JP2018092160A - パネル遮音構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】外側パネルと内側パネルの間に繊維からなる吸音材を配置したパネル遮音構造において、遮音特性を向上させる。
【解決手段】パネル遮音構造は、フロアパネル(外側パネル)1と、車内側パネル(内側パネル)16と、フロアパネル1と室内側パネル16の間に配置された吸音材20とからなる。吸音材20は、フロアパネル1側の横織繊維層21と、室内側パネル16側の縦織繊維層22とから構成される。車内側パネルは、第1パネル部と第2パネル部との間の空間に配設した仕切板部によって、複数の小空間が区画される。各小空間は、連通孔を介して、縦織繊維層22側と連通される。
【選択図】図10

Description

本発明は、車両のフロアパネル等に用いられるパネル遮音構造に関するものである。
車両のフロアパネル等のパネルにおいては、質量則に基づく遮音を超える遮音性能(透過損失)を得るために、従来から2重壁構造の研究がなされてきている。2重壁構造は、騒音が入射される外側パネルに対して、間隔をあけて内側パネルを配設して、この外側パネルと内側パネルとの間の空間内に吸音材(中間層)を充填して形成されるが、この吸音材をどのようなものにするかについては、様々な検討がなされてきている。
このような吸音材として、従来は横織繊維を用いたものが主流であり、遮音効果を高めるために様々な工夫がなされていた。例えば、特許文献1(特開平6−247202)には、自動車用フロアカーペットにおいて、緩衝層を高密度層と低密度層で構成して、防音特性を向上させた発明が開示されている。また、特許文献2(特開平9−226480)には、自動車用サイレンサーパッドにおいて、横織繊維を波状に設けた発明が開示されている。
特開平6−247202 特開平9−226480
ところで、出願人の研究によれば、外側パネルと内側パネルとの間の所定空間において励起される粒子速度(振動)はパネル面内方向に向かうことから、この所定空間内の粒子速度を阻害する方向に繊維を配向すること、すなわち、吸音材に縦織繊維(外側パネルから略直角に内側パネルに向かう方向に配向された繊維)を用いることが有意であるとの知見に至った。しかしながら、吸音材に縦織繊維を用いた場合には、一方で、2重壁構造の剛性が高くなってしまい、外側パネルと内側パネルの共振による性能悪化が見込まれてしまう。したがって、吸音材における透過損失(振動の減衰)を高め得るとともに、2重壁の共振も適切に防止し得るような吸音材を構成する工夫が必要である。
本発明は、以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、外側パネルと内側パネルの間に繊維からなる吸音材を配置したパネル遮音構造において、遮音特性を向上させ得るパネル遮音構造を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、次のような解決方法を採択している。すなわち、請求項1に記載のように、
騒音の入射側となる外側パネルと、前記外側パネルに対して間隔をあけて配設された内側パネルと、該外側パネルと内側パネルとの間の空間内に配設された吸音材とを有するパネル遮音構造において、
前記吸音材は、前記外側パネルの平面方向に沿って延びる繊維からなる横織繊維層と、前記外側パネルの平面と直交する方向に延びる縦織繊維層とを備え、
前記横織繊維層は、前記外側パネル側に設けられ、
前記横織繊維層は、前記縦織繊維層の全面に渡って設けられている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、パネル面内方向の剛性が小さい横織繊維層が外側パネル側に配置されているので、外側パネル側(入射側)で大きく励起された振動が内側パネル側(透過側)に伝達され難い一方で、パネル面内方向の剛性が大きい(流れ抵抗が大きい)縦織繊維層が内側パネル側に配置されているので、縦織繊維層によって振動が大きく減衰される。したがって、パネル遮音構造における遮音特性(透過損失)が高められる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載の通りである。すなわち、
前記横織繊維層は、厚みが1mm〜3mmとなるように設けられている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、横織繊維層の厚さを不必要に厚くするのを防止して、その分縦織繊維層の厚さを十分に確保して、遮音特性を高める上で好ましいものとなる。なお、横織繊維層は、柔らかいために薄いと形状保持が問題となるが、1mmの厚さとすることにより確実に形状保持を行うことができる。
前記内側パネルは、表側の第1パネル部と、該第1パネル部に対して間隔をあけて前記外側パネル側に配設された第2パネル部と、該第1パネル部と該第2パネル部との間に配設された仕切板部と、を有し、
前記仕切板部は、断面ハット形状とされたハット形状部を前記第1パネル部の板面に沿って連続させた形状とされて、前記第1パネル部と前記第2パネル部との間の空間が該各ハット形状部によって複数の小空間に区画されている、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、内側パネルにおいて、大きな剛性を確保することができる。また、内側パネルは複数の小空間を有することから、遮音特性を高める上でも好ましいものとなる。
前記第2パネル部および前記仕切板部には、前記各小空間を前記縦織繊維層に連通させる連通孔が形成されている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、内側パネル内の空間を有効に活用して、内側パネル側に空間体積を拡大する効果が得られ、遮音特性が高める上で好ましいものとなる。
前記横織繊維層のヤング率が、105 N/m2以下とされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、横織繊維層が十分に柔らかいものとなるので、外側パネルが十分に振動されること、つまり外側パネルの振動が効果的に粒子速度に変換されるようにして、縦織繊維層による吸音を効果的に行う上で好ましいものとなる。
前記外側パネルは、車両におけるフロアパネルであり、
前記内側パネルは、前記フロアパネルの上方を覆うように車室内に配置された車内側パネルである、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、車両において、車室内へのロードノイズの伝達を適切に低減することができる。
本発明によれば、横織繊維によって外側パネル付近での剛性が小さくなっているため、外側パネル側(入射側)で大きく励起された振動が、内側パネル側(透過側)に伝達され難くできるとともに、励起された振動により生じる粒子速度が縦織繊維により効果的に減衰されるので、高い遮音特性を得ることができる。
2重壁構造を示す簡略断面図。 図1に示す2重壁構造において、騒音の入射側パネルの振動と粒子速度とを示す図。 吸音材なしの中空二重壁構造において、共鳴透過周波数付近での遮音音特性を示す特性図。 吸音材ありの中空二重壁構造において、共振点での粒子速度が低減されたときの共鳴透過周波数付近での遮音特性を示す図。 2枚のパネル間での粒子速度の相違を示す図。 入射側パネルの振動加速度と粒子速度との関係を示す図。 吸音材の剛性と入射側パネルの振動加速度との関係を示す図。 吸音材のヤング率と透過損失との関係を示す図。 本発明が適用される車両のフロアパネル構造を示す平面図。 本発明の第1実施形態におけるパネル遮音構造を示す断面図。 本発明の第2実施形態におけるパネル遮音構造を示す断面図。
まず、図1〜図8を参照しつつ、2重壁構造における粒子速度と遮音特性と吸音材の剛性との関係について説明する。図1は、中空の2重壁構造を示すもので、互いに間隔をあけて配設された外側パネルm1と内側パネルm2とがフレームFに固定されている。
外側パネルm1は騒音が入射される入射側パネルとなる。外側パネルm1が騒音によって振動されると、その面内方向に沿って粒子速度(空気の移動)が発生される。すなわち、騒音エネルギが粒子速度として変換されることになる。よって、両パネルm1とm2との間に吸音材を配設して粒子速度を低減させることにより、内側パネルm2を透過する透過音が低減することが可能である。
図3は、両パネルm1とm2との間が中空(吸音材なし)のときの遮音特性を示す。遮音壁が単層構造の場合に比して周波数が高い領域での遮音特性が改善されるが、共鳴透過周波数域およびその付近での遮音特性は悪化する傾向となる。
図3中、遮音特性の谷となる位置が共振点であり、山となる位置が反共振点となる。そして、共振点における粒子速度は、反共振点における粒子速度よりもはるかに大きい(約3.3倍程度の大きさ)ものである。図中、「振動大」として示すのは内側パネルm1の振動が大きい場合で、「振動小」として示すのは内側パネルm1の振動が小さい場合である。
上記共振点での粒子速度が極めて大きいことから、両パネルm1とm2との間に吸音材を配設して共振点での粒子速度を低減することにより、劇的に遮音特性を改善することが可能となる。図4は、共振点での粒子速度を低減させたときの遮音特性を示す。なお、反共振点は粒子速度が小さいため、吸音材を配設したときの粒子速度の変化(低減効果)は小さく、反共振点における遮音特性の変化は小さいものである。
図5は、両パネルm1とm2との間隔をdとして、横軸に外側パネルm1から内側パネルm2に向かう方向の距離を示してある。空気は粘性を有することから、粒子速度は、パネルm1、m2付近では小さく、両パネルm1とm2との中間の位置でもっとも大きくなる。パネル付近となる粒子速度が小さい範囲を除く0.1d〜0.9dの範囲では、吸音材を利用した粒子速度の低減効果が十分に得られる範囲となる。なお、図5中μ1は、反共振点での粒子速度を示すが、吸音材を利用して粒子速度をμ1よりも低下させることが実質的に難しいものである。また、共振点において粒子速度が最大となる。
図6は、入射側パネルとしての外側パネルm1の振動加速度と粒子速度との関係を示すものである。外側パネルm1をより大きく振動させるほど、粒子速度が高まるということが理解される。つまり、外側パネルm1は、極力振動されやすい設定とするのが好ましものとなる。
図7は、両パネルm1とm2との間に配設される吸音材の剛性と入射側パネルとなる外側パネルの振動加速度との関係を示すものである。吸音材の剛性が高くなると、外側パネルm1の振動が小さくなってしまい、大きな粒子速度を発生させつつこの粒子速度を低減するという要請とは合致しなくなってしまう。このため、充填材として、外側パネルm1側においては、外側パネルm1が十分に振動されて大きな粒子速度が発生されるように、極力剛性の低い吸音材(つまり横織繊維層)を配設する一方、内側パネルm2側には、発生された大きな粒子速度を十分に低減させるために剛性の高い吸音材(つまり縦織繊維層)を配設すればよい、ということが理解される。
図8は、中空部に配設される吸音材のヤング率が透過損失に及ぼす影響を示す図である。この図8から明かなように、ヤング率が105 N/m2 を超えると、透過損失が一気に小さくなり、遮音特性が悪化してしまうことになる。したがって、吸音材のヤング率はヤング率が105 N/m2 以下 とするのが好ましいことになる。この一方、粒子速度を低下させるための縦織繊維層のヤング率は105 N/m2 よりも大きくなる。このため、吸音材として、外側パネルm1側にはヤング率の小さな(剛性の低い)横織繊維層を配設する一方、内側パネルm2側には剛性の高い縦織繊維層を配設することにより、遮音特性を改善する(透過損失を大きくする)ことが可能となる。剛性の低い横織繊維層の厚さは、両パネルm1とm2との間隔をdとしたとき、図5の説明から明かなように0.1d以下とし、残りの厚さ分を剛性の高い縦織繊維層とすればよい。なお、ウレタン系の吸音材は、、ヤング率が相当に大きくなってしまうことから、横織繊維層の代わりとしては事実上採用し難いものとなる。
次に、本発明による遮音構造を車両のフロアパネル構造に適用した例について、図9以下を参照しつつ説明する。まず、図9において、1は、車室床面を構成するフロアパネルであり、前後2列のシートを有する車両用とされている。フロアパネル1の後部は、キックアップ部2を介して、リアフロアパネル3が連なっている。フロアパネル1の車幅方向中央部には、上方へ膨出されて前後方向に向けて伸びるトンネル部4が形成されている。そして、フロアパネル1の車幅方向端部は、前後方向に伸びる強度部材としてのサイドシル5に接合されている。なお、キックアップ部2の底部には、図示を略すが、車幅方向に延びるクロスメンバが接合されていて、キックアップ部2の底部の剛性(強度)が高いものとされている。
フロアパネル1上には、車幅方向に伸びる前後2組のクロスメンバ11、12が接合されている。前側のクロスメンバ11は、前席用シートが取付けられるようになっており、トンネル部4とサイドシル5とを連結している。後側のクロスメンバ12は、後席用シートが取付けられるようになっており、トンネル部4とサイドシル5とを連結している。なお、図中7は左右一対のフロントフレーム、8はエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルである。
フロアパネル1は、左右一対のサイドシル5、トンネル部4、クロスメンバ11、12によって、平面視において、ロードノイズを受けて振動されやすい6箇所のパネル部分18が存在している。この各パネル部分について、本発明の2重壁構造のパネル遮音構造が採択されている。
図10には、本発明の第1実施形態におけるパネル遮音構造を断面図で示す。図示されるように、パネル遮音構造は、騒音の入射側である外側パネルに相当するフロアパネル1と、車室内に配置された内側パネルに相当する車内側パネル16の間に、吸音層を構成する吸音材20を配置して構成されている。フロアパネル1は、可能な限り柔らかい素材(例えばPP板)で形成されている。また、車内側パネル16は、例えばアルミ板で形成されている。なお、図2には示されていないが、車内側パネル16の全周縁部は、シールされて、吸音材20が配設される空間が極力密閉構造となるように設定されている。
吸音材20は、フロアパネル1側に配置された横織繊維層21と、横織繊維層21と車内側パネル16の間に配置された縦織繊維層22とから構成されている。横織繊維層21は、パネル面内方向に配向された繊維(例えばフェルト)から構成され、所定厚さとされている。具体的には、横織繊維層21の厚さは、1mm〜3mm(実施形態では2mm)することができる。すなわち、横織繊維層21は、柔らかくて形状保持が難しいことから、形状保持の観点から1mm以上とするのが好ましい。また、横織繊維層21は、パネル遮音構造がむやみに厚くなってしまうのを抑制するために、3mm以下とするのが好ましい(図5に関する説明をも参照)。
なお、横織繊維層21の厚さは、フロアパネル1が十分に振動できるようにその最大振幅(10-7mm程度)よりも厚いものであればよいが、上述した厚さ1mmはこの要請に十分に合致するものである。また、横織繊維層21を厚くし過ぎても、フロアパネル1を十分に振動させるという点で効果がなく、よって、フロアパネル1と車内側パネル16との間の間隔をdとしたとき、横織繊維層21の厚さは0.1d〜0.15dの範囲で設定するのが好ましい。
横織繊維層21は、騒音の入力側となるフロアパネル1が十分に振動されて、騒音が粒子速度に効果的に変換されるのを阻害しないようにすることが望まれるものである。このため、前述したように、横織繊維層21のヤング率を105 N/m2(ほぼ空気の体積弾性率に相当)よりも小さい値にするのが好ましい。
縦織繊維層22は、パネル面に対して直交する方向(上下方向)に配向された繊維(例えばフェルト)から構成され、横織繊維層21よりも大きな厚み(例えば10mm〜25mmで、実施形態では22mm程度)を有するように形成されている。特に、フロアパネル1と車内側パネル16との間の間隔をdとしたとき、粒子速度の十分な低減という観点から、縦織繊維層22の厚さとして0.85d〜0.9d程度確保するのが好ましいものである。
横織繊維層21と縦織繊維層22とからなる吸音材20は、フロアパネル1および車内側パネル16の全面に渡って配設される。すなわち、横織繊維層21がフロアパネル1の全面に渡って配設され、縦織繊維層22が車内側パネル16の全面に渡って配設される。つまり、横織繊維層21は、縦織繊維層22の全面に渡って配設されている。
以上のような構成により、フロアパネル1に騒音振動が入射された場合、フロアパネル1は可能な限り柔らかい素材で構成されており、またフロアパネル1に隣接してパネル面直方向の動的弾性率の小さい(柔らかい)横織繊維層21が配置されているので、パネル面内方向の粒子速度(振動)が大きく励起されるが、このフロアパネル1側の振動は、車内側パネル16側に伝わり難くなっている。また、横織繊維層21の上側には、パネル面内方向の流れ抵抗が大きな縦織繊維層22が設けられているので、パネル面内方向の振動(粒子速度)は、縦織繊維層22によって大きく減衰される。したがって、本パネル遮音構造によれば、フロアパネル1と車内側パネル16の共振を適切に防止しつつ、吸音材20による大きな透過損失(騒音振動の減衰)を得ることができる。また、この場合、横織繊維層21は薄く形成されているので、縦織繊維層22には十分な厚みを与えることができ、縦織繊維層22において大きな透過損失を得ることができる。
図11には、本発明の第2実施形態におけるパネル遮音構造を示す。図示されるように、本実施形態のパネル遮音構造は、上記第1実施形態の車内側パネル16に代えて、車内側パネル30を備えている。車内側パネル30は、例えばGF(ガラス繊維)強化樹脂等の樹脂から形成されている。
車内側パネル30は、車内側となる第1パネル部31と、第1パネル部31と間隔をあけてフロアパネル1側に配設された第2パネル部32と、両パネル部31と32との間に配設された仕切板部33と、を有する。仕切板部33は、断面ハット形状とされたハット形状部34を第1パネル部31の板面に沿って連続させた形状とされている。各ハット形状部34によって、第1パネル部31と第2パネル部32との間の空間が、複数の小空間35に区画されている。そして、各小空間35は、仕切板部33に形成された連通孔33aと第2パネル部32に形成された連通孔32aとのいずれか一方または両方を介して、縦織繊維層22側に連通されている。
本実施形態によれば、車内側パネル30を、ハット形状部34により仕切られた複数の小空間35を有する構造とすることにより、軽量化を図りつつ高い剛性を確保することができる。
複数の小空間35は、連通孔32aを介して、または連通孔32aと33aとを介して縦織繊維層22側に連通されていることから、第1パネル部31と縦織繊維層22との間の空間を有効に活用でき、内側パネル20側に空間体積を拡大する効果が得られるので、遮音特性が高められる。
ここで、既述のように、フロアパネル1に入力される騒音の周波数に応じた透過損失を示す波形のうち、谷となる部位が共振点であり、山となる部位が反共振点となる。そして、フロアパネル1を十分に振動させることによって、特に共鳴透過周波数およびその付近における共振点での粒子速度が高められて、縦織繊維層22による遮音性改善が図られることになる(共振点での透過損失を増大させる改善で、例えば図3の状態から図5の状態への変更)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲において適宜の変更が可能である。例えば、本発明は、車両のフロアパネルに限らず、車両の他の部位(例えばサイドドア部分、トランクリッド等)にも適用でき、また車両に限らず、建物用の遮音壁等適宜の部位に適用することができる。
本発明は、車両のフロアパネル等における遮音特性を高めるために利用できる。
1:フロアパネル(外側パネル)
2:キックアップ部
4:トンネル部
5:サイドシル
11:クロスメンバ
12:クロスメンバ
16:車内側パネル(内側パネル)
18:フロアパネルのパネル部分
20:吸音材
21:横織繊維層
22:縦織繊維層
23:間隔
30:車内側パネル(図3で、内側パネル)
31:第1パネル部
32:第2パネル部
32a:連通孔
33:仕切板部
33a:連通孔
34:ハット形状部
35:小空間

Claims (6)

  1. 騒音の入射側となる外側パネルと、前記外側パネルに対して間隔をあけて配設された内側パネルと、該外側パネルと内側パネルとの間の空間内に配設された吸音材とを有するパネル遮音構造において、
    前記吸音材は、前記外側パネルの平面方向に沿って延びる繊維からなる横織繊維層と、前記外側パネルの平面と直交する方向に延びる縦織繊維層とを備え、
    前記横織繊維層は、前記外側パネル側に設けられ、
    前記横織繊維層は、前記縦織繊維層の全面に渡って設けられている、
    ことを特徴とするパネル遮音構造。
  2. 請求項1において、
    前記横織繊維層は、厚みが1mm〜3mmとなるように設けられている、ことを特徴とするパネル遮音構造。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記内側パネルは、表側の第1パネル部と、該第1パネル部に対して間隔をあけて前記外側パネル側に配設された第2パネル部と、該第1パネル部と該第2パネル部との間に配設された仕切板部と、を有し、
    前記仕切板部は、断面ハット形状とされたハット形状部を前記第1パネル部の板面に沿って連続させた形状とされて、前記第1パネル部と前記第2パネル部との間の空間が該各ハット形状部によって複数の小空間に区画されている、
    ことを特徴とするパネル遮音構造。
  4. 請求項3において、
    前記第2パネル部および前記仕切板部には、前記各小空間を前記縦織繊維層に連通させる連通孔が形成されている、ことを特徴とするパネル遮音構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記横織繊維層のヤング率が、105 N/m2以下とされている、ことを特徴とするパネル遮音構造。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記外側パネルは、車両におけるフロアパネルであり、
    前記内側パネルは、前記フロアパネルの上方を覆うように車室内に配置された車内側パネルである、
    ことを特徴とするパネル遮音構造。
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