JP2018072945A - 産業車両用遠隔操作システム、遠隔操作装置、産業車両用遠隔操作プログラム及び産業車両 - Google Patents

産業車両用遠隔操作システム、遠隔操作装置、産業車両用遠隔操作プログラム及び産業車両 Download PDF

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Abstract

【課題】産業車両の遠隔操作における操作性の向上を図ることができる産業車両用遠隔操作システム、遠隔操作装置、産業車両用遠隔操作プログラム及び産業車両を提供すること。【解決手段】産業車両用遠隔操作システム10は、フォークリフト20と、フォークリフト20を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置30と、を備えている。フォークリフト20は、車両通信部28と、進行方向の方位を検出する進行方向検出部27とを有している。遠隔操作装置30は、リモート通信部33と、コントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部35と、入力操作が行われるタッチパネル34と、当該入力操作に基づいて入力操作方向を設定するリモートCPU31とを備えている。ここで、リモートCPU31は、進行方向とコントローラ方向とのなす角度である相対角度に基づいて、制御モードを通常モードと反転モードとに切り替える。【選択図】図2

Description

本発明は、産業車両用遠隔操作システム、遠隔操作装置、産業車両用遠隔操作プログラム及び産業車両に関する。
特許文献1には、産業車両としてのフォークリフトを遠隔操作する遠隔操作装置としての遠隔制御装置が、フォークリフトから離れた位置からフォークリフトの荷役作業を遠隔操作する点について記載されている。
特開2002−104800号公報
遠隔操作装置を用いて遠隔操作を行う操作者は産業車両に搭乗していないため、操作者が向いている方向と、産業車両の進行方向とが異なる場合がある。この場合、操作者の方向感覚と産業車両の操作感覚との間にズレが生じる。このズレが大きくなると、産業車両の誤操作等が生じ易くなり、操作者にとっての操作性が低下し得る。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は産業車両の遠隔操作における操作性の向上を図ることができる産業車両用遠隔操作システム、遠隔操作装置、産業車両用遠隔操作プログラム及び産業車両を提供することである。
上記目的を達成する産業車両用遠隔操作システムは、車両通信部、及び、進行方向の方位を検出する進行方向検出部を有する産業車両と、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部を有し、前記産業車両を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置と、所定の制御モードで前記産業車両の前記進行方向を制御する制御部と、を備え、前記遠隔操作装置は、当該遠隔操作装置が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、入力操作が行われる入力部と、前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部と、を備え、前記制御モードは、前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する通常モードと、前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する反転モードと、を含み、前記制御部は、前記進行方向検出部の検出結果及び前記コントローラ方向検出部の検出結果に基づいて、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度を算出する算出部と、前記算出部によって算出された前記相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部と、を備え、前記切替部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御モードを切り替えることにより、操作者の向きと産業車両の進行方向とがズレている場合であっても、産業車両の操作感覚を操作者の方向感覚に近づけることができる。これにより、両感覚のズレに起因する産業車両の誤操作を抑制できる。よって、産業車両の操作性の向上を図ることができる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記通常モードは、前記入力操作方向に右方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が右に曲がるように前記進行方向を制御する一方、前記入力操作方向に左方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が左に曲がるように前記進行方向を制御する制御モードであり、前記反転モードは、前記入力操作方向に右方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が左に曲がるように前記進行方向を制御する一方、前記入力操作方向に左方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が右に曲がるように前記進行方向を制御する制御モードであるとよい。
かかる構成によれば、上記のように相対角度に応じて制御モードを切り替えることにより、操作者から見た通りの向きに産業車両を曲げることができる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記制御部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が前記第1閾値角度よりも大きくなったことに基づいて、前記制御モードを選択させる第1選択部と、前記第1選択部によって前記反転モードが選択された場合には、前記切替部による前記通常モードから前記反転モードへの切り替えを許容する一方、前記第1選択部によって前記通常モードが選択された場合には、前記切替部による前記通常モードから前記反転モードへの切り替えが行われないように前記切替部による切り替えを制限する第1制限部と、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が前記第2閾値角度未満となったことに基づいて、前記制御モードを選択させる第2選択部と、前記第2選択部によって前記通常モードが選択された場合には、前記切替部による前記反転モードから前記通常モードへの切り替えを許容する一方、前記第2選択部によって前記反転モードが選択された場合には、前記切替部による前記反転モードから前記通常モードへの切り替えが行われないように前記切替部による切り替えを制限する第2制限部と、を備えているとよい。
かかる構成によれば、操作者の意図しない制御モードの切り替えが行われることを回避できる。これにより、制御モードが自動で切り替わることによって生じる産業車両の誤操作を抑制できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記制御部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が前記第1閾値角度よりも大きくなったこと、又は、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が前記第2閾値角度未満となったことに基づいて、前記産業車両を減速又は一旦停止させる制動制御部を備えているとよい。
かかる構成によれば、制御モードの切り替えが行われる場合には、産業車両が減速又は一旦停止する。これにより、制御モードの切り替えの際に産業車両が急旋回する等といった誤操作を抑制できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記制御部は、前記遠隔操作装置に設けられたものであって、前記操作装置通信部を用いて、前記進行方向に関する方向が設定された遠隔操作信号を前記車両通信部に向けて送信する遠隔操作信号制御部を備え、前記産業車両は、前記車両通信部によって受信された前記遠隔操作信号に設定されている方向に対応させて前記進行方向を変更するものであり、前記遠隔操作信号制御部は、前記制御モードが前記通常モードである場合には、前記遠隔操作信号として、前記入力操作方向が設定された通常遠隔操作信号を送信し、前記制御モードが前記反転モードである場合には、前記遠隔操作信号として、前記反転方向が設定された反転遠隔操作信号を送信するとよい。
かかる構成によれば、産業車両にて、反転方向の導出処理を行う必要がないため、産業車両における処理の簡素化を図ることができる。また、本構成によれば、産業車両にて特別な処理を実行する必要がないため、遠隔操作装置を用いて、複数種類の産業車両を、通常モード又は反転モードで制御できるとともに、制御モードを切り替えることができる。これにより、遠隔操作装置を用いて、複数種類の産業車両に対する操作性の向上を図ることができ、汎用性の向上を図ることができる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記制御部は、前記遠隔操作装置に設けられ、前記操作装置通信部を用いて前記入力操作方向が設定された遠隔操作信号を前記車両通信部に向けて送信する遠隔操作信号制御部と、前記産業車両に設けられ、前記車両通信部によって受信された前記遠隔操作信号に基づいて前記進行方向を制御する車両制御部と、を備え、前記車両制御部は、前記制御モードが前記通常モードである場合には、前記遠隔操作信号の前記入力操作方向に基づいて前記進行方向を制御し、前記制御モードが前記反転モードである場合には、前記遠隔操作信号の前記入力操作方向から前記反転方向を導出し、その導出された前記反転方向に基づいて前記進行方向を制御するとよい。
かかる構成によれば、遠隔操作装置の処理の簡素化を図りつつ、上述した効果を得ることができる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記遠隔操作装置は、前記切替部による切り替えが行われる場合に報知が行われる報知部を備えているとよい。
かかる構成によれば、遠隔操作装置を用いて遠隔操作を行う操作者が制御モードの切り替えを容易に確認できる。
上記目的を達成する遠隔操作装置は、車両通信部、及び、進行方向の方位を検出する進行方向検出部を有する産業車両を遠隔操作するのに用いられるものであって、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部と、前記遠隔操作装置が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、入力操作が行われる入力部と、前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部と、所定の制御モードで前記産業車両の前記進行方向を制御する制御部と、を備え、前記制御モードは、前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する通常モードと、前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する反転モードと、を含み、前記制御部は、前記進行方向検出部の検出結果及び前記コントローラ方向検出部の検出結果に基づいて、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度を算出する算出部と、前記算出部によって算出された前記相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部と、を備え、前記切替部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする。かかる構成によれば、上記産業車両用遠隔操作システムと同様に、産業車両の遠隔操作における操作性の向上を図ることができる。
上記目的を達成する産業車両用遠隔操作プログラムは、車両通信部、及び、進行方向の方位を検出する進行方向検出部を有する産業車両を遠隔操作するためのものであって、自身が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部と、入力操作が行われる入力部と、を備えた遠隔操作装置を、前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部、前記入力操作方向に基づいて前記産業車両の前記進行方向を制御する通常モード、及び、前記遠隔操作装置が向いている方向である前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて前記進行方向を制御する反転モードを含む所定の制御モードで前記進行方向を制御する制御部、として機能させるものであり、前記制御部は、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部を備え、前記切替部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする。かかる構成によれば、上記産業車両用遠隔操作システムと同様に、産業車両の遠隔操作における操作性の向上を図ることができる。
上記目的を達成する産業車両は、自身が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、入力操作が行われる入力部と、前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部と、前記入力操作方向が設定された遠隔操作信号を送信する操作装置通信部とを備えた遠隔操作装置によって遠隔操作される産業車両であって、前記産業車両の進行方向の方位を検出する進行方向検出部と、前記操作装置通信部と無線通信を行うものであって前記遠隔操作信号を受信する車両通信部と、所定の制御モードで前記進行方向を制御する制御部と、を備え、前記制御モードは、前記遠隔操作信号に設定された前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する通常モードと、前記遠隔操作装置が向いている方向である前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する反転モードと、を含み、前記制御部は、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部を備え、前記切替部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする。かかる構成によれば、上記産業車両用遠隔操作システムと同様に、産業車両の遠隔操作における操作性の向上を図ることができる。
この発明によれば、産業車両の遠隔操作における操作性の向上を図ることができる。
産業車両用遠隔操作システムの概要を示す概略図。 第1実施形態における産業車両用遠隔操作システムの電気的構成を示すブロック図。 横向き操作画面が表示されている状態における遠隔操作装置の正面図。 縦向き操作画面が表示されている状態における遠隔操作装置の正面図。 方向制御処理のフローチャート。 入力操作方向と反転方向との関係を示す概念図。 (a)進行方向とコントローラ方向とが同一方向である状況における通常モード時のフォークリフトの走行態様、(b)進行方向とコントローラ方向とが同一方向である状況における反転モード時のフォークリフトの走行態様。 進行方向とコントローラ方向とが反対方向である状況における通常モード時のフォークリフトの走行態様。 制御モード設定処理のフローチャート。 選択画面が表示されている状態における遠隔操作装置の正面図。 通常モード時におけるフォークリフトの走行態様。 反転モード時におけるフォークリフトの走行態様。 第2実施形態における産業車両用遠隔操作システムの電気的構成を示すブロック図。 リモート処理のフローチャート。 方向制御処理のフローチャート。 制御モード設定処理のフローチャート。
(第1実施形態)
以下、産業車両用遠隔操作システムの第1実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、産業車両用遠隔操作システム10は、産業車両としてのフォークリフト20と、フォークリフト20を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置30と、を備えている。
図1に示すように、フォークリフト20は、車輪21と、荷物の積み上げ又は積み降ろしを行う荷役装置として上下方向に移動可能なフォーク22と、を備えている。本実施形態のフォークリフト20は、運転者が着座して操作することが可能に構成されている。
なお、フォークリフト20は、例えばエンジンが搭載されたエンジンタイプであってもよいし、蓄電装置及び電動モータが搭載されたEVタイプであってもよいし、燃料電池及び電動モータが搭載されたFCVタイプであってもよい。また、フォークリフト20は、例えばエンジンと蓄電装置と電動モータとを有するHVタイプでもよい。
図2に示すように、フォークリフト20は、走行アクチュエータ23と、荷役アクチュエータ24と、これら走行アクチュエータ23及び荷役アクチュエータ24を制御する車両CPU25と、車両メモリ26と、進行方向検出部27と、を備えている。
走行アクチュエータ23は、フォークリフト20を走行させるものである。走行アクチュエータ23は、車輪21を回転駆動させるとともに、進行方向D1を変更する。なお、例えばフォークリフト20がエンジンタイプであれば、走行アクチュエータ23はエンジン及びステアリング装置等であり、例えばフォークリフト20がEVタイプであれば、走行アクチュエータ23は車輪21を回転駆動させる電動モータ及びステアリング装置等である。
荷役アクチュエータ24は、フォーク22を駆動させるものである。例えば、荷役アクチュエータ24は、荷役用モータと、当該荷役用モータの駆動力を用いてフォーク22を上下方向に移動させる機構とを含む。
車両CPU25は、制御信号SGaが入力されるように構成されており、当該制御信号SGaが入力された場合には、車両メモリ26に記憶されている制御プログラムを読み出し且つ当該制御プログラムを実行することにより、走行アクチュエータ23及び荷役アクチュエータ24を制御する。車両CPU25は、車両ECUとも車両MPUとも言える。
なお、制御信号SGaは、フォークリフト20内のネットワークで用いられる信号であり、例えばCAN通信形式の信号である。但し、制御信号SGaの信号形式は、これに限られず、任意である。
進行方向検出部27は、フォークリフト20の進行方向D1(以降、単に「進行方向D1」ともいう。)の方位を検出するものである。ここで、進行方向D1とは、前進と後退とを含む。すなわち、フォークリフト20が前進している場合には、進行方向D1とは、フォークリフト20の前進方向であり、フォークリフト20が後退している場合には、進行方向D1とは、フォークリフト20の後退方向である。
なお、進行方向検出部27は例えば方位センサ等である。但し、これに限られず、進行方向D1の方位を検出(又は把握)することができれば、進行方向検出部27の具体的な構成は任意である。
図2に示すように、フォークリフト20は、通信機能を有する遠隔操作装置30と通信可能な車両通信部28と、信号変換を行う信号変換部29と、を備えている。
車両通信部28は、フォークリフト20外に存在する遠隔操作装置30と信号のやり取りを行うものである。車両通信部28は、遠隔操作装置30から出力される遠隔操作信号SGbを受信したり、遠隔操作装置30に向けて車両情報に関する信号である送信用検知信号を送信したりする。なお、遠隔操作信号SGbは、制御信号SGaとは異なるデータ形式の信号である。遠隔操作信号SGbに含まれる情報については後述する。
信号変換部29は、遠隔操作信号SGbを制御信号SGaに変換し、その変換された制御信号SGaを車両CPU25に出力するものである。これにより、車両CPU25には、車両通信部28にて受信された遠隔操作信号SGbに対応する制御信号SGaが入力される。そして、車両CPU25が上記制御信号SGaに基づいて走行アクチュエータ23を駆動することにより、フォークリフト20は遠隔操作信号SGbに対応した走行を行う。
遠隔操作装置30は、通信機能を有する操作端末である。遠隔操作装置30は、例えばスマートフォンやタブレット端末等といった汎用品であってもよいし、遠隔操作のための専用品であってもよい。図1に示すように、遠隔操作装置30は、例えば長手方向及び短手方向を有する薄板状である。
図2に示すように、遠隔操作装置30は、リモートCPU31と、リモートメモリ32と、操作装置通信部としてのリモート通信部33と、タッチパネル34と、コントローラ方向検出部35と、を備えている。
リモートCPU31は、リモートメモリ32に記憶されている各種プログラムを用いて各種処理を実行するものである。リモートCPU31は、リモート通信部33、タッチパネル34及びコントローラ方向検出部35と電気的に接続されており、これらと信号のやり取りが可能となっている。
リモートメモリ32には、フォークリフト20を遠隔操作するための遠隔操作プログラム40が記憶されている。遠隔操作プログラム40は、無線通信機能を有する操作端末を、フォークリフト20の遠隔操作を行う遠隔操作装置30として機能させるためのプログラムとも言える。本実施形態の遠隔操作プログラム40が「産業車両用遠隔操作プログラム」に対応する。
リモート通信部33は、車両通信部28と無線通信が可能に構成されている。これにより、遠隔操作装置30とフォークリフト20との間で信号のやり取りが可能となる。車両通信部28及びリモート通信部33間の通信形式については任意であるが、例えばBluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)及びWi−Fi等が考えられる。
図1に示すように、タッチパネル34は、遠隔操作装置30の一面に形成されている。タッチパネル34は、タッチセンサを有する表示画面で構成されている。タッチパネル34は、当該タッチパネル34に対する入力操作(タッチ)に関する信号をリモートCPU31に出力する。これにより、リモートCPU31は、タッチパネル34に対する各種入力操作、例えばタッチパネル34にアイコンが表示されている場合には当該アイコンがタッチされたか否か等を把握できる。
リモートCPU31は、タッチパネル34の表示制御を行う。例えば、リモートCPU31は、フォークリフト20の遠隔操作を行う場合には、遠隔操作を行うための操作画面Gaを表示する。これにより、操作者が遠隔操作に関する各種入力操作を行うことが可能となる。
図3及び図4に示すように、本実施形態の遠隔操作装置30は、遠隔操作装置30の設置態様又は操作者の把持態様に応じて、操作画面Gaが変更されるように構成されている。
詳細には、図3に示すように、遠隔操作装置30が横向きの状態で設置又は把持されている場合には、タッチパネル34には横向き操作画面Ga1が表示される。横向き操作画面Ga1では、前進、停止又は後退を決定する走行系アイコンIc1と、進行方向D1を決定する方向系アイコンIc2とが横方向に配列されている。
一方、図4に示すように、遠隔操作装置30が縦向きの状態で設置又は把持されている場合には、タッチパネル34には縦向き操作画面Ga2が表示される。縦向き操作画面Ga2では、前進、停止又は後退を決定する走行系アイコンIc1と、進行方向D1を決定する方向系アイコンIc2とが縦方向に配列されている。
本実施形態では、走行系アイコンIc1は複数(3つ)の矩形状のアイコンである。但し、走行系アイコンIc1の具体的な構成は、上記に限られず、前進、停止、又は後退のいずれの入力操作が行われたのかを把握できるように構成されていれば任意であり、例えば上下のスライド操作に伴ってスライド移動するレバーアイコン等でもよい。
本実施形態では、方向系アイコンIc2はハンドル形状のアイコンである。この場合、操作者は、フォークリフト20を右に曲げたい場合には方向系アイコンIc2を右回りにスライド操作する一方、フォークリフト20を左に曲げたい場合には方向系アイコンIc2を左回りにスライド操作することが想定される。また、操作者は、フォークリフト20を大きく曲げたい場合、すなわち操舵角を大きくしたい場合には、右回り又は左回りのスライド量を大きくすることが想定される。
但し、方向系アイコンIc2の具体的な構成は、上記に限られず、右曲がり又は左曲がりのいずれの入力操作が行われたのかを把握できるように構成されていれば任意である。また、走行系アイコンIc1と方向系アイコンIc2とは、別々である必要はなく、一体となったアイコンでもよい。
また、リモートCPU31は、必要に応じて、フォークリフト20に関する情報等が表示されるようにタッチパネル34の表示制御を行う。これにより、各種報知を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、タッチパネル34が「入力部」及び「報知部」に対応する。但し、「入力部」及び「報知部」の具体的な構成は、タッチパネル34に限られず任意である。
コントローラ方向検出部35は、遠隔操作装置30が向いている方向であるコントローラ方向D2の方位を検出するものである。コントローラ方向D2とは、遠隔操作装置30において予め定められている操作基準となる方向であり、例えば操作者が遠隔操作装置30を操作する場合に想定される操作者の正面方向である。
コントローラ方向検出部35は、鉛直方向(重力方向)に対する遠隔操作装置30の姿勢を検出し、その検出結果からコントローラ方向D2の方位を検出する。
詳述すると、例えば遠隔操作装置30が水平方向に対して垂直に配置又は把持されている場合には、コントローラ方向検出部35は、タッチパネル34に対して直交する奥行き方向をコントローラ方向D2として検出する。
例えば、コントローラ方向検出部35は、遠隔操作装置30が水平又は水平面に対して斜めに配置又は把持されている場合には、タッチパネル34の手前から奥に向かう方向をコントローラ方向D2として検出する。タッチパネル34の手前から奥に向かう方向とは、例えばタッチパネル34に文字や記号が表示されている構成においては、文字や記号が読める標準的な向きである。また、遠隔操作装置30の姿勢が水平面に対して斜めである場合には、タッチパネル34の手前から奥に向かう方向とは、遠隔操作装置30における鉛直方向下側の端部から鉛直方向上側の端部に向かう方向である。
ちなみに、タッチパネル34に横向き操作画面Ga1が表示されている場合には、コントローラ方向D2は遠隔操作装置30の短手方向と一致しており、タッチパネル34に縦向き操作画面Ga2が表示されている場合には、コントローラ方向D2は長手方向と一致している。
なお、コントローラ方向D2とは、遠隔操作装置30の形状や仕様に応じて異なってもよい。例えば、遠隔操作装置30に取手が設けられている場合には、コントローラ方向D2は、操作者が取手を把持した場合に正面を向く方向であるとよい。また、遠隔操作装置30におけるタッチパネル34以外の箇所に、遠隔操作に関する文字や記号などが設けられている構成においては、コントローラ方向D2は上記文字や記号が読める標準的な向きでもよい。
また、コントローラ方向検出部35は、操作者の視線を検知する検知部を有し、当該検知部によって検知された操作者の視線の向きをコントローラ方向D2として検出してもよい。この場合、上記検知部は、遠隔操作装置30に取り付けられていてもよいし、遠隔操作装置30と通信可能な状態で操作者に装着されるウェアラブルセンサでもよい。
なお、コントローラ方向D2は、遠隔操作装置30の姿勢に関わらず、遠隔操作装置30の固有の方向として固定されていてもよい。この場合、遠隔操作装置30には、コントローラ方向D2を示すガイド部が設けられていてもよい。
図3及び図4に示すように、リモートCPU31は、タッチパネル34に、コントローラ方向D2を表示させるように構成されている。これにより、操作者は、コントローラ方向D2を把握できる。
また、走行系アイコンIc1は、手前側に後退アイコンが配置され、奥側に前進アイコンが配置されるように配列されている。例えば、図3に示すように、横向き操作画面Ga1では、走行系アイコンIc1は、手前から奥に向かって、後退アイコン、停止アイコン、前進アイコンの順に配列されている。
リモートCPU31は、遠隔操作プログラム40を用いて、フォークリフト20の遠隔操作を行う。詳細には、リモートCPU31は、タッチパネル34に操作画面Gaを表示させ、入力操作が行われるまで待機する。リモートCPU31は、操作画面Gaに対する入力操作が行われた場合、当該入力操作を把握する。例えば、リモートCPU31は、走行系アイコンIc1への入力操作の有無、詳細には前進アイコン、停止アイコン又は後退アイコンのいずれかが操作されたか否かを把握する。また、リモートCPU31は、方向系アイコンIc2への入力操作の有無、詳細にはハンドル形状の方向系アイコンIc2に対して右回り又は左回りへのスライド操作が行われたか否かを把握する。
リモートCPU31は、操作画面Gaが表示されている状況においてタッチパネル34への入力操作を把握した場合には、当該入力操作に対応した遠隔操作信号SGbを生成するように構成されている。遠隔操作信号SGbは、両通信部28,33間の無線通信に適した形式の信号であり、入力操作に対応した内容のデータを含む。
例えば、リモートCPU31は、走行系アイコンIc1への入力操作が行われたことに基づいて、当該入力操作に対応した遠隔操作信号SGbを生成する処理を実行する。詳細には、リモートCPU31は、前進アイコンが操作(タッチ)されたと把握した場合には、フォークリフト20の前進に対応したデータが設定された遠隔操作信号SGbを生成する処理を実行する。一方、リモートCPU31は、後退アイコンが操作(タッチ)されたと把握した場合には、フォークリフト20の後退に対応したデータが設定された遠隔操作信号SGbを生成する処理を実行する。
リモートCPU31は、遠隔操作信号SGbを生成した場合には、リモート通信部33を用いて遠隔操作信号SGbを車両通信部28に向けて送信する。車両通信部28にて受信された遠隔操作信号SGbは、信号変換部29によって制御信号SGaに変換されて、車両CPU25に入力される。これにより、フォークリフト20は、操作画面Gaへの入力操作に対応した動作(詳細には走行)を行う。
また、リモートCPU31は、方向系アイコンIc2への入力操作が行われたことに基づいて、遠隔操作プログラム40のうち方向制御処理実行プログラム41を読み出し、方向系アイコンIc2への入力操作に対応した遠隔操作信号SGbを生成し車両通信部28に送信する方向制御処理を実行する。
リモートCPU31は、方向制御処理では、所定の制御モードで進行方向D1を制御する。本実施形態では、進行方向D1を制御する制御モードとして、通常モードと反転モードとが設定されている。これらのモードについては、方向制御処理の具体的な制御内容とともに説明する。
図5を用いて方向制御処理について説明する。
図5に示すように、リモートCPU31は、まずステップS101にて、方向系アイコンIc2への入力操作に基づいて入力操作方向Dinを設定する。入力操作方向Dinとは、操作者の入力操作に対応した方向であり、基本的には操作者がフォークリフト20を曲げたい方向である。
図6に示すように、入力操作方向Dinは、左右方向を示す正負情報PNinと、コントローラ方向D2に対する角度情報θinとを含む。正負情報PNinは、フォークリフト20の曲がる方向を規定する情報であり、角度情報θinは、フォークリフト20の曲がる角度の大きさを規定する情報である。本実施形態では、正負情報PNinは、右方向が「+」とし、左方向が「−」として設定されている。
リモートCPU31は、ハンドル形状の方向系アイコンIc2に対して右回りのスライド操作、又は、左回りのスライド操作が行われたか否かを判定するとともに、そのスライド量を把握する。リモートCPU31は、スライド操作方向が右回りか左回りかに基づいて入力操作方向Dinの正負情報PNinを設定し、スライド量に基づいて入力操作方向Dinの角度情報θinを設定する。
詳細には、リモートCPU31は、スライド操作方向が右回りである場合には正負情報PNinに「正(+)」を設定する一方、スライド操作方向が左回りである場合には正負情報PNinに「負(−)」を設定する。また、リモートCPU31は、スライド量が大きいほど大きい角度情報θinを設定する。これにより、入力操作に対応した入力操作方向Dinが設定される。なお、ステップS101の処理は、操作者の入力操作に対応した入力操作方向Dinを把握する処理とも言える。
図5に示すように、リモートCPU31は、ステップS101の処理の実行後は、ステップS102にて、進行方向D1を制御する現在の制御モードが通常モードであるか否かを判定する。詳細には、例えばリモートメモリ32には、制御モードを特定するためのモード特定情報が記憶された記憶領域が設けられており、リモートCPU31は、上記モード特定情報を参照することにより、現在の制御モードが通常モードであるか否かを判定する。
リモートCPU31は、現在の制御モードが通常モードであると判定した場合には、ステップS103及びステップS104にて、通常モードで進行方向D1を制御する。通常モードとは、入力操作方向Dinに基づいて進行方向D1を制御する制御モードであり、詳細には現在の進行方向D1を、入力操作方向Dinの正負情報PNinに対応する方向に角度情報θinの角度分だけ曲げる制御モードである。本実施形態において正負情報PNinに対応する方向とは、正負情報PNinが「+」である場合には右方向であり、正負情報PNinが「−」である場合には左方向である。
詳細には、リモートCPU31は、ステップS103にて、遠隔操作信号SGbとして、入力操作方向Dinがそのまま設定された通常遠隔操作信号SGb1を生成する。続くステップS104では、リモートCPU31は、ステップS103にて生成された通常遠隔操作信号SGb1を送信する。車両通信部28によって受信された通常遠隔操作信号SGb1は、信号変換部29によって制御信号SGaに変換されて、車両CPU25に入力される。車両CPU25は、上記制御信号SGaに設定されている方向、すなわち通常遠隔操作信号SGb1に設定されている入力操作方向Dinに基づいて進行方向D1を変更する。これにより、フォークリフト20は、通常遠隔操作信号SGb1に対応した進行方向D1に進む。
図5に示すように、リモートCPU31は、現在の制御モードが通常モードではない場合、すなわち現在の制御モードが反転モードである場合には、ステップS102を否定判定し、ステップS105及びステップS106にて、反転モードで進行方向D1を制御する。反転モードとは、コントローラ方向D2に対して入力操作方向Dinを反転させた反転方向Drに基づいて進行方向D1を制御する制御モードであり、詳細には現在の進行方向D1を、反転方向Drの正負情報PNinに対応する方向に角度情報θinの角度分だけ曲げる制御モードである。
ここで、図6に示すように、反転方向Drとは、入力操作方向Dinとは左右方向が反転している方向である。本実施形態では、反転方向Drとは、入力操作方向Dinに対して正負情報PNinが反転している一方、角度情報θinが同一に設定されている方向である。例えば、入力操作方向Dinの正負情報PNinが「+」である場合には、反転方向Drの正負情報PNinは「−」である。
図5に示すように、リモートCPU31は、ステップS105にて、遠隔操作信号SGbとして、反転方向Drが設定された反転遠隔操作信号SGb2を生成する。詳細には、リモートCPU31は、入力操作方向Dinの正負情報PNinを反転させて反転方向Drを導出し、当該反転方向Drが設定された反転遠隔操作信号SGb2を生成する。続くステップS106では、リモートCPU31は、ステップS105にて生成された反転遠隔操作信号SGb2を送信する。車両通信部28によって受信された反転遠隔操作信号SGb2は、信号変換部29によって制御信号SGaに変換されて、車両CPU25に入力される。車両CPU25は、上記制御信号SGaに設定されている方向、すなわち反転遠隔操作信号SGb2に設定されている反転方向Drに基づいて進行方向D1を変更する。これにより、フォークリフト20は、反転遠隔操作信号SGb2に対応した進行方向D1に進む。
すなわち、リモートCPU31は、方向制御処理において、進行方向D1に関する方向(入力操作方向Din又は反転方向Dr)が設定された遠隔操作信号SGbを送信するように構成されている。そして、これに対応させて、フォークリフト20は、その遠隔操作信号SGbに設定されている方向に基づいて進行方向D1を変更するように構成されている。
本実施形態では、方向制御処理を実行するリモートCPU31、及び、通常遠隔操作信号SGb1又は反転遠隔操作信号SGb2に基づいてフォークリフト20を走行させる車両CPU25が「制御部」に対応する。また、ステップS101の処理を実行するリモートCPU31が「入力操作方向設定部」に対応し、ステップS102〜S106の処理を実行するリモートCPU31が「遠隔操作信号制御部」に対応する。
なお、本実施形態では、リモートCPU31は、走行系アイコンIc1に対する入力操作に対応する遠隔操作信号SGbと、方向系アイコンIc2に対する入力操作に対応する遠隔操作信号SGbとを別々に送信する。但し、これに限られず、リモートCPU31は、走行系アイコンIc1に対する入力操作に対応するデータと、方向系アイコンIc2に対する入力操作に対応するデータとを含む1つの遠隔操作信号SGbを送信する構成でもよい。
次に、図7及び図8を用いて、各制御モードに対するフォークリフト20の走行態様、及び、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚との関係について説明する。
図7(a)は進行方向D1とコントローラ方向D2とが同一方向である状況における通常モード時のフォークリフト20の走行態様を示し、図7(b)は進行方向D1とコントローラ方向D2とが同一方向である状況における反転モード時のフォークリフト20の走行態様を示す。図8は、進行方向D1とコントローラ方向D2とが反対方向である状況における通常モード時のフォークリフト20の走行態様を示す。なお、図示の都合上、図7,8及び図11,12においては、走行系アイコンIc1を省略して示す。
まず、通常モードについて説明すると、図7(a)の破線に示すように、操作画面Gaに右回りの入力操作が行われた場合には、入力操作方向Dinに右方向成分が設定される。詳細には、入力操作方向Dinの正負情報PNinが「+」に設定される。そして、入力操作方向Dinが設定された通常遠隔操作信号SGb1がフォークリフト20に向けて送信されるため、図7(a)の破線に示すように、フォークリフト20は現在の進行方向D1に対して右方向に曲がる。
一方、図7(a)の一点鎖線に示すように、操作画面Gaに左回りの入力操作が行われた場合には、入力操作方向Dinに左方向成分が設定される。詳細には、入力操作方向Dinの正負情報PNinが「−」に設定される。そして、入力操作方向Dinが設定された通常遠隔操作信号SGb1がフォークリフト20に向けて送信されるため、図7(a)の一点鎖線に示すように、フォークリフト20は現在の進行方向D1に対して左方向に曲がる。
すなわち、通常モードは、入力操作方向Dinに右方向成分が設定された場合には、フォークリフト20が右方向に曲がるように進行方向D1を制御する一方、入力操作方向Dinに左方向成分が設定された場合には、フォークリフト20が左方向に曲がるように進行方向D1を制御する制御モードである。
次に反転モードについて説明すると、図7(b)に示すように、反転モードでは、フォークリフト20は、入力操作方向Dinとは逆方向に進む。詳細には、図7(b)の破線に示すように、操作画面Gaに右回りの入力操作が行われた場合には、入力操作方向Dinの正負情報PNinが「+」に設定される。この場合、正負情報PNinが「−」の反転方向Drが設定された反転遠隔操作信号SGb2がフォークリフト20に向けて送信されるため、図7(b)の破線に示すように、フォークリフト20は現在の進行方向D1に対して左方向に曲がる。
一方、図7(b)の一点鎖線に示すように、操作画面Gaに左回りの入力操作が行われた場合には、入力操作方向Dinの正負情報PNinが「−」に設定される。この場合、正負情報PNinが「+」の反転方向Drが設定された反転遠隔操作信号SGb2がフォークリフト20に向けて送信されるため、図7(b)の一点鎖線に示すように、フォークリフト20は現在の進行方向D1に対して右方向に曲がる。
すなわち、反転モードは、入力操作方向Dinに右方向成分が設定された場合には、フォークリフト20が左方向に曲がるように進行方向D1を制御する一方、入力操作方向Dinに左方向成分が設定された場合には、フォークリフト20が右方向に曲がるように進行方向D1を制御する制御モードである。
ここで、図7に示すように、コントローラ方向D2と進行方向D1とが近い(好ましくは一致している)場合、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚とのズレが小さい。このような状況下では、図7(a)に示すように、制御モードが通常モードに設定されていることにより、操作者から見て、入力操作と進行方向D1の変更方向とが一致する。これにより、フォークリフト20の操作ミスが生じにくい。
一方、図8に示すように、コントローラ方向D2と進行方向D1とが大きく異なっている場合、詳細には両者が互いに反対方向となっている場合、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚とが反転する。詳細には、コントローラ方向D2と進行方向D1とが反転している状況において制御モードが通常モードに設定されている場合、右方向に対応した入力操作が行われると、フォークリフト20が進行方向D1に対して右方向に曲がる。この場合、操作者から見ると、フォークリフト20が左方向に曲がったように見える。このため、操作者から見ると、入力操作とフォークリフト20の進行方向D1とが一致しておらず、フォークリフト20が所望の方向とは反対方向に曲がったように見える。
これに対して、コントローラ方向D2と進行方向D1とが互いに反対方向となっている状況において、制御モードが反転モードに設定されると、操作者から見て、入力操作に対応する方向と進行方向D1の変更方向とが一致する。これにより、フォークリフト20の操作ミスが生じにくい。
この点を鑑みて、リモートCPU31は、コントローラ方向D2と進行方向D1とのなす角度である相対角度θに基づいて、制御モードを設定する制御モード設定処理を実行する。詳細には、遠隔操作プログラム40には、制御モード設定処理を実行するための制御モード設定処理実行プログラム42が含まれており、リモートCPU31は、制御モード設定処理実行プログラム42を読み出し、制御モード設定処理を実行する。なお、本実施形態では、制御モード設定処理は、進行方向D1の変動に追従するべく、フォークリフト20の遠隔操作中、定期的に実行される。
図9を用いて制御モード設定処理について説明する。
図9に示すように、リモートCPU31は、まずステップS201にて、進行方向D1を把握する。詳細には、リモートCPU31は、リモート通信部33を用いて、進行方向D1の要求信号を車両通信部28に向けて送信する。車両CPU25は、車両通信部28が上記要求信号を受信したことに基づいて、進行方向検出部27の検出結果である進行方向D1の方位を把握し、その把握された進行方向D1の方位情報が設定された方位情報信号を、車両通信部28を用いてリモート通信部33に向けて送信する。リモートCPU31は、リモート通信部33にて受信された方位情報信号に基づいて、現在の進行方向D1の方位を把握する。
続くステップS202では、リモートCPU31は、コントローラ方向検出部35の検出結果に基づいて、現在のコントローラ方向D2(詳細にはコントローラ方向D2の方位)を把握する。
その後、リモートCPU31は、ステップS203にて、ステップS201及びステップS202の把握結果に基づいて、相対角度θを算出する。相対角度θは、進行方向D1とコントローラ方向D2とによって規定される0°〜180°までの範囲内の角度である。例えば、進行方向D1とコントローラ方向D2とが一致していれば相対角度θは0°であり、進行方向D1とコントローラ方向D2とが互いに反対方向となっていれば相対角度θは180°である。
なお、念のため説明すると、相対角度θとは水平面における平面角を意味している。仮にコントローラ方向D2及び進行方向D1の少なくとも一方に高さ方向成分(鉛直方向成分)が含まれている場合には、相対角度θは、当該高さ方向成分を無視した角度である。換言すれば、相対角度θとは、鉛直方向から見たコントローラ方向D2と進行方向D1とのなす角度と言える。
続くステップS204では、リモートCPU31は、通常モードから反転モードへの切替条件である反転モード切替条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、反転モード切替条件は、(A)現在の制御モードが通常モードであり、且つ、(B)相対角度θが予め定められた第1閾値角度θth1よりも大きいことである。
第1閾値角度θth1は、任意であるが、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚とが反転し易い下限値(例えば90°)以上に設定されているとよく、例えば90°〜180°の範囲内の数値に設定されているとよい。
リモートCPU31は、反転モード切替条件が成立していない場合、詳細には現在の制御モードが反転モードである、又は、現在の制御モードが通常モードであっても相対角度θが第1閾値角度θth1以下である場合には、そのまま本制御モード設定処理を終了する。
一方、リモートCPU31は、反転モード切替条件が成立している場合には、ステップS205に進み、フォークリフト20を一旦停止させる一旦停止処理を実行する。詳細には、リモートCPU31は、一旦停止に対応した遠隔操作信号SGbを生成し、送信する。車両CPU25は、車両通信部28が上記一旦停止に対応した遠隔操作信号SGbを受信したことに基づいて、フォークリフト20を一旦停止させる。
続くステップS206では、リモートCPU31は、操作画面Gaに代えて、選択画面Gbをタッチパネル34に表示させる。
図10に示すように、選択画面Gbには、制御モードを選択する旨の表示と、通常モードに対応した通常モードアイコンIc3と、反転モードに対応した反転モードアイコンIc4とが表示される。
図9に示すように、リモートCPU31は、ステップS207では、通常モードアイコンIc3、又は、反転モードアイコンIc4のいずれかが操作(タッチ)されるまで待機する。そして、リモートCPU31は、両モードアイコンIc3,Ic4のいずれかが操作された場合には、反転モードが選択されたか否かを判定する。詳細には、リモートCPU31は、反転モードアイコンIc4が操作された場合には反転モードが選択されたと判定する一方、通常モードアイコンIc3が操作された場合には通常モードが選択されたと判定する。
リモートCPU31は、反転モードが選択された場合には、制御モードの切り替えを許容する。具体的には、リモートCPU31は、ステップS208に進む。ステップS208では、リモートCPU31は、制御モードを通常モードから反転モードに切り替える。詳細には、リモートCPU31は、モード特定情報を、通常モードに対応した情報から、反転モードに対応した情報に更新する。これにより、リモートCPU31は、方向制御処理において、通常遠隔操作信号SGb1ではなく反転遠隔操作信号SGb2の生成及び送信を行う。
続くステップS209では、リモートCPU31は、制御モードが切り替わったことを報知する。例えば、リモートCPU31は、タッチパネル34にて制御モードが反転モードになった旨の表示を行う。但し、制御モードの切り替えが行われた旨の報知態様は、タッチパネル34に限られず任意であり、例えば音声や専用のランプ等でもよい。本実施形態では、タッチパネル34が「報知部」に対応する。
リモートCPU31は、ステップS209の処理の実行後は、ステップS210にて運転再開処理を実行する。運転再開処理では、リモートCPU31は、運転再開に対応した遠隔操作信号SGbを生成し、送信する。車両CPU25は、車両通信部28が上記運転再開に対応した遠隔操作信号SGbを受信したことに基づいて、フォークリフト20の運転を再開させる。この場合、車両CPU25は、一旦停止する直前の進行方向D1と同一方向にフォークリフト20を進行させる。
一方、リモートCPU31は、ステップS207にて通常モードが選択された場合には、制御モードの切り替えを制限する。詳細には、リモートCPU31は、ステップS208及びステップS209の処理を実行することなく、ステップS210に進む。これにより、制御モードの切り替えが行われることなく、フォークリフト20の運転が再開される。
すなわち、リモートCPU31は、反転モードが選択された場合には、通常モードから反転モードへの切り替えを許容する一方、通常モードが選択された場合には、制御モードの切り替えが実行されないように制限する。
図9に示すように、リモートCPU31は、反転モード切替条件が成立していない場合には、ステップS211に進み、通常モード切替条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、通常モード切替条件は、(C)現在の制御モードが反転モードであり、且つ、(D)相対角度θが予め定められた第2閾値角度θth2未満であることである。
第2閾値角度θth2は、任意であるが、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚とが一致し易い上限値(例えば90°)以下に設定されているとよく、例えば45°〜90°の範囲内の数値に設定されているとよい。なお、第1閾値角度θth1と第2閾値角度θth2とは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
リモートCPU31は、通常モード切替条件が成立していない場合、詳細には現在の制御モードが通常モードである、又は、現在の制御モードが反転モードであっても相対角度θが第2閾値角度θth2以上である場合には、そのまま本制御モード設定処理を終了する。
一方、リモートCPU31は、通常モード切替条件が成立している場合には、ステップS212及びステップS213の処理を実行する。これらの処理は、ステップS205及びステップS206の処理と同一である。
続くステップS214では、リモートCPU31は、通常モードが選択されたか否かを判定する。リモートCPU31は、通常モードが選択された場合には、ステップS215に進み、制御モードを反転モードから通常モードに切り替える。詳細には、リモートCPU31は、モード特定情報を、反転モードに対応した情報から、通常モードに対応した情報に更新する。これにより、リモートCPU31は、方向制御処理において、反転遠隔操作信号SGb2ではなく通常遠隔操作信号SGb1の生成及び送信を行う。
その後、リモートCPU31は、ステップS216にて、制御モードが切り替わったことを報知して、ステップS210の運転再開処理に進む。ステップS216では、リモートCPU31は、例えば、タッチパネル34にて制御モードが通常モードになった旨の表示を行う。但し、制御モードの切り替えが行われた旨の報知態様は、タッチパネル34に限られず任意である。
一方、リモートCPU31は、ステップS214にて反転モードが選択された場合には、ステップS215及びステップS216の処理を実行することなく、ステップS210に進む。この場合、制御モードの切り替えが行われることなく、フォークリフト20の運転が再開される。
すなわち、リモートCPU31は、通常モードが選択された場合には、反転モードから通常モードへの切り替えを許容する一方、反転モードが選択された場合には、制御モードの切り替えが実行されないように制限する。
ちなみに、制御モードの選択及び切り替えが行われている期間中(詳細にはステップS206〜S209、又は、ステップS213〜S216の処理の実行中)は、フォークリフト20は一旦停止している。更に上記期間中、操作画面Gaは表示されない。このため、フォークリフト20の運転(走行及び方向)に関する入力操作が行われない。すなわち、リモートCPU31は、上記期間中に亘って、進行方向D1を含む走行及び方向に関する入力操作を禁止している。したがって、走行及び方向に関する遠隔操作信号SGbは生成されない。よって、制御モードの選択及び切り替えが行われている期間中に遠隔操作信号SGbが送信されて、フォークリフト20が誤って動いてしまうという事態は生じない。
本実施形態では、ステップS203の処理を実行するリモートCPU31が「算出部」に対応し、ステップS208又はステップS215の処理を実行するリモートCPU31が「切替部」に対応する。また、ステップS206,S207の処理を実行するリモートCPU31が「第1選択部」に対応し、ステップS207を肯定判定しステップS208に進む処理及びステップS207を否定判定しステップS210に進む処理を実行するリモートCPU31が「第1制限部」に対応する。更に、ステップS213,S214の処理を実行するリモートCPU31が「第2選択部」に対応し、ステップS214を肯定判定しステップS215に進む処理及びステップS214を否定判定しステップS210に進む処理を実行するリモートCPU31が「第2制限部」に対応する。ステップS205又はステップS212の処理を実行するリモートCPU31が「制動制御部」に対応する。
また、方向制御処理実行プログラム41及び制御モード設定処理実行プログラム42が、遠隔操作装置30を、「入力操作方向設定部」及び「制御部」として機能させる産業車両用遠隔操作プログラムに対応する。
次に、本実施形態の作用について図11及び図12を用いて説明する。なお、図11においては、制御モードが通常モードであって相対角度θが第1閾値角度θth1以下である場合を示し、図12においては、制御モードが反転モードであって相対角度θが第2閾値角度θth2以上である場合を示す。
図11に示すように、相対角度θが第1閾値角度θth1以下である場合には、制御モードが通常モードである方が、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚とのズレが小さい。具体的には、例えば図11の破線に示すように、方向系アイコンIc2が右回りにスライド操作されると、操作者から見てフォークリフト20は右に曲がる。一方、図11の一点鎖線に示すように、方向系アイコンIc2が左回りにスライド操作されると、操作者から見てフォークリフト20は左に曲がる。
一方、図12に示すように、相対角度θが第2閾値角度θth2以上である場合には、制御モードが反転モードである方が、操作者の方向感覚とフォークリフト20の操作感覚とのズレが小さい。具体的には、例えば図12の破線に示すように、方向系アイコンIc2が右回りにスライド操作されると、操作者から見てフォークリフト20は右に曲がる。一方、図12の一点鎖線に示すように、方向系アイコンIc2が左回りにスライド操作されると、操作者から見てフォークリフト20は左に曲がる。
すなわち、フォークリフト20が操作者に対して相対している場合には、制御モードが反転モードになることによって、フォークリフト20の操作感覚と操作者の方向感覚とが左右逆になることが回避されている。これにより、フォークリフト20が操作者に向かってくるような向きで走行している状態において、操作者の思った通りの向きにフォークリフト20を曲げることが可能となっている。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)産業車両用遠隔操作システム10は、産業車両としてのフォークリフト20と、フォークリフト20を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置30とを備えている。フォークリフト20は、車両通信部28と、進行方向D1の方位を検出する進行方向検出部27とを有している。
遠隔操作装置30は、車両通信部28と無線通信を行うリモート通信部33と、遠隔操作装置30が向いている方向であるコントローラ方向D2の方位を検出するコントローラ方向検出部35と、入力操作が行われる入力部としてのタッチパネル34と、当該入力操作に基づいて入力操作方向Dinを設定するリモートCPU31とを備えている。リモートCPU31は、通常モード又は反転モードで進行方向D1を制御するものである。通常モードは、入力操作方向Dinに基づいて進行方向D1を制御する制御モードであり、反転モードは、コントローラ方向D2に対して入力操作方向Dinを反転させた反転方向Drに基づいて進行方向D1を制御する制御モードである。
リモートCPU31は、進行方向D1とコントローラ方向D2とのなす角度である相対角度θを算出し、その相対角度θに基づいて制御モードを切り替える。詳細には、リモートCPU31は、通常モードである状況にて相対角度θが第1閾値角度θth1よりも大きくなった場合に、制御モードを通常モードから反転モードに切り替える。一方、リモートCPU31は、反転モードである状況にて相対角度θが第2閾値角度θth2未満となった場合に、制御モードを反転モードから通常モードに切り替える。
かかる構成によれば、操作者とフォークリフト20とが相対する場合であっても、フォークリフト20の操作感覚を、操作者の方向感覚に近づけることができる。これにより、両感覚のズレに起因するフォークリフト20の誤操作を抑制できる。よって、フォークリフト20の操作性の向上を図ることができる。
(2)通常モードは、入力操作方向Dinに右方向成分が含まれている場合にはフォークリフト20が右に曲がる一方、入力操作方向Dinに左方向成分が含まれている場合にはフォークリフト20が左に曲がるように進行方向D1を制御する制御モードである。反転モードは、入力操作方向Dinに右方向成分が含まれている場合にはフォークリフト20が左に曲がる一方、入力操作方向Dinに左方向成分が含まれている場合にはフォークリフト20が右に曲がるように進行方向D1を制御する制御モードである。かかる構成によれば、相対角度θに応じて制御モードを切り替えることにより、操作者から見た通りの向きにフォークリフト20を曲げることができる。
(3)リモートCPU31は、反転モード切替条件が成立したこと、詳細には通常モード時に相対角度θが第1閾値角度θth1よりも大きくなったことに基づいて、制御モードを選択させる処理(ステップS206,S207)を実行する。リモートCPU31は、反転モードが選択された場合には、通常モードから反転モードへの切り替えを許容する一方、通常モードが選択された場合には、通常モードから反転モードへの切り替えが行われないように制御モードの切り替えを制限する。かかる構成によれば、操作者の意図しない制御モードの切り替えが行われることを回避できる。
(4)リモートCPU31は、通常モード切替条件が成立したこと、詳細には反転モード時に相対角度θが第2閾値角度θth2未満となったことに基づいて、制御モードを選択させる処理(ステップS213,S214)を実行する。リモートCPU31は、通常モードが選択された場合には、反転モードから通常モードへの切り替えを許容する一方、反転モードが選択された場合には、反転モードから通常モードへの切り替えが行われないように制御モードの切り替えを制限する。かかる構成によれば、操作者の意図しない制御モードの切り替えが行われることを回避できる。
(5)リモートCPU31は、反転モード切替条件が成立したこと、又は、通常モード切替条件が成立したことに基づいて、フォークリフト20を一旦停止させる処理(ステップS205又はステップS212)を実行するように構成されている。かかる構成によれば、フォークリフト20の走行中に制御モードが切り替えられることに起因してフォークリフト20が急旋回したり、進行方向D1が誤った方向となったりするといったフォークリフト20の誤操作を抑制できる。
(6)リモートCPU31は、進行方向D1に関する方向が設定された遠隔操作信号SGbを送信するものである。詳細には、リモートCPU31は、通常モード時には遠隔操作信号SGbとして入力操作方向Dinが設定された通常遠隔操作信号SGb1を送信し、反転モード時には遠隔操作信号SGbとして反転方向Drが設定された反転遠隔操作信号SGb2を送信する。これに対応させて、フォークリフト20は、上記遠隔操作信号SGbに設定された方向(入力操作方向Din又は反転方向Dr)に対応させて進行方向D1を変更する。かかる構成によれば、フォークリフト20(車両CPU25)にて反転方向Drを算出する必要がない。これにより、車両CPU25の処理の簡素化を図ることができる。
また、本構成によれば、遠隔操作装置30を用いることにより、遠隔操作信号SGbに基づいて走行する複数種類のフォークリフト20を、通常モード又は反転モードで制御できる。これにより、遠隔操作装置30を複数種類のフォークリフト20に対して適用できるため、汎用性の向上を図ることができる。
(7)産業車両用遠隔操作システム10は、制御モードの切り替えが行われる場合に報知が行われるタッチパネル34を備えている。かかる構成によれば、操作者が制御モードの切り替えを容易に確認できる。
(8)リモートCPU31は、制御モードの選択及び切り替えが行われている期間に亘って、進行方向D1に関する入力操作を禁止している。これにより、上記期間中に進行方向D1に関する入力操作が行われることによって生じる不都合、例えばフォークリフト20の誤操作等を抑制できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、方向制御処理及び制御モード設定処理を実行する主体が遠隔操作装置30ではなくフォークリフト20となっている。この点について、図13〜図16を用いて説明する。
図13に示すように、本実施形態では、リモートメモリ32ではなく、車両メモリ26に、方向制御処理実行プログラム51、及び、制御モード設定処理実行プログラム52が記憶されている。
本実施形態のリモートメモリ32の遠隔操作プログラム40には、リモート処理を実行するためのリモート処理実行プログラム53が含まれている。リモートCPU31は、タッチパネル34の操作画面Gaへの入力操作が行われたことに基づいて、リモート処理実行プログラム53を読み出し、遠隔操作信号SGbの送信を行うためのリモート処理を実行する。
リモート処理について図14を用いて説明する。
図14に示すように、リモートCPU31は、まずステップS301にて、入力操作に基づいて入力操作方向Dinを設定する。そして、リモートCPU31は、ステップS302にて、入力操作方向Dinが設定された遠隔操作信号SGbを生成し、続くステップS303にて遠隔操作信号SGbを送信して、本リモート処理を終了する。なお、本実施形態では、ステップS302,S303の処理を実行するリモートCPU31が「遠隔操作信号制御部」に対応する。
本実施形態の車両CPU25には、遠隔操作信号SGbが変換された制御信号SGaが入力される。車両CPU25は、上記制御信号SGaが入力されたことに基づいて、方向制御処理実行プログラム51を読み出し、方向制御処理を実行する。なお、方向制御処理を実行する車両CPU25が「車両制御部」に対応する。
図15を用いて本実施形態の方向制御処理について説明する。
図15に示すように、車両CPU25は、ステップS401にて、制御信号SGa(換言すれば遠隔操作信号SGb)に設定されている入力操作方向Dinを把握する。
続くステップS402では、車両CPU25は、現在の制御モードを把握し、現在の制御モードが通常モードであるか否かを判定する。車両CPU25は、現在の制御モードが通常モードである場合には、ステップS403に進み、入力操作方向Dinに基づいて進行方向D1を制御して、本方向制御処理を終了する。詳細には、車両CPU25は、現在の進行方向D1を、入力操作方向Dinの正負情報PNinに対応する方向に入力操作方向Dinの角度情報θinの角度分だけ変更する。
一方、車両CPU25は、現在の制御モードが反転モードである場合には、ステップS404に進み、入力操作方向Dinに基づいて反転方向Drを導出する。詳細には、車両CPU25は、入力操作方向Dinの正負情報PNinを反転させたものを、反転方向Drとして導出する。続くステップS405では、車両CPU25は、反転方向Drに基づいて進行方向D1を制御して、本方向制御処理を終了する。詳細には、車両CPU25は、現在の進行方向D1を、反転方向Drの正負情報PNinに対応する方向に反転方向Drの角度情報θinの角度分だけ変更する。
車両CPU25は、フォークリフト20の走行中、制御モード設定処理実行プログラム52を定期的に読み出し、制御モード設定処理を定期的に実行する。以下、図16を用いて本実施形態の制御モード設定処理について説明する。
図16に示すように、車両CPU25は、まずステップS501にて、進行方向検出部27の検出結果に基づいて進行方向D1(詳細には進行方向D1の方位)を把握する。そして、車両CPU25は、ステップS502にて、コントローラ方向D2を把握する。詳細には、車両CPU25は、車両通信部28を用いてリモート通信部33にコントローラ方向D2の要求信号を送信する。リモートCPU31は、上記要求信号を受信した場合に、コントローラ方向検出部35の検出結果に基づいて現在のコントローラ方向D2の方位を把握し、その方位情報が含まれた信号を車両通信部28に送信する。これにより、車両CPU25がコントローラ方向D2の方位を把握する。
その後、車両CPU25は、ステップS503〜S516の処理を実行する。これらの処理は、制御主体が異なっていることに対応させて処理内容の一部が異なっている点を除き、第1実施形態の対応する処理(ステップS203〜S216)と基本的には同一である。
例えば、ステップS505及びステップS512では、車両CPU25は、走行アクチュエータ23を直接制御して、フォークリフト20を一旦停止させる。また、ステップS506,S509及びステップS513,S516では、車両CPU25は、選択画面Gb又は報知画面を表示するようにリモートCPU31に対して指示信号を送信し、リモートCPU31は、これらの指示信号に基づいてタッチパネル34の表示制御を行う。
更に、リモートCPU31は、選択画面Gbが表示されている状況にて制御モードの選択操作が行われた場合、どちらの制御モードが選択されたのかを特定し、その特定結果を含む信号を車両CPU25に送信する。車両CPU25は、上記信号に含まれる特定結果に基づいて、ステップS507及びステップS514の処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(9)コントローラ方向検出部35と、タッチパネル34と、入力操作方向Dinが設定された遠隔操作信号SGbを送信するリモート通信部33とを有する遠隔操作装置30によって遠隔操作されるフォークリフト20は、進行方向検出部27と、遠隔操作信号SGbを受信する車両通信部28と、進行方向D1を制御する車両CPU25とを有する。
かかる構成において、遠隔操作装置30は、リモート通信部33を用いて、入力操作方向Dinが設定された遠隔操作信号SGbを車両通信部28に向けて送信するリモート処理を実行するリモートCPU31を備えている。これに対応させて、車両CPU25は、遠隔操作信号SGb(詳細には遠隔操作信号SGbを信号変換して得られる制御信号SGa)に基づいて進行方向D1を制御する方向制御処理を実行する。方向制御処理では、車両CPU25は、通常モード時には入力操作方向Dinに基づいて進行方向D1を制御し、反転モード時には入力操作方向Dinから反転方向Drを導出し、当該反転方向Drに基づいて進行方向D1を制御する。そして、車両CPU25は、相対角度θに基づいて制御モードを切り替える制御モード設定処理を実行する。これにより、(1)等と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、車両CPU25が制御モードに基づく進行方向D1の制御や、制御モードの切り替えを行うため、遠隔操作装置30の処理の簡素化を図ることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 入力操作方向Dinのデータ形式は、各実施形態のものに限られず任意である。例えば、入力操作方向Dinは、0°〜360°の範囲内の数値が設定される構成でもよい。この場合、例えば左方向に対応する数値範囲として0°〜180°が設定され、右方向に対応する数値範囲として180°〜360°が設定されてもよい。かかる構成において、反転方向Drとは、360°から入力操作方向Dinの角度を差し引いた角度の方向である。これにより、左右が反転する。
○ 第1実施形態において、ステップS206及びステップS207の処理と、ステップS213及びステップS214の処理とが省略されてもよい。要は、リモートCPU31は、反転モード切替条件又は通常モード切替条件が成立した場合には、自動で制御モードを切り替えてもよい。
なお、リモートCPU31は、例えば反転モード切替条件が成立した場合には自動で制御モードを切り替える一方、通常モード切替条件が成立した場合には制御モードを選択させるように構成されてもよいし、その逆でもよい。すなわち、「第1選択部」及び「第1制限部」と、「第2選択部」及び「第2制限部」とは一体である必要はない。第2実施形態についても同様である。
○ 操作者に制御モードを選択させるための具体的な構成は任意であり、例えば遠隔操作装置30に専用の選択ボタン等が設けられていてもよい。
○ 第1実施形態において、リモートCPU31は、ステップS205及びステップS212にて、フォークリフト20を一旦停止させるのに代えて、減速させる構成でもよい。この場合、制御モードの選択や切り替えに伴って、フォークリフト20が一旦停止することに起因する作業性の低下を抑制できる。第2実施形態についても同様である。
○ ステップS205又はステップS212のいずれか一方を省略してもよい。すなわち、リモートCPU31は、反転モード切替条件又は通常モード切替条件のいずれか一方の条件が成立した場合には、フォークリフト20の一旦停止又は減速を行う一方、他方の条件が成立した場合には、フォークリフト20の一旦停止又は減速を実行しない構成でもよい。また、ステップS205,S210,S212を省略してもよい。つまり、一旦停止又は減速は必須ではない。第2実施形態についても同様である。
○ ステップS209,S216の処理及びステップS509,S516の処理のうち少なくとも一方を省略してもよい。すなわち、制御モードの切り替えが行われた旨の報知は必須ではない。
○ 例えば、方向系アイコンIc2は、右アイコン及び左アイコンで構成されてもよい。この場合、入力操作方向Dinは、正負情報PNinのみでもよい。この場合、リモートCPU31は、正負情報PNinのみが設定された遠隔操作信号SGbを送信する。上記遠隔操作信号SGbを受信したフォークリフト20は、正負情報PNinに対応した方向に予め定められた一定角度だけ曲がるとよい。すなわち、入力操作方向Dinの角度情報θinは必須ではない。
○ 産業車両は、フォークリフト20に限られず任意である。また、産業車両は、予め定められた走行パターンで走行する自動運転機能を有していてもよい。
○ 各実施形態では、タッチパネル34が「入力部」と「報知部」とを兼用していたが、これに限られず、それぞれ別々に設けられていてもよい。例えば、遠隔操作装置30に、遠隔操作用のレバー等が設けられていてもよい。
また、遠隔操作装置30が、有線又は無線にて電気的に接続された操作コントローラを備えていてもよい。この場合、上記操作コントローラが「入力部」に相当する。かかる構成においては、操作コントローラが、コントローラ方向D2として当該操作コントローラが向いている方向の方位を検出する検出部を有しているとよい。
○ 各実施形態では、基本的には、フォークリフト20の前進時について説明したが、後退時についても同様である。なお、後退時には、後退方向が進行方向D1となる。このため、後退時と前進時とにおいて、制御モードが反転するとよい。例えば、図7(a)に示すように、前進方向とコントローラ方向D2とが一致している状況においてフォークリフト20が後退しようとする場合には、リモートCPU31は、制御モードを通常モードから反転モードに切り替えるとよい。また、例えば、図8に示すように、前進方向とコントローラ方向D2とが反対となっている状況においてフォークリフト20が後退しようとする場合には、リモートCPU31は、制御モードを反転モードから通常モードに切り替えるとよい。これにより、後退時において、フォークリフト20の操作感覚を操作者の方向感覚に近づけることができる。
なお、リモートCPU31又は車両CPU25は、フォークリフト20が前進から後退に切り替わったことに基づいて、自動で制御モードを切り替えてもよいし、操作者の選択によって制御モードを切り替えてもよい。
○ リモートCPU31は、制御モードに応じて、操作画面Gaを変更してもよい。例えば、リモートCPU31は、通常モード時には、図3及び図4に示すように、手前側(下側)に後退アイコンが配置され且つ後退アイコンよりも奥側(上側)に前進アイコンが配置される一方、反転モード時には、手前側に前進アイコンが配置され且つ前進アイコンよりも奥側に後退アイコンが配置されるように操作画面Gaを変更してもよい。これにより、フォークリフト20が操作者から離れる方向に進む場合には、走行系アイコンIc1のうち奥側に前進アイコンがある一方、フォークリフト20が操作者に近づく方向に進む場合には、走行系アイコンIc1のうち手前側に前進アイコンがある。これにより、フォークリフト20の操作感覚に対応したアイコン配置となる。
○ リモートCPU31は、操作画面Gaに現在の制御モードを常時表示させてもよい。つまり、制御モードの報知は、制御モードの切り替え時だけに限られない。
○ 各実施形態と各別例とを適宜組み合わせてもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)入力操作が行われる入力部を備えた遠隔操作装置を用いて無線通信によって産業車両を遠隔操作する産業車両用遠隔操作方法であって、前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定するステップと、通常モード及び反転モードを含む所定の制御モードにより、前記産業車両の進行方向を制御するステップと、前記遠隔操作装置が向いている方向であるコントローラ方向と前記進行方向とのなす角度である相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替ステップと、を備え、前記通常モードは、前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する制御モードであり、前記反転モードは、前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する制御モードであり、前記切替ステップは、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えるステップであることを特徴とする産業車両用遠隔操作方法。
なお、ステップS101又はステップS301の処理が「前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定するステップ」に対応し、方向制御処理が「通常モード及び反転モードを含む所定の制御モードにより、前記産業車両の進行方向を制御するステップ」に対応する。また、ステップS208,S215,S508,S515の処理が「切替ステップ」に対応する。
10…産業車両用遠隔操作システム、20…フォークリフト(産業車両)、25…車両CPU、26…車両メモリ、27…進行方向検出部、28…車両通信部、29…信号変換部、30…遠隔操作装置、31…リモートCPU、32…リモートメモリ、33…リモート通信部、34…タッチパネル(入力部、報知部)、35…コントローラ方向検出部、40…遠隔操作プログラム、D1…フォークリフトの進行方向、D2…コントローラ方向、Din…入力操作方向、Dr…反転方向、SGb…遠隔操作信号、SGb1…通常遠隔操作信号、SGb2…反転遠隔操作信号、θ…相対角度、θth1…第1閾値角度、θth2…第2閾値角度。

Claims (10)

  1. 車両通信部、及び、進行方向の方位を検出する進行方向検出部を有する産業車両と、
    前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部を有し、前記産業車両を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置と、
    所定の制御モードで前記産業車両の前記進行方向を制御する制御部と、
    を備えた産業車両用遠隔操作システムであって、
    前記遠隔操作装置は、
    当該遠隔操作装置が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、
    入力操作が行われる入力部と、
    前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部と、
    を備え、
    前記制御モードは、
    前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する通常モードと、
    前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する反転モードと、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記進行方向検出部の検出結果及び前記コントローラ方向検出部の検出結果に基づいて、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された前記相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部と、
    を備え、
    前記切替部は、
    前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、
    前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする産業車両用遠隔操作システム。
  2. 前記通常モードは、前記入力操作方向に右方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が右に曲がるように前記進行方向を制御する一方、前記入力操作方向に左方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が左に曲がるように前記進行方向を制御する制御モードであり、
    前記反転モードは、前記入力操作方向に右方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が左に曲がるように前記進行方向を制御する一方、前記入力操作方向に左方向成分が設定されている場合には、前記産業車両が右に曲がるように前記進行方向を制御する制御モードである請求項1に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  3. 前記制御部は、
    前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が前記第1閾値角度よりも大きくなったことに基づいて、前記制御モードを選択させる第1選択部と、
    前記第1選択部によって前記反転モードが選択された場合には、前記切替部による前記通常モードから前記反転モードへの切り替えを許容する一方、前記第1選択部によって前記通常モードが選択された場合には、前記切替部による前記通常モードから前記反転モードへの切り替えが行われないように前記切替部による切り替えを制限する第1制限部と、
    前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が前記第2閾値角度未満となったことに基づいて、前記制御モードを選択させる第2選択部と、
    前記第2選択部によって前記通常モードが選択された場合には、前記切替部による前記反転モードから前記通常モードへの切り替えを許容する一方、前記第2選択部によって前記反転モードが選択された場合には、前記切替部による前記反転モードから前記通常モードへの切り替えが行われないように前記切替部による切り替えを制限する第2制限部と、
    を備えている請求項1又は請求項2に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  4. 前記制御部は、前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が前記第1閾値角度よりも大きくなったこと、又は、前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が前記第2閾値角度未満となったことに基づいて、前記産業車両を減速又は一旦停止させる制動制御部を備えている請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  5. 前記制御部は、前記遠隔操作装置に設けられたものであって、前記操作装置通信部を用いて、前記進行方向に関する方向が設定された遠隔操作信号を前記車両通信部に向けて送信する遠隔操作信号制御部を備え、
    前記産業車両は、前記車両通信部によって受信された前記遠隔操作信号に設定されている方向に対応させて前記進行方向を変更するものであり、
    前記遠隔操作信号制御部は、
    前記制御モードが前記通常モードである場合には、前記遠隔操作信号として、前記入力操作方向が設定された通常遠隔操作信号を送信し、
    前記制御モードが前記反転モードである場合には、前記遠隔操作信号として、前記反転方向が設定された反転遠隔操作信号を送信する請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  6. 前記制御部は、
    前記遠隔操作装置に設けられ、前記操作装置通信部を用いて前記入力操作方向が設定された遠隔操作信号を前記車両通信部に向けて送信する遠隔操作信号制御部と、
    前記産業車両に設けられ、前記車両通信部によって受信された前記遠隔操作信号に基づいて前記進行方向を制御する車両制御部と、
    を備え、
    前記車両制御部は、
    前記制御モードが前記通常モードである場合には、前記遠隔操作信号の前記入力操作方向に基づいて前記進行方向を制御し、
    前記制御モードが前記反転モードである場合には、前記遠隔操作信号の前記入力操作方向から前記反転方向を導出し、その導出された前記反転方向に基づいて前記進行方向を制御する請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  7. 前記遠隔操作装置は、前記切替部による切り替えが行われる場合に報知が行われる報知部を備えている請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  8. 車両通信部、及び、進行方向の方位を検出する進行方向検出部を有する産業車両を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置であって、
    前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部と、
    前記遠隔操作装置が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、
    入力操作が行われる入力部と、
    前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部と、
    所定の制御モードで前記産業車両の前記進行方向を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御モードは、
    前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する通常モードと、
    前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する反転モードと、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記進行方向検出部の検出結果及び前記コントローラ方向検出部の検出結果に基づいて、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された前記相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部と、
    を備え、
    前記切替部は、
    前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、
    前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする遠隔操作装置。
  9. 車両通信部、及び、進行方向の方位を検出する進行方向検出部を有する産業車両を遠隔操作するための産業車両用遠隔操作プログラムであって、
    自身が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部と、入力操作が行われる入力部と、を備えた遠隔操作装置を、
    前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部、
    前記入力操作方向に基づいて前記産業車両の前記進行方向を制御する通常モード、及び、前記遠隔操作装置が向いている方向である前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて前記進行方向を制御する反転モードを含む所定の制御モードで前記進行方向を制御する制御部、
    として機能させるものであり、
    前記制御部は、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部を備え、
    前記切替部は、
    前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、
    前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする産業車両用遠隔操作プログラム。
  10. 自身が向いている方向であるコントローラ方向の方位を検出するコントローラ方向検出部と、入力操作が行われる入力部と、前記入力部に対する入力操作に基づいて入力操作方向を設定する入力操作方向設定部と、前記入力操作方向が設定された遠隔操作信号を送信する操作装置通信部とを備えた遠隔操作装置によって遠隔操作される産業車両であって、
    前記産業車両の進行方向の方位を検出する進行方向検出部と、
    前記操作装置通信部と無線通信を行うものであって前記遠隔操作信号を受信する車両通信部と、
    所定の制御モードで前記進行方向を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御モードは、
    前記遠隔操作信号に設定された前記入力操作方向に基づいて、前記進行方向を制御する通常モードと、
    前記遠隔操作装置が向いている方向である前記コントローラ方向に対して前記入力操作方向を反転させた反転方向に基づいて、前記進行方向を制御する反転モードと、
    を含み、
    前記制御部は、前記進行方向と前記コントローラ方向とのなす角度である相対角度に基づいて、前記制御モードを前記通常モードと前記反転モードとに切り替える切替部を備え、
    前記切替部は、
    前記制御モードが前記通常モードである状況において前記相対角度が予め定められた第1閾値角度よりも大きくなった場合に、前記制御モードを前記通常モードから前記反転モードに切り替える一方、
    前記制御モードが前記反転モードである状況において前記相対角度が予め定められた第2閾値角度未満となった場合に、前記制御モードを前記反転モードから前記通常モードに切り替えることを特徴とする産業車両。
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