JP2018094769A - 印刷装置 - Google Patents

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英之 長谷川
佳宏 成山
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佳宏 成山
洋一郎 松本
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洋一郎 松本
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Abstract

【課題】ロール状の記録媒体を巻取りながら印刷する際に、場所を取らずにしわや弛みの発生を抑制することができる印刷装置を提供する。【解決手段】プリンタ1は、長尺な記録媒体80を保持する第1ホルダと記録媒体80を巻取る第2ホルダと、第1ホルダおよび第2ホルダの少なくとも一方を捲回する駆動部16を備える巻取装置と、第1ホルダから繰り出される記録媒体80を支持する平面部21を備えるプラテン20と、記録媒体80に印刷する印刷部30と、プラテン20よりも第2ホルダ側に配置される第1ガイド40と、第1ガイド40を加熱する第1ヒータ42と、制御装置とを備え、制御装置は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が30℃以上75℃以下の第1温度範囲となるように第1ヒータの出力を制御する第1ヒータ制御部を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、長尺の記録媒体に対して印刷を行う印刷装置に関する。
従来から、記録媒体に対してインクの液滴を吐出する等して所望の文字や絵柄等を印刷する印刷装置が知られている。記録媒体としては、使用者の要求に応じて様々なものが用意されており、そのうちの一つに、フレキシブルで長尺の記録媒体(典型的には帯状の記録媒体)が巻取り用のホルダにロール状に巻かれた、いわゆるロールメディア(ロール媒体)と呼ばれるものがある。そしてこのロールメディアに印刷を行う場合、印刷対象であるロール媒体から記録媒体を繰り出し、巻取り側のホルダに記録媒体を巻取るまでの搬送経路において、記録媒体に対して印刷を行うことがある。例えば特許文献1には、ロールメディアを巻取りながら記録を行う印刷装置が開示されている。
特開2015−139907号公報
ところで、ロールメディアは、長期間ロール状に保管されていることから、メディアの材質によっては巻癖がつくものがある。そのような場合、印刷時は印刷位置であるプラテン上で自重によって平面化されているロールメディアも、印刷後に搬送されてプラテンから外れると巻癖が復活してしまう場合があった。オフィス等で使用される比較的小型の印刷装置はロールメディアの搬送経路も比較的短く(例えば約3m以下に)制限されるため、この傾向が一層顕著となり得る。巻癖により大きな反りの発生したメディアを巻取る場合、巻取り用ホルダからメディアが浮きやすく、しわや巻き弛みの発生の原因となっていた。そのため、印刷後のメディアに対してテンション(引張応力)を加え、メディアの巻癖を解消した状態で巻取りを行うことが必要であった。しかしながら、印刷直後のメディアに対してテンションを加えることは、メディアに過度な負担や損傷等を招く虞があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロール状の記録媒体を巻取りながら印刷する場合であっても、過度な負担を加えることなくしわや弛みの発生を抑制することができる印刷装置を提供することにある。
本発明に係る印刷装置は、巻取装置と、プラテンと、印刷部と、第1ガイドと、第1ヒータと、制御装置と、を備えている。巻取装置は、記録媒体が巻かれた第1ホルダと、上記第1ホルダから繰り出される上記記録媒体を巻取るための第2ホルダと、上記第1ホルダおよび上記第2ホルダの少なくとも一方を捲回する駆動部とを備えている。プラテンは、上記前記第1ホルダと上記第2ホルダとを繋ぐ上記記録媒体の搬送経路に設置され、上記第1ホルダから繰り出される上記記録媒体を支持する平面部を備えている。印刷部は、上記平面部に対向して配置され、上記平面部に支持された記録媒体に印刷する。第1ガイドは、上記プラテンよりも上記第2ホルダ側に配置され、上記記録媒体を上記平面部から上記第2ホルダに向けて案内する。第1ヒータは、上記第1ガイドを加熱する。上記制御装置は、上記第1ガイド上の上記記録媒体の表面温度が30℃以上75℃以下の第1温度範囲となるように上記第1ヒータの出力を制御する第1ヒータ制御部を含む。
本発明の印刷装置によると、ロール状で保管されている記録媒体を第1ホルダから繰り出して第2ホルダに巻取るまでの搬送経路にプラテンが配置され、このプラテン上で記録媒体に対し印刷を行う。記録媒体は、プラテンおよび第1ガイド上では自重によりあるいはプラテンに支持され、プラテンおよび第1ガイドの表面に密着し、平面化された状態で搬送される。記録媒体に巻癖がついている場合も、巻癖はプラテンおよび第1ガイド上で平坦に矯正される。本発明の印刷装置では、第1ガイドを第1ヒータにより加熱することにより、平面化された状態の記録媒体に熱を加え、巻癖を伸ばすことができる。また、加熱温度を、第1ガイド上に搬送された印刷後の記録媒体の表面温度が上記所定の温度範囲となるように制御することにより、印刷後の記録媒体におけるインクの固化状態を適切に制御することができる。これにより、第1ガイドから第2ホルダに巻き取られるまでの間に平坦な支え(拘束)がない状態であっても、記録媒体に巻癖による反りが発生することを抑制できる。その結果、印刷後の記録媒体を第2ホルダに巻き取る際のしわや弛みの発生を抑制することができる。延いては、巻取り時の記録媒体にテンションを加えることなくしわのない巻取りを行うことができる。あるいは、テンションを加える場合であっても、かかるテンションを過度に高めることなく、低張力での記録媒体の搬送および巻取りを可能とすることができる。その結果、巻取りの際に記録媒体が湾曲されても、記録媒体自体および記録媒体の表面に付着されたインクに、クラック等のダメージが発生するのを防止することができる。
本発明に係る印刷装置は、巻取装置と、プラテンと、印刷部と、第2ガイドと、第2ヒータと、制御装置と、を備えている。巻取装置は、記録媒体が巻かれた第1ホルダと、上記第1ホルダから繰り出される上記記録媒体を巻取るための第2ホルダと、上記第1ホルダおよび上記第2ホルダの少なくとも一方を捲回する駆動部とを備えている。プラテンは、上記前記第1ホルダと上記第2ホルダとを繋ぐ上記記録媒体の搬送経路に設置され、上記第1ホルダから繰り出される上記記録媒体を支持する平面部を備えている。印刷部は、上記平面部に対向して配置され、上記平面部に支持された記録媒体に印刷する。第2ガイドは、上記プラテンよりも上記第1ホルダ側に配置され、上記記録媒体を上記第1ホルダから上記平面部に向けて案内する。第2ヒータは、上記第2ガイドを加熱する。上記制御装置は、上記第2ガイド上の上記記録媒体の表面温度が30℃以上75℃以下の第3温度範囲となるように上記第2ヒータの出力を制御する第2ヒータ制御部を含む。
本発明の印刷装置によると、記録媒体は、第2ガイドおよびプラテン上では自重により第2ガイドおよびプラテンの表面に密着し、平面化された状態で搬送される。記録媒体に巻癖がついている場合は、その巻癖はプラテン上で平坦に矯正される。本発明の印刷装置では、第2ガイドを第2ヒータにより加熱することにより、記録媒体に予め熱を加えた状態で巻癖を伸ばすことができる。記録媒体が第1ホルダから巻ほどかれたより早い段階で記録媒体に熱を加え、第3温度範囲にまで加熱された記録媒体をプラテンの平面部に密着させることで、より効果的に巻癖を解消することができる。これにより、記録媒体がさらに搬送されて第2ガイドおよびプラテンからの拘束から解放された場合でも、記録媒体に反りが発生することを抑制できる。延いては、印刷後の記録媒体を第2ホルダに巻き取る際のしわや弛みの発生を抑制することができる。このことによって、巻取り時の記録媒体に加えるテンションを過度に高める必要をなくし、低張力での記録媒体の搬送が可能となる。
本発明によると、ロール状の記録媒体を巻取りながら印刷する場合であっても、しわや弛みの発生を抑制することができる印刷装置を提供することができる。
一実施形態に係るプリンタの正面図である。 図1中のII−II線に沿う断面図である。 一実施形態に係る制御部のブロック図である。 他の実施形態に係るプラテンおよびその周辺構造を示す要部断面図である。 他の実施形態に係るプラテンおよびその周辺構造を示す要部断面図である。 他の実施形態に係るプリンタの正面図である。 図6中のVII−VII線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る印刷装置(以下、単に「プリンタ」という。)について説明する。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、本発明の実施に必要な事柄(例えば、印刷部に係る一般的事項等)は、本明細書により教示されている技術内容と、当該分野における当業者の一般的な技術常識とに基づいて実施することができる。同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の正面図である。図2は、図1のII‐II線に沿う断面図である。プリンタ1は、記録媒体80に文字や絵柄等の印刷を行うための装置である。本発明に係るプリンタ1の種類は特に制限されない。以下、好適な実施態様として、インクジェット式のプリンタを例にして本願発明を説明する。
本明細書において「インクジェット式」とは、液相状態のインクを、インクヘッドから微細な液滴として吐出することで、目的の位置に該インクを付着させるインク供給手法を意味する。インクの液滴化の手法は特に制限されない。例えば、二値偏向方式あるいは連続偏向方式などの各種の連続方式や、サーマル方式あるいは圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む、従来より公知の各種の手法を特に制限なく採用することができる。
また、インクジェット式の印刷に用いるインクの種類も特に制限されず、本質的には色料と溶剤(分散媒であり得る。)とを含む各種の液体(流体,粘性体等を含む。以下同じ。)であってよい。色料は、顔料および染料の少なくとも1つであってよく、溶剤は水性溶剤、油性溶剤および揮発性ソルベントの少なくとも1つを含んでいてもよい。またインクは、定着性や発色性、耐候性等の各種の性状を高めるための各種の添加剤、樹脂成分等を含んでいてもよい。顔料および染料の種類は特に制限されず、この種のインクに用いられる各種の化合物の1種以上であってよい。このようなインクとしては、代表的には、いわゆる顔料系インク,染料系インクおよびソルベント顔料インクなどが挙げられる。
記録媒体80は、インクジェット式のプリンタ1による印刷が行われる対象である。記録媒体80の形状や素材は特に制限されない。本実施形態のプリンタ1においては、フレキシブルかつ長尺であり、ホルダ(巻芯、紙管等ともいう。)にロール形状に巻取られた状態で保管された記録媒体80に対して好適に印刷を実施することができる。素材は、ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリカーボネート(PC),ポリ塩化ビニル(PVC),ポリスチレン(PS),アクリル樹脂(PMMA),ポリエチレンテレフタレート(PET),アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体,熱可塑性ポリウレタン(TPU)等の高分子材料、紙,天然皮革,棉、麻、絹等の有機材料、アルミニウム合金,金,銀,銅,ステンレス鋼等の金属材料、陶器,セラミック,ガラス等の無機材料等を少なくとも1つを含むものを広く採用することができる。これらの物は、織布や不織布等の布帛に加工されていてもよいし、シート状に成形または加工されていてもよい。記録媒体80は、吸水性や乾燥性を高めるよう表面処理が施されたものであってもよいし、かかる処理が施されていないものであってもよい。具体的には、ポリ塩化ビニルやポリエステル等の樹脂製のシートやフィルム、ターポリン、その他の媒体であってもよい。
以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ1の正面にいる作業者からプリンタ1を見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味する。また、プリンタ1から上記作業者に近づく方を前方、遠ざかる方を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。図面中の符号Yは主走査方向を表す。主走査方向Yは、後述の印刷部30の移動方向である。本実施形態では、主走査方向Yは、左右方向である。図面中の符号Xは副走査方向を表す。副走査方向Xは、主走査方向Yと直交する方向であり、記録媒体80の搬送方向である。本実施形態では、副走査方向Xは前後方向である。また、本実施形態において、記録媒体80は長手方向に搬送され、長手方向に直交する幅方向が主走査方向Yに一致する。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
本実施形態のプリンタ1は、主走査方向Yに沿って長いケーシング70を備えている。ケーシング70は、下面に接続された左右のスタンド71L、71Rによって支持されている。プリンタ1は、巻取装置10と、プラテン20と、印刷部30と、第1ガイド40と、第1ヒータ42と、制御装置60と、を備えている。これらのうち、プラテン20と、印刷部30と、制御装置60とは、ケーシング70内に収容されている。第1ガイド40は、ケーシング70の前面の主走査方向Yの中央部を構成している。第1ヒータ42は、第1ガイド40の下面、すなわちケーシング70の内方に設けられている。本実施形態の巻取装置10は、上記の各部と一体的に設けられており、ケーシング70の下方であって、左右のスタンド71L、71Rに設置されている。
巻取装置10は、記録媒体80を保持するとともに、印刷後の記録媒体80をロール状に巻取る。巻取装置10は、第1ホルダ12と、第2ホルダ14と、駆動部16とを備えている。また、本実施形態の第1ホルダ12は、例えば、第1巻芯12Mと、この第1巻芯12Mの左端および右端のそれぞれを回転することなく固定する円錐台形状のアタッチメントと、当該アタッチメントを円錐台形状の中心軸を中心に回転自在および着脱自在に保持する左右一対の支持アーム12L、12Rと、を備えている。第1巻芯12Mに記録前の長尺な記録媒体80がロール状に巻かれることで、いわゆるロールメディアと呼ばれる状態となる。第1巻芯12Mは、芯軸が主走査方向Yとなるように、アタッチメントおよび支持アーム12L、12Rにより支持される。第1ホルダ12は、ロールメディアを保持することができる。また、本実施形態の第2ホルダ14は、例えば、第2巻芯14Mと、第2巻芯14Mの左端と右端とを保持する保持部14L、14Rとを備える。第2巻芯14Mは、芯軸が主走査方向Yとなるように保持部14L、14Rにより保持される。第2巻芯14Mは、第1ホルダ12から繰り出され、印刷に供された後の記録媒体80を巻取るための部材である。第2巻芯14Mは、左端部を第2ホルダの保持部14Lにより保持され、右端部を第2ホルダの保持部14Rにより保持されている。第2ホルダ14の右側の保持部14Rは、駆動部16に接続されている。駆動部16は、保持部14Rに保持された第2巻芯14Mがその軸を中心に回転するように、保持部14Rを回転駆動させる。換言すると、駆動部16は、印刷部30の印刷速度に応じて印刷後の記録媒体80を第2巻芯14Mに巻取るように、第2ホルダを捲回駆動させるように構成されている。なお、巻取装置10は、第2ホルダ14の第2巻芯14Mに代えて、第1ホルダ12の第1巻芯12Mが駆動部16により回転されるように構成されていてもよい。あるいは、巻取装置10は、第1ホルダ12の第1巻芯12Mと第2ホルダ14の第2巻芯14Mとの両方が駆動部16により回転されるように構成されていてもよい。
プラテン20は、印刷対象である記録媒体80を載置する部材である。プラテン20は、第1ホルダ12と第2ホルダ14とを繋ぐ記録媒体80の搬送経路に設置される。このプラテン20上に記録媒体80が搬送されて、搬送された記録媒体80に対して印刷が行われる。図2に示すように、プラテン20の上面には、高精細な印刷が可能なように平面部21が設けられている。プラテン20は、ケーシング70内に平面部21がほぼ水平となるよう配置されている。プラテン20は、ケーシング70の主走査方向Yの中央部分に、主走査方向Yに沿うように延設されている。本実施形態におけるプラテン20は、板状の金属部材により構成されている。
なお、プラテン20は、減圧装置23を備えていてもよい。例えば、プラテン20は、プラテン20の下面を減圧可能な減圧装置23を備えることができる。このとき、例えば、プラテン20は、多孔質体ないしはプラテン20の上面から下面に貫通する1つまたは2つ以上の孔部(吸着孔)を有する通気体から構成することができる。減圧装置23は、減圧領域がプラテン20の下面となるようにプラテン20の下面側に配設される。そしてプラテン20の上に記録媒体80が載置されているとき、この減圧装置23によりプラテン20の下面を減圧することで、孔部を通じてプラテン20の上面(平面部21)に記録媒体80を吸着することができる。減圧装置23は、プラテン20に複数設けられた全ての孔部を吸引できるように構成されていてもよいし、任意の一部の孔部のみを吸引できるように構成されていてもよい。例えば、減圧装置23は、吸引口の位置や大きさ、形状が変更可能であって、記録媒体80の寸法に応じて、プラテン20の記録媒体80が載置される部分に設けられた孔部のみを吸引できるように構成されていてもよい。このことにより、プラテン20からの記録媒体80の浮きやズレを防ぐことができる。また、プラテン20上に記録媒体80を吸い付けて、記録媒体80に付与されていた巻癖や反りを矯正することができる。このような減圧装置23は特に制限されず、例えば、吸引ファンや、ピストン式、電磁式等の吸引ポンプ等を採用することができる。
プラテン20には、円柱または円筒状のグリッドローラ24が複数設置されている。グリッドローラ24は、円柱または円筒の軸が主走査方向Yに一致し、上面部が平面部21から露出する状態でプラテン20に埋設されている。グリッドローラ24の上方には、円柱または円筒状のピンチローラ26が、円柱または円筒軸が主走査方向Yに一致するようにそれぞれ配置されている。ピンチローラ26は、グリッドローラ24と対を構成している。このピンチローラ26とグリッドローラ24とにより、記録媒体80を表裏面で挟持する。ピンチローラ26は、記録媒体80の厚さに応じて上下方向の位置を自在に調整可能に構成されている。グリッドローラ24は、フィードモータ(図示せず)によって回転駆動される。ピンチローラ26は、グリッドローラ24に従動する。グリッドローラ24が回転することで、プラテン20上の記録媒体80を副走査方向Xの前方または後方に移動させることができる。グリッドローラ24は、プラテン20上の記録媒体80を副走査方向Xに移動させる搬送装置の一例である。
印刷部30は、プラテン20の上方に平面部21に対向して配置されている。印刷部30が、プラテン20上の記録媒体80に対して印刷を実行する。本実施形態の印刷部30は、インクを液滴状に吐出することができるインクヘッドにより構成されている。インクヘッドは、インクを吐出するノズル(図示せず)を有している。インクヘッドは、後述の移動装置により主走査方向Yで自在に移動するよう構成されている。インクヘッドが主走査方向Yで移動しながら記録媒体80に向けてインクを吐出することで印刷を実施する。
移動装置は、印刷部30を主走査方向Y(左右方向)で自在に移動させる。本実施形態の移動装置は、図1および図2に示すように、ガイドレール32と、プーリ34A、34Bと、駆動装置35と、ベルト36と、キャリッジ38とにより構成されている。ガイドレール32は、ケーシング70の内部に、主走査方向Yに亘って延設されている。ガイドレール32は、プラテン20の上方に設けられている。キャリッジ38は、印刷部30を保持する。キャリッジ38は、ガイドレール32の前方でガイドレール32に摺動自在に係合されている。ガイドレール32およびキャリッジ38は、印刷部30がプラテン20の上方に位置するように、プラテン20上方のやや後方側に配置されている。キャリッジ38は、ベルト36に固定されている。ベルト36は、無端ベルトであり、プラテン20の左端上方および右端上方にそれぞれ設けられたプーリ34B、34Aに回しかけられている。プーリ34Aは、駆動装置35に接続されている。駆動装置35がプーリ34Aを順方向または逆方向に回転駆動することで、プーリ34Bが順方向または逆方向に回転し、その結果、ベルト36が2つのプーリ34A、34Bの周囲を順方向または逆方向に循環する。これにより、キャリッジ38はガイドレール32に沿って主走査方向Yで左向きまたは右向きに移動する。これと同時に、印刷部30を主走査方向Yで左向きまたは右向きに自在に移動させることができる。
また、プリンタ1は、プラテン20の前方に第1ガイド40を備えている。第1ガイド40は、上面が水平方向から下方に向けて湾曲する湾曲面を備える部材である。本実施形態では、第1ガイド40の上面の後端は、プラテン20の上面の前端と面一となるよう構成されている。第1ガイド40は、後端から前方斜め下方に向けて、プリンタ1の前方に垂下する。第1ガイド40の前端の高さは特に限定されないが、ケーシング70の下面と同程度とすることができる。第1ガイド40の上面の湾曲面の曲率は一定であってもよいし、一定でなくてもよい。例えば、第1ガイド40は、主走査方向で平坦な複数の平面が組み合わされて、全体として概ね湾曲しているとみなされる湾曲面を構成していてもよい。第1ガイド40は、プラテン20の平面部21を後方から前方に向けて搬送されてきた記録媒体80を引き続き支持する。また、第1ガイド40は、記録媒体80の搬送方向を前後方向(副走査方向X)から第2巻芯14Mに向けて緩やかに案内する。これにより、印刷後の記録媒体80に折れやしわが発生するのを抑制することができる。本実施形態において、第1ガイド40は、プラスチック部材からなる湾曲された板状部材により構成されている。
なお、上述のプラテン20と同様に、第1ガイド40は、図示しない減圧装置を備えていてもよい。例えば、第1ガイド40は、第1ガイド40の下面を減圧可能な減圧装置を備えることができる。このとき、第1ガイド40は、多孔質体ないしは第1ガイド40の上面から下面に貫通する1つまたは2つ以上の孔部(吸着孔)を有する通気体から構成することができる。このような孔部は、第1ガイド40の前面に設けられていてもよいし、一部にのみ設けられていてもよい。例えば、プラテン20に隣接する側の領域に部分的に設けられていてもよい。減圧装置は、減圧領域が第1ガイド40の下面となるように第1ガイド40の下面側に配設される。そして第1ガイド40の上に記録媒体80が載置されているとき、この減圧装置により第1ガイド40の下面を減圧することで、孔部を通じて第1ガイド40の上面に記録媒体80を吸着することができる。減圧装置は、第1ガイド40に複数設けられた全ての孔部を吸引できるように構成されていてもよいし、任意の一部の孔部のみを吸引できるように構成されていてもよい。例えば、減圧装置は、記録媒体80の寸法に応じて、第1ガイド40の記録媒体80が載置される部分に設けられた孔部を吸引できるように、例えば吸引口の大きさや位置が可変となるよう構成されていてもよい。このことにより、第1ガイド40に記録媒体80を吸い付けて、記録媒体80に付与されていた巻癖や反りを矯正することができる。このような減圧装置は特に制限されず、例えば、吸引ファンや、ピストン式、電磁式等の吸引ポンプ等を採用することができる。
第1ヒータ42は、第1ガイド40を加熱するための装置である。第1ヒータ42が第1ガイド40を加熱することで、加熱された第1ガイド40を介して記録媒体80の表面を30℃以上75℃以下の温度範囲に加熱することができる。第1ヒータ42の構成や発熱原理は特に制限されない。第1ヒータ42には、例えば、セラミックやニクロム線等からなる抵抗発熱体に電流を流すことで発熱する電熱線ヒータ等を用いることができる。また、第1ヒータ42は、例えば、ファンを備えた温風乾燥機、赤外線乾燥機、電熱線ヒータ、レーザ加熱器等の加熱手段のいずれか1種の加熱手段で構成されていてもよいし、2種以上の加熱手段を組み合わせることで構成されていてもよい。第1ヒータ42として2種以上の加熱手段を用いる場合、それらは第1ガイド40の表裏の互いに異なる側に配置されていてもよい。第1ヒータ42は、例えば、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が30℃以上75℃以下の第1温度範囲になるよう加熱することができるものを用いることができる。第1ヒータ42は、例えば、出力を制御すること等で加熱温度を任意に調整可能なものを用いることが好ましい。
第1ヒータ42は、第1ヒータ42の加熱が可能な限りその設置場所は特に制限されない。本実施形態では、第1ヒータ42は、第1ガイド40の下面(裏面)側に設置されている。また本実施形態では、第1ヒータ42は、第1ガイド40の下面側のほぼ全面に亘って設置されているが、第1ヒータ42は、第1ガイド40の全面に設置することに限定されない。例えば、第1ガイド40の下面側の一部に設置されてもよい。あるいは、第1ヒータ42が第1ガイド40の下面の全面に設置されており、後述の制御装置60により、その加熱位置が任意に制御されていても良い。その場合、第1ヒータ42は、少なくとも第1ガイド40の前端を含む領域を加熱するよう構成されていることが好ましい。これにより、第1ヒータ42上の記録媒体80の表面温度をより好適に保ったまま、記録媒体80を第2ホルダ14に送ることができる。また或いは、前記第1ガイドが前記記録媒体と接する領域であって、少なくとも巻取装置10側の端部を含む領域を加熱するように構成されていることが好ましい。これにより、巻取装置10に巻取られる際の記録媒体80の表面温度をより好適に保つことができる。
なお、第1ヒータ42による加熱に際して、記録媒体80の表面温度は、温度センサ等の温度検出手段を用いて実際に確認してもよいし、実際に確認することなく予め調べられた第1ヒータ42の加熱温度(例えば出力であってもよい。)と記録媒体80の表面温度との関係から推測してもよい。このような観点において、印刷装置1は、温度センサ44を備えていてもよい。温度センサ44は、第1ガイド40の上面の温度を測ることができる。温度センサ44は、第1ガイド40上に記録媒体80が位置している場合は、この記録媒体80の表面温度(以下、単に「記録媒体80の温度」という場合がある。)を測定する。温度センサ44は、記録媒体80の表面温度を測定し得る限り、その設置位置や構造等は特に限定されない。温度センサ44は、非接触で測定対象の温度を計測するものであってもよいし、測定対象に接触して温度を計測するものであってもよい。非接触式の温度センサ44としては、例えば、赤外線等を利用した放射温度計が挙げられる。また、接触式の温度センサ44としては、記録媒体80の表面に温度プローブを接触させることで記録媒体80の表面温度を検出する測温抵抗体や熱電対を利用した接触式温度センサが挙げられる。なお、温度センサ44は、例えば、第1ガイド40の上方に1つが設置されていてもよいし、第1ガイド40の上方で主走査方向Yに沿って複数が並んで設置されていてもよいし、第1ガイド40に設置されていてもよい。実施形態では、第1ガイド40の主走査方向Yの中心の上方に、1つの赤外線温度センサ44が備えられている。温度センサ44で測定された記録媒体80の表面温度に関する情報は、後述の制御装置60に送られる。また、実際に記録媒体80の表面温度を測定しない場合は、例えば、当該プリンタ1における第1ヒータ42の加熱温度(例えば出力であってもよい。)と記録媒体80の表面温度との関係に関する情報を、予め記録媒体80の種類(例えば材質や厚さ、幅等の寸法)ごとに調べておき、かかる情報を第1ヒータ温度制御マップ等として後述の制御装置60に記憶しておいてもよい。これにより、実際の記録媒体80の温度を測定することなく、第1ヒータ42の加熱温度から記録媒体80の表面温度を把握することができる。
制御装置60は、プリンタ1の全体の動作を包括的に制御する。制御装置60は、印刷部30、印刷部30の移動装置、搬送機構、第1ヒータ42等にそれぞれ接続されている。また本実施形態の制御装置60は、図3に示すように、第1ヒータ制御部61を備えている。さらに、制御装置60は、後述する第2ヒータ制御部62、第3ヒータ制御部63、第4ヒータ制御部64、第5ヒータ制御部65、温度調整部66、記憶部67を備えることができる。
制御装置60および制御部の各部は、電子回路等のハードウェアで構成してもよいし、また、中央演算処理装置(CPU)がコンピュータプログラムを実行することにより機能的に実現されるように構成されていてもよい。前者の場合、制御装置60は、例えば、公知のパーソナルコンピュータや汎用コンピュータなどに設けられるCPUと、CPUが実行するプログラム等が格納されたROM(リードオンリーメモリ)およびRAM(ランダムアクセスメモリ)等により実現可能である。本実施形態では、制御装置60として、CPU、ROMおよびRAMを備えている。CPU、ROMおよびRAMは電子回路により構成される。制御装置60は、ケーシング60内部の右側方部に設けられている。しかしながら、制御装置60は、ケーシング60外部に設けられ、有線通信または無線通信が可能に接続されたパーソナルコンピュータ等により構成されていてもよい。この制御装置60によって、ここに開示されるプリンタ1は、以下のようにその動作が制御される。
第1ヒータ制御部61は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が30℃以上75℃以下の第1温度範囲となるように第1ヒータ42の出力を制御する。例えば、温度センサ44により第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度を測定している場合は、かかる表面温度が30℃以上75℃以下の第1温度範囲となるように、第1ヒータ制御部61は第1ヒータ42の出力を制御する。これにより、印刷後の記録媒体80は、第1ヒータ42の表面に拘束されて平坦化された状態で表面温度が第1温度範囲になるよう加熱される。このことにより、記録媒体80は、第1ホルダ12に巻取られて保管されていたことによりついた巻癖が矯正され、平面化される。その結果、第1ガイド40から第2ホルダ12に搬送され巻取られるまでの間に、巻癖により記録媒体80が反ったり、第2ホルダ14の第2巻芯14Mに捲きつける際に第2巻芯14Mから浮いたりすることが抑制される。これにより、しわや弛みのない巻取り状態の印刷物を得ることができる。
また、印刷後の記録媒体80を加熱することで、付加的に、インクの定着が良くなったり、インクの乾燥が促進されたりするという効果も得ることができる。ここで、第1ヒータ制御部61は、記録媒体80のうちインクが付着している箇所の表面温度が上記第1温度範囲となる様に第1ヒータ42の出力を制御する。このような温度制御によると、上記の効果に加え、記録媒体80の表面に付着し乾燥したインクは、乾燥が進行しても冷却されないためにある程度の柔軟性を備えた硬化状態を備え得る。このことにより、記録媒体80の搬送方向が下方に向かって湾曲したり、記録媒体80を第2ホルダ14に巻取る際に記録媒体80が湾曲されたりしても、インクの表面にクラック等の損傷が発生するのを抑制することができる。なお、第1温度範囲のより具体的な温度は、使用するインクに含まれる色材バインダや展色剤等の物性(例えば、軟化温度(硬化温度でもあり得る)等)や、媒体の物性(例えば乾燥温度)等に基づき決定することができる。
なお、記録媒体80の表面温度を、75℃を超える温度に加熱することは記録媒体80自体に変質等の虞があることと、かかる高温加熱によるメリットが得られないことから好ましくない。これらは記録媒体80およびインクの種類にもよるが、記録媒体80の表面温度は概ね75℃以下であることが好ましい。また、記録媒体80の表面温度を30℃に満たない温度に加熱すると、インクが硬く固化して屈曲に耐えられず、インク表面に微小なクラックが生じることがあり得るために好ましくない。一定の効果を得るためには、記録媒体80の表面温度は30℃以上75℃以下とすることが適切である。
また、例えば、第1ヒータ制御部61は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が第1温度範囲であって、かつ、第2ホルダ14に巻取られ始める位置P(図2参照)における記録媒体の表面温度が30℃以上60℃以下の第2温度範囲となるように、第1ヒータ42による加熱を制御するようにしてもよい。記録媒体の表面温度が30℃以上60℃以下の第2温度範囲内にあることで、巻取り時に位置Pにある記録媒体80にもたらされる変形による損傷を抑制することができる。また、上記と同様に、巻取り時のインク表面の割れを好適に抑制することができる。この場合、位置Pにおける記録媒体の表面温度は、図示しない温度センサ等の温度検出手段を用いて実際に確認してもよいし、実際に確認することなく予め調べられた第1ヒータ42の加熱温度(例えば出力であってもよい。)と位置Pにおける記録媒体80の表面温度との関係から推測してもよい。位置Pにおける記録媒体の表面温度の把握については、上記第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度の把握と同様に行えるから、詳細な説明は省略する。
また、上述のように、プラテン20が減圧装置23を備えているとき、減圧装置23はプラテン20の全体に亘って吸引を行うよう構成されていることが多い。このようなときに幅の狭い記録媒体80に対して記録を行うと、記録媒体80が載置されていない部分のプラテン20の孔部についても吸引が行われ、孔部が記録媒体80によって塞がれないためにケーシング70内の雰囲気が減圧装置23に吸引されて気流が発生することがある。そして、プラテン20や記録媒体80の表面は、かかる気流により冷却されて表面温度が低下し、記録媒体80の巻癖の矯正やインクの適切な乾燥および硬化が実現されない場合がある。これに対し、ここに開示されるプリンタ1では、第1ヒータ制御部61が、第1ヒータ42やプラテン20の温度ではなく、記録媒体80の表面温度を適切に制御する。その結果、たとえ減圧装置23の作動によりプラテン20や記録媒体80の温度が低下する事態であっても、上記効果を確実に得ることができる。
なお、第1ガイドよりも下流に搬送された記録媒体80は支持物がないために、従来は巻癖等が復活し得ていた。そのため、印刷後の記録媒体80の巻取り時のしわ等を抑制する目的で、第1ガイド40から第2ホルダ14に巻取られるまでの記録媒体80にテンションバーを押し当ててテンション(張力)を加えるようにしていた。このテンションバーによる押圧は、引っ張り強度の高い記録媒体80であれば問題はないが、記録媒体80の材質によっては伸びや変形、繊維の損傷、折れの原因となり得るため避けることが好ましい。これに対し、ここに開示されるプリンタ1によると、第1ガイド40における加熱により、巻癖等が矯正されている。そのため、記録媒体80に対してテンションを加えることなく、しわの発生を抑制して記録媒体80を巻取ることができる。これにより、テンションバーに基づく上記の記録媒体80に対するダメージを解消することができる。また、記録媒体80の表面に付着したインクについても、インクドットの形状が乱れる(例えば円形ドットが長円形になる)ことを抑制したり、硬化後のインクが割れたりして、印刷された画像の画質が低下するのを抑制することができる。
図6および7は、一実施形態に係るテンションバー18を備えたプリンタ1を示す正面図および断面図である。テンションバー18は、印刷後の記録媒体80が第2ホルダ14に巻取られるまでの間、記録媒体80の第1ガイド40と第2ホルダ14との間の部分を押すことにより記録媒体80に対して張力を与える部材である。テンションバー18は、典型的には、主走査方向Yに延びる円筒形状または円柱形状の棒材である。テンションバー18の左右の両端部は、左右の支持アーム19L、19Rにそれぞれ固定されている。テンションバー18は、記録媒体80の移動に伴って回転するテンションローラによって構成されていてもよい。また、支持アーム19L、19Rは左右のスタンド71L、71Rにそれぞれ回動自在に接続されている。このことにより、テンションバー18は、支持アーム19L、19Rとスタンド71L、71Rとの接続部を中心として、回動可能に支持されている。テンションバー18は、第1ガイド40よりも下方に配置される。テンションバー18は、第2ホルダ14の第2巻芯14Mより前方に配置される。テンションバー18は、第2ガイド40から下方に搬送され第2巻芯14Mに巻取られるまでの記録媒体80に対し、自重を利用して例えば前方斜め下方に向けて押圧を加える。このことにより、記録媒体80に張力を与え、記録媒体80が波打ったり記録媒体80にしわが発生したりするのを抑制することができる。図6および7において、テンションバー18は1本のみ設けられているが、複数本設けることも可能である。
ここに開示されるプリンタ1は、上記のとおり、記録媒体80の巻癖を記録時に矯正する効果を有している。その結果、プリンタ1がテンションバー18を備える場合であっても、そのテンションを小さく抑えることができる。テンションを小さくするためには、例えば、テンションバー18自体の自重を軽量化することができる。例えば、従来は一般的には金属製であったテンションバー18の材質を、各種の樹脂やセラミック等のより軽量な素材に変更することができる。あるいは、金属製のテンションバー18であっても、その外径を小さくしたり、円筒の厚みを薄くしたりするなどして軽量化を図ることもできる。
あるいはまた、テンションバー18の構成を変更することでテンションバー18が記録媒体80に加えるテンションを小さく抑えることができる。この場合、必ずしもこれに限定されるものではないが、例えば、スタンド71L、71Rと支持アーム19L、19Rとに、支持アーム19L、19Rに対して上方に回転移動する向きの力を与えるトーションスプリング(図示せず)を備えることができる。このトーションスプリングの上方への加勢力は、テンションバー18および支持アーム19L、19Rの自重の合計よりも小さい。このことによっても、記録媒体80に加えるテンションを小さく抑えることができ、記録媒体80及びそこに付着したインクに対する損傷を抑えることができる。
一方で、テンションバー18は、記録媒体80を押圧して張力を与えるとの目的から、従来より金属製のものが広く一般に用いられている。テンションバー18が金属製であるとき、一般に記録媒体80よりもテンションバー18の方が熱伝導係数が高くなるため、記録媒体80からテンションバー18へと熱エネルギーが伝搬し易くなる。このことは、記録媒体80との接触時間が短時間であっても無視し得ない場合があり、記録媒体80の温度はテンションバー18との接触により冷却され得る。したがって、テンションバー18を備える構成のプリンタ1については、かかるテンションバー18による記録媒体80の温度低下を加味して、第1ヒータ制御部61は第1ヒータ42を制御することが好ましい。例えば、上記のとおり、第1ヒータ制御部61は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が第1温度範囲であって、かつ、第2ホルダ14に巻取られ始める位置Pにおける記録媒体の表面温度が上記第2温度範囲となるように、第1ヒータ42による加熱を制御することが好ましい。このような構成により、記録媒体80にテンションバーを押し当ててテンションを加える場合であっても、第2ホルダ14に巻取られる際の記録媒体80の表面温度を適切に制御することができる。その結果、加えるテンションを小さく抑えることができ、かつ、しわの発生を抑制して、好適に記録媒体80を巻取ることができる。
なお、図4に示すように、プリンタ1は、プラテン20を加熱するプリントヒータ22を備えていてもよい。このとき、制御装置60は、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を制御する第2ヒータ制御部62を含む。
本実施形態では、プリントヒータ22は、プラテン20の下面に設けられている。プリントヒータ22の構成や発熱原理は特に制限されない。例えば、プリントヒータ22としては、上記の第1ヒータ42と同様に、セラミックやニクロム線等からなる抵抗発熱体に電流を流すことで発熱する電熱線ヒータや、その他のヒータ等であってよい。プリントヒータ22は、例えば、プラテン20の表面を30℃〜75℃程度にまで加熱することができるものを用いることができる。プリントヒータ22は、例えば、出力を制御することで発熱温度を30℃〜75℃程度の範囲の任意の温度に調整可能なものを好ましく用いることができる。プリントヒータ22がプラテン20を加熱することで、加熱されたプラテン20を介して記録媒体80をも加熱することができる。
第2ヒータ制御部62は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が第1温度範囲となるように、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を連携して制御する。記録媒体80の表面温度を、第1ヒータ42のみによる加熱で実現することは、目的とする第1温度や、記録媒体80の材質等により困難な場合があり得る。そこで、プリントヒータ22を設けることで、記録媒体80がプラテン20上に載置されてから第1ガイド40を通過するまでのより長い時間をかけて、記録媒体80を加熱することができる。これにより、安定してより正確に記録媒体80の表面温度を目標とする第1温度範囲にまで加熱することができる。また、記録媒体80は、印刷時に直ちに加熱されることでインクの定着が向上されたり、インクの乾燥が促進されたりすることがある。したがって、このプリントヒータ22の併用により、高品質な印刷を短時間で行うことができるという副次的な効果を得ることができる。
第2ヒータ制御部62は、例えば、印刷部30による印刷速度(すなわち、搬送速度であり得る)等を考慮して、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を制御することができる。下記の表1に、制御装置60が出力を調整することで設定したプリントヒータ22および第1ヒータ42の加熱温度(設定温度)と、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度(実測値)との関係の一例を示した。記録媒体80の温度は、第1ガイド40の搬送方向下流側の端部において測定した値である。また、No.1〜4において、使用した記録媒体80とインクとは共通である。
表1のNo.1に示されるように、例えば、第1ヒータ制御部61が第1ヒータ42のみを使用し、第1ヒータ42の温度を45℃程度としたときに、記録媒体80の表面温度を約40℃に温めることができる。このとき、第1ガイド40上を記録媒体80が通過する間に記録媒体80の温度を十分に高めるためには、記録媒体80の表面温度よりも比較的高めにヒータ温度を設定する必要があることがわかる。
これに対し、No.2では、第2ヒータ制御部62が、プリントヒータ22と第1ヒータ42とを併用し、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を連携して制御している。具体的には、第1ガイド40の温度がNo.1の場合よりもやや低くなるように、また、プラテン20の温度が第1ガイド40の温度よりもやや低くなるように、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を制御している。例えば、プリントヒータ22で記録媒体80の表面温度を目的とする温度よりもやや低い温度に予熱しておき、第1ヒータ42により記録媒体80の表面温度を目的とする温度にまで加熱している。これにより、全体的にヒータ温度を低く設定しても記録媒体80を目的の温度(ここでは約40℃)にまで加熱することができる。
なお、印刷に使用するインクの種類によっては、画像のにじみ等を抑制する等の目的から、印刷時に記録媒体80の表面温度を所定の温度にまで高めておくことが好ましい場合がある。そのような場合には、第2ヒータ制御部62は、No.3に示されるように、プラテン20の温度よりも第1ガイド40の温度の方が低くなるように、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を連携して制御することができる。具体的には、例えば、印刷時に求められる記録媒体80の表面温度(例えば約50℃)を実現するようにプリントヒータ22の温度を高い温度に設定しておき、第1ヒータ42では、記録媒体80の表面温度を目的とする温度に維持できるように加熱温度を設定することができる。このような設定によっても、記録媒体80を目的の温度(ここでは約40℃)に加熱することができる。
なお、No.4に示されるように、第2ヒータ制御部62は、プラテン20の温度と第1ガイド40の温度とが同じになるようにプリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を連携して制御することもできる。例えば、プリントヒータ22と第1ヒータ42との加熱温度を、印刷時に求められる記録媒体80の表面温度に設定することができる。このような設定によると、記録媒体80の温度を目的の温度に正確に設定することができるとともに、当該目的の温度に安定して維持することができる。
Figure 2018094769
なお、具体的には例示しないが、第2ヒータ制御部62は、記録媒体80の材質や熱伝導特性、使用するインクの種類等の各種特性を考慮して、プリントヒータ22と第1ヒータ42との出力をさらに精密に制御してもよい。また、記録媒体80を目的の温度を、30℃以上75℃以下の任意の温度に設定することができる。
また、図5に示すように、プリンタ1は、プラテン20の後方に第2ガイド50と第2ヒータ52とを備えていてもよい。このとき、制御装置60は、第2ヒータ52とプリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を制御する第3ヒータ制御部63を含む。
第2ガイド50は、上面が水平方向から後方側の下方に向けて湾曲する湾曲面を備えている。第2ガイド50は、第1ホルダ12に支持されている第1巻芯12Mに捲かれた記録媒体80が繰り出され、その搬送方向を前後方向(副走査方向X)に向けて緩やかに案内するための部材である。本実施形態では、第2ガイド50の上面の前端は、プラテン20の上面の後端と面一となるよう構成されている。第2ガイド50の後端の高さは特に限定されない。記録媒体80が折れ曲がることなく搬送方向を副走査方向Xに変えることができれば問題ない。本実施形態では、第2ガイド50の後端は、第1ガイド40の後端から前端までの高さ寸法の半分ほどの位置である。
第2ヒータ52は、第2ガイド50を加熱する。第2ヒータ52の構成や発熱原理は特に制限されない。例えば、第2ヒータ52としては、上記の第1ヒータ42と同様に、セラミックやニクロム線等からなる抵抗発熱体に電流を流すことで発熱する電熱線ヒータや、その他のヒータ等であってよい。第2ヒータ52は、例えば、第2ガイド50の表面を30℃〜75℃程度にまで加熱することができるものを用いることができる。第2ヒータ52は、例えば、出力を制御することで発熱温度を30℃〜75℃程度の範囲の任意の温度に調整可能なものを好ましく用いることができる。第2ヒータ52が第2ガイド50を加熱することで、加熱された第2ガイド50を介して記録媒体80をも加熱することができる。
第3ヒータ制御部63は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度が第1温度範囲となるように、第2ヒータ52とプリントヒータ22と第1ヒータ42との出力を連携して制御する。具体的には、例えば、第2ヒータ52で記録媒体80の表面温度を目的とする温度よりも低い温度に予熱しておき、プリントヒータ22および第1ヒータ42により記録媒体80の表面温度を目的とする温度にまで加熱している。これにより、ヒータ温度をより一層低く設定しても記録媒体80を目的の温度(ここでは約40℃)にまで精度よく加熱することができる。また、使用する記録媒体80の性状や印刷条件に応じて、表面温度をより適切な温度履歴で高めることができる。
下記の表2に、第3ヒータ制御部63による第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の加熱温度(設定温度)と、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度(実測値)との関係の一例を示した。また、No.5とNo.6とで使用した記録媒体80の素材は同じであるが、記録媒体80の幅が異なる。そのため、No.6の印刷時の記録媒体80の搬送速度は、No.5の場合の1.3倍である。
No.5では、例えば、第1ヒータ42のみを使用し、第1ヒータ42の温度を45℃程度としたときに、記録媒体80の表面温度を約40℃に温めることができた。これに対し、No.6では記録媒体80の搬送速度が約1.3倍と速い。そのため、第3ヒータ制御部63では、第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の3つのヒータを使用し、それぞれの温度が35℃、38℃、40℃となるように出力を連携して調整した。これにより、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度を40℃以下に保ちながら好適に温めることが可能であった。例えば、ポリ塩化ビニル等からなる記録媒体80は、その厚みや分子構造等により、耐熱温度が40℃以下に制限される場合がある。本実施形態に係るプリンタ1によると、そのような場合であっても、制御装置60が第2ヒータ52とプリントヒータ22と第1ヒータ42との出力をそれぞれ独立に、互いに連携しながら制御することができるため、記録媒体80の温度履歴を管理しながら表面温度を所望の第1温度にまで加熱することができる。
Figure 2018094769
なお、好適な一態様において、プリンタ1は、記録媒体80の種類ごとに、少なくとも巻取り最適表面温度を含む記録媒体情報を記憶する記憶部67を備えている。また、制御装置60は温度調整部66を含んでいる。そして、記憶部67が記憶している当該記録媒体80の巻取り最適表面温度が第1温度範囲内の温度であるとき、温度調整部66は、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度を、記録媒体80の種類に応じて第1温度範囲のうちの最適表面温度とする。このことにより、記録媒体80ごとに、巻癖を矯正するのに必要な第1ガイド40上での表面温度をより確実に把握することができ、記録媒体80の巻癖を矯正するのに必要な温度にまで確実に加熱することができる。また、記録媒体80の過剰な加熱を抑制し、加熱によるダメージを与えることなく巻癖を矯正することができる。
さらに、上記の記録媒体情報は、記録媒体80ごとに、巻癖を矯正するのに最適な第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の3つのヒータの設定温度(出力情報)を含んでいてもよい。また、記憶部67は、記録媒体80ごとに、巻癖を矯正するのに最適な第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の3つのヒータの設定温度(出力情報)を組み合わせとして予め記憶していてもよい。下記の表3に、例えば、記録媒体80がPVC(ポリ塩化ビニル)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)およびPE布帛(ポリエチレン布帛)の場合の、第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の適切な加熱温度(設定温度)を、それぞれ第Iモード〜第IIIモードとして例示した。例えば、記録媒体80がPVC(ポリ塩化ビニル)からなる場合は、表3のモードIの欄に示したように、第2ヒータ52の温度は35℃であるのが好ましく、プリントヒータ22の温度は40℃であるのが好ましく、第1ヒータ42の温度は45℃であるのが好ましい。そして、記憶部67が記憶するこの記録媒体情報を基に、第5ヒータ制御部65は、第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の3つのヒータの温度を制御する。これにより、第2ホルダ14に巻取られ始める位置Pにおける記録媒体80の表面温度を、巻癖の矯正に最適な43℃とすることができる。これにより、印刷に際してユーザーが記録媒体80の種類に関する情報をプリンタ1に入力(指示)したときに、第5ヒータ制御部65は、記憶部67が記憶している記録媒体80ごとの適切な加熱モードを読みだし、かかる情報に基づき第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の温度を適切かつ簡便に設定することができる。このことによって、記録媒体80を、ダメージを抑え、より少ない熱エネルギーで必要な温度にまで効率的に加熱することができる。
Figure 2018094769
さらに、記録媒体80は、同一のロールメディアから繰り出されるものであっても、第1巻芯12Mに巻かれていたときの曲率によって巻癖が変化する。換言すると、第1巻芯12Mの芯軸からの距離(つまり、曲率半径)に応じて巻癖が変化し得る。具体的には、記録媒体80は、第1巻芯12Mに近い位置に巻かれているほど、曲率半径が小さくなって巻癖の程度が大きくなり、第1巻芯12Mから遠い位置に巻かれているほど、曲率半径が大きくなって巻癖の程度が小さくなる。そこで制御装置60は、記録媒体80を、第1巻芯12Mに巻かれていたときの巻取り位置における曲率半径に応じた適切な温度にて加熱することができる。例えば、上記の巻取り最適表面温度Tbは、半径rの第1巻芯12Mの表面に巻かれた曲率半径rの巻取り位置における記録媒体80の第1ガイド40上における最適表面温度とする。このとき、制御装置60は、曲率半径が(a×r)である巻取り位置に巻かれた記録媒体80を、第1ガイド40上における表面温度が(k×Tb×a)となるように、第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の3つのヒータのうちの少なくとも1つの出力を制御することができる。なお、上記「k」は、記録媒体80の性状(材質や厚み等)に応じて決定される調整係数であり、確認試験等により予め決定される値である。このような構成により、記録媒体80を、ロールメディアの巻取り位置に応じて適切な温度に加熱することができる。
なお、記録媒体80は、湿度等の環境条件によっても巻癖の現れ方が異なり得る。例えば、記録媒体80の材質によっては、印刷環境における湿度が高いほど巻癖が顕著に表れ得るものがある。そのような場合、制御装置60は、湿度による影響を排除するべく、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度がやや高めになるよう、第2ヒータ52、プリントヒータ22および第1ヒータ42の3つのヒータのうちの少なくとも1つの出力を制御することができる。具体的には、基準となる湿度とプリンタ1の周辺の湿度との差異にもとづき、第1ガイド40上の記録媒体80の表面温度を所定の割合だけ高くすることが例示される。このような構成により、記録媒体80を、周辺環境に応じて適切な温度に加熱することができる。
なお、上記実施形態においてプリンタ1は、第1ガイド40および第1ヒータ42を備えていた。しかしながら、プリンタ1は、第1ガイド40および第1ヒータ42に代えて、第2ガイド50および第2ヒータ52を備えていてもよい。この場合、制御装置60は、第2ガイド50上の記録媒体80の表面温度が30℃以上75℃以下の第3温度範囲となるように第2ヒータ52の出力を制御する第4ヒータ制御部64を備えている。このような構成によっても、第2ガイド50上に搬送された記録媒体80の巻癖を矯正する効果を得ることができる。
しかしながら、第2ガイド50上に搬送される記録媒体80は、第1ガイド40上に搬送される記録媒体80よりも巻き解かれてからの時間が短いために、平面化が十分に進んでいない可能性がある。また、第2ガイド50はプリンタ1の小型化の観点からは、面積を比較的小さく設計する方が好ましい。そのため、第2ガイド50上の記録媒体80を第2ヒータ52により第3温度範囲にまで加熱する場合、比較的高出力での加熱を行う必要がある。そこで、プリンタ1は、プラテン20を加熱するプリントヒータ22をさらに備えていることが好ましい。そして制御装置60は、プラテン20上の記録媒体80の表面温度が第3温度範囲となるように第2ヒータ52とプリントヒータ22との出力を連携して制御する第5ヒータ制御部65を備えている。このような構成により、記録媒体80を好適に加熱することができ、延いては記録媒体80の巻癖を矯正することができる。
1 プリンタ
10 巻取装置
18 テンションバー
20 プラテン
22 プリントヒータ
30 印刷部
40 第1ガイド
42 第1ヒータ
50 第2ガイド
52 第2ヒータ
60 制御装置
80 記録媒体

Claims (14)

  1. 記録媒体が巻かれた第1ホルダと、前記第1ホルダから繰り出される前記記録媒体を巻取るための第2ホルダと、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの少なくとも一方を捲回する駆動部と、を備える巻取装置と、
    前記第1ホルダと前記第2ホルダとを繋ぐ前記記録媒体の搬送経路に設置され、前記第1ホルダから繰り出される前記記録媒体を支持する平面部を備えるプラテンと、
    前記平面部に対向して配置され、前記平面部に支持された記録媒体に印刷する印刷部と、
    前記プラテンよりも前記第2ホルダ側に配置され、前記記録媒体を前記平面部から前記第2ホルダに向けて案内する第1ガイドと、
    前記第1ガイドを加熱する第1ヒータと、
    制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記第1ガイド上の前記記録媒体の表面温度が30℃以上75℃以下の第1温度範囲となるように前記第1ヒータの出力を制御する第1ヒータ制御部を含む、印刷装置。
  2. 前記第1ヒータ制御部は、前記第1ガイド上の前記記録媒体の表面温度が前記第1温度範囲であって、かつ、前記第2ホルダに巻取られ始める位置における前記記録媒体の表面温度が30℃以上60℃以下の第2温度範囲となるように、前記第1ヒータの出力を制御する、請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記プラテンは、前記記録媒体を支持する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを連通する孔部を備え、
    前記プラテンの前記第2面側に、前記孔部を減圧する減圧装置を備えている、請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記記録媒体のうち前記第1ガイドと前記第2ホルダとの間の部分を押すことにより前記記録媒体に張力を与えるテンションバーを備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記プラテンを加熱するプリントヒータを備え、
    前記制御装置は、前記第1ガイド上の前記記録媒体の表面温度が前記第1温度範囲となるように前記プリントヒータと前記第1ヒータとの出力を連携して制御する第2ヒータ制御部を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 第2ヒータ制御部は、前記プラテンの温度よりも前記第1ガイドの温度の方が高くなるように前記プリントヒータと前記第1ヒータとの出力を連携して制御する、請求項5に記載の印刷装置。
  7. 第2ヒータ制御部は、前記プラテンの温度と前記第1ガイドの温度とが同じになるように前記プリントヒータと前記第1ヒータとの出力を連携して制御する、請求項5に記載の印刷装置。
  8. 第2ヒータ制御部は、前記プラテンの温度よりも前記第1ガイドの温度の方が低くなるように前記プリントヒータと前記第1ヒータとの出力を連携して制御する、請求項5に記載の印刷装置。
  9. 前記プラテンよりも前記第1ホルダ側に配置され、前記記録媒体を前記第1ホルダから前記平面部に向けて案内する第2ガイドと、
    前記第2ガイドを加熱する第2ヒータと、を備え、
    前記制御装置は、前記第1ガイド上の前記記録媒体の表面温度が前記第1温度範囲となるように前記第2ヒータと前記プリントヒータと前記第1ヒータとの出力を連携して制御する第3ヒータ制御部を含む、請求項5〜8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 前記第3ヒータ制御部は、前記第2ヒータと前記プリントヒータと前記第1ヒータとの出力をそれぞれ独立して制御する、請求項9に記載の印刷装置。
  11. 前記記録媒体の種類ごとに少なくとも巻取り最適表面温度を含む記録媒体情報を記憶する記憶部を備え、
    前記巻取り最適表面温度は前記第1温度範囲内の温度であり、
    前記制御装置は、前記第1ガイド上の前記記録媒体の表面温度を、前記記録媒体の種類に応じて前記第1温度範囲のうちの前記最適表面温度とする温度調整部を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置。
  12. 前記制御装置は、前記第1ガイドが前記記録媒体と接する領域であって、少なくとも前記巻取装置側の端部を含む領域を加熱するように前記第1ヒータの出力を制御するよう構成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置。
  13. 記録媒体が巻かれた第1ホルダと、前記第1ホルダから繰り出される前記記録媒体を巻取るための第2ホルダと、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの少なくとも一方を捲回する駆動部と、を備える巻取装置と、
    前記第1ホルダと前記第2ホルダとを繋ぐ前記記録媒体の搬送経路に設置され、前記第1ホルダから繰り出される前記記録媒体を支持する平面部を備えるプラテンと、
    前記平面部に対向して配置され、前記平面部に支持された記録媒体に印刷する印刷部と、
    前記プラテンよりも前記第1ホルダ側に配置され、前記記録媒体を前記第1ホルダから前記平面部に向けて案内する第2ガイドと、
    前記第2ガイドを加熱する第2ヒータと、
    制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記第2ガイド上の前記記録媒体の表面温度が30℃以上75℃以下の第3温度範囲となるように前記第2ヒータの出力を制御する第4ヒータ制御部を含む、印刷装置。
  14. 前記プラテンを加熱するプリントヒータを備え、
    前記制御装置は、前記プラテン上の前記記録媒体の表面温度が前記第3温度範囲となるように前記第2ヒータと前記プリントヒータとの出力を連携して制御する第5ヒータ制御部を含む、請求項13に記載の印刷装置。
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