に形成される空間部において、パージガス流を大気温度と熱交換を行うようにして、空間部の上流側の吸着室における脱離作用で冷却されたガス流体温度の回復を行い、空間部の下流側に配設される吸着室における脱離特性の向上を図る。【解決手段】キャニスタ10は、大気ポート28からパージポートまで延在するパージ流路Pに沿って形成される複数の吸着室16、18と、パージ流路Pの上流側に位置する第1吸着室16とパージ流路Pの下流側に位置する第2吸着室18との間の流路に形成される空間部22と、を有する。そして、空間部22のパージ流路Pは、第1流路壁48及び第2流路壁50により2度以上流れが折り返される屈曲流路形態として形成されており、第1吸着室16から流入する最初の外側流路52はケーシング12の内壁面により形成される。【選択図】図2

Description

本明細書に開示の技術は、蒸発燃料処理装置のキャニスタに関する。詳細には、自動車等車両に装備される燃料タンク内に発生した蒸発燃料(例えば、ガソリンベーパ)を処理する蒸発燃料処理装置のキャニスタに関する。
自動車等車両には、燃料タンク内の蒸発燃料(ガソリンベーパ)を処理する蒸発燃料処理装置が備えられており、その蒸発燃料処理装置の装備品としてキャニスタがある。キャニスタは、概略、中空容器状に形成されるケーシングと、このケーシング内に充填される吸着材を備える。ケーシングには、燃料タンク内に発生した蒸発燃料を吸入するタンクポートと、大気を吸入する大気ポートと、ケーシング内の蒸発燃料をエンジンの吸気通路に供給するパージポートとを備える。吸着材は、通常、活性炭粒子を用いて構成され、蒸発燃料を吸着・脱離する。つまり、燃料タンク内の蒸発燃料は、停車時等にキャニスタ内に流入して吸着材に一時吸着し、エンジン稼働時におけるパージによって吸着材から脱離するようになっている。
ところで、キャニスタには、上述における燃料タンク内の蒸発燃料が、停車時等にキャニスタ内に流入して、吸着材により吸着作用する際に、蒸発燃料の大気ポートからの吹き抜けを抑制(DBL抑制)する対策が施されている。その対策として、タンクポートと大気ポートとの間の流路に配設される吸着室を複数として、その吸着室間に空間部を形成して、空間部に蒸発燃料の拡散遅延手段を施し、大気ポートから蒸発燃料が拡散するのを防止している。なお、この場合、吸着室間に設定される空間部は、通常、大気ポートに近い流路位置に形成される。
特許文献1は上記対策が施された蒸発燃料処理装置のキャニスタの構成を示す。その構成内容は、大気ポートに至るベーパ流路途中に拡散遅延手段が設けられている。そして、拡散遅延手段は、略密閉された空間部と、空間部をタンクポート及びパージポート側に連通させる第1吸排口と、空間部を大気ポートに連通させる第2吸排口と、第1吸排口と第2吸排口の間に複数段に屈曲した屈曲経路を形成した通路隔成壁とからなる構成である。かかる構成とすることにより大気ポートからの蒸発燃料の吹き抜けの抑制を図っている。
特開2005−23835号公報
上述した特許文献1に示すように複数の吸着室間に空間部を設ける場合、この空間部は、パージ作用における大気ポートからパージポートへのパージ流路中にも存在することになる。そして、パージ作用におけるパージ流路は、大気ポートからパージポートに流れる流路となり、空間部の上流側に位置する吸着室において脱離作用を行った後、空間部を経由して、空間部の下流側に位置する吸着室の脱離作用を行うことになる。
しかし、上述した特許文献1の実施形態に示された構成では、空間部に屈曲経路を形成する通路隔成壁がケーシング壁に対して二重壁構造の断熱空間を形成する構成となっている。このため、パージ上流側位置の吸着室の脱離作用で、当該吸着室の吸着層の脱離冷熱で冷却された脱離ガスが、空間部における断熱空間を通り、パージ下流側の吸着室に流入し、当該吸着室の吸着材を冷却することになる。このため、空間部より下流側の吸着室の吸着材による脱離特性の悪化が懸念される。
而して、本明細書に開示の技術が解決しようとする課題は、上述した点に鑑みて創案されたものであって、パージ流路の複数の吸着室間に形成される空間部において、パージガス流を大気温度と熱交換を行うようにして、空間部の上流側の吸着室における脱離作用で冷却されたガス流体温度の回復を行い、空間部の下流側に配設される吸着室における脱離特性の向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、本明細書に開示の蒸発燃料処理装置のキャニスタは、次の手段をとる。
第1の手段は、蒸発燃料を吸着脱離する吸着材が充填されるケーシング内部において、大気ポートからパージポートまで延在するパージ流路に沿って形成される複数の吸着室と、前記パージ流路の上流側に位置する第1吸着室とパージ流路の下流側に位置する第2吸着室との間の流路に形成される空間部と、を有する燃料処理装置のキャニスタであって、前記空間部における前記蒸発燃料のパージ処理時における前記第1吸着室から前記第2吸着室への前記パージ流路は、複数の流路形成部材により2度以上流れが折り返される屈曲流路形態として形成されており、前記第1吸着室から流入する最初の流路の前記流路形成部材は前記ケーシングの内壁面により形成される、燃料処理装置のキャニスタである。
上記第1の手段によれば、パージ流路の空間部において、上流側の第1吸着室から流入する最初の流路の流路形成部材はケーシングの内壁面により形成される。これにより、上流側の第1吸着室における脱離作用により冷却されたパージガス流体は、空間部に流入してすぐにケーシングの内壁面と接触して流下する。このため、パージガス流体はケーシング壁の外部との大気熱との熱交換が行われる。その結果、空間部において冷却されたパージガス流体の温度回復ができて、空間部下流側の第2吸着室における脱離効率の向上を図ることができる。
第2の手段は、上述した第1の手段の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、前記空間部の屈曲流路を形成する流路形成部材として、前記第1吸着室に面して配設されて前記第1吸着室の吸着材を保持し、複数の孔を有する第1支持プレートと、前記第2吸着室に面して配設されて前記第2吸着室の吸着材を保持し、複数の孔を有する第2支持プレートと、前記第1支持プレートと前記第2支持プレートとを連結する支柱とを備え、前記第1支持プレート側と前記第2支持プレート側とには前記屈曲流路を形成する筒形状の流路壁が配設されて構成される、燃料処理装置のキャニスタである。
上記第2の手段によれば、第1吸着室と第2吸着室との間に設定される空間部は、第1支持プレートと、第2支持プレートと、支柱とにより形成される。そして、第1支持プレートと第2支持プレートに筒形状の流路壁を設けることにより、空間部に長い経路の屈曲流路が形成される。これにより、吸着材による吸着作用時における大気ポートからの蒸発燃料の吹き抜けの抑制を図ることができる。
第3の手段は、上述した第2の手段の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、前記流路壁は前記第1支持プレート側に配設される第1流路壁と前記第2支持プレート側に配設される第2流路壁とを備えており、前記第1流路壁と前記第2流路壁は前記支柱の配設方向に対して直交する方向に係止する係止部を有して配設されている、蒸発燃料処理装置のキャニスタである。
上記第3の手段によれば、第1支持プレート側に配設される第1流路壁と第2支持プレート側に配設される第2流路壁は、支柱の配設方向に対して直交する方向に係止する係止部を有して配設される。このため、係止部は支柱の倒れ方向(前記直交方向)に対して補強の機能を果たし、空間部に配設される第1支持プレート、第2支持プレート、支柱、第1流路壁、第2流路壁を組立体(アッセンブリ)として安定した構成とすることができる。これにより、組付け時等における組立体としての取り扱いが容易となる。
第4の手段は、上述した第2の手段又は第3の手段の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、前記第1支持プレートに形成される前記第1吸着室からの流入孔、及び前記第2支持プレートに形成される前記第2吸着室への流出孔は、前記空間部に形成される前記屈曲流路における流入流出位置に対応する位置の開口率が、他の位置の開口率に比べ小さくされている、蒸発燃料処理装置のキャニスタである。なお、開口率とは、当該流入孔及び流出孔が形成される領域の面積に対する当該流入孔及び流出孔の孔の面積の比率を言う。
上記第4の手段によれば、第1吸着室からの流入孔、及び第2吸着室への流出孔の開口率を所定の開口率とする。これにより、空間部に流入する際の第1吸着室における流れ量の均一化を図ることができると共に、空間部から流出する際の第2吸着室における流れ量の均一化を図ることができる。
第5の手段は、上述した第1〜第4の手段のいずれかの蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、前記ケーシングの内面と外面の少なくともいずれかにリブが形成されている、蒸発燃料処理装置のキャニスタである。
上記第5の手段によれば、ケーシングの内面と外面の少なくともいずれかにリブが形成される。これにより、パージガス流体のケーシング壁の外部との大気熱との熱交換の促進を図ることができる。
本明細書に開示の蒸発燃料処理装置のキャニスタは、上述の手段をとることにより、パージ流路の複数の吸着室間に形成される空間部において、パージガス流を大気温度と熱交換を行うようにして、空間部の上流側の吸着室における脱離作用で冷却されたガス流体温度の回復を行い、空間部の下流側に配設される吸着室における脱離特性の向上を図ることができる。
第1実施形態に係る蒸発燃料装置のキャニスタの全体構成を示す断面図である。 第1実施形態が特徴とする空間部構成を簡略化して模式的に示す断面図である。 空間部内に配置される流路形成部材等の構成構造の外観を示す斜視図である。 図3のIV―IV矢視断面図である。 第2支持プレートに配設される筒形状の第2流路壁を示す外観斜視図である。 第2実施形態を図2の図示に対比して示す断面図である。 第2実施形態における空間部のケーシング内部に内側リブが形成された構成を抜粋して示す断面図である。 第3実施形態を図2及び図6の図示に対比して示す断面図である。
以下、蒸発燃料処理装置のキャニスタの実施形態を説明する。本実施形態の蒸発燃料処理装置は、自動車等車両において燃料タンク内に発生する蒸発燃料ガス(ガソリンベーパ)を処理するための装置であり、その装置としてキャニスタが備えられる。キャニスタは、自動車の停車時等において、燃料タンクで発生するガソリンの蒸発燃料ガスを活性炭粒子等の吸着材で吸着し、エンジンの運転中に脱離して、エンジンの吸気系に供給するものである。以下、図面に基づいて説明する。なお、本説明中における上下、左右等の方向表示は、当該図示状態における方向を示すものであり、キャニスタにおける搭載状態の方向を示すものではない。
[第1の実施形態]
先ず、第1実施形態にかかる蒸発燃料処理装置のキャニスタについて説明する。図1はキャニスタ10の全体構成を示す。本実施形態のキャニスタ10は、ケーシング12内に吸着室14と、空間部22とを有して構成される。吸着室14は、本実施形態では3つの吸着室からなっている。図1で見て、右側下方に位置する第1吸着室16、右側上方に位置する第2吸着室18と、左側に位置する第3吸着室20の3つの吸着室14からなっている。各吸着室14には、通常、活性炭粒子の吸着材30が充填される。空間部22は、図1で見て、右側下方の第1吸着室16と右側上方の第2吸着室18との間の中間位置に配されている。
(ケーシング12)
ケーシング12にはタンクポート24、パージポート26、大気ポート28が形成されている。本実施形態では、これらの各ポート24、26、28は、図1で見て、ケーシング12の下面位置に設定されている。タンクポート24は燃料タンク内に発生した蒸発燃料ガスをキャニスタ10内に吸入するポートであり、本実施形態では第3吸着室20と連通している。パージポート26はキャニスタ10内の吸着材30に吸着した蒸発燃料ガスを脱離した際にエンジンの吸気通路に供給するポートであり、本実施形態では、第3吸着室20と連通している。大気ポート28は第1吸着室16と連通して配置されている。
(キャニスタ10内の流路―ベーパ流路V、パージ通路P―)
キャニスタ10におけるケーシング12内の流路は、第3吸着室20、第2吸着室18、空間部22、第1吸着室16が、この配列で直列的に配置された流路となっている。図1では逆U字型の流路となっている。そして、燃料タンク内に発生した蒸発燃料ガスがキャニスタ10内に流入し吸着作用が行われる際のベーパ流路Vは、次の通りである。タンクポート24から流入し、第3吸着室20、第2吸着室18、空間部22、第1吸着室16の順に流れる流路であり、大気ポート28に抜ける流路となる。逆に、キャニスタ10内に吸着した蒸発燃料ガスを脱離してエンジンの吸気系に供給するパージ作用を行うパージ流路Pは、次の通りである。大気ポート28から大気を取入れて、第1吸着室16、空間部22、第2吸着室18、第3吸着室20の順に流れる流路であり、パージポート26からエンジンの吸気系に供給される。図1にはベーパ流路を符号Vで示し、パージ通路を符号Pで示した。
したがって、パージ流路Pにおける空間部22に対する各吸着室16、18、20の位置関係は、第1吸着室16が上流側であり、第2吸着室18及び第3吸着室20が下流側となる。したがって、本開示技術におけるパージ流路の上流側に位置する第1吸着室は本実施形態では第1吸着室16であり、本開示技術におけるパージ流路の下流側に位置する第2吸着室は本実施形態では第2吸着室18である。
(空間部22)
空間部22は、背景技術(従来技術)でも説明したが、上述したキャニスタ10のベーパ流路Vにおけるベーパ作用において、蒸発燃料ガスが大気ポート28から吹き抜けるのを抑制するために設定されるものであり、大気ポート28近くに設けられる。本実施形態では、第2吸着室18と第1吸着室16との間に設けられ、空間部22における流路を2度折り返して形成される屈曲経路として拡散遅延手段を構成している。これにより、ベーパ作用における蒸発燃料ガスの大気ポート28からの吹き抜けの抑制を図っている。
しかし、キャニスタ10のパージ作用においては、脱離時に各吸着室14の吸着材30は脱離作用で冷却し、冷却すると脱離効率が悪化することが知られている。ところで、本実施形態では、パージ作用において、第1吸着室16の脱離作用で冷却されたパージガスは、空間部22を経由して第2吸着室18に供給される経路となる。このため、第1吸着室16の脱離作用で冷却されたパージガスが、その状態で第2吸着室18に供給されると、第2吸着室の脱離特性が悪化する。このため、本実施形態では、第1吸着室16から第2吸着室18に空間部22を経由してパージガスが供給される際に、空間部22の構成を利用してパージガスの温度回復を行い、空間部22の下流側における吸着材30の脱離特性の向上を図るものである。以下に、そのための空間部22の構成を説明する。
図2は第1実施形態の空間部22の構成を簡略化して模式的に断面図示したものである。空間部22は上述したようにパージ流路Pの上流側に位置する第1吸着室16と、下流側に位置する第2吸着室18との間の流路に位置し、ケーシング12に包囲されて形成される。空間部22におけるパージ流路Pは複数の流路形成部材32により2度流路が折り返される屈曲流路形態として形成される。
(第1支持プレート34)
流路形成部材32は、ケーシング12の内壁面と、第1支持プレート34と、第2支持プレート36と、支柱38と、流路壁46とから構成される。第1支持プレート34は円盤状部材(図4参照)であり、ケーシング12の内壁面に摺動移動可能とする嵌合状態で配置される。そして、第1吸着室16に面して配設されており、第1吸着室16の吸着材30を保持する。なお、後述において詳述するが、第1支持プレート34の円盤状部材には、内周から外周の全面にパージガスが流通できる複数の流入孔40が形成されている。
(第2支持プレート36)
第2支持プレート36も前述の第1支持プレート34と同様に構成されている。すなわち、第2支持プレート36は円盤状部材であり、ケーシング12の内壁面に摺動移動可能とする嵌合状態で配置されている。そして、第2吸着室18に面して配設されており、第2吸着室18の吸着材30を保持する。なお、これも後述において詳述するが、第2支持プレート36の円盤状部材には、内周から外周の全面にパージガスが流通できる複数の流出孔42が形成されている。
(支柱38)
図3は流路形成部材32の構成構造の外観を示し、図4は図3のIV―IV矢視断面を示す。図2及び図4に良く示されるように、支柱38は第1支持プレート34と第2支持プレート36とを連結する部材として配置される。支柱38は上下の2分割で形成されており、下部支柱38Aと上部支柱38Bとからなっている。下部支柱38A及び上部支柱38Bは共に筒形状の棒状体として形成されている。下部支柱38Aは下端において第1支持プレート34と一体化して形成されており、上部支柱38Bは上端において第2支持プレート36と一体化して形成されている。そして、下部支柱38Aと上部支柱38Bは支柱38自体の中間部位置の接合位置44において圧入等の嵌め合わせ嵌合により一体化されており、流路形成部材32の全体を組立体として構成する。
(空間部22の屈曲流路構成)
図2及び図4に示されるように、第1支持プレート34と第2支持プレート36には空間部22に屈曲流路を形成するための筒形状の流路壁46を一体的に備える。流路壁46は第1支持プレート34側に配設される第1流路壁48と第2支持プレート36側に配設される第2流路壁50とからなる。第1流路壁48の第1支持プレート34への固定は、詳細には、第1支持プレート34と一体化されている下部支柱38Aに一体的に形成されている。
(外側流路52―特徴構成―)
図2に示すように、第1流路壁48の筒形状は、ケーシング12の内壁面の内側に配設されており、第1流路壁48とケーシング12の内壁面との間に外側流路52が形成される。この外側流路52は、パージ時においてパージガスが第1吸着室16から空間部22に流入する際の最初の流路となる。この外側流路52をケーシング12の内壁面により形成する構成が本実施形態の特徴とする構成である。
(中間流路54と内側流路56)
図2及び図4に示すように、第2流路壁50は第2支持プレート36に一体的に取り付けられており、その筒形状の配置位置は、第1流路壁48の筒形状の内周面と支柱38との間の位置となっている。これにより、第1流路壁48の筒形状と第2流路壁50の筒形状との間に中間流路54が形成され、第2流路壁50の筒形状と支柱38との間に内側流路56が形成される。そして、パージ時には内側流路56からパージガスが第2吸着室18に流入する。
本実施形態では、空間部22における屈曲流路は、上述した外側流路52と、中間流路54と、内側流路56とにより形成される。そして、図2で見て、外側流路52と中間流路54とは上方位置で連通されて流れが上方への流れから下方への流れに折り返されており、中間流路54と内側流路56とは下方位置で連通されて流れが下方への流れから上方への流れに折り返されている。このように本実施形態では、2度の折り返し屈曲流路形態で形成されている。
(第1流路壁48と第2流路壁50との間の係止部58構成)
なお、本実施形態においては、第1流路壁48と第2流路壁50とには、図4に示される位置において係止部58が構成されている。係止部58は流路形成部材32を組立体(アッセンブリ)として扱う場合の補強の役割をなすものである。図4に示されるように、第2流路壁50の上方部形状は径方向外方に向けて湾曲した湾曲形状50Aに形成されている。そして、湾曲形状50A個所に係止部58を構成する係止孔60が形成されている。図5は湾曲形状50A個所に係止孔60が形成された第2流路壁50を下方から見た斜視図を示す。
図4に示すように、第1流路壁48の上端部には係止爪62が延設形成されており、この係止爪62が上述した係止孔60に挿し込まれて、係止部58が構成される。この係止爪62と係止孔60の係合は、前述した第1支持プレート34と第2支持プレート36を連結する支柱38の配設方向(図4で見て上下方向)に対して直交する方向(図4で見て左右方向)に係止作用をなす構成とされている。なお、図2には当該係止部58の図示は省略されている。
なお、第1流路壁48の上端部に形成される係止爪62は、周方向の数カ所に形成される。好ましくは3箇所以上に形成するのが良い。そして、周方向の隣接する係止爪62間は、前述した外側流路52と中間流路54とを連通させる連通口64が形成されている(図3、図4参照)。
上記の係止部58は、第1流路壁48と第2流路壁50が支柱38と一体的に形成されていることから、支柱38の倒れ方向(図4で見て左右方向)に対して補強の機能を果たす。これにより、空間部22に配置される流路形成部材32の組立体の取扱いも容易に行うことができる。
(第1支持プレート34に形成される流入孔40の開口率)
次に、図3及び図4を参照して、第1支持プレート34及び第2支持プレート36の円盤状部材に形成される流入孔40、流出孔42の構成を説明する。先ず、第1支持プレート34の円盤状部材に形成される流入孔40の開口率は、内周側より外周側の方が小さく形成されている。これは第1吸着室16から空間部22に流入する流路が外側流路52であり、外周側位置にあることによる。すなわち、かかる流路の配置の場合には、第1吸着室16から空間部22に流入する際のパージガスの第1吸着室16内の流れは、主に外周側中心の流れとなり、内周側には流れにくく、不均一な流れとなる。このため、内周側位置の開口率を大きくして、内周側にも流れやすくして、流れ量の均一化を図るものである。これにより、第1吸着室16におけるパージ作用も均等に行われるようになる。
(第2支持プレート36に形成される流出孔42の開口率)
逆に、第2支持プレート36の円盤状部材に形成される流出孔42の開口率は、外周側より内周側の方が小さく形成されている。これは空間部22から第2吸着室18に流出する流路が内側流路56であり、内周側位置にあることによる。すなわち、かかる流路の配置の場合には、空間部22から第2吸着室18に流出する際のパージガスの第2吸着室18内における流れは、主に内周側中心の流れとなり、外周側には流れにくく、不均一な流れとなる。このため、外周側位置の開口率を大きくして、外周側にも流れやすくして、流れ量の均一化を図るものである。これにより、第2吸着室18におけるパージ作用も均等に行われるようになる。
なお、図2において、第1吸着室16及び第2吸着室18の上下位置に配設されているのはフィルタ70であり、第1吸着室16及び第2吸着室18に充填される活性炭粒子の吸着材30を保持する役割をなすものである。
[第1実施形態の作用効果]
次に、上述した第1実施形態の作用効果を、図2に基づいて説明する。キャニスタ10のパージ時はパージ流路Pとなる。すなわち、第1吸着室16から空間部22を通り第2吸着室18へ流れる流路となる。したがって、第1吸着室16における脱離作用で冷却された脱離ガスが空間部22に流入する。
第1実施形態によれば、第1吸着室16の脱離ガスが空間部22に最初に流入する流路は外側流路52となっている。外側流路52はケーシング12の内壁面によって形成されている。したがって、脱離ガスはケーシング12の内壁面と接触して流れる。この際、脱離ガスはケーシング12の内壁面により大気温度との熱交換が行われる。これにより、第1吸着室16の脱離作用で冷却された脱離ガスは温度回復が行われて、第2吸着室18に供給される。これにより、第2吸着室における脱離効率の向上を図ることができる。
なお、第1実施形態によれば、空間部22の流路は、従来と同様に、屈曲流路となっているので、ベーパ時における大気ポート28からの蒸発燃料ガスの拡散の抑制を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は図6及び図7に示される。図6は第1実施形態を示す図2に対比して示したものであり、図7は内側リブ66がケーシング12の内部壁に形成された構成を抜粋して示すものである。なお、第2実施形態の特徴とする構成は、空間部22において、外側流路52が形成されるケーシング12の内壁面に内側リブ66が形成されている構成である。そして、本実施形態における内側リブ66が本開示技術におけるリブに相当する。なお、この第2実施形態において、前述した第1実施形態と同じ構成箇所については同じ符号を付して示し、詳細説明は省略する。
上述した第2実施形態によれば、内側リブ66によりケーシング12の内壁面の表面積が多くなるので、外側流路52を脱離ガスが流れる際の熱交換の促進を図ることができる。なお、第2実施形態の内側リブ66は、ケーシング12の段差を利用すれば内側リブ66の一体成型が可能である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は図8に示される。この第3実施形態は、上述した第2実施形態の構成の内側リブ66に追加して、ケーシング12の外壁面に外側リブ68を形成した構成である。これにより、外側流路52を脱離ガスが流れる際の熱交換の促進をより一層図ることができる。したがって、本実施形態における外側リブ68も、上述の第2実施形態における内側リブ66と同様に、本開示技術におけるリブに相当する。なお、この第3実施形態において、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同じ構成箇所については同じ符号を付して示し、詳細説明は省略する。
[他の実施形態]
本明細書に開示の燃料処理装置のキャニスタ10は、上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、空間部22に形成される屈曲流路は、流れ方向が2度折り返される形態であったが、3度以上流れが折り返される形態であってもよい。
また、上述した第1実施形態では、第1流路壁48と第2流路壁50との間に係止部58を設定した構成であったが、支柱38の構成によっては係止部58を省略する構成としてもよい。
また、上述した第3実施形態においては、内側リブ66と外側リブ68の両方を設けた形態であるが、外側リブ68のみを形成する形態であってもよい。
10 キャニスタ
12 ケーシング
14 吸着室
16 第1吸着室
18 第2吸着室
20 第3吸着室
22 空間部
24 タンクポート
26 パージポート
28 大気ポート
30 活性炭(吸着材)
32 流路形成部材
34 第1支持プレート
36 第2支持プレート
38 支柱
40 流入孔
42 流出孔
44 接合位置
46 流路壁
48 第1流路壁
50 第2流路壁
50A 湾曲形状
52 外側流路
54 中間流路
56 内側流路
58 係止部
60 係止孔
62 係止爪
64 連通口
66 内側リブ
68 外側リブ
V ベーパ流路
P パージ流路

Claims (5)

  1. 蒸発燃料を吸着脱離する吸着材が充填されるケーシング内部において、大気ポートからパージポートまで延在するパージ流路に沿って形成される複数の吸着室と、前記パージ流路の上流側に位置する第1吸着室と前記パージ流路の下流側に位置する第2吸着室との間の流路に形成される空間部と、を有する燃料処理装置のキャニスタであって、
    前記空間部における前記蒸発燃料のパージ処理時における前記第1吸着室から前記第2吸着室への前記パージ流路は、複数の流路形成部材により2度以上流れが折り返される屈曲流路形態として形成されており、前記第1吸着室から流入する最初の流路の前記流路形成部材は前記ケーシングの内壁面により形成される、燃料処理装置のキャニスタ。
  2. 請求項1に記載の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、
    前記空間部の屈曲流路を形成する流路形成部材として、前記第1吸着室に面して配設されて前記第1吸着室の吸着材を保持し、複数の孔を有する第1支持プレートと、前記第2吸着室に面して配設されて前記第2吸着室の吸着材を保持し、複数の孔を有する第2支持プレートと、前記第1支持プレートと前記第2支持プレートとを連結する支柱とを備え、前記第1支持プレート側と前記第2支持プレート側とには前記屈曲流路を形成する筒形状の流路壁が配設されて構成される、燃料処理装置のキャニスタ。
  3. 請求項2に記載の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、
    前記流路壁は前記第1支持プレート側に配設される第1流路壁と前記第2支持プレート側に配設される第2流路壁とを備えており、前記第1流路壁と前記第2流路壁は前記支柱の配設方向に対して直交する方向に係止する係止部を有して配設されている、蒸発燃料処理装置のキャニスタ。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、
    前記第1支持プレートに形成される前記第1吸着室からの流入孔、及び前記第2支持プレートに形成される前記第2吸着室への流出孔は、前記空間部に形成される前記屈曲流路における流入流出位置に対応する位置の開口率が、他の位置の開口率に比べ小さくされている、蒸発燃料処理装置のキャニスタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置のキャニスタであって、
    前記ケーシングの内面と外面の少なくともいずれかにリブが形成されている、蒸発燃料処理装置のキャニスタ。
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