JP2018072115A - 線幅測定方法、線幅測定プログラム、記憶媒体及び情報処理装置 - Google Patents

線幅測定方法、線幅測定プログラム、記憶媒体及び情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズやボケ、照明ムラなどの妨害が多いデジタル写真画像においても、撮影された被写体の表面に存在する線状のオブジェクトの線幅を正確に測定する線幅測定方法の提供。【解決手段】デジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する線状オブジェクトの線幅を測定する線幅測定方法であって、前記デジタル写真画像である原画像から、第1のサイズの第1の空間フィルタを用いて前記線状オブジェクトの延伸方向を検出する方向検出ステップと;前記原画像から第1のサイズより小さい第2のサイズの第2の空間フィルタを用いてエッジ強調画像を作成し、前記エッジ強調画像から、前記線状オブジェクトの線幅方向の両側のエッジを検出するエッジ検出ステップと;前記エッジ強調画像の、前記線状オブジェクトの前記延伸方向に直交する方向における、前記エッジの間隔を、前記線状オブジェクトの線幅として測定する測定ステップと;を有する線幅測定方法。【選択図】図6

Description

デジタル写真画像において撮影された被写体の表面に存在する線状オブジェクトの線幅を測定する線幅測定方法、線幅測定プログラム、記憶媒体及び情報処理装置に関する。
橋、トンネル、建物(建築物)の壁面や道路の路面などの構造物(建造物)の表面に生じるヒビ(ヒビ割れ)などの線状の欠陥の線幅を測定することで、その構造物の建て替えや改修の逼迫性を算出することができる。
ここで、上述の構造物の表面に生じるヒビ(ヒビ割れ)などの線状の欠陥をデジタルカメラで撮影したデジタル写真を用いて検査する装置として、例えば特許文献1や特許文献2などが提案されている。
しかし、上記文献1,2の方法はヒビの線幅を測定する方法については開示していない。
また、印刷、電子写真、インクジェットなど出力画像の線幅を測定する手段は例えば、特許文献3などで提案されているが、これらは測定用にあらかじめ定められたチャートをチャート上の照度が一様かつ毎回ほぼ一定になるよう制御された照明下で測定する。
一方で、トンネルなど照明条件や撮影条件を十分に制御できない環境下で撮影された画像には、制御できないノイズやボケ、照明ムラなど測定の障害となる妨害が重畳されるため、上述の特許文献3の印刷出力画像の線幅を測定する方法では、ヒビなどの線状オブジェクトの幅を正確に測定することは困難である。
さらに、特許文献3の方法では、一定の長さを持ち屈曲していない印刷の出力画像の直線部分を測定対象として想定したものであるが、構造物におけるヒビなどの線状のオブジェクトは短い不均一な間隔かつ不均一な角度で屈曲を繰り返しているため、特許文献3の方法は、構造物での線幅の測定に適用できない。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、ノイズやボケ、照明ムラなどの妨害が多いデジタル写真画像においても、撮影された被写体の表面に存在する線状のオブジェクトの線幅を正確に測定することができる線幅測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では
デジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する線状オブジェクトの線幅を測定する線幅測定方法であって、
前記デジタル写真画像である原画像から、第1のサイズの第1の空間フィルタを用いて前記線状オブジェクトの延伸方向を検出する方向検出ステップと、
前記原画像から第1のサイズより小さい第2のサイズの第2の空間フィルタを用いてエッジ強調画像を作成し、前記エッジ強調画像から、前記線状オブジェクトの線幅方向の両側のエッジを検出するエッジ検出ステップと、
前記エッジ強調画像の、前記線状オブジェクトの前記延伸方向に直交する方向における、前記エッジの間隔を、前記線状オブジェクトの線幅として測定する測定ステップと、を有することを特徴とする
線幅測定方法を提供する。
一態様によれば、線幅測定方法で、ノイズやボケ、照明ムラなどの妨害が多いデジタル写真画像においても、撮影された被写体の表面に存在する線状のオブジェクトの線幅を正確に測定することができる。
ネットワークを介して画像データを取得する本発明の一実施形態に係る情報処理装置。 外部記憶媒体を介して画像データを取得する本発明の他の実施形態に係る情報処理装置。 本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウエアブロック図。 本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図。 本発明の第1実施形態に係るヒビの線幅演算の基本フローチャート。 線幅の演算中の画像であって(a)は原画像、(b)は第1の空間フィルタで畳み込み処理を行った画像、(c)は最小二乗法で回帰直線を近似した画像、(d)は第2の空間フィルタで畳み込み処理を行った画像、(e)はエッジを決定し線幅を測定する方向の直線を示す画像。 畳み込み演算におけるz = LoG(r)について、(a)はz軸に垂直な方向から見た図、(b)はz軸の斜め上から見た図。 第2の空間フィルタでのフィルタリングにより得られる一行分の画素値プロファイル例。 本発明の検出精度向上ステップを含むヒビの線幅演算のフローチャート。 画像内の測定対象領域をポインティングデバイスで指定する例。 (a)は本来望ましい適切なサイズより小さいサイズの第1の空間フィルタで畳み込みの後、不適切に小さなスケールで検出された局所的な輝度の極小値に誘引され、線(ヒビ)の延伸方向を正しく検出できない例。(b)は適切なサイズの第1の空間フィルタを利用することで線(ヒビ)の延伸方向を正しく検出できる例。 画像内の第1の空間フィルタのサイズをポインティングデバイスで指定する例。 画像内の第1の空間フィルタの大きさと測定対象領域の大きさを示す図。 (a)はノイズにより点をエッジ画素と誤検出してしまう例、(b)は(a)で誤検出された点をエッジ画素から除外した例。 検出された回帰直線の方向が垂直になるように、全画像領域を回転した画像。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。下記、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<構成例>
本発明の線幅測定方法では、デジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する線状のオブジェクトの線幅を測定する。この線幅測定方法を実行する情報処理装置は、画像データを取得可能な情報処理装置であればよい。
図1に本発明の線幅測定方法を実行する情報処理装置1の複数の例を示す。
ここで、図1に示すカメラ5は、定期検査、建築中の検査、老朽検査、災害後の被害状況確認などの様々な検査(状況確認)の際に、トンネル検査車、橋梁点検車、路面点検車、ヘリ、無人ロボット、ドローンなどに搭載されて、あるいは検査担当者(人)によって、写真を撮影する。撮影される写真の被写体は、コンクリート(アスファルト)などで構成されるトンネル、橋、道路、建物などの構造物の壁面や天井や地面であって、その写真から、本発明の情報処理装置1で、被写体の表面における、ヒビなどの異常を検出する。
ここで、本発明の線幅測定方法で利用する画像データとなる被写体を撮影するカメラ5は、一般的なカメラよりも焦点深度を深く、ピントが合う範囲を広くした、EDoF(extended (enhanced)depth of field)カメラ(被写界深度拡大カメラ)であってもよい。
本発明の線幅測定方法を実行する情報処理装置1は図1に示すように、撮影された写真を画像データとして入手する。
本発明の情報処理装置が画像データを入手する際、カメラと直接接続されていてもよいし、画像データ単独で入手してもよい。
例えば、図1の例では画像データを撮影するカメラ5と直接接続される、パーソナルコンピュータ(PC)4や、タブレット端末やスマートフォン等のモバイル端末3で画像データを取得して、PC4やモバイル端末3が本発明の線幅測定方法を実行してもよい。
あるいは、上記PC4や、モバイル端末3上では、実施に関するユーザからの指示の送信と結果の受信だけを行い、実際の測定はネットワーク2(WEBインターフェース)を介したサーバ装置6上で実行してもよい。
さらに、本発明の線幅測定方法を実行する情報処理装置1は、画像データを取得可能であれば、ネットワークや配線を介して画像データと接続されていなくてもよい。
図2に外部記憶媒体を介して画像データを取得する本発明の他の実施形態に係る情報処理装置1を示す。
図2に示すように、カメラによって撮影された画像データが格納された外部記憶媒体であるCD−ROM201やUSBメモリ202に接続されるPC4A(情報処理装置1)は線幅測定方法を実行する。この場合、PC4Aにおいて、CD−ROM201やUSBメモリ202を介して、画像データを取得する、CPU101(図3参照)のワークメモリであるRAM103は、画像データ取得手段15(図4参照)として機能する。
さらに、本発明の線幅測定方法を実行させるための線幅測定プログラムを、CD−ROM201やUSBメモリ202へ記憶させて頒布(配布、販売)してもよい。この場合、図2に示すCD−ROM201やUSBメモリ202などの外部記憶媒体は、本発明の線幅測定方法をコンピュータに実行させるための線幅測定プログラムを記憶した、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体として機能する。
なお、本発明の線幅測定プログラムを、インターネット(ネットワーク)を介してダウンロードさせることで、コンピュータへ頒布してもよい。
図3に本発明の実施形態に係る情報処理装置1のハードウエアブロック図を示す。
図3に示すように、情報処理装置1は、バス110によって接続されたCPU101、ROM102、RAM103、I/Oコントローラ105と、補助記憶手段109等とを備える。
CPU(Central Processing Unit)101は、情報処理装置1に、本発明の線幅測定方法を実行させる線幅測定プログラムをROM(Read Only Memory)102又は補助記憶手段109から読み出して、プログラムを実行する。
RAM(Random Access Memory)103は、CPU101が、動作するために使用されるメモリ(ワークメモリ)であり、画像データを一時保存するためにも使われる。
補助記憶手段109は、情報処理装置1の外付けの記憶手段(外部記憶手段)であり、例えばHDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)や、あるいは、図2に示すCD−ROM201やUSBメモリ202であってもよい。
情報処理装置1は、さらにI/Oコントローラ(入出力コントローラ)105と接続されるVRAM(Video RAM)106、画像表示手段107及びポインティングデバイス108を備える。
画像表示手段107は、I/Oコントローラ105によって制御され、液晶やCRT(Cathode Ray Tube)などのモニタ画面を含んで構成されている。画像表示手段107は、原画像(デジタル写真画像)や演算中の画像を表示するとともに、その画像に重ねて示される所定の領域の輪郭や、方向や画素などを示す線や矢印などを表示する。
ポインティングデバイス108は、I/Oコントローラ105によって制御される、マウス、キーボードのマウスポインタ、タッチパネルの指との接触位置など、画像表示手段107上に表示された画像の位置を指示する手段である。
VRAM106はI/Oコントローラ105によって制御され、画像表示手段107における、表示対象を一時的に保持する手段である。
本発明の線幅測定方法を実行する実施手順は予め実行可能なプログラムとしてROM102またはHDD等の補助記憶手段109又は外部記憶媒体201,202などのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録されており、CPU101がRAM103上にワークエリアを確保してプログラムを実行することにより実施される。
図4に本発明の第1実施形態に係る情報処理装置1の機能ブロック図を示す。
演算の前提として、測定対象となる画像データ、即ち、紙上に描画された線や壁面のヒビなどの被写体を撮影した写真画像(原画像(図6(a))は、実際に測定を実行する情報処理装置1であるPC4、モバイル端末3、サーバ装置6に接続されたHDD等の補助記憶手段109(図3)や、外部記憶媒体201,202や、あるいはネットワーク2(図1)上に保存されている。
これらの記憶装置(補助記憶手段109やネットワーク2)は、撮影された被写体の表面に存在する線状オブジェクトを含むデジタル写真画像である原画像を取得する画像データ取得手段15として機能する。
なお、カメラで撮影されたデジタル写真画像がカラー画像である場合は、画像データ取得手段において、輝度値を用いて白黒画像へ変換する、即ち、カラー画像の輝度情報又は白黒画像を用いて、下記の線幅測定方法を実施する。
そして、情報処理装置1の線幅測定プログラムはワークメモリであるRAM103上に読み込まれ、CPU101によって実行される図4に示す機能部によって逐次処理される。
情報処理装置1は、演算を行う機能部として、方向検出手段11、エッジ検出手段12及び線幅測定手段13を備え、さらに、フィルタ記憶手段14及び画像データ取得手段15を備えている。
方向検出手段11は、原画像から、第1のサイズの第1の空間フィルタ(二次微分空間フィルタ)を用いて線状オブジェクト(ヒビ)の延伸方向を検出する。
エッジ検出手段12は、原画像から、第1のサイズより小さい第2のサイズの第2の空間フィルタ(二次微分空間フィルタ)を用いてエッジ強調画像を作成し、エッジ強調画像から、線状オブジェクトの線幅方向のエッジを検出する。
ここで第1のサイズの第1の空間フィルタは、ヒビの延伸方向(回帰直線)の方向を検出することを目的としているため、第1の空間フィルタは、ノイズを検出しにくく、分解能が低い(空間解像度が低い)ものを用いる。
一方、第2の空間フィルタは、ヒビの両側の端部(エッジ)を構成する、ヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素を検出することを目的としているため、分解能が高い(空間解像度が高い)ものを用いる。
線幅測定手段13は、エッジ強調画像で検出された、ヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素の間隔を、線状オブジェクトの線幅として測定する。
これらの機能部は、図3に示すCPU101によって実現される。
その他、情報処理装置1には、演算に用いる空間フィルタを記憶するフィルタ記憶手段14が設けられていてもよく、フィルタ記憶手段14は、例えばHDDなどの補助記憶手段109又はROM102などによって実現される。
<ヒビの線幅演算フロー>
図5に本発明の第1実施形態に係るヒビの線幅演算の基本フローチャートを示す。図6に線幅の演算中の画像を示す。
図6において、(a)は原画像、(b)は第1の空間フィルタで畳み込み処理を行った画像、(c)は最小二乗法で回帰直線を近似した画像、(d)は第2の空間フィルタで畳み込み処理を行った画像、(e)はエッジ画素を決定し線幅を測定する方向の直線を示す画像である。
方向検出手段11では、方向検出ステップとして、図5のS1とS2を実行する。
S1:第1の空間フィルタで畳み込み。
方向検出手段11は、原画像(図6(a))を、第1の空間フィルタを用いて畳み込んで平滑化画像(図6(b))を作成する。
詳しくは、方向検出手段11は、例えば後述の(式2)に示すようなLaplacian of Gaussiansフィルタ(LoGフィルタ)や類似のDifference of Gaussiansフィルタ(DoGフィルタ)などの第1のサイズの空間フィルタ(第1の空間フィルタ)をRAM103上に生成し、RAM103上にある元の画像(原画像(図6(a))に対して畳み込み演算を実施する。あるいは、第1のサイズの空間フィルタは予め生成されてROM102やHDD等の補助記憶手段109上に記録されており、その第1のサイズの空間フィルタをRAM103上に読み込み、RAM103上にある測定対象の元の画像(原画像(図6(a))に対して畳み込み演算を実施する。
LoGフィルタでは、Gaussianで平滑化後,Laplacianでエッジ抽出する。DOGフィルタでは、ガウシアン画像間の差分画像であって、各画素における2次(偏)微分値(Laplacian)を近似的に示す。
下記LoGフィルタを例として説明する。ここではフィルタ中心(x,y)からフィルタ内の点(x,y)までの距離rは
であり、
σはフィルタの広がりを決定する定数、
cはフィルタの強度を決定する定数であるとして、
空間フィルタの分布を、下記(式2)で表す。
また、図7(a)は「z=LoG(r)」をz軸に垂直な方向から見た図であり、図7(b)は「z=LoG(r)」をz軸の斜め上方からみた図である。
フィルタのサイズはLoG(r)の総和がほぼ0と見なせるような「r」を与える矩形領域とする。したがって、σの値(フィルタの広がり)が大きくなるほどフィルタのサイズも大きくなる。
二次微分空間フィルタである第1の空間フィルタのサイズをこのように決定することにより、均一で濃淡変化がない領域へのフィルタの畳み込み値は0となる。一方、濃淡(輝度)変化、すなわち局所的なコントラストの大きな領域ではその畳み込み値の絶対値は大きくなるため、濃淡変化のある領域とない領域の判別が容易になる。
このようなLoGフィルタである第1の空間フィルタを用いて、原画像(図6(a))に対して畳み込み処理を行った後の画像は、例えば、図6(b)になる。
図6(a)と比較して図6(b)では、畳み込みの結果、方向検出手段11が用いた空間フィルタの広がりに対応して平滑化されるため画像のノイズは低減され、ヒビ以外の場所に対するヒビの輝度コントラストが強調される。
上記の(式2)で例示する空間フィルタは正負の値を持つため、畳み込まれた結果の画像の画素値も実際には正負の値を持つが、図6(b)は表示の便宜上、最小値を0、最大値を255に規格化して表示している。
S2:最小二乗法で直線近似。
方向検出手段11は、平滑化画像(図6(b))に対して、最小二乗法により回帰直線を求めることで、線状オブジェクト(ヒビ)の延伸方向を検出する。
詳しくは、方向検出手段11は第1のサイズの空間フィルタで畳み込まれた画像(図6(b))において、例えば画素値0以下の画素を選択し、これらの画素からの距離の総和が最小になるような直線を最小二乗法などで決定し、この直線(図6(c)の白線)の角度を測定対象の線の角度とする。即ち、図6(b)に示す畳み込み処理画像から、図6(c)に示すように最小二乗法で回帰直線を近似させる。
この際、最小二乗法では、算出したヒビの近似直線と残差の2乗和が最小となるように回帰直線を設定するが、設定した回帰直線に対して残差が他のヒビ測定箇所から明らかに大きいデータ点が存在する場合は、その旨を通知してもよい。例えば、画面内にその残差が大きいデータ点が存在する旨と、そのデータ点を表示してもよい。
また、近似直線を求める別の方法として、選択された画素に対して主成分分析を行い、この画素の直線上に投影された画素の分散が最大になるような直線の方向である第1主成分軸を線の延伸方向(角度)と定めてもよい。
さらに、近似直線を求める他の方法として、相関係数を用いて一次式「Y=aX+b」を推定する直線回帰を行ってもよい。例えば、直線回帰の他の具体例として、RMA回帰(reduced major axis:幾何平均回帰)や、中点回帰(midpoint line regression)などを実行してもよい。
いずれの場合も、周囲と比較して明らかに誤差が大きいデータ点が存在する場合は、画面内にその残差が大きいデータ点が存在する旨と、そのデータ点の位置を表示してもよい。
誤差が大きい点の存在を通知することで、画像内において、ノイズや、ヒビの枝分かれや、複数のヒビが存在することがわかる。このように通知することで後述する図9のS112において、この通知内容を参照しながら、近似直線を設定するための第1の空間フィルタの位置と範囲について再度設定したり、後述するS109で誤検出エッジ画素を除外したりすることができる。
このように、比較的大きなサイズの空間フィルタを第1の空間フィルタとして用いることによって、フィルタのサイズよりも小さなスケールの不規則な線(ヒビ)の屈曲を無視して、大局的に線(ヒビ)の方向を決定することが可能となる。
次に、エッジ検出手段12は、エッジ検出ステップである下記S3とS4を実行する。
S3:第2の空間フィルタで畳み込み。
エッジ検出手段12は、原画像内の第1のサイズよりも大きい領域を測定対象領域として、測定対象領域に対して第2の空間フィルタを用いて畳み込んでエッジ強調画像を作成する。
詳しくは、エッジ検出手段12は第1のサイズ以下のサイズの空間フィルタ(第2のサイズの空間フィルタ)をRAM103上に生成し、RAM103上にある原画像(図6(a))に、畳み込み演算を実施する(図6(c))。あるいは、第2のサイズの空間フィルタは予め生成されてROM102やHDDなど補助記憶手段109上に記録されており、その第2のサイズの空間フィルタをRAM103上に読み込み、RAM103上にある測定画像(原画像(図6(a))に対して畳み込み演算を実施する(図6(c))。
S3における、畳み込み演算においても、S1と同様に二次微分空間フィルタであるLoGフィルタを用いる。この際、第2のサイズの空間フィルタを構成するLoGフィルタも上述の(式2)で表すことができるが、(式2)のσの値(フィルタの広がり)が、第1のサイズの空間フィルタのLoGフィルタのσの値よりも小さい点が異なる。LoGフィルタにおいてσの値を小さくすることで、フィルタのサイズが小さくなり、より空間周波数の高い画像構造の検出が可能となる。
このように第2のサイズを第1のサイズより小さくする理由は、一般に線(ヒビ)の幅を測定しようとする際の、線(ヒビ)とその延伸方向に直行する方向の直線との交点である2つの点、すなわちエッジ間の間隔は、測定対象である線(ヒビ)の延伸方向の長さより短い、ためである。
上記のように、第2のサイズの空間フィルタはσの値が小さいため、原画像の測定対象領域の局所的なコントラストをより微細なスケールで検出することができる。
ここで、写真画像内の線(ヒビ)とその周辺領域との間の輝度コントラストは高く、測定領域に対してヒビのエッジ間隔は微細であるため、エッジを検出するためには、よりσの値の小さな第2のサイズの空間フィルタの方が有利である。
原画像(図6(a))に対して、第2の空間フィルタで畳み込み処理を行った後の画像は、例えば、図6(d)になる。なお、図6(d)では、原画像のサイズと測定対象領域のサイズが等しい場合の例を示す。画像の畳み込み処理(演算)とは、フィルタの各画素と、それに対応する原画像の各画素との積和演算をフィルタの位置を変えながら実施する演算であって、測定対象領域に対して、この畳み込みを行う。
図6(a)と比較して図6(d)では、画像のノイズは低減されつつ、より小さなスケールでエッジが強調されることになり、より正確、かつ容易にエッジ画素の検出が可能となる。
S4:画素検索によりエッジ画素決定。
エッジ検出手段12は、エッジ強調画像(図6(d))の画素値に対して、方向検出ステップ(S3,S4)で検出された回帰直線で規定する延伸方向に直交する方向に画素を探索することで、エッジを構成するヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素を検出する。
詳しくは、エッジ検出手段12は、第2の空間フィルタ後の画像(図6(d))において、画像の各行から画素値が最小となる画素を検出する。その画素を通り、線の近似直線(図6(c)の白線)に垂直となる方向(図6(e)の黒色矢印の方向)の画素値プロファイルを求める。
図8に第2の空間フィルタでのフィルタリングにより得られる一行分の画素値プロファイル例を示す。図8を用いて、最小値となる画素から左方向、右方向それぞれに探索を行い、最初に画素値0と交差する2点をそれぞれエッジ画素として決定する。なお、図8で示す画素値ファイルの左方向、右方向は、線状オブジェクトの延伸方向に直交する方向(図6(e)黒色矢印の方向)に相当する。
このようにして、図6(d)に示す畳み込み処理画像から、図6(e)に示すようにプロファイルの最小値と交差する点からエッジ画素を決定する。
また別の方法として、第2の空間フィルタ後の画像の各行の画素値が最小となる画素を通り、線の近似直線に垂直となる線上で、画素値が最小となる画素をはさんだ両側の画素値が最大となる2点を検出し、その2点からそれぞれ画素値が最小となる画素の方向に探索を行い、最初に画素値0と交差する2点をそれぞれエッジ画素として決定してもよい。
S5:エッジ間隔測定。
線幅測定手段13は、エッジ強調画像(図6(d))の、方向検出手段11で検出された線状オブジェクトの延伸方向に直交する方向における、エッジ検出手段12で検出されたエッジを構成する、ヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素の間隔を、線状オブジェクトの線幅として測定する。
詳しくは、線幅測定手段13は測定対象領域内の画素値が0と交差する点が整数値でない場合には、前後の画素位置からの線形補間などでより正確な値(エッジの位置)を求めてもよい。そして、エッジを構成するヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素において、夫々線幅方向に対向しているエッジ画素の間の間隔を求め、線幅を測定する。
この方法により、ノイズやボケ、照明ムラなどの妨害が多いデジタル写真画像においても、撮影された被写体の表面に存在する短い不均一な間隔かつ不均一な角度で屈曲を繰り返す線状のオブジェクトの線幅を正確に測定することができる。
なお上記図5のフローは、本発明の基本的な線幅測定の演算動作を示したが、より検出精度を向上させたい場合は、図9に示す様に、図5の線幅測定の基本フローに追加のステップを加えて実施してもよい。
<精度向上ステップを含む線幅演算のフローチャート>
図9に本発明の検出精度向上ステップを含むヒビの線幅演算のフローチャートを示す。
図9のフローにおいて、実線で示すステップS104は図5のステップS1に相当し、S105はS2に相当し、S107はS3に相当し、S108はS4に相当し、S110はS5に相当している。
点線で示すステップS101,S102,S103,S106,S109,S111,S112は、図5に示す基本フローに対して、精度を向上させるための追加ステップであって、1又は複数のこれらのステップを適宜省略してもよい。
[測定対象領域の設定]
図10に画像内の測定対象領域をポインティングデバイス108で指定する例を示す。
図9に示すように、検出精度向上ステップを含むヒビの線幅演算のフローでは、まず、測定対象領域を指定する測定対象領域指定ステップ(図9、S101)を実行する。
測定対象領域指定ステップ(図9、S101)は、方向検出ステップ(図9、S104及びS105)の前であって、後述するノイズ検知及び第1の空間フィルタ選択ステップ(図9、S102及びS103)の前に、実行する。
S101の測定対象領域指定ステップでは、第1のサイズ以上のサイズの測定対象領域の候補となる領域の輪郭を画像表示手段107上の原画像の範囲内に表示させる。使用者がこの候補領域で測定を行うと判断した場合には、この領域を測定対象領域とする。使用者がこの候補領域では測定を行わないと判断した場合には、第1のサイズ以上で前記候補領域とは異なるサイズの候補領域の輪郭を画像表示手段107上の原画像の範囲内に表示させ、使用者の判断を待つ。
なお、測定対象領域は、第1のサイズ以上のサイズであって、第1の空間フィルタを用いてその領域内の線(ヒビ)の延伸方向を検出し、第2の空間フィルタを用いてヒビの両側の端部(エッジ)を構成する、前記ヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素を検出し、線(ヒビ)の幅を測定する領域である。
詳しくは、本実施形態においては、測定対象画像は画像表示手段(モニタ画面)107に表示される。使用者は、位置指定手段であるマウス等のポインティングデバイス108を用いてモニタ画面上の原画像において、測定したい測定対象領域の位置とサイズを指示する。
この際、図10では、画面上で使用者の指示とともに移動するマウスカーソルは測定対象領域の輪郭を表す矩形をしており、マウスカーソルの中心、あるいは、左上の位置が被験者の指示位置となる。
さらに、使用者がマウスカーソルサイズの大小変化に予め割り当てられたキーボードの特定のキーを押下することにより、矩形であるマウスカーソルのサイズが大小に変化し、測定対象領域もそれに合わせて大小変化する。
例えば、図10(b)では、"l(エル)"キーを押下することで測定対象領域を大きくした例、図10(c)では"s"キーを押下することで測定対象領域を小さくした例を示す。ここで使用者が測定対象領域の位置とサイズが適切であると判断し、前記"l(エル)"キーや"s"キー以外の例えば"c"キーなどが押下されると、その位置のそのサイズの領域を測定対象領域としてS102以降の測定手順が開始される。
なお、ここでは測定対象領域の選択を、方向検出(S104,S105)及び後述するノイズ検知及び第1のフィルタ選択ステップ(S102,S103)の前に実行する例を説明したが、方向検出(図9のS104及びS105)の後に、測定対象領域を選択してもよい。
このように手動で測定対象領域を設定することにより、短い不均一な間隔かつ不均一な角度で屈曲を繰り返す線状のオブジェクトから比較的直線的な領域を選んで測定を行うことが可能となり、より正確な線幅の測定が可能となる。
[第1の空間フィルタの選択]
<エッジ間隔に基づくフィルタ選択>
図11(a)は本来望ましい適切なサイズより小さなサイズの第1の空間フィルタで畳み込みの後、不適切に小さなスケールで検出された局所的な輝度の極小値に誘引され、線(ヒビ)の延伸方向を正しく検出できない例、図11(b)は適切なサイズの第1の空間フィルタを利用することで線(ヒビ)の延伸方向を正しく検出できる例を示す。
被写体の線状のオブジェクトに対して、本来望ましい適切なサイズより小さなサイズの第1の空間フィルタを用いた場合、畳み込み後の画像において線(ヒビ)の内部に不適切に小さなスケールで検出された局所的な輝度の極小値に誘引され、線の延伸方向を正しく検出できない場合がある。図11(a)の例では、第1のサイズのフィルタによる処理の後、線(ヒビ)の中で不適切に小さなスケールで検出された局所的な輝度の極小値があったため、線(ヒビ)の延伸方向に対して斜めの回帰直線(近似直線)が設定されてしまっている。
ここで、第1の空間フィルタの本来望ましい適切なサイズとは、LoGフィルタやDoGフィルタの中央部の正の値を持つ領域の直径が、線(ヒビ)の幅とほぼ同等かそれ以上となるようなサイズである。ただし、このサイズをあまり大きくしてしまうと、畳み込み演算の処理時間が長くなってしまうため、測定する線(ヒビ)の幅とほぼ同等となるサイズを選択する方が良い。
このような場合、第1の空間フィルタのサイズを大きくすることにより、図11(b)のように線(ヒビ)の両側のエッジの略中央を通る、ヒビの延伸方向を示す回帰直線を正しく検出することができる。
そこで、本実施形態では、1回目の線幅演算のフローを終了した後、エッジ間隔と直線の方向とを比較して、エッジ間隔に対して近似直線の方向が適切かどうか判断するステップ(図9のS111)を含み、図11(a)に示すような場合で不適切と判断した場合(No)、再度、線幅演算の基本フローを実行させる。
この際、方向検出ステップ(図9、S104)の前に、第2のサイズ以上のサイズに対応した複数の空間フィルタから1つの空間フィルタを、方向検出ステップ(S104,S105)で使用される第1の空間フィルタとして選択する、第1の空間フィルタ選択ステップ(S112)を実行する。
この第1の空間フィルタ選択ステップ(S112)では、S110で検出したエッジ間隔を基に、第1の空間フィルタを再選択する。即ち、1回目のフローのときよりも、第1の空間フィルタのサイズを大きくし、フィルタの中央部の正の値を持つ領域の直径が線(ヒビ)の幅とほぼ同等となるようなサイズの第1の空間フィルタを用いるように選択する。
S112を実施する際、方向検出手段11は、複数のサイズの第1の空間フィルタをRAM103上に生成、あるいは予め生成したものをフィルタ記憶手段15上に記録しておいて、適切なサイズの第1の空間フィルタを選択する。この際、方向検出手段11は1回目に測定された線幅よりも大きなサイズの第1の空間フィルタを自動的に選択するものとする。そして、選択した適切なサイズの第1の空間フィルタをRAM103上に読み込んで、方向検出を行うことにより、正しく方向を検出することができる(S104,S105)。なお、S112での選択動作を、画面を見ている使用者によって、手動で実施させてもよい。
そして、再度図5と同様のフローを実施し、S111でエッジ間隔に対して近似直線の方向が、適切かどうか判断する。S111において、図11(b)のように、ヒビの両側(エッジ)の略中央を通る、ヒビの延伸方向を示す回帰直線を検出することができた場合は、ヒビの延伸方向及びヒビのエッジの間隔は正確であるとして、フローを終了する。
このようにフィルタを選択することにより、デジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する、線状のオブジェクトの幅が広い場合であっても、線状オブジェクトの延伸方向及び線幅を正確に測定することができる。
<ノイズに基づくフィルタ選択>
また、被写体の撮影の際の照明の強度、露光時間などの制約によってノイズが非常に多い写真から線幅を測定したい場合に、実際のヒビ以外の場所のノイズに誘引されて線の正しい方向を検出できない場合もある。例えば、コンクリートを用いて建造物を建築する場合、建築の段階で表面は平坦ではなく、細かい凹凸や傷のようなものが発生することがあり、これらをノイズとして検知してしまう場合がある。
このような場合には、ノイズの空間的なスケールよりも大きなサイズの第1の空間フィルタを用いることにより、正しく方向を検出することができる。
そこで、本実施形態では、方向検出ステップ(図9、S104,S105)の前に、第2のサイズ以上のサイズに対応した複数の空間フィルタから1つの空間フィルタを、方向検出ステップで使用される第1の空間フィルタとして選択する、第1の空間フィルタ選択ステップ(S102,S103)を有する。
また、第1の空間フィルタ選択ステップの前に、さらに原画像(図6(a))の測定対象領域を2次元フーリエ変換して(空間周波数解析をして)、フーリエ変換像を作成することで、原画像のノイズを検出してノイズの大きさ(空間的なスケール)を測定するステップ(S102)を有する。
そして、ノイズの大きさより大きいサイズのフィルタを、第1の空間フィルタとして選択する(S103)。
S103を実施する際、方向検出手段11は、複数のサイズの第1の空間フィルタをRAM103上に生成し、あるいは予め生成したものを、フィルタ記憶手段15上に記録しておいて、適切なサイズの第1の空間フィルタを選択する。この際、方向検出手段11は検出したノイズよりも大きなサイズの第1の空間フィルタを自動的に選択するものとする。
そして、選択した適切なサイズの第1の空間フィルタをRAM103上に読み込んで、方向検出を行うことにより、正しく方向を検出することができる(S104,S105)。
なお、S103での、第1の空間フィルタの選択動作を、画面を見ている使用者によって、手動で実施させてもよい。
このように空間フィルタを選択することで、ノイズを考慮して、線幅を演算するので、ノイズやボケ、照明ムラなどの妨害が多いデジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する、線状オブジェクトの線幅を正確に測定することができる。
<使用者によるフィルタ選択>
上述の例の図9のS103の第1の空間フィルタ選択ステップでは、S102で算出したノイズの大きさ(特性)に基づいて、CPU101が第1の空間フィルタを選択したが、S103を使用者によって実行させてもよい。
この場合、原画像を画像表示手段107上に表示させ、さらに第2のサイズ以上のサイズに対応した複数の空間フィルタの輪郭を画像表示手段107上の原画像の範囲内に表示させた状態で、使用者に第1の空間フィルタを選択させる。
図12に画像内の空間フィルタのサイズをポインティングデバイス108で指定する例を示す。
例えば、使用者は、予めフィルタ記憶手段14に記憶された複数の空間フィルタのうち、一番小さなサイズの空間フィルタに割り当てられた"0(ゼロ)"キーあるいは、より大きなサイズの空間フィルタに割り当てられた"1(イチ)"キーを押下して方向検出手段11が使用する空間フィルタを指定する。
この際、図12(a)、図12(b)に示すように、方向検出手段11が使用する第1の空間フィルタと同じサイズの矩形(輪郭)がモニタ画面上に表示される。表示されたサイズの空間フィルタで良い場合は、予め方向検出開始に割り当てられた例えば"c"キーを押下して、方向検出の開始(S104の開始)を指示する。
例えば、構造物を撮影した場合、原画像の中に複数のヒビが存在していたり、ヒビが枝分かれしている可能性が多い。このように方向を決定する第1の空間フィルタを使用者が目視により確認しながら設定することで、複数のヒビや、枝分かれしたヒビを区間毎に別々に検出することができる。よって、適切なサイズの空間フィルタを確認することが可能となるので、より正確に線状オブジェクトの方向及び線幅を検出することが可能となる。
[エッジの取捨選択]
図13に本発明における、画像内の、第1の空間フィルタの大きさと、測定対象領域の大きさを示す図を示す。図10で説明したように、設定する測定対象領域のサイズは線(ヒビ)の幅に比べて十分大きいため、ノイズにより点をエッジ画素と誤検出してしまう可能性がある。
図14(a)はノイズにより点をエッジ画素と誤検出してしまう例、図14(b)は図14(a)で誤検出された点をエッジ画素から除外した例を示す。
図13に示すように、本実施形態で、ある領域(任意の領域)内の平均的な線幅を求めるために、上述のように第1の空間フィルタよりも大きな測定対象領域を設けるステップ(図9、S101)を有しており、S107,S108で測定対象領域内すべての線のエッジを検出する。
ここで、測定対象領域に多くのノイズが重畳されていた場合、図14(a)に示すように本来線のエッジではない位置をエッジ画素と誤検出してしまう事態が生じる。
そこで、本実施形態では、エッジ検出ステップ(図9のS108)の後に、検出されたヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素のうち誤検出されたと想定されるエッジ画素を、エッジの間隔を測定する対象から除外する誤検出エッジ画素除外ステップ(図9、S109)を有する。
例えば、S109の誤検出エッジ画素除外ステップでは、検出された回帰直線と検出されたヒビの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素との間の夫々の距離と、夫々の距離の平均距離と、夫々の距離の標準偏差を夫々算出する。そして、算出した平均距離に対して標準偏差以上ずれて検出されたエッジ画素とその画素と対になる反対側のエッジ画素の両方を除外する。
詳しくは、エッジ検出手段12で測定された線の両側のエッジを構成する画素群(エッジ画素群)それぞれに対して、例えば方向検出手段によって検出された回帰直線からのそれぞれのエッジ画素の平均距離(d)とその標準偏差(SD)を求める。算出した平均距離(d)と標準偏差(S)をもとに閾値を決定する。そして、平均距離(d)に対して標準偏差(SD)以上ずれて(検出された回帰直線との間の距離が閾値以上ずれて)検出されたエッジ画素とその画素と対になる反対側のエッジ画素を両方とも除外する(図14(b)参照)などの処理を行う。
本実施形態においてはエッジ画素除外の判断に用いる平均値からのずれ量の閾値を標準偏差とした例を示したが、エッジ画素除外の閾値に、標準偏差以外の量を用いても構わない。例えば、エッジの位置の連続性などに着目して不連続の場合に除外対象とするなどしてもよい。
このように、線幅を測定するエッジ画素を取捨選択することで、エッジの誤検出を減少させ、より正しい線幅を測定することができる。
[測定対象領域の回転]
図15に検出された回帰直線の方向が垂直になるように、全画像領域を回転した画像を示す。
本実施形態では、方向検出ステップの後、原画像を画像表示手段107上に表示させ、検出された線状オブジェクトの延伸方向が、画像表示手段107内で垂直方向あるいは水平方向になるように、少なくとも、第2の空間フィルタを用いて畳み込みが行われる測定対象領域を回転する測定対象領域回転ステップ(図9、S106)を有している。
図15に示すように、測定対象領域回転ステップを実行するCPU101の測定対象領域回転手段(不図示)は、方向検出手段11によって線の方向が検出された後、検出された回帰直線の方向が垂直、あるいは水平になるように(回転後の回帰直線は図15の白線に相当)、測定対象領域あるいは全画像領域を回転する。
このように表示を設定することにより、エッジ検出手段12がエッジ画素を検出する際に用いる画素値プロファイルの方向(図15の黒色矢印)の方向)が、画像の水平方向、垂直方向と一致するため、エッジ画素の探索をより容易に、より高速に実施できる。
上記実施形態で説明した、直交、水平、垂直などの方向は、本発明の効果を損なわない程度のズレを許容するものとする。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1 情報処理装置
2 ネットワーク
3 モバイル端末
4,4A パーソナルコンピュータ(PC)
6 サーバ装置
11 方向検出手段
12 エッジ検出手段
13 線幅測定手段
14 フィルタ記憶手段
15 画像データ取得手段
107 モニタ画面(画像表示手段)
201,202 記憶媒体
特開2007−212309号公報 特開2009−133085号公報 特開2002−008046号公報

Claims (14)

  1. デジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する線状オブジェクトの線幅を測定する線幅測定方法であって、
    前記デジタル写真画像である原画像から、第1のサイズの第1の空間フィルタを用いて前記線状オブジェクトの延伸方向を検出する方向検出ステップと、
    前記原画像から第1のサイズより小さい第2のサイズの第2の空間フィルタを用いてエッジ強調画像を作成し、前記エッジ強調画像から、前記線状オブジェクトの線幅方向の両側のエッジを検出するエッジ検出ステップと、
    前記エッジ強調画像の、前記線状オブジェクトの前記延伸方向に直交する方向における、前記エッジの間隔を、前記線状オブジェクトの線幅として測定する測定ステップと、を有することを特徴とする
    線幅測定方法。
  2. 前記方向検出ステップでは、
    前記原画像を前記第1の空間フィルタを用いて畳み込んで平滑化画像を作成し、該平滑化画像に対して回帰直線を求めることで、前記線状オブジェクトの前記延伸方向を検出することを特徴とする
    請求項1に記載の線幅測定方法。
  3. 前記エッジ検出ステップでは、
    前記原画像内の前記第1のサイズよりも大きい領域を測定対象領域として、前記測定対象領域に対して前記第2の空間フィルタを用いて畳み込んでエッジ強調画像を作成し、該エッジ強調画像の画素値に対して、前記回帰直線で規定する前記線状オブジェクトの前記延伸方向に直交する方向に画素を探索することで、前記エッジを構成する、前記線状オブジェクトの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素を検出することを特徴とする
    請求項2に記載の線幅測定方法。
  4. 前記第1の空間フィルタ及び前記第2の空間フィルタには、LoG(Laplacian of Gaussians)フィルタを用いることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の線幅測定方法。
  5. 前記方向検出ステップの前に、前記第2のサイズ以上のサイズに対応した複数の空間フィルタから1つの空間フィルタを、前記方向検出ステップで使用される前記第1の空間フィルタとして選択する、第1の空間フィルタ選択ステップを有することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の線幅測定方法。
  6. 前記第1の空間フィルタ選択ステップでは、
    前記原画像に対して空間周波数解析を行うことによりノイズのスケールを検出し、前記ノイズのスケールより大きいスケールのフィルタを、前記第1の空間フィルタとして選択することを特徴とする
    請求項5に記載の線幅測定方法。
  7. 前記第1の空間フィルタ選択ステップでは、
    前記原画像を画像表示手段上に表示させ、前記第2のサイズ以上のサイズに対応した複数の空間フィルタの輪郭を前記画像表示手段上の前記原画像の範囲内に表示させた状態で、使用者に前記第1の空間フィルタを選択させることを特徴とする
    請求項5に記載の線幅測定方法。
  8. 前記エッジ検出ステップの後に、
    検出された前記線状オブジェクトの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素のうち誤検出されたと想定されるエッジ画素を、前記エッジの前記間隔を測定する対象から除外する誤検出エッジ画素除外ステップを有することを特徴とする
    請求項3に記載の線幅測定方法。
  9. 前記誤検出エッジ画素除外ステップでは、
    検出された前記回帰直線と検出された前記線状オブジェクトの延伸方向に直交する方向の各部位に対して夫々2個のエッジ画素との間の夫々の距離と、前記夫々の距離の平均距離と、前記夫々の距離の標準偏差を夫々算出し、算出した前記平均距離と標準偏差をもとに閾値を決定し、
    検出された前記回帰直線との間の距離が前記閾値以上ずれて検出されたエッジ画素とその画素と対になる反対側のエッジ画素の両方を除外することを特徴とする
    請求項8に記載の線幅測定方法。
  10. 前記方向検出ステップの後、前記原画像を画像表示手段上に表示させ、検出された前記線状オブジェクトの前記延伸方向が、前記画像表示手段内で垂直方向あるいは水平方向になるように、少なくとも、前記第2の空間フィルタを用いて畳み込みが行われる測定対象領域を回転する測定対象領域回転ステップを有すること特徴とする
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の線幅測定方法。
  11. 前記方向検出ステップの前、前記原画像を画像表示手段上に表示させ、測定対象領域を指定する測定対象領域指定ステップを有し、
    前記測定対象領域指定ステップでは、使用者が指定する前記第1のサイズ以上のサイズに対応した測定対象領域の輪郭を前記画像表示手段上の前記原画像の範囲内に表示して、使用者に前記測定対象領域の位置とサイズを決定させることを特徴とする
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の線幅測定方法。
  12. 請求項1〜6又は8〜10のいずれか一項に記載の線幅測定方法をコンピュータに実行させる
    線幅測定プログラム。
  13. 請求項12に記載の線幅測定プログラムを記憶した、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体。
  14. デジタル写真画像において、撮影された被写体の表面に存在する線状オブジェクトの線幅を測定する情報処理装置であって、
    前記デジタル写真画像である原画像から、第1のサイズの第1の空間フィルタを用いて前記線状オブジェクトの延伸方向を検出する方向検出手段と、
    前記原画像から第1のサイズより小さい第2のサイズの第2の空間フィルタを用いてエッジ強調画像を作成し、前記エッジ強調画像から、前記線状オブジェクトの線幅方向の両側のエッジを検出するエッジ検出手段と、
    前記エッジ強調画像の、前記線状オブジェクトの前記延伸方向に直交する方向における、前記エッジの間隔を、前記線状オブジェクトの線幅として測定する線幅測定手段と、を有することを特徴とする
    情報処理装置。
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