JP2018077154A - 基準器、分光干渉式計測装置、塗布装置、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法。 - Google Patents

基準器、分光干渉式計測装置、塗布装置、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】 計測対象物によらず、精度よく、しかも簡単に作製可能な基準器等を提供する。
【解決手段】 溝部を有する非透光性の第1のブロック体と、前記第1のブロック体に積層される透光性の第2のブロック体とを備え、分光干渉式計測装置によって前記第2のブロック体を介して前記第1のブロック体の前記溝部に光が照射され、前記第2のブロック体の前記第1のブロック体側の面からの反射光と、前記溝部の底面からの反射光とによって形成される干渉光が受光されることによって、前記溝部の深さが基準の厚みとして計測されるように構成された、基準器。
【選択図】 図4

Description

本発明は、基準器、分光干渉式計測装置、塗布装置、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法に関する。
従来、シートに塗布液が塗布されることによって塗布膜が製造されている。例えば、シートとしての基材上に粘着剤等の塗布液を塗布することによって、塗布膜が製造されている。
この種の塗布膜の製造方法としては、シート上に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布部と、該塗布膜の厚みを計測する膜厚計測部としての分光干渉式計測装置とを備えた塗布装置を用い、塗布膜の厚みを計測しつつ、シート上に塗布液を塗布して塗布膜を製造する方法が用いられている。
しかし、かかる塗布膜の製造方法においては、分光干渉式計測装置の計測精度が所望の精度から外れると、十分に膜厚を管理することが困難となり、その結果、形成される塗布膜の厚みにバラツキが生じることにつながる。
一方、光学式の計測装置の計測精度を高める方法が提案されている。
例えば、基準反射板を用い、この反射板に光を照射し、反射した光の光量を計測し、この計測結果に基づいて、計測装置を補正する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−39955号公報
しかし、上記特許文献1に記載された基準反射板を用い、受光する光の量を補正しても、厚みを計測する分光干渉式計測装置の計測値が所定範囲内の精度を有することを、十分に保証し得るとはいい難い。また、上記基準反射板を用いる場合には、種々の計測対象物に対応した基準反射板を精度良く作製することは難しい。
上記事情に鑑み、本発明は、計測対象物によらず、精度よく、しかも簡単に作製可能な基準器、及び、これを用いた分光干渉式計測装置、塗布装置、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らが上記課題について鋭意研究したところ、上記特許文献1の技術では、光量を基準としているのであって、厚み自体を基準としていないことから、分光干渉式計測装置の計測値が精度良く所定範囲内に収まるのを保証することが難しいことを見出した。
一方、分光干渉式計測装置の計測値が精度良く所定範囲内に収まることを保証するためには、リファレンスとして計測の対象物と同程度の厚みが基準とされることが有効である。
ここで、例えば、シート体の厚みが基準値として採用されることも考えられる。
しかし、このようなシート体は、計測対象物によってはリファレンスとなり得る精度で作製することが難しい。
そこで、本発明者らがさらに鋭意研究したところ、基準器として、溝部が形成された非透光性の第1のブロック体と、該溝部を覆うように第1のブロック体に積層された透光性の第2のブロック体とを備えたものを用い、分光干渉式計測装置によって第2のブロック体を介して溝部に光を照射し、第2のブロック体の第1のブロック体側の面からの反射光と、溝部の底面からの反射光とによって形成される干渉光を受光することによって溝部の深さを計測し、この溝部の深さを基準の厚みとして採用することによって、分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内の精度で保証し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る基準器は、
対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置の計測値が所定範囲内の精度を有することを保証するために用いられる基準器であって、
非透光性の第1のブロック体と、
前記第1のブロック体に積層される透過性の第2のブロック体とを備えており、
前記第1のブロック体は、前記第2のブロック体側の面に溝部を有し、
前記分光干渉式計測装置によって前記第2のブロック体を介して前記第1のブロック体の前記溝部に光が照射され、前記第2のブロック体の前記第1のブロック体側の面からの反射光と、前記溝部の底面からの反射光とによって形成される干渉光が受光されることによって、前記溝部の深さが基準の厚みとして計測されるように構成されている。
かかる構成によれば、分光干渉式計測装置によって、第2のブロック体を介して第1のブロック体の溝部に光が照射されると、第2のブロック体の第1のブロック体側の面による反射光と、溝部の底面による反射光とによって干渉光が形成され、この干渉光が受光されることによって、溝部の深さ(すなわち、溝部内の空気層の厚み)が計測され、この溝部の深さが基準の厚みとして採用され得る。
そして、計測された溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まることを確認することによって、分光干渉式計測装置の計測値が所定範囲内の精度であることを保証し得る。
また、第1のブロック体に溝部を形成することで基準器を形成することができるので、所望の計測対象物の厚みに応じた基準器を簡単に作製することができる。
上記構成の基準器においては、
前記第1のブロック体は、金属材料から形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、第1のブロック体が金属材料から形成されていることによって、溶剤雰囲気、環境温度、環境湿度等の環境条件による変形が抑制され得る。
従って、上記基準器が、より精度良く分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
上記構成の基準器においては、
前記金属材料が、ステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上を含んでいてもよい。
ここで、第1のブロック体の形成材料が十分に光を反射しない場合には、該第1のブロックの溝部の底面が十分に光を反射しないことになり、その結果、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第1のブロック体がステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上を含む金属材料によって形成されていることによって、溝部の底面が光をより反射し易くなるため、より精度良く上記干渉光が計測され得ることになる。
上記構成の基準器においては、
前記第2のブロック体の波長550nmでの光の透過率が、80%以上であることが好ましい。
ここで、第2のブロック体が十分に光を透過しない場合には、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第2のブロック体の波長550nmでの光の透過率が、80%以上であることによって、第2のブロック体がより十分に光を透過させ得るため、より精度良く上記干渉光が計測されることになる。
従って、上記基準器が、より精度良く分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
上記構成の基準器においては、
前記第1のブロック体の前記第2のブロック体側の面、及び、前記第2のブロック体の前記第1のブロック体側の面の平面度及び平行度が、いずれも10μm以下であることが好ましい。
ここで、第1のブロック体の第2のブロック体側の面、及び、第2のブロック体の第1のブロック体側の面の各平面度が大きくなる程、または、これらの平行度が大きくなる程、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第1のブロック体の第2のブロック体側の面、及び、第2のブロック体の第1のブロック体側の面の平面度及び平行度がいずれも10μm以下であることによって、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
従って、上記基準器が、より精度良く分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内で保証するのに使用され得るものとなる。
上記構成の基準器においては、
前記第2のブロック体を前記第1のブロック体に押圧する押圧部を、さらに備えることが好ましい。
かかる構成によれば、基準器が上記押圧部を備えることによって、第2のブロック体が第1のブロック体に固定されるため、第2のブロック体が第1のブロック体に固定されない場合よりも、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
従って、上記基準器が、より精度良く分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
また、かかる押圧部を備える基準器では、第1のブロック体の第2のブロック体側の面、及び、第2のブロック体の第1のブロック体側の面の平面度及び平行度がいずれも10μmよりも大きい(粗い)と、押圧部で押圧されたときに第2ブロック体が破損し易くなり、その結果、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、上記押圧部を備える基準器において、第1のブロック体の第2のブロック体側の面、及び、第2のブロック体の第1のブロック体側の面の平面度及び平行度がいずれも10μm以下であることによって、このような破損による計測精度の低下を抑制し得る。
上記構成の基準器は、
前記溝部の深さが、1〜300μmであってもよい。
かかる構成によれば、膜厚1〜300μmといった薄い膜厚を有する対象物を計測する分光干渉式計測装置に好適なものとなる。
ここで、前述の通り、分光干渉式計測装置の計測値を精度良く所定範囲内の精度で保証するためには、リファレンスとして計測の対象物と同程度の厚みが基準とされることが有効である。
このとき、前述したように、シート体の厚みが基準の厚みとして採用される場合には、対象物の膜厚が1〜300μmであると、それに応じた比較的薄いシート体が作製される必要がある。
しかし、ガラス板や樹脂板といったシート体が精度良く比較的薄く作製されることは困難であり、また、このように薄く作製されることによって、シート体が破損され易くなる。
これに対し、ガラス板や樹脂板といったシート体の厚みが所望の厚みに形成される場合よりも、上記溝部の深さが所望の深さに形成される方が、簡単に精度良く形成され易い。特に、基準器が金属材料によって形成される場合には、シート体の厚みが所望の厚みに形成される場合よりも、該金属材料が加工されて上記溝部の深さが所望の深さに形成される方が、より簡単に精度良く形成されやすい。
よって、膜厚1〜300μmといった薄い膜厚を有する対象物を計測する際の基準器として、一層、精度良く分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内の精度で保証することが可能となる。
本発明に係る分光干渉式計測装置は、
対象物に光を照射し、該対象物からの干渉光を受光して該対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置であって、
前記基準器と、
前記対象物に光を照射し、該対象物の厚みを計測するように、且つ、前記基準器の溝部に光を照射し、該溝部の深さを計測するように構成された分光干渉式計測部と、
前記分光干渉式計測部によって計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるか否かを判定する判定部とを備えている。
かかる構成によれば、分光干渉式計測部によって基準器の溝部の深さが基準の厚みとして計測され、計測された溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるか否かが判定される。これによって、分光干渉式計測部による計測値が所定範囲内に収まるか否かを確認することができ、よって、計測値が所定範囲内の精度であることが保証される。そして、保証された精度を有する分光干渉式計測部によって対象物の厚みが計測され得る。
従って、上記分光干渉式計測装置は、精度良く対象物の厚みを計測することが可能となる。
本発明に係る塗布装置は、
相対的に移動するシート上に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布部と、
前記塗布部によって前記シート上に形成された前記塗布膜の厚みを計測する膜厚計測部と、
前記膜厚計測部による前記塗布膜の厚みの計測、及び、前記塗布部による前記塗布液の塗布を制御する制御部とを備え、
前記膜厚計測部は、前記分光干渉式計測装置であり、
前記制御部は、前記膜厚計測部によって計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるとき、前記膜厚計測部に前記塗布膜の厚みを計測させつつ前記塗布部に前記塗布液を塗布させるように構成されている。
かかる構成によれば、上記基準器を用いて膜厚計測部の計測値が所定範囲内の精度で保証された状態で、膜厚計測部によって塗布膜の厚みが計測されつつ、シート上に塗布液が塗布されて塗布膜が形成され得る。
従って、十分に厚みの管理を行いつつ、塗布膜を形成することが可能となり、これにより、厚みのバラツキが抑制された塗布膜が製造され得る。
本発明に係る分光干渉式計測装置の計測精度保証方法は、
対象物に光を照射し、該対象物からの干渉光を受光して該対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置の計測値が所定範囲の精度を有することを保証する分光干渉式計測装置の計測精度保証方法であって、
前記基準器を用い、前記分光干渉式計測装置によって前記基準器の溝部の深さを計測し、計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるか否かを判定することによって、前記分光干渉式計測装置の計測値が前記所定範囲内の精度を有することを保証する方法である。
かかる構成によれば、上記基準器を用いて分光干渉式計測装置の計測値が所定範囲の精度を有することを保証することが可能となる。
本発明に係る塗布膜の製造方法は、
相対的に移動するシート上に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜の製造方法であって、
前記分光干渉式計測装置を用いて前記基準器の溝部の深さを計測し、計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるとき、前記分光干渉式計測装置を用いて前記塗布膜の厚みを計測しながら、前記シート上に前記塗布液を塗布する方法である。
かかる構成によれば、分光干渉式計測装置を用いて精度良く塗布膜の厚みを計測しながら、該塗布膜を形成し得るため、厚みのバラツキが抑制された塗布膜を製造することが、可能となる。
以上の通り、本発明によれば、計測対象物によらず、精度よく、しかも簡単に作製可能な基準器、及び、これを用いた分光干渉式計測装置、塗布装置、計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る基準器を有する分光干渉式計測装置を備えた塗布装置を示す概略側面図 図1のII−II矢視断面図 図2の分光干渉式計測装置の分光干渉式計測部の測定子部が移動する状態を示す概略側面図 本実施形態の基準器を示す概略側面図 図4の基準器の溝部周辺を示す部分拡大側面図 本実施形態の基準器を示す概略上面図 図4の基準器が組み立てられる状態を示す概略側面図 本実施形態の塗布装置の制御手順を示すフローチャート
以下、本発明の実施形態に係る基準器、及び、これを用いた分光干渉式計測装置、塗布装置、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態の基準器を有する分光干渉式計測装置を膜厚計測部として備えた塗布装置について、説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の塗布装置1は、塗布液3を、長手方向に沿って下流側(実線矢印参照)に相対的に移動する帯状のシート11に順次塗布して塗布膜40を形成する塗布部13と、該塗布によってシート11上に形成された塗布膜40の厚みを計測する膜厚計測部21と、膜厚計測部21による塗布膜40の厚みの計測、及び、塗布部13による塗布液3の塗布を制御する制御部28とを備えている。また、塗布装置1は、シート11上に塗布された塗布液3を固化させる固化部15を備えている。
塗布装置1は、塗布液3を収容する収容部5と、収容部5から塗布部13に塗布液3を送るための配管9と、該配管9に配されて塗布液3を収容部5から塗布部13に送液する送液機構7とを、さらに備える。
前記塗布液3は、シート11に塗布されて、該シート11上で固化されるものである。このような塗布液3としては、例えば、熱硬化性材料、紫外線硬化性材料、電子線硬化性材料といった固化成分を含有するポリマー溶液が挙げられる。かかる塗布液3は、固化部15によって固化され得る。
収容部5は、塗布液3を収容するものであり、収容部5としては、例えば、金属製の容器が挙げられる。
送液機構7は、収容部5から塗布部13に塗布液3を送液する送液部7aと、該送液部7aを駆動させる送液用駆動部7bとを有している。送液部7aとしては、例えば、ポンプ等が挙げられる。送液用駆動部7bとしては、例えば、モータ等が挙げられる。送液用駆動部7bは、制御部28と電気的に接続され、制御部28によって駆動、及び、駆動停止が制御されるように構成されている。
配管9は、塗布液3が移動する経路を構成するものである。配管9としては、例えば、金属製のチューブ等が挙げられる。
前記シート11としては、例えば、樹脂フィルムが挙げられる。図1では、シート11が可撓性を有する長尺状のものである態様を示すが、その他、単板状である態様や、非可撓性を有する態様を採用することもできる。
前記塗布部13は、塗布液3を、例えばローラ等の支持部19で支持されつつ該塗布部13に対して相対的に下流側へと移動する帯状のシート11に、順次塗布するものである。かかる塗布部13としては、例えばダイコーター等が挙げられる。
前記固化部15は、シート11上に塗布された塗布液3を固化するものである。固化部15としては、例えば、塗布液3の種類に応じて、乾燥装置、加熱装置、紫外線照射装置、電子線照射装置等が挙げられる。なお、塗布液3の種類によっては、塗布装置1が固化部15を備えない態様も採用され得る。
前記支持部19は、長手方向に移動するシート11を、塗布部13とは反対の側から支持するものである。かかる支持部19としては、ローラ等が挙げられる。
前記膜厚計測部21としては、分光干渉式計測装置21が採用される。
図2及び図3に示すように、該分光干渉式計測装置21は、対象物としてのシート11に形成された塗布膜40に光を照射し、該塗布膜40からの干渉光を受光して該塗布膜40の厚みを計測する分光干渉式計測装置21であって、
塗布膜40の対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置21の計測値が所定範囲内の精度を有することを保証するために用いられる、溝部33を有する基準器30と、
塗布膜40に光を照射して該塗布膜40の厚みを計測するように、且つ、基準器30の溝部33に光を照射して該溝部33の深さを計測するように構成された分光干渉式計測部23と、
分光干渉式計測部23によって計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるか否かを判定する判定部27と、
判定部27の判定結果を表示する表示部29とを備えている。
なお、図2及び図3において、破線矢印は、分光干渉式計測部23から照射される光Lを示す。
図3〜図5に示すように、基準器30は、分光干渉式計測装置21としての膜厚計測部21の計測値が所定範囲R内の精度を有することを保証するために用いられる基準器30であって、
非透光性の第1のブロック体31と、
前記第1のブロック体31に積層される透光性の第2のブロック体35とを備えており、
前記第1のブロック体31は、前記第2のブロック体35の側の面31aに溝部33を有し、
前記分光干渉式計測装置21によって前記第2のブロック体35を介して前記第1のブロック体31の前記溝部33に光が照射され、前記第2のブロック体35の前記第1のブロック体31の側の面35aからの反射光と、前記溝部33の底面33aからの反射光とによって形成される干渉光が受光されることによって、前記溝部33の深さが基準の厚みとして計測されるように構成されている。
また、基準器30は、前記第2のブロック体35を前記第1のブロック体31に押圧する押圧部37を、さらに備える。
第1のブロック体31は、非透光性を有していればよく、その形成材料特に限定されるものではない。
例えば、第1のブロック体31は、金属材料によって形成されていることが好ましい。
第1のブロック体31が金属材料から形成されていることによって、溶剤雰囲気、環境温度、環境湿度等の環境条件による変形が抑制され得る。
従って、上記基準器が、より精度良く分光干渉式計測装置の計測値を所定範囲内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
第1のブロック体31を形成する金属材料としては、ステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上が挙げられる。
ここで、第1のブロック体31の形成材料が十分に光を反射しない場合には、該第1のブロック体31の溝部33の底面33aが十分に光を反射しないことになり、その結果、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第1のブロック体31がステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上を含む金属材料によって形成されていることによって、溝部33の底面33aで光をより反射し易くなるため、より精度良く上記干渉光が計測され得ることになる。
従って、上記基準器30が、より精度良く構成に使用され得るものとなる。
これら金属材料のうち、強度、及び、加工し易さという点から、上記金属材料がステンレスであることが好ましい。
第1のブロック体31の大きさは、特に限定されるものではなく、溝部33の大きさ(幅、長さ及び深さ)に応じて適宜設定され得る。
第1のブロック体31の形状も特に限定されるものではない。例えば、図6に示す態様では、矩形板状に形成されている。
溝部33は、その底面33aの中央部が第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31aと平行になるように形成されている。これにより、溝部33の底面33aで反射された反射光が、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aで反射された反射光と干渉し、これによって、精度良く溝部33の深さが計測され得る(計測値D)。
溝部33の大きさ(幅及び長さ)や形状は、特に限定されるものではない。
溝部33の深さも、特に限定されるものではない。
例えば、溝部33の深さは、1〜300μmであってもよい。
溝部33の深さが1〜300μmであることによって、シート11上の塗布膜40が1〜300μm程度の場合に、基準器30は膜厚計測部21にとって好適なものとなる。
第2のブロック体35は、透光性を有し、第1のブロック体31の溝部33を覆いつつ、該第1のブロック体31に積層されるものである。
第2のブロック体35は、透光性を有していればよく、その形成材料は特に限定されるものではない。
例えば、第2のブロック体35の波長550nmでの光の透過率が、80%以上であることが好ましい。
かかる透過率は、常温で分光透過率測定によって測定される値である。
ここで、第2のブロック体35が十分に光を透過しない場合には、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第2のブロック体35の波長550nmでの光の透過率が、80%以上であることによって、第2のブロック体35が十分に光を透過させ得るため、より精度良く上記干渉光が計測されることになる。
従って、上記基準器30が、より精度良く膜厚計測部21の計測値を所定範囲R内で保証するために使用され得るものとなる。
このような第2のブロック体35の形成材料としては、例えば、ガラス材料、樹脂材料等が挙げられる。
第2のブロック体35の大きさは、特に限定されるものではなく、第1のブロック体31の大きさに応じて適宜設定され得る。
第2のブロック体35の形状も特に限定されるものではない。例えば、図6に示す態様では、第2のブロック体35は、円盤状に形成されている。
第2のブロック体35は、第1のブロック体31に直接積層されても、他の部材を介して積層されてもよい。
なお、第2のブロック体35が第1のブロック体31に他の部材を介して積層される場合において、該他の部材の溝部33に対応する位置に貫通孔が形成されているような場合には、溝部33の深さは、該溝部33自体の深さと、該他の部材の厚みとの和に相当する。
本実施形態の基準器30においては、第1のブロック体31の第2のブロック体35の側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31の側の面35aの平面度及び平行度が、いずれも10μm以下であることが好ましい。なお、かかる平面度は、面31a及び面35aの各平面度である。面31aの平行度とは、面31aと第1ブロック体31における面31aとは反対の側の面31bとの平行度であり、面35aの平行度とは、面35aと第2ブロック体35における面35aとは反対の側の面35bとの平行度である。
かかる平行度及び平面度は、常温で三次元測定機によって測定される値である。
第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31aの平面度及び平行度は、いずれも3μm以下であることがより好ましい。このような面31aを有する第1のブロック体31は、例えば、その形成材料によって形成されたブロック体の表面及び裏面を研磨することによって得られる。
第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの平面度及び平行度は、いずれも3μm以下であることがより好ましい。このような面35aを有する第2のブロック体35としては、例えば、ミツトヨ社製の商品名オプチカルパラレル(平面度:0.1μm、平行度:0.2μm)が挙げられる。
また、本実施形態の基準器30においては、上記に加えて、さらに、第1のブロック体31の溝部33の底面33aの平面度及び平行度が、いずれも10μm以下であることが好ましい。なお、底面33aの平行度とは、底面33aと第1ブロック体31における面31aとは反対の側の面31bとの平行度である。
かかる平行度及び平面度は、上記と同様にして測定される値である。
第1のブロック体31の溝部33の底面33aの平面度及び平行度は、いずれも3μm以下であることがより好ましい。このような底面33aを有する溝部33は、例えば、当該底面を研磨することによって得られる。
ここで、第1のブロック体31の第2のブロック体35の側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31の側の面35aの各平面度が大きい場合、または、これらの平行度が大きい場合には、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第1のブロック体31の第2のブロック体35の側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31の側の面35aの平面度及び平行度がいずれも10μm以下であることによって、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
また、第1のブロック体31の溝部33の底面33aの平面度が大きい場合、または、平行度が大きい場合には、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、底面33aの平面度及び平行度がいずれも10μm以下であることによって、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
前記押圧部37は、第2のブロック体35を第1のブロック体31に向けて押圧するものである。
基準器30が上記押圧部37を備えることによって、第2のブロック体35が第1のブロック体31に固定されるため、第2のブロック体35が第1のブロック体31に固定されない場合よりも、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
従って、上記基準器30が、より精度良く膜厚計測部21の計測値を所定範囲内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
また、かかる押圧部37を備える基準器30では、第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの平面度と平行度がいずれも10μmよりも大きい(粗い)と、押圧部37で押圧されたときに第2ブロック体35が破損する場合があり、その結果、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、上記押圧部37を備える基準器30において、第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの平面度と平行度がいずれも10μm以下であることによって、このような破損による計測精度の低下を抑制し得る。
かかる押圧部37としては、第2のブロック体35の第1のブロック体31とは反対の側の面(外面)35bの周縁部に引っ掛けられ、第2のブロック体35を第1のブロック体31に押圧しつつ該第1のブロック体31に固定される引っ掛け部37aと、該引っ掛け部37aを第1のブロック体31に締結して固定する固定部37bと、分光干渉式計測装置21から照射される光を第2のブロック体35及び第1のブロック体31に通過させる開口部37cとを有している。
また、固定部37bとして、ビスが採用されている。
具体的には、固定部37bが引っ掛け部37aの貫通孔37aaを貫通し、第1のブロック体31の被固定部(ここでは、ビス孔)31cに締結されることによって、引っ掛け部37aが第2のブロック体35を第1のブロック体31に押圧しつつ、第1のブロック体31に固定されるようになっている。
また、押圧部37は、パッキン等の介在部材39を介して第2のブロック体35に接触するように構成されている。
すなわち、図4に示すように、第1のブロック体31に第2のブロック体35が積層され、第2のブロック体35に介在部材39を介して押圧部37が接触されつつ、第2のブロック体35の第1のブロック体31と反対の側の面35bの周縁部に、押圧部37の引っ掛け部37aが引っ掛けられ、この状態で、引っ掛け部37aと第1のブロック体31とが固定部37bによって締結されて固定されることによって、第2のブロック体35が第1のブロック体31に押圧されつつ固定されるようになっている。
介在部材39の形状は、特に限定されないが、例えば、第2のブロック体35の形状及び開口部37cの形状に応じて適宜設定され得る。図6に示す態様では、介在部材39は、環状に形成されている。
本実施形態では、基準器30は、シート11の幅方向において、シート11の外側にこれと離間して配されている。
分光干渉式計測部23は、塗布膜40に光を照射して塗布膜40の厚みを計測するように、且つ、基準器30の溝部33に光を照射して溝部33の深さを計測するように構成されている。
すなわち、分光干渉式計測部23は、塗布膜40が形成されたシート11に光を照射し、塗布膜40の外面からの反射光とシート11の塗布膜40側の面からの反射光とによって形成される干渉光を受光して該塗布膜40の厚みを計測するように構成されている。加えて、分光干渉式計測部23は、基準器30の溝部33に光を照射し、基準器30の第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aからの反射光と、溝部33の底面33aからの反射光とによって形成される干渉光を受光して該溝部33の深さを計測するように構成されている(計測値D)。
図2及び図3に示すように、分光干渉式計測部23は、光を照射し、受光するように構成された測定子部23aと、測定子部23aから照射する光を発生させる光源部23bと、測定子部23aで受光した光を分光し、干渉光の波形として取り込む分光部23cと、測定子部23aと光源部23b及び分光部23cとを光学的に接続する接続ケーブル23dと、分光部23cと電気的に接続されており、分光部23cで取得した干渉光の波形から溝部33の深さを算出する演算部23eと、測定子部23aを移動させる移動機構25とを有している。
測定子部23aは、シート11の幅方向に沿って、塗布膜40の厚みを計測可能な第1の位置Aと、基準器30の溝部33の深さを計測可能な第2の位置Bとに、移動機構25によって移動可能に構成されている。
図3の態様では、第1の位置Aは、塗布膜40の幅方向一端部及び他端部の厚みを計測可能な位置A1及び位置A2を含む。第2の位置Bは、シート11の幅方向外側に該シート11から離間した位置であって、測定子部23aが、基準器30の第2のブロック体35を介して第1のブロック体31の溝部33の底面33aの中央部に光を照射し得る位置とされ得る。
測定子部23a、光源部23b、分光部23c、接続ケーブル23dは、特に限定されるものではなく、例えば、各市販品が採用され得る。
移動機構25は、例えば、測定子部23aが固定され、シート11の幅方向に移動可能な可動部25aと、該可動部25aを駆動させるモータ等の移動用駆動部25bとを有している。
演算部23eは、分光部23cで取り込まれた干渉光の波形から溝部33の深さの計測値Dを算出するように構成されている。
演算部23eとしては、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。
判定部27は、分光干渉式計測部23によって計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内であるか否かを判定するように構成されている。
具体的には、判定部27は、分光干渉式計測部23の演算部23eから送信された溝部33の深さの計測値Dを受信して、該計測値Dが所定範囲R内であるか否かを判定するようになっている。
判定部27には、厚みの基準値Sと、この基準値Sに対して許容される誤差ΔSを含む所定範囲(S±ΔSの範囲、すなわち、(S−ΔS)以上(S+ΔS)以下の範囲)Rが格納されている。
基準値Sは、キャリブレーションされた、分光干渉式計測部23よりも精度の高い別途の計測装置によって、溝部33の深さDが計測されることによって、予め得られる。
判定部27は、分光干渉式計測部23で計測された溝部33の深さの計測値Dを受信すると、Dが所定範囲R内に収まるか否か、すなわち、(S−ΔS)≦D≦(S+ΔS)の範囲内に収まるか否かを判定するように構成されている。
許容される誤差ΔSは、例えば、基準値Sの1〜10%が好ましく、3〜7%がより好ましい。
また、例えば、基準値Sが1〜300μm(すなわち、溝部33の深さが1〜300μm)である場合には、許容される誤差ΔSは、0.5〜15μm程度に設定され得る。
このような判定部27としては、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等が挙げられる。本実施形態では、判定部27は、制御部28内に格納されている。すなわち、判定部27は、制御部28の機能の1つとして、溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内であるか否かの判定が実行されるように構成されている。
制御部28は、膜厚計測部21の判定部27から判定結果を受信し、判定部27で溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まると判定されたとき、移動機構25に分光干渉式計測部23の測定子部23aを第1の位置Aに移動させ、分光干渉式計測部23に塗布膜40の厚みを計測させると共に、送液機構7に塗布液3を収容部5から塗布部13に送液させ、塗布部13に塗布液3をシート11上に塗布させる(塗布膜40を形成させる)ように構成されている。
一方、制御部28は、判定部27で溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まらないと判定されたとき、膜厚計測部21に塗布膜40の厚みを計測させず、塗布部13に塗布液3をシート11上に塗布させない(塗布膜40を形成させない)ように構成されている。
制御部28は、塗布膜40の数量が所定数量に達したか否か、すなわち塗布を終了するか否かを判定するように構成されている。
なお、塗布装置1においては、判定部27の判定結果に基づいて制御部28が塗布部13の塗布及び塗布の停止を制御する機能を有していない態様が採用されてもよい。この態様では、塗布装置1が使用される際、作業員によって塗布部13の塗布及び塗布の停止が制御され得る。
具体的には、図8に示すように、塗布装置1の動作が開始されると、制御部28は、分光干渉式計測部23の移動機構25に測定子部23aを第2の位置Bに移動させ(ステップS1)、分光干渉式計測部23に第2の位置Bにて基準器30の溝部33の深さを計測させる(ステップS2)。
次いで、制御部28は、判定部27に、分光干渉式計測部23で計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるか否か、すなわち、(S−ΔS)≦D≦(S+ΔS)の範囲内に収まるか否かを判定させる(ステップS3)。
溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内であると判定された場合には、制御部28は、分光干渉式計測部23の移動機構25に測定子部23aを第1の位置Aに移動させて分光干渉式計測部23に塗布膜40の厚みを計測させつつ、送液機構7に収容部5から塗布部13に塗布液を送液させ、塗布部13に塗布液3をシート11上に塗布させて塗布膜40を形成させる(ステップS4)。
次いで、制御部28は、塗布を終了させるか否かを判定し(ステップS5)、塗布を終了させないと判定した場合には、ステップS4に戻って、ステップS4を繰り返す。制御部28は、ステップS5にて塗布を終了させると判定した場合には、分光干渉式計測部23に塗布膜40の厚みの計測を停止させ、送液機構7に収容部5から塗布部13への塗布液3の送液を停止させ、塗布部13に塗布液3の塗布を停止させて、塗布装置1の動作を終了させる。
一方、ステップS3にて、判定部27によって、溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まらないと判定された場合には、制御部28は、分光干渉式計測部23に塗布膜40の厚みを計測させず、塗布部13に塗布液3を塗布させない(ステップS7)。この場合において、分光干渉式計測部23による計測及び塗布部13による塗布が行われている場合には、該計測及び塗布を停止させる。さらに、制御部28は、表示部29に「異常停止」を表示させ(ステップS8)、塗布装置1の動作を終了させる。なお、ステップS8において、表示部29に「異常停止」を表示させる代わりに、または、これと共にアラーム等の警告音を発生させても良い。
このような制御部28としては、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等が挙げられる。
なお、本実施形態では、塗布装置1が、膜厚計測部21及び塗布部13を制御する制御部28を備える態様を示すが、その他、膜厚計測部21が別途の制御部をさらに備えていてもよい。
表示部29は、判定部27での判定結果を表示するものである。
具体的には、表示部29は、判定部27と電気的に接続されており、判定部27によって溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まらない場合に、分光干渉式計測部23による計測及び塗布部13に塗布が停止されることを示すべく「異常停止」を表示するように構成されている。なお、前述の通り、表示部29が、「異常停止」を表示する代わりに、または、これと共にアラーム等の警告音を発生させるように構成されていてもよい。
また、表示部29は、制御部28とも電気的に接続されており、制御部28による制御状態等を表示するように構成されている。
このような表示部29としては、例えば、音声出力機能を有する液晶ディスプレイといった電光表示装置等が挙げられる。
次いで、本実施形態の分光干渉式計測装置21の計測値が所定範囲内の精度を有することを保証する分光干渉式計測装置21の計測精度保証方法について、説明する。
本実施形態の計測精度保証方法は、対象物としての塗布膜40が形成されたシート11に光を照射し、該塗布膜40を透過したシート11からの干渉光を受光して該塗布膜40の厚みを計測する膜厚計測部(分光干渉式計測装置)21の計測精度保証方法であって、
基準器30を用い、膜厚計測部21によって基準器30の溝部33の深さを計測し、計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるか否かを判定することによって、膜厚計測部21の計測値が所定範囲R内の精度を有することを保証する方法である。
具体的には、第2の位置Bにて、分光干渉式計測部23によって、第2のブロック体35を介して第1のブロック体31の溝部33の底面33aの中央部に光が照射され、第2のブロック体35の底面35aからの反射光と溝部33の底面33aからの反射光とによって形成された干渉光が受光される。これにより、分光干渉式計測部23によって、溝部33の深さが計測され、この深さの計測値Dが基準の厚みとして採用される。
分光干渉式計測部23によって計測された溝部33の深さの計測値Dは、判定部27によって、所定範囲R内であるか否かが判定される。
次いで、本実施形態の塗布膜40の製造方法について、説明する。
本実施形態の塗布膜40の製造方法は、
相対的に移動するシート11上に塗布液3を塗布して塗布膜40を形成する塗布膜40の製造方法であって、
膜厚計測部(分光干渉式計測装置)21を用いて基準器30の溝部33の深さを計測し、計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるとき、塗布膜40の厚みを計測しながら、シート11上に塗布液3を塗布する方法である。
具体的には、第2の位置Bにて、分光干渉式計測部23によって、第2のブロック体35を介して第1のブロック体31の溝部33の底面33aの中央部に光が照射され、第2のブロック体35の底面35aからの反射光と溝部33の底面33aからの反射光とによって形成された干渉光が受光される。これにより、分光干渉式計測部23によって、溝部33の深さが、基準の厚みとして計測される。
分光干渉式計測部23によって計測された溝部33の深さの計測値Dは、判定部27によって、所定範囲R内であるか否かが判定される。
判定部27によって溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まると判定されたとき、制御部28によって、分光干渉式計測部23による塗布膜40の厚みの計測がなされながら、塗布部13による塗布液3のシート11上への塗布がなされて塗布膜40が形成される。
一方、判定部27によって溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内でないと判定されたときには、分光干渉式計測部23による塗布膜40の厚みの計測がなされず、塗布部13による塗布液3の塗布がなされず、よって塗布膜40が形成されない。この場合において、分光干渉式計測部23による計測及び塗布部13による塗布が行われている場合には、分光干渉式計測部23による計測及び塗布部13による塗布が停止される。
上記の通り、本実施形態の基準器30は、
対象物(ここではシート11に形成された塗布膜)40の厚みを計測する分光干渉式計測装置(ここでは、膜厚計測部)21の計測値が所定範囲R内の精度を有することを保証するために用いられる基準器30であって、
非透光性の第1のブロック体31と、
前記第1のブロック体31に積層される透光性の第2のブロック体35とを備えており、
前記第1のブロック体31は、前記第2のブロック体35側の面31aに溝部33を有し、
前記分光干渉式計測装置21によって第2のブロック体35を介して前記第1のブロック体31の前記溝部33に光が照射され、前記第2のブロック体35の前記第1のブロック体31側の面35aからの反射光と、前記溝部33の底面33aからの反射光とによって形成される干渉光が受光されることによって、前記溝部33の深さが基準の厚みとして計測されるように構成されている。
かかる構成によれば、分光干渉式計測装置21によって、第2のブロック体35を介して第1のブロック体31の溝部33に光が照射されると、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aからの反射光と、溝部33の底面33aからの反射光とによって干渉光が形成され、この干渉光が受光されることによって、溝部33の深さ(すなわち、溝部33内の空気層の厚み)が計測され、この溝部33の深さが基準の厚みとして採用され得る。
そして、計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まることを確認することによって、分光干渉式計測装置21の計測値が所定範囲R内の精度であることを保証し得る。
また、第1のブロック体31に溝部33を形成することで基準器30を形成することができるので、所望の計測対象物の厚みに応じた基準器30を簡単に作製することができる。
本実施形態の基準器30においては、
前記第1のブロック体31は、金属材料によって形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、第1のブロック体31が金属材料から形成されていることによって、溶剤雰囲気、環境温度、環境湿度等の環境条件による変形が抑制され得る。
従って、上記基準器30が、より精度良く分光干渉式計測装置21の計測値を所定範囲R内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
本実施形態の基準器30においては、
前記金属材料が、ステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上を含んでいてもよい。
ここで、第1のブロック体31の形成材料が十分に光を反射しない場合には、該第1のブロック体31の溝部33の底面33aが十分に光を反射しないことになり、その結果、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第1のブロック体31がステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上を含む金属材料によって形成されていることによって、溝部33の底面33aが光をより反射し易くなるため、より精度良く上記干渉光が計測され得ることになる。
本実施形態の基準器30においては、
前記第2のブロック体35の波長550nmでの光の透過率が、80%以上であることが好ましい。
ここで、第2のブロック体35が十分に光を透過しない場合には、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第2のブロック体35の波長550nmでの光の透過率が、80%以上であることによって、第2のブロック体35がより十分に光を透過させ得るため、より精度良く上記干渉光が計測されることになる。
従って、上記基準器30が、より精度良く分光干渉式計測装置21の計測値を所定範囲R内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
本実施形態の基準器30においては、
前記第1のブロック体31の前記第2のブロック体35側の面31a、及び、前記第2のブロック体35の前記第1のブロック体31側の面35aの平面度及び平行度が、いずれも10μm以下であることが好ましい。
ここで、第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの各平面度が大きくなる程、または、これらの平行度が大きくなる程、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの平面度及び平行度がいずれも10μm以下であることによって、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
従って、上記基準器30が、より精度良く分光干渉式計測装置21の計測値を所定範囲内で保証するのに使用され得るものとなる。
本実施形態の基準器30においては、
前記第2のブロック体35を前記第1のブロック体31に押圧する押圧部37を、さらに備えることが好ましい。
かかる構成によれば、基準器30が上記押圧部37を備えることによって、第2のブロック体35が第1のブロック体31に固定されるため、第2のブロック体35が第1のブロック体31に固定されない場合よりも、上記干渉光の計測精度の低下が抑制され得る。
従って、上記基準器30が、より精度良く分光干渉式計測装置21の計測値を所定範囲R内の精度で保証するために使用され得るものとなる。
また、かかる押圧部37を備える基準器30では、第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの平面度及び平行度がいずれも10μmよりも大きい(粗い)と、押圧部37で押圧されたときに第2ブロック体35が破損し易くなり、その結果、上記干渉光の計測精度が低下するおそれがある。
しかし、上記押圧部37を備える基準器30において、第1のブロック体31の第2のブロック体35側の面31a、及び、第2のブロック体35の第1のブロック体31側の面35aの平面度と平行度がいずれも10μm以下であることによって、このような破損による計測精度の低下を抑制し得る。
本実施形態の基準器30においては、
前記溝部33の深さが、1〜300μmであってもよい。
かかる構成によれば、膜厚1〜300μmといった薄い膜厚を有する対象物(ここでは、シート11に形成された塗布膜40)を計測する分光干渉式計測装置(ここでは膜厚計測部)21に好適なものとなる。
ここで、前述の通り、分光干渉式計測装置21の計測値を精度良く所定範囲R内の精度で保証するためには、リファレンスとして計測の対象物と同程度の厚みが基準とされることが有効である。
このとき、前述したように、シート体の厚みが基準値として採用される場合には、対象物の膜厚が1〜300μmであると、それに応じた比較的薄いシート体が作製される必要がある。
しかし、ガラス板や樹脂板といったシート体が精度良く比較的薄く作製されることは困難であり、また、このように薄く作製されることによって、シート体が破損され易くなる。
これに対し、ガラス板や樹脂板といったシート体の厚みを所望の厚みに形成される場合よりも、上記溝部33の深さが所望の深さに形成される方が、簡単に精度良く形成され易い。特に、基準器30が金属材料によって形成される態様が採用される場合には、シート体の厚みが所望の厚みに形成される場合よりも、該金属材料が加工されて上記溝部33の深さが所望の深さに形成される方が、より簡単に精度良く形成されやすい。
よって、膜厚1〜300μmといった薄い膜厚を有する対象物40を計測する際の基準器30として、一層、精度良く分光干渉式計測装置21の計測値を所定範囲R内の精度で保証することが可能となる。
本実施形態の分光干渉式計測装置21は、
対象物(ここではシート11に形成された塗布膜)40に光を照射し、該対象物40からの干渉光を受光して該対象物40の厚みを計測する分光干渉式計測装置(ここでは膜厚計測部)21であって、
前記基準器30と、
前記対象物40に光を照射し、該対象物40の厚みを計測するように、且つ、前記基準器30の溝部33に光を照射し、該溝部33の深さを計測するように構成された分光干渉式計測部23と、
前記分光干渉式計測部23によって計測された前記溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内の精度を有するか否かを判定する判定部27とを備えている。
かかる構成によれば、分光干渉式計測部23によって基準器30の溝部33の深さが基準の厚みとして計測され、計測された溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるか否かが判定される。これによって、分光干渉式計測部23による計測値が所定範囲R内の精度であることが保証される。そして、保証された精度を有する分光干渉式計測部23によって対象物40の厚みが計測され得る。
従って、上記分光干渉式計測装置21は、精度良く対象物40の厚みを計測することが可能となる。
本実施形態の塗布装置1は、
相対的に移動するシート11上に塗布液3を塗布して塗布膜40を形成する塗布部13と、
前記塗布部13によってシート11上に形成された前記塗布膜40の厚みを計測する膜厚計測部21と、
前記膜厚計測部21による前記塗布膜40の計測、及び、前記塗布部13による前記塗布液3の塗布を制御する制御部28とを備え、
前記膜厚計測部21は、前記分光干渉式計測装置21であり、
前記制御部28は、前記膜厚計測部21によって計測された前記溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるとき、前記膜厚計測部21に塗布膜40の厚みを計測させつつ前記塗布部13に塗布液3を塗布させるように構成されている。
かかる構成によれば、上記基準器30を用いて膜厚計測部21の計測値が所定範囲R内の精度で保証された状態で、膜厚計測部21によって塗布膜40の厚みが計測されつつ、シート11上に塗布液3が塗布されて塗布膜40が形成され得る。
従って、十分に厚みの管理を行いつつ、塗布膜40を形成することが可能となり、これにより、厚みのバラツキが抑制された塗布膜40が製造され得る。
本実施形態の分光干渉式計測装置21の計測精度保証方法は、
対象物(ここではシート11に形成された塗布膜)40に光を照射し、該対象物40からの干渉光を受光して該対象物40の厚みを計測する分光干渉式計測装置(ここでは膜厚計測部)21の計測値が所定範囲R内の精度を有することを保証する分光干渉式計測装置21の計測精度保証方法であって、
前記基準器30を用い、前記分光干渉式計測装置21によって前記基準器30の溝部33の深さを計測し、計測された前記溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるか否かを判定することによって、前記分光干渉式計測装置21の計測値が前記所定範囲R内の精度を有することを保証する方法である。
かかる構成によれば、上記基準器30を用いて分光干渉式計測装置21の計測値が所定範囲R内の精度を有することを保証することが可能となる。
本実施形態の塗布膜40の製造方法は、
相対的に移動するシート11上に塗布液3を塗布して塗布膜40を形成する塗布膜40の製造方法であって、
前記分光干渉式計測装置21を用いて前記基準器30の溝部33の深さを計測し、計測された前記溝部33の深さの計測値Dが所定範囲R内に収まるとき、前記分光干渉式計測装置21を用いて塗布膜40の厚みを計測しながら、前記シート11上に前記塗布液3を塗布する方法である。
かかる構成によれば、分光干渉式計測装置21を用いて精度良く塗布膜40の厚みを計測しながら、該塗布膜40を形成し得るため、厚みのバラツキが抑制された塗布膜40を製造することが、可能となる。
以上の通り、本実施形態によれば、計測対象物によらず、精度よく、しかも簡単に作製可能な基準器30、及び、これを用いた分光干渉式計測装置21、塗布装置1、計測精度保証方法、及び、塗布膜40の製造方法が提供される。
以上のように本発明の実施の形態及び実施例について説明を行なったが、各実施の形態及び実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1:塗布装置、3:塗布液、13:塗布部、21:膜厚計測部(分光干渉式計測装置)、23:分光干渉式計測部、23a:測定子部、23b:光源部、23c:分光部、23d:接続ケーブル、25:移動機構、27:判定部、28:制御部、29:表示部、30:基準器、31:第1のブロック体、31a:第1のブロック体の第2のブロック体側の面、31b:第1のブロック体の第2のブロック体側とは反対の側の面、33:溝部、33a:底面、35:第2のブロック体、35a:第2のブロック体の第1のブロック体側の面、35b:第2のブロック体の第1のブロック体とは反対の側の面、37:押圧部、D:溝部の深さの計測値、S:基準値、40:塗布膜

Claims (11)

  1. 対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置の計測値が所定範囲内の精度を有することを保証するために用いられる基準器であって、
    非透光性の第1のブロック体と、
    前記第1のブロック体に積層される透光性の第2のブロック体とを備えており、
    前記第1のブロック体は、前記第2のブロック体側の面に溝部を有し、
    前記分光干渉式計測装置によって前記第2のブロック体を介して前記第1のブロック体の前記溝部に光が照射され、前記第2のブロック体の前記第1のブロック体側の面からの反射光と、前記溝部の底面からの反射光とによって形成される干渉光が受光されることによって、前記溝部の深さが基準の厚みとして計測されるように構成された、基準器。
  2. 前記第1のブロック体は、金属材料によって形成されている、請求項1に記載の基準器。
  3. 前記金属材料が、ステンレス、鉄、銅、及びアルミニウムよりなる群から選択される1つ以上を含む、請求項2に記載の基準器。
  4. 前記第2のブロック体の波長550nmでの光の透過率が、80%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の基準器。
  5. 前記第1のブロック体の前記第2のブロック体側の面、及び、前記第2のブロック体の前記第1のブロック体側の面の平面度及び平行度が、いずれも10μm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の基準器。
  6. 前記第2のブロック体を前記第1のブロック体に押圧する押圧部を、さらに備えた、請求項1〜5のいずれかに記載の基準器。
  7. 前記溝部の深さが、1〜300μmである、請求項1〜6のいずれかに記載の基準器。
  8. 対象物に光を照射し、該対象物からの干渉光を受光して該対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置であって、
    請求項1〜7のいずれかに記載の基準器と、
    前記対象物に光を照射し、該対象物の厚みを計測するように、且つ、前記基準器の溝部に光を照射し、該溝部の深さを計測するように構成された分光干渉式計測部と、
    前記分光干渉式計測部によって計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるか否かを判定する判定部とを備えた、分光干渉式計測装置。
  9. 相対的に移動するシート上に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布部と、
    前記塗布部によって前記シート上に形成された前記塗布膜の厚みを計測する膜厚計測部と、
    前記膜厚計測部による前記塗布膜の厚みの計測、及び、前記塗布部による前記塗布液の塗布を制御する制御部とを備え、
    前記膜厚計測部は、請求項8に記載の分光干渉式計測装置であり、
    前記制御部は、前記膜厚計測部によって計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるとき、前記膜厚計測部に前記塗布膜の厚みを計測させつつ前記塗布部に前記塗布液を塗布させるように構成された、塗布装置。
  10. 対象物に光を照射し、該対象物からの干渉光を受光して該対象物の厚みを計測する分光干渉式計測装置の前記計測値が所定範囲の精度を有することを保証する分光干渉式計測装置の計測精度保証方法であって、
    請求項1〜7のいずれかに記載の基準器を用い、前記分光干渉式計測装置によって前記基準器の溝部の深さを計測し、計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるか否かを判定することによって、前記分光干渉式計測装置の計測値が前記所定範囲内の精度を有することを保証する、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法。
  11. 相対的に移動するシート上に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜の製造方法であって、
    請求項8に記載の分光干渉式計測装置を用いて前記基準器の溝部の深さを計測し、計測された前記溝部の深さの計測値が所定範囲内に収まるとき、前記分光干渉式計測装置を用いて前記塗布膜の厚みを計測しながら、前記シート上に前記塗布液を塗布する、塗布膜の製造方法。
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