JP2007185770A - 加工機械の温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加工機械の全体を覆うカバー内部の温度制御を精度よく安定して効率的に行う。
【解決手段】 ベッド上に工具を支持する工具支持装置とワークを保持するワーク保持装置とを装架し、工具支持装置とワーク保持装置とを相対的に移動させて工具によりワークを加工する加工機械の温度制御方法において、加工機械の全体をカバーで覆い、カバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアに区分し、加工エリアと後部エリアに温度調節された送風エアを供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工機械の温度を制御する方法及びその方法を実施する装置に関するものである。
従来、加工機械が、加工による発熱、駆動モータの発熱及び設置場所の温度変化などにより熱変形して加工精度が低下するのを防止するために、機械全体をカバーで覆い、該カバーの内部にフロン等の冷媒を使用した空調装置で温度調整した送風エアを供給するものがあった。
上記従来装置では、工具がワークを加工して発熱量が多い加工エリアと加工エリア以外の後部エリアとを一つのカバーで覆っているので、温度変化が大きい加工エリアに温度調節された大量の送風エアを供給し、容積は大きいが温度変化の小さい後部エリアには小量の送風エアを供給しても送風エアは両エリアを流通するため、カバー内の温度を目標温度に効率的に制御することができなかった。また、主軸及び可動部を駆動する駆動モータなども全体カバーで覆っていたので、駆動モータから発生した熱を除去するために大量の送風エアを供給しなければならない不具合があった。さらに、送風エアの温度を制御する空調装置の冷媒は気体で熱容量が小さいので、送風エアの温度制御が頻繁に行なわれ、カバー内の温度が安定せず、且つ温度分布が不均一になり、送風エアが当る部分が局部的に冷やされ、又は暖められ、機械温度が安定しない問題があった。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ベッド上に工具を支持する工具支持装置とワークを保持するワーク保持装置とを装架し、前記工具支持装置と前記ワーク保持装置とを相対的に移動させて工具によりワークを加工する加工機械の温度制御方法において、前記加工機械の全体をカバーで覆い、該カバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアに区分し、該加工エリアと後部エリアに温度調節された送風エアを供給することである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載の加工機械の温度制御方法において、前記温度調節された前記送風エアの流量は、前記加工エリアの発熱部の発熱量に基づいて決められた加工エリア流量と、前記後部エリアの発熱部の発熱量に基づいて決められた後部エリア流量とからなる前記送風エアの流量であることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2に記載の加工機械の温度制御方法において、前記加工エリア流量と前記後部エリア流量を満たすために、夫々の流速が前記加工エリアと前記後部エリアとで略等しくなるよう決められた夫々の送風開口部断面積であることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項3に記載の加工機械の温度制御方法において、前記加工エリア流量と前記後部エリア流量を満たすための夫々の流速は0.3m/s〜1.0m/sの範囲にある流速のうちの略等しい流速であることである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至4のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法において、前記温度調節された送風エアを前記加工エリアでは天井から供給するとともに前記工具支持装置に向けて吹き付け、前記後部エリアでは天井から供給することである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至5のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法において、前記送風エアの温度調節をヒータ及び冷凍機により温度制御された冷温水を冷媒とする空調機で行なうことである。
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至6のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法において、基準温度ブロックを前記ベッドの設置場所と同じ条件の前記カバー外部の場所に設置し、該基準ブロックの温度に基づいて前記送風エアを温度調節することである。
請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至7のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法において、前記加工機械の可動部を駆動するモータを取り囲んでカバー内部から隔離し、該モータが発生する熱をカバー外部に排熱させるモータ隔離部をカバーに設けたことである。
請求項9に係る発明の構成上の特徴は、ベッド上に工具を支持する工具支持装置とワークを保持するワーク保持装置とを装架し、前記工具支持装置と前記ワーク保持装置とを相対的に移動させて工具によりワークを加工する加工機械の温度制御装置において、前記加工機械の全体をカバーで覆い、該カバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアとに区分し、温度調節された送風エアを供給するエア供給装置を設け、該エア供給装置を前記加工エリアと後部エリアに夫々接続したことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、工具によりワークを加工する加工機械の温度制御方法において、加工機械全体を覆うカバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアとに区分し、加工エリアと後部エリアに温度調節された送風エアを必要な量だけ夫々供給するようにしたので、各エリアに夫々必要な量の送風エアを供給することにより、加工機械の温度制御を精度よく安定して効率的に行うことができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、温度調節された送風エアの流量を、加工エリアの発熱部の発熱量に基づいて決められた加工エリア流量と、後部エリアの発熱部の発熱量に基づいて決められた後部エリア流量としたので、加工エリア及び後部エリアの温度を略等しく制御することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、加工エリアと後部エリアに夫々必要な加工エリア流量と後部エリア流量を満たし、且つ夫々の流速が略等しくなるように、夫々の送風開口部断面積を決めたので、簡単な構成により加工エリアと後部エリアとに必要な流量の温度調節された送風エアを略等しい流速で供給することができ、加工エリアと後部エリアに夫々位置する機械部位の温度を略等しく制御することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、加工エリア流量と後部エリア流量を満たすための夫々の流速を、0.3m/s〜1.0m/sの範囲の略等しい流速としたので、送風エアが乱流になる程度を抑えることができ、各エリアの温度ムラを抑えて機械温度が局部的に低下することを防止できる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、温度調節された送風エアを加工エリアでは天井から供給するとともに工具支持装置に向けて吹き付け、後部エリアでは天井から供給しているので、温度調節された送風エアを各エリアに満遍なく供給し、加工熱が工具を支持する工具支持装置に与える影響を除去して、加工熱による加工精度の低下を防止することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、加工エリアと後部エリアに夫々供給される送風エアの温度をヒータ及び冷凍機により温度制御された冷温水を冷媒とする空調機で調節している。冷温水は熱容量が大きいので、送風エアの温度変化を緩やかにしてカバー内の温度分布を均一にし、機械の熱変位を小さくすることができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、基準温度ブロックを加工機械のベッドの設置場所と同じ条件のカバー外部の場所に設置し、この基準ブロックの温度に基づいて前記送風エアの温度を調節している。基準ブロックは加工による発熱及び駆動モータの発熱などの影響を受けることがなく、ベッドを設置場所に放置した場合と略同じ温度になる。基準ブロックの温度に基づいて温度調節された送風エアをカバー内部に供給して機械の温度制御を行なっているので、ベッドに対する機械各部の熱変位を小さくして加工精度を向上することができる。
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、加工機械の可動部を駆動するモータをカバーに設けたモータ隔離部で取り囲んでカバー内部から隔離し、モータが発生する熱をカバーの外部に排熱しているので、モータの発熱の影響を受けることなく加工機械の温度を高精度に制御することができる。特に、カバー内を送風エアで冷房して加工機械の温度を制御する場合は、加工機械の温度制御を効率的に行うことができる。
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、工具によりワークを加工する加工機械の温度制御装置において、加工機械全体を覆うカバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアとに区分し、加工エリアと後部エリアに温度調節された送風エアを夫々供給するので、各エリアの夫々必要な量の送風エアを供給することにより、加工機械の温度制御を精度よく安定して効率的に行うことができる。
以下、本発明に係る加工機械の温度制御方法を実施する加工機械の温度制御装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至3において、工場の床面に掘られたピット1内に設置された加工機械であるマシニングセンタ2のベッド3上にはコラム4が水平面内でZ軸方向に移動可能に支承され、ベッド3に回転可能に軸承された送りネジ5を有する送りネジ機構及び送りネジ5を回転駆動するサーボモータ6によりZ軸方向に往復移動される。コラム4には、工具を支持する工具支持装置としての主軸台7が上下のY軸方向に移動可能に支承され、一対のサーボモータ8及び図略の送りネジ機構によりY軸方向に移動される。主軸台7には先端に工具Tが着脱自在に装着される主軸9がZ軸方向に軸承され、主軸モータ19により回転駆動される。
ベッド3にはテーブル10がコラム4と対向してX軸方向に水平面内で移動可能に装架され、一対のサーボモータ11及び図略の送りネジ機構によりX軸方向に往復移動されるようになっている。テーブル10上にはチルトテーブル12がX軸と平行なA軸回りに回動可能に支承され、サーボモータ13により旋回駆動される。チルトテーブル12上には、ワークを保持するワーク保持装置としての回転テーブル14が回転可能に支承され、サーボモータによりB軸回りに割出し回転されるようになっている。回転テーブル14にはワークWが取付けられるパレットPが着脱可能に装着され、回転テーブル14と主軸台7とのX,Y,Z軸方向の相対移動及びA,B軸回りの回転によりワークWが主軸9に装着された工具Tにより加工される。
15はベッド3の前側にピット1内に設置されたパレットチェンジャで、2個のパレット搬入出台15a,15bがX軸方向に並んで設けられている。ワークWの加工が完了すると、テーブル10がX軸方向に移動され、A,B軸回りに原位置に割り出された回転テーブル14を一方のパレット搬入出位置と整列する位置に位置決めし、図略の搬入出装置が加工完了したワークWを載置したパレットPを空のパレット搬入出位置に搬出し、その後、テーブル10はX軸方向に移動されて回転テーブル14を他方のパレットPが搬入出位置と整列する位置に位置決めし、搬入出装置が次に加工するワークWを載置したパレットPを回転テーブル14上に搬入する。
16は複数の工具Tを着脱可能に収納する工具マガジンで、工具マガジン16は、図2に示すように、ピット1内にコラム3の側方に設置されている。17はコラム3の上方に装着された工具交換装置で、コラム3が工具マガジン16と整列する後退位置に後退され、工具ヘッド6が上方の工具交換位置に上昇されたとき、次に使用する工具Tを工具マガジン16から取り出し、使用済みの工具Tを主軸9から抜き出して両工具を交換するようになっている。
20はマシニングセンタ2の全体を覆うカバーで、工具TがワークWを加工する加工エリア21と加工エリア21以外の後部エリア22とに内部が区分されている。即ち、カバー20の両側壁からコラム4の両側壁に向かって前後仕切り板23a,23bが、ベッド3の下端からコラム4の工具交換装置17の下方位置まで延在されている。前後仕切り板23a,23bの各内縁はコラム4の両側面に夫々微少隙間を有して対向し、後退端に位置するコラム4の前側が僅かに加工エリア21に露出する位置に設けられている。
前後仕切り板23a,23bの上端から上下仕切り板24がテーブル10側に向けて水平方向に延在され、上方に屈曲されてカバー20の天井に接続されている。上下仕切り板24の両端はカバー20の両側壁に接続されている。上下仕切り板24にはコラム4が前進するときに侵入する矩形穴25が前後仕切り板23a,23bの内縁から連続して前方に形成されている。コラム14の前面には矩形穴25の一部を閉鎖する庇板26が、上下仕切り板24の上方に微小隙間を有して突設されている。上下仕切り板24の上方には、庇板26に当接して矩形穴25を閉鎖する開閉板27が装架され、開閉板27はカバー20の天井に固定されたシリンダ28のピストンロッドに連結されてシリンダ28に内臓された圧縮スプリングのばね力により後方に付勢され、庇板26に当接されて矩形穴25を常時は閉鎖している。開閉板27は、コラム4が後退端に位置したとき、シリンダ28により前方に移動されて庇板26から開離して矩形穴25を開放し、工具交換装置17による工具交換を可能にしている。上下仕切り板24は開閉板27の前方への移動を許容するために一部がテーブル10中央部分まで延在して上方に屈曲され、カバー20の天井に接続されている。これによりカバー20の内部は、前後仕切り板23a,23bより前方で、且つ上下仕切り板24より下方の加工エリア21と、加工エリア21以外の後部エリア22とに区分される。
カバー20の加工エリア21及び後部エリア22に夫々対応する天井には、温度調節された送風エアを供給する開度を調整可能な各一対のポート30,31が両側に夫々開口されている。矩形穴25の両側縁の下方には、矩形穴25内に侵入したコラム4の側面に上方から下方に向けて送風エアを吹き付けるために多数のエア穴が斜め下方に向けて開口された吹出しダクト32が夫々配置され、各吹出しダクト32は前後仕切り板23a,23bに後端部を固定され、パイプによりカバー20の天井に設けられた開度を調整可能なポート33に接続されている。カバー20の天井の一方側に設けられたポート30,31,33はパイプ34により所定流量の送風エアを送出する空調機35に接続され、他方側に設けられたポート30,31,33はパイプ36により空調機35に接続されている。
ポート30及び33の各開口部断面積は、合計断面積が両ポート30,33から加工エリア21に供給される送風エアの流量が加工エリア21の発熱部の発熱量に基づいて決められた加工エリア流量を満たすとともに、ポート30,33の各開口部での流速が0.3m/s〜1.0m/s、好ましくは0.4m/s〜0.5m/sとなるように決められている。ポート31の開口部断面積は、ポート31から後部エリア22に供給される送風エアの流量が後部エリア22の発熱部の発熱量に基づいて決められた後部エリア流量を満たすとともに、開口部での流速が0.3m/s〜1.0m/s、好ましくは0.4m/s〜0.5m/sとなるように決められている。さらに、ポート30,31,33の各開口部断面積は、夫々の開口部での流速が略等しくなるように決められている。
カバー20には、コラム4及びテーブル10を駆動するサーボモータ6,11を夫々取り囲むトンネル状のモータ隔離部40,41が設けられ、サーボモータ6,11が発生する熱をサーボモータ6,11の後端部に設けられたファンによってカバー20の外部に排熱するようになっている。42は主軸台7を駆動するサーボモータ8を取り囲み、且つ主軸7を回転駆動する主軸モータ19が発生する熱を収集するようにコラム4上方を覆う排熱カバーで、カバー20の天井にZ軸方向に穿設された長穴43を覆う巻取り式カバー44を貫通してカバー外部に開口している。巻取り式カバー44の中央部分は排熱カバー42の周囲に気密を保って固定され、両端は長穴43のZ軸方向の両端部に装着された巻取り装置45に巻き取られ、コラム4の移動に伴う排熱カバー42のZ方向移動に追従して移動する。
46は基準温度ブロックで、マシニングセンタ2のベッド3が設置されているピット1のカバー20の外部に設置されている。これにより基準ブロック46の設置場所はカバー20の内部であるか外部であるかの違い以外の点では、ベッド3の設定場所と同じ条件である。基準ブロック46の内部温度は温度計47により測定され、その内部温度に基づいてカバー20に供給される送風エアの温度が調節される。基準ブロック46は加工による発熱及び駆動モータの発熱などの影響を受けることがなく、ベッド3をピット1内に放置した場合と略同じ温度になる。
50はカバー20の天井に加工エリア21の前方両側の設けられたポートで、バキュームポンプ51にパイプ52で接続され、クーラントミスト、切粉等の粉塵を含んだ加工エリア21内のエアをバキュームポンプ51で吸い出してフィルタにより濾過してカバー20の外部に排出する。カバー20の前面には、パレットPをテーブル10とパレットチェンジャ15との間で搬入出するための搬入出口53が設けられ、開閉カバー54により開閉されるようになっている。55は工具TによるワークWの加工によって生じる切粉をクーラントと分離して回収する切粉回収装置である。切粉はテーブル10の下方でベッド1に設けられたスクリュウコンベアにより切粉回収装置55に排出される。
カバー20内に供給される送風エアを温度調節する空調機35は、図4に示すように、冷温水を冷媒とする熱交換器60により送風エアを冷却又は加熱して温度調節し、温度調節された所定流量の送風エアを送風機66によりパイプ34,36に送出するエア温度調節部61及び熱交換器60を循環する冷温水の温度を制御する冷温水温度調節部62及び制御装置68を含んでいる。冷温水温度調節部62は、冷温水を収容するタンク63、タンク63内の冷温水を冷却する冷凍機64、過熱する電気ヒータ65を有する。タンク63内で温度制御された冷温水はポンプ65により汲み上げられて熱交換器60に送られ、空調機35内の送風エアを温度調節してタンク63に戻る。タンクとポンプ65との間には熱交換器60に送出される水量を調整する流量制御弁67が介在されている。
制御回路68には、温度計47により測定された基準ブロック46の内部温度Ts及び工場内の温度Trが温度計47,70により夫々測定されて入力され、制御回路68は、基準ブロック46の内部温度Tsをエア目標温度Tatとし、エア目標温度Tatと工場内温度Trとに基づいて熱交換器60を循環する冷温水の冷温水目標温度Twtを算出する。タンク63内の冷温水の温度Twが温度計71により測定されて制御回路68に入力され、冷温水目標温度Twtと冷温水実測温度Twとの差に基づいて冷凍機64、電気ヒータ65をオンオフ制御して冷温水の温度を目標温度Twtに制御する。制御装置68にはエア温度調節部61から送風機66により送出された送風エアの温度Taが温度計69により測定されて入力され、制御装置68はエア実測温度Taとエア目標温度Tatとの差に応じて流量調整弁67の開度を制御し、熱交換器60を循環する冷温水の流量を制御してカバー20内に供給する送風エアの温度を目標温度Tatに調節する。
次に、本発明に係る工作機械の温度制御方法の実施形態を上述の装置の実施形態の作動とともに説明する。回転テーブル14上にクランプされたパレットPに取り付けられたワークWと主軸9に装着された工具Tとは、サーボモータ6,8,11によるコラム4、主軸台7、テーブル10のX,Y,Z軸方向の移動、サーボモータ13によるチルトテーブル12の旋回及び図略のサーボモータによる回転テーブル14の回転により相対的に移動され、工作物Wが工具Tにより加工される。加工エリア21及び後部エリア22には、空調機35により温度調整された送風エアがパイプ34,36を通ってポート30,31から夫々供給される。温度調整された送風エアはパイプ34,36を通ってポート33を経て各吹出しダクト32からコラム4の両側面に向けて吹き付けられる。加工エリア21内のクーラントミスト、切粉等の粉塵を含んだエアはバキュームポンプ51で吸い出され、フィルタにより濾過されてカバー20の外部に排出される。
基準ブロック46の内部温度が温度計47により測定されて目標温度Tatとして制御回路68に入力され、空調機35のエア温度調節部61から送出された送風エアの温度Taが温度計69により測定されて制御回路68に入力される。制御回路68は目標温度Tatとエア実測温度Taとの差に基づいて流量制御弁67を開閉し、熱交換器60を循環する水量を制御してエア実測温度Taがエア目標温度Tatになるように制御する。エア目標温度Tatに調節された送風エアが加工エリア21、後部エリア22にポート30,31から供給され、両エリア21,22内の温度がTatに維持されてマシニングセンタ2のコラム4、テーブル10などの機械温度がTatになる。機械温度Tmはコラム4等に取り付けられた温度計48により測定され、機械温度Tmとエア目標温度Tatとの差が設定値以下になると制御装置68は加工準備完了信号を図略の数値制御装置に送出する。
工場内温度Tr及び基準温度Tsが、一例として図5に示すように変化した場合、上記工作機械の温度制御方法により目標温度Tatに制御された送風エアを加工エリア流量及び後部エリア流量づつ加工エリア21及び後部エリア22に夫々供給した結果、頭書は基準温度Tsから乖離していた加工エリア21及び後部エリア22内の温度延いては機械温度Tmが時間の経過とともに基準温度Tsに良好に追従し、マシニングセンタ2のベッド3、コラム4、テーブル10等の各部位の温度が基準温度Tsと略等しくなって熱変形が減少し、加工精度が極めて向上した。そして、各ポート30,31,33の開口部での送風エアの流速を0.3m/s〜1.0m/sの範囲にある流速のうちの略等しい流速として、送風エアが乱流になる程度を抑えるとともに、送風エアによる機械各部位の冷却態様を同様にしたので、加工エリア21及び後部エリア22内の温度ムラを抑えることができて機械温度が局部的に低下することを防止できる。特に、各ポート30,31,33の開口部での送風エアの流速を0.4m/s〜0.5m/sの範囲内で略等しくすると、加工エリア21及び後部エリア22内の各所での温度ムラを極めて小さくすることができた。
機械温度Tmを基準ブロック46の内部温度に早く近づけるために、カバーに供給される送風エアの目標温度を、基準ブロック46の内部温度が工場内温度Trより低い場合は、エア目標温度Tatを基準ブロック46の内部温度より若干低く、高い場合は若干高く設定してもよい。
空調機35から送出される送風エアの量をウォームアップ時は多く、定常状態時には少なくするように制御してもよい。また、加工エリア21及び後部エリア22の各天井に開口されたポート30,31に流量制御弁を設け、この流量制御弁を手動又は自動で開度を調整して各エリア21,22に供給される送風エアの量を調整するようにしてもよい。
研削盤、旋盤、フライス盤等の工作機械及びレーザ加工機などに本発明に係る加工機械の温度制御装置を適用してもよい。
本発明に係る工作機械の温度制御装置の実施形態の側面断面図。 図1のA−A断面図。 工作機械の温度制御装置の外観斜視図。 空調機を説明する図。 各所の温度変化の実測値を示すグラフ。
符号の説明
1・・・ピット、2・・・マシニングセンタ、3・・・ベッド、4・・・コラム、6,8,11・・・サーボモータ、7・・・主軸台、9・・・主軸、10・・・テーブル、15・・・パレットチェンジャ、19・・・主軸モータ、20・・・カバー、21・・・加工エリア、22・・・後部エリア、32・・・吹出しダクト、35・・・空調機、34,36・・・パイプ、35・・・空調機、40,41・・・モータ隔離部、42・・・排熱カバー、46・・・基準温度ブロック、47,69,70,71・・・温度計、61・・・エア温度調節部、62・・・冷温水温度調節部、64・・・冷凍機、65・・・電気ヒータ、67・・・流量制御弁、68・・・制御装置、W・・・ワーク、T・・・工具。

Claims (9)

  1. ベッド上に工具を支持する工具支持装置とワークを保持するワーク保持装置とを装架し、前記工具支持装置と前記ワーク保持装置とを相対的に移動させて工具によりワークを加工する加工機械の温度制御方法において、前記加工機械の全体をカバーで覆い、該カバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアに区分し、該加工エリアと後部エリアに温度調節された送風エアを供給することを特徴とする加工機械の温度制御方法。
  2. 前記温度調節された前記送風エアの流量は、前記加工エリアの発熱部の発熱量に基づいて決められた加工エリア流量と、前記後部エリアの発熱部の発熱量に基づいて決められた後部エリア流量とからなる前記送風エアの流量であることを特徴とする請求項1に記載の加工機械の温度制御方法。
  3. 前記加工エリア流量と前記後部エリア流量を満たすために、夫々の流速が前記加工エリアと前記後部エリアとで略等しくなるよう決められた夫々の送風開口部断面積であることを特徴とする請求項2に記載の加工機械の温度制御方法。
  4. 前記加工エリア流量と前記後部エリア流量を満たすための夫々の流速は0.3m/s〜1.0m/sの範囲にある流速のうちの略等しい流速であることを特徴とする請求項3に記載の加工機械の温度制御方法。
  5. 前記温度調節された送風エアを前記加工エリアでは天井から供給するとともに前記工具支持装置に向けて吹き付け、前記後部エリアでは天井から供給することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法。
  6. 前記送風エアの温度調節をヒータ及び冷凍機により温度制御された冷温水を冷媒とする空調機で行なうことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法。
  7. 基準温度ブロックを前記ベッドの設置場所と同じ条件の前記カバー外部の場所に設置し、該基準ブロックの温度に基づいて前記送風エアを温度調節することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法。
  8. 前記加工機械の可動部を駆動するモータを取り囲んでカバー内部から隔離し、該モータが発生する熱をカバー外部に排熱させるモータ隔離部をカバーに設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の加工機械の温度制御方法。
  9. ベッド上に工具を支持する工具支持装置とワークを保持するワーク保持装置とを装架し、前記工具支持装置と前記ワーク保持装置とを相対的に移動させて工具によりワークを加工する加工機械の温度制御装置において、前記加工機械の全体をカバーで覆い、該カバーの内部を工具がワークを加工する加工エリアと加工エリア以外の後部エリアとに区分し、温度調節された送風エアを供給するエア供給装置を設け、該エア供給装置を前記加工エリアと後部エリアに夫々接続したことを特徴とする加工機械の温度制御装置。
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