JP2018079521A - 工作機械の温度調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外気温度の変化に遅れることなくコラムの熱変形を効率的に抑制する。【解決手段】工作機械1はカバー4で囲われ、ベース2に設けたコラム3の後面の温度を調整する。カバー4の外部に外気温度を測定する外気温度センサ46を設けた。温度調整装置5は、外気温度を予め測定して時間と外気温度の関係を設定し且つ外気温度の平均温度を目標温度とするマスターデータを設定する温調データ設定手段50と、外気温度センサ46で測定した外気温度がマスタ−データの外気温度の許容範囲内である場合にマスターデータに基づいて所定時間先の外気温度と目標温度のデータからコラムに供給する温調エアの温度と流量を設定する温調エア設定手段51とを設けた。温調エア設定手段51で設定された温調エアの温度と流量に基づく温調エアを吹出す温調装置40を備え、温調装置40から温調エアをコラム3に供給し、コラム3の熱変形を抑制する。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械のベースに備えたコラムが外気温度によって熱変形することを抑制できるようにした工作機械の温度調整装置に関する。
従来、ベースに対して略直角に起立したコラムを備えた工作機械において、床面に設置したベースは熱影響を受けにくい。一方、コラムの上下方向に温度分布が存在すると上下に起立するコラムは外気温度の影響を受け易かった。特に、工具用主軸を備えたコラムの前面に対して後面は外気温度の影響を受け易かった。
外気温度が高温に上昇する際にはコラムの後面が伸びてコラムが前倒れに傾斜し、外気温度が低温に下降する際にはコラムの後面が縮んで後ろ倒れに傾斜するため、工具によるワーク加工精度に悪影響を与えていた。従来、このような工作機械の温度変化を抑制するための温度調整装置が多く提案されている。
例えば、特許文献1に記載された加工機械設備はカバー内部に設置されており、加工機械に用いる潤滑油や機械本体の冷却液等の液体の温度を液温コントローラで制御している。液温コントローラで温度制御した液体をカバー外部から取り込んだ空気と熱交換し、熱交換器から送り出された空気を蒸発器を通して熱交換して所定の温度でカバー内に吹き出すようにしている。
また、特許文献2に記載された工作機械では、ベースに対して一対の筒状のコラムを直交する方向に起立させている。コラムは一方の開口から雰囲気空気をコラム内に取り入れ、他方の開口から排気させる送風手段を備えている。コラムの各周壁に設けた第一温度計と第二温度計で測定した温度の差が予め定めた範囲を超えたときに送風手段を稼働させ、予め定めた範囲を超えない場合には停止させている。
そして、雰囲気温度で測定された温度の単位時間当たりの変化量である温度変化率を求め、温度変化率が予め定めた変化率範囲を超えるとき、また、第一及び第二温度計で測定された各温度の温度差が予め定めた温度差範囲を超えたときに送風手段を稼働させるようにしている。これによって低コストでコラム内の温度差を最小限に抑えるよう制御できるとしている。
特許第5084848号公報 特許第5449086号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の発明では、気体よりも液体の方が熱伝達率が大きいため加工機械設備の温度調整は機器に用いる冷却液等の液体による温度制御が主体になる。そのため、ワークの加工状況や機体の温度変化等で冷却液等の温度が変化するため熱交換器で熱交換した空気の温度をタイムリー且つ最適に制御することが困難であった。
また、特許文献2に記載の発明では、工作機械の機器周辺で現状の温度やその変化率を測定して温度調整のための送風を行っても効果が得られるまでにタイムラグや処理遅れが生じてしまうという欠点があった。そのため、外気温度の変化によって起こり得るコラムの熱変形を迅速に抑制できないという欠点があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、外気温度の変化に遅れることなくコラムの熱変形を効率的に抑制するようにした工作機械の温度調整装置を提供することを目的とする。
本発明に係る工作機械の温度調整装置は、ベースに工具を備えたコラムを設置した工作機械を囲うカバー内の温度を調整するようにした工作機械の温度調整装置において、カバー外部の外気温度を測定する外気温度センサと、外気温度を予め所定時間測定して時間と外気温度の関係を設定し且つ外気温度の平均温度を目標温度とするマスターデータを設定する温調データ設定手段と、外気温度センサで測定した現在の外気温度がマスタ−データの外気温度の許容範囲内である場合にマスターデータに基づいて所定時間先の外気温度と目標温度のデータからコラムに供給する温調エアの温度と流量を設定する温調エア設定手段と、温調エア設定手段で設定された温調エアの温度と流量に基づいて調整した温調エアを吹出す温調装置とを備え、温調装置から温調エアをベース及びコラムに供給することでベース及びコラムの熱変形を抑制するようにしたことを特徴とする。
本発明による工作機械の温度調整装置によれば、工作機械の稼働時にカバー外部の外気温度を外気温度センサで測定し、現在の外気温度が、温調データ設定手段で設定されたマスターデータの外気温度の許容範囲内である場合に温調エア設定手段によってマスターデータに基づいて所定時間先の外気温度と目標温度のデータを取り出し、コラムに供給する温調エアの温度と流量を設定することができる。
そして、温調装置で例えば外気を温調エアの温度と流量に設定してこの温調エアをベース及びコラムに吹き出して熱伝達することで、外気温度に基づくコラムの下部や上部の前部や後部の熱変形を抑制することができる。しかも、マスターデータから取り出した所定時間先読みした外気温度に基づいて温調エアの温度と流量を先取りして設定できるため、処理遅れがなくコラムの温度制御ができる。
なお、コラムの後面にカバー内でコラム後面の温度を測定する機体温度センサを設置しておけば、温調エアの吹出しによるコラム後面の温度変化を測定してフィードバック制御することができる。
また、ベース及びコラムの内部空間にベースエア流路とコラムエア流路が設置され、所定時間先の外気温度が目標温度より高い場合には、コラムエア流路に温調装置から温調エアを供給してコラム内上部の開口を通してベースエア流路に流通させ、所定時間先の外気温度が目標温度より低い場合には、ベースエア流路に温調装置から温調エアを供給してコラム内に流通させることが好ましい。
本発明では、所定時間先の外気温度によってコラムに温調エアを供給できるため、外気温度の変化に遅れることなくコラムの温度制御を行える。所定時間先の外気温度が目標温度より高い場合には、コラムエア流路を通してコラム内の上部の開口から低温の温調エアを供給してコラム上部の熱膨張を抑えて冷却できる。また、所定時間先の外気温度が目標温度より低い場合には、ベースエア流路を通してコラム内の下部から上部に向けて高温の温調エアを供給してコラム下部の収縮を抑えてタイムリーに温める。
また、コラムには工具を保持する主軸を昇降させるサドルが設置されており、温調装置から供給された温調エアをサドル内に供給する流入口を設けてもよい。
温調エアを流入口からサドルに供給することでサドルの熱変形を抑制できる。
また、温調エア設定手段において、現在の外気温度がマスタ−データの外気温度の許容範囲内である場合に、前記マスターデータに基づいて予め設定した所定時間先の外気温度及び目標温度の温度差と所定時間先の外気温度の温度変化率とからコラムに供給する温調エアの温度と流量を設定するようにしてもよい。
所定時間先の外気温度及び目標温度の温度差と所定時間先の外気温度の傾きである温度変化率からコラムに供給する温調エアの温度と流量を設定することで、外気温度の測定と処理による遅れを生じることなく所定時間先を予測してコラムの温度を調整できる。
また、マスターデータは、予め測定した過去1週間以上の外気温度から所定時間毎の外気温度と目標温度を設定すると共に順次更新するようにしてもよい。
時刻と温度の関係を表すマスターデータを順次更新することで、最新の外気温度変化に基づく所定時間先の外気温度と目標温度を設定できるため、タイムラグを生じることなく所定時間先を予測して温調エアを設定して温度制御できる。
本発明に係る工作機械の温度調整装置によれば、予め作成したマスターデータに基づいて所定時間先の外気温度と目標温度から予測設定して所定時間先の温調エアの温度と流量を設定してベース及びコラムに供給するため、外気温度の変動と測定処理に遅れることなく予測制御によってベース及びコラムの温度を調整して熱変形を抑制することができる。
本発明の第一実施形態による工作機械とその温度調整装置を示す構成図である。 図1に示す工作機械をコラムの前側から見た要部斜視図である。 図1に示す工作機械をコラムの後側から見た要部斜視図である。 温調エアをコラムに供給した場合の温調エアの流れを示す説明図である。 温調エアをベースに供給した場合の温調エアの流れを示す説明図である。 1日分の外気温度変化と目標温度を示すマスターデータの図である。 マスターデータにおける外気温度の変化と目標温度との関係を示す図である。 図7に基づく外気温度曲線における温度変化の傾きを示す図である。 1週間分の外気温度変化と目標温度を示す測定図である。 第一実施形態による温度調整装置における温度制御を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態による工作機械と温調エアのエア流れを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態による工作機械とその温度調整装置について添付図面により説明する。
まず、第一実施形態による工作機械1とその温度調整装置5について図1に基づいて説明する。図1に示す工作機械1はベース2の一端部に門型のコラム3が立設されて略L字型を有し、その周囲がカバー4で囲われている。そして、ベース2にはカバー4の外部のエア(外気)を温度調整してベース2に供給する温度調整装置5が設置されている。
次に、図2及び図3に基づいて工作機械1について説明する。なお、図2及び図3ではカバー4は省略されている。ここで、工作機械1において垂直軸をY軸とし、Y軸に直交する水平面内において横方向をX軸、X軸に直交する縦方向をZ軸とする。ベース2にはワークを把持するためのテーブル22及びパレット23aが設けられている。
コラム3にはY軸方向に直交する方向に一対のX軸ガイドレール8が上下に分かれて平行に配設され、X軸ガイドレール8に沿って左右方向(X軸方向)に移動可能に例えば門型のサドル9が配設されている。サドル9にはY軸方向に1対のY軸ガイドレール10が配設され、Y軸ガイドレール10に沿って上下方向(Y軸方向)に昇降可能な主軸頭11が設けられている。主軸頭11には図示しない工具を保持する主軸13がZ軸方向に突出し、主軸13には主軸モータが連結されている。
サドル9には、Y軸ガイドレール10と平行にY軸ボールネジ15が立設され、Y軸ボールネジ15の一端部、例えば上端部にはY軸駆動源としてY軸サーボモータMyが連結されている。Y軸ボールネジ15はサドル9に螺合状態に保持され、Y軸サーボモータMyの正逆回転駆動によって主軸頭11を主軸13と一体に昇降可能としている。Y軸サーボモータMyはカバー4よりも上方に突出して設置されている。
サドル9にはX軸ガイドレール8と平行にX軸ボールネジ18が設けられ、X軸ボールネジ18の一端部にはX軸駆動源としてX軸サーボモータMxが連結されている。X軸ボールネジ18はコラム3に螺合状態に保持され、X軸サーボモータMxの正逆回転駆動によってサドル9をX軸ガイドレール8に沿って主軸13と一体にX軸方向に移動可能としている。
ベース2にはX軸方向に直交する方向に一対のZ軸ガイドレール19が配設されている。ベース2にはAPC(オートパレットチェンジャ)装置21が取り付けられ、旋回可能なAPC装置21によってテーブル22の上部に支持されている二つのパレット23a、23aが交換可能とされている。テーブル22はZ軸ガイドレール19に沿って前後方向(Z軸方向)に移動可能とされている。加工位置にあるパレット23aには加工対象物である図示しないワークが固定され、主軸13に保持された工具で切削加工に供される。
なお、加工位置にあるパレット23aを支持するテーブル22は、Z軸ボールネジ24を介してZ軸駆動源としてZ軸サーボモータ(図示せず)に連結されており、Z軸サーボモータを正逆回転させることで、Z軸ガイドレール19に沿ってZ軸方向に前後動可能としている。
図2において、ベース2の側部には、大気を所望の温度に温度調整したエアである温調エアをベース2を通してコラム3の後述する流入口30aに供給する第一エア流路26aと、温調エアをベース2の後述する流入口31aに供給する第二エア流路26bとが設置されている。なお、門型のコラム3において、主軸13側の面を前面、前部といい、前側に対向する面を後面、後部というものとする。
コラム3の前面には門型をなす両側の支柱部分に温調エアの排気口27aが配列され、頂部の梁部分にも排気口27bが配列されている。特に梁部分に形成された一列の排気口27bから温調エアをそれぞれ排気することで、Y軸モータMyの取付部からカバー4内に外気が流入することを阻止するエアカーテンを形成する。また、コラム3の後面には両側の支柱部分に温調エアの排気口27cが形成されている。
図1に示す工作機械1において、ベース2からコラム3にかけてその内部空間には断面略L字状のベースエア流路31が形成され、ベース2の一端部には温調エアを供給する流入口31aが形成されている。ベースエア流路31内にはコラム3の上部に温調エアを供給するための配気管からなるコラムエア流路30が略L字型に設置されている。
コラムエア流路30のベース2内の端部に温調エアの流入口30aが形成され、コラム3内の上端近傍には流出口30bが形成されている。流出口30bから吐出された温調エアはベースエア流路31をコラム3上部からベース2に向けて下方に流れ落ちる。
しかも、後述の外気温度センサ46で測定するカバー4外の外気温度Φが目標温度よりも高い場合と低い場合とで、高さのあるコラム3の傾きを抑制するために、温調エアの吹出し口をベースエア流路31の流入口31aにするかコラムエア流路30の上部の流出口30bにするかを切り換える。これによって、効果的にコラム3の後面の温度を調整してその傾きを抑制できる。
また、門型のサドル9の内空部は上下に延びるサドルエア流路33を構成する。しかも、サドルエア流路33の下部にはベースエア流路31に連通する流入口33aが形成され、ベースエア流路31内の温調エアの一部がサドルエア流路33内に流入してその上端部の流出口33bからカバー4の外部に排気される。
本実施形態では、Y軸モータMyはコラム3の上面からカバー4の外部上方に突き出している。そして、サドルエア流路33の流出口33bはY軸モータMyの周囲に設置されており、流出口33bから温調エアを吹出すことでエアカーテンを形成して、Y軸モータMy設置位置の隙間を通して外気のカバー4内への流入を阻止している。
次に工作機械1の温度調整装置5について図1に基づいて説明する。
カバー4の外部にはNC装置35が設置され、NC装置35には温調装置インターフェース36、バルブインターフェース37、温度センサインターフェース38が設置されている。温調装置インターフェース36は温調装置コントローラ39に接続されている。
温調装置コントローラ39は、予め例えば過去の適宜の1日分の外気温度tを収集し、その平均を取った目標温度Tを表示したマスターデータ(図6参照)を記憶した温調データ設定手段50と、ベース2またはコラム3内に供給する温調エアの温度と流量を設定する温調エア設定手段51とを有している。ここで、温調エアとは、コラム3に供給して熱変形を防止するために例えば大気を温度変換して流量を調整した熱変形を抑制するためのエアをいう。
また、温調装置コントローラ39は温調装置40に接続されている。温調装置40では、温調エア設定手段51で設定された温調エアの温度と流量の信号に基づいて、図示しない熱交換器等で外気を指示された温度のエアである温調エアに変換し、その流量を調整して切換バルブ41を介してベース2の流入口30aまたは流入口31aに供給する。これによってコラム3の温度を目標温度Tに調整する。
バルブインターフェース37に接続されたバルブ開度調整手段44は切換バルブ41に接続されている。バルブ開度調整手段44は、温調エア設定手段51で設定された温調エアの流量に基づいて切換バルブ41の開度を設定すると共に、温調装置40から供給する温調エアをベースエア流路31の流入口31aとコラムエア流路30の流入口30aのいずれかを選択して供給するものである。切換バルブ41の開度を調整することで温調エアの流量(吹出し量)を増減調整できる。
また、温度センサインターフェース38は温度測定手段45に接続されている。カバー4におけるコラム3の後面に対向するカバー側面外側には外気の温度を測定する外気温度センサ46が設置されている。カバー4内において、コラム3の後面の上部にはコラム3の上部温度センサ47が設置され、その下部には下部温度センサ48が設置されている。これら上部温度センサ47と下部温度センサ48は機体温度センサを構成する。
外気温度センサ46、上部温度センサ47、下部温度センサ48で測定された温度データは温度測定手段45及びNC装置35で演算処理して温調装置コントローラ39とバルブ開度調整手段44とに送信される。外気温度センサ46で測定する外気温度Φは後述する予測制御で使用され、上部温度センサ47及び下部温度センサ48の測定データはコラム3の温度が温調エアによって外気温度Φから目標温度Tになったか否かを検知するフィードバック制御用として使用される。
ここで、外気温度センサ46で測定された外気温度Φが目標温度Tより高い場合には、コラム3の上部側が下部側より暖まり易く伸長し易い。そのため、図4に示すように、コラムエア流路30の流入口30aに温度調整装置5の温調装置40から外気温度Φより低い温調エアを供給してコラム3内の上部の流出口30bから前記ベースエア流路31に流通させる。これによってコラム3の上部側を冷却してコラム3の変形を抑制する。
一方、外気温度Φが目標温度Tより低い場合には、コラム3の下部側であるベース2側が冷えて収縮し易く反りを生じ易い。そのため、図5に示すように、ベースエア流路31の流入口31aに温調装置40から外気温度Φより高温の温調エアを供給してベースエア流路31を通してベース2からコラム3内に流通させるようにした。これによりコラム3をベース2側から温めて収縮による反りを抑制する。
上記のいずれの場合でも、ベースエア流路31のコラム3内に流れた温調エアの一部はサドルエア流路33を流れて流出口33bから外部に排出される。また、ベースエア流路31のコラム3内に流れた温調エアの他の一部はコラム3の後面の排気口27cを通ってカバー4内に排気される。コラム3の熱変位はZ軸方向の変位のためてこの原理によりベース2にも影響が表れることがあるので、ベース2にも温調エアの吹き付けを行うようにした。
次に、温調装置コントローラ39で行われる温調エアの予測制御について図6乃至図8により説明する。
上述したように外気温度センサ46で外気温度Φを測定して温調装置40から供給する温調エアの温度と流量をこの外気温度Φに対応して処理するとタイムラグが生じ、温調エアによるコラム3の温度調整に時間遅れ(タイムラグ)を生じ、加工精度不良を生じる。
そのため、本実施形態では、温調データ設定手段50において適宜の過去の所定期間における複数の外気温度tとその目標温度Tを記録したマスターデータを作成する。マスターデータの期間は例えば1日に設定し、例えば1時間毎の外気温度tを測定して温度変化の履歴を収集して記録すると共に、これら履歴の外気温度tの平均を目標温度Tとして演算する。そして、図6に示すように、その履歴としての外気温度tと目標温度Tのデータを時刻と外気温度の関係を表すマスターデータの線図として作成する。このマスターデータを温調データ設定手段50に記憶させておく。しかも、このマスターデータは外気温度tの更新に応じて常時更新させていく。
マスターデータでは、図6に示すマスターデータの外気温度tに対して±λ℃の誤差の範囲を許容範囲として設定する。
そして、温調エア設定手段51では、外気温度センサ46で測定した現在の外気温度Φがマスターデータの外気温度t±λの範囲内に含まれるか否かを判断する。含まれる場合には外気温度Φがマスターデータの履歴に合致していると判断して、この履歴における例えば10分〜15分程度の少し未来または所定時間先(先読み時刻)の外気温度tを予想の外気温度と予測し、この時間を先読み時間(先読み時刻)と設定する。マスターテープの先読み時間は工作機械1の大きさによって異なるので予め実験によって設定する。
そして、図7に示すように、マスターデータにおける先読み時間の外気温度t(=Φ1、Φ2、Φ3…)及び目標温度Tの温度差を取り出し、図8に示すように、単位時間における外気温度tの変化を温度変化の傾き(角度θiとする)即ち温度変化率として取り出す。温度変化の傾きは外気温度tの軌跡における傾斜角θi(i=1,2,3……)とする。この先読み時刻における外気温度t及び目標温度Tの温度差と温度変化率に基づいて、未来(先読み時刻)の温調エアの温度と流量として認定して予測制御する。
本実施形態では、外気温度センサ46で測定した現在の外気温度Φがマスターデータの外気温度t±λの範囲内に入る場合に、マスターデータの履歴に沿って現在より先の先読み時間における外気温度tの目標温度Tとの温度差と温度変化率を決定して、温調装置40で未来の温調エアの温度と流量として設定するように予測制御する。
外気温度tに±λ℃の許容範囲を設定すると外気温度tの幅が広がり、温調エア設定手段51による予測制御を迅速に行える。
また、目標温度Tに対する測定した外気温度Φの変化に対応させて温調装置40による温調エアのベース2内への送風の有無とバルブ開度調整手段44によるバルブの送風方向の切換を行う。例えば図7及び表1に示すように、外気温度Φ=Φ1の場合、目標温度Tより低いため、切換バルブ41によって温調エアをベースエア流路31の流入口31aに供給し、ベース2側からコラム3を温める。
外気温度Φ=Φ2の場合、目標温度Tより高いため、切換バルブ41によって温調エアをコラムエア流路30の流入口30aに供給し、コラム3の上部の開口である流出口30bからコラム3の上部を温める。外気温度Φ=Φ3の場合、目標温度Tに一致するため、温調装置40からの送風を停止させる。
Figure 2018079521
その際、外気温度センサ46で測定した外気温度Φとマスターデータの目標温度Tとの温度差を温度測定手段45で演算し、温度差の大小によってバルブ開度調整手段44によって切換バルブ41をベースエア流路31の流入口31aとコラムエア流路30の流入口30aのいずれかに切り換えて温調エアを供給する。しかも、バルブ開度調整手段44による切換バルブ41の開度を調整する。これによって、ベースエア流路31の流入口31aまたはコラムエア流路30の流入口30aへ供給する温調エアの流量を増減調整してコラム3の後面の温度を早期に目標温度Tに近づけるように制御する。
なお、上部温度センサ47及び下部温度センサ48は温度調整装置5で設定した目標温度Tのフィードバック用として使用される。上部温度センサ47と下部温度センサ48とに温度差がある場合、その温度が目標温度Tより高いか低いかによって温調エアの温度を調整し、上部温度センサ47と下部温度センサ48の温度が共に目標温度Tに近づくように切換バルブ41の向きと開度を調整する。
外気温度Φの上昇中と下降中とでコラム3の傾きの向きが異なるため、外気温度Φの影響を受け易いコラム3後面のカバー4内の温度と流量を変える。例えば、図8に示すように、外気温度Φの変化に対して単位時間当たりの温度変化の傾き角θiをθ1、θ2、……θ7としてとらえて、これら傾き角θiの大きさと向きによって温度と流量を目標温度Tに近づくように調整することが好ましい。
外気温度Φの傾きθiが大きければ温調エアの流量を大きくし、傾きθiが小さければ流量を小さくするように、バルブ開度調整手段44によって切換バルブ41の開度を調整する。こうして切換バルブ41の開度によって、流入口31aまたは流入口30aへの温調エアの供給量を制御する。
また、マスターデータの設定範囲は1日に限定されるものではなく、例えば図9に示すように1週間に設定することができる。この場合、温度変化が例えば1週間で見ると大きく変動する場合には、1日ごとに目標温度Tを設定するなどして階段状または滑らかな直線または曲線に変化させて目標温度Tの変化率を設定することができる。
本実施形態による工作機械1の温度調整装置5は上述した構成を備えており、次にその作用について図10に示すフローチャートに沿って説明する。
温度調整装置5による温度制御に先だって、マスターデータで用いる先読み時刻、外気温度tの許容範囲±λ℃等の設定条件を設定する(S100)。次いで、現在時刻、外気温度センサ46で測定したカバー4外部の外気温度Φ、カバー4内における上部温度センサ47及び下部温度センサ48によるコラム3後面の上下部温度を測定する(S101)。また、直近の過去1日の外気温度Φを例えば1時間ごとに収集し、平均化して目標温度Tを設定し時刻と温度との関係を作成した図6に示すマスターデータを温調装置コントローラ39の温調データ設定手段50に記憶させ、常に更新していく(S102)。
そして、外気温度センサ46によって外気温度Φを測定し、図6に示すマスターデータの外気温度tと比較して、外気温度Φがマスターデータにおける外気温度tの許容範囲(t±λ)内か否かを判断する(S103)。
外気温度Φが許容範囲内である場合には、マスターデータに沿った温度変化を示していると認定してマスターデータにおける少し先の時間(先読み時刻)の外気温度を予測してコラム3の温度を目標温度Tに調整できるように予測制御する。そのため、現在時刻に対して所定時間(例えば5分〜10分)先の時刻を先読み時刻として設定する。マスターデータの履歴から先読み時刻での外気温度tを未来の外気温度として抽出し、更に図8に示すように、当該外気温度tにおける単位時間当たりの未来の外気温度tの変化を温度変化率として算出する(S104)。
外気温度Φが許容範囲内である場合、先読み時刻の外気温度tと先読み時刻の目標温度Tとを比較してその温度変化率から差温ΔTを求め(S107)、差温ΔTの大きさからコラム3に供給する温調エアの温度と流量を設定する。
先読み時刻の外気温度tが先読み時刻の目標温度Tより低い場合には、温調装置40と切換バルブ41によってベース2のベースエア流路31の流入口31aに比較的高温で所定流量の温調エアを供給して加温する(S108)。
また、先読み時刻の外気温度tが先読み時刻の目標温度Tより高い場合には、温調装置40と切換バルブ41によってベース2のコラムエア流路30の流入口30aに比較的低温で所定流量の温調エアを供給して冷却する(S109)。また、先読み時刻の外気温度tと先読み時刻の目標温度Tとの温度差ΔTがない(ΔT=0またはその近傍の値)と認定された場合には、温調エアの送風を停止させておく(S110)。
その後、マスターデータには外気温度センサ46で測定した外気温度Φaを加えてデータを平均化させ、マスターデータ線図を更新する(S111)。
なお、S103において、外気温度Φが外気温度t±λ℃の許容範囲外である場合には、マスターデータは合致していないため用いない。これに代えて、直近の過去に測定した複数の外気温度Φを読み込み(S105)、その温度変化率を算出する(S106)。そして、直近の過去の外気温度とその外気温度の平均である目標温度とを比較して同様に差温ΔTを判別し(S107)、差温ΔTが過去の外気温度と目標温度のいずれがより高いかによってステップS108、S109、S110のいずれかを選択する。そして、温調装置40と切換バルブ41によってベースエア流路31の流入口31aとコラムエア流路30の流入口30aのいずれかに温調エアを供給する。
次に、工作機械1のベース2に温度調整装置5から送られた温調エアによるコラム3の熱変形を抑制する方法について図1により説明する。
先読み時刻の外気温度tが目標温度Tより高い場合、コラム3の上部が暖まり易いので、コラムの後面が伸びてコラムが前倒れに傾斜するおそれがある。そのため、温度調整装置5の温調装置40で外気が温度設定され、バルブ開度調整手段44によって切換バルブ41の開方向と開度が設定されて温調エアがベース2のコラムエア流路30の流入口30aに供給される。
この温調エアは、図4に示すように、ベース2内のコラムエア流路30内を通って直交して起立するコラム3内を上部に向けて送風される。そして、コラムエア流路30の上端近傍の流出口30bから吹き出されてベースエア流路31内に流れ込み、コラム3を上部から冷却する。これによって、コラム3の上部が伸長して前倒れに傾斜することが抑制される。この温調エアは現在より未来の予測制御された温度であるから、コラム3の温度を外気温度センサ46による外気温度の測定に遅れることなくタイムリーに制御できる。
コラム3内のベースエア流路31を降下して流れる温調エアの一部はサドル9内に流れたり、流入口33aからサドルエア流路33内を下方から上方に送風され、サドル9を一定温度に制御する。そして、サドルエア流路33の上端部の流出口33bからカバー4の外部に温調エアがエアカーテンとして吹き出され、Y軸モータMyの周囲から外気が流入することを防止する。
また、温調エアの他の一部はコラム3内でコラムエア流路30からコラム3の後面の排気口27cから機外に吹き出され、カバー4内でコラム3の後面付近を冷やす。
一方、先読み時刻の外気温度tが目標温度Tより低い場合、コラム3のベース2側が冷えてコラム3の後面が縮んで後ろ倒れに傾斜するおそれがある。そのため、温調装置40で外気が温度設定されて温調エアになり、バルブ開度調整手段44によって切換バルブ41の開方向と開度が設定されて温調エアがベース2のベースエア流路31の流入口31aに供給される。
この温調エアは、図5に示すように、ベース2内のベースエア流路31を通って直交して起立するコラム3内を下部から上部に向けて送風されるため、コラム3を内部の下部から上部に向けて次第に加温する。これによって、コラム3の後面が縮んで後ろ倒れに傾斜することが抑制される。この温調エアは未来の予測制御された温度であるから、コラム3の温度を外気温度センサ46による外気温度の測定に遅れることなくタイムリーに制御できる。
また、コラム3内のベースエア流路31を流れる温調エアの一部はサドル9内の流入口33aからサドルエア流路33内を下方から上方に送風され、サドル9を一定温度に制御する。サドルエア流路33の上端部の流出口33bからカバー4の外部に温調エアが吹き出され、Y軸モータMyの周囲から外気が流入することを防止する。
温調エアの他の一部はコラム3内でコラムエア流路30からコラム3の後面の排気口27cから機外に吹き出され、カバー4内でコラム3の後面付近を温める。
なお、目標温度Tに対してコラム3の後面の上部温度センサ47及び下部温度センサ48の測定温度に温度差が生じている場合、更に温調エアを流入口31aまたは流入口30aに供給してコラム3の後面を目標温度に近づけるようにする。こうして、外気温度センサ46で測定した外気温度Φに基づいて、コラム3の後面における上部温度センサ47及び下部温度センサ48の測定温度が目標温度Tになるように温調エアの温度と流量を制御する。
上述のように本実施形態による工作機械1の温度調整装置5によれば、外気温度によってコラム3の後面が伸長したり収縮したりして傾斜するおそれがある場合、外気温度センサ46で測定した外気温度に基づいてマスターデータで外気温度の変化を先読みして外気温度の変化に遅れることなく温調エアの温度と流量と送風の方向を設定し供給できるため、コラム3の熱変形による傾斜を先読みして効率的に抑制することができる。
また、互いに略直交するベース2とコラム3の内部にベースエア流路31とコラムエア流路30とを設置し、低温時にはベース2に設けた流入口31aから、高温時にはコラム3の上部の流出口30bから温調エアを供給することで、効率よくコラム3の熱による変位を抑制できる。
また、サドル9にはサドルエア流路33の下端部の流入口33aから上端部の流出口33bに向けて温調エアの流路を設けたため、主軸13を備えたサドル9の変形を抑制できる。しかも、カバー4の外部に突出するY軸モータMyの周囲を流出口33bから吐出する温調エアのエアカーテンによって囲うことができて外気のカバー4内への侵入を防止できる。
なお、本発明による工作機械1の温度調整装置5は、上述した実施形態によるものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や置換等が可能である。以下に、本発明の他の実施形態や変形例について説明するが、上述した実施形態による工作機械1の温度調整装置5と同一または同様な部材、部品等には同一の符号を用いて説明する。
次に、本発明の第二実施形態による工作機械1Aの温度調整装置5を図11により説明する。
本第二実施形態による工作機械1Aは、第一実施形態による工作機械1の温度調整装置5の構成を簡略化したものである。本実施形態では、工作機械1AはY軸モータMyを除いてカバー4で覆われている。ベースエア流路55はベース2内にのみ形成されており、コラム3内にベースエア流路55もコラムエア流路も形成されていない。同様にサドル9内にサドルエア流路33は形成されていない。そのため、切換バルブ41も設置されていない。
ベースエア流路55はコラム3から離れた横方向の一端部に流入口55aが形成され、コラム3の下部の他端部に排出口55bが上向きに形成されている。本実施形態においては、サドル9の上部から突出するY軸モータMyについて別のカバー56で覆われている。
そのため、温調装置40で調整された所定温度と流量の温調エアはベースエア流路55の流入口55aに供給され、排出口55bから排出されて門型のコラム3の後面を下方から上方に流れてコラム3の熱変位を抑制する。この温調エアはカバー4の内面に沿って循環する。
また、排出口55bから排出された温調エアの一部はコラム3の支柱の間に侵入してサドル9の後面に吹き付けることで温度調整してサドル9の熱変位を抑制する。しかも、コラム3とサドル9の間を流れる温調エアの一部はコラム3の横梁3aとサドル9の横梁9aとの隙間を通って別のカバー56内に進入した後、外気に放出される。
従って、本第二実施形態による工作機械1Aの温度調整装置5によれば、外気温度が目標温度より低い場合でも高い場合でも、コラム3を加温したり冷却したりする温調エアの流路は同一である。この場合でもコラム3の下方から上方に向けて温調エアを吹き付けることでコラム3を温めたり冷やしたりすることで熱変形を抑制できる。
また、変形例として、図8に示すマスターデータにおいて、1日分の時間を複数に区分けして測定した各外気温度t及び目標温度Tの温度差と、各区分毎の単位区分当たりの外気温度tの変化率である温度変化の傾きθi(例えばi=1〜7)との関係をパターン化して温調装置コントローラ39に記憶させてもよい。そして、外気温度tの温度変化の傾きθiから温調装置40における目標温度をシフトさせ、外気温度t及び目標温度Tの温度差に基づいて流量を調節するようにしてもよい。
これにより、現状の外気温度Φの推移から設定された未来の外気温度tを予測して最も近い温度変化の傾きθiを選択することができる。
外気温度tの変化率(温度変化の傾きθi)が大きいとコラム3の前後方向への倒れが大きくなる。また、外気温度Φと目標温度Tとの温度差が大きいと大きな熱量が工作機械1、1A内に流入する。しかもエアの熱伝達率は液体の熱伝達率と比較して小さいため、熱的性能(熱伝達率)を高めるためには温調エアの流量か温度差を大きくする必要がある。そこで、本変形例では、外気温度t及び目標温度Tの温度差の大きさを区分けして、その記憶したパターンから温調エアの温度と流量を選択することができる。
また、上述した実施形態では、1日分の外気温度を収集し平均化して時間と温度の関係を示す図6のマスターデータを作成し、常に更新するようにした。このマスターデータにおける外気温度tの±λ℃の許容範囲に外気温度センサ46で測定した外気温度Φが含まれる場合、予め定めた所定の先読み時刻の外気温度tを予測して予測制御するようにした。
しかし、マスターデータは1日に限定されるものではなく、適宜の範囲に設定できる。例えば、図9に示すように横軸を1週間に設定してもよい。また、季節による環境変化を1年間の履歴として記録して蓄え、季節毎にマスターデータ線図を変更して使用すればより最適な目標値を選択できる。例えば工作機械1,1Aの稼働時が夏であれば夏のマスターデータを取り出して測定した外気温度Φに基づいて、先読み時刻の外気温度tと目標温度Tを設定すればよい。
また、第一実施形態では、工作機械1のべース2とコラム3内の空間に設けたベースエア流路31内に配管状のコラムエア流路30を設置したが、この構成に代えてベース2とコラム3内の空間をその長手方向に沿って壁面で仕切って一方をベースエア流路31、他方をコラムエア流路30に形成してもよい。
1、1A 工作機械
2 ベース
3 コラム
5 温度調整装置
9 サドル
13 主軸
30 コラムエア流路
30a、31a 流入口
30b 流出口
31 ベースエア流路
33 サドルエア流路
39 温調装置コントローラ
40 温調装置
41 切換バルブ
44 バルブ開度調整手段
45 温度測定手段
46 外気温度センサ
50 温調データ設定手段
51 温調エア設定手段

Claims (5)

  1. ベースに工具を備えたコラムを設置した工作機械を囲うカバー内の温度を調整するようにした工作機械の温度調整装置において、
    前記カバー外部の外気温度を測定する外気温度センサと、
    前記外気温度を予め所定時間測定して時間と外気温度の関係を設定し且つ前記外気温度の平均温度を目標温度とするマスターデータを設定する温調データ設定手段と、
    前記外気温度センサで測定した現在の外気温度が前記マスターデータの外気温度の許容範囲内である場合に前記マスターデータに基づいて所定時間先の外気温度と目標温度のデータから前記コラムに供給する温調エアの温度と流量を設定する温調エア設定手段と、
    前記温調エア設定手段で設定された温調エアの温度と流量に基づいて調整した前記温調エアを吹出す温調装置とを備え、
    前記温調装置から前記温調エアを前記ベース及びコラムに供給することで前記コラムの熱変形を抑制するようにしたことを特徴とする工作機械の温度調整装置。
  2. 前記ベース及び前記コラムの内部空間にベースエア流路とコラムエア流路が設置され、
    前記所定時間先の外気温度が目標温度より高い場合には、前記コラムエア流路に前記温調装置から温調エアを供給して前記コラム内上部の開口を通して前記コラム内の上部から前記ベースエア流路に流通させ、
    前記所定時間先の外気温度が目標温度より低い場合には、前記ベースエア流路に前記温調装置から温調エアを供給して前記コラム内に流通させるようにした請求項1に記載された工作機械の温度調整装置。
  3. 前記コラムには工具を保持する主軸を昇降させるサドルが設置されており、前記温調装置から供給された温調エアを前記サドル内に供給する流入口を設けた請求項1または2に記載された工作機械の温度調整装置。
  4. 前記温調エア設定手段において、現在の外気温度が前記マスターデータの外気温度の許容範囲内である場合に、前記マスターデータに基づいて予め設定した所定時間先の前記外気温度及び前記目標温度の温度差と前記所定時間先の外気温度の温度変化率とから前記コラムに供給する温調エアの温度と流量を設定するようにした請求項1から3のいずれか1項に記載された工作機械の温度調整装置。
  5. 前記マスターデータは、予め測定した過去1週間以上の外気温度から所定時間毎の前記外気温度と前記目標温度を設定すると共に順次更新するようにした請求項1から4のいずれか1項に記載された工作機械の温度調整装置。
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